JP2001164076A - 難燃性スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

難燃性スチレン系樹脂組成物

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JP2001164076A
JP2001164076A JP35212099A JP35212099A JP2001164076A JP 2001164076 A JP2001164076 A JP 2001164076A JP 35212099 A JP35212099 A JP 35212099A JP 35212099 A JP35212099 A JP 35212099A JP 2001164076 A JP2001164076 A JP 2001164076A
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JP35212099A
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English (en)
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Shinsho Ho
真祥 方
Noriaki Nishio
紀昭 西尾
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Mitsubishi Chemical Corp
Chi Mei Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Chi Mei Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】難燃性、物性に優れたスチレン系樹脂組成物の
提供。 【解決手段】(A)ゴム変性スチレン系樹脂、(B)臭
素系難燃剤、(C)三酸化アンチモン、(D)超高分子
量ポリスチレン、(E)カーボンブラックからなり、下
記条件1)〜6)を満足する難燃性スチレン系樹脂組成
物。 1)成分(B)が、デカブロモジフェニルオキサイド、
オクタブロモジフェニルオキサイド、デカブロモジフェ
ニルエタンまたは次式の構造を有する臭素含有量50〜
60重量%の臭素化エポキシオリゴマー 【化1】 (式中、a,bは1〜4、nは1または2) 2)臭素元素含有量(Br%)9〜15重量% 3)アンチモン元素含有量(Sb%)が次式で算出され
る範囲内 [5.7−(Br%)/3]≦(Sb%)≦3.7
(重量%) 4)成分(D)の重量平均分子量が80万〜600万 5)成分(D)の含有量が、0.4〜5.0重量% 6)成分(E)の含有量が、0.3〜1.2重量%

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性、物性に優
れたスチレン系樹脂組成物に関する。更に詳しくは薄い
厚みの成形品においても優れた難燃性を発揮するスチレ
ン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】HIPSに代表されるゴム変性スチレン
系樹脂は、剛性、耐衝撃性、成形性等の諸物性に優れ、
従来から、自動車部品、家電製品、OA機器など種々の
広範な用途に使用されている。しかしながら、ゴム変性
スチレン系樹脂は易燃性であるという欠点があり、発火
の危険性のある用途については、難燃性を付与すること
が要求される。このようなゴム変性スチレン系樹脂に難
燃性を付与する技術としては、主として臭素系難燃剤と
三酸化アンチモン等の難燃助剤とを併用添加する方法が
広く用いられている。
【0003】プラスチック材料の難燃性の指標となる試
験方法として代表的なものに、米アンダーライターズ・
ラボラトリー・インコーポレーションより出版された
「UL94:機器装置の部品に利用するプラスチック材
料の燃焼試験に関する安全規格」第5版第8章に記載の
垂直燃焼法がある。
【0004】この方法は、長さ125mm、幅13m
m、任意の厚みのサンプルを垂直に吊し、 1)下端にバーナー炎を10秒間接炎させた後、バーナ
ー炎を離してからどれだけの時間炎を出して燃焼するか
(以下この有炎燃焼を第1フレーミングと称する)、 2)第1フレーミング消火直後に、再度バーナー炎を1
0秒間接炎させた後、バーナー炎を離してからどれだけ
の時間炎を出して燃焼するか(以下この有炎燃焼を第2
フレーミングと称する)、 3)第2フレーミング消火後にどれだけの時間炎を出さ
ずに燃焼するか(以下この無炎燃焼をグローイングと称
する)、 4)最初の接炎開始からグローイング消火までに溶融滴
下物(以下ドリップと称する)を生成するか否か、 5)またそのドリップがサンプル下端から300±10
mm下に置いた乾燥した脱脂綿を着火させるか否か、等
を詳細に観察し、難燃性能の優れた順に、94V−0、
94V−1、94V−2(以下、「V−0」、「V−
1」、「V−2」と略記する)と、ランク付けをする方
法である。
【0005】一般的に、同一材料であってもサンプルの
厚みが薄くなるに従って、フレーミング、グローイング
時間が長くなり、またドリップが生成し易くなるため、
