JPH08169548A - リフターマグネット - Google Patents

リフターマグネット

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JPH08169548A
JPH08169548A JP33555094A JP33555094A JPH08169548A JP H08169548 A JPH08169548 A JP H08169548A JP 33555094 A JP33555094 A JP 33555094A JP 33555094 A JP33555094 A JP 33555094A JP H08169548 A JPH08169548 A JP H08169548A
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JP
Japan
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work
magnetic pole
magnetic
uppermost
attracting
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JP33555094A
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English (en)
Inventor
Hideo Niwa
英夫 丹羽
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Sanmei Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanmei Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 重合状の薄物のワークを、最上部のワークか
ら確実に1枚ずつ吸着して持ち上げることができ、しか
もそのワークが上方に向けて膨出状となっていて上面が
球面状となっているワークであっても、そのワークを不
動の安定な状態に吸着出来るようにする。 【構成】 磁束発生用のコイルを備える上下動自在の本
体の下側に備えられた一対のワーク吸着用磁極は、底面
形状において相互に狭幅の間隔を隔てて並ぶ2重のリン
グ状で、しかも各々は、放射方向の厚み寸法が小さく且
つ下方に突出する形状に形成している。それらのワーク
吸着用磁極がコイルからの磁束によって相互に異極に磁
化されることによりワークを吸着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワークを磁力により吸着
して吊り上げ、そのワークを運搬する為に用いられるリ
フターマグネットに関する。
【0002】
【従来の技術】吸着片に対して磁束を及ぼす為のコイル
を備えている上下動自在の本体の下に、上記コイルによ
って相互に異極に磁化されるようにした一対のワーク吸
着用磁極を備えさせている(例えば特開昭63−134
492号公報参照)。このようなリフターマグネットに
あっては、上記コイルへ通電すると上記各磁極が磁化し
てそこにワークを吸着でき、その状態で本体を持ち上げ
て移動させ、その移動先で上記通電を断つと上記磁極の
磁化が解消して上記ワークを解放できる。従って、ワー
クの搬送の用に供することが出来る。
【0003】しかし上記のリフターマグネットでは、ワ
ークが薄物でそれが多数積み重ねられていると、最も上
のワークを1枚吸着して搬送しようとしても、上記磁極
からの磁束が最上部のワークのみでなくその下のワーク
にも及び、その結果、それらのワークが相互に吸着して
しまい、それら2枚がくっついたまま持ち上げてしまう
問題点があった。このことは例えば次々と搬送したワー
クをプレスなどの加工機に次々とかける場合、2枚のワ
ークが重なったまま加工をしてしまって金型を破損させ
たり不良品をつくってしまう問題点があった。
【0004】上記問題点の解決のために本願発明者は、
図9の(A)、(B)に示されるリフターマグネットを
案出した。即ちコイルを内蔵する本体Ahの下に2箇所の
ワーク吸着部Bhを設ける。それらのワーク吸着部は、何
れも相互に狭幅の間隔Ghを隔てて並設した夫々細幅の一
対のワーク吸着用磁極B1h,B2hを備えさせる。そしてそ
れらのワーク吸着用磁極B1h,B2hを上記コイルからの磁
束によって相互に異極に磁化されるようにする。このよ
うなリフターマグネットにおいては、各ワーク吸着部Bh
における夫々一対のワーク吸着用磁極B1h,B2hが上記の
