JP2001170528A - 湿式塗装ブース循環水系の処理方法 - Google Patents

湿式塗装ブース循環水系の処理方法

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JP2001170528A
JP2001170528A JP36115399A JP36115399A JP2001170528A JP 2001170528 A JP2001170528 A JP 2001170528A JP 36115399 A JP36115399 A JP 36115399A JP 36115399 A JP36115399 A JP 36115399A JP 2001170528 A JP2001170528 A JP 2001170528A
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Masahiro Horiuchi
正弘 堀内
Shinya Naito
信也 内藤
Kiyoshi Okuma
清 大熊
Mitsuo Nakajima
光夫 中島
Mamoru Sato
守 佐藤
Mamoru Yamada
守 山田
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Kurita Water Industries Ltd
Toyota Motor Corp
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 循環水槽から湿式塗装ブースに送水し、該循
環水槽に返送する第1の循環水系と、該循環水槽から固
液分離装置に送水し、分離水を該循環水槽に返送する第
2の循環水系とを有する湿式塗装ブース循環水系の処理
方法において、第1の循環水系及び第2の循環水系の両
循環水系内で塗料を効果的に不粘着化し、第1の循環水
系における配管等の閉塞等を防止して水洗効率を高く維
持し、また、作業性を高めると共に、第2の循環水系に
おける塗料スラッジの固液分離効率、塗料スラッジの回
収効率を高める。 【解決手段】 第1の循環水系にセピオライトを添加
し、第2の循環水系の固液分離装置内部又は固液分離装
置への流入路に、セピオライト、ポリビニルアルコール
及びメラミンホルムアルデヒド縮合物の酸コロイドより
なる群から選ばれる1種又は2種以上の塗料の凝集吸着
剤を添加する湿式塗装ブース循環水系の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湿式塗装ブース循環
水系の処理方法に係り、特に、湿式塗装ブースにおい
て、オーバースプレーされた塗料を捕集するために噴霧
される循環水中の塗料の粘着性を低減し、系内への塗料
の粘着固化を防止すると共に、この循環水から塗料スラ
ッジを効率的に回収し、回収した塗料スラッジを不粘着
化する湿式塗装ブース循環水系の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車工業における塗装工程では、一般
に車体に噴霧された塗料(ペイント)の歩留りは60〜
80%であり、使用ペイントの40〜20%は次工程で
除去すべき過剰塗料である。この過剰に噴霧された余剰
塗料は、通常、水洗による湿式塗装ブースで捕集処理さ
れており、水洗水は循環使用される。
【0003】図1は、この湿式塗装ブースにおける循環
水系を示す系統図であり、循環水槽1内の水は、ポンプ
を有する配管11により湿式塗装ブース2に送水さ
れ、湿式塗装ブース2内に散水される。湿式塗装ブース
2内に散水され、余剰塗料を捕集した水は配管12によ
り循環水槽1に返送される(以下、この循環水槽1から
湿式塗装ブース2に送水され、循環水槽1に返送される
循環水系を「第1の循環水系」と称す。)。循環水槽1
内の水は、ポンプPを有する配管13より遠心分離機
3等の固液分離装置に送水され、塗料スラッジが分離回
収される。この遠心分離機3で塗料スラッジが除去され
た処理水は配管14より循環水槽1に返送される(以
下、この循環水槽1から遠心分離機3に送水され、循環
水槽1に返送される循環水系を「第2の循環水系」と称
す場合がある。)。なお、循環水槽1は透水性の仕切板
1Aを設け、湿式塗装ブース2へ送水される洗浄水中へ
の夾雑物の混入を防止している場合もある。また、循環
水槽1には攪拌機1Bが設けられている場合もあり、捕
集された塗料の沈降を防止して遠心分離機3に円滑に送
給することができるように構成されている。