V−0のような高度な難燃性レベルを維持することが難
しくなる。最近では、成形品の薄肉化に伴い、2.5m
m以下の薄い厚みでもV−0を達成することが、要求さ
れるようになってきた。また、筐体等の外装部品用途で
は、難燃性のゴム変性スチレン系樹脂に着色剤を添加
し、所望の着色を施すのが通常であるが、着色剤として
カーボンブラックを添加した場合には、グローイング時
間が極度に長くなる。このため、2.5mm以下の薄い
厚みでは、難燃剤及び難燃助剤を多量に添加することが
必要になり、ゴム変性スチレン系樹脂本来の優れた機械
的強度、耐衝撃性等の諸物性の低下を招き、さらには経
済的にも高価な材料にならざるを得ないという問題があ
った。
【0006】ゴム変性スチレン系樹脂にV−0クラスの
難燃性を付与するために、難燃剤としてデカブロモジフ
ェニルオキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイ
ド、デカブロモジフェニルエタン、及び臭素化エポキシ
オリゴマー等、また難燃助剤として三酸化アンチモン等
を用いる技術が多く開示されている。例えば、特開昭6
3−265942号公報には、シランカップリング剤を
含んだスチレン系樹脂にデカブロモジフェニルオキサイ
ドや、臭素化エポキシオリゴマー、及び三酸化アンチモ
ン等を添加する方法、特開平5−194818号公報に
は、スチレン系樹脂にデカブロモジフェニルオキサイド
や、デカブロモジフェニルエタン、及び三酸化アンチモ
ン等を添加する方法が開示されている。しかしながら、
これらの技術では実用的に充分な程度に目的を達成する
ことはできなかった。このため、カーボンブラックの添
加による着色が必要な用途において、スチレン系樹脂の
優れた物性を維持するために、難燃剤及び難燃助剤の添
加を少量に抑えても、2.5mm以下の薄い厚みでV−
0クラスの難燃性を有する材料が、強く望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、難燃性、物
性に優れたスチレン系樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等が鋭意検討し
た結果、カーボンブラックを添加したスチレン系樹脂組
成物において、それぞれ特定量の臭素元素、アンチモン
元素、超高分子量ポリスチレンを配合することによっ
て、難燃剤、難燃助剤の添加量を少量化することが可能
で、優れた物性を維持しながらも、高度な難燃性を有す
る組成物が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0009】即ち本発明は、(A)ゴム変性スチレン系
樹脂、(B)臭素系難燃剤、(C)三酸化アンチモン、
(D)超高分子量ポリスチレン、(E)カーボンブラッ
クからなり、下記条件1)〜6)を満足することを特徴
とする難燃性スチレン系樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0010】1)成分(B)が、デカブロモジフェニル
オキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイド、デカ
ブロモジフェニルエタン、及び次式の構造を有する臭素
含有量50〜60重量%の臭素化エポキシオリゴマーか
ら選ばれる1種、又は2種以上の混合物であること。
【0011】
【化2】
【0012】(式中、a,bは置換基数を示す1〜4の
整数であり、nは繰り返しブロック単位を示し1または
2である。なお、nが2の場合は各々のブロックのa,
bは各々異なってもよい。)
【0013】2)組成物中の臭素元素含有量(Br%)
が9〜15重量%であること。
【0014】3)組成物中のアンチモン元素含有量(S
b%)が次式で算出される範囲内であること。 [5.7−(Br%)/3]≦(Sb%)≦3.7
【0015】4)成分(D)超高分子量ポリスチレンの
重量平均分子量が80万〜600万であること。
【0016】5)組成物中の成分(D)超高分子量ポリ
スチレンの含有量が、0.4〜5.0重量%であるこ
と。
【0017】6)組成物中の成分(E)カーボンブラッ
クの含有量が、0.3〜1.2重量%であること。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の構成成分(A)として用
いるゴム変性スチレン系樹脂には、合成ゴムが使用され
る。合成ゴムは、ガラス転移温度が−10℃以下のもの
を意味し、その例としては、ポリブタジエンゴム、エチ
レン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム(EPD
M)、アクリルゴム、ジメチルシリコーンゴム、スチレ
ンを40重量%以下程度ランダム状あるいはブロック状
に含んだスチレン−ブタジエン共重合体などがあるが、
特にポリブタジエンゴムが好ましい。
【0019】以下、ポリブタジエンゴムを主体に説明す
る。ポリブタジエンゴムとしては、high−cis構
造、low−cis構造、及びこれらの混合物を好適に
使用することができる。
【0020】また、本発明に使用されるポリブタジエン