ような構成であるので、上記のような薄物のワークを吸
着する場合、ワーク吸着用磁極からワークに及ぼされる
磁束はその殆どが最上部のワークのみを通る。その結
果、最上部とその下のワークとが相互に吸着することは
なく、最上部のワーク1枚のみを的確に吸着することが
出来る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記リフターマ
グネットでは、図5に示されるような上方に向けて僅か
に膨出状となっていてその上面40aが球面状となってい
るワーク40を吸着して搬送しようとする場合、各吸着部
における磁極B1hは図9の(C)に示す如くワーク40の
上面40aに対して接線の状態で接触するのみとなる為、
ワーク搬送中においてワーク40に風圧や搬送の加速度が
矢印47hの如くワーク40に対して偏荷重となって加わる
とワーク40がマグネットに対してぐらつき、搬送中にお
いてワーク40を落下させてしまう危険性があるという問
題点や、搬送先にワークを渡すときの姿勢がバラバラに
なって搬送先での作業に困難を来す問題点があった。
【0006】本願発明のリフターマグネットは上記従来
技術の問題点(技術的課題)を解決する為に提供するも
のである。第1の目的は、コイルへの通電の有無により
ワークを吸着或いは解放することが出来て、ワークの搬
送の用に供することの出来るリフターマグネットを提供
することである。第2の目的は、多数積み重ねられた薄
物のワークを、最も上のものから確実に1枚ずつ吸着し
て持ち上げることができるようにしたリフターマグネッ
トを提供することである。第3の目的は、上方に向けて
僅かに膨出状となっていてその上面が球面状となってい
るワークであっても、搬送中での落下の危険を少なく
し、又搬送先にワークを所定の姿勢で渡すことが出来る
よう、ワークを不動の状態に吸着することが出来るよう
にすることである。他の目的及び利点は図面及びそれに
関連した以下の説明により容易に明らかになるであろ
う。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本願発明におけるリフターマグネットは、磁束発生
用のコイルと搬送機への取付部とを備える本体の下側
に、上記コイルからの磁束によって相互に異極に磁化さ
れるようにした一対のワーク吸着用磁極を備えさせてい
るリフターマグネットにおいて、上記一対のワーク吸着
用磁極は、底面形状において相互に狭幅の間隔を隔てて
並ぶ2重のリング状で、しかも各々は、放射方向の厚み
寸法が小さく且つ下方に突出する形状に形成したもので
ある。
【0008】
【作用】コイルに通電すると一対のワーク吸着用磁極が
磁化しワークを吸着する。コイルへの通電を断つと、上
記磁化が解け、ワークは解放される。ワークの吸着の場
合、各ワーク吸着用磁極は放射方向の厚みが小さくしか
もそれらの間隔が狭幅なので、ワークが薄物でしかも複
数枚重合状となっていても、上記ワーク吸着用磁極から
の磁束はその殆どが最上部のワーク内を通る。従って最
上部のワークのみを吸着することが出来る。ワークが上
方に向けて膨出状で、上面が球面状となっている場合、
その上面はリング状となっているワーク吸着用磁極の凸
部の内側に入り込み、リング状のワーク吸着用磁極は、
多数の箇所でワークの上面と接触する。従って吸着状態
では、マグネットに対してワークは不動の状態となる。
【0009】
【実施例】以下本願の実施例を示す図面について説明す
る。図1はリフターマグネットの使用状態の一例を示
す。1はワーク2の準備場所、3はワーク2を工作する
ための工作機で、例えばプレス装置を示す。4はプレス
装置に対するワーク2の装入装置を示す。4aはワーク2
の搬送場所を示し、上記装入装置4の上面を例示する。
5はワーク2を準備場所1からから搬送場所4aに運ぶ為
の搬送機を示すものであって、その搬送動作を行う為の
アームの先端部を例示する。6はアーム5に取付けたリ
フターマグネットを示す。上記ワーク2は磁気による吸
着が可能な材料で形成されている薄板材で例えば平たい
薄鋼板であり、大きさは例えば数センチ乃至数十センチ
角程度のものが種々ある内の10cm角程度のものを例示
する。厚みは例えば1mm程度である。
【0010】次に上記リフターマグネット6を詳細に示
す図2及び図3について説明する。該リフターマグネッ
ト6は本体Aと、その下側に備えさせたワーク吸着部B
とからなる。本体Aは該マグネット6における機械的な
ベース部分として上記ワーク吸着部Bを支えると共にワ
