JP2001166101A - レンズ及びその製造方法 - Google Patents

レンズ及びその製造方法

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JP2001166101A
JP2001166101A JP35177299A JP35177299A JP2001166101A JP 2001166101 A JP2001166101 A JP 2001166101A JP 35177299 A JP35177299 A JP 35177299A JP 35177299 A JP35177299 A JP 35177299A JP 2001166101 A JP2001166101 A JP 2001166101A
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bis
episulfide
lens
compound
epithiopropylthio
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Seiichi Kobayashi
誠一 小林
Hiroyuki Morijiri
博之 森尻
Chitoshi Shimakawa
千年 島川
Akinori Ryu
昭憲 龍
Nobuo Kawato
伸雄 河戸
Yoshinobu Kanemura
芳信 金村
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エピスルフィド化合物を原料とするエピスル
フィド系樹脂からなるレンズの製造において、樹脂を得
るための加熱硬化条件やレンズの製造時に添加される紫
外線吸収剤などの添加剤、熱処理などの影響により樹脂
が黄色く着色することのないレンズ及びその製造方法を
提供する。 【解決手段】 分子内に1つ以上のエピスルフィド基を
有する化合物を重合させて得られるエピスルフィド系レ
ンズの製造法において、ブルーイング剤を添加して注型
重合することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エピスルフィド系
レンズの製造において、分子内に2つ以上のエピスルフ
ィド基を有する化合物とブルーイング剤を含有する重合
性組成物を注型重合することを特徴とするレンズ製造方
法に関する。また本発明は、該方法により得られるレン
ズに関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックレンズは、無機レンズに比
べ軽量で割れ難く、染色が可能なため近年、眼鏡レン
ズ、カメラレンズ等の光学素子に急速に普及してきてい
る。プラスチックレンズ用樹脂には、さらなる高性能化
が要求されてきており、高屈折率化、高アッベ数化、低
比重化、高耐熱性化等が求められてきた。これまでにも
様々なレンズ用樹脂素材が開発され使用されている。
D.A.C.樹脂よりも屈折率を高くしたものとして、
樹脂中に硫黄原子を導入した、ポリチオウレタン樹脂
(特開昭63−46213号公報等)や含硫O−(メ
タ)アクリレート樹脂(特開平1−128966号公
報、特開平3−217412号公報、特開平4−161
410号公報等)やチオ(メタ)アクリレート樹脂(特
開昭63−188660号公報、特公平3−59060
号公報等)が知られている。その中でもポリチオウレタ
ン樹脂は、高屈折率で耐衝撃性が良好である等、バラン
スの優れた樹脂である。
【0003】しかしながら、屈折率とアッベ数に関して
は屈折率が上昇するほどアッベ数が低くなるといった相
反する物性であるため両方を同時に向上させることは非
常に困難である。そこで、アッベ数の低下を抑えなが
ら、高屈折率化を行う検討が盛んに行われている。
【0004】これらの検討の中で最も代表的な提案は、
特開平9−110979号公報及び特開平9−7158
0号公報及び特開平9−255781号公報でエピスル
フィド化合物を使用する方法である。また本出願人ら
も、WO89/10575、特開平11−140070
号公報、特開平11−183702号公報、特開平11
−189592号公報、特願平11−68448号公報
等のエピスルフィド化合物を使用した高屈折率レンズ用
樹脂を提案している。
【0005】これらの方法によれば、比較的高いアッベ
数を有しながら高い屈折率が実現できる。しかしながら
エピスルフィド化合物を原料とするエピスルフィド系樹
脂は、樹脂を得るための加熱硬化条件やレンズの製造時
に添加される紫外線吸収剤などの添加剤、熱処理などの
影響により樹脂が若干黄色く着色することがあった。
【0006】また本出願人が提案してきたポリチオウレ
タン樹脂(特開昭60−199016号公報、特開昭6
2−267316号公報、特開昭63−46213号公
報等)によるプラスチックレンズの場合には、樹脂にブ
ルーイング剤を添加して樹脂の黄色い着色を解消し透明
感を得る方法も提案されている(特開平4−78801
号公報、特開平9−133801号公報等)。しかし、
エピスルフィド系樹脂にブルーイング処理を施したレン
ズの製造方法は、これまで提案されていない。
【0007】また注型重合によってレンズを得る場合に
は、モノマー系に直接ブルーイング剤を溶解させておく
場合が多いため、モノマー系への溶解性の問題や、重合
中にモノマー系とブルーイング剤の作用により重合後の
樹脂に十分なブルーイング効果が得られないという場合
もあった。そのため、エピスルフィド系樹脂の黄色い着
色を解消し透明感を得るためにブルーイング剤が有効で
あるかどうかすらこれまではわかっていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エピ
スルフィド系樹脂からなるレンズの製造において、樹脂
化の際の加熱硬化条件やレンズの製造時に添加される紫
外線吸収剤などの添加剤、熱処理などの影響により樹脂
が黄色く着色することのないレンズの製造方法を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解決するために、鋭意検討した結果、エピスルフィ
ド系レンズの製造時にブルーイング剤を添加して重合す
ることにより、黄色い着色が解消された無色透明のエピ
スルフィド系レンズを製造しうることを見出し、本発明
を完成するに至ったものである。
【0010】本発明は、分子内に1つ以上のエピスルフ
ィド基を有する化合物を重合させて得られるエピスルフ
ィド系レンズの製造法において、ブルーイング剤を添加
して注型重合することを特徴とするエピスルフィド系レ
ンズの製造方法に関するものである。又、本発明は、該