ゴムのムーニー粘度は、通常30〜70とされる。耐衝
撃性の点から、特に、50〜60が好ましい。ムーニー
粘度が30未満の場合は、面衝撃強度が低下し、70を
超えると粒径の制御が困難になるので好ましくない。
【0021】成分(A)に含まれるポリブタジエンゴム
粒子の重量平均粒径(Dw)は、通常1.0〜1.5μ
mである。特に、1.1〜1.4μmが好ましい。(D
w)が1.0μm未満の場合は、耐衝撃性が低下し、
1.5μmを超える場合は、剛性が低下する。
【0022】なお、本発明において粒径とは、超薄切片
法により、ゴム変性スチレン系樹脂中のブタジエン成分
をオスミウム染色した状態で透過型電子顕微鏡写真を撮
影した後、ゴム粒子1000個以上について測定し、次
式で算出した値である。粒子が、楕円形の場合は、長径
及び短径の平均値を粒径とする。
【0023】Dw=(Σnii 4)/(Σnii 3) (ni:粒径Diのゴム粒子の個数)
【0024】本発明において、樹脂組成物中のポリブタ
ジエンゴム粒子は、通常、ポリスチレン系樹脂グラフト
構造を有し、ポリスチレン系樹脂を包含するサラミ構造
となる。
【0025】ポリスチレン系樹脂のグラフト率に関する
次式で算出される値(GI)は、130〜300重量%
が好ましい。耐衝撃性−剛性バランスの点から、特に、
200〜250%が好ましい。
【0026】GI(重量%)=[(ミクロゲル量−ポリ
ブタジエンゴム量)/ポリブタジエンゴム量]×100
【0027】また、ミクロゲル量は、一般に、18重量
%〜32重量%、好ましくは24〜28重量%とされ
る。ミクロゲル量は、次式で算出することができる。
【0028】ミクロゲル量(重量%)=(トルエン不溶
分重量/ポリブタジエンゴム変性スチレン系樹脂重量)
×100
【0029】ここで、トルエン不溶分重量とは、ポリブ
タジエンゴム変性スチレン系樹脂をトルエンに溶解した
後、分離した不溶分を乾燥し測定した重量である。
【0030】本発明において、成分(A)に含まれるポ
リスチレン系樹脂の重量平均分子量は、通常14万〜2
5万、好ましくは16万〜22万とされる。なお、分子
量は、テトラヒドロフランを溶媒として、GPCにより
測定した値を示す。
【0031】本発明で使用するポリブタジエンゴムは、
例えばブタジエン100重量部と、エーテル類、チオエ
ーテル類またはアミン類0.01〜0.2重量部とを、
所要量の溶剤中で、有機リチウム化合物0.01〜0.
1重量部を触媒として溶液重合し、リビングポリマーを
得た後、このリビングポリマーに対して反応停止剤、ま
たはカップリング剤を加えることにより、得ることがで
きる。反応停止剤を使用する場合は、直鎖型ポリブタジ
エンゴムが得られ、カップリング剤を使用する場合は、
ラジアル型ポリブタジエンゴムや、高分子ポリブタジエ
ンが得られる。本発明ではこれらいずれも使用可能であ
る。
【0032】上記溶剤としては、例えばブタン、ペンタ
ン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イ
ソオクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチ
ルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキ
サン、エチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素、ベン
ゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族
炭化水素等が挙げられる。これらは、単独でも2種以上
混合してもよい。
【0033】上記有機リチウム化合物は、分子中に1個
以上のリチウム原子を有する有機リチウム化合物であ
り、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イ
ソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブ
チルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジ
リチウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリ
チウム等が挙げられる。これらは、単独でも2種以上混
合してもよい。
【0034】上記反応停止剤としては、例えばアルコー
ル類、水、有機酸類、無機酸類、炭酸ガス等が挙げられ
る。
【0035】なお、アルコール類、水を添加する場合、
添加量は、有機リチウム化合物中のリチウム1モルに対
して、好ましくは1.5〜1000モル、さらに好まし
くは、2.0〜500モルである。有機酸類、無機酸類
を添加する場合、添加量は、有機リチウム化合物中のリ
チウム1モルに対して、好ましくは0.05〜10モ
ル、さらに好ましくは、0.2〜5モルである。
【0036】上記カップリング剤としては、例えば四塩
化ケイ素、メチルトリクロルシラン、フェニルトリクロ
ルシラン、ジメチルジクロルシラン等のシラン類が挙げ
られる。これらの添加量は通常、ポリブタジエンゴム1
00重量部に対して0.01〜0.75重量部である。
