JP2001172053A - 芳香臭を有する防曇性被膜形成基材およびその製造方法 - Google Patents

芳香臭を有する防曇性被膜形成基材およびその製造方法

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JP2001172053A
JP2001172053A JP35584799A JP35584799A JP2001172053A JP 2001172053 A JP2001172053 A JP 2001172053A JP 35584799 A JP35584799 A JP 35584799A JP 35584799 A JP35584799 A JP 35584799A JP 2001172053 A JP2001172053 A JP 2001172053A
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Seiji Yamazaki
誠司 山崎
Noboru Murata
昇 村田
Keiji Honjo
啓司 本城
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Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】芳香臭を有する防曇性、耐水拭き性、耐摩耗性
に優れ、長期間にわたり防曇性能を維持することが可能
な防曇性被膜を得ること。 【解決手段】基材表面に、吸水性有機高分子、マトリッ
クス成分としての金属酸化物および香料よりなる吸水性
有機無機複合被膜を被覆し、その表面に酸化物よりなる
透湿性を有する保護膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用、産業用、
自動車用等の窓材さらには鏡等の各種の分野の物品にお
いて用いられる芳香臭を有する防曇性被膜を形成した基
材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、基材に親水性、防曇性を付与する
ために基材の表面に光触媒機能を有する被膜を形成する
ことが行われている。例えば、特開平5ー253544
号公報に記載のアナターゼ型チタニアを主体とする光触
媒微粉末をその一部がバインダ層表面から露出するよう
にした板状部材、特開平7−232080号公報に記載
の光触媒微粒子がチタニア、酸化亜鉛、チタン酸ストロ
ンチウム、酸化鉄、酸化タングステン、チタン酸鉄、酸
化ビスマス、酸化錫等であり、光触媒粒子の間隙充填粒
子が錫、チタン、銀、銅、亜鉛、鉄、白金、コバルト、
ニッケルの金属または酸化物である光触媒機能を有する
多機能材、特開平9−59042号公報記載の光触媒性
の平均結晶粒子径が約0.1μm以下のチタニアの粒子
を含有する親水性被膜で覆われた透明基材等が知られて
いる。
【0003】また、従来、界面活性剤を基材表面に塗布
することで表面を親水性、防曇性に改質することは古く
から知られており、例えば特開昭52−101680号
公報には界面活性剤にポリアクリル酸やポリビニルアル
コールなどの水溶性有機高分子を添加・配合すること
で、親水性および防曇性の持続性を上げることが記載さ
れている。
【0004】さらに、特公平5ー67330号公報には
疎水性ポリマーよりなる多孔質膜の表面および内部にポ
リビニルアルコールと酢酸ビニルの共重合体の被膜を介
して、セルロースやグリコール類およびグリセリンなど
の親水性ポリマーを被膜固定化する方法が記載されてい
る。また、特開平10−212471号公報には、水酸
基を有する有機物であるポリビニルアルコールと金属有
機化合物であるテトラメトキシシランと、これらを縮合
重合させる触媒である塩酸と、からなる防曇剤が開示さ
れている。また、特開平11−84102号公報には、
基材の表面に近い方から吸水性膜および多孔質膜を有す
る防曇性被膜が開示されている。
【0005】またさらに、物理的方法では、プラズマ処
理、レーザー照射処理などの親水化処理が実用化されて
いるが、一般に処理後短期間では効果があるが、持続性
に問題点がある。また、特開平6−316019号公報
には、耐熱基板上にアルミナゾルを主成分とするゾルに