製造方法により得られるレンズである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明に用いられるブルーイング剤として
は、染料、蛍光増白剤、蛍光顔料、無機顔料等が挙げら
れるが、ブルーイング剤として使用できるものの中から
レンズに要求される物性や樹脂色相などに合わせて適宜
選択される。その使用量は、モノマーの種類、各種添加
剤の使用の有無、使用する添加剤の種類や量、重合方
法、重合条件によっても異なるが、一般にはモノマーの
全体使用量に対して1000ppm〜0.001ppm
の割合で、好ましくは100ppm〜0.005ppm
の割合で、さらに好ましくは10ppm〜0.01pp
mの割合で使用される。1000ppmを越えるとレン
ズ全体が青くなりすぎて好ましくない場合があり、また
0.001ppmより少ないと効果が十分に発揮されず
好ましくない場合がある。
【0013】これらのブルーイング剤の添加方法につい
ては、あらかじめモノマー系に添加しておくことが望ま
しいが、その方法として、エピスルフィド化合物に溶解
させておく方法や、樹脂改質剤などの添加剤にあらかじ
め溶解させておく方法、あるいは、高濃度のブルーイン
グ剤を含有したマスター溶液を調製しておき、そのマス
ター溶液を使用するモノマーや他の添加剤で希釈して添
加する方法など、様々な方法が採れる。
【0014】本発明に用いられるブルーイング剤として
の染料は、ブルー系やバイオレット系の染料が好ましい
が、場合によっては他の色の染料を混合してブルー系の
ほかにグレー系やブラウン系の染料も使用することがで
きる。例えば、「PS Blue RR」、「PS Violet RC」、
「PET Blue 2000」、「PS Brilliant Red HEY」(それ
ぞれ、MITSUI BASF染料(株)社の商品名)等が挙げら
れる。
【0015】蛍光増白剤としては、樹脂に対して相溶性
のよいものが好ましく、例えば、「UVITEX OB」、「UVI
TEX OB-P」(商品名、日本チバガイギー(株)社製)、
「MIKEPHOR YO」、「MIKEPHOR ETN conc.」、「MIKEPHO
R ETR conc.」、「MIKEPHOREB conc.」(商品名、三池
染料(株)社製)、「KAYCALL E」、「KAYCALL C」、
「KAYCALL PAN」(商品名、上日本曹達(株)社製)、
「WHITEX ERN conc.」(商品名、住友化学工業(株)社
製)、「MIKAWHITE ATN conc.」、「MIKAWHITE MTN con
c.」、「MIKAWHITE KTN conc.」、「MIKAWHITE ACR」
(商品名、日本化薬(株)社製)、「Hakkol PSR」、
「Hakkol CHP-B」、「Hakkol PY-1800」、「Hakkol PY-
2000」、「Hakkol HK」、「Hakkol S-703」(商品名、
ハッコールケミカル(株)社製)、「イルミナール EX
conc.」、「イルミナール CK conc.」(商品名、昭和化
工(株)社製)、「Nikkafluor RP conc.」、「Nikkafl
uor BP conc.」、「Nikkafluor SB conc.」、「Nikkafl
uor OB conc.」(商品名、日化(株)社製)が挙げられ
る。
【0016】無機顔料としては、平均粒子径10ミクロ
ン以下のものが好ましく、例えばコバルトブルー、コバ
ルトバイオレットなど、ブルー系あるいはバイオレット
系の顔料が用いられる。具体的には、「ST-1218バイオ
レット」、「ST-5254ブルー」、「ST-5307バイオレッ
ト」(商品名、大日精化工業(株)社製)が挙げられ
る。
【0017】これらのブルーイング剤は、それぞれ単独
で用いても、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0018】これらのブルーイング剤の中でも、染料タ
イプのものが一般にモノマーへの溶解性が高く、得られ
るレンズの透明性も高くなることから好ましく用いられ
る。
【0019】本発明において原料として用いられるエピ
スルフィド樹脂の具体例としては、ビス(2,3−エピ
チオプロピル)スルフィド、ビス(2,3−エピチオプ
ロピル)ジスルフィド、ビス(2,3−エピチオプロピ
ルチオ)メタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプロ
ピルチオ)エタン、1,2−ビス(2,3−エピチオプ
ロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エピチ
オプロピルチオ)プロパン、1,3−ビス(2,3−エ
ピチオプロピルチオ)−2−メチルプロパン、1,4−
ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,4
−ビス(2,3エピチオプロピルチオ)−2−メチルブ
タン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)
ブタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチ
オ)ペンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピ
ルチオ)−2−メチルペンタン、1,5−ビス(2,3
−エピチオプロピルチオ)−3−チアペンタン、1,6
−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、
1,6−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−
メチルヘキサン、3,8−ビス(2,3−エピチオプロ
ピルチオ)−3,6−ジチアオクタン、1,2,3−ト
リス(2,3−エピチオプロピルチオ)プロパン、2,
2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−1,3−
ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)プロパ
ン、2,2−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチ
ル)−1−(2,3ーエピチオプロピルチオ)ブタン、
1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−
(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペ
ンタン、1,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチ
オ)−2,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメ
チル)−3−チアペンタン、1−(2,3−エピチオプ
ロピルチオ)−2,2−ビス(2,3−エピチオプロピ
ルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリ
ス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4−(2,3−
エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、
1,8−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)−4−
(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジ
チアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピ
ルチオ)−4,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチ
オメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス
(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス
(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジ
チアオクタン、1,8−ビス(2,3−エピチオプロピ
ルチオ)−2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチ
オメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス
(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリ
ス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−
ジチアオクタン、1,1,1−トリス[(2−(2,3
−エピチオプロピルチオ)エチル)チオメチル]−2−
(2,3−エピチオプロピルチオ)エタン、1,1,
2,2−テトラキス[(2−(2,3−エピチオプロピ
ルチオ)エチル)チオメチル]エタン、1,11−ビス
(2,3−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス
(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9
−トリチアウンデカン、1,11−ビス(2,3−エピ
チオプロピルチオ)−4,7−ビス(2,3−エピチオ
プロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカ
ン、1,11−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)
−5,7−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチ
ル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の鎖状脂肪族
の2,3−エピチオプロピルチオ化合物、及び、1,3
−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサ
ン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピルチオ)シ
クロヘキサン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピ
ルチオメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(2,3
−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、2,
5−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)−
1,4−ジチアン、2,5−ビス[(2−(2,3−エ
ピチオプロピルチオ)エチル)チオメチル]−1,4−
ジチアン、2,5−ビス(2,3−エピチオプロピルチ
オメチル)−2,5−ジメチル−1,4−ジチアン等の
環状脂肪族の2,3−エピチオプロピルチオ化合物、及
び、1,2−ビス(2、3−エピチオプロピルチオ)ベ
ンゼン、1,3−ビス(2,3−エピチオプロピルチ
オ)ベンゼン、1,4−ビス(2,3−エピチオプロピ
ルチオ)ベンゼン、1,2−ビス(2,3−エピチオプ
ロピルチオメチル)ベンゼン、1,3−ビス(2,3−
エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、1,4−ビス
(2,3−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビ
ス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]
メタン、2,2−ビス[4−(2、3−エピチオプロピ
ルチオ)フェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−エ
ピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4
−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフ
ォン、4,4’−ビス(2,3−エピチオプロピルチ
オ)ビフェニル等の芳香族2,3−エピチオプロピルチ
オ化合物等、更に3−メルカプトプロピレンスルフィ
ド、4−メルカプトブテンスルフィド等メルカプト基含
有エピチオ化合物等を挙げることができるが、これらの
例示化合物のみに限定されるものではない。これらの化
合物は単独でも2種類以上を混合して使用しても良い。
【0020】本発明の重合性組成物には、これらエピス
ルフィド樹脂の混合物ばかりでなく、その他、これら樹
脂の2量体、3量体、4量体等のポリスルフィドオリゴ
マー類、エピスルフィド樹脂合成の際にエピハロヒドリ
ンが不足した場合に生成するメルカプト基を有するエピ
スルフィド樹脂類、更に、エピスルフィド合成時に用い
た、無機酸類や有機酸類、溶媒、未反応原料及びその他
副生物並びに不純物等の有機化合物、無機化合物も問題
にならない範囲で含まれてよい。
【0021】また本発明の重合性組成物には、主に得ら
れる樹脂の屈折率等の光学物性を調整するため、耐衝撃
性、比重等の諸物性を調整するため、重合性組成物の粘