【0004】このような湿式塗装ブースの循環水系のう
ち、第1の循環水系においては、水洗水に捕集される余
剰塗料の粘着性が高いため、スプレーブースの水幕板、
配管系、スプレーノズル等に付着して配管やノズルの目
詰りを起こし、水洗効率を著しく低下させる;余剰塗料
の付着により、スプレーブースの排気系が詰り、空気の
流通が阻害された場合には、ブース内に塗料溶剤が充満
し、安全衛生上危険な状態となり、著しく作業環境を悪
化させる;余剰塗料の大部分はスプレーブースのブース
ピット底、循環ピット底に沈積し、沈積した塗料は時間
の経過と共にゴム状に固化し、清掃除去に多大な手間と
労力を要するようになる;といった問題が生起する。
【0005】また、第2の循環水系においても、配管内
での余剰塗料の付着の問題があり、また、遠心分離機等
の固液分離装置で分離された塗料スラッジが固液分離装
置の内壁等に付着して連続運転を阻害したり、塗料スラ
ッジの回収効率を低減させたりするなどの問題が生起す
る。
【0006】従来、このような湿式塗装ブース循環水系
の処理方法としては、第1の循環水系にアルミナゾル等
の塗料の不粘着化剤を添加し、第2の循環水系にセピオ
ライト等の粘土鉱物を添加することが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法によれば、
ある程度の改善効果が得られるが、十分であるとは言え
ず、特に、塗料スラッジの回収効率において、より一層
の向上が望まれている。
【0008】本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされ
たものであって、循環水槽から湿式塗装ブースに送水
し、該循環水槽に返送する第1の循環水系と、該循環水
槽から固液分離装置に送水し、該循環水槽に返送する第
2の循環水系とを有する湿式塗装ブース循環水系の処理
方法において、第1の循環水系及び第2の循環水系の両
循環水系内で塗料を効果的に不粘着化し、第1の循環水
系における配管等の閉塞等を防止して水洗効率を高く維
持し、また、作業性を高めると共に、第2の循環水系に
おける塗料スラッジの固液分離効率、塗料スラッジの回
収効率を高めることができる湿式塗装ブース循環水系の
処理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の湿式塗装ブース
循環水系の処理方法は、循環水槽から湿式塗装ブースに
送水し、該循環水槽に返送する第1の循環水系と、該循
環水槽から固液分離装置に送水し、分離水を該循環水槽
に返送する第2の循環水系とを有する湿式塗装ブース循
環水系の処理方法において、前記第1の循環水系にセピ
オライトを添加し、第2の循環水系の固液分離装置内部
又は固液分離装置への流入路に、セピオライト、ポリビ
ニルアルコール及びメラミンホルムアルデヒド縮合物の
酸コロイドよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の
塗料の凝集吸着剤を添加することを特徴とする。
【0010】セピオライトはMgSi1230(O
H)(OH・8HOで表される含水マグネシ
ウムケイ酸塩で、多くのミクロポアを有する鎖状構造の
繊維状鉱物であるため、第1の循環水系に添加されたセ
ピオライトは、塗料粒子と反応してそのミクロポアの内
に塗料粒子を吸着することによって塗料を効果的に不粘
着化する。
【0011】一方、第2の循環水系においては、第1の
循環水系に添加されたセピオライトにより、十分に塗料
スラッジが不粘着化され、粒子径10〜20μm程度の
微細粒子に分散される。そして、第2の循環水系の固液
分離装置内部又は固液分離装置への流入路に添加された
塗料の凝集吸着剤に塗料が吸着されて不粘着化された状
態が保たれると共に、これらが凝集して粒子が粗大化す
るため、効率的に固液分離することが可能となり、塗料
スラッジの固液分離効率、回収効率が向上する。また、
回収された塗料スラッジの不粘着性も改善される。
【0012】本発明において、第2の循環水系の固液分
離装置内部又は固液分離装置への流入路で添加する塗料
の凝集吸着剤としては特にセピオライトが好ましく、こ
のように、第1及び第2の循環水系でセピオライトを添
加して、固液分離時のセピオライト濃度を高めることに
より、セピオライトと塗料スラッジとの反応がより一層
促進され、セピオライトのミクロポアに塗料スラッジを
多く吸着することでより一層粒子径の大きな塗料スラッ
