JP2001170577A - 洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
こと。 【解決手段】 本発明の洗浄方法は、洗浄対象物である
ワークに洗浄液を接触させて、かかるワークに付いた汚
れを除去する際に、洗浄液の周囲の圧力を変化させる操
作を行うことを特徴とする。この場合、圧力を増加させ
る操作と減少させる操作とを、複数回周期的に行うこと
が好ましい。
Description
れを除去する洗浄方法に関するものである。
時計を組み立てる前に、各種の腕時計部品を製造する必
要がある。このような腕時計部品の中には、製造途中
で、研磨工程を行う必要のあるものがある。そして、腕
時計部品に対して研磨を行った場合、かかる部品には、
研磨剤が付着することとなる。当然、かかる研磨剤は、
洗浄により、除去される。
浄液には、トリエタンが使用されていた。しかし、トリ
エタンは、オゾン層を破壊する懸念がでてきたため、使
用されなくなった。
は、トリクロロエチレンが用いられるようになった。し
かし、トリクロロエチレンも環境に優しい洗浄液とはい
えず、なるべくなら使用しない方が好ましい。
液のほとんどは、トリクロロエチレンほどの高い洗浄力
を得られないのが実情である。このため、このような代
替洗浄液では、例えば、腕時計部品に設けられた小さい
穴に入り込んだ研磨剤などを、十分に除去することが困
難であった。
洗浄能力が得られる洗浄方法を提供することにある。
(1)〜(17)の本発明により達成される。
を接触させて、該ワークに付いた汚れを除去する洗浄方
法であって、前記ワークの洗浄中に、前記洗浄液の周囲
の圧力を変化させる操作を行うことを特徴とする洗浄方
法。
を接触させて、該ワークに付いた汚れを除去する洗浄方
法であって、前記ワークの洗浄中に、前記洗浄液の周囲
の圧力を増加させる操作と減少させる操作とを行うこと
を特徴とする洗浄方法。
を接触させて、該ワークに付いた汚れを除去する洗浄方
法であって、前記ワークの洗浄中に、前記洗浄液の周囲
の圧力を増加させる操作と減少させる操作とを交互に複
数回行うことを特徴とする洗浄方法。
せる操作と減少させる操作とを、周期的に行う上記
(3)に記載の洗浄方法。
ル時間が5〜300秒である上記(4)に記載の洗浄方
法。
において、圧力をほぼ均一に保つ時間を設け、その時間
が150秒以下である上記(4)または(5)に記載の
洗浄方法。
させる操作と減少させる操作とをそれぞれ行う上記
(2)ないし(6)のいずれかに記載の洗浄方法。
の最大値と最小値との差が200Torr以上である上記
(1)ないし(7)のいずれかに記載の洗浄方法。
せる際の平均圧力変化速度(Torr/秒)の絶対値を|Δ
P|とした場合に、20≦|ΔP|≦5000なる関係
を満足するような圧力の変化を少なくとも一回行う上記
(1)ないし(8)のいずれかに記載の洗浄方法。
る接触時間は、30秒〜60分である上記(1)ないし
(9)のいずれかに記載の洗浄方法。
させる際の前記洗浄液の温度は、20〜80℃である上
記(1)ないし(10)のいずれかに記載の洗浄方法。
液である上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の
洗浄方法。
射しつつ、前記ワークの洗浄を行う上記(1)ないし
(12)のいずれかに記載の洗浄方法。
圧力を変化させる際に、超音波を前記洗浄液に対して照
射する上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の洗
浄方法。
圧力が一定状態のときに、超音波を前記洗浄液に対して
照射する上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の
洗浄方法。
る上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の洗浄方
法。
前記洗浄液とを入れ、前記ワークの洗浄を行う上記