より細孔を有する透明性多孔質被膜を形成し、該被膜に
香料成分が吸着または付着された香料保持被膜を有する
基材が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記、特開平5ー25
3544号公報、特開平7−232080号公報、特開
平9−59042号公報等のの光触媒機能を利用した親
水性、防曇性膜においては、紫外線が当たることが必須
であり、特に防曇性を発現するためには照度が数mW/
cm2の紫外線が数時間照射されることが必要となり、
紫外線が当たらない場合は、防曇性はもとより親水性も
発現されない。また紫外線が当たって一旦親水性、防曇
性となってもその性能を維持できるのは短時間であり、
数時間後には効果が失われる。さらに、水の接触角が1
0#付近以下で親水性となるが、防曇性は5#付近以下ま
で低下しないと発現しない。また光触媒膜を基材に被覆
した場合、光触媒膜機能を持つチタニアは高屈折率膜で
あるため反射率が高くなったり着色し、意匠性を損なう
場合もある。
【0007】また、特開昭52−101680号公報に
記載された有機ポリマー膜では、耐水性や機械的強度が
低いために用途によっては実用上十分なものとは言えな
い。さらに、特公平5ー67330号公報に記載された
の多孔質膜の表面および内部にポリビニルアルコールと
酢酸ビニルの共重合体の被膜を介してセルロースなどの
被膜を固定化する方法においても、被膜は極めて柔らか
いものであり、しかも化学的耐久性も期待し難いもので
あり、使用する用途が限定される。
【0008】また、特開平10−212471号、特開
平11−84102号公報記載の膜は、吸水性ポリマー
が表面に曝された構成となっているために、防曇性能は
優れているが、乾燥時の耐擦傷性が十分ではなく、特に
吸湿状態での耐擦傷性は著しく低下し、膜の膨潤も起こ
り日常的に拭き取りを行う物品への使用は難しく、耐擦
傷性を高めるために無機系ポリマーなどの硬化性添加物
を添加すると防曇性能が劣るために、良好な耐擦傷性と
防曇性を同時に得ることができない。
【0009】さらにまた、無機物質からなる被膜は、膜
の強度は比較的高いが防曇性を呈する物質は水に対する
溶解性も高く被膜は容易に消失する恐れがあり、また、
物理的な処理による親水性も短期的にしか効果を維持す
ることができず実用上その用途は限られたものとなる。
【0010】以上のこれらの方法は、いずれの方法も一
時的もしくは比較的短時間の間だけ親水性、防曇性を付
与するのみであり、効果の十分な持続性は期待し難いば
かりでなく、水膜が均一となり難く透視像や反射像が歪
み、親水性はあっても防曇性があるとは言い難く、実用
化においては採用が困難なものであった。
【0011】また、特開平6−316019号公報に記
載の香料保持被膜を有する基材は、被膜中に香料を保持
させてはいるものの該基材が防曇性を有することについ
ては何ら記載されていない。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来のこのよ
うな事情に鑑みてなされたものであって、基材表面に香
料を添加した吸水性有機無機複合被膜を形成したもので
あって、さらに保護膜として透湿性のある金属酸化物被
膜を形成する2層構成とすることにより、透明性に優
れ、基材の色調を損なうことがなく、長期にわたり性能
を維持できる像歪みのない高耐久性であり、かつ、吸水
性有機無機複合被膜に添加された香料の香りを長期にわ
たって発することができる芳香臭を有する防曇性被膜形
成基材およびその製造方法を提供するものである。
【0013】すなわち、本発明の芳香臭を有する防曇性
被膜形成基材は、基材表面に、香料を添加した吸水性有
機無機複合被膜を被覆することを特徴とする。また、本
発明は、その上層に透湿性を有する保護膜が形成されて
なることを特徴とする。さらに、本発明の芳香臭を有す
る防曇性被膜形成基材は、吸水性有機無機複合被膜は、
ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ポ
リ酢酸ビニルのうちの少なくとも1種以上の吸水性を有
する有機高分子、マトリックス成分としての金属酸化物
および香料からなることを特徴とする。さらにまた、本
