JP2001159767A - ブレ補正装置 - Google Patents

ブレ補正装置

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JP2001159767A
JP2001159767A JP2000276363A JP2000276363A JP2001159767A JP 2001159767 A JP2001159767 A JP 2001159767A JP 2000276363 A JP2000276363 A JP 2000276363A JP 2000276363 A JP2000276363 A JP 2000276363A JP 2001159767 A JP2001159767 A JP 2001159767A
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  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレ補正により変動した光学系を、使用者の
手にショックを与えずに、元の位置へ復帰させる。 【解決手段】 像ブレ補正装置10内に、放電兼用積分
回路24と、放電兼用積分回路24の入力側にスイッチ
回路23を設ける。撮影スイッチ17のスイッチが開く
と、システムコントロール回路16によりスイッチ回路
23のスイッチを開け、角速度センサ12で計測された
角速度の放電兼用積分回路24への入力を遮断する。こ
れにより、放電兼用積分回路24の出力であるブレ量が
減衰し、ブレ補正のため変位した補正光学レンズ11
が、ブレ検出以前の元の位置へ戻っていく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラによる撮影
時や双眼鏡による観察時において生じるブレを補正する
ブレ補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラの撮影や双眼鏡での観察時
に手ぶれなどにより生じる被写体像のブレを補正するブ
レ補正装置が知られている。このようなブレ補正装置に
は、ブレ補正をする専用の光学系が設けられており、ブ
レが検出されると、ブレを相殺するように補正用光学系
が移動する。これにより、ブレのない被写体像が形成さ
れる。そして、撮影もしくは観察が終了すると、補正用
光学系は、ブレが検出される前の元の位置に戻るよう
に、強制的に駆動される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ブレ補正時
に補正用光学系が大きく変位した場合、強制的に光学系
を元の位置に復帰させると、光学系は、急激かつ大きく
変動し、振動しながら戻る。このように光学系が激しく
変動すると、カメラもしくは双眼鏡を保持する使用者の
手に不快なショックが伝わる。
【0004】本発明は、ブレ補正により変位した補正用
光学系を、使用者の手に不快なショックを与えないよう
に、元の位置まで戻すことができるブレ補正装置を得る
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のブレ補正装置
は、被写体像を形成するための光学系と、光学系を駆動
するための光学系駆動手段と、光学系のブレを角速度と
して検出するブレ検出手段と、角速度が入力され、角速
度に応じた電荷を蓄積することで角速度の積分値である
ブレ量を出力する積分手段と、積分手段において出力と
なるブレ量を減衰させる減衰手段と、出力されたブレ量
に基づいて光学系を駆動することによりブレを補正する
ブレ補正動作を制御するためのブレ補正動作制御手段
と、積分手段への角速度の入力を選択的に遮断する角速
度入力遮断手段とを備え、角速度の入力が遮断された場
合、減衰手段によってブレ量を減衰させることにより、
光学系がブレ検出以前の位置へ戻っていくことを特徴と
する。積分手段への角速度の入力を遮断することで、ブ
レ補正動作制御手段は減衰していくブレ量に追随するよ
うに光学系を駆動する。これにより、光学系は、急激に
変動することなく徐々に元の位置へ戻っていく。
【0006】ブレ補正動作制御手段は、減衰していくブ
レ量が所定値以下になると、光学系に対する駆動制御を
停止することが望ましい。あるいは、ブレ補正動作制御
手段は、角速度の入力遮断開始から所定時間に達する
と、光学系に対する駆動制御を停止することが望まし
い。これにより、光学系が像ブレ補正により大きく変位
