JP2001167909A - ヒューズ抵抗器及びその製造方法 - Google Patents

ヒューズ抵抗器及びその製造方法

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JP2001167909A
JP2001167909A JP35431199A JP35431199A JP2001167909A JP 2001167909 A JP2001167909 A JP 2001167909A JP 35431199 A JP35431199 A JP 35431199A JP 35431199 A JP35431199 A JP 35431199A JP 2001167909 A JP2001167909 A JP 2001167909A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶断特性のばらつきが小さいヒューズ抵抗器
及びその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 基板31上に設けられた抵抗体33と、
前記抵抗体33の両端部に隣接して前記抵抗体33と電
気的に接続するように設けられた上面電極36と、前記
抵抗体33の側辺に始端を有する抵抗値修正用のトリミ
ング溝35a,35bと、前記抵抗体33の対向する側
辺にそれぞれ設けられた2つの欠除部34a,34b
と、前記抵抗体33における前記2つの欠除部34a,
34b間に形成される負荷集中部34とを備え、前記負
荷集中部34における前記2つの欠除部34a,34b
間の寸法が、前記トリミング溝35a,35bの始端を
有していない前記抵抗体33の他の側辺からみて前記他
の側辺と前記トリミング溝35a,35bとの最短寸法
より小さいものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器の電
子回路において、過電流による発熱等から回路を保護す
るために用いられるヒューズ抵抗器及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のヒューズ抵抗器およびその製造方
法としては、特開平2−43701号公報に記載され
た、基板の上面に抵抗体と上面電極とを備え、前記抵抗
体にトリミングによって負荷集中部を形成し、この負荷
集中部を溶融材により被覆したものが知られている。
【0003】以下、従来のヒューズ抵抗器およびその製
造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0004】図11(a)は従来のヒューズ抵抗器の上
面を透視した図、図11(b)は同A−A断面図であ
る。
【0005】図11において、1はアルミナ等からなる
絶縁性の基板である。2は基板1の上面に設けられたパ
ラジウム等からなる活性化層である。3は活性化層2の
上面に無電解めっきにより設けられたニッケル−ボロ
ン、ニッケル−リン等からなる抵抗体である。4は抵抗
体3の端部に抵抗体3と電気的に接続するように設けら
れた銀等からなる一対の上面電極である。5は抵抗体3
をダブルリバースカットにトリミングして形成された一
対の第1のトリミング溝であり、この一対の第1のトリ
ミング溝5間を負荷集中部6とするものである。7は抵
抗値を調整するために抵抗体3をレーザトリミングによ
り切削して設けられた第2のトリミング溝である。8は
少なくとも負荷集中部6を覆うように基板1の上面に設
けられたガラスを含む塗料、あるいは炭化しない樹脂等
よりなる溶融材である。9は少なくとも負荷集中部6、
第2のトリミング溝7を覆うように基板1の上面に設け
られた保護膜である。10は基板1の側面に上面電極4
に電気的に接続するように設けられた銀等からなる端面
電極である。11は端面電極10を覆うように設けられ
たはんだめっき層である。
【0006】以上のように構成された従来のヒューズ抵
抗器について、以下にその製造方法を説明する。
【0007】図12、図13は、従来のヒューズ抵抗器
の製造方法を示す工程図である。
【0008】なお、図12及び図13(a)(b)は上
面図、図13(c)(d)は斜視図となっている。
【0009】まず、図12(a)に示すように、縦横に
分割溝21を形成したシート状の基板22の上面に、パ
ラジウムを主成分とした活性化ペーストを印刷し、50
0℃〜620℃で焼成して活性化層2を形成する。な
お、活性化層2は分割溝21の横溝を跨がり、縦溝を跨
がらないようにする。
【0010】また、分割溝21に囲まれた領域が1つの
ヒューズ抵抗器となる。
【0011】次に、図12(b)に示すように、活性化
層2の上面に、ニッケル−リン等の無電解めっきを施し
て、抵抗体3を形成する。
【0012】次に、図12(c)に示すように、分割溝
21上の抵抗体3の上面に、銀−樹脂ペーストを印刷・
乾燥して上面電極4を形成する。このとき、上面電極4
は分割溝21の横溝を跨がり、且つ1つのヒューズ抵抗
器となる領域において抵抗体3の上面の両端部に位置
し、且つ連続しないように設ける。
【0013】次に、図12(d)に示すように、抵抗体
3をレーザトリミングでダブルリバースカットし、第1
のトリミング溝5を形成して、抵抗体3において第1の