発明の芳香臭を有する防曇性被膜形成基材は、吸水性有
機無機複合被膜の組成が、有機高分子の含有量が98〜
94wt%、金属酸化物の含有量が1〜4wt%、香料
の含有量が1〜2wt%であることが好ましく、また吸
水性有機無機複合被膜の膜厚は2〜10μmの範囲であ
ることがより好ましい。また、本発明の芳香臭を有する
防曇性被膜形成基材は、保護膜が酸化物よりなることが
好ましく、さらに該保護膜はケイ素化合物よりなること
がより好ましい。
【0014】さらに、前記保護膜は撥水性または親水性
を有するものとすることが出来、その膜厚が10nm以
下であることが好ましい。また、本発明の芳香臭を有す
る防曇性被膜形成基材の製造方法は、吸水性有機高分子
とマトリックス成分としての金属酸化物用原料ならびに
香料を低級アルコールおよび水の混合溶媒に均一に溶解
させた溶液を基材表面に塗布後に、第一次の乾燥処理を
行い、その上に保護膜としての酸化物被膜用塗布液を塗
布した後に、第二次の乾燥処理することを特徴とする。
さらに、前記第一次の乾燥処理は80〜120℃で行う
ことおよび/または第二次の乾燥処理を80〜120℃
で行うことが好ましい。
【0015】
【作用】芳香臭を有する吸水性有機無機複合被膜が形成
された基材は、吸水性有機高分子により本来防曇性とな
り、有機高分子の吸水能(飽和状態)を超えるまでは表
面に水滴が付着することがなく防曇性が発現され、吸水
能を超えた場合でも表面には均一な水膜が形成されるた
めに防曇性は半永久的に維持できる。しかしながら、吸
水性有機高分子からなる被膜のみでは、耐水性や機械的
強度がなく、また化学的耐久性も期待できないため用途
は大幅に制限される。そこで、本発明では吸水性被膜を
有機無機複合被膜とすることで耐水性、化学的耐久性を
向上させるとともに、基材との密着性も格段に良好とな
る。さらに、上層に透湿性のある酸化物膜を保護膜とし
て形成することで、摩耗強度を大幅に向上させることが
できる。さらにまた、保護膜は、膜厚が10nm以下で
極めて薄く(単分子レベル)、且つ、乾燥処理しか行っ
ていないために緻密な構造となっていない。そのために
通気性があり下地の吸水性被膜の性能(水分の吸着、脱
着)を損なうこともなく、かつ、吸水膜に含有された香
料のもつ芳香臭を発する機能をも合わせ持ち、これらの
機能を格段に有効利用できるため長期にわたって優れた
防曇性を発揮するとともに芳香臭を発するために室内の
タバコなどのいやな臭いを防止するものである。なお、
吸水性有機無機複合被膜の吸水が進行するにつれて芳香
が強くなる作用も有する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の防曇性被膜形成基材は、
例えば吸水性有機高分子とケイ酸化合物ならびに香料を
低級アルコールおよび水の混合溶媒に均一に溶解させた
溶液を基材表面に塗布後に、第一次の乾燥処理を行い吸
水性有機無機複合被膜を形成し、その上に保護膜である
撥水性被膜用塗布液を塗布後に、第二次の乾燥処理する
ことにより製造することが出来る。
【0017】上記の乾燥により、吸水性有機無機複合被
膜は、ケイ酸化合物が非晶質金属酸化物であるシリカと
なり吸水性ポリマーを取り囲むようにマトリックスとし
て存在している複合構造となる。この複合構造により被
膜の機械的強度、化学的耐久性、耐水性等を向上させる
ことができる。一方、該撥水性被膜は、膜厚が10nm
以下で極めて薄く(単分子レベル)、且つ乾燥処理しか
行っていないために緻密な構造となっていないため、通
気性・透水性があり下地の吸水性有機無機複合被膜の性
能(水分の吸着、脱着)を損なうことなしに、特に摩耗
強度を向上させ、長期にわたり優れた防曇性を発揮する
ことが可能となる。
【0018】なお、本発明の吸水性有機無機複合膜の組
成幅は、吸水性有機高分子の含有量が98〜94wt
%、シリカ等の金属酸化物成分の含有量が1〜4wt
%、香料の含有量が1〜2wt%であることが好まし
い。マトリックス成分の金属酸化物が1wt%未満では
吸水性有機高分子の耐水性および化学的耐久性が不十分
であり、一方、4wt%を超えると耐水性と化学的耐久
性はさらに良化するが、吸水性有機高分子の吸水能が低
下し防曇性能が低下する。なお、より好ましくは、1.