(1)ないし(16)のいずれかに記載の洗浄方法。
づいて詳細に説明する。本発明の洗浄方法は、洗浄対象
物であるワークに洗浄液(洗浄剤)を接触させて、かか
るワークに付いた汚れを除去する(ワークを洗浄する)
際に、洗浄液の周囲の圧力を変化させる操作を行うこと
を特徴とする。この場合、圧力を増加させる操作と減少
させる操作とを行うことが好ましい。このような操作を
行うと、洗浄液に瞬間的な流れができると考えられる。
そして、この流れが、ワークに付いた汚れを落とす大き
な原動力の1つになっていると考えられる。
の周囲の圧力を増加させる操作と減少させる操作とを交
互に複数回行うことが好ましい。
るように高い洗浄効果を得ることができ、ワークに付い
た汚れを好適に除去することができる。特に、本発明に
よれば、腕時計部品等に設けられた小さい穴に入り込ん
だ研磨剤なども、好適に除去することが可能となる。特
に、圧力を増加させる操作と減少させる操作とを交互に
複数回行うと、圧力の増減に応じて洗浄液の流れも変化
し、この変化が、ワークの汚れの除去をさらに効果的な
ものとする。しかも、かかる操作の回数に応じて、洗浄
効果が向上する。
作と減少させる操作とを交互に複数回行う場合、かかる
操作を周期的に行うことがより好ましい。このようにし
てワークを洗浄すると、単位時間あたりにおける圧力の
増減回数を増やすことができ、ワークの洗浄効率がさら
に向上する。また、周期的に圧力を増減させる操作は、
洗浄装置に自動的に行わせるのに、適している。
では単に「圧力」という)を増加させる操作と減少させ
る操作とを、交互に複数回周期的に行う場合のパターン
(ダイアグラム)を数例示す。
−0)常圧(大気圧)から高い加圧状態(常圧よりも高
い圧力状態)に圧力を増大させ、(1−1)高い加圧状
態で圧力を一定時間保ち、(1−2)高い加圧状態から
低い加圧状態(高い加圧状態よりも低く常圧よりも高い
圧力状態)に圧力を減少させ、(1−3)低い加圧状態
で圧力を一定時間保ち、(1−4)低い加圧状態から高
い加圧状態に圧力を増大させ、その後(1−1)〜(1
−4)を繰り返すサイクルで構成される。
−1)常圧から加圧状態に圧力を増大させ、(2−2)
加圧状態で圧力を一定時間保ち、(2−3)加圧状態か
ら常圧に圧力を減少させ、(2−4)常圧で圧力を一定
時間保つ、というサイクルの繰り返しで構成される。
−0)常圧から加圧状態に圧力を増大させ、(3−1)
加圧状態で圧力を一定時間保ち、(3−2)加圧状態か
ら減圧状態に圧力を減少させ、(3−3)減圧状態で圧
力を一定時間保ち、(3−4)減圧状態から加圧状態に
圧力を増大させ、その後(3−1)〜(3−4)を繰り
返すサイクルで構成される。
−1)常圧から減圧状態に圧力を減少させ、(4−2)
減圧状態で圧力を一定時間保ち、(4−3)減圧状態か
ら常圧に圧力を増大させ、(4−4)常圧で圧力を一定
時間保つ、というサイクルの繰り返しで構成される。
−0)常圧から低い減圧状態(常圧よりも低い圧力状
態)に圧力を減少させ、(5−1)低い減圧状態で圧力
を一定時間保ち、(5−2)低い減圧状態から高い減圧
状態(低い減圧状態よりも高く常圧よりも低い圧力状
態)に圧力を増大させ、(5−3)高い減圧状態で圧力
を一定時間保ち、(5−4)高い減圧状態から低い減圧
状態に圧力を減少させ、その後(5−1)〜(5−4)
を繰り返すサイクルで構成される。
させる際の平均圧力変化速度(Torr/秒)の絶対値を|
ΔP|とした場合に、|ΔP|は、20≦|ΔP|≦5
000なる関係を満足することが好ましく、70≦|Δ
P|≦2000なる関係を満足することがより好まし
い。|ΔP|が低いと、洗浄液に十分な流れ等が生じな
い場合も起こり得り、十分な洗浄効果が得られない場合
がある。一方、装置の性能、安全性等の点から、|ΔP
|をあまり高くするのは好ましくない場合がある。な
お、例えば、図1に示す各例では、ダイアグラム中、圧
力の変化を示す線の傾きが、平均圧力変化速度に対応し
ている。なお、圧力を変化させる操作の全てを、上記式