トリミング溝5間に電流の負荷集中部6を形成する。さ
らに、所望の抵抗値を得るため、レーザトリミングで第
2のトリミング溝7を形成し、抵抗値を調整する。
【0014】次に、図13(a)に示すように、少なく
とも負荷集中部6を覆うように抵抗体3の上面にガラス
粉末を含む塗料を印刷・乾燥し、溶融材8を形成する。
【0015】次に、図13(b)に示すように、少なく
とも溶融材8と第2のトリミング溝7とを覆うように抵
抗体3の上面に耐熱エポキシ樹脂を塗布し、150〜2
00℃で乾燥して保護膜9を形成する。
【0016】次に、図13(c)に示すように、前工程
で得られたシート状の基板22を分割溝21の横溝で分
割し、短冊状基板23を得る。この後、分割した短冊状
基板23の端面に、上面電極4と電気的に接続するよう
に、銀−樹脂ペーストを塗布・乾燥して端面電極10を
形成する。
【0017】最後に、図13(d)に示すように、短冊
状基板23を分割溝21の縦溝で分割して個片状のヒュ
ーズ抵抗器24にし、少なくとも端面電極10を覆うよ
うに個片状のヒューズ抵抗器24の端面にニッケルめっ
き層およびはんだめっき層からなるめっき層11を形成
して従来のヒューズ抵抗器を製造していた。
【0018】以上のように構成、製造された従来のヒュ
ーズ抵抗器について、以下にその動作を説明する。
【0019】ヒューズ抵抗器を、各種電子部品が実装さ
れるプリント基板に各種電子部品と直結するように実装
して電流を流す。ヒューズ抵抗器に過電流が印加された
場合、この過電流等の影響を受けて抵抗体3に形成され
た負荷集中部6が、過負荷により発熱する。このとき、
負荷集中部6における抵抗体3および負荷集中部6を覆
う溶融材8が加熱され、それぞれの融点以上の温度にな
ると負荷集中部6における抵抗体3が溶断するととも
に、負荷集中部6における抵抗体3の溶断箇所に溶融し
た溶融材8が流入することによって、溶断した負荷集中
部6における抵抗体3が再度電気的に接続することがな
くなり、ヒューズ抵抗器に電流が流れなくなる。この結
果、ヒューズ抵抗器に直結された各種電子部品および回
路を過電流による発熱等から保護していた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のヒューズ抵抗器は、負荷集中部6が寸法や形成位置の
ばらつきやすいトリミング溝によって形成されているた
め、負荷集中部6の寸法はばらつきやすく、これによ
り、負荷集中部6での発熱にばらつきが生じる。従っ
て、過電流印加時に溶断するまでの時間、つまり溶断特
性のばらつきが大きくなってしまうという課題を有して
いた。
【0021】すなわち、溶断特性のばらつきが大きくな
ると、所定の時間でヒューズ抵抗器が溶断せず、これに
より、過電流による発熱等から各種電子部品および回路
を保護できなくなったり、過電流でない電流でヒューズ
抵抗器が溶断して各種電子部品および回路に電流が流れ
なくなるという不具合が発生する。
【0022】本発明は、溶断特性のばらつきが小さいヒ
ューズ抵抗器及びその製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、基板上に設けられた抵抗体と、前記抵抗体
の両端部に隣接して前記抵抗体と電気的に接続するよう
に設けられた上面電極と、前記抵抗体の側辺に始端を有
する抵抗値修正用のトリミング溝と、前記抵抗体の対向
する側辺にそれぞれ設けられた2つの欠除部と、前記抵
抗体における前記2つの欠除部間に形成される負荷集中
部とを備え、前記負荷集中部における前記2つの欠除部
間の寸法が、前記トリミング溝の始端を有していない前
記抵抗体の他の側辺からみて前記他の側辺と前記トリミ
ング溝との最短寸法より小さいもので、この構成によれ
ば、溶断特性のばらつきが小さいヒューズ抵抗器が得ら
れる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、基板上に設けられた抵抗体と、前記抵抗体の両端部
に隣接して前記抵抗体と電気的に接続するように設けら
れた上面電極と、前記抵抗体の側辺に始端を有する抵抗
値修正用のトリミング溝と、前記抵抗体の対向する側辺
にそれぞれ設けられた2つの欠除部と、前記抵抗体にお
ける前記2つの欠除部間に形成される負荷集中部とを備
え、前記負荷集中部における前記2つの欠除部間の寸法
が、前記トリミング溝の始端を有していない前記抵抗体
の他の側辺からみて前記他の側辺と前記トリミング溝と
の最短寸法より小さいもので、この構成によれば、トリ
ミング溝とトリミング溝の始端を有していない抵抗体の
他の側辺間に電流が集中して発熱することを防止できる
ため、負荷集中部に集中する電流が一定になり、これに
より、負荷集中部における発熱を一定にできるため、溶
断特性のばらつきが小さいヒューズ抵抗器が得られると
いう作用を有するものである。
【0025】請求項2に記載の発明は、負荷集中部にお
ける2つの欠除部間の寸法が、前記欠除部とトリミング
溝との最短寸法、及び前記欠除部と上面電極間の寸法よ
り小さいもので、この構成によれば、欠除部とトリミン
グ溝間や欠除部と上面電極間に電流が集中して発熱する
ことを防止できるため、負荷集中部に集中する電流を一
定にでき、これにより、負荷集中部における発熱を一定
にできるため、溶断特性のばらつきが小さいヒューズ抵