5〜2wt%の範囲がよい。また、香料の添加量が1w
t%未満では芳香臭が十分に漂わず、2wt%を超える
と防曇性能の低下が起こる。より好ましくは、1.2〜
1.8wt%である。
【0019】また、吸水性有機無機複合膜の膜厚は2〜
10μmの範囲が好ましく、2μm未満では吸水能が不
足しており、10μmを超えると透湿度(通気性)が低
下し一旦吸着した水分の放出が遅くなり、場合によって
は白濁するためである。より好ましくは、5〜7μmの
範囲である。
【0020】前記吸水性有機無機複合被膜を形成する有
機高分子原料としては、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルアセタール、ポリ酢酸ビニル等を用いることが
出来る。また、マトリックスとしての金属酸化物として
は、例えばシリカ原料としては、テトラエトキシシラ
ン、テトラメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシ
ラン、モノメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、シリルイソシ
アナート等のケイ酸化合物を用いることができる。さら
にシリカ以外の金属酸化物としてはアルミナ、チタニ
ア、ジルコニアなどを用いることができ、またシリカ中
にアルミナ、チタニア、ジルコニアなどを含有すること
も可能である。これらのそれぞれの原料としては、例え
ばアルコキシド、アセチルアセトナートを用いることが
でき、特にジルコニウムについては、塩化ジルコニウム
がより好ましい。
【0021】芳香臭を発する香料としては、バニリン
(バニラ香)、β−フェネチルアルコール(バラ香)、
シトロネラール(レモン香)、酢酸ベンジル(ジャスミ
ン香)、β−イオノン(すみれ香)など水およびアルコ
ールに可溶であればよく、その他に、各種化粧品の香水
なども用いることができる。
【0022】前述の吸水性有機無機複合被膜の上層に被
覆される保護膜としては、撥水性を呈する保護膜の場合
の原料として、シリルイソシアナート、フルオロアルキ
ルト、それ以外の場合の原料として、テトラアルコキシ
シラン、シリルイソシアナートを用いることができる。
なお、撥水性被膜である保護膜の膜厚は10nm以下で
あることが好ましく、10nmより厚くなると保護膜を
介して起こる水分の吸着脱着が困難となり、下層の吸水
性有機無機複合被膜の機能が十分に発揮されず、防曇性
を発現するのが困難となる。
【0023】希釈溶媒としては、水およびアルコ−ル系
溶媒が好ましく、具体例としては、メタノ−ル、エタノ
−ル、プロパノ−ル、エチレングリコ−ル、プロピレン
グリコール、ヘキシレングリコ−ル、さらには酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル類、さらに
はメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソ
ルブなどのセロソルブ類及びこれらを混合した溶媒で、
カップリング剤としてメタクリルオキシプロピルトリメ
トキシシランなどのシランカップリング剤、レベリング
剤としてジメチルシリコーンなどのメチルシリコーン類
を適量加えても良い。本来溶液中に含まれるアルコ−ル
系やセロソルブ系のもの単独または混合物を、該溶液の
蒸発速度や被膜粘度を勘案して選択すればよい。
【0024】塗布法としては、特に限定されるものでは
ないが、生産性などの面からは例えばスピンコート法あ
るいはディップコ−ト法、リバ−スコ−ト法、フレキソ
印刷法、その他のロールコート法、カーテンコート法で
あり、さらにはノズルコ−ト法、スプレーコ−ト法、ス
クリーン印刷法などが適宜採用し得るものである。これ
ら塗布法で塗布成膜する際の塗布液中の全固形分濃度と
しては約1〜5重量%程度で、塗布液粘度としては0.