度、その他の取扱い性を調整するためなど、モノマー系
や樹脂の改良をする目的で、樹脂改質剤を加えることが
できる。
【0022】樹脂改質剤としては、本発明の重合性組成
物に含まれる以外のエピスルフィド化合物類及びアミン
化合物類、エポキシ化合物、ポリフェノール類、チオー
ル化合物、メルカプト有機酸類、有機酸類及び無水物
類、(メタ)アクリレート類等を含むオレフィン類、ア
ミノ酸及びメルカプトアミン類が挙げられる。
【0023】樹脂改質剤としてのアミン化合物の好まし
いものの具体例としては、エチルアミン、n−プロピル
アミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、se
c−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチル
アミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルア
ミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミ
ン、3−ペンチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、
1,2−ジメチルヘキシルアミン、アリルアミン、アミ
ノメチルビシクロヘプタン、シクロペンチルアミン、シ
クロヘキシルアミン、2,3−ジメチルシクロヘキシル
アミン、アミノメチルシクロヘキサン、アニリン、ベン
ジルアミン、フェネチルアミン、2,3−、あるいは4
−メチルベンジルアミン、o−、m−、あるいはp−メ
チルアニリン、o−、m−、あるいはp−エチルアニリ
ン、アミノモルホリン、ナフチルアミン、フルフリルア
ミン、α−アミノジフェニルメタン、トルイジン、アミ
ノピリジン、アミノフェノール、アミノエタノール、1
−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、アミ
ノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノー
ル、メトキシエチルアミン、2−(2−アミノエトキ
シ)エタノール、3−エトキシプロピルアミン、3−プ
ロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミ
ン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−イソブト
キシプロピルアミン、2,2−ジエトキシエチルアミン
等の単官能1級アミン化合物、エチレンジアミン、1,
2−、あるいは1,3−ジアミノプロパン、1,2−、
1,3−、あるいは1,4−ジアミノブタン、1,5−
ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7
−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,
10−ジアミノデカン、1,2−、1,3−、あるいは
1,4−ジアミノシクロヘキサン、o−、m−あるいは
p−ジアミノベンゼン、3,4−あるいは4,4’−ジ
アミノベンゾフェノン、3,4−あるいは4,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、3,3’−、あるいは4,4’−ジアミノジフェニ
ルスルフォン、2,7−ジアミノフルオレン、1,5
−、1,8−、あるいは2,3−ジアミノナフタレン、
2,3−、2,6−、あるいは3,4−ジアミノピリジ
ン、2,4−、あるいは2,6−ジアミノトルエン、m
−、あるいはp−キシリレンジアミン、イソホロンジア
ミン、ジアミノメチルビシクロヘプタン、1,3−、あ
るいは1,4−ジアミノメチルシクロヘキサン、2−、
あるいは4−アミノピペリジン、2−、あるいは4−ア
ミノメチルピペリジン、2−、あるいは4−アミノエチ
ルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミ
ノプロピルモルホリン等の1級ポリアミン化合物、ジエ
チルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミ
ン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、
ジ−n−ペンチルアミン、ジ−3−ペンチルアミン、ジ
ヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2−エチルヘ
キシル)アミン、メチルヘキシルアミン、ジアリルアミ
ン、N−メチルアリルアミン、ピペリジン、ピロリジ
ン、ジフェニルアミン、N−メチルアミン、N−エチル
アミン、ジベンジルアミン、N−メチルベンジルアミ
ン、N−エチルベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミ
ン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、ジナフ
チルアミン、1−メチルピペラジン、モルホリン等の単
官能2級アミン化合物、N,N’−ジメチルエチレンジ
アミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパ
ン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、
N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,
N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−
ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチ
ル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−
1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,
7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジ
アミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパ
ン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、
N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,
N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−
ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチ
ル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジエチル−
1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジエチル−1,
7−ジアミノヘプタン、ピペラジン、2−メチルピペラ
ジン、2,5−ジメチルピペラジン、2,6−ジメチル
ピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペ
リジル)メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)エタ
ン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)プロパン、1,4
−ジ−(4−ピペリジル)ブタン、テトラメチルグアニ
ジン等の2級ポリアミン化合物等を挙げることができる
が、これらの例示化合物のみに限定されるものではな
い。また、これらは単独でも、2種類以上を混合して使
用してもかまわない。これら例示化合物のなかで、より
好ましいものは、ベンジルアミン、ピペラジン類であ
る。
【0024】また、樹脂改質剤としてのエポキシ化合物
の好ましいものの具体例としては、ビスフェノールAグ
リシジルエーテル等の多価フェノール化合物とエピハロ
ヒドリン化合物との縮合反応により得られるフェノール
系エポキシ化合物、水添ビスフェノールAグリシジルエ
ーテル等の多価アルコール化合物とエピハロヒドリン化
合物との縮合により得られるアルコール系エポキシ化合
物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,
4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートや1,
2−ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の多
価有機酸化合物とエピハロヒドリン化合物との縮合によ
り得られるグリシジルエステル系エポキシ化合物、一級
及び二級ジアミン化合物とエピハロヒドリン化合物との
縮合により得られるアミン系エポキシ化合物等その他、
ビニルシクロヘキセンジエポキシド等脂肪族多価エポキ
シ化合物等を挙げることができるが、これらの例示化合
物のみに限定されるものではない。また、これらは単独
でも、2種類以上を混合して使用してもかまわない。
【0025】樹脂改質剤としてのポリフェノール類は、
芳香環にフェノール性のヒドロキシル基を1つ以上有す
るものであり、モノフェノールとしてはフェノール、o
−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3−
メトキシフェノール、4−エトキシフェノール、4−n
−プロポキシフェノール、3−ブトキシフェノール、ノ
ニルフェノール、2−n−プロピルフェノール、2,
3,4,6−テトラクロロフェノール、2,3,5,6
−テトラフルオロフェノール、2,4,6−トリブロモ
フェノール、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノー
ル、2,6−ジクロロ−4−ニトロフェノール、2,
3,4−トリクロロフェノール、4−ブロモ−2−クロ
ロフェノール、2,4−ジブロモフェノール、2−クロ
ロ−4−ニトロフェノール、2,3−ジクロロフェノー
ル、2−フルオロ−4−ニトロフェノール、3,5−キ
シレノール、2,3−ジフルオロフェノール、2,4−
ジニトロフェノール、2−ブロモフェノール、2−アミ
ノ−4−クロロ−5ニトロフェノール、2−クロロフェ
ノール、4−アミノ−2,6−ジクロロフェノール、2
−ニトロフェノール、2−アミノ−4−ニトロフェノー
ル、チモール、カルバクロール、α−ナフトール、2−
アミノフェノール等が挙げられ、ポリフェノールとして
は、カテコール、3−クロロカテコール、レゾルシン、
ハイドロキノン、クロロハイドロキノン、ピロガロー
ル、フルオログルシン等が挙げられるが、これらの例示
化合物のみに限定されるものではない。これらのポリフ
ェノール類化合物は単独でも2種類以上を混合して使用
しても良い。
【0026】また、チオール化合物の好ましいものの具
体例としてはメチルメルカプタン、エチルメルカプタ
ン、1,2−エタンジチオール、1,2−プロパンジチ
オール、1,3−プロパンジチオール、2,2−プロパ
ンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,2,3
−トリメルカプトプロパン、テトラキス(メルカプトメ
チル)メタン、1,2−ジメルカプトシクロヘキサン、
ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、2,3−ジ
メルカプト−1−プロパノール、エチレングリコールビ
ス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチレングリ
コールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジエチ
レングリコールビス(2−メルカプトグリコレート)、
ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトチオ
グリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3
−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパ
ントリス(2−メルカプトチオグリコレート)、トリメ
チロールプロパントリス3−メルカプトプロピオネー
ト)、1,1,1−トリメチルメルカプトエタン、1,
1,1−トリメチルメルカプトプロパン、2,5−ジメ
ルカプトメチルチオファン、4−メルカプトメチル−
1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、2,
5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−
ビス[(2−メルカプトエチル)チオメチル]−1,4
−ジチアン、1,3−シクロヘキサンジチオール、1,
4−シクロヘキサンジチオール、4,8−ジメルカプト
メチル−1,11−ジメルカプト−3,6,9−トリチ
アウンデカン、4,7−ジメルカプトメチル−1,11
−ジメルカプト−3,6,9−トリチアウンデカン、
5,7−ジメルカプトメチル−1,11−ジメルカプト
−3,6,9−トリチアウンデカン等の脂肪族チオー
ル、及びベンジルメルカプタン、チオフェノール、1,
