JP2001169081A - 文書を表わす画像データ内の走査時アーチファクトをマスキングするための処理及び装置並びに画像データ処理システム - Google Patents
文書を表わす画像データ内の走査時アーチファクトをマスキングするための処理及び装置並びに画像データ処理システムInfo
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- H04N1/00—Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
- H04N1/40—Picture signal circuits
- H04N1/409—Edge or detail enhancement; Noise or error suppression
- H04N1/4095—Correction of errors due to scanning a two-sided document, i.e. show-through correction
Abstract
が、記録された文書に出現するのを解消又は低減する。 【解決手段】 文書を表わす画像データ内の走査時アー
チファクトをマスキングするための処理は、画像データ
に対する画素分類タグを生成するステップ(S1)と、
画素分類タグを用いて、走査時アーチファクトと関連づ
けられた文書内のウィンドウを識別するステップと(S
3)、画像データを解析して置換ビデオ値を生成するス
テップと(S4)、走査時アーチファクトと関連づけら
れた第2パス画像データを置換ビデオ値と置換するステ
ップ(S5)とを有する。
Description
を走査して、走査した文書を、後で記録媒体上に電子画
像を描画するためにプリントシステムが使用できる電子
画像データに変換するシステムに関する。詳細には、本
発明は、走査した文書上の画像を電子画像データに変換
する間に生成された走査時アーチファクト(人工生成
物)を検出及びマスキングするためのシステム及び方法
に関する。
されたビデオ画像データから、原文書を複製する際に、
文書の外部エッジの決定に依存する機能を備えることが
望ましいことがよくある。そのような機能としては、例
えば、自動拡大、自動ツーアップ(two-up)コピー、検出
された文書の外部エッジの外側に存在する背景画像デー
タの削除、走査システム内の文書の自動位置割出し、及
び電子画像の電子的スキュー補正(deskewing)等が挙げ
られる。言い換えれば、これらの機能を備えるために
は、走査システムによって何らかの方法で文書の外部エ
ッジを検出しなければならない。
するために、原文書と区別しやすいバッキングが設けら
れていた。例えば、黄色、黒色、又は白色より白い色の
バッキングや、蛍光を発するバッキング、及び他の様々
な代替品が設けられていた。たとえ様々な代替品が用い
られていても、デジタル走査システムを用いて文書を走
査する際には、両面又は透かしのある文書を走査すると
きに透けて見えるのを解消するために、光吸収性(例え
ば黒又は暗色)のバッキングを用いるのが望ましい。黒
色などの光吸収性のバッキングを用いることにより、走
査システムは文書を走査する際に透けて見えるのを解消
できるとともに、走査システム又は例えば下流の画像処
理システムが原文書の外部エッジの位置を自動的に割出
せるようにし、それにより自動位置決め処理及び電子的
スキュー補正処理を実行できるようにする。
キングを使用した際の望ましくない結果として、原文書
の例えば穴、切れた箇所、裂け目、耳折れ等の任意の欠
陥、又は原文書の予めパンチされた穴等の他の特徴が、
記録媒体に描画及びプリントされたときに黒いオブジェ
クトとして現れる。これは、取得された画像が、原文書
の欠陥(例えば、予めパンチされた穴、切れた箇所、裂
け目、耳折れ等)が存在する場所にはどこでもバッキン
グ領域のグレー値(黒)を有するという事実に起因す
る。バッキング領域のグレー値が存在する原文書内のこ
れらの領域は、走査時アーチファクト(人工生成物)と
見なされる。
ありアーチファクトが黒として描画される場合には、走
査時アーチファクトをコピー内に描画することは望まし
くない。例えば、図1は、予め3つの穴がパンチされた
用紙にプリントされた画像4を含む原文書2を示し、3
つの穴は欠陥6によって表わされている。この文書を、
文書の背後のプラテンカバーや自動給紙ローラ又はスキ
ー等のバッキングが非反射性である従来のシステムで走
査した場合には、図2に示される記録された画像12