ジを形成して、分離効率、回収効率を高めることができ
るようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、図1〜3に示す湿式塗装ブ
ースの循環水系において、同一機能を奏する部材には同
一符号を付してある。
【0014】本発明においては、図1に示されるような
湿式塗装ブースの循環水系において、第1の循環水系に
セピオライトを添加し、第2の循環水系の固液分離装置
内部又は固液分離装置への流入路に、セピオライト、ポ
リビニルアルコール及びメラミンホルムアルデヒド縮合
物の酸コロイドの1種又は2種以上の塗料の凝集吸着
剤、好ましくはセピオライトを添加する。
【0015】第1の循環水系へのセピオライトの添加箇
所としては、特に、洗浄水が湿式塗装ブース2に送水さ
れる系路が好ましく、図1において、前述の循環水槽1
の仕切板1Aで夾雑物を取り除き、ポンプPの送水口
付近(添加箇所A)、或いは、洗浄水を湿式塗装ブース
1に送水する配管11に添加するのが好ましい。
【0016】この第1の循環水系に添加するセピオライ
トは、粉末のまま添加しても良いが、0.1〜20重量
%程度の水分散液として添加するのが好ましい。
【0017】第1の循環水系へのセピオライトの添加量
は、多い程、塗料粒子が微細化して高い不粘着化効果が
得られる。セピオライトは、処理対象とする塗料の種類
等によっても異なるが、一般的には洗浄水中の濃度、即
ち、配管11内を送水される水中の濃度が1ppm以
上、特に10ppm以上、とりわけ500ppm以上と
なるように、循環水中に持ち込まれる塗料ミストに対し
て0.1重量%以上、特に1〜5重量%とりわけ1〜2
重量%となるように添加するのが好ましい。
【0018】第1の循環水系に添加されたセピオライト
は余剰塗料に付着して消耗すると共に第2の循環水系に
おける固液分離装置で回収されるSSに伴って排出され
るので、第1の循環水系へは上記添加量となるように、
セピオライトを連続注入又はバッチ注入して補充するの
が好ましい。
【0019】一方、第2の循環水系の固液分離装置に添
加する塗料の凝集吸着剤の添加箇所は、固液分離装置の
流入路、即ち、図1における遠心分離機3への流入路の
送水配管13(図1の添加箇所B)、或いは固液分離装
置に直接添加する。
【0020】なお、遠心分離機3への送水配管13は、
その吸込部を循環水槽1に設けるかわりに、図2に示す
ように、湿式塗装ブース1への送水配管11から分岐さ
せても良い。
【0021】この第2の循環水系に添加する塗料の凝集
吸着剤は、前述の如く、セピオライト、ポリビニルアル
コール、メラミンホルムアルデヒド縮合物の酸コロイド
の1種又は2種以上であるが、特にセピオライトを用い
るのが添加効果の面で好適である。
【0022】第1の循環水系の運転中、第2の循環水系
は連続運転としても良く、一定時間ごと或いは循環水槽
中のSS濃度が一定値以上となったとき等に間欠的に運
転しても良い。
【0023】セピオライト等の塗料の凝集吸着剤の添加
量は多い程塗料スラッジの分離効率及び回収効率を高め
ることができることから、遠心分離機3等の固液分離装
置に導入される水(流入路配管13内の水)中の濃度で
1ppm以上、特に5ppm以上添加するのが好まし
い。より具体的な添加量は、対象とする循環水系、第1
の循環水系のセピオライト添加量等によっても異なる
が、固液分離装置に導入される水に対して5〜100p
pm、特に、第1の循環水系において湿式塗装ブースに
導入される水に対するセピオライトの添加量との合計で
100〜600ppm程度となるように添加するのが好
ましい。
【0024】第2の循環水系に添加されたセピオライト
等の塗料の凝集吸着剤は、塗料スラッジと共に系外へ排
出されるため、セピオライト等の塗料の凝集吸着剤は、
上記濃度となるように、連続的又は間欠的に、好ましく
は連続的に第2の循環水系に添加する。
【0025】この第2の循環水系に添加するセピオライ
トについても0.1〜20重量%程度の水分散液として
添加するのが好ましい。また、ポリビニルアルコール、
メラミンホルムアルデヒド縮合物の酸コロイドについて
も0.1〜20重量%の水溶液として添加するのが好ま
しい。
【0026】本発明においては、第1の循環水系にセピ
オライトと共に、カチオン性ポリマー、両性金属化合物
等を併用添加しても良く、また、第2の循環水系にセピ
オライト等の塗料の凝集吸着剤と共に、カチオン性ポリ
マー、両性金属化合物等を併用添加しても良く、このよ