抗器が得られるという作用を有するものである。
【0026】請求項3に記載の発明は、負荷集中部が抵
抗体の略中央部に形成されたもので、この構成によれ
ば、抵抗体における熱分布を略均等にできるため、負荷
集中部における発熱を略一定にでき、これにより、溶断
特性のばらつきが小さいヒューズ抵抗器が得られるとい
う作用を有するものである。
【0027】請求項4に記載の発明は、負荷集中部を挟
むように2つのトリミング溝を設けたもので、この構成
によれば、トリミング溝を負荷集中部に対して片側に設
けるより、抵抗体における熱分布を均等にできるため、
負荷集中部における発熱を略一定にでき、溶断特性のば
らつきが小さいヒューズ抵抗器が得られるという作用を
有するものである。
【0028】請求項5に記載の発明は、2つのトリミン
グ溝の始端をそれぞれ対向する抵抗体の側辺に設けたも
ので、この構成によれば、抵抗体を負荷集中部に対して
略点対称に形成できるため、抵抗体における熱分布をさ
らに均等にでき、この結果、負荷集中部における発熱を
さらに一定にできるため、溶断特性のばらつきが非常に
小さいヒューズ抵抗器が得られるという作用を有するも
のである。
【0029】請求項6に記載の発明は、2つのトリミン
グ溝をL字状にしたもので、この構成によれば、トリミ
ング溝の曲部付近やトリミング溝先端付近に電流が集中
して発熱することを防止できるため、負荷集中部に集中
する電流を一定にでき、これにより、負荷集中部におけ
る発熱を一定にできるため、溶断特性のばらつきが小さ
いヒューズ抵抗器が得られるという作用を有するもので
ある。
【0030】請求項7に記載の発明は、負荷集中部を、
対向する辺をずらして設けられた相対向する2つの略長
方形の欠除部間に形成したもので、この構成によれば、
略長方形の欠除部における印刷あるいはめっき時に、最
もダレやにじみが発生しやすい角部を負荷集中部におい
て2つに減らすことができるため、負荷集中部の寸法ば
らつきを小さくでき、これにより、負荷集中部に集中す
る電流を一定にできるため、負荷集中部における発熱を
一定にでき、この結果、溶断特性のばらつきが小さいヒ
ューズ抵抗器が得られるという作用を有するものであ
る。
【0031】請求項8に記載の発明は、相対向する2つ
の略長方形の欠除部における角部にRを設けた、あるい
は相対向する2つの欠除部のそれぞれ対向する辺の形状
を略半円形状にしたもので、この構成によれば、略長方
形の欠除部における印刷あるいはめっき時に、最もダレ
やにじみが発生しやすい角部を負荷集中部において無く
すことができるため、負荷集中部の寸法ばらつきを小さ
くでき、これにより、負荷集中部に集中する電流を一定
にできるため、負荷集中部における発熱を一定にでき、
この結果、溶断特性のばらつきが小さいヒューズ抵抗器
が得られるという作用を有するものである。
【0032】請求項9に記載の発明は、基板上に設けら
れた活性化層と、前記活性化層の上面にめっきによって
設けられた抵抗体と、前記抵抗体の両端部に隣接して前
記抵抗体と電気的に接続するように設けられた上面電極
と、前記抵抗体の側辺に始端を有する抵抗値修正用のト
リミング溝と、前記抵抗体の側辺に設けられた相対向す
る2つの欠除部と、前記抵抗体における前記2つの欠除
部間に形成される負荷集中部とを備え、前記負荷集中部
を上面に有する基板表面が他の部分を上面に有する基板
表面よりも平滑にしたもので、この構成によれば、抵抗
体の下面に形成されている活性化層がにじんだり、めっ
きによって設けられた抵抗体が活性化層以外にまで形成
されることを防止できるため、抵抗体のめっき時の負荷
集中部におけるパターンにじみを低減でき、これによ
り、負荷集中部の寸法ばらつきを小さくできるため、負
荷集中部に集中する電流を一定にでき、この結果、負荷
集中部における発熱を一定にできるため、溶断特性のば
らつきが小さいヒューズ抵抗器が得られるという作用を
有するものである。
【0033】請求項10に記載の発明は、基板の上面に
負荷集中部となる部分にエッチングレジスト層を形成す
る工程と、前記負荷集中部となる部分以外の基板表面を
エッチングにより粗面化する工程と、前記エッチングレ
ジスト層を除去する工程と、前記基板上面に活性化層を
形成する工程と、前記活性化層の上面にめっきによって
抵抗体を形成する工程とを備えたもので、この製造方法
によれば、負荷集中部を上面に有する基板表面を他の部
分を上面に有する基板表面より平滑にすることができる
ため、抵抗体の下面に形成されている活性化層がにじん
だり、めっきによって設けられた抵抗体が活性化層以外
にまで形成されることを防止でき、これにより、抵抗体
のめっき時の負荷集中部におけるパターンにじみを低減
できるため、負荷集中部の寸法ばらつきを小さくでき、
この結果、負荷集中部に集中する電流を一定にできるた
め、負荷集中部における発熱を一定にでき、溶断特性の
ばらつきが小さいヒューズ抵抗器が得られるという作用
を有するものである。
【0034】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1について、図面を参照しながら説明する。
【0035】図1(a)は本発明の実施の形態1におけ
るヒューズ抵抗器の上面を透視した図、図1(b)は同