【0037】ポリブタジエンゴムを製造する際の重合温
度は、一般に−10℃〜150℃、好ましくは40℃〜
120℃である。重合に要する時間は条件によって異な
るが、通常は48時間以内であり、特に好適には0.5
〜10時間である。また、重合系の雰囲気は窒素ガス等
の不活性ガスで置換することが好ましい。重合圧力は、
上記重合温度範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持する
に充分な圧力の範囲で行えばよく、特に限定されるもの
ではない。さらに、重合系内には触媒、及び、リビング
ポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸
素、炭酸ガス等が混入しないように留意して行われる。
【0038】ポリブタジエンゴムのミクロ構造(1,2
−vinyl型二重結合含有量、1,4−cis型二重
結合含有量、及び1,4−trans二重結合含有量)
を制御する方法は、従来公知のいかなる方法であっても
よいが、具体的な方法として、例えば重合系に、ジメチ
ルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等
のエーテル類、ジメチルサルファイド、ジエチルサルフ
ァイド等のチオエーテル類、ジメチルエチルアミン、ト
リエチルアミン、トリ(n−プロピル)アミン等のアミ
ン類等の極性化合物を添加する方法が挙げられる。な
お、ミクロ構造は 13C−NMRのシグナル強度比によ
り、測定できる。
【0039】ポリブタジエンゴムのミクロ構造は特に限
定されるものではないが、1,2−vinyl型二重結
合含有量10〜20モル%、1,4−cis型二重結合
含有量35〜55モル%、1,4−trans型二重結
合含有量25〜55モル%とすることが望ましい。
【0040】ポリブタジエンのムーニー粘度は、有機リ
チウム化合物、カップリング剤の添加量により制御でき
る。ムーニー粘度は、100℃±0.5℃の条件で、例
えばMonsanto社製商品名「MV2000Tes
ter」等を用いて、測定できる。
【0041】成分(A)ゴム変性スチレン系樹脂の製造
は、溶剤、分子量調節剤、重合開始剤、熱安定剤、滑剤
等の助剤を必要に応じて添加して、スチレン系単量体と
合成ゴム好ましくは上記のポリブタジエンゴムを共重合
させることによって行うことができる。
【0042】ここで溶剤を用いる場合の使用量は、通
常、単量体の合計100重量部に対して40重量%以下
である。40重量%を超えると重合速度が低下するので
好ましくない。また、その他の物質の使用量は、単量体
の合計量100重量部に対する重量部で表して、通常、
0〜3.0重量部で、より好ましくは0.002〜2.
0重量部である。
【0043】重合は、塊状重合又は溶液重合によって行
うことができ、重合物にせん断力を与えるための攪拌装
置、加熱装置、重合熱を除去するための冷却装置を備え
た重合装置に、上記原料と助剤を投入し、加熱により重
合を開始させることによって行うことができる。
【0044】初期にはスチレン系単量体にポリブタジエ
ンゴムが溶解した状態とし、スチレン系単量体の転化率
がある程度上昇した時点で、ポリブタジエンゴム相とポ
リスチレン相が相反転して、ポリブタジエンゴムが粒子
状に分散した状態とする。次いでポリスチレンの分子量
が所定の値になるように、反応条件を選びつつ、転化率
を上昇した後、脱揮装置へ導入し、高温、高真空の雰囲
気下で揮発分を脱揮することにより、成分(A)ポリブ
タジエンゴム変性スチレン系樹脂を得ることができる。
【0045】上記スチレン系単量体としては、例えばス
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等の
単独または2種以上の混合物が挙げられる。本発明では
特に、スチレンが好ましい。
【0046】なお、スチレン系以外の単量体として、メ
チル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、アク
リロニトリル、フェニルマレイミド等のような線状ポリ
マーを形成する変性剤を30重量%以下程度共重合させ
ることや、ジビニルベンゼン、エチレンジメタクリレー
ト等のような分岐剤を0.2重量%以下程度共重合させ
ることもでき、本発明に含まれる。
【0047】また、本発明に用いるポリブタジエンゴム
には、スチレンを40重量%以下程度ランダム状に含ん
だブタジエンコポリマーも含まれる。
【0048】上記溶剤としては、例えばトルエン、キシ
レン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のジアルキルケ
トン類を単独であるいは2種以上の混合物として用いる
ことができる。
【0049】上記分子量調節剤としては、例えばα−メ
チルスチレンダイマー、n−ドデシルメルカプタン、t
−ドデシルメルカプタン、1−フェニルブテン−2−フ
ルオレン、ジペンテンやその他のテルペン類、四臭化炭
素等のハロゲン化合物等が挙げられる。
【0050】上記重合開始剤としては、例えば1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1