は、原文書の欠陥6に対応する暗い又は黒い領域16
(走査時アーチファクト)を含むことになる。同様に、
図1の文書が、バッキングは白いが使用によって汚れて
いるか、傷があるか、又は文書の背景と同等の反射率を
有していないシステムによって走査された場合には、記
録又は表示媒体12に複製される原画像(図3)は、原
文書の欠陥6に対応する領域16の形態の走査時アーチ
ファクトを含むことがある。
所、裂け目等の、ある種の欠陥を有する原文書を読み込
んで、走査時アーチファクトのいかなる痕跡もない画像
を記録又は表示媒体に描画できることが望ましい。言い
換えれば、原文書が欠陥を含むという事実に関わらず、
描画された画像内のアーチファクトの出現を解消又は低
減するために、走査時アーチファクトをマスキングすべ
きである。
文書を表わす画像データ内の走査時アーチファクトをマ
スキングするための処理である。この処理は、画像デー
タに対する画素分類タグを生成するステップと、画素分
類タグを用いて、走査時アーチファクトと関連づけられ
た画像データ内のウィンドウを識別するステップと、画
像データを解析して置換ビデオ値を導出するステップ
と、走査時アーチファクトと関連づけられた画像データ
を置換ビデオ値と置換するステップとを含む。
オ画像データ内の走査時アーチファクトをマスキングす
るための装置である。この装置は、ビデオ画像データに
対する画素分類タグを生成する分類回路を含む。画素分
類タグを受け取るように接続された自動ウィンドウ化回
路は、走査時アーチファクトを識別するウィンドウデー
タを生成する。ビデオ画像データ及びウィンドウデータ
を受け取るように接続された統計コンパイル回路は、ビ
デオ置換データを生成する。ビデオ置換データを受け取
るように接続されたビデオ置換回路は、第2パス画像デ
ータ内の選択された画素をビデオ置換データと置換す
る。
表わす画像データを処理するためのシステムが提供され
る。このシステムは、画像データを供給する画像入力タ
ーミナルと、画像データ内の走査時アーチファクトを検
出及びマスキングするためのマスキングプロセッサとを
含む。このマスキングプロセッサは、ビデオ画像データ
内のバッキング画素を識別するための分類回路と、走査
時アーチファクトを識別するウィンドウデータを生成す
るための自動ウィンドウ化回路と、ビデオ置換データを
生成するための画像解析回路と、第2パス画像データ内
の選択された画素をビデオ置換データと置換するための
ビデオ置換回路とを含む。このシステムは更に、ビデオ
置換回路から受け取った第2パス画像データに応答して
画像を生成するための画像出力ターミナルを含む。
び低速走査方向という用語を用いる。高速走査方向と
は、走査線即ちラスタに沿った画素の走査のことであ
る。これは一般的に、走査が光電センサの1つのアレイ
から画像データを収集した結果である、電子的走査とも
呼ばれる。一方、低速走査方向とは、文書と走査システ
ムとの間の相対移動方向のことである。これは、走査シ
ステムに画像データの走査線を生成させるための機械的
な移動である。
像データに変換する間に生じた走査時アーチファクトを
検出及びマスキングするために画像データを処理するた
めのシステム及び方法に関する。上述したように、走査
システムのバッキングのグレー値が存在する原文書内の
これらの領域を、走査時アーチファクトと見なす。本発
明は、走査画像の走査時アーチファクトが存在する領域
を識別するために、自動ウィンドウ化(autowindowing)
技術を用いる。本発明の好ましい実施の形態は、2パス
自動ウィンドウ化処理を用いることを提案する。2パス
自動ウィンドウ化処理では、第1パスが、走査時アーチ
ファクトを有するウィンドウを識別して、そのウィンド
ウに対する統計を集め、第2パスが、ウィンドウ化され
た走査時アーチファクトと関連づけられた画像データ
を、周囲の画像領域と“調和する(blend in)”画像デー
タと置換することにより、走査時アーチファクトとして
示されたウィンドウをマスキングする。
グするために2パス自動ウィンドウ化技術を用いる処理
の一実施形態を、図4に示す。2パス処理では、1つの
機会で、画像データを2回通過及び処理する。2パス自
動ウィンドウ化処理では、第1パスの処理を用いて、走
査画像内に含まれる“ウィンドウ”の位置を自動的に割
出す。ウィンドウは、写真、連続階調、ハーフトーン、
テキスト等や、それらの任意の組み合わせといった任意
の非背景領域、及び走査時アーチファクトであり得る。
更に、第1パスの処理中、及び第2パスの処理が完了す