ヒューズ抵抗器のB−B断面図である。
【0036】図1において、31はガラスアルミナ、ア
ルミナ、ガラス、窒化アルミナ等のいずれかからなる絶
縁性の基板である。32は基板31の上面に設けられた
パラジウム等からなる矩形状の活性化層である。なお、
活性化層32は抵抗体33をめっきによって設ける場
合、めっきの下地として必要であり、抵抗体33をめっ
き以外の方法で設ける場合は必要ない。33は基板31
上の活性化層32を覆うように設けられたニッケル−リ
ン、ニッケル−ボロン、ニッケル−リン−ボロン、ニッ
ケル−リン−タングステン、ニッケル−リン−鉄、ニッ
ケル−クロム、ニッケル−銅、ニッケル−銅−リン等の
金属からなる抵抗体である。このとき、抵抗体33の形
状は、活性化層32の形状と略同一である。34a,3
4bは抵抗体33の略中央部の側辺に、対向する辺をず
らして設けられた相対向する略長方形の2つの欠除部で
ある。34は2つの相対向する略長方形の欠除部34
a,34bの間に設けられた抵抗体33における負荷集
中部である。
【0037】このように、負荷集中部34が抵抗体33
の略中央部に設けられているため、抵抗体33における
熱分布を略均等にでき、これにより、負荷集中部34に
おける発熱を略一定にできるため、溶断特性のばらつき
が小さいヒューズ抵抗器が得られる。
【0038】35a,35bは抵抗体33の抵抗値を調
整するために負荷集中部34を挟むようにレーザ等で設
けられた2つのトリミング溝である。さらに、このトリ
ミング溝35a,35bの始端はそれぞれ抵抗体33の
対向する側辺に設けられる。
【0039】このように、2つのトリミング溝35a,
35bを負荷集中部34を挟むように設けたため、トリ
ミング溝35a,35bを負荷集中部34に対して片側
に設けるより、抵抗体33における熱分布を均等にでき
るため、負荷集中部34における発熱をほぼ一定にで
き、溶断特性のばらつきが小さいヒューズ抵抗器が得ら
れる。さらに、負荷集中部34を抵抗体33の略中央部
に設け且つ2つのトリミング溝35a,35bを負荷集
中部34を挟むように設ければ、抵抗体33を負荷集中
部34に対して略線対称に形成できるため、抵抗体33
における熱分布をさらに均等にでき、この結果、負荷集
中部34における発熱をさらに一定にできるため、溶断
特性のばらつきがより小さいヒューズ抵抗器が得られ
る。
【0040】また、トリミング溝35a,35bの始端
をそれぞれ抵抗体33の対向する側辺に設けたため、抵
抗体33を負荷集中部34に対して略点対称に形成で
き、これにより、抵抗体33における熱分布をさらに均
等にできるため、負荷集中部34における発熱をさらに
一定にでき、この結果、溶断特性のばらつきが非常に小
さいヒューズ抵抗器が得られる。
【0041】なお、図1ではトリミング溝35a,35
bが直線状になっているが、図2に示すようなL字状、
または、J字状、U字状としてもよい。これにより、ト
リミング溝35a,35bの曲部付近35cやトリミン
グ溝先端付近35dに電流が集中して発熱することを防
止できるため、負荷集中部34に集中する電流を一定に
でき、これにより、負荷集中部34における発熱を一定
にできるため、溶断特性のばらつきが小さいヒューズ抵
抗器が得られる。36は抵抗体33の両端部に隣接して
抵抗体33と電気的に接続するように設けられた銅、ニ
ッケル等の金属からなる一対の上面電極である。この上
面電極36は、欠除部34a,34bを除いた略矩形状
の抵抗体33の4辺のうち、トリミング溝35a,35
bの始端が設けられている側辺とは別の2辺と接続して
いる。
【0042】また、負荷集中部34における欠除部34
a,34b間の寸法Cとしては、トリミング溝35a,
35bの始端を有していない抵抗体33の他の側辺から
みてこの他の側辺とトリミング溝35a,35bとの最
短寸法Dより小さいこと、欠除部34a,34bとトリ
ミング溝35a,35bとの最短寸法Eより小さいこ
と、欠除部34a,34bと上面電極36間の寸法Fよ
り小さいことが許容できる範囲である。
【0043】すなわち、図3に示すように寸法D、寸法
Eが寸法Cよりも小さい場合、電流は幅が狭い部分を流
れる程、発熱が大きくなるため、トリミング溝35a,
35bの始端を有していない抵抗体33の他の側辺から
みた、この他の側辺とトリミング溝35a,35b間
(d部)や、欠除部34a,34bとトリミング溝35
a,35b間に電流が集中して発熱し、これにより、負
荷集中部34における発熱を一定にできないため、溶断
特性がばらついてしまう。
【0044】もちろん、寸法Fが寸法Cよりも小さい場
合も同様に、欠除部34a,34bと上面電極36間に
電流が集中して発熱するため、溶断特性がばらついてし
まう。
【0045】なお、図3には図1、図2と同じ符号を付
けた。
【0046】37は少なくとも負荷集中部34を覆うよ
うに設けられた鉛ガラスペーストまたは炭化しない樹脂
等からなる低融点物質層である。38は少なくとも抵抗
体33と低融点物質層37とを覆うように設けられたエ
ポキシ樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂等の樹脂か
らなる保護膜である。39は基板31の端面に少なくと
も上面電極36と電気的に接続するように設けられた端