−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ブタン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチル
パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t
−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ベンゾイルパーオキサ
イド、m−トルオイルパーオキサイド、ジミリスチルパ
ーオキシジカーボネイト、t−ブチルパーオキシイソプ
ロピルカーボネイト、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、p−メンタンハイドロパーオキサイド等の有機過酸
化物等が挙げられる。
【0051】上記熱安定剤としては、例えば(n−オク
タデシル−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブ
チルフェニル)プロピオネート等のフェノール系熱安定
剤、ジステアリルチオジプロピオネート等のイオウ系熱
安定剤、トリス(モノノニルフェニル)フォスファイ
ト、トリス(モノ,ジノニルフェニル)フォスファイト
等の亜リン酸エステル系熱安定剤等が挙げられる。
【0052】上記滑剤としては、例えばエチレンビスス
テアリルアミド、ミネラルオイル、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸カルシウム、ポリジメチルシロキサン等が
挙げられる。
【0053】なお、ポリスチレンの分子量は、温度、分
子量調節剤の使用量等により、制御することができる。
ゴム粒子の粒径、粒径分布は攪拌回転数、重合開始剤の
種類と使用量、分子量調節剤の使用量等により制御可能
である。またミクロゲル量は、重合開始剤の種類や量、
温度、反応時間等により、制御できる。
【0054】上記成分(A)中のゴム含有量は、本発明
の組成を満足する範囲内であれば、特に限定しないが、
通常3〜10重量%である。
【0055】本発明で成分(B)として用いる臭素系難
燃剤は、デカブロモジフェニルオキサイド、オクタブロ
モジフェニルオキサイド、デカブロモジフェニルエタ
ン、及び、次式の構造を有する臭素含有量50〜60重
量%の臭素化エポキシオリゴマーから選ばれる1種、ま
たは2種以上の混合物である必要がある。
【0056】
【化3】
【0057】(式中、a,bは置換基数を示す1〜4の
整数であり、nは繰り返しブロック単位を示し1または
2である。なお、nが2の場合は各々のブロックのa,
bは各々異なってもよい。)
【0058】なお、本発明においては、便宜上nが1の
場合についてもオリゴマーと称するものとする。
【0059】本発明において組成物の臭素元素含有量
(Br%)は、9〜15重量%である必要がある。Br
%が、9重量%未満の場合には、フレーミング、グロー
イング時間が長くなり、15重量%を超える場合には、
組成物の耐衝撃性、機械的強度が低下するばかりでな
く、経済的にも不利になる。
【0060】本発明で成分(C)として用いる三酸化ア
ンチモンは、特に限定はしないが、平均粒径0.2〜
1.2μm、純度99%以上の三酸化アンチモンが、好
適に用いられる。例えば、市販品では鈴裕化学製三酸化
アンチモン商品名[ファイアカットAT−3](粒径
0.6μm、純度99.8重量%)が挙げられる。
【0061】本発明において組成物のアンチモン元素含
有量(Sb%)は、次式の範囲内に調整する必要があ
る。
【0062】 [5.7−(Br%)/3]≦(Sb%)≦3.7 (重量%)
【0063】(Sb%)が前式下限未満の場合には、フ
レーミング時間が長くなり、3.7重量%を超える場合
には、グローイング時間が長くなり、耐衝撃性も低下す
るばかりでなく、経済的にも不利になる。
【0064】本発明で成分(D)として用いる超高分子
量ポリスチレンの重量平均分子量は、80万〜600万
であり、好ましくは100万〜500万、より好ましく
は120万〜400万である。重量平均分子量が80万
未満の場合はグローイング時間が長くなる。
【0065】また、成分(D)の配合量は、組成物中
に、0.4〜5.0重量%含有する必要があり、好まし
くは0.5〜4.0重量%、より好ましくは0.6〜
3.0重量%である。配合量が0.4重量%未満の場合
は、グローイング時間が長くなり、5.0重量%を超え
る場合は、グローイング改良効果が飽和し、その上、樹
脂組成物の流動性も低くなりすぎる。
【0066】本発明で成分(E)として用いるカーボン
ブラックは、特に限定しないが、スチレン系樹脂の着色
に一般的に用いられる公知の着色用カーボンブラックを
好適に使用できる。成分(E)は、ガス、オイル、アセ
チレン等を原料に、ファーネス法、チャンネル法、ロー
ラー法等により製造するもの全てが使用可能であるが、
粒径10〜60nm、粉状におけるジブチルフタレート
吸油量40〜130ml/100gのものが特に好まし
い。
【0067】成分(E)は、組成物中に、0.3〜1.
