JP2001162574A - 電磁吸着装置 - Google Patents

電磁吸着装置

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JP2001162574A
JP2001162574A JP35258499A JP35258499A JP2001162574A JP 2001162574 A JP2001162574 A JP 2001162574A JP 35258499 A JP35258499 A JP 35258499A JP 35258499 A JP35258499 A JP 35258499A JP 2001162574 A JP2001162574 A JP 2001162574A
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electromagnetic
movable iron
iron core
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JP35258499A
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Hideki Kato
秀樹 加藤
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Toyota Auto Body Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多形状のワークを保持可能な電磁吸着装置を
提供すること。 【解決手段】 円筒状に巻回した電磁コイル12と、電
磁コイル12を画設した電磁ケース13と、電磁コイル
12の円筒内に位置し、電磁ケース13に穿設されたガ
イド孔を通って軸方向に突設された複数の可動鉄心14
と、可動鉄心14間に空いた電磁ケース13内の隙間を
埋める複数の鋼球15とを備え、軸方向に移動する可動
鉄心14をワークW2の形状に倣わせた状態で電磁コイ
ル12を通電させて可動鉄心14にワークを吸着させる
ものであって、複数の可動鉄心14を吸着状態で電磁ケ
ース13に位置固定すべく、可動鉄心14に対して径方
向から荷重を加わえる加圧部材31,32を備え、その
加圧部材31,32との摩擦力によって可動鉄心14の
軸方向の移動を制限する位置固定手段(31,32,3
3,34等)を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークを持ち上げ
て治具内に搬入出させる(ハンドリング)際に使用され
るものであって、磁力によってワークを吸着保持する電
磁吸着装置に関し、特に、多形状のワークに対応可能な
電磁吸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば図10(a)(b)に示す
2種類の小物ワークW1,W2を別の大物ワークに溶接
するような場合には、そのワークW1,W2を受ける受
け駒を2種類用意してワークW1,W2毎に受け駒を切
替えるか、或いは、図11に示すように、2面に形状の
異なるワークW1,W2に対応した受け駒101,10
2を有する治具100を、架台110に軸支した保持手
段が使用されている。そこで、ワークW1とワークW3
を溶接する場合には、図示するように受け駒101を立
て、受け駒101にてワークW1を保持する。一方、ワ
ークW2を保持する場合には、治具100を回転させて
受け駒102を立て、受け駒102にて破線で示すワー
クW2を保持するようにする。尚、ワークW3は別の受
け駒201,202によって支持され、図示の状態でワ
ークW1がワークW3に溶接される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、これまでの保
持手段は、形状の異なるワーク毎に受け駒が必要であっ
たため、多品種少量生産によってワークの種類が多くな
ると、複数の受け駒を一体にした複雑な治具構造や、複
数の保持手段を用意しなければならず、コストアップの
要因になっていた。また、受け駒が多くなれば、ワーク
に対応しないものを選択してしまうなど、作業効率を低
下させる要因にもなっていた。
【0004】そこで、本発明は、多形状のワークを保持
可能な電磁吸着装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁吸着装置