2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベン
ゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,2−ビス
(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカ
プトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチ
ル)ベンゼン、2,2’−ジメルカプトビフェニル、
4,4’−ジメルカプトビフェニル、ビス(4−メルカ
プトフェニル)メタン、ビス(4−メルカプトフェニ
ル)スルフィド、ビス(4−メルカプトフェニル)スル
フォン、2,2−ビス(4−メルカプトフェニル)プロ
パン、1,2,3−トリメルカプトベンゼン、1,2,
4−トリメルカプトベンゼン、1,2,5−トリメルカ
プトベンゼン等の芳香族チオールが挙げられるが、これ
らの例示化合物のみに限定されるものではない。また、
これらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもか
まわない。
【0027】メルカプト有機酸化合物の好ましいものの
具体例としては、チオグリコール酸、3−メルカプトプ
ロピオン酸、チオ酢酸、チオ乳酸、チオリンゴ酸、チオ
サリチル酸等が挙げられるが、これら例示化合物のみに
限定されるものではない。また、これらは単独でも、2
種類以上を混合して使用してもかまわない。
【0028】有機酸及びその無水物の好ましいものの具
体例としては、チオジグリコール酸、チオジプロピオン
酸、ジチオジプロピオン酸、無水フタル酸、ヘキサヒド
ロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メ
チルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルノルボルネン酸
無水物、メチルナルボルナン酸無水物、無水マレイン
酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げ
られるが、これらの例示化合物のみに限定されるもので
はない。また、これらは単独でも、2種類以上を混合し
て使用してもかまわない。
【0029】オレフィン類の好ましいものの具体例とし
ては、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシメチルメタ
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキ
シルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシメチルメタクリレート、グリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、フェノキシ
エチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレー
ト、フェニルメタクリレート、エチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジ
エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、
テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチ
レングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジメタクリレート、エチレングリ
コールビスグリシジルアクリレート、エチレングリコー
ルビスグリシジルメタクリレート、ビスフェノールAジ
アクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、
2,2−ビス(4−アクロキシエトキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−メタクロキシエトキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−アクロキシジエトキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクロキ
シジエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノールFジ
アクリレート、ビスフェノールFジメタクリレート、
1,1−ビス(4−アクロキシエトキシフェニル)メタ
ン、1,1−ビス(4−メタクロキシエトキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−アクロキシジエトキシ
フェニル)メタン、1,1−ビス(4−メタクロキシジ
エトキシフェニル)メタン、ジメチロールトリシクロデ
カンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタ
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラメタクリレート、メチルチオアクリレ
ート、メチルチオメタクリレート、フェニルチオアクリ
レート、ベンジルチオメタクリレート、キシリレンジチ
オールジアクリレート、キシリレンジチオールジメタク
リレート、メルカプトエチルスルフィドジアクリレー
ト、メルカプトエチルスルフィドジメタクリレート等の
(メタ)アクリレート化合物、アリルグリシジルエーテ
ル、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジ
アリルイソフタレート、ジアリルカーボネート、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネート等のアリル化合
物、スチレン、クロロスチレン、メチルスチレン、ブロ
モスチレン、ジブロモスチレン、ジビニルベンゼン、
3,9−ジビニルスピロビ(m−ジオキサン)等のビニ
ル化合物、ジイソプロペニルベンゼン等が挙げられる
が、これらの例示化合物のみに限定されるものではな
い。また、これらは単独でも、2種類以上を混合して使
用してもかまわない。
【0030】以上の樹脂改質剤はいずれも単独種で使用
することも、2種類以上を混合して使用することもでき
る。
【0031】本発明のレンズは、通常注型重合により得
られる。具体的には、エピスルフィド化合物と重合触媒
等の添加剤を添加し、更にブルーイング剤を混合し、こ
の混合液を必要に応じて脱気を行った後、モールド型に
注入し加熱して重合させる。このようにして得られる本
発明のエピスルフィド系レンズは無色透明で、光学物