した場合でも、元の位置付近まで光学系が戻れば光学系
が駆動しなくなり、次の撮影などの動作へすぐに移るこ
とができ、また、消費電力が抑えられる。
【0007】減衰手段は、角速度の入力が遮断された場
合、減衰における時定数を短くすることが望ましい。こ
れにより、光学系は、急激な変動を伴わずに短時間で元
の位置あるいは元の位置付近に戻る。
【0008】角速度入力遮断手段は、ブレ補正動作を実
行する必要があるか否かを判断するブレ補正必要判断手
段を有し、ブレ補正動作をする必要がないと判断する
と、前記角速度の入力を遮断することが望ましい。例え
ば、ブレ補正必要判断手段は、銀塩フィルムへの画像の
記録が終了するかもしくはレリーズスイッチの半押しが
解除されると、ブレ補正動作を実行する必要がないと判
断する。これにより、ブレ補正が必要な時だけ光学系が
駆動され、光学系が無駄に駆動されることがない。
【0009】減衰手段は、積分手段において蓄積された
電荷を放電させることにより、ブレ量を単調減衰させる
ことが望ましい。この場合、像ブレ補正装置は、コンデ
ンサを有する積分手段と抵抗器を有する放電手段が一体
となった放電兼用積分回路を有し、かつ、放電兼用積分
回路の入力側に接続されるスイッチ回路を有することが
望ましい。そして、角速度入力遮断手段は、スイッチ回
路を開くことにより、放電兼用積分回路への角速度の入
力を遮断することが望ましい。このような単純な回路構
成で角速度入力を遮断することで、電気回路を簡素化す
ることができる。
【0010】ブレ補正動作制御手段は、フィードバック
制御系であることが望ましい。これにより、迅速かつ安
定して像ブレ補正動作が実行される。
【0011】光学系は、ブレ補正専用で、光軸に垂直な
2軸方向に変位可能な補正光学レンズであることが望ま
しい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下では、図面を参照して、本発
明の実施形態であるブレ補正装置について説明する。
【0013】図1は、本発明の第1の実施形態であるブ
レ補正装置の電気的回路を示したブロック図である。第
1の実施形態において、ブレ補正装置は、一眼レフカメ
ラなどのスチルカメラ内に設けられている。
【0014】ブレ補正装置10内には、複数のレンズで
構成され、被写体像を形成するための光学系18が設け
られており、ブレ補正用の補正光学レンズ11は、光学
系18の中に組み込まれている。補正光学レンズ11
は、光軸Rに垂直な面の2軸方向(上下左右)に沿って
変位可能であり、ブレ補正時には所定方向に変位する。
ブレが検出されていない時(ブレ補正によって変動して
いない時)、補正光学レンズ11は、光軸Rに対して中
央に位置し、光軸Rは補正光学レンズ11の中心を通
る。
【0015】角速度センサ12は、手ブレなどによって
カメラがブレた時にブレの角速度を計測するためのセン
サであり、角速度に応じた信号(電圧)が信号処理部2
0に送られる。この角速度センサ12は、光学系18に
取り付けられており、計測される角速度は、光学系18
の光軸Rに対する2軸方向のブレ速度である。
【0016】増幅回路21では、入力された角速度の信
号が増幅される。オフセットカットフィルタ22では、
角速度センサ12および増幅回路21の出力信号に含ま
れるオフセット電圧がカットされる。これにより、誤差
のない角速度信号がスイッチ回路23に入力される。ス
イッチ回路23は、放電兼用積分回路24への角速度信
号の入力を遮断可能とするスイッチ回路であり、システ
ムコントロール回路16からの制御信号により、スイッ
チを開閉する。ブレ補正動作が実行される間、スイッチ
は閉じている。
【0017】放電兼用積分回路24では、入力された角
速度信号に応じた電荷が蓄積される。すなわち、入力さ
れた角速度が積分される。これにより、積分値であるブ
レ量δに応じた信号が制御駆動部30へ出力される。ま
た、放電兼用積分回路24では、積分により蓄積される
電荷が放電される。ブレ角度であるブレ量δは、ブレ補
正のために駆動される補正光学レンズ11の移動量に対
応する。
【0018】誤差増幅回路31と電力増幅回路32から
成る制御駆動部30と、補正光学レンズ11と、ステッ
ピングモータであるアクチュエータ13と、位置検出回
路14および微分回路15は、本実施形態において、ブ
レ補正動作を制御する制御系を構成している。この制御
系は、フィードバック制御を行う閉ループ回路を有す