を満足するように行わなくてもよい。また、上記式を満
足しないように圧力を変化させてもよい。
最小値との差は、200Torr以上とすることが好まし
く、500Torr以上とすることがより好ましい。これに
より、ワークの汚れを落とすのに十分な洗浄液の流れ等
が生じやすくなり、ワークの汚れをより好適に除去でき
るようになる。なお、装置の性能、安全性等を考慮する
と、圧力の最大値と最小値との差は、5000Torr以内
とした方がよい場合がある。
本発明を行う場合の最小圧力は、50〜400Torr程度
とすることが好ましい。本発明者は、最小圧力をこの範
囲内とすると最適にワークの汚れを除去できることを発
見した。また、常圧を超えて加圧する場合、最大圧力
は、装置への負担、安全性等の観点から、1500〜5
000Torr程度とすることが好ましい。
を、交互に複数回周期的に行う場合、図1に参照される
各パターンのように、圧力を増減する1サイクル内にお
いて、圧力をほぼ均一に保つ時間を設けることが好まし
い。これにより、洗浄装置等に大きな負担がかかりにく
くなる。また、多数のワークを高い密度で洗浄槽内に置
いた場合、洗浄液の流れによりワークが動き、ワーク同
士が接触することも起こりにくくなる。なお、例えば、
図1に示す各例では、ダイアグラム中、1サイクルあた
りで、圧力の変化を示す線の傾きが0となっている時間
の総計が、圧力をほぼ均一に保っている時間である。
一に保つ時間を設ける場合、かかる時間は、150秒以
下であることが好ましく、50秒以下であることがより
好ましい。圧力をほぼ均一に保つ時間を長くしすぎる
と、単位時間あたりの洗浄効率が低下する傾向を示す。
なお、圧力を増減する1サイクル内に、圧力をほぼ均一
に保つ時間を設けなくてもよい。
を、交互に複数回周期的に行う場合、1サイクル時間
(1周期の時間)は、5〜300秒程度とすることが好
ましく、10〜50秒程度とすることがより好ましい。
1サイクル時間を短くしすぎると、洗浄装置等に負担が
かかる場合がある。また、1サイクル時間を長くしすぎ
ると、単位時間あたりの洗浄効率が低下する傾向を示
す。
くとも3回(3サイクル)行うことが好ましく、6回
(6サイクル)行うことがより好ましい。一般的に、圧
力の増減回数を増やした方が、高い洗浄効果を期待でき
る。特に、上記回数以上圧力を増減させる操作を行う
と、高い洗浄効果が得られる。なお、このような圧力を
増減させる操作は、例えば100回以内とすることがで
きる。
させる時間は、30秒〜60分程度とすることが好まし
く、30秒〜20分程度とすることがより好ましい。接
触時間が短すぎると、ワークの汚れを十分に落とせない
場合がある。一方、接触時間をあまり長くしても、それ
に見合うだけの洗浄効果が期待できない場合がある。
洗浄液に対して照射しつつ、ワークの洗浄を行うことが
好ましい。超音波を照射すると、圧力の増減による洗浄
効果が、さらに増大する。
て超音波を照射すると、超音波により生じた気泡のサイ
ズが圧力に応じて変化し、この変化が、ワークの洗浄効
果をさらに増大させる。これにより、ワークに付着した
汚れが研磨剤等の比較的落ちにくい汚れであっても、好
適に汚れを落とせるようになる。
発振する超音波発振子が、超音波を発振するのに最適な
状態となりやすい。このため、圧力が一定状態のときに
超音波を照射すると、洗浄液に対して比較的強い出力の
超音波が発振される。ゆえに、圧力がほぼ均一状態のと
きでも、洗浄液は、一定水準の洗浄力を保つことができ
る。
合、超音波の周波数は、20〜100kHz程度が好まし
い。また、超音波の出力は、600〜1800W程度が
好ましい。これにより、前述した効果をより効果的に得
られるようになる。
浄液の温度は、20〜80℃程度であることが好まし
い。洗浄液の温度をこの範囲内とすると、好適にワーク
の汚れを除去することができる。また、洗浄液をワーク
に接触させる際の洗浄液の温度は、25〜60℃程度で
あることがより好ましい。これにより、洗浄液が、炭化