る前に、識別されたウィンドウに対する統計を分析し、
もしあれば、調整又は強調すべきウィンドウを決定す
る。第2パスの処理では、文書のウィンドウと関連づけ
られたデータを修正して、画像の描画及びプリント等の
任意の後続の画像処理操作を最適化できる。図4に示さ
れる処理では、ステップS1、S3及びS5は、画像デ
ータを通る第1パスで実行される処理に対応し、ステッ
プS7は画像データを通る第2パスで実行される処理に
対応する。
ビデオ画像データ内の画素に対して分類タグを生成す
る。ステップS1は、ビデオ画像データ内の画素を調
べ、分類タグを生成する。分類タグは、画素が走査シス
テムのバッキングを表わす(即ち、バッキング画素)か
否かを識別するとともに、好ましくは文書画像を表わす
画素(非背景画素)の画像タイプを識別するセグメント
化データを含む。ステップS3は、ステップS1で生成
された分類タグを解析して、走査画像内のウィンドウを
識別し、走査画像内の各ウィンドウの位置を記録し、各
ウィンドウを分類する。
される。詳細には、ビデオ画像データから統計が集めら
れ、ステップS3からの情報を用いて、走査時アーチフ
ァクトを識別するウィンドウに対応する画像データ統計
を解析し、各走査時アーチファクトのマスキングに用い
るのに適したビデオ値を決定できる。ステップS7は、
ステップS3及びステップS5で収集された情報を用い
て、走査画像データ内の走査時アーチファクトをマスキ
ングするために画像データを修正する。次に、修正済画
像データを処理して、適切な媒体上への出力画像の作成
に使用できる即プリント可能(print ready)データを生
成できる。
画像データ内の画素を分類するための処理をより詳細に
示す。この処理では、ステップS12は、一般的に、各
走査線が複数の画素の強度(明度)情報等といった画像
データからなる、複数の走査線からなる、ビデオ画像デ
ータを受け取る。ステップS12は受け取った画像デー
タの複数の走査線をメモリにバッファし、目標画素及び
その近傍を識別する。目標画素及びその近傍の画像デー
タが解析され、その目標画素に対する分類タグが生成さ
れる。
素及びその近傍を調べ、その目標画素の画像データがバ
ッキング画素を表わしているのか又は文書画像を表わし
ているのかを決定する。バッキング画素とは、その画素
の画像データが、走査システムのバッキングから反射又
は生成された光を表わす画素のことである。ステップS
14は、画素のタイプに関する決定を行うためのバッキ
ング画素の識別に、任意の方法を用いてよい。バッキン
グ画素を識別する1つの方法は、バッキングの特徴(グ
レー値、高速又は低速走査方向におけるグレーの変化
等)に基いた1つ以上の検出基準について、目標画素の
コスト値を決定し、そのコスト値を総計して、総計コス
トが許容可能な閾値にある場合は、その画素をバッキン
グ画素として分類する。なお、走査システムは、バッキ
ングから反射するか又は文書の背後から発せられる光に
対応する特定の波長を有する光を検出する別の組のセン
サを用いてもよい。更に、走査システムは、文書上の画
像に応答して、バッキングを走査すると飽和するように
設計された1組のセンサと、バッキングを走査するとバ
ッキングの反射率によって黒を検出するもう1組のセン
サとを用いてもよい。目標画素がバッキング画素である
か又は文書画像画素であるかを決定する方法は、本明細
書に参照として援用する、シュワイドら(Schweid et a
l.)による米国特許第5,959,290号に開示されている。
ト化操作を行い、目標画素及びその近傍の画像データを
解析して、目標画素の画像タイプを決定する。幾つかの
一般的な画像タイプとしては、エッジ、グラフィック、
テキスト、ティント上のテキスト、背景、滑らかな連続
階調、粗い連続階調、低周波数ハーフトーン、高周波数
ハーフトーン、ファジー周波数として実現され得る中間
周波数ハーフトーン、等が挙げられる。解析及び画像タ
イプの決定は、自動コリレーション、周波数解析、パタ
ーン又はテンプレート照合、ピーク/谷検出、ヒストグ
ラム等を含むがそれらに限定されない多くの周知の分類
関数の任意のものに基くことができる。例えば、ステッ
プS16は、各画素の強度(明度)が周囲の近傍画素の
強度(明度)と顕著に異なるか否かを決定して、肯定さ
れる場合は、その画素をエッジ画素として分類してもよ
い。
14及び画像セグメント化ステップS16が、任意の順
序で又は並行して実行されてよい個別の操作であること
を示しているが、バッキング検出ステップS14はセグ