ーク吸着部Bに対する磁束の印加を行う為のものであ
り、主極A1とヨークA2とコイルA3とから構成している。
主極A1とヨークA2とは、本体Aの機械的な筐体を構成す
ると共に、コイルA3で発生される磁束を上記ワーク吸着
部Bに伝達する為の磁路を構成するものである。上記主
極A1は棒状の鉄心部10とその一端に備えさせた鍔状のヨ
ーク部15とから構成している。鉄心部10は又、搬送機5
に対する機械的一体化を行う為の部材であり、一端に備
える12は搬送機5への取付部で、搬送機5のアームの先
のねじ部5aを螺合させるためのねじ孔を例示する。尚該
鉄心部10において、13はヨークA2との連結部として形成
した細径部、14はヨークA2との位置決用の段部を示す。
次にヨーク部15は鉄心部10と一体形成であるが別体に形
成しても良い。次に17はヨークA2における上壁で、上記
鉄心部10との連結用の透孔18とリード線の引出孔19とを
備える。20はヨークA2における周壁で、真円の円筒状に
形成している。尚上記主極A1及びヨークA2は何れも磁性
材料で形成され、鉄心部10の直径D1、ヨーク部15の厚み
T1、上壁17の厚みT2、周壁20の厚みT3は、何れもワーク
吸着部Bにワークの吸着に必要な量の磁束を十分に与え
得る断面積を有するように設定している。次にコイルA3
はワークの吸着の為の磁束を発生する為のものであり、
周知の構成のものを用いている。即ち、22はボビン、23
は巻線、24はリード線を夫々示す。
【0011】次にワーク吸着部Bは上記本体Aからの磁
束を受けて磁化し、その磁力によってワークを吸着する
為のものであり、一対のワーク吸着用磁極B1,B2によっ
て構成している。これらの磁極B1,B2は底面形状におい
て相互に狭幅の間隔を隔てて並ぶ2重のリング状の一例
として、夫々真円形状で且つ同心に並ぶ状態に形成して
いる。先ずワーク吸着用磁極B1は真円形に形成してお
り、ヨーク15の外周縁部の下面に、下方に向けて突出状
且つ一体に形成した例を示す。別体形成のものを後付け
しても良い。W1は磁極B1の幅即ち放射方向の厚み寸法を
示し、重合状態のワーク2の内の一番上のワークに対し
て磁束を集中的に与える為に細幅に形成している。その
幅W1は例えば吸着予定のワーク2の厚みtと同程度かそ
れよりも小さく定める。ワーク吸着用磁極B2も上記磁極
B1と同様に真円形に形成しており、周壁20の下端に、下
方に向けて突出状且つ一体に形成した例を示す。別体形
成のものを後付けしても良い。W2は該磁極B2の幅即ち放
射方向の厚み寸法を示し、上記磁極B1と同様の目的で、
細幅に形成している。磁極B2を上記周壁20と一体形成し
ているこの例では、外周側の面25を面取りして上記幅W2
が所定の細幅となるようにしている。幅W2の大きさは上
記磁極B1の幅W1と同様に定める。上記両磁極B1,B2は図
3に示すように狭幅の間隔Gを隔てて並ぶ2重のリング
状となり、又図2、図4の如く各々の下面が同高となる
ように配置している。その間隔Gの大きさW3は、磁極B
1,B2からの磁束が重合状態のワーク2の内の一番上の
ワーク2に浸透しやすく、それよりも下のワークには浸
透し難くなるよう、例えば吸着予定のワーク2の厚みt
と同程度かそれよりも小さく定める。26は突出状形成の
磁極B2の内側に形成された凹部で、ワーク2を吸着する
場合にそのワーク2の上面2aとヨーク部15の下面15aと
の間に空間が出来ることによりそこの磁気抵抗が大きく
なって両者間での磁束の飛び移りが少なくなるようにす
る為のものであり、上記磁極B1,B2の下方への突出寸法
を選ぶことによって、上記凹部26の深さD2が例えば上記
厚みtと同程度或いはそれよりも大きくなるようにす
る。
【0012】上記構成のリフターマグネットの組立は次
の通りである。主極A1及びヨークA2を成形、切削、鍛造
など周知の製造手段により作成する。又コイルA3も周知
の巻線手段により作成する。次に鉄心部10の周囲にコイ
ルA3を装着し、そこにヨークA2をリード線24が透孔19に
挿通されるように被せ付け、連結部13に透孔18を嵌合さ
せる。そして主極A1において例えば符号28で示される箇
所をカシメ加工することにより主極A1とヨークA2とを一
体化する。一体化は透孔18に対する連結部13の圧入、そ
れら両者間の接着やロウ付けや溶接等の手段によって行
っても良い。
【0013】次に上記構成のリフターマグネット6によ
るワーク2の搬送を説明する。コイルA3の巻線23への非
通電状態において、図1の状態からマグネット6を矢印
31の如く下降させ、吸着部Bにおけるワーク吸着用磁極