面電極である。40は端面電極39と上面電極36の一
部とを覆うように設けられたニッケルめっき層である。
41はニッケルめっき層40を覆うように設けられたは
んだめっき層である。
【0047】以上のように構成された本発明の実施の形
態1におけるヒューズ抵抗器について、以下にその製造
方法について説明する。
【0048】図4〜図6は本発明の実施の形態1におけ
るヒューズ抵抗器の製造方法を示す工程図である。な
お、図4、図5(a)(b)は上面図、図5(c)
(d)、図6は斜視図になっている。
【0049】まず、図4(a)に示すように、ガラスア
ルミナ、アルミナ、ガラス、窒化アルミナ等のいずれか
からなるシート状の基板51の上面に、個片に分割する
ための縦横の分割溝52を金型等により形成する。さら
に、分割溝52を形成したシート状の基板51の上面
に、パラジウム等からなる有機物バインダ、ガラスバイ
ンダ等のペーストを印刷後、約500℃で焼成して活性
化層32を形成する。なお、活性化層32は、対向する
辺をずらして設けられた相対向する略長方形の2つの欠
除部34a,34b間に形成される負荷集中部34を有
するようにパターン形成され、且つ分割溝52の横溝を
跨がり、縦溝を跨がらないようになっている。また、分
割溝52に囲まれた領域が1つのヒューズ抵抗器とな
る。さらに、負荷集中部34は活性化層32の略中央部
に位置するようにする。
【0050】次に、図4(b)に示すように、シート状
の基板51に形成された活性化層32を覆うように、無
電解めっきによって抵抗体33を形成する。この無電解
めっきには、ニッケル−リン、ニッケル−ボロン、ニッ
ケル−リン−ボロン、ニッケル−リン−タングステン、
ニッケル−リン−鉄、ニッケル−クロム、ニッケル−
銅、ニッケル−銅−リン等のいずれかを含む金属を用い
る。
【0051】このとき、活性化層32をめっきの下地と
して抵抗体33を設ける。従って、抵抗体33の形状
は、活性化層32の形状と略同一になる。また、負荷集
中部34は抵抗体33の欠除部34a,34bの間に設
けられた部分なので、当然めっきで形成されることにな
る。
【0052】次に、図4(c)に示すように、抵抗体3
3の上面の両端部に隣接して抵抗体33と電気的に接続
するように、銅、ニッケル等からなる金属皮膜をスパッ
タまたは真空蒸着して上面電極36を形成する。このと
き、上面電極36は分割溝52の横溝を跨がり、且つ1
つのヒューズ抵抗器となる領域において抵抗体33の上
面の両端部に位置し、且つ連続しないように設ける。
【0053】次に、図4(d)に示すように、シート状
の基板51の上面の抵抗体33に、抵抗値を調整するた
めのトリミング溝35a,35bを、レーザ等を用いて
形成する。このとき、トリミング溝35a,35bの始
端は抵抗体33の対向する側辺に設け、トリミング溝3
5a,35bは負荷集中部34を挟むように形成する。
【0054】次に、図5(a)に示すように、シート状
の基板51に形成された少なくとも負荷集中部34(本
図では図示せず)を覆うように鉛ガラスペーストや炭化
しない難燃性の塗料等を印刷後、乾燥させて低融点物質
層37を形成する。
【0055】次に、図5(b)に示すように、少なくと
も低融点物質層37と抵抗体33(本図では図示せず)
とを覆うようにエポキシ樹脂、シリコン樹脂、フェノー
ル樹脂等の絶縁難燃性の塗料を印刷・乾燥後、約150
〜200℃で硬化して、保護膜38を形成する。
【0056】次に、図5(c)に示すように、前工程で
得られたシート状の基板51を短冊状になるように横溝
で分割し、短冊状基板53を形成する。
【0057】次に、図5(d)に示すように、短冊状基
板53の端面に上面電極36と電気的に接続するよう
に、ニッケル−クロム、ニッケル−クロム−アルミナ等
からなる金属皮膜をスパッタまたは真空蒸着して端面電
極39を形成する。
【0058】次に、図6(a)に示すように、前工程で
得られた短冊状基板53を縦溝で分割し、個片状のヒュ
ーズ抵抗器54にする。
【0059】次に、図6(b)に示すように、個片状の
ヒューズ抵抗器54の端面に端面電極39を覆うように
ニッケルめっき層40を形成する。
【0060】最後に、図6(c)に示すように、ニッケ
ルめっき層40を覆うようにはんだめっき層41を形成
してヒューズ抵抗器を製造するものである。
【0061】以上のように構成、製造された本発明の実
施の形態1におけるヒューズ抵抗器について以下にその
動作を説明する。
【0062】本発明の実施の形態1におけるヒューズ抵
抗器を、各種電子部品が実装されるプリント基板に各種
電子部品と直結するように実装して電流を流す。ヒュー
ズ抵抗器に過電流が印加された場合、この過電流等の影
響を受けて抵抗体33に形成された負荷集中部34が、
過負荷により発熱する。このとき、負荷集中部34にお
ける抵抗体33および負荷集中部34を覆う低融点物質
層37が加熱され、それぞれの融点以上の温度になると
負荷集中部34における抵抗体33が溶断するととも
に、負荷集中部34における抵抗体33の溶断箇所に溶
融した低融点物質層37が流入することによって、溶断
した負荷集中部34における抵抗体33が再度電気的に
接続することがなくなり、ヒューズ抵抗器に電流が流れ
なくなる。この結果、ヒューズ抵抗器に直結された各種