うな薬剤を併用することにより、塗料の不粘着性、塗料
スラッジの固液分離性、回収効率を高めることができ
る。
【0027】また、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ剤を併
用添加しても良く、これにより、系内を中和して設備の
防食を図ることができる。
【0028】なお、本発明において、第1の循環水系及
び第2の循環水系に添加するセピオライトとしては、天
然に産出する粘土鉱物のセピオライト、或いは、これを
精製加工した市販品を用いることができ、不粘着化効果
の点からその粒子の大きさは、繊維長として50μm以
下さらには10μm以下であることが好ましい。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。なお、実施例及び比較例におい
て、セピオライト及びアルミナゾルとしては以下のもの
を用いた。 セピオライト: 近江鉱業(株)製セピオライト 「ミラクレー登録商標P−80V」繊維長2μm未満 アルミナゾル: ケイアイ化成社製アルミナゾル(ベーマイト) 「クミガード」
【0030】実施例1,2、比較例1,2 図3に示す構成の試験装置において、循環水槽のA位置
にそれぞれ表1に示す薬剤を添加して塗装ブースを運転
した。用いた試験装置の仕様及び運転条件は次の通りで
ある。
【0031】 [装置仕様及び運転条件] 保有水量 : 50L 循環水量 : 100L/分 塗料のスプレー条件: 20g/分の速度で20分吹き付け 遠心分離機(巴工業社製)の運転条件: 通水量=5L/分 重力値=2000G 差速 =9rpm ダム値=1 なお、薬剤のうち、アルミナゾル(ベーマイト)は10
重量%濃度のものを用い、また、セピオライトは10重
量%水分散液として用いた。
【0032】また、実施例1,2において、循環水槽へ
のセピオライトの添加は、添加箇所Aにおいて、上記セ
ピオライトの10重量%水分散液を初期投入量として循
環水槽1の保有水量に対してセピオライト濃度2000
ppm(対保有水)となるように添加した後、塗料ミス
トに対してセピオライト濃度が15重量%となるように
滴下した。
【0033】比較例1,2において、循環水槽へのアル
ミナゾルの添加は、添加箇所Aにおいて、上記10重量
%濃度のアルミナゾルを初期投入量として循環水槽1の
保有水量に対してアルミナ濃度2000ppm(対保有
水)となるように添加した後、塗料ミストに対してアル
ミナ濃度が15重量%となるように滴下した。
【0034】循環水槽中のSS濃度が約2700ppm
となったときに塗料スプレーと循環ポンプPを停止し
て遠心分離機を起動し、上記10重量%セピオライト水
分散液を添加箇所B(遠心分離機への送水管の遠心分離
機入口の手前)に表1に示す濃度となるように添加して
塗料スラッジの回収を行った。
【0035】このような処理において、遠心分離機の入
口のSS濃度と出口SS濃度を測定し、これらの測定値
からSS回収効率を求め、結果を表1に示した。
【0036】表1より、第1の循環水系にセピオライト
を添加することにより塗料スラッジの回収効率が大幅に
向上することがわかる。このため、遠心分離処理水を第
2の循環水系により循環水槽に返送した場合にも、循環
水槽内のSS濃度を低く保つことができ、良好な処理が
可能となる。
【0037】
【表1】
【0038】実施例3〜9、比較例3 図1に示す構成の試験装置において、第1の循環水系に
セピオライトを添加すると共に、第2の循環水系に表2
に示す薬剤を添加して(ただし、比較例3において第2
の循環水系に薬剤添加せず。)処理を行った。用いた試
験装置の仕様及び運転条件は次の通りである。
【0039】 [装置仕様及び運転条件] 保有水量 : 200m 循環水量 : 40m/分 塗料のスプレー条件: 600kg/日 遠心分離機(巴工業社製)の運転条件: 通水量=100L/分 重力値=2000G 差速 =9rpm ダム値=3.2
【0040】なお、薬剤のうち、セピオライトは10重
量%水分散液として用い、ポリビニルアルコールは5重
量%水溶液として用いた。また、第1の循環水系へのセ
ピオライトの添加は、添加箇所Aにおいて、上記セピオ
ライトの10重量%水分散液を塗料ミストに対してセピ
オライト濃度が15重量%となるように滴下した。循環
水槽中のSS濃度が約4000ppmとなった時点で、
ポンプPと遠心分離機を起動し、第2の循環水系へ上
記10重量%セピオライト水分散液又は5重量%ポリビ