水素系洗浄液等の引火しやすいものである場合でも、高
い安全性を保ちつつワークの汚れを除去することができ
る。また、洗浄中は、ワークを揺動することが好まし
い。これにより、上述した洗浄効果がさらに向上する。
化水素系(例えばナフサ系、イソパラフィン系、ピロリ
ドン系、テルペン系など)、塩素系、代替フロン系、ア
ルコール系、テルペン系、シリコーン系等の溶剤系洗浄
液、高級アルコール系、炭化水素+界面活性剤+エーテ
ル等の準水系洗浄液、純水、アルカリ水溶液、界面活性
剤水溶液等の水系洗浄液など、いずれのものを用いても
よい。
る炭化水素系洗浄液でも、好適に汚れを除去することが
できる。そして、炭化水素系洗浄液を用いると、水系洗
浄液と異なり、廃水処理設備を設ける必要がなくなる。
このため、洗浄装置の設備を簡易なものとすることがで
きる。また、炭化水素系洗浄液は、蒸留再生等により洗
浄液のリサイクルが容易である。このため、洗浄液を繰
り返し使用することができ、洗浄液の有効利用を図るこ
とができる。しかも、炭化水素系洗浄液は、塩素系洗浄
液等に比べて、自然環境に対して比較的悪影響を及ぼし
にくい。このような性質を炭化水素系洗浄液は有してい
るため、本発明で用いる洗浄液に炭化水素系洗浄液を使
用すれば、廃液による自然環境の汚染等を防止しつつ、
ワークの汚れを好適に落とすことができる。
小さい穴や孔を有するワークでも、かかる穴や孔内に入
り込んだ汚れまで、好適に落とすことができる。したが
って、例えば、後述するように、図3に示すような腕時
計部品10A、10B、10Cの穴または孔11a、1
1b、11cなどに入り込んだ研磨剤等も、好適に除去
することができる。本発明はこのような優れた効果を有
しているので、本発明によれば、研磨剤、インク、粘着
剤等、各種の汚れを好適に落とすことができる。
に説明する。図2は、本発明の洗浄方法を行う装置の構
成例を示す図である。
3と超音波発振子4とを備えた洗浄槽2Aと、加熱手段
5と、洗浄液供給ライン61と、洗浄液排出ライン65
と、送気ライン7Aと、脱気ライン8Aとを有してい
る。
の底部32に設置された超音波発振子4と、蓋(図示せ
ず)と、ワーク10を揺動する揺動手段(図示せず)と
を有している。この槽本体3内に、洗浄液100とワー
ク10とが入れられ、ワーク10は洗浄される。そし
て、槽本体3の上部31には、開閉可能な蓋(図示せ
ず)が設けられており、かかる蓋を開けることにより、
槽本体3内へワーク10の出し入れが可能となる。ま
た、かかる蓋を閉め、洗浄槽2Aに接続された各ライン
のバルブ(後述するバルブ62、66、71、および8
1)を閉めると、槽本体3内は気密性が確保される。す
なわち、槽本体3内は、密閉される。
た)洗浄液の温度は、加熱手段(液温調整手段)5によ
って、適宜調整される。この加熱手段5は、槽本体3の
周囲を覆う熱媒54と、かかる熱媒を貯留するジャケッ
ト53と、かかるジャケット53に熱媒を供給する熱媒
供給ライン51と、ジャケット53内の熱媒を排出する
熱媒排出ライン52とを有している。
イン61が接続されている。この洗浄液供給ライン61
は、洗浄槽2A内に洗浄液を供給するラインである。こ
の洗浄液供給ライン61の途中には、洗浄液供給のオン
・オフ、洗浄液の供給量の調整等を行うバルブ62が設
けられている。
出ライン65が接続されている。この洗浄液排出ライン
65は、洗浄槽2A内の洗浄液を排出するラインであ
る。この洗浄液排出ライン65の途中には、洗浄液排出
のオン・オフ、洗浄液の排出量の調整等を行うバルブ6
6が設けられている。
気ライン7Aが接続されている。送気ライン7Aは、洗
浄槽2A内に空気を送るラインである。この送気ライン
7Aの途中には、洗浄槽2A内への空気の流入のオン・
オフ、流入量の調整等を行うバルブ71が設けられてい
る。
は、脱気ライン8Aが接続されている。脱気ライン8A
は、洗浄槽2A内の空気を排出するラインである。この
脱気ライン8Aには、ポンプ82と、洗浄槽2A内の空