る。
【0019】誤差増幅回路31には、信号処理回路20
から出力されるブレ量δに応じた信号が入力されるとと
もに、位置検出回路14により検出される補正光学レン
ズ11の位置に関する信号にその微分値が加えられた信
号(制御量)が入力される。すなわち、誤差増幅回路3
1では、制御系として目標値であるブレ量δ(補正光学
レンズ11の必要とされる移動量)と制御量が比較さ
れ、目標値との差を示す誤差信号(偏差)が求められ
る。なお、光学レンズ11の位置は、ブレ補正により変
動していない時の補正光学レンズ11の位置を基準とし
て計測される。
【0020】誤差信号は、電力増幅回路32において、
アクチュエータ13に対する駆動信号(パルス信号)に
変換され、アクチュエータ13に出力される。アクチュ
エータ13は、駆動信号により駆動され、これにより、
補正光学レンズ11がブレ補正のために所定方向に変動
する。
【0021】微分回路15では、位置検出回路14から
送られてくる補正光学レンズ11の位置信号が入力さ
れ、補正光学レンズ11の変動速度に応じた信号が出力
される。この変動速度に応じた信号は、変動速度に比例
し、補正光学レンズ11の位置信号に加算される。微分
回路15は、制御系に速応性を持たせるための微分要素
である。
【0022】このような閉ループを形成するフィードバ
ック制御系により、目標値であるブレ量δに対して制御
量である補正光学レンズ11の位置が追随するように、
補正光学レンズ11が駆動制御される。
【0023】本実施形態においては、制御系が適切な応
答性および安定性を兼ね備えるように、点Aに対する点
Bの入出力ゲインVB /VA の周波数特性が調整されて
いる。すなわち、共振周波数Wp における共振値Mp
を、1.3前後にする(図2参照)。
【0024】システムコントロール回路16は、撮影ス
イッチ回路17と位置検出回路14に接続されており、
制御系を含む各構成要素に電源を供給する電源部(図示
せず)に対して電源供給先のON/OFFを制御する。
【0025】撮影スイッチ回路17では、撮影中である
間、スイッチが閉じている。カメラに設けられたレリー
ズボタン(図示せず)が全押しされて銀塩フィルムに画
像が記録されたか、あるいはレリーズボタンの半押し状
態が解除されると、スイッチが開く。本実施形態では、
撮影動作が実行されている間(レリーズボタンが半押し
されてから全押しされるまでの間)以外は、ブレ補正動
作を実行しない。そのため、撮影スイッチ回路17のス
イッチが開くと、システムコントロール回路16では、
撮影動作が実行されていないため像ブレ補正動作をする
必要がないと判断される。
【0026】スイッチ回路23は、放電兼用積分回路2
4への角速度信号入力を選択的に遮断するために設けら
れたスイッチ回路である。ブレ補正動作をする必要がな
いとシステムコントロール回路16において判断される
と、制御信号がシステムコントロール回路16からスイ
ッチ回路23へ送られ、スイッチ回路23のスイッチが
開く。これにより、角速度信号の放電兼用積分回路24
への入力が遮断される。その結果、放電兼用積分回路2
4では、蓄積された電荷が放電され、出力となるブレ量
δの値が減衰していく。そして、減衰していくブレ量δ
に追随するように、ブレ補正のために変位した補正光学
レンズ11の位置が、ブレ検出以前の元の位置へ戻って
いく。なお、減衰するブレ量δに対する補正光学レンズ
11の変動については、後述する。
【0027】システムコントロール回路16には、補正
光学レンズ11の位置信号が位置検出回路14から入力
されており、補正光学レンズ11が元の位置から所定範
囲内の位置まで戻った場合、電源部から制御系(アクチ
ュエータ13)への電源供給が、システムコントロール
回路16により停止される。これにより、補正光学レン
ズ11に対する駆動が停止される。
【0028】レリーズスイッチが半押しされて新たな撮
影動作が開始されると、撮影スイッチ回路17のスイッ
チが閉じる。システムコントロール回路16では、像ブ
レ補正が必要な状態であると判断され、スイッチ回路2
3のスイッチを閉じるための制御信号がスイッチ回路2
3へ出力される。これにより、像ブレ補正動作が再び実
行される。
【0029】図3は、放電兼用積分回路24を詳しく示
した回路図である。
【0030】放電兼用積分回路24は、積分用抵抗25
と、オペアンプ26と、積分用コンデンサ27と、放電