B1,B2の下面B1a,B2aがワーク2の上面2aに乗る状態に
する。次にその状態でコイルA3の巻線23に電流を通電す
る。すると図2に示すように巻線23から発生する磁束Φ
1が破線の経路で通ってワーク吸着用磁極B1,B2が磁化
し、ワーク2がワーク吸着用磁極B1,に吸着される。次
にアーム5の動作によって、マグネット6を矢印32の如
く上昇させ、上記吸着したワーク2を持ち上げる。次に
マグネット6を矢印33の如く搬送場所4aの上方位置まで
横移動させ、矢印34の如く下降させる。矢印34の下降は
吸着されているワーク2が装入装置4の上面に当接する
位置まで行ってもよいし、僅かに上方の位置で止めても
良い。次にコイルA3の巻線23への通電を断つ。するとワ
ーク2はワーク吸着用磁極B1,B2による吸着から解放さ
れ、ワーク2は装入装置4の上に乗った状態となる。次
にアーム5の動作によってマグネット6を矢印35,36の
如く戻す。又装入装置4からは上記搬送されたワーク2
を矢印37の如くプレス機3に送り込み、プレス加工を行
う。上記のような動作を次々と繰り返し多数のワーク2
の加工を行う。
【0014】上記ワーク吸着用磁極B1,B2によるワーク
2の吸着の場合について図4に基づき説明する。ワーク
吸着用磁極B1,B2は前述のような細幅W1,W2に形成して
あり、又両者間の間隔W3も前述のような狭幅に形成して
いる。従って図4(B)に示すように、一方のワーク吸
着用磁極B1から最上部のワーク2のみを通って他方のワ
ーク吸着用磁極B2に至る経路L1での磁気抵抗に比べ、一
方のワーク吸着用磁極B1から、最上部のワーク2、その
下にある2枚目のワーク2'、最上部のワーク2、そして
他方のワーク吸着用磁極B2に至る経路L2での磁気抵抗が
はるかに大きい。この為、図4(A)に示すように上記
一方のワーク吸着用磁極B1から到来する磁束Φ1は、そ
の殆どが上記経路L1を通って他方のワーク吸着用磁極B2
に至る。即ち最上部のワーク2から2枚目のワーク2'に
至る磁束は殆ど無い。その結果、最上部のワーク2とそ
の下に重なる2枚目のワーク2'との間には磁気的な吸引
力は殆ど働かず、確実に最上部のワーク2のみを吸着し
て持ち上げることが出来る。
【0015】次に、上記ワーク2の吸着の場合、ワーク
2の上面2aにおいて凹部26と対向する部分にごみなどの
異物があったり多少の凸部があったりしても、それらは
凹部26内に入ってしまうため、ワーク吸着用の環状の一
対の磁極B1,B2は各々のほぼ全周部分がワーク2の上面
に接触し、ワーク2を確実に吸着することが出来る。
【0016】又ワーク吸着用磁極B1,B2の直径を大きく
とっているので、大きい吸着力を発生することが出来、
しかもワーク2の吸着状態が安定である。即ち磁極B2は
周壁20の下端部を利用することによりマグネット6の外
径に対応する最大直径となっており、又磁極B1は鉄心部
10から外向きに張り出す鍔状のヨーク部15の最外周部分
に付設し上記磁極B2に狭幅の間隔Gのみを隔てて配置す
ることによって、同様に大きな直径となっている。従っ
てそれらの磁極B1,B2の全周の長さは長く、その長い分
だけ全体として大きな吸着力を発生することが出来る。
更に上記のように直径が大きいため、図2に矢印38で示
すように、ワーク2においてマグネット6による吸着部
分から外れた場所にワーク2をマグネット6から引き離
そうとする力(例えば搬送中における風圧、加速度、或
いは偏荷重)が加わっても、それに対して大きな耐力を
示すことが出来る。しかもそのような耐力は、磁極B1,
B2が円形であるので、マグネット6の周囲360゜何れ
の方向においても同様に発揮される。このことはマグネ
ット6の吸着能力に水平面内での方向性が無いことであ
って、搬送中において様々な方向からワーク2に加わる
力に対して、安定な吸着状態を維持することを可能にす
る。
【0017】次に図5に示す如き形状の薄物のワーク40
の吸着を説明する。該ワーク40は前述のワーク2と同様
に薄物で多数が積み上げられている。しかも各々のワー
ク40は、その一部例えば中央部41が上方に向けて膨出状
となっていてその上面40aは球面状となっている物を示
す。このような形状のワーク40を前述の場合と同様の方
法で吸着すると、図6の(A)、(B)に示す如く最上
部のワーク40における中央の膨出部41は凹部26に入り込
み、ワーク吸着用磁極B1は極めて多数箇所即ちその全周
においてワーク40の上面40aに接触しそこを吸着する。
図6の(A)は代表として一つの平面で切断した縦断面