メント化操作S16の中に組み込まれてもよい。つま
り、バッキング画素を、もう1つの画像タイプと見な
し、バッキング検出操作をセグメント化操作に含まれる
分類機能と見なしてもよい。別の実施の形態では、バッ
キング検出ステップS14を最初に実行し、その次に、
バッキング画素ではないと決定された(即ち、文書画素
として識別された)画素だけにセグメント化ステップS
16を実行してもよい。
動ウィンドウ化操作を実行するための処理の一実施形態
が示されている。ウィンドウの識別のより良い理解のた
めに、図7に、自動ウィンドウ化操作によって生成され
るウィンドウの構成要素を表わす模式図を示す。文書8
0は、ウィンドウ82のような1つ以上のウィンドウを
有し得る。各ウィンドウ82を、ウィンドウセグメント
84のような1つ以上のウィンドウセグメントに分解で
き、ウィンドウセグメントを、更に、1つ以上のライン
セグメント86に分解できる。各ラインセグメントは、
所与の走査線の、隣接する画素分類タグの1グループを
表わす。
で、画素分類タグが受け取られ、走査線内のあらゆるラ
インセグメントが識別される。各ラインセグメントは、
所定のウィンドウ基準に合致する隣接する画素タグのグ
ループを有する。そのようなウィンドウの識別のための
1つの基準は、画素タグのうち、エッジである画素タグ
のグループを選択することである。別のウィンドウ基準
は、選択された1つ以上の画像タイプを有するラインセ
グメントを識別することである。つまり、ウィンドウ基
準は、ラインセグメントが特定の画像タイプを識別する
画素タグで構成されることを要件としてもよい。
された各ラインセグメント内の画素分類タグに対する統
計をコンパイルする。コンパイルされたタグ統計は、そ
のラインセグメントが存在するウィンドウを分類する際
に用いられる。コンパイルされ得る統計としては、異な
る各画素タグタイプの数、異なる各画素タグの周波数分
布、優勢な画素タグタイプ、画素タグタイプの重み付け
されたカウント等がある。
ンセグメントを結んで、ウィンドウセグメントを形成す
る。好ましくは、現在の走査線内のラインセグメントを
識別した後で、ステップS35は現在の走査線のライン
セグメントを、前の走査線内のあらゆる既存のウィンド
ウオブジェクト(ラインセグメント又はウィンドウセグ
メント)と比較する。現在の走査線のラインセグメント
が、既存のウィンドウオブジェクトに隣接する閾値の数
の画素タグを有する場合には、そのラインセグメントは
既存のウィンドウオブジェクトに結合される。現在の走
査線の1つ以上のラインセグメントが、ある既存のウィ
ンドウオブジェクトに結合されたら、現在のラインセグ
メント(単数又は複数)についてコンパイルされた統計
が、その既存のウィンドウオブジェクトの統計と組み合
わされる。
したウィンドウが存在するか否かを決定する。現在の走
査線に、既存のウィンドウオブジェクトと結合できるラ
インセグメントが全くない場合には、そのウィンドウオ
ブジェクトは完結し、完成したウィンドウとなる。完成
したウィンドウが識別されない場合には、自動ウィンド
ウ化処理は、ステップS47で、処理すべき走査線が更
にあるか否かを決定する。更に走査線がある場合には、
処理はステップS31のラインセグメントの識別を続け
る。完成したウィンドウが識別された場合は、処理は、
ステップS39、ステップS41、及びステップS43
で、完成したウィンドウに対する、ウィンドウの分類、
記録、及びフィルタリング操作を行う。
ンドウ統計からウィンドウの分類を決定する。各ウィン
ドウを分類する試みにおいて、この統計が調べられる。
コンパイルされた統計からウィンドウ分類を生成するた
めに、任意の数のオプション(選択肢)を使用できる。
例えば、主に1つのタイプの画像データを含むように見
えるウィンドウは、その優勢な画像タイプに従って分類
できる。主にバッキング画素を含むウィンドウは、走査
時アーチファクトとして識別(分類)される。更なるオ
プションは、1つ以上の画像タイプを含むウィンドウを
“混合”と分類する。更に、ウィンドウ分類は単一の画
像タイプに限定されないことを留意されたい。例えば、
ウィンドウは、そのウィンドウ内の優勢な画素タグ及び
次に優勢な画素タグとして分類されてもよい。更なる例
として、ステップS39は、ウィンドウを、画素タグ発
生総数の所定の割合以上を有する画素タグとして分類し
てもよい。
ウの位置を決定及び記録する。後でウィンドウ内に含ま
れる画素を識別するのに十分な、任意の公知の方法を用
いて、ウィンドウの位置を識別できる。走査画像内のウ