002〜0.01N・s/m2程度が好ましい。
【0025】塗布後の乾燥処理としては、芳香臭を有す
る吸水性有機無機混合被膜の乾燥温度が80〜120℃
程度で乾燥時間が10〜30分間程度が好ましく、より
好ましくは、前記乾燥温度が90〜100℃程度で、乾
燥時間が 20〜25分間程度である。また、保護膜の
乾燥温度は80 〜120℃程度で乾燥時間が10〜3
0分間程度が好ましく、より好ましくは100〜110
℃で15〜20分間程度である。上記温度範囲未満で
は、溶媒の蒸発が不十分であり、耐水性、機械的強度お
よび化学的耐久性が不十分であり、また、温度を高くし
ても性能の変化は認められないためである。
【0026】本発明に使用する基材としては、代表的な
ものとしてはガラスが用いられるが、そのガラスは自動
車用ならびに建築用、産業用ガラス等に通常用いられて
いる板ガラス、所謂フロート板ガラスなどであり、クリ
アをはじめグリ−ン、ブロンズ等各種着色ガラスや各種
機能性ガラス、強化ガラスやそれに類するガラス、合せ
ガラスのほか複層ガラス等、さらに平板あるいは曲げ板
等各種板ガラス製品として使用できることは言うまでも
ない。また板厚としては例えば約1.0mm程度以上約
12mm程度以下であり、建築用としては約3.0mm
程度以上約10mm程度以下が好ましく、自動車用として
は約2.0mm程度以上約5.0mm程度以下のガラス
である。なお、本発明の基材はガラスに限定されるもの
ではなく、ガラス以外でも樹脂、金属、セラミックスな
ど、上記温度範囲で乾燥処理をしても変質しないもので
あれば使用することができる。
【0027】防曇性に係わる物性は、基材表面に形成さ
れた被膜ができるだけ多くの水を吸着することができれ
ば、防曇効果を長期に持続することが可能となる。本発
明によって、基材上に形成された被膜が長期に渡って防
曇性を持続できるのは、吸水性有機無機混合被膜が、表
層の保護膜を介して水分を吸着、脱着する作用をもって
いるためである。つまり、吸水性有機無機混合被膜は、
膜全体で水分を吸着することができと同時に、乾燥状態
では、吸着した水分をほぼ完全に脱着が繰り返しが可能
であるためである。また、芳香臭が長期にわたって持続
されるのは、香料が有機ポリマーの螺旋構造中に取り込
まれ、容易に揮発しにくく、また保護膜が形成されてい
ることにより揮発が抑制されるためである。芳香臭は、
吸水膜が一旦吸湿して水分を放出する際に強くなるた
め、芳香臭の強弱で、吸水膜の吸湿状態も判断できる。
なお、本発明の吸水性有機無機複合被膜中に香料を添加
することにより、該複合被膜中の吸水が進行するにつれ
て芳香が強くなる作用を有するので、該複合被膜の吸水
状態のバロメーターにもなる。
【0028】なお、防曇性は吸水性と密接な関係があ
り、吸水性有機高分子の吸水能が飽和状態に達するまで
は防曇性を呈し、能力を超えると曇りが発生する。吸水
性とは、材料が水分を取り込む特性を示す。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。但し本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。被膜の防曇性ならびに耐久性評価は以下の方法に
より評価した。
【0030】防曇性評価:眼鏡用曇り止め剤試験(JI
S S 3040)に準拠 [合否判定] 操作を10サイクル繰り返す間、外観変
化がなく各回試験後に呼気をかけても曇りの発生がない
ものを合格とした 冷温評価 :4℃冷蔵庫内で30分放置後に室温に取
り出し10分間放置 [合否判定] 操作を10サイクル繰り返す間、外観変
化がなく各回試験後に呼気をかけても曇りの発生がない
ものを合格とした 膜強度評価:堅牢試験 荷重;100g/cm2 綿帆布;キャンバス布(JIS L 3120-1961-1206) ストローク速度;1往復/sec ストローク回数;3000往復 [合否判定] 著しいキズの発生がなく、試験後に呼気
をかけても曇りの発生がないものを合格とした 耐水性評価:室温(20〜25℃)の水に6時間浸漬 [合否判定] 膜外観に変化がなく、試験後に呼気をか
けても曇りの発生がないものを合格とした 水拭き評価:市販の台所用スポンジに水を含ませて2
00往復払拭 [合否判定] 膜外観に変化がなく、試験後に呼気をか
けても曇りの発生がないものを合格とした 耐酸性評価:室温で1wt%HCl水溶液に6時間浸