を示し、図6の(B)はそれとは直交する平面で切断し
た縦断面を示すものであるが、どの方向をとってみて
も、ワーク吸着用磁極B1はワーク40の上面40aを夫々符
号42,43或いは符号44,45で示す両側の場所で吸着して
いる。従って搬送機5の作動による搬送時に、風圧、加
速度、或いは偏荷重によって、符号46で示す場所に矢印
47のような力が加わったり、或いは符号48で示す場所に
矢印49のような力が加わったりしても、ワーク40はマグ
ネット6に対して不動の安定な吸着状態を保持できる。
その結果、搬送途中でワーク40を誤って落下させてしま
うことなく確実にワーク40の搬送を行うことが出来、又
搬送先に対してはワーク40を予め定めた所定の姿勢で渡
すことが出来る。
【0018】次に上記一対のワーク吸着用磁極B1,B2は
底面形状において相互に2重となった多角形のリング状
に形成しても、上記の場合と同様にワーク2の吸着を行
い得るは勿論のこと、ワーク40の吸着の場合にあって
も、ワーク吸着用磁極B1が多数箇所(3箇所以上)でワ
ーク40の上面40aに接触してその部分を吸着することが
出来、ワーク40を不動状態に吸着保持できる。
【0019】次に図7は本願の異なる実施例を示すもの
で、一対のワーク吸着用磁極B1e,B2eを相互に狭幅の
間隔を隔てて並ぶ2重のリング状の他の例として、夫々
実質的に正方形のリング状即ち環状に形成したものが同
心状に並ぶようにした例を示すものである。図において
ヨークA2eは夫々コの字状の二つの要素51,52でもって
構成している。各々の要素51,52は、それらにおける中
間部材51a,52aを相互に重合させて鉄心部10eの連結
部13eに止付ている。ワーク吸着用磁極B2eは、上記各
要素51,52における両側の垂下状の持出部材51b,51
c,52b,52cの各下端部にそれらと一体形成によって
備えさせた四つの磁極要素53によって(C)に示す如く
底面形状を実質的に正方形のリング状に形成している。
ヨーク部15eは、ワーク吸着用磁極B1eを形成するに適
した厚みの磁性材料製の板材54と、その板材54のみでは
磁束の伝達のために不足する断面積を補うための磁性材
料製の磁束補助板55とを重合させて構成し、両者を鉄心
部10に連結手段の一例として示すカシメ部56によって取
付けている。ワーク吸着用磁極B1eは上記板材54を皿状
に絞り加工することによって(C)の如く底面形状を正
方形のリング状に形成している。
【0020】上記構成のものにあっては、図1に示され
るワーク2を前記実施例の場合と同様に吸着できる。又
図5に示されるワーク40にあっても、図8の(A)、
(B)に示す如くリング状のワーク吸着用磁極B1eは、
多数の箇所42e,43e,44e,45eでワーク40の上面40
aと接触しそれぞれの場所を吸着する。従ってワーク40
を該マグネット6eに対して不動の状態に保つことができ
る。なお、機能上前図のものと同一又は均等の構成で説
明が重複すると考えられる部分には、前図と同一の符号
にアルファベットのeを付して重複する説明を省略し
た。
【0021】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、コイ
ルA3へ通電すると一対のワーク吸着用磁極B1,B2が磁化
してそこにワーク2を吸着でき、その状態で本体Aを持
ち上げて移動させ、その移動先で上記通電を断つと上記
磁極B1,B2の磁化が解消して上記ワーク2を解放できる
ので、ワークの搬送の用に供することが出来る効果があ
る。しかも薄物で多数積み重ねられている状態のワーク
2を上から1枚ずつ吸着して搬送したい場合、上記ワー
ク吸着用磁極B1,B2は放射方向の厚み寸法W1,W2が小さ
く、しかもそれら相互の間隔W3は狭幅なので、ワーク吸
着時におけるそれらの磁極B1,B2からの磁束は、図4に
示す如くその殆どが最上部のワーク2内を通って、最上
部のワークからその下のワーク2'に至る磁束は非常に少
なく、従って最上部とその下のワーク相互の磁気的な吸
着力は殆ど生ぜず、その結果、最上部のワーク2のみを
的確に吸着して搬送出来る効果がある。更に、ワークの
一部が上方に向けて膨出状となっていてその上面が球面
状となっている物40であっても、本発明にあっては、ワ
ーク吸着用磁極B1,B2が突状で、しかもリング状に配置
してあるので、その内側は凹部26となり、上記ワーク40
を吸着する場合、そのワーク40の上面40aは上記凹部26
に入り込み、リング状のワーク吸着用磁極B1は、多数の