ィンドウの位置を記録するための多くの方法が存在する
ことを当業者は認識するであろう。可能な方法の例は、
各ラインセグメントの始点及びそのセグメントの長さの
識別、各セグメントの開始画素及び終了画素の記録、各
ウィンドウ又はラインセグメントがそこからのオフセッ
トであると識別されたウィンドウ内の第1画素の位置の
記録を含む。上述の例は単に説明目的で与えられたもの
であり、上述の例のうちの1つを使用するように本発明
を限定するものではない。
は、完成したウィンドウをフィルタリングして、小さな
ウィンドウを捨てる。このフィルタリング操作は、識別
されたウィンドウの数がシステムのメモリを圧倒しない
こと及び/又はシステムの処理時間を大きく増加させな
いことを確実にするように設計されている。適切なウィ
ンドウサイズを決定し得るファクターは、処理速度及び
スループット、メモリ、ウィンドウ分類、画像サイズ、
画像解像度等を含むことができる。更に、完成したウィ
ンドウをフィルタリングする代わりに(又はそれに加え
て)、フィルタリング操作を用いてステップS31で識
別されたラインセグメントをフィルタリングして、小さ
なラインセグメントを捨ててもよいことを認識された
い。
処理をより詳細に示す。詳細には、図8は、画像データ
統計をコンパイル及び解析するための処理の一実施形態
を示す。上述したように、走査時アーチファクトとして
識別されたウィンドウの画像データ統計を解析して、走
査時アーチファクトの画像データを置換するのに適切な
画像データを決定する。更に、統計を用いて、画質を向
上させるためにウィンドウ化領域の描画を改善又は最適
化する画像強調オプションを決定してもよい。
ると、画像データ統計のコンパイルが開始される。走査
画像の各ウィンドウ化領域に対して画像統計を入手でき
なければならない。ステップS51は、ウィンドウ化領
域が識別されるまで待ってから統計収集するのではな
く、走査画像を複数の統計収集領域に区分して、各収集
領域について画像データ統計をコンパイルする。任意の
ウィンドウ化領域内の収集領域を後から取出して解析す
ることができる。走査画像データは、長方形のグリッド
として配列された、M×N個の画素画像データブロック
に区分されるのが好ましい。ブロックのサイズは、走査
解像度、走査される文書のサイズ、メモリ要件等といっ
た多くのファクターに基いて異なってもよい。しかし、
サイズ及び形状が異なる領域及び/又は任意の角度で配
列された領域も同様に用いることができることは理解さ
れよう。
像データ統計をコンパイルする。所与の統計収集領域
(例えばM×Nブロックの1つ)の画像データ統計をコ
ンパイルするために、そのブロックを構成する画素画像
データを識別しなければならない。画素画像データブロ
ックの識別はウィンドウ化技術を用いて達成でき、受け
取られた画像データはバッファに格納され、十分な数の
画素が格納されたら、調査及び統計のコンパイルのため
に、バッファから画素ブロックが選択される。又は、各
画素を受け取ったら、各画素と関連づけられたブロック
を識別してもよい。ステップS53は、コントラスト統
計(例えばヒストグラムデータ及びヒストグラム平均
値)、露光統計(例えば黒色点及び白色点)、カラーバ
ランス統計(例えば最小、最大、及び平均RGB値)、
ニュートラルな統計(例えば彩度の平均値)等といった
任意の数の画像データ統計をコンパイルできる。
ィンドウ化操作からの情報を用いて、1つのウィンドウ
と関連づけられたブロックの画像データ統計を識別す
る。1つのウィンドウと関連づけられたブロックの数
は、ウィンドウのサイズ及び形状並びにブロックのサイ
ズ及び形状によって異なる。1つのウィンドウと関連づ
けられたブロックは、完全にそのウィンドウの中にある
ブロックからなるのが好ましいが、部分的にそのウィン
ドウの中にあるか又はそのウィンドウに隣接するブロッ
クを含んでもよい。更に、1つのウィンドウと関連づけ
られたブロックは、ウィンドウの分類及び位置に基いて
異なっていてもよい。
た後、ステップS57は識別された統計を解析し、走査
時アーチファクトが周囲の領域と調和するためのグレー
又はカラーのビデオ値を決定する。例えば、走査時アー
チファクトがピクチャ領域内に存在する場合は、ステッ
プS57は、走査時アーチファクトの付近のブロックか
ら最も優勢なビデオ値又は平均ビデオ値を識別すること
により、周囲の値と調和するか又はぴったり一致するビ
デオ値を決定してもよい。更に、走査時アーチファクト
をマスキングするためのビデオ値を識別する場合には、