は、円筒状に巻回した電磁コイルと、電磁コイルを画設
した電磁ケースと、電磁コイルの円筒内に位置し、電磁
ケースに穿設されたガイド孔を通って軸方向に突設され
た複数の可動鉄心と、可動鉄心間に空いた電磁ケース内
の隙間を埋める複数の鋼球とを備え、軸方向に移動する
前記可動鉄心をワークの形状に倣わせた状態で前記電磁
コイルを通電させると、前記電磁ケース、可動鉄心及び
鋼球間に磁力を発生させてワークを吸着するものであっ
て、ワークの形状に倣って吸着した前記複数の可動鉄心
を、その吸着状態で前記電磁ケースに対して位置固定す
べく、可動鉄心に対して径方向から荷重を加わえる加圧
部材を備え、その加圧部材との摩擦力によって可動鉄心
の軸方向の移動を制限する位置固定手段を有することを
特徴とする。
【0006】また、本発明の電磁吸着装置は、前記位置
固定手段の加圧部材が、可動鉄心の周りに配設したチュ
ーブであって、エアの注入によって膨張した当該チュー
ブを、可動鉄心に対して直交方向から押し当てるもので
あることを特徴とする。また、本発明の電磁吸着装置
は、前記位置固定手段の加圧部材が、可動鉄心に対応し
た位置に貫通孔が穿設された多孔プレートであって、そ
の貫通孔を通って可動鉄心に貫かれた多孔プレートをス
ライドさせて、貫通孔内面を可動鉄心に押し当てるもの
であることを特徴とする。また、本発明の電磁吸着装置
は、前記位置固定手段の加圧部材が、可動鉄心に対応し
た位置に貫通孔が穿設された2枚重ねの多孔プレートで
あって、その貫通孔を通って可動鉄心に貫かれた2枚の
多孔プレートを逆方向にスライドさせて、貫通孔内面を
可動鉄心に押し当てて挟み込むようにしたものであるこ
とを特徴とする。
【0007】更に、本発明の電磁吸着装置は、前記多孔
プレートの貫通孔が、円形、長円形又は菱形であること
を特徴とする。更に、本発明の電磁吸着装置は、前記可
動鉄心との摩擦係数を高くする滑止部材を多孔プレート
の貫通孔に嵌合させたものであることを特徴とする。
【0008】従って、本発明の電磁吸着装置によれば、
複数の可動鉄心をワークの形状に倣わせた状態で吸着保
持するようにしたので、ワーク形状に応じた専用の治具
を用意する必要がなく、多形状のワーク保持を一台で行
うことが可能になった。しかも、ワークを吸着保持した
可動鉄心を、位置固定手段によって電磁ケースに対して
固定するようにしたので、ワーク搬送時に可動鉄心がず
れてしまうようなことはなく、吸着保持の安定性が良く
なった。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る電磁吸着装置
の一実施の形態について図面を参照して説明する。図1
は、電磁吸着装置の概略を示した使用状態説明図であ
る。本実施の形態の電磁吸着装置1は、ロボットアーム
2に取り付けられてワークのハンドリングに使用される
ものである。そこで、例えばこのハンドリング装置は、
電磁吸着装置1が磁力を発生させてワークW1を吸着
し、吸着保持した状態でアーム2を動作させることによ
って、ワークW1を別のワークW3下面へと移動させ
る。そして、その位置でワークW1とワークW3がプラ
ズマ溶接器4により溶接される。
【0010】次に、電磁吸着装置1の具体的構成につい
て説明する。図2は、電磁吸着装置1の主要部を示した
断面斜視図であり、株式会社フジタ製の針千本型電磁石
(以下、単に「電磁石」と記す)である。この電磁石1
0は、円筒形状のコイルボビン11に電磁コイル12が
巻回され、その電磁コイル12が電磁ケース13によっ
て画設されている。電磁ケース13は、磁路を形成する
円筒形状の電磁ヨーク21とリング形状の電磁プレート
22、そして電磁ヨーク21の開口部を塞ぐガイドプレ
ート23から構成され、図示するように電磁ヨーク21
内に入れられた電磁コイル12を反対側から電磁プレー
ト22で押さえ、更にガイドプレート23で塞いだ構成
となっている。
【0011】こうして電磁コイル12を画設した電磁ケ
ース13には、その電磁コイル12の円筒内を通って複
数の可動鉄心14,14…が貫かれている。電磁ヨーク
21及びガイドプレート23には、軸方向の位置を一致
させた複数のガイド孔25…,26…が穿設されてお
り、可動鉄心14がその両ガイド孔25,26を通って
電磁ケース13を貫いている。可動鉄心14は、ワーク
に当接する先端が球面をした円柱状の棒部材であり、電
磁ケース13から抜けないように、球面先端側には径方
向に貫通したピン(図示せず)が取り付けられ、他端に