2重量%含有する必要がある。0.3重量%未満の場合
は、着色の効果が小さくなり、1.2重量%を超える場
合には、グローイング時間が長くなる。
【0068】成分(E)の形態は、粉末状、粒状いずれ
も使用できる。また、最終的に本発明の組成を満足すれ
ば、例えば成分(E)を40重量%以上の高濃度で含有
し、熱可塑性樹脂をバインダーに用いたカーボンマスタ
ーバッチの使用も可能である。ここで熱可塑性樹脂は、
特に限定しないが、例えばポリスチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等が好適に使用できる。
【0069】各成分(A)、(B)、(C)、(D)、
(E)を均一に混合分散させる方法は特に制限はなく、
公知の溶融混練方法を用いることができる。例えば、バ
ンバリーミキサー、ロール、スクリュー式押出機等が挙
げられるが、特に分散均一性及び経済性の点から、2軸
押出機を使用する方法が好ましい。溶融混練の温度は、
180℃〜230℃の範囲が好ましい。なお、各成分の
配合・混練順序は、特に制限されるものでない。
【0070】本発明のスチレン系樹脂組成物は、最終的
な組成が本発明の範囲を満足すれば、上記各構成成分の
他に必要に応じて、非ゴム変性ポリスチレン系樹脂、耐
衝撃性改良材、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安
定剤、滑剤、帯電防止剤等の添加剤を適宜配合すること
ができる。これらは、単独配合または2種以上併用する
ことができる。
【0071】非ゴム変性ポリスチレン系樹脂としては、
例えばポリスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)、ア
クリロニトリル−スチレン共重合体、フェニルマレイミ
ド−アクリロニトリル−スチレン共重合体等が挙げられ
る。その添加量は通常、0〜80重量%で、好ましくは
1〜50重量%である。
【0072】耐衝撃性改良材としては、例えばスチレン
−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン
−スチレン共重合体、及びこれらの水添化合物等が挙げ
られる。その添加量は通常、0〜30重量%であり、好
ましくは0.1〜20重量%である。
【0073】着色剤としては、例えば酸化チタン、フタ
ロシアニン類等が挙げられる。紫外線吸収剤としては、
例えばベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェ
ノン系紫外線吸収剤等が挙げられ、光安定剤としては、
例えばヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。ま
た、熱安定剤としては、例えばフェノール系熱安定剤、
リン系安定剤、イオウ系安定剤等が挙げられる。
【0074】滑剤としては、例えばエチレンビスステア
リルアミド、ミネラルオイル、ステアリン酸金属塩類等
が挙げられ、帯電防止剤としては、例えばカチオン系帯
電防止剤、アニオン系帯電防止剤等が挙げられる。
【0075】上記着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱
安定剤、滑剤、帯電防止剤等の添加剤の添加量は、それ
ぞれ0〜4.0重量%であり、好ましくはそれぞれ0.
02〜3.0重量%である。
【0076】この様にして得られた本発明の難燃性スチ
レン系樹脂組成物は、難燃性、物性に優れていることか
ら、高度な難燃性が要求される各種工業品、特に家電分
野、OA機器分野等での使用に期待が持たれる。
【0077】
【発明の効果】このような本発明の難燃性スチレン系樹
脂組成物は、難燃性、物性に優れたもので、産業上に極
めて有用な材料である。
【0078】
【実施例】以下に示す実験例によって、本発明を更に具
体的に説明する。なお、本発明は以下の実験例により何
ら制限されるものではない。
【0079】(A1の調整)ゴム変性スチレン系樹脂
[A1]の製造例を下記に示す。 (成分) (使用量) スチレン 87.0 重量部 エチルベンゼン 7.0 重量部 ポリブタジエンゴム 6.0 重量部 ジステアリルチオジプロピオネート 0.2 重量部 ポリジメチルシロキサン 0.004重量部 Trigonox D−E50 0.015重量部 (但し、ポリブタジエンゴムは、1,2−vinyl結
合含有量13モル%、1,4−cis結合含有量49モ
ル%、1,4−trans結合含有量38モル%、ムー
ニー粘度54のLow−cis型ポリブタジエンゴムで
ある。また、Trigonox D−E50は、2,2
−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンである。)
【0080】内容積100リットルの攪拌装置及び温度
制御ジャケット付きの反応槽(R1)に、上記処方の混
合物を、40リットル/hrの流量で連続的に仕込ん
だ。(R1は、温度100〜120℃、攪拌速度35r
pmである。)重合反応開始後、スチレン単量体の転化
率が、14重量%程度に達した際に相反転が生じた。
【0081】R1の出口の固形分含有量が30重量%程
度まで重合した後、後続の反応槽に送った。次に、重合