気の排出のオン・オフ、流出量の調整等を行うバルブ8
1とが設けられている。このような洗浄装置1Aを用い
れば、ポンプ82を作動させてバルブ81を開放するこ
とにより、洗浄槽2A内の空気を脱気ライン8Aから排
出することができる。したがって、バルブ62、66、
71を閉じて洗浄槽2A内の空気を排出することによ
り、洗浄槽2A内を減圧(大気圧未満の圧力)状態とす
ることができる。また、バルブ71(または81)を開
けば洗浄装置2A内の圧力を常圧に戻すことができる。
すなわち、洗浄装置1Aを用いれば、常圧〜減圧状態の
間で、洗浄槽2A内の圧力(洗浄液100周囲の圧力)
を好適に変化させることができる。したがって、洗浄装
置1Aを用いれば、例えば、図1に参照されるパターン
4、5のように、洗浄槽2A内の圧力を変化させること
ができる。
ライン7Bの途中に、ポンプ72が設けられている。こ
のポンプ72を作動させてバルブ71を開放することに
より、送気ライン7Aから洗浄槽2A内に空気を送るこ
とができる。したがって、バルブ62、66、81を閉
じて洗浄槽2A内に空気を送ることにより、洗浄槽2A
内を加圧(大気圧を超える圧力)状態とすることができ
る。なお、洗浄装置1Bの他の事項については、前述し
た洗浄装置1Aと同様である。このような洗浄装置1B
を用いれば、加圧状態〜減圧状態の間で、洗浄槽2B内
の圧力を好適に変化させることができる。したがって、
洗浄装置1Bを用いれば、例えば、図1に参照されるパ
ターン1〜5のように、洗浄槽2A内の圧力を変化させ
ることができる。
ライン7Aの途中に、ポンプ72が設けられている。ま
た、脱気ライン8Cには、ポンプは設けられていない。
洗浄装置1Cの他の事項については、前述した洗浄装置
1A、1Bと同様である。このような洗浄装置1Cを用
いれば、加圧状態〜常圧の間で、洗浄槽2C内の圧力を
好適に変化させることができる。したがって、洗浄装置
1Cを用いれば、例えば、図1に参照されるパターン
1、2のように、洗浄槽2C内の圧力を変化させること
ができる。
広範囲にわたって大きく変化させることができるという
利点がある。また、洗浄装置1Aおよび1Cでは、装置
の構成を簡易なものとすることができ、設置スペースの
小スペース化、製造コストの削減を図ることができる。
は、使用方法(作用)はほぼ同様のものであるので、以
下、代表的に洗浄装置1Bを用いてこれら洗浄装置の使
用方法を説明する。
イン61から洗浄液100を供給して、洗浄液100を
洗浄槽2B内に入れる。
定量溜まったら、バルブ62を閉じる。
の熱媒をジャケット5内に供給し、洗浄液100を所定
温度に調整する。これにより、洗浄装置1Bでは、ワー
ク10の洗浄の準備が完了する。
部31に設けられた蓋(蓋体)を開き、ワーク10を洗
浄槽2B内に入れる。
行う。この洗浄中に、前述した本発明の洗浄方法を行
う。すなわち、洗浄槽2B内の圧力を変化させる(洗浄
液100周囲の圧力を変化させる)。例えば、洗浄中
に、バルブ71および81の開閉、ポンプ72および8
2の作動・停止を適宜行うことにより、図1に示すよう
な各パターンで洗浄槽2B内の圧力を変化させることが
できる。また、かかるワーク10の洗浄中、適宜超音波
発振子4から超音波を洗浄液100に対して照射する。
さらには、かかるワーク10の洗浄中、前述した揺動手
段(図示せず)を用いてワーク10を揺動してもよい。
本工程における好ましい洗浄条件は、前述した通りであ
る。
3の蓋を開き、ワーク10を取り出す。その後、新たな
ワークを槽本体3内に入れ、別のワークを洗浄すること
もできる。
00が汚れた場合等には、バルブ66を開き、洗浄液排
出ライン65から洗浄液100を排出することができ
る。
浄槽の容量約70L)を製作した。
系(炭化水素系)洗浄液(昭和電工社製「ソルファイン
TM」)を70L入れた。なお、洗浄液の温度は、30
℃に設定した。
(a)、(b)、(c)に示すような腕時計部品(ワー
ク)を60個入れ、腕時計部品の洗浄を行った。なお、