性、機械物性に優れ、眼鏡レンズ、カメラレンズ等の光
学素子材料として好適である。
【0032】本発明のレンズを製造する際に用いる硬化
触媒としてはアミン類、ホスフィン類、ルイス酸類、ラ
ジカル重合触媒類、カチオン重合触媒類等が通常用いら
れる。
【0033】例えばエチルアミン,n−プロピルアミ
ン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−
ブチルアミン、t−ブチルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、2−アミノエタノール、ジブチルアミン、トリエチ
ルアミン、トリn−ブチルアミン、トリn−ヘキシルア
ミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチ
レンジアミン、トリフェニルアミン、N,N−ジエチル
エタノールアミン、N,N−ジn−ブチルエタノールア
ミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジエチルベン
ジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、
N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジ
シクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N−イ
ソプロピルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルア
ニリン、β−ピコリン、ピペリジン、2,2’−ビピリ
ジル、ジシアンジアミド、ヘキサメチレンテトラミン、
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセ
ン等のアミン類、トリメチルホスフィン、トリエチルホ
スフィン、トリn−プロピルホスフィン、トリイソプロ
ピルホスフィン、トリn−ブチルホスフィン、トリフェ
ニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、1,2−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジ
メチルホスフィノ)エタン等のホスフィン類、ジメチル
錫ジクロライド、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫
ジラウレート、テトラクロロ錫、ジブチル錫オキサイ
ド、塩化亜鉛、アセチルアセトン亜鉛、塩化アルミ、フ
ッ化アルミ、トリフェニルアルミ、テトラクロロチタ
ン、酢酸カルシウム等のルイス酸、2,2’−アゾビス
(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−
アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート、n−ブチル−4,4’−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート等のラジカル重合触媒、ジフェニルヨードニウムヘ
キサフルオロ燐酸、ジフェニルヨードニウムヘキサフル
オロ砒酸、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアン
チモン、トリフェニルスルフォニウムテトラフルオロ硼
酸、トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロ燐酸、
トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロ砒酸等のカ
チオン重合触媒が挙げられるがこれら例示化合物のみに
限定されるものではない。
【0034】これらは単独でも2種以上を混合して用い
ても良い。
【0035】硬化触媒の添加量は、エピスルフィド樹脂
から成る組成物の総重量に対して0.001〜10質量
%の範囲で用いられ、好ましくは0.01〜5質量%の
範囲で使用される。硬化触媒の添加量が0.001質量
%未満であると重合不良の原因となる場合がある。一
方、10質量%を越えてもできるが、ポットライフが短
くなり、透明性、光学物性、又は耐候性が低下するなど
の不都合が生じてくる場合がある。
【0036】硬化触媒の他に、目的に応じて問題のない
範囲で、内部離型剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、染料、充填剤等の公知の各種添加剤等を加えても
良い。
【0037】成型モールドに注入された本発明の高屈折
率樹脂用組成物の加熱重合条件は、エピスルフィド樹脂
の種類、硬化触媒の種類、モールドの形状等によって大
きく条件が異なるため限定できないが、およそ−50〜
200℃の温度で1〜100時間かけて行われる。
【0038】場合によっては、10℃から150℃の温
度範囲で徐々に昇温して、4〜70時間で重合させれば
好ましい結果を与えることがある。
【0039】さらに、本発明の硬化樹脂を用いたレンズ
では、必要に応じ、反射防止、高硬度付与、耐摩耗性向
上、耐薬品性向上、防曇性付与、あるいは、ファッショ
ン性付与等の改良を行うため、表面研磨、帯電防止処
理、ハードコート処理、無反射コート処理、染色処理等
の物理的あるいは化学的処理を施すことができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0041】実施例1 あらかじめベンジルアミン50gに、ブルーイング剤と
して「PS BlueRR」(MITSUI BASF社商品名)
を5mg溶解させておき、ブルーイング剤濃度が10p
pmのベンジルアミン溶液を調製しておいた(調製液
A)。この調製液Aの5gを下記式(1)で表されるビ
ス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド100g
に溶解させて、モノマー中に500ppbのブルーイン
グ剤が含有するように調製した。ついで硬化触媒として
N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン0.2gを添加
して混合した。このモノマー混合物を真空度1330P
aで0.5時間脱泡した後、ガラスモールドとガスケッ
トよりなるモールド型に注入した。これをオーブンで3
0℃から120℃まで徐々に昇温し、24時間で重合を
行った。得られたレンズは、透明性に優れており、9m
m厚の平板の色相は、YI値7.0、b*値4.1、a
*値−2.3であった。
【0042】
【化3】
【0043】実施例2 あらかじめベンジルアミン50gに、ブルーイング剤と