温度を125〜220℃の範囲に制御しつつ、転化率を
80重量%程度まで重合させた後、その重合溶液を脱揮
槽に送り、揮発分を除去し、ギアポンプを用いてペレッ
ト化して、ゴム変性スチレン系樹脂[A1]を得た。
[A1]は、ゴム含有量8重量%、Dw1.1μm、G
I値250重量%、ポリスチレン連続相の重量平均分子
量175000であった。
【0082】成分(B)として、デカブロモジフェニル
オキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイド、デカ
ブロモジフェニルエタン、及び、臭素化エポキシオリゴ
マーとして、DIC(大日本インキ化学工業)製商品名
[プラサームEC−14](臭素含有量59重量%、分
子量1400)を使用した。
【0083】成分(C)として、鈴裕化学製三酸化アン
チモン商品名[ファイアカットAT−3](粒径0.6
μm、純度99.8重量%)を使用した。
【0084】成分(D)は、[D1]としてGEスペシ
ャルティーケミカルズ社製超高分子量ポリスチレン商品
名[ブレンデックス865](重量平均分子量200
万)、[D2]として電気化学株式会社製ポリスチレン
商品名[DENKA STYROL MW−1](重量
平均分子量45万)を使用した。
【0085】成分(E)として、三菱化学製カーボンブ
ラック商品名[三菱カーボンブラック#45](粒径2
4nm、粉状におけるジブチルフタレート吸油量53m
l/100g)を使用した。
【0086】(実施例1〜11、比較例1〜12の調
整)表1〜表3に示した各成分を所定量混合し、高速ミ
キサーでブレンドした。その後、二軸押出機(スクリュ
ー径:30mmφ)を用いて220℃で溶融混練し、ペ
レット化して耐衝撃性ゴム変性成スチレン系樹脂組成物
ペレットを得た。このペレットを用いて射出成形して試
験片を作成し、下記評価方法に従って測定した。
【0087】(試験片の成形)上記手法により製造した
スチレン系樹脂組成物を、東芝IS100EN射出成形
機を用いて、シリンダー温度220℃、金型温度35℃
の条件で、UL94V準拠の燃焼試験用試験片、及びA
STM準拠の引張、曲げ、IZOD衝撃試験用の各試験
片を、射出成形した。試験片を温度23℃、湿度50%
の恒温恒湿状態で48時間以上状態調整した後、以下の
試験に使用した。
【0088】(測定方法) (1)難燃性 「UL94:機器装置の部品に利用するプラスチック材
料の燃焼試験に関する安全規格」第5版第8章に準拠
し、下記に示す垂直燃焼法により、評価した。
【0089】(ア)V−0を達成するには、下記の条件
a)〜e)を、全て満たす必要がある。 a)すべてのサンプルは、第1回目及び第2回目の10
秒間の接炎後のフレーミング時間が、10秒を超えない
こと。 b)各組5枚のサンプルに合計10回の接炎を行い、フ
レーミング時間の合計が50秒を超えないこと。 c)全てのサンプルは、フレーミング、グローイングの
燃焼が支持クランプの場所に達しないこと。 d)全てのサンプルは、有炎のドリップにより脱脂綿を
着火させないこと。 e)全てのサンプルは、第2回目の接炎後のグローイン
グ時間が、30秒を超えないこと。
【0090】(イ)V−1を達成するには、下記の条件
a)〜e)を、全て満たす必要がある。 a)すべてのサンプルは、第1回目及び第2回目の10
秒間の接炎後のフレーミング時間が、30秒を超えない
こと。 b)各組5枚のサンプルに合計10回の接炎を行い、フ
レーミング時間の合計が250秒を超えないこと。 c)全てのサンプルは、フレーミング、グローイングの
燃焼が支持クランプの場所に達しないこと。 d)全てのサンプルは、有炎のドリップにより脱脂綿を
着火させないこと。 e)全てのサンプルは、第2回目の接炎後のグローイン
グ時間が、60秒を超えないこと。
【0091】(ウ)V−2を達成するには、下記の条件
a)〜e)を、全て満たす必要がある。 a)すべてのサンプルは、第1回目及び第2回目の10
秒間の接炎後のフレーミング時間が、30秒を超えない
こと。 b)各組5枚のサンプルに合計10回の接炎を行い、フ
レーミング時間の合計が250秒を超えないこと。 c)全てのサンプルは、フレーミング、グローイングの
燃焼が支持クランプの場所に達しないこと。 d)全てのサンプルは、有炎のドリップにより脱脂綿を
着火させても構わない。 e)全てのサンプルは、第2回目の接炎後のグローイン
グ時間が、60秒を超えないこと。
【0092】(エ)V−0,V−1,V−2のいずれに
も属さないランクを「HB」とする。
【0093】(2)メルトフローレート(MFR) 流動性の指標として、ASTM−D1238に準拠した
方法で、MFRを測定した。(荷重5kg、溶融温度2
00℃)
【0094】(3)曲げ強度、曲げ弾性率 機械的強度の指標として、ASTM−D790に準拠し
た方法で曲げ強度、曲げ弾性率を測定した。(23℃、
試験片厚み1/4インチ)
【0095】(4)アイゾット衝撃強度 耐衝撃性の指標として、ASTM−D256に準拠した
方法で、アイゾット衝撃強度を測定した。(23℃、試
験片厚み1/4インチ、ノッチ付き試験片)
【0096】(結果)測定結果は表1〜表3の通りであ
った。 表1:比較例1は、カーボンブラックで着色していない
ため、従来技術によりV−0達成が可能な例である。比