ステップS57は、アーチファクトを横断して変化する
ビデオ値を識別してもよい。例えば、ステップS57
は、グラジエント又はスロープ検出を用いて、走査時ア
ーチファクトを横断して明から暗へと又は複数の色の間
で変化するビデオ値を識別してもよい。同様に、走査時
アーチファクトが孤立しているか又は背景領域内に存在
する場合には、ステップS57は、文書全体に対して収
集されたグローバル統計から、背景色と一致するビデオ
値を識別してもよい。
を、画像データ統計を解析してウィンドウに対する適切
な画像強調オプションを決定するために実行してもよ
い。ステップS59で実行され得る解析としては、ヒス
トグラムの分散量の計算、露光及び/又はカラーバラン
ス統計の比較等を挙げることができる。コンパイルされ
た統計及び解析に基き、露光レベル、カラーバランス、
コントラスト、彩度等といった1つ以上のウィンドウパ
ラメータを調整して、そのウィンドウに対する1つ以上
の固有の階調再現曲線(TRC)を作成してもよい。
される処理をより詳細に示すフロー図である。詳細に
は、第2パスの処理は、走査画像データ内の走査時アー
チファクトをマスキングするための、第2パスビデオ画
像データ及び第2パス分類タグに対する操作を行う。第
2パスビデオ画像データは、メモリ又は他の記憶ロケー
ションから取出された(第1パス)画像データからなっ
ていてもよく、又は、原画像文書を再走査することによ
り取得した画像データからなっていてもよい。同様に、
第2パス分類タグは、メモリ又は他の記憶ロケーション
から取出された第1パスタグからなっていてもよく、又
はメモリから取出した又は再走査によって取得したビデ
オ画像データから生成された分類タグからなっていても
よい。
パス画素分類タグを修正する。ステップS72は、ステ
ップS3で識別されたウィンドウに対応する第1パス画
素分類タグを識別し、これらのタグを、ウィンドウ分類
及び分類タグの関数として生成された分類タグと置換す
る。例えば、別のウィンドウの中に存在する走査時アー
チファクトに対しては、タグ再マッピング関数は、走査
時アーチファクトと関連づけられたタグを周囲のウィン
ドウの分類タグと置換してもよい。
チファクトとして分類されたウィンドウに対応する画素
を識別し、識別された画素の画像データを、ステップS
57で周囲の画像データと調和するように決定されたビ
デオ値と置換することにより、ビデオ画像データを修正
する。ステップS76では、修正された分類タグに従っ
て、修正済のビデオ画像データが描画される。
パス自動ウィンドウ化技術を用いて検出及びマスキング
する方法を説明してきたが、次に、走査時アーチファク
トを検出及びマスキングするために走査画像データを処
理するためのシステムについて論じる。図10を参照す
ると、本発明の一実施形態に従った、走査時アーチファ
クトを検出して、検出されたアーチファクトをマスキン
グするために画像データを補正するシステムのブロック
図が示されている。
表わすビデオ画像データ100は、分類回路102及び
画像データ統計コンパイル回路に送られる。分類回路1
02は、バッキング画素を識別するバッキング検出ステ
ージ106及び画素の画像タイプを識別するセグメント
化ステージ108を含む。バッキング検出ステージ10
6及びセグメント化ステージ108は、協働して分類タ
グ110を生成する。
12に送られ、自動ウィンドウ化回路112は、走査時
アーチファクトを表わしている可能性があるウィンドウ
を識別し、識別したウィンドウのウィンドウデータ11
4を生成する。詳細には、自動ウィンドウ化回路112
は、1つの走査線内のあらゆるラインセグメントを識別
し、各ラインセグメントの統計をコンパイルし、ライン
セグメントを結んでウィンドウセグメントを構築し、ウ
ィンドウをフィルタリングし、位置を割出し、分類す
る。自動ウィンドウ化を実装するための方法及び装置は
公知であり、例えば、本明細書に参照として援用するフ
ァンら(Fan et al.)の米国特許第5,850,474号が教示し
ている。
は画像データ統計コンパイル回路104にも送られる。
統計コンパイル回路104は、コンパイルステージ12
0及び解析ステージ122を含む。コンパイルステージ
120は、入力されたビデオ画像データ100のM×N
個の各ブロックについて、コントラスト統計、露光統
計、及びカラー統計等といった画像データ統計を収集す
る。解析ステージ122は、自動ウィンドウ化回路11
2からのウィンドウデータ114を用いて、自動ウィン