この腕時計部品は、研磨工程終了直後のものであり、各
所に(特に穴や孔内に)、研磨剤がこびりついていた。
洗浄終了後(バッチ終了後)、新たな腕時計部品を洗浄
した(新たなバッチを行った)。そして、これらのバッ
チを総計で100回行った。なお、腕時計部品を洗浄
中、洗浄液には、超音波(周波数28kHz、出力120
0W)を照射し続けた。また、腕時計部品の揺動も行っ
た。
〜5についてそれぞれ行った。すなわち、上記工程−2
−(および−3−)において、図1に示す各パターン1
〜5のように洗浄槽内の圧力をそれぞれ変化させ、腕時
計部品を洗浄した。このとき、各パターンとも、圧力変
化の1サイクルは約20秒とし、計9サイクル、約3分
間圧力を変化させる操作を行った。
浄槽内の圧力を変化させず、常圧で洗浄を行った以外は
(実施例1)と同様にして、腕時計部品を洗浄した。
した研磨剤の有無を肉眼で確認し、以下の基準で洗浄効
果を評価した。 <腕時計部品表面について> ☆:表面に研磨剤の残存が確認されなかった腕時計部品
が99%以上 ◎:表面に研磨剤の残存が確認されなかった腕時計部品
が98%以上99%未満 ○:表面に研磨剤の残存が確認されなかった腕時計部品
が97%以上98%未満 △:表面に研磨剤の残存が確認されなかった腕時計部品
が96%以上97%未満 ×:表面に研磨剤の残存が確認されなかった腕時計部品
が96%未満 <腕時計部品の穴や孔内について> ☆:穴や孔内に研磨剤の残存が確認されなかった腕時計
部品が99%以上 ◎:穴や孔内に研磨剤の残存が確認されなかった腕時計
部品が97%以上99%未満 ○:穴や孔内に研磨剤の残存が確認されなかった腕時計
部品が95%以上97%未満 △:穴や孔内に研磨剤の残存が確認されなかった腕時計
部品が93%以上95%未満 ×:穴や孔内に研磨剤の残存が確認されなかった腕時計
部品が93%未満 かかる評価結果を下記表1に示す。
明の洗浄方法によれば、腕時計部品に付着した研磨剤を
好適に除去できることが確認された。
にそれぞれ設定し、前記工程−2−で、圧力変化のパタ
ーンを「常圧→100Torr→常圧」というパターン(減
圧に5秒、減圧から常圧に戻すのに5秒、1サイクル1
0秒、約3分間、18サイクル)に設定し、実施例1と
同様にして、腕時計部品を洗浄した。
浄液の1種であるイソパラフィン系洗浄液(エクソン化
学社製「アクトレル3338L」)に変更した以外は上
記(1)と同様にして、腕時計部品を洗浄した。
圧力変化のパターンを常圧一定、および100Torr一定
とした以外は、実施例2と同様にして腕時計部品を洗浄
した。
洗浄した腕時計部品について、前記と同様の評価基準で
洗浄効果を評価した。その結果を下記表2に示す。
によれば、腕時計部品に付着した研磨剤を好適に除去で
きることが確認された。
い洗浄効果が得られるワークの洗浄方法を提供すること
ができる。これにより、洗浄液の選択の幅が広がり、自
然環境を汚染しにくい洗浄液、人体に対する毒性が低い
洗浄液等を容易に選択することができるようになる。し
かも、十分な洗浄効果が期待できる。このように、本発
明によれば、環境に対して優しく、かつ、高い洗浄効果
が得られる洗浄技術を提供できる。
す図(ダイアグラム)である。
である。
2)
(1)〜(14)の本発明により達成される。
あるワークに洗浄液を接触させて、該ワークに付いた汚
れを除去する洗浄方法であって、前記ワークの洗浄中
に、前記洗浄液の周囲の圧力を増減する1サイクル内に
おいて、前記圧力をほぼ均一に保つ時間を設け、かつ、
前記洗浄液に対して超音波を照射することを特徴とす
る。
洗浄中に、前記ワークを揺動させることを特徴とする。
洗浄中に、前記洗浄液の周囲の圧力を増加させる操作と
減少させる操作とを交互に複数回行うことを特徴とす
る。
周囲の圧力を増加させる操作と減少させる操作とを、周
期的に行うことを特徴とする。
減する際の1サイクル時間が5〜300秒であることを
特徴とする。
ぼ均一に保つ時間は、150秒以下であることを特徴と