はフランジが形成されている。
【0012】更に、この電磁石10には、可動鉄心1
4,14…の間に空いた隙間に複数の鋼球15,15…
が入れられている。具体的には、図示するように鋼球1
5,15…を4個づつを軸方向に並べ、可動鉄心14,
14…同士の隙間を埋めている。鋼球15,15…は、
後述するように電磁石10を磁化させた場合に、可動鉄
心14,14…がずれないように磁力によって保持する
よう作用するため、隣り合う全ての可動鉄心14,14
…に接している。従って、可動鉄心14,14…は、不
規則に配置されているわけではなく、例えば図3に示す
ように電磁コイル12と一致させた中心軸の同心円上に
均等に配置され、鋼球15,15…を入れるための隙間
を空けている。
【0013】そこで、こうした電磁石10は、例えば、
図2に示すように球体のワークを下にして上方から可動
鉄心14,14…の球面先端を押し当てると、可動鉄心
14,14…は、ワークの形状に倣って電磁ケース13
に対し相対的に移動する。可動鉄心14,14…が全て
ワーク形状に倣ったところで電磁コイル12を通電する
と、電磁ヨーク21、電磁プレート22、可動鉄心1
4,14…及び鋼球15,15…に磁力が発生し、磁化
した可動鉄心14,14…の球面先端にワークが吸着し
保持される。
【0014】このとき可動鉄心14,14…は、鋼球1
5,15…に対し磁力によって吸着されるため、電磁石
10を持ち上げれば、可動鉄心14,14…はワーク重
量によって電磁ケース13に対して下降するが、各可動
鉄心14,14…の相対的な位置はワーク形状に倣った
状態が保たれる。つまり、図2に示す電磁ケース13が
上昇して低い外側の可動鉄心14,14…のフランジに
当たると、そ以外の内側の可動鉄心14,14…は浮き
上がった高さで鋼球15,15…に吸着され、全ての可
動鉄心14,14…がワーク形状に倣った状態を維持す
る。従って、電磁石10は、対称的でない形状であって
片側に偏荷重がかかるワークであっても、ワークを下に
して持ち上げる場合には安定して保持することができる
が、上下を反転させる場合には、ワーク形状に倣った各
可動鉄心14,14…の相対的な位置がずれてしまう。
例えば、図4に示すように横長のワークWの端を保持し
て上にすると、偏荷重が作用して各可動鉄心14,14
…の位置関係が狂い、ワークWが傾いてバランスを崩し
てしまう。
【0015】本実施の形態の電磁吸着装置1は、こうし
た問題を解決すべく、ワークの形状に倣った各可動鉄心
14,14…を電磁ケース13に対してズレないように
するための位置固定手段を有している。ここで、図5
は、電磁吸着装置の第1例を示した平面図であり、図6
はその側面図である。この電磁吸着装置1Aは、位置固
定手段として可動鉄心14,14…の周りに大小2個の
環状ゴムチューブ31,32を設けたものである。可動
鉄心14,14…は、図5に示すように内側の4本と、
外側の6本とがそれぞれ同心円上に配設され、環状ゴム
チューブ31,32が各円周上の可動鉄心14,14…
を囲んでいる。そして、環状ゴムチューブ31,32に
は、それぞれ急速排気弁33,34が取り付けられ、こ
れを介して不図示のエア供給機へ接続されている。
【0016】そこで、こうした電磁吸着装置1Aをワー
クW2に対して降ろしていき、図6に示すように、可動
鉄心14,14…がワークW2の形状に倣ったところで
電磁コイル12を通電する。すると、電磁ヨーク21、
電磁プレート22、可動鉄心14,14…及び鋼球1
5,15…に磁力が発生し、磁化した可動鉄心14,1
4…の球面先端にワークW2が吸着する。そして、続く
位置固定手段の動作によって、可動鉄心14,14…が
軸方向にずれないように電磁ケース13に対して固定さ
れる。それには、環状ゴムチューブ31,32へ圧縮エ
アが供給され、膨張した環状ゴムチューブ31,32に
よって可動鉄心14,14…が軸と直交する方向へ加圧
される。可動鉄心14,14…は、電磁ヨーク21のガ
イド孔25,25…内面へと押し付けられ、環状ゴムチ
ューブ31,32及び電磁ヨーク21の接触面に作用す
る摩擦力によって軸方向への移動が止められる。
【0017】従って、その後電磁吸着装置1Aを上下反
転させても可動鉄心14,14…は軸方向にずれること
なく、ワーク形状に倣った状態を保ち、保持したワーク
W2を上にして確実に溶接箇所へと運ぶことができる。
これは、電磁ケース13に対して摩擦力によって固定さ