用抵抗28と、反転増幅回路29から構成されている。
スイッチ回路23(図1参照)から角速度信号が入力さ
れると、積分用コンデンサ27において角速度に応じた
電荷が蓄積される。すなわち、角速度が積分され、積分
値であるブレ量δが求められる。ブレ量δに応じた信号
は、反転増幅回路29を介して、制御系へ出力される。
放電用抵抗28は、積分用コンデンサ27に蓄積された
電荷を放電するために設けられている。なお、放電の時
定数は、ここでは0.5である。
【0031】撮影時においてブレが頻繁に生じると、次
々と角速度が放電兼用積分回路24に入力される。その
ため、積分コンデンサ27では、次々と電荷が蓄積され
ては放電用抵抗28によって放電される。これにより、
放電兼用積分回路24に順次入力される角速度に応じ
て、ブレ量δも順次制御系へ出力される。
【0032】撮影終了などによってスイッチ回路23の
スイッチが開くと、角速度信号は放電兼用積分回路24
に入力されない。新たに角速度が入力されないため、放
電兼用積分回路24では、蓄積された電荷の放電のみが
施され、出力であるブレ量δは最終的に0となる。
【0033】図4は、放電兼用積分回路24の出力を時
間経過に沿って示したグラフである。
【0034】スイッチ回路23においてスイッチが開く
と、積分コンデンサ27に蓄積された電荷は、時間とと
もに徐々に放電される。そのため、このとき出力される
ブレ量δ(出力電圧)は、単調減少な関数である減衰曲
線Nで示すように、徐々に低下(減衰)していく。図4
に示すような減衰を、以下では単調減衰という。
【0035】ところで、ブレ量δは、ブレ補正のために
必要な補正光学レンズ11の光軸Rからの変位量に相当
する。したがって、目標値である光軸Rからの変位量が
徐々に減少していくと、ブレ補正のために大きく変位し
た補正光学レンズ11の位置は、目標値に追従するよう
に、光軸Rに徐々に近づいていく。すなわち、補正光学
レンズ11は、ブレ検出以前の元の位置へ戻っていく。
【0036】出力電圧Vが許容出力電圧VR以下になる
と、補正光学レンズ11は光軸R付近まで戻っている。
そのため、本実施形態では、出力電圧がVR(所定値)
以下になると、制御系全体への電源供給がシステムコン
トロール回路16により停止される。
【0037】図5は、従来のブレ補正装置による補正光
学レンズ11の元の位置への復帰経過を示しており、図
6は、本実施形態による補正光学レンズ11の元の位置
への復帰経過を示している。なお、図5、6とも、縦軸
は補正光学レンズ11の光軸Rからの位置(光軸Rから
補正光学レンズ11の中心までの位置)を示し、横軸は
時間を示す。ただし、ここでは、補正光学レンズ11が
変位可能な2軸のうちの一方の軸を対象とする。
【0038】従来のブレ補正装置では、図1に示したス
イッチ回路23が、放電兼用積分回路24と制御駆動部
30との間に接続されており、撮影動作が終了すると、
スイッチが開くことによって、0Vの出力電圧(ブレ量
δ)が制御系に入力される。
【0039】制御系にブレ量δが値0でステップ入力さ
れると、補正光学レンズ11は、図5の曲線で示すよう
に、振動しながら急激に元の位置へ戻る。元の位置へ戻
る間、期間T1では、駆動ショックが使用者の手に感じ
られ、また、期間T2では、振動ショックが使用者の手
に感じられる。
【0040】一方、本実施形態では、補正光学レンズ1
1は、図4に示す減衰曲線Nに従って、元の位置へ戻っ
ていく(図6参照)。すなわち、出力であるブレ量δ
が、図4に示すように単調減衰するため、補正光学レン
ズ11は、振動することなく、徐々にブレ検出以前の元
の位置へ戻っていく。この間、使用者の手にショックが
伝わらない。
【0041】このように、本実施形態によれば、撮影が
終了すると、スイッチ回路23のスイッチが開き、放電
兼用積分回路24への角速度入力が遮断される。これに
より、コンデンサ27に蓄積された電荷が徐々に放電さ
れ、それに伴って、出力であるブレ量δが、図4の減衰
曲線Nで示すように減衰していく。そして、ブレ補正に
より変位した補正光学レンズ11は、目標値であるブレ
量δに追随するように、振動することなくブレ検出以前
の元の位置へ徐々に戻っていく。
【0042】放電兼用積分回路24での出力電圧がVR
以下になると、補正光学レンズ11に対する駆動制御が
停止される。これにより、補正光学レンズ11を長時間
掛かけてぴったり元の位置まで戻すことなく、次の撮影
を迅速に実行することができる。