漬 [合否判定] 膜外観に変化がなく、試験後に呼気をか
けても曇りの発生がないものを合格とした なお、下記の実施例における上記の性能評価結果を表1
に、比較例の性能評価結果を表2に示す。
【0031】(実施例1) 芳香臭を有する吸水性有機無機混合被膜用溶液の調
製:吸水性有機高分子原料として、ポリビニルアセター
ル(KX−1:積水化学製)、マトリックス形成用シリ
カゾル原料としてケイ酸エチル(試薬:キシダ化学製)
を使用し、溶媒としてのエキネンF−1(キシダ化学
製)と水の混合溶媒(重量%がエキネンF−1:水=
5:5)で希釈して、固形分濃度が4wt%となる用に調
製した後、香料としてのβ−フェネチルアルコール(試
薬:キシダ化学製)を全溶液に対して2wt%添加し
た。溶液調製の手順は以下の通りとした。ポリビニルア
セタール:シリカ:β−フェネチルアルコール=96:
2:2重量%とし、所定量の溶媒を添加して室温で攪拌
してコーティング溶液とした。
【0032】保護膜用溶液の調製:撥水性を呈する保
護膜原料として、メチルトリイソシアナート(SIC−
003:松本製薬製)を使用し、酢酸エチル(試薬:キ
シダ化学製)で希釈して固形分濃度を0.5wt%とし
た。
【0033】コーティングおよび乾燥:基板には10
cm×10cm×2mm(厚さ)のソーダライムガラス
を使用し、コーティング面を酸化セリウムで十分に研磨
した後、上水で洗浄、イオン交換水でリンス洗浄し、さ
らに水を除去した後、イソプロピルアルコールで払拭し
てコーティング用基板とした。このようにして準備した
ガラス基板に上記溶液をスピンコート法で成膜し、90
℃で20分間乾燥して室温まで冷却した。得られた膜は
反射、透過ともに色調はニュートラルで、膜厚は表面粗
さ計(DEKTAK 3030 SLOAN社製)で測
定した結果、3μmであった。
【0034】成膜、乾燥:で得られた基板に液を
スピンコート法で成膜し、90℃で20分間乾燥した。
【0035】得られた吸水性有機無機複合被膜の性能評
価をした結果、表1に示すように、全てにおいて良好な
結果をしめした。なお、膜厚はと同様に表面粗さ計で
測定したが、10nm以下であった。また、得られたサ
ンプルに呼気をかけ調べたところ、曇りの発生はなかっ
た。さらに、室内放置3ヶ月経過後も芳香臭に変化はな
く、耐久試験前後の芳香臭にも変化はなかった。
【0036】
【表1】
【0037】(実施例2)吸水性有機無機混合膜に添加す
る香料をβ−イオノンとした以外はすべて実施例1と同
様で、乾燥後の膜厚は3μmであった。なお、得られた
サンプルに呼気をかけたところ曇りの発生はなかった。
性能評価結果は表1に示す通りすべて良好であった。さ
らに、室内放置3ヶ月経過後も芳香臭に変化はなく、耐
久試験前後の芳香臭にも変化はなかった。
【0038】(実施例3)吸水性有機無機混合膜に添加す
る香料をバニリンとした以外はすべて実施例1と同様
で、乾燥後の膜厚は3μmであった。なお、得られたサ
ンプルに呼気をかけたところ曇りの発生はなかった。性
能評価結果は表1に示す通りすべて良好であった。さら
に、室内放置3ヶ月経過後も芳香臭に変化はなく、耐久
試験前後の芳香臭にも変化はなかった。
【0039】(実施例4)吸水性有機無機混合膜に添加す
る香料を市販の自動車用芳香剤(ペコロジョリエール:
シーシーアイ製)とした以外はすべて実施例1と同様
で、乾燥後の膜厚は3μmであった。なお、得られたサ
ンプルに呼気をかけたところ曇りの発生はなかった。性
能評価結果は表1に示す通りすべて良好であった。さら
に、室内放置3ヶ月経過後も芳香臭に変化はなく、耐久
試験前後の芳香臭にも変化はなかった。
【0040】(実施例5)保護膜の出発原料にメチルトリ
メトキシシランを用いて、イソプロピルアルコール(試
薬:キスダ化学製)と酸触媒でとともに混合攪拌して固
形分濃度を1wt%とした以外はすべて実施例1と同様
で、乾燥後の保護膜の膜厚は10nm以下であった。な
お、得られたサンプルに呼気をかけたところ曇りの発生
はなかった。性能評価結果は表1に示す通りすべて良好
であった。さらに、室内放置3ヶ月経過後も芳香臭を有
しており、耐久試験前後の芳香臭にも変化はなかった。
【0041】(実施例6)吸水性有機高分子の原料をヒド
ロキシプロピルセルロース(銘柄M:日本曹達製)とし
た以外はすべて実施例1と同様で、乾燥後の膜厚は4.