して「PS Violet RC」(MITSUI BASF社商
品名)を5mg溶解させておき、ブルーイング剤濃度が
10ppmのベンジルアミン溶液を調製しておいた(調
製液B)。この調製液Bの5gをビス(2,3−エピチ
オプロピル)ジスルフィド100gに溶解させて、モノ
マー中に500ppbのブルーイング剤が含有するよう
に調製した。ついで硬化触媒としてN,N−ジシクロヘ
キシルメチルアミン0.2gを添加して混合した。この
モノマー混合物を真空度1330Paで0.5時間脱泡
した後、ガラスモールドとガスケットよりなるモールド
型に注入した。これをオーブンで30℃から120℃ま
で徐々に昇温し、24時間で重合を行った。得られたレ
ンズは、透明性に優れており、9mm厚の平板の色相
は、YI値7.4、b*値4.4、a*値−2.6であ
った。
【0044】比較例1 ビス(2,3−エピチオプロピル)ジスルフィド100
gにベンジルアミン5gを溶解させた。ついで硬化触媒
としてN,N−ジシクロヘキシルメチルアミン0.2g
を添加して混合した。このモノマー混合物を真空度13
30Paで0.5時間脱泡した後、ガラスモールドとガ
スケットよりなるモールド型に注入した。これをオーブ
ンで30℃から120℃まで徐々に昇温し、24時間で
重合を行った。得られたレンズは、透明性に優れていた
が、9mm厚の平板の色相は、YI値11.2、b*値
6.1、a*値−2.3であった。実施例1及び2と比
較すると少し黄色く着色しておりYI値も高くなってい
た。
【0045】比較例2 あらかじめベンジルアミン50gに、ブルーイング剤と
して「PS BlueRR」(MITSUI BASF社商品名)
を15g溶解させておき、ブルーイング剤濃度が3%の
ベンジルアミン溶液を調製しておいた(調製液C)。こ
の調製液Cの5gをビス(2,3−エピチオプロピル)
ジスルフィド100gに溶解させて、モノマー中に15
00ppmのブルーイング剤が含有するように調製し
た。ついで硬化触媒としてN,N−ジシクロヘキシルメ
チルアミン0.2gを添加して混合した。このモノマー
混合物を真空度1330Paで0.5時間脱泡した後、
ガラスモールドとガスケットよりなるモールド型に注入
した。これをオーブンで30℃から120℃まで徐々に
昇温し、24時間で重合を行った。得られたレンズは、
非常に強く青色に着色していた。
【0046】比較例3 あらかじめベンジルアミン50gに、ブルーイング剤と
して「PS Violet RC」(MITSUI BASF社商
品名)を15g溶解させておき、ブルーイング剤濃度が
3%のベンジルアミン溶液を調製しておいた(調製液
D)。この調製液Dの5gをビス(2,3−エピチオプ
ロピル)ジスルフィド100gに溶解させて、モノマー
中に1500ppmのブルーイング剤が含有するように
調製した。ついで硬化触媒としてN,N−ジシクロヘキ
シルメチルアミン0.2gを添加して混合した。このモ
ノマー混合物を真空度1330Paで0.5時間脱泡し
た後、ガラスモールドとガスケットよりなるモールド型
に注入した。これをオーブンで30℃から120℃まで
徐々に昇温し、24時間で重合を行った。得られたレン
ズは、非常に強く青紫色に着色していた。
【0047】
【発明の効果】本発明により、エピスルフィド系レンズ
の製造においてレンズの製造時に添加される紫外線吸収
剤などの添加剤や熱処理などの影響により樹脂が黄色く
着色することがなく、無色透明なレンズが製造できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島川 千年 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内 (72)発明者 龍 昭憲 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内 (72)発明者 河戸 伸雄 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内 (72)発明者 金村 芳信 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内 Fターム(参考) 4J030 BA04 BB03 BB51 BC02 BC21 BF07 BG25

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に2つ以上のエピスルフィド基を
    有する化合物とブルーイング剤を含有する重合性組成物
    を注型重合することを特徴とするエピスルフィド系レン
    ズの製造方法。
  2. 【請求項2】 分子内に2つ以上のエピスルフィド基を
    有する化合物が、分子内にジスルフィド結合を有するエ
    ピスルフィド化合物である請求項1記載のレンズの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 分子内に2つ以上のエピスルフィド基を
    有する化合物が、下記式(1)で表されるエピスルフィ
    ド化合物である請求項1記載のレンズの製造方法。 【化1】
  4. 【請求項4】 ブルーイング剤が染料、蛍光増白剤、無
    機顔料の中から選ばれた少なくとも1種以上のブルーイ
    ング剤であることを特徴とする請求項1記載のレンズの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 ブルーイング剤の含有量が1000pp
    mから0.001ppmの範囲であることを特徴とする
    請求項1記載のレンズの製造方法。
  6. 【請求項6】 分子内に2つ以上のエピスルフィド基を
    有する化合物とブルーイング剤を含有する重合性組成物
    を注型重合して得られるエピスルフィド系レンズ。
  7. 【請求項7】 分子内に2つ以上のエピスルフィド基を
    有する化合物が、分子内にジスルフィド結合を有するエ
    ピスルフィド化合物である請求項6記載のレンズ。
  8. 【請求項8】 分子内に2つ以上のエピスルフィド基を
    有する化合物が、下記式(1)で表されるエピスルフィ
    ド化合物である請求項6記載のレンズ。 【化2】
  9. 【請求項9】 ブルーイング剤が染料、蛍光増白剤、無
    機顔料の中から選ばれた少なくとも1種以上のブルーイ
    ング剤であることを特徴とする請求項6記載のレンズ。
  10. 【請求項10】 ブルーイング剤の含有量が1000p
    pmから0.001ppmの範囲であることを特徴とす
    る請求項6記載のレンズ。
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