れた可動鉄心14,14…が、軸方向にずれずにワーク
形状に倣った位置、即ち安定してワークW2を保持でき
る状態を保つからである。そのため、搬送中のワークW
2に軸方向の荷重がかかったとしても、ワークW2がず
れたり落ちたりすることなく、確実に所定の溶接箇所へ
と運ぶことができる。
【0018】電磁吸着装置1Aは、ワークW2の溶接終
了に伴って環状ゴムチューブ31,32への圧縮エアの
供給が止められ、急速排気弁33,34が排気側へ開
き、環状ゴムチューブ31,32内のエアが一気に排気
されて可動鉄心14,14…が解放される。一方、電磁
コイル12の通電遮断により、可動鉄心14,14…が
消磁し、ワークW2の吸着も解除される。よって、こう
した電磁吸着装置1Aによれば、一台で保持可能なワー
クの種類が格段に増加し、多品種少量生産のコスト削減
に大きく貢献することになった。また、一台の電磁吸着
装置1Aで多種類のワークを保持できるため、治具の選
択を間違うようなことはなく、確実にワークを保持する
ことができ信頼性が向上した。
【0019】次に、図7は、電磁吸着装置の第2例を示
した平面図であり、図8はその側面図である。この電磁
吸着装置1Bは、位置固定手段として可動鉄心14,1
4…に多孔プレート41をはめ込んだものである。多孔
プレート41は、可動鉄心14,14…の位置に合わせ
て貫通孔42,42…が穿設され、その貫通孔42,4
2…に環状のニトリルゴム製のブッシュ43,43が嵌
合されている。その多孔プレート41は、電磁ケース1
3に固定された段付のスライドレール44,44に両側
が支持され、シリンダ45の駆動によってスライドする
ように構成されている。シリンダ45は、電磁ケース1
3に固定され、ピストンロッド46が多孔プレート41
に水平に連結されている。シリンダ45にはブレーキ付
きエアシリンダが使用され、多孔プレート41を任意の
位置で停止させることができるようになっている。
【0020】そこで、この電磁吸着装置1BをワークW
2に対して降ろしていき、図8に示すように、可動鉄心
14,14…がワークW2の形状に倣ったところで止め
て電磁コイル12を通電する。すると、電磁ヨーク2
1、電磁プレート22、可動鉄心14,14…及び鋼球
15,15…に磁力が発生し、磁化した可動鉄心14,
14…の球面先端にワークW2が吸着する。そして、続
く位置固定手段の動作によって、可動鉄心14,14…
が軸方向にずれないように電磁ケース13に対して固定
される。それには、シリンダ45の駆動により、多孔プ
レート41が矢印X方向にスライドし、その貫通孔4
2,42…内のブッシュ43,43…が可動鉄心14,
14…に押し付けられる。そして、その位置でシリンダ
45にブレーキがかけられて押し付け状態が維持され、
可動鉄心14,14…は、ブッシュ43,43…及び電
磁ヨーク21との接触面に作用する摩擦力によって軸方
向への移動が止められる。
【0021】従って、その後電磁吸着装置1Bを上下反
転させても可動鉄心14,14…は軸方向にずれること
なく、ワーク形状に倣った状態を保ち、保持したワーク
W2を上にして確実に溶接箇所へと運ぶことができる。
これは、電磁ケース13に対して摩擦力によって固定さ
れた可動鉄心14,14…が、軸方向にずれずにワーク
形状に倣った位置、即ち安定してワークW2を保持でき
る状態を保つからである。そのため、搬送中のワークW
2に軸方向の荷重がかかったとしても、ワークW2がず
れたり落ちたりすることなく、確実に所定の溶接箇所へ
と運ぶことができる。
【0022】電磁吸着装置1Bは、ワークW2の溶接終
了に伴ってシリンダ45の駆動により多孔プレート41
が戻され、可動鉄心14,14…が解放され、電磁コイ
ル12の通電遮断により可動鉄心14,14…が消磁
し、ワークW2の吸着が解除される。よって、こうした
電磁吸着装置1Bによっても、一台で保持可能なワーク
の種類が格段に増加し、多品種少量生産のコスト削減に
大きく貢献することになった。また、一台の電磁吸着装
置1Aで多種類のワークを保持できるため、治具の選択
を間違うようなことはなく、確実にワークを保持するこ
とができ信頼性が向上した。更に、電磁吸着装置1Bで
は、多孔プレート41をシリンダ45でスライドさせる
構成としたので、可動鉄心14,14…に強い力で摩擦
力を発生させることができ、可動鉄心14,14…固定
の安定性がよい。ブッシュ43,43…の滑り止め効果
も発揮されている。