箇所42,43,44,45でワーク40の上面40aと接触してそ
こを吸着し、マグネット6に対してワーク40を不動の状
態にすることが出来る。このことはワーク搬送中におい
てワーク40に搬送に伴う風圧や加速度が偏荷重となって
加わっても、ワーク40のぐらつきを防止してその落下の
危険性を少なくできる効果があると共に、ワーク40を搬
送先に渡すときには常に所定の姿勢となっている状態の
ワーク40を渡すことが出来て、搬送先でのワーク40の取
り扱いを簡易化できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】使用状態を示す正面図。
【図2】縦断面図。
【図3】一部破断底面図。
【図4】(A)はマグネットとワークとの間での磁束の
通過状態を示す拡大図、(B)は磁気抵抗の説明図。
【図5】ワークの形状の異なる例を示す斜視図。
【図6】(A)は図5のワークを吸着した状態を示す断
面図、(B)は(A)における6B−6B線位置の断面図。
【図7】(A)はリフターマグネットの異なる実施例を
示す半断面図、(B)は平面図、(C)は底面図。
【図8】(A)は図7のリフターマグネットによる図5
のワークの吸着状態を示す断面図、(B)は(A)にお
ける8B−8B線位置の断面図。
【図9】(A)は従来のリフターマグネットによる図5
のワークの吸着状態を示す部分断面図、(B)は底面
図、(C)は(A)における9C−9C線位置の断面図。
【符号の説明】
A 本体 B 吸着部 A3 コイル B1,B2 ワーク吸着用磁極 2,40 ワーク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁束発生用のコイルと搬送機への取付部
    とを備える本体の下側に、上記コイルからの磁束によっ
    て相互に異極に磁化されるようにした一対のワーク吸着
    用磁極を備えさせているリフターマグネットにおいて、
    上記一対のワーク吸着用磁極は、底面形状において相互
    に狭幅の間隔を隔てて並ぶ2重のリング状で、しかも各
    々は、放射方向の厚み寸法が小さく且つ下方に突出する
    形状に形成したことを特徴とするリフターマグネット。
JP33555094A 1994-12-20 1994-12-20 リフターマグネット Pending JPH08169548A (ja)

Priority Applications (1)

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JP33555094A JPH08169548A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 リフターマグネット

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JP33555094A JPH08169548A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 リフターマグネット

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JPH08169548A true JPH08169548A (ja) 1996-07-02

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ID=18289840

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JP33555094A Pending JPH08169548A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 リフターマグネット

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JP (1) JPH08169548A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008073928A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Fujifilm Corp ノズルプレートのハンドリング方法
JP2021120174A (ja) * 2020-01-31 2021-08-19 株式会社オータマ 電磁ホルダ

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