ドウ化回路によって識別されたウィンドウと関連づけら
れた特定のM×N個のブロックを識別する。解析ステー
ジは、1つ以上の関連ブロックのコンパイルされた統計
を解析して、走査時アーチファクトをマスキングするた
めのビデオ値を識別する。解析ステージ122は、走査
時アーチファクトのマスキングに用いられるビデオ値を
識別するビデオ置換信号124を供給する。
データ100’がデータ置換回路130に送られ、デー
タ置換回路130は、ビデオ置換信号124に応答し
て、修正済ビデオ画像データ132を生成する。詳細に
は、画像データ100’及びビデオ置換信号124が画
像データ置換回路130に送られ、画像データ置換回路
130は、走査時アーチファクトとして識別されたウィ
ンドウに対応する画像データ100’内の画素を、信号
124内のビデオ値と置換する。
ィンドウデータ114がタグ再マッピング回路134に
送られ、タグ再マッピング回路134は、ウィンドウと
対応する画素分類タグを、ウィンドウ分類及び第2パス
分類タグの関数として生成された分類タグと置換し、再
マッピング済の分類タグ136を生成する。再マッピン
グ済分類タグ136及び修正済ビデオ画像データ132
は描画回路138に送られ、再マッピング済分類タグに
従って修正済ビデオ画像データが描画される。
他の回路と組合わされて、汎用又は専用コンピュータ、
マイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ及び周辺
集積回路素子、ASIC又は他の集積回路、ディスクリ
ート素子回路などのハードワイヤード電子又は論理回
路、PLD、PLA、FPGA、又はPALなどのプロ
グラム可能論理デバイスを構成してもよいことを、当業
者は理解するであろう。更に、特定のハードウェアとソ
フトウェアとを組み合わせて用いて、特定の操作を実現
してもよい。
ィンドウ化処理を、走査時アーチファクトの検出及びマ
スキングにどのように用いることができるかの一例を、
図11から図15を参照して更に示す。この例では、図
11の原文書を表わすビデオ画像データ140は、予め
3つの穴がパンチされた用紙の3つの穴142、144
及び146等からの走査時アーチファクトをマスキング
するために処理される。ビデオ画像データは、各画素の
分類タグを生成するための分類操作を通して処理され
る。図12は、画像データの幾つかの走査線の部分に対
する分類ステップの結果を図示している。
して、各走査線内のウィンドウラインセグメントを識別
し、各ラインセグメントの統計をコンパイルし、ライン
セグメントを結んでウィンドウセグメントを構築し、完
成したウィンドウをフィルタリングし、位置を割出し、
分類する。例えば、図12に示されている画像データを
操作する際に、走査線N内の、画素150から152ま
での非背景画素の第1セグメントと、バッキング画素と
して識別された画素からなる画素154から156まで
の第2セグメントと、画素158から160までの第3
セグメントとの、3つのラインセグメントを識別するた
めの、ウィンドウ選択基準を用いてもよい。識別された
3つのラインセグメントの各々について、分類タグ統計
がコンパイルされる。
各々では、同様の3つのラインセグメントが識別され、
各々について統計がコンパイルされる。セグメントの識
別及び統計の収集は走査線ごとに行われるので、自動ウ
ィンドウ化操作は、ウィンドウセグメントを構築するた
めに、連続する操作線のラインセグメントを周期的に結
ばなくてはならない。走査線N+3を通して、自動ウィ
ンドウ化操作は、走査線内で識別された3つのラインセ
グメントの各々を、隣接する走査線内の個々のラインセ
グメントと結び、ウィンドウセグメント162、164
及び166を形成する。
グメント162及び166が、2つのセグメントのタグ
統計をマージして1つのウィンドウセグメントを形成で
きるように結ばれていることを識別できる。更に、走査
線N+4では、ウィンドウセグメント164が終結して
いることを決定でき、それにより、完成したウィンドウ
が形成される。完成したウィンドウの識別後、そのウィ
ンドウを保持するか否かを決定でき(即ち、完成したウ
ィンドウがフィルタリングされる)、ウィンドウ分類を
生成でき、ウィンドウの位置を記録できる。自動ウィン
ドウ化操作は、文書内のウィンドウの位置及び分類を識
別する出力を与える。図13は、図11の文書について
識別されたウィンドウのウィンドウデータ170を図示
している。
像データ統計をコンパイル及び解析するための処理を通