2μmであった。なお、得られたサンプルに呼気をかけ
たところ曇りの発生はなかった。性能評価結果は表1に
示す通りすべて良好であった。さらに、室内放置3ヶ月
経過後も芳香臭を有しており、耐久試験前後の芳香臭に
も変化はなかった。
【0042】(実施例7)吸水性有機高分子の原料をポリ
ビニルアルコール(試薬、重合度2000:キシダ化学
製)とした以外はすべて実施例1と同様で、乾燥後の膜
厚は4μmであった。なお、得られたサンプルに呼気を
かけたところ曇りの発生はなかった。性能評価結果は表
1に示す通りすべて良好であった。さらに、室内放置3
ヶ月経過後も芳香臭を有しており、耐久試験前後の芳香
臭にも変化はなかった。
【0043】(実施例8)ポリビニルアセタール:シリ
カ:β−フェネチルアルコール=98:1:1重量%と
した以外はすべて実施例1と同様で、乾燥後の膜厚は
5.6μmであった。なお、得られたサンプルに呼気を
かけたところ曇りの発生はなかった。性能評価結果は表
1に示す通りすべて良好であった。さらに、室内放置3
ヶ月経過後も芳香臭を有しており、耐久試験前後の芳香
臭にも変化はなかった。
【0044】(比較例1)芳香臭を有する吸水性有機無機
複合膜組成は実施例1と同様で、保護膜を形成しなかっ
た。膜厚は3μmであった。なお、得られたサンプルは
呼気をかけたところ曇りは発生しなかったが、性能評価
は表2に示す通り、膜強度試験、耐水試験、水拭き試
験、耐酸試験後に膜が剥離し、好ましいものではなかっ
た。試験後の芳香臭は消失しており、試験未実施でも室
内放置2週間で芳香臭は消失した。
【0045】
【表2】
【0046】(比較例2)芳香臭を有する吸水性膜に無機
マトリックス成分を添加せず、膜組成をポリビニルアセ
タール:β−フェネチルアルコール=98:2重量%と
した以外はすべて実施例1と同様とした。なお、吸水膜
の膜厚は3.8μmで、保護膜は10nm以下であっ
た。なお、得られたサンプルは呼気をかけたところ曇り
の発生はなかったが、表2に示す通り、防曇性試験と冷
温試験以外で膜が剥離した。試験後の芳香臭は消失して
おり、試験未実施でも室内放置2週間で芳香臭は消失し
た。
【0047】
【発明の効果】本発明の芳香臭を有する防曇性被膜を形
成した基材によれば、安定かつ確実に厄介な工程もなく
手軽に容易な特定の手段をもって、優れた防曇性を長期
にわたって維持できるとともに、芳香臭も長期にわたり
持続され、安価にまた効率よく高生産性で得ることがで
き、クラック等の欠陥もなく、かつ透明性に優れ、耐摩
耗性においても実用上の問題のないものとすることがで
きる。さらに、基材の色調を損なうことがなく、建築用
窓材もしくは浴室用、洗面用等の鏡などの産業用、さら
には自動車用のドアミラー、フロント、リア、サイド等
の窓材をはじめ、屋内で使用される各種ガラス物品等、
種々の被膜に広く採用できる有用な芳香臭を有する防曇
性被膜基材およびその形成法を提供することができるも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本城 啓司 三重県松阪市大口町1510 セントラル硝子 株式会社硝子研究所内 Fターム(参考) 4F100 AA17B AA20C AG00 AJ06B AK21B AK22B AK23B AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C CA11B GB07 GB32 JB05C JB06C JD04C 4G059 AA01 AB11 AC21 FA12 FA13 FA25 FA28 FB06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材表面に、香料を添加した吸水性有機無
    機複合被膜を被覆してなることを特徴とする芳香臭を有
    する防曇性被膜形成基材。
  2. 【請求項2】吸水性有機無機複合被膜の上層に透湿性を