電子部品および回路を過電流による発熱等から保護して
いた。
【0063】なお、本発明の実施の形態1では、活性化
層32をパターン状に形成して抵抗体33の欠除部34
a,34bを形成するように説明したが、抵抗体33を
略長方形状に形成した後、エッチングやレーザトリミン
グによって抵抗体を除去することによって欠除部を形成
しても同様の効果が見られる。
【0064】(実施の形態2)以下、本発明の実施の形
態2について、図面を参照しながら説明する。
【0065】図7(a)は本発明の実施の形態2におけ
るヒューズ抵抗器の上面を透視した図、図7(b)は同
ヒューズ抵抗器のG−G断面図である。
【0066】図7において、61はガラスアルミナ、ア
ルミナ、ガラス、窒化アルミナ等のいずれかからなる絶
縁性の基板である。62は基板61の上面略中央部に設
けられた平滑面である。63は基板61の上面に設けら
れたパラジウム等からなる活性化層である。64は基板
61上の活性化層63を覆うように設けられたニッケル
−リン、ニッケル−ボロン、ニッケル−リン−ボロン、
ニッケル−リン−タングステン、ニッケル−リン−鉄、
ニッケル−クロム、ニッケル−銅、ニッケル−銅−リン
等の金属からなる抵抗体である。このとき、抵抗体64
の形状は、活性化層63の形状と略同一である。65
a,65bは抵抗体64の略中央部の側辺に、対向する
辺をずらして設けられた相対向する2つの略長方形の欠
除部である。65は2つの相対向する略長方形の欠除部
65a,65bの間に設けられた抵抗体64における負
荷集中部である。つまり、基板61の上面略中央部に設
けられた負荷集中部65は、その下面に平滑面62を有
している。従って、負荷集中部65を上面に有する基板
表面が、他の部分を上面に有する基板表面より平滑にな
っている。
【0067】66a,66bは抵抗体64の抵抗値を調
整するために負荷集中部65を挟むようにレーザ等で設
けられた2つのトリミング溝である。トリミング溝66
a,66bの始端はそれぞれ抵抗体64の対向する側辺
に設けられる。67は抵抗体64の両端部に隣接して抵
抗体64と電気的に接続するように設けられた銅、ニッ
ケル等の金属からなる一対の上面電極である。この上面
電極67は、欠除部65a,65bを除いた略矩形状の
抵抗体64の4辺のうち、トリミング溝66a,66b
の始端が設けられている側辺とは別の2辺と接続してい
る。68は少なくとも抵抗体64と負荷集中部65を覆
うように設けられた鉛ガラスペーストまたは炭化しない
樹脂等からなる低融点物質層である。69は少なくとも
トリミング溝66a,66bと低融点物質層68とを覆
うように設けられたエポキシ樹脂、シリコン樹脂、フェ
ノール樹脂等の樹脂からなる保護膜である。70は基板
61の端面に少なくとも上面電極67と電気的に接続す
るように設けられた端面電極である。71は端面電極7
0と上面電極67の一部とを覆うように設けられたニッ
ケルめっき層である。72はニッケルめっき層71を覆
うように設けられたはんだめっき層である。
【0068】以上のように構成された本発明の実施の形
態2におけるヒューズ抵抗器について、以下にその製造
方法について説明する。
【0069】図8〜図10は本発明の実施の形態2にお
けるヒューズ抵抗器の製造方法を示す工程図である。な
お、図8、図9は上面図、図10は斜視図になってい
る。
【0070】まず、図8(a)に示すように、ガラスア
ルミナ、アルミナ、ガラス、窒化アルミナ等のいずれか
からなるシート状の基板81の上面に、個片に分割する
ための縦横の分割溝82を金型等により形成する。な
お、分割溝82に囲まれた領域が1つのヒューズ抵抗器
となる。
【0071】さらに、シート状の基板81の上面に、縦
横の分割溝82によって形成される1つのヒューズ抵抗
器となる各領域の負荷集中部65となる略中央部にエッ
チングレジスト層83を形成する。
【0072】次に、図8(b)に示すように、基板81
表面をふっ酸、ふっ化水素アンモニウム、発煙硝酸等に
よって各領域の負荷集中部65となる略中央部以外のシ
ート状の基板81表面をエッチングして粗面化する。さ
らに、エッチングレジスト層を希アルカリ溶液等によっ
て剥離して各領域の略中央部に平滑面62を形成する。
このとき、1つのヒューズ抵抗器となる各領域におい
て、略中央部に形成される負荷集中部65を上面に有す
る基板表面が、他の部分を上面に有する基板表面より平
滑になっている。
【0073】次に、図8(c)に示すように、パラジウ
ム等からなる有機物バインダ、ガラスバインダ等のペー
ストを印刷後、約500℃で焼成して活性化層63を形
成する。このとき、活性化層63は対向する辺をずらし
て設けられた相対向する略長方形の2つの欠除部65
a,65b間に負荷集中部65を有するように、且つ分
割溝82の横溝を跨がり、縦溝を跨がらないように形成
する。
【0074】次に、図8(d)に示すように、シート状
の基板81に形成された活性化層63を覆うように、無
電解めっきによって抵抗体64を形成する。この無電解
めっきには、ニッケル−リン、ニッケル−ボロン、ニッ
ケル−リン−ボロン、ニッケル−リン−タングステン、
ニッケル−リン−鉄、ニッケル−クロム、ニッケル−
銅、ニッケル−銅−リン等のいずれかを含む金属を用い