較例2は、比較例1組成物をカーボンブラックで着色し
た例であるが、グローイング時間が長いため、V−0を
達成することができない。比較例3は、比較例2組成物
に難燃剤を追加した例であり、V−0を達成することが
できるが、衝撃強度が低下する。比較例4は、比較例2
組成物に難燃助剤を追加した例であるが、比較例2と同
様に、グローイング時間が長いため、V−0を達成する
ことができないのみならず、衝撃強度が低下する。実施
例1〜5は、臭素元素含有量、アンチモン元素含有量を
様々に変化させた例である。比較例3、6組成物に比べ
て実施例組成物は、難燃性〜耐衝撃性のバランスが優れ
る。
【0097】表2:本表は(D)超高分子量ポリスチレ
ンの量、種、及び(E)カーボンブラック量を変化させ
た例である。実施例6、7組成物は、比較例9、11、
12組成物に比べて難燃性に優れている。また、比較例
10組成物は、成分(D)を多量に添加してもグローイ
ング改良効果が飽和し、また、流動性が低下することを
示す。
【0098】表3:種々の(B)臭素系難燃剤を使用し
た例を示し、いずれも難燃性、物性に優れる。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25:06) C08L 25:06) (72)発明者 西尾 紀昭 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 4J002 BC033 BC04W BN14W CD12X DA037 DE096 FA086 FA087 FD040 FD050 FD060 FD090 FD097 FD100 FD13X FD136 FD170 GQ00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ゴム変性スチレン系樹脂、(B)臭
    素系難燃剤、(C)三酸化アンチモン、(D)超高分子
    量ポリスチレン、(E)カーボンブラックからなり、下
    記条件1)〜6)を満足することを特徴とする難燃性ス
    チレン系樹脂組成物。 1)成分(B)が、デカブロモジフェニルオキサイド、
    オクタブロモジフェニルオキサイド、デカブロモジフェ
    ニルエタン、及び次式の構造を有する臭素含有量50〜
    60重量%の臭素化エポキシオリゴマーから選ばれる1
    種、又は2種以上の混合物であること。 【化1】 (式中、a,bは置換基数を示す1〜4の整数であり、
    nは繰り返しブロック単位を示し1または2である。な
    お、nが2の場合は各々のブロックのa,bは各々異な
    ってもよい。) 2)組成物中の臭素元素含有量(Br%)が9〜15重
    量%であること。 3)組成物中のアンチモン元素含有量(Sb%)が次式
    で算出される範囲内であること。 [5.7−(Br%)/3]≦(Sb%)≦3.7 4)成分(D)超高分子量ポリスチレンの重量平均分子
    量が80万〜600万であること。 5)組成物中の成分(D)超高分子量ポリスチレンの含
    有量が、0.4〜5.0重量%であること。 6)組成物中の成分(E)カーボンブラックの含有量
    が、0.3〜1.2重量%であること。
  2. 【請求項2】(A)ゴム変性スチレン系樹脂が、ポリブ
    タジエンゴムによって変性されたものである請求項1記
    載の難燃性スチレン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】成分(A)に含まれるポリブタジエンゴム
    粒子の重量平均粒径(Dw)が、1.0〜1.5μmで
    ある請求項2記載の難燃性スチレン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 次式で算出される値(GI)が、130
    〜300重量%である請求項2または3記載の難燃性ス
    チレン系樹脂組成物。 GI(重量%)=[(ミクロゲル量−ポリブタジエンゴ
    ム量)/ポリブタジエンゴム量]×100
  5. 【請求項5】次式で算出されるミクロゲル量が、18〜
    32重量%である請求項2〜4のいずれかに記載の難燃
    性スチレン系樹脂組成物。 ミクロゲル量(重量%)=(トルエン不溶分重量/ポリ
    ブタジエンゴム変性スチレン系樹脂重量)×100
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KR100613631B1 (ko) 2005-08-30 2006-08-17 박진우 인공피혁용 액상 난연제
KR100719212B1 (ko) 2005-12-29 2007-05-16 제일모직주식회사 내충격성 및 내열도가 우수한 난연성 스티렌계 수지 조성물
KR101137579B1 (ko) 2008-06-10 2012-04-19 주식회사 엘지화학 난연성이 우수한 고충격성 스티렌계 수지 조성물
KR101278143B1 (ko) * 2010-11-12 2013-06-27 순천향대학교 산학협력단 입자화된 복합난연제의 제조방법
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