ニルアルコール水溶液を添加箇所B(遠心分離機への送
水管の遠心分離機入口の手前)に表2に示す濃度となる
ように添加しつつ、遠心分離処理を行った。
【0041】このような循環水系処理において、遠心分
離機起動の約30分後に遠心分離機の入口のSS濃度と
出口SS濃度を測定し、これらの測定値からSS回収効
率を求め、結果を表1に示した。
【0042】また、遠心分離機の塗料スラッジの不粘着
性を評価し、結果を表2に示した。この塗料スラッジの
粘着性は遠心分離機の差動機電流値の変化と相関するた
め、この電流値の変化から、下記基準で塗料スラッジの
不粘着性を評価した。 ○: 差動機の電流値に上昇傾向なし △: 差動機の電流値にやや上昇傾向あり ×: 差動機の電流値が即座に上昇する
【0043】表2より遠心分離機の手前で本発明に係る
塗料の凝集吸着剤を添加することにより塗料スラッジが
不粘着化され、回収効率が向上することがわかる。
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の湿式塗装ブ
ース循環水系の処理方法によれば、循環水槽から湿式塗
装ブースに送水し、該循環水槽に返送する第1の循環水
系と、該循環水槽から固液分離装置に送水し、分離水を
該循環水槽に返送する第2の循環水系とを有する湿式塗
装ブース循環水系の処理方法において、第1の循環水系
及び第2の循環水系の両循環水系内で塗料を効果的に不
粘着化し、第1の循環水系における配管等の閉塞等を防
止して水洗効率を高く維持し、また、作業性を高めると
共に、第2の循環水系における塗料スラッジの固液分離
効率、塗料スラッジの回収効率を高めることができる。
【0046】特に、本発明の湿式塗装ブース循環水系の
処理方法によれば、第2の循環水系における塗料スラッ
ジの固液分離効率、塗料スラッジの回収効率が大幅に向
上すると共に、回収された塗料スラッジの不粘着性が著
しく改善され、循環水系を安定に運転することが可能と
なると共に、作業性、処理効率が著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】湿式塗装ブースの循環水系を説明する系統図で
ある。
【図2】他の湿式塗装ブースの循環水系を説明する系統
図である。
【図3】実施例で用いた試験装置を示す系統図である。
【符号の説明】
1 循環水槽 2 湿式塗装ブース 3 遠心分離機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内藤 信也 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 大熊 清 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 中島 光夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 佐藤 守 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 山田 守 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 4D073 AA01 BB03 DC04 DC15 DC25 DD40

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 循環水槽から湿式塗装ブースに送水し、
    該循環水槽に返送する第1の循環水系と、 該循環水槽から固液分離装置に送水し、分離水を該循環
    水槽に返送する第2の循環水系とを有する湿式塗装ブー
    ス循環水系の処理方法において、 前記第1の循環水系にセピオライトを添加し、第2の循
    環水系の固液分離装置内部又は固液分離装置への流入路
    に、セピオライト、ポリビニルアルコール及びメラミン
    ホルムアルデヒド縮合物の酸コロイドよりなる群から選
    ばれる1種又は2種以上の塗料の凝集吸着剤を添加する
    ことを特徴とする湿式塗装ブース循環水系の処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第2の循環水系
    の固液分離装置内部又は固液分離装置への流入路にセピ
    オライトを添加することを特徴とする湿式塗装ブース循
    環水系の処理方法。
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