【0023】続いて、図9は、電磁吸着装置の第3例を
示した側面図である。この電磁吸着装置1Cは、位置固
定手段として可動鉄心14,14…に2枚重ねの多孔プ
レート51,52をはめ込んだものである。多孔プレー
ト51,52は、前記電磁吸着装置1Bのものと同様に
構成され(図7参照)、貫通孔にブッシュが嵌合された
ものであり、スライドレール44,44に両側が支持さ
れている。そして、多孔プレート51,52は、電磁ケ
ース13に固定された一対のシリンダ53,54のピス
トンロッド55,56に、反対方向から連結されてい
る。このシリンダ53,54もブレーキ付きエアシリン
ダである。
【0024】そこで、この電磁吸着装置1CをワークW
2に対して降ろしていき、図示するように可動鉄心1
4,14…がワークW2の形状に倣ったところで止めて
電磁コイル12を通電する。すると、電磁ヨーク21、
電磁プレート22、可動鉄心14,14…及び鋼球1
5,15…に磁力が発生し、磁化した可動鉄心14,1
4…の球面先端にワークW2が吸着する。そして、続く
位置固定手段の動作によって、可動鉄心14,14…が
軸方向にずれないように電磁ケース13に対して固定さ
れる。それには、シリンダ53,54の駆動により、多
孔プレート51,52がそれぞれ矢印X1,X2方向に
スライドし、両方のブッシュが可動鉄心14,14…を
挟み込んで保持する。そして、その位置でシリンダ5
3,54にブレーキがかけられて保持状態が維持され、
可動鉄心14,14…は、ブッシュとの摩擦力によって
軸方向への移動が止められる。
【0025】従って、その後電磁吸着装置1Cを上下反
転させても可動鉄心14,14…は軸方向にずれること
なく、ワーク形状に倣った状態を保ち、保持したワーク
W2を上にして確実に溶接箇所へと運ぶことができる。
これは、電磁ケース13に対して摩擦力によって固定さ
れた可動鉄心14,14…が、軸方向にずれずにワーク
形状に倣った位置、即ち安定してワークW2を保持でき
る状態を保つからである。そのため、搬送中のワークW
2に軸方向の荷重がかかったとしても、ワークW2がず
れたり落ちたりすることなく、確実に所定の溶接箇所へ
と運ぶことができる。
【0026】電磁吸着装置1Cは、ワークW2の溶接終
了に伴ってシリンダ53,54の駆動により多孔プレー
ト51,52が戻され、可動鉄心14,14…が解放さ
れ、電磁コイル12の通電遮断により可動鉄心14,1
4…が消磁し、ワークW2の吸着が解除される。よっ
て、こうした電磁吸着装置1Cによっても、一台で保持
可能なワークの種類が格段に増加し、多品種少量生産の
コスト削減に大きく貢献することになった。また、一台
の電磁吸着装置1Aで多種類のワークを保持できるた
め、治具の選択を間違うようなことはなく、確実にワー
クを保持することができ信頼性が向上した。更に、電磁
吸着装置1Cでは、2枚の多孔プレート51,52をス
ライドさせて可動鉄心14,14…に両側からブッシュ
を押し付けるようにしたので、より強い摩擦力を得るこ
とができ、可動鉄心14,14…固定の安定性がよい。
【0027】以上、本発明に係る電磁吸着装置の実施の
形態について説明したが、本発明はこれらに限定される
ものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更
が可能である。例えば、前記実施の形態では、多孔プレ
ート41,51,52の貫通孔42の形状を円形とした
が(図7参照)、この他にも可動鉄心14と同じ曲率の
円周部をもった長円形や、菱形としてもよい。そうすれ
ば、多孔プレートを可動鉄心へ押し付けたときの接触面
積が広くなって、より大きな摩擦力を得ることができる
からである。また、例えば、前記実施の形態では、多孔
プレートをシリンダで直接スライドさせるようにした
が、カムを使ってモータでスライドさせる等するように
してもよい。また、摩擦力を利用して可動鉄心を固定す
るための構成は、環状ゴムチューブや多孔プレート以外
の手段の利用も可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明は、軸方向に移動する可動鉄心を
ワークの形状に倣わせた状態で当該可動鉄心を磁化し、
その磁力によってワークを吸着するものであって、ワー
クの形状に倣って吸着した複数の可動鉄心を、吸着状態
で電磁ケースに対して位置固定すべく、可動鉄心に対し
て径方向から荷重を加わえる加圧部材を備え、その加圧
部材との摩擦力によって可動鉄心の軸方向の移動を制限