する。
洗浄液の周囲の圧力の最大値と最小値との差が200To
rr以上であることを特徴とする。
周囲の圧力を変化させる際の平均圧力変化速度(Torr/
秒)の絶対値を|ΔP|とした場合に、20≦|ΔP|
≦5000なる関係を満足するような圧力の変化を少な
くとも一回行うことを特徴とする。
ワークに接触させる接触時間は、30秒〜60分である
ことを特徴とする。
を前記ワークに接触させる際に前記洗浄液を加熱する加
熱手段を有することを特徴とする。
を加熱する加熱温度は、20〜80℃であることを特徴
とする。
は、炭化水素系洗浄液であることを特徴とする。
は、時計の部品であることを特徴とする。
槽内に前記ワークと前記洗浄液とを入れ、前記ワークの
洗浄を行うことを特徴とする。
Claims (17)
- 【請求項1】 洗浄対象物であるワークに洗浄液を接触
させて、該ワークに付いた汚れを除去する洗浄方法であ
って、 前記ワークの洗浄中に、前記洗浄液の周囲の圧力を変化
させる操作を行うことを特徴とする洗浄方法。 - 【請求項2】 洗浄対象物であるワークに洗浄液を接触
させて、該ワークに付いた汚れを除去する洗浄方法であ
って、 前記ワークの洗浄中に、前記洗浄液の周囲の圧力を増加
させる操作と減少させる操作とを行うことを特徴とする
洗浄方法。 - 【請求項3】 洗浄対象物であるワークに洗浄液を接触
させて、該ワークに付いた汚れを除去する洗浄方法であ
って、 前記ワークの洗浄中に、前記洗浄液の周囲の圧力を増加
させる操作と減少させる操作とを交互に複数回行うこと
を特徴とする洗浄方法。 - 【請求項4】 前記洗浄液の周囲の圧力を増加させる操
作と減少させる操作とを、周期的に行う請求項3に記載
の洗浄方法。 - 【請求項5】 前記圧力を増減する際の1サイクル時間
が5〜300秒である請求項4に記載の洗浄方法。 - 【請求項6】 前記圧力を増減する1サイクル内におい
て、圧力をほぼ均一に保つ時間を設け、その時間が15
0秒以下である請求項4または5に記載の洗浄方法。 - 【請求項7】 少なくとも3回、前記圧力を増加させる
操作と減少させる操作とをそれぞれ行う請求項2ないし
6のいずれかに記載の洗浄方法。 - 【請求項8】 洗浄中、前記洗浄液の周囲の圧力の最大
値と最小値との差が200Torr以上である請求項1ない
し7のいずれかに記載の洗浄方法。 - 【請求項9】 前記洗浄液の周囲の圧力を変化させる際
の平均圧力変化速度(Torr/秒)の絶対値を|ΔP|と
した場合に、20≦|ΔP|≦5000なる関係を満足
するような圧力の変化を少なくとも一回行う請求項1な
いし8のいずれかに記載の洗浄方法。 - 【請求項10】 前記洗浄液をワークに接触させる接触
時間は、30秒〜60分である請求項1ないし9のいず
れかに記載の洗浄方法。 - 【請求項11】 前記洗浄液を前記ワークに接触させる
際の前記洗浄液の温度は、20〜80℃である請求項1
ないし10のいずれかに記載の洗浄方法。 - 【請求項12】 前記洗浄液は、炭化水素系洗浄液であ
る請求項1ないし11のいずれかに記載の洗浄方法。 - 【請求項13】 超音波を前記洗浄液に対して照射しつ
つ、前記ワークの洗浄を行う請求項1ないし12のいず
れかに記載の洗浄方法。 - 【請求項14】 少なくとも前記洗浄液の周囲の圧力を
変化させる際に、超音波を前記洗浄液に対して照射する
請求項1ないし13のいずれかに記載の洗浄方法。 - 【請求項15】 少なくとも前記洗浄液の周囲の圧力が
一定状態のときに、超音波を前記洗浄液に対して照射す
る請求項1ないし14のいずれかに記載の洗浄方法。 - 【請求項16】 前記ワークは、時計の部品である請求
項1ないし15のいずれかに記載の洗浄方法。 - 【請求項17】 密閉可能な槽内に前記ワークと前記洗
浄液とを入れ、前記ワークの洗浄を行う請求項1ないし
16のいずれかに記載の洗浄方法。
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