    有する保護膜が形成されてなることを特徴とする請求項
    1記載の芳香臭を有する防曇性被膜形成基材。
  3. 【請求項3】吸水性有機無機複合被膜は、ヒドロキシプ
    ロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニル
    アセタール、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニルの
    うちの少なくとも1種以上の吸水性を有する有機高分子
    と、マトリックス成分としての金属酸化物および香料か
    らなることを特徴とする請求項1または2記載の芳香臭
    を有する防曇性被膜形成基材。
  4. 【請求項4】吸水性有機無機複合被膜の組成は、有機高
    分子の含有量が98〜94wt%、金属酸化物の含有量
    が1〜4wt%、香料の含有量が1〜2wt%であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3記載の芳香臭を有する防
    曇性被膜形成基材。
  5. 【請求項5】吸水性有機無機複合被膜の膜厚は2〜10
    μmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至4記載
    の芳香臭を有する防曇性被膜形成基材。
  6. 【請求項6】保護膜は、酸化物被膜であることを特徴と
    する請求項2記載の芳香臭を有する防曇性被膜形成基
    材。
  7. 【請求項7】酸化物被膜は、ケイ素化合物であることを
    特徴とする請求項6記載の芳香臭を有する防曇性被膜形
    成基材。
  8. 【請求項8】保護膜は、撥水性または親水性を有するこ
    とを特徴とする請求項2,6または7記載の防曇性被膜
    形成基材。
  9. 【請求項9】保護膜の膜厚は10nm以下であることを
    特徴とする請求項2、6乃至8記載の芳香臭を有する防
    曇性被膜形成基材。
  10. 【請求項10】吸水性有機高分子とマトリックス成分と
    しての金属酸化物用原料ならびに香料を低級アルコール
    および水の混合溶媒に均一に溶解させた溶液を基材表面
    に塗布後に、第一次の乾燥処理を行い、その上に保護膜
    としての酸化物被膜用塗布液を塗布した後に、第二次の
    乾燥処理を行うことを特徴とする芳香臭を有する防曇性
    被膜形成基材の製造方法。
  11. 【請求項11】第一次の乾燥処理を90〜150℃で行
    うこと、および/または第二次の乾燥処理を70〜12
    0℃で行うことを特徴とする請求項10記載の芳香臭を
    有する防曇性被膜形成基材の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019147696A (ja) * 2018-02-26 2019-09-05 株式会社Lixil シリカ系皮膜、及びそれを備える物品
CN110626107A (zh) * 2019-09-17 2019-12-31 苏州兴禾源复合材料有限公司 触摸后发出香味的pcm彩涂板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019147696A (ja) * 2018-02-26 2019-09-05 株式会社Lixil シリカ系皮膜、及びそれを備える物品
JP7228825B2 (ja) 2018-02-26 2023-02-27 株式会社Lixil シリカ系皮膜、及びそれを備える物品
CN110626107A (zh) * 2019-09-17 2019-12-31 苏州兴禾源复合材料有限公司 触摸后发出香味的pcm彩涂板

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