る。図14は、コンパイル及び解析処理を図示してい
る。画像データ統計をコンパイルするには、文書画像を
M×N個の複数のブロック172に区分することが必要
である。入力されたビデオ画像データのM×N個のブロ
ック172の各々について、コントラスト統計、露光統
計、及びカラー統計等といった画像データ統計が収集さ
れる。自動ウィンドウ化操作を介して生成されたウィン
ドウ情報170を用いて、任意のウィンドウ176と関
連づけられた特定のM×Nブロック174を識別でき
る。
ク174が識別されたら、1つ以上の識別されたブロッ
ク174についてコンパイルされた統計を解析できる。
例えば、ウィンドウ176内に存在する走査時アーチフ
ァクト178については、走査時アーチファクトをマス
キングするためのビデオ値を導出するために、アーチフ
ァクトに隣接する又は近傍のブロック180だけに対す
る統計を解析してもよい。同様に、孤立している走査時
アーチファクトについては、走査時アーチファクトをマ
スキングするためのビデオ値は、文書全体の背景ヒスト
グラムに基いて導出されてもよい。
めの第2パスの処理で行われるビデオ置換操作は、図1
5に図示されている。図15では、文書182は図11
の文書140のウィンドウの第1パスビデオ画像データ
を表わしており、文書184は、ビデオ置換操作後の、
文書140のウィンドウの第2パスビデオ画像データを
表わしている。文書182では、穴142、144及び
146と関連づけられたビデオデータが、走査システム
のバッキングを表わす値を有して示されている。文書1
84では、穴142のビデオ値はウィンドウ176内の
ブロックから導出されたビデオデータと置換されてお
り、穴144及び146のビデオ画像データは、文書全
体について収集されたグローバル統計から導出されたデ
ータと置換されている。
示されている文書の描画又は表示されたコピーの例を示
す図である。
示されている文書の描画又は表示されたコピーの例を示
す図である。
検出及びマスキングする方法の一実施形態を示すフロー
図である。
すフロー図である。
一実施形態を示すフロー図である。
ンドウの構成要素の模式図である。
の一実施形態を示すフロー図である。
示すフロー図である。
を検出及びマスキングする装置の模式図である。
類タグを表わす図である。
わす図である。
す図である。
値を用いた走査時アーチファクトのマスキングを示す図
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 画像データに対する画素分類タグを生成
するステップと、 画素分類タグを用いて、走査時アーチファクトと関連づ
けられた文書内のウィンドウを識別するステップと、 画像データを解析して置換ビデオ値を生成するステップ
と、 走査時アーチファクトと関連づけられた第2パス画像デ
ータを置換ビデオ値と置換するステップと、 を有する、文書を表わす画像データ内の走査時アーチフ
ァクトをマスキングするための処理。 - 【請求項2】 ビデオ画像データに対する画素分類タグ
を生成する分類回路と、 画素分類タグを受け取るように接続された自動ウィンド
ウ化回路であって、走査時アーチファクトを識別するウ
ィンドウデータを生成する自動ウィンドウ化回路と、 ビデオ画像データ及びウィンドウデータを受け取るよう
に接続された統計コンパイル回路であって、ビデオ置換
データを生成する統計コンパイル回路と、 ビデオ置換データを受け取るように接続されたビデオ置
換回路であって、第2パス画像データ内の選択された画
素をビデオ置換データと置換するビデオ置換回路と、 を有する、文書を表わすビデオ画像データ内の走査時ア
ーチファクトをマスキングするための装置。 - 【請求項3】 走査画像を表わす画像データを供給する
画像入力ターミナルと、 画像データ内の走査時アーチファクトを検出及びマスキ
ングするためのマスキングプロセッサであって、 ビデオ画像データ内のバッキング画素を識別するための
分類回路と、 走査時アーチファクトを識別するウィンドウデータを生
成するための自動ウィンドウ化回路と、 ビデオ置換データを生成するための画像解析回路と、 第2パス画像データ内の選択された画素をビデオ置換デ
ータと置換するためのビデオ置換回路と、 を含むマスキングプロセッサと、 ビデオ置換回路から受け取った第2パス画像データに応
答して画像を生成するための画像出力ターミナルと、 を有する、画像データ処理システム。
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