【0043】なお、信号処理部20において角速度から
ブレ量δを求める代わりに、デジタル信号化された角速
度からシステムコントロール回路17の演算処理によっ
てブレ量δを算出してもよい。
【0044】また、放電兼用積分回路24の入力側に接
続されるスイッチ回路23を開くことで角速度の入力を
遮断する代わりに、角速度センサ11、増幅回路21、
オフセット回路22への電源供給あるいは放電兼用積分
回路24への電源供給を、システムコントロール回路1
6の制御により停止させてもよい。
【0045】さらに、信号処理部20および誤差増幅回
路31の代わりに、角速度センサの出力をA/D変換器
を介して読みこむことにより、CPUにおいて偏差を求
める処理を行ってもよい。また、微分回路15に関して
も、位置検出回路14の出力をA/D変換器を介して読
みこむことにより、CPUにおいて微分演算処理を行っ
てもよい。
【0046】本実施形態では、像ブレ補正装置10はス
チルカメラ内に設けられているが、代わりに双眼鏡に備
えてもよい。この場合、双眼鏡に設けられた像ブレスイ
ッチが押下されると、像ブレ補正動作が行われ、像ブレ
スイッチが押下されないと、スイッチ回路23のスイッ
チが開き、補正光学レンズ11は徐々に元の位置へ戻っ
ていく。
【0047】図7を用いて、第2の実施形態である像ブ
レ補正装置を説明する。第2の実施形態の構成要素は、
第1の実施形態の構成要素と同じである。
【0048】図7は、放電兼用積分回路24(図1参
照)の出力電圧を時間経過に沿って示したグラフであ
る。第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、ス
イッチ回路23のスイッチが開いてから所定時間T0が
経つと、システムコントロール回路16の制御により、
制御系への電力供給が停止される。
【0049】このように第2の実施形態によれば、所定
時間T0を過ぎると補正光学レンズ11に対する駆動制
御が必ず停止され、すぐに次の撮影へ進めることができ
る。
【0050】図8、図9を用いて、第3の実施形態につ
いて説明する。第3の実施形態では、第1の実施形態と
異なり、放電用抵抗の切り替えが実行される。他の構成
要素については、第1の実施形態と同じである。
【0051】図8は、第3の実施形態における放電兼用
積分回路を示した図である。
【0052】放電兼用積分回路24’には、放電用抵抗
28A、28Bと、抵抗切り替えスイッチ28Cが設け
られており、切り替えスイッチ28Cは、システムコン
トロール回路16に接続されている。角速度が放電兼用
積分回路24’に入力されている間、抵抗切り替えスイ
ッチ28Cは、放電用抵抗28Bに接続されている。こ
のときの放電の時定数は、第1の実施形態と同じ0.5
である。
【0053】撮影スイッチ回路17のスイッチが開く
と、システムコントロール回路16からの制御信号によ
り、切り替えスイッチ28Cは放電用抵抗28Aに接続
される。放電用抵抗28Aの抵抗値は、放電用抵抗28
Bに比べて小さいため、放電の時定数は、0.5よりも
低くなる。
【0054】図9は、放電兼用積分回路24’における
出力電圧を時間経過に沿って示したグラフである。
【0055】スイッチ回路23のスイッチが開くと、角
速度入力が遮断されるとともに、低抵抗値をもつ放電用
抵抗28Aにより蓄積された電荷が放電される。このと
き、放電の時定数が小さいため、出力電圧は、減衰曲線
Mで示すように、減衰曲線Nと比べてより大きく単調減
衰していく。
【0056】このように第3の実施形態によれば、放電
兼用積分回路24’における出力電圧が、短時間で低下
する。その結果、補正光学レンズ11は短時間で元の位
置まで復帰し、かつ、その間に使用者の手に不快なショ
ックが伝わることがない。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ブレ補正
により変位した補正用光学系を、使用者の手に不快なシ
ョックを与えないように、元の位置まで戻すことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態である像ブレ補正装置の電気的
回路を示したブロック図である。
【図2】制御系の周波数特性を示したボード線図であ
る。
【図3】放電兼用積分回路を示した回路図である。
【図4】放電兼用積分回路における出力電圧を時間経過
に沿って示したグラフである。