する位置固定手段を設けたので、多形状のワークを保持
可能な電磁吸着装置を提供することができるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁吸着装置の概略を示した使用
状態説明図である。
【図2】本発明に係る電磁吸着装置を構成する電磁石を
示した断面斜視図である。
【図3】本発明に係る電磁吸着装置を構成する電磁石の
平面図である。
【図4】本発明に係る電磁吸着装置の概略を示した使用
状態説明図である。
【図5】本発明に係る電磁吸着装置の第1例を示した平
面図である。
【図6】本発明に係る電磁吸着装置の第1例を示した側
面図である。
【図7】本発明に係る電磁吸着装置の第2例を示した平
面図である。
【図8】本発明に係る電磁吸着装置の第2例を示した側
面図である。
【図9】本発明に係る電磁吸着装置の第3例を示した側
面図である。
【図10】ワークW1,W2の断面形状を示した図であ
る。
【図11】従来の保持手段を示した図である。
【符号の説明】
1 電磁吸着装置 10 電磁石 12 電磁コイル 13 電磁ケース 14 可動鉄心 15 鋼球 31,32 環状ゴムチューブ 41,51,52 多孔プレート 45,53,54 シリンダ W1,W2 ワーク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状に巻回した電磁コイルと、電磁コ
    イルを画設した電磁ケースと、電磁コイルの円筒内に位
    置し、電磁ケースに穿設されたガイド孔を通って軸方向
    に突設された複数の可動鉄心と、可動鉄心間に空いた電
    磁ケース内の隙間を埋める複数の鋼球とを備え、軸方向
    に移動する前記可動鉄心をワークの形状に倣わせた状態
    で前記電磁コイルを通電させると、前記電磁ケース、可
    動鉄心及び鋼球間に磁力を発生させてワークを吸着する
    ものであって、 ワークの形状に倣って吸着した前記複数の可動鉄心を、
    その吸着状態で前記電磁ケースに対して位置固定すべ
    く、可動鉄心に対して径方向から荷重を加わえる加圧部
    材を備え、その加圧部材との摩擦力によって可動鉄心の
    軸方向の移動を制限する位置固定手段を有することを特
    徴とする電磁吸着装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電磁吸着装置におい
    て、 前記位置固定手段は、加圧部材が、可動鉄心の周りに配
    設したチューブであって、エアの注入によって膨張した
    当該チューブを、可動鉄心に対して直交方向から押し当
    てるものであることを特徴とする電磁吸着装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の電磁吸着装置におい
    て、 前記位置固定手段は、加圧部材が、可動鉄心に対応した
    位置に貫通孔が穿設された多孔プレートであって、その
    貫通孔を通って可動鉄心に貫かれた多孔プレートをスラ
    イドさせて、貫通孔内面を可動鉄心に押し当てるもので
    あることを特徴とする電磁吸着装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の電磁吸着装置におい
    て、 前記位置固定手段は、加圧部材が、可動鉄心に対応した
    位置に貫通孔が穿設された2枚重ねの多孔プレートであ
    って、その貫通孔を通って可動鉄心に貫かれた2枚の多
    孔プレートを逆方向にスライドさせて、貫通孔内面を可
    動鉄心に押し当てて挟み込むようにしたものであること
    を特徴とする電磁吸着装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の電磁吸着
    装置において、 前記多孔プレートの貫通孔が、円形、長円形又は菱形で
    あることを特徴とする電磁吸着装置。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至請求項4のいずれかに記載
    の電磁吸着装置において、 前記多孔プレートの貫通孔に、前記可動鉄心との摩擦係
    数を高くする滑止部材を嵌合させたことを特徴とする電
    磁吸着装置。
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