る。
【0075】このとき、活性化層63をめっきの下地と
して抵抗体64を設ける。従って、抵抗体64の形状
は、活性化層63の形状と略同一になる。また、負荷集
中部65は抵抗体64の欠除部65a,65bの間に設
けられた部分なので、当然めっきで形成されることにな
る。
【0076】次に、図9(a)に示すように、抵抗体6
4の上面の両端部に隣接して抵抗体64と電気的に接続
するように、銅、ニッケル等からなる金属皮膜をスパッ
タまたは真空蒸着して上面電極67を形成する。このと
き、上面電極67は分割溝82の横溝を跨がり、且つ1
つのヒューズ抵抗器となる領域において抵抗体64の上
面の両端部に位置し、且つ連続しないように設ける。
【0077】次に、図9(b)に示すように、シート状
の基板81の上面に設けられた抵抗体64に、抵抗値を
調整するためのトリミング溝66a,66bを、レーザ
等を用いて形成する。このとき、トリミング溝66a,
66bの始端は抵抗体64の対向する側辺に設け、トリ
ミング溝66a,66bは負荷集中部65を挟むように
形成する。
【0078】次に、図9(c)に示すように、シート状
の基板81に形成された少なくとも負荷集中部65(本
図では図示せず)を覆うように鉛ガラスペーストや炭化
しない難燃性の塗料等を印刷後、乾燥させて低融点物質
層68を形成する。
【0079】次に、図9(d)に示すように、少なくと
も低融点物質層68と抵抗体64(本図では図示せず)
とを覆うようにエポキシ樹脂、シリコン樹脂、フェノー
ル樹脂等の絶縁難燃性の塗料を印刷・乾燥後、約150
〜200℃で硬化して、保護膜69を形成する。
【0080】次に、図10(a)に示すように、前工程
で得られたシート状の基板81を短冊状になるように横
溝で分割し、短冊状基板84を形成する。
【0081】次に、図10(b)に示すように、短冊状
基板84の端面に上面電極67と接続されるようにニッ
ケル−クロム、ニッケル−クロム−アルミナ等からなる
金属皮膜をスパッタまたは真空蒸着して端面電極70を
形成する。
【0082】次に、図10(c)に示すように、前工程
で得られた短冊状基板84を縦溝で分割し、個片状のヒ
ューズ抵抗器85にする。
【0083】次に、図10(d)に示すように、個片状
のヒューズ抵抗器85の端面に端面電極70を覆うよう
にニッケルめっき層71を形成する。
【0084】最後に、図10(e)に示すように、ニッ
ケルめっき層71を覆うようにはんだめっき層72を形
成してヒューズ抵抗器を製造するものである。
【0085】以上のように構成、製造された本発明の実
施の形態2におけるヒューズ抵抗器の動作は発明の実施
の形態1と同様であり、説明を省略する。
【0086】一般にめっき皮膜(本発明の実施の形態2
におけるヒューズ抵抗器では抵抗体64をめっきで形成
している)の密着強度を確保するために基板をエッチン
グして粗面化することが行われている。しかし、基板を
粗面化することによって、活性化層を形成するときのペ
ースト印刷時にペーストがにじんだり、めっき時にめっ
きが活性化層以外にまで形成されやすくなるため、めっ
き皮膜の寸法精度が悪くなる。
【0087】これに対して、本発明の実施の形態2にお
けるヒューズ抵抗器は、負荷集中部65を上面に有する
基板61表面が他の部分を上面に有する基板61表面よ
りも平滑にしたため、抵抗体64の下面に形成されてい
る活性化層63がにじんだり、めっきによって設けられ
た抵抗体64が活性化層63以外にまで形成されること
を防止でき、これにより、抵抗体64のめっき時の負荷
集中部65におけるパターンにじみを低減できるため、
負荷集中部65の寸法ばらつきを小さくでき、この結
果、負荷集中部65に集中する電流を一定にできるた
め、負荷集中部65における発熱を一定にでき、溶断特
性のばらつきが小さいヒューズ抵抗器が得られる。
【0088】なお、負荷集中部65以外では基板11表
面を粗面化しているため、抵抗体64の基板61に対す
る密着強度は問題ない。
【0089】また、上記した本発明の実施の形態1およ
び2におけるヒューズ抵抗器において負荷集中部を、対
向する辺をずらして設けられた相対向する2つの略長方
形の欠除部間に形成した理由は、負荷集中部の寸法ばら
つきを小さくして、負荷集中部に集中する電流を一定に
することによって、負荷集中部における発熱を一定にし
て、溶断特性のばらつきが小さいヒューズ抵抗器を得る
ためである。
【0090】すなわち、略長方形の欠除部の角部は、印
刷あるいはめっき時に、最もダレやにじみが発生しやす
いため、略長方形の欠除部の対向する辺をずらして負荷
集中部を形成すると、負荷集中部における略長方形の欠
除部の角部を2つに減らすことができるからである。も
ちろん、欠除部の角部にRを設けたり、欠除部の対向す
る辺の形状を略半円形状にすれば、対向する辺に角部が
形成されないため、上記した効果が得られる。
【0091】
【発明の効果】以上のように本発明のヒューズ抵抗器
は、基板上に設けられた抵抗体と、前記抵抗体の両端部
に隣接して前記抵抗体と電気的に接続するように設けら
れた上面電極と、前記抵抗体の側辺に始端を有する抵抗
値修正用のトリミング溝と、前記抵抗体の対向する側辺
にそれぞれ設けられた2つの欠除部と、前記抵抗体にお
ける前記2つの欠除部間に形成される負荷集中部とを備