【図5】従来の補正光学レンズの元の位置への復帰経過
を示したグラフである。
【図6】第1の実施形態における補正光学レンズの元の
位置への復帰経過を示したグラフである。
【図7】第2の実施形態における出力電圧を時間経過に
沿って示したグラフである。
【図8】第3の実施形態における放電兼用積分回路を示
した回路図である。
【図9】第3の実施形態における出力電圧を時間経過に
沿って示したグラフである。
【符号の説明】
10 像ブレ補正装置 11 補正光学レンズ(光学系) 12 角速度センサ(ブレ検出手段) 13 アクチュエータ 14 位置検出回路 16 システムコントロール回路 17 撮影スイッチ回路 23 スイッチ回路 24 放電兼用積分回路 30 制御駆動部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体像を形成するための光学系と、 前記光学系を駆動するための光学系駆動手段と、 前記光学系のブレを角速度として検出するブレ検出手段
    と、 前記角速度が入力され、前記角速度に応じた電荷を蓄積
    することで角速度の積分値であるブレ量を出力する積分
    手段と、 前記積分手段において出力となる前記ブレ量を減衰させ
    る減衰手段と、 出力された前記ブレ量に基づいて前記光学系を駆動する
    ことにより前記ブレを補正するブレ補正動作を制御する
    ためのブレ補正動作制御手段と、 前記積分手段への前記角速度の入力を選択的に遮断する
    角速度入力遮断手段とを備え、 前記角速度の入力が遮断された場合、前記減衰手段によ
    って前記ブレ量を減衰させることにより、前記光学系が
    ブレ検出以前の位置へ戻っていくことを特徴とするブレ
    補正装置。
  2. 【請求項2】 前記ブレ補正動作制御手段が、減衰して
    いく前記ブレ量が所定値以下になると、前記光学系に対
    する駆動制御を停止すること特徴とする請求項1に記載
    のブレ補正装置。
  3. 【請求項3】 前記ブレ補正動作制御手段が、前記角速
    度の入力遮断開始から所定時間に達すると、前記光学系
    に対する駆動制御を停止することを特徴とする請求項1
    に記載のブレ補正装置。
  4. 【請求項4】 前記減衰手段が、前記角速度の入力が遮
    断された場合、減衰における時定数を短くすることを特
    徴とする請求項1もしくは請求項2に記載のブレ補正装
    置。
  5. 【請求項5】 前記角速度入力遮断手段が、前記ブレ補
    正動作を実行する必要があるか否かを判断するブレ補正
    必要判断手段を有し、前記ブレ補正動作をする必要がな
    いと判断すると、前記角速度の入力を遮断することを特
    徴とする請求項1に記載のブレ補正装置。
  6. 【請求項6】 前記ブレ補正必要判断手段が、銀塩フィ
    ルムへの画像の記録が終了するかもしくはレリーズスイ
    ッチの半押しが解除されると、ブレ補正動作を実行する
    必要がないと判断することを特徴とする請求項5に記載
    のブレ補正装置。
  7. 【請求項7】 前記減衰手段が、前記積分手段において
    蓄積された電荷を放電させることにより、前記ブレ量を
    単調減衰させることを特徴とする請求項1に記載のブレ
    補正装置。
  8. 【請求項8】 コンデンサを有する前記積分手段と抵抗
    器を有する前記減衰手段が一体となった放電兼用積分回
    路を有し、かつ、前記放電兼用積分回路の入力側に接続
    されるスイッチ回路を有することを特徴とする請求項7
    に記載のブレ補正装置。
  9. 【請求項9】 前記角速度入力遮断手段が、前記スイッ
    チ回路を開くことにより、前記放電兼用積分回路への前
    記角速度の入力を遮断することを特徴とする請求項8に
    記載のブレ補正装置。
  10. 【請求項10】 前記ブレ補正動作制御手段が、フィー
    ドバック制御系であることを特徴とする請求項1に記載
    のブレ補正装置。
  11. 【請求項11】 前記光学系が、ブレ補正専用で、光軸
    に垂直な面の2軸方向に変位可能な補正光学レンズであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のブレ補正装置。
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