え、前記負荷集中部における前記2つの欠除部間の寸法
が、前記トリミング溝の始端を有していない前記抵抗体
の他の側辺からみて前記他の側辺と前記トリミング溝と
の最短寸法より小さいもので、この構成によれば、トリ
ミング溝とトリミング溝の始端を有していない抵抗体の
他の側辺間に電流が集中して発熱することを防止できる
ため、負荷集中部に集中する電流が一定になり、これに
より、負荷集中部における発熱を一定にできるため、溶
断特性のばらつきが小さいヒューズ抵抗器が得られると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1におけるヒューズ
抵抗器の上面を透視した図 (b)同ヒューズ抵抗器のB−B断面図
【図2】本発明の実施の形態1における他の例のヒュー
ズ抵抗器の上面を透視した図
【図3】溶断特性のばらつきが大きくなるヒューズ抵抗
器の上面を透視した図
【図4】本発明の実施の形態1におけるヒューズ抵抗器
の製造方法を示す工程図
【図5】同ヒューズ抵抗器の製造方法を示す工程図
【図6】同ヒューズ抵抗器の製造方法を示す工程図
【図7】(a)本発明の実施の形態2におけるヒューズ
抵抗器の上面を透視した図 (b)同ヒューズ抵抗器のG−G断面図
【図8】本発明の実施の形態2におけるヒューズ抵抗器
の製造方法を示す工程図
【図9】同ヒューズ抵抗器の製造方法を示す工程図
【図10】同ヒューズ抵抗器の製造方法を示す工程図
【図11】(a)従来のヒューズ抵抗器の上面を透視し
た図 (b)同ヒューズ抵抗器のA−A断面図
【図12】従来のヒューズ抵抗器の製造方法を示す工程
【図13】同ヒューズ抵抗器の製造方法を示す工程図
【符号の説明】
31,61 基板 32,63 活性化層 33,64 抵抗体 34,65 負荷集中部 34a,34b,65a,65b 欠除部 35a,35b,66a,66b トリミング溝 36,67 上面電極
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01H 85/08 H01H 85/00 G

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けられた抵抗体と、前記抵抗
    体の両端部に隣接して前記抵抗体と電気的に接続するよ
    うに設けられた上面電極と、前記抵抗体の側辺に始端を
    有する抵抗値修正用のトリミング溝と、前記抵抗体の対
    向する側辺にそれぞれ設けられた2つの欠除部と、前記
    抵抗体における前記2つの欠除部間に形成される負荷集
    中部とを備え、前記負荷集中部における前記2つの欠除
    部間の寸法が、前記トリミング溝の始端を有していない
    前記抵抗体の他の側辺からみて前記他の側辺と前記トリ
    ミング溝との最短寸法より小さいヒューズ抵抗器。
  2. 【請求項2】 負荷集中部における2つの欠除部間の寸
    法が、前記欠除部とトリミング溝との最短寸法、及び前
    記欠除部と上面電極間の寸法より小さい請求項1記載の
    ヒューズ抵抗器。
  3. 【請求項3】 負荷集中部が抵抗体の略中央部に形成さ
    れた請求項1記載のヒューズ抵抗器。
  4. 【請求項4】 負荷集中部を挟むように2つのトリミン
    グ溝を設けた請求項1記載のヒューズ抵抗器。
  5. 【請求項5】 2つのトリミング溝の始端をそれぞれ対
    向する抵抗体の側辺に設けた請求項4記載のヒューズ抵
    抗器。
  6. 【請求項6】 2つのトリミング溝をL字状にした請求
    項5記載のヒューズ抵抗器。
  7. 【請求項7】 負荷集中部を、対向する辺をずらして設
    けられた相対向する2つの略長方形の欠除部間に形成し
    た請求項1記載のヒューズ抵抗器。
  8. 【請求項8】 相対向する2つの略長方形の欠除部にお
    ける角部にRを設けた、あるいは相対向する2つの欠除
    部のそれぞれ対向する辺の形状を略半円形状にした請求
    項1記載のヒューズ抵抗器。
  9. 【請求項9】 基板上に設けられた活性化層と、前記活
    性化層の上面にめっきによって設けられた抵抗体と、前
    記抵抗体の両端部に隣接して前記抵抗体と電気的に接続
    するように設けられた上面電極と、前記抵抗体の側辺に
    始端を有する抵抗値修正用のトリミング溝と、前記抵抗
    体の側辺に設けられた相対向する2つの欠除部と、前記
    抵抗体における前記2つの欠除部間に形成される負荷集
    中部とを備え、前記負荷集中部を上面に有する基板表面
    が他の部分を上面に有する基板表面よりも平滑にしたヒ
    ューズ抵抗器。
  10. 【請求項10】 基板の上面に負荷集中部となる部分に
    エッチングレジスト層を形成する工程と、前記負荷集中
    部となる部分以外の基板表面をエッチングにより粗面化
    する工程と、前記エッチングレジスト層を除去する工程
    と、前記基板上面に活性化層を形成する工程と、前記活
    性化層の上面にめっきによって抵抗体を形成する工程と
    を備えたヒューズ抵抗器の製造方法。
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