JP2001158789A - 4,5,6,7−テトラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体 - Google Patents

4,5,6,7−テトラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体

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JP2001158789A
JP2001158789A JP34437399A JP34437399A JP2001158789A JP 2001158789 A JP2001158789 A JP 2001158789A JP 34437399 A JP34437399 A JP 34437399A JP 34437399 A JP34437399 A JP 34437399A JP 2001158789 A JP2001158789 A JP 2001158789A
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勝一 藤田
Tetsuya Hirayama
哲也 平山
Yoshikazu Kawahara
善和 川原
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武次 関
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規な4,5,6,7−テトラヒドロチエノ
〔2,3−c〕ピリジン誘導体を提供する。 【構成】 式(I) 【化1】 [式中、Rは低級アルキル基または低級アルカノイル
基、シクロアルキルカルボニル基またはアリールアルキ
ル基を示し、R1及びR2はそれぞれ水素原子、置換基を
有していてもよい低級アルキル基、シクロアルキル基、
または複素環基を示し、またはR1及びR2は隣接窒素原
子と共に更に窒素原子、酸素原子または硫黄原子を1〜
2個有していてもよい5〜6員の飽和複素環基を示し、
3は水素原子または低級アルキル基を示し、R4は低級
アルキル基を示す。]で表される4,5,6,7−テト
ラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は4,5,6,7−テ
トラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体に関す
るものであり、更に詳しくはTNF−α産生阻害作用を
有する4,5,6,7−テトラヒドロチエノ〔2,3−
c〕ピリジン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】TNF(腫瘍壊死因子)−αは、活性化
マクロファージが産生するサイトカインの一種で腫瘍部
位に出血性壊死を誘発させる因子として1975年に発
見されたが、現在では炎症反応・免疫機構に広く関わる
メディエーターとして認識されている。しかしながら、
TNF−αの産生調節機構の破綻、例えば持続的かつ過
剰な産生が組織障害を引き起こす等の様々な病気の原因
や増悪をもたらす要因となりうることが考えられる。従
って、TNF−αの過剰産生や作用を防止または障害す
ることは数多くの炎症性・感染性・免疫性または悪性疾
患に対する有用な治療剤と成り得る可能性もある。その
様な疾患としては、アレルギー、気管支喘息、敗血症、
関節炎(関節リウマチ・変形性関節症等)、糖尿病、乾
癬、クローン病、潰瘍性大腸炎等が挙げられる。
【0003】この様な技術背景のもと、TNF−α産生
阻害作用を有する化合物の報告が数多くなされている。
しかしながら、4,5,6,7−テトラヒドロチエノ
〔2,3−c〕ピリジン誘導体の開示は勿論、それを示
唆する記載は見当たらない。また、特開昭49−159
3号公報またはDD272078号公報には4,5,
6,7−テトラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘
導体が記載されているが、これらいずれの化合物にもT
NF−α産生阻害作用を示唆する記載は見当たらない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はTNF
−αにより誘導される疾患の予防薬または治療薬として
有用なTNF−α産生阻害剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を受けて鋭意検討した結果、4,5,6,7−テトラ
ヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体に優れたT
NF−α産生阻害作用を有することを見出し、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は一般式(I):
【0006】
【化2】
【0007】[式中、Rは低級アルキル基、低級アルカ
ノイル基、シクロアルキルカルボニル基またはアリール
アルキル基を示し、R1及びR2はそれぞれ水素原子、置
換基を有していてもよい低級アルキル基、シクロアルキ
ル基、または複素環基を示し、またはR1及びR2は隣接
窒素原子と共に更に窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を
1〜2個有していてもよい5〜6員の飽和複素環基を示
し、R3は水素原子または低級アルキル基を示し、R4
低級アルキル基を示す。]で表される4,5,6,7−
テトラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体、及
び該誘導体またはその水和物或いはこれらの薬理学上許
容しうる塩を有効成分とするTNF−α産生阻害剤。
【0008】
【発明の実態の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。上記一般式(I)で示される化合物においてRは低
級アルキル基、低級アルカノイル基、シクロアルキルカ
ルボニル基またはアリールアルキル基を示す。低級アル
キル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘ
キシル基等のC1〜C6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が
挙げられ,好ましくはC1〜C4のアルキル基、特にエチ
ル基が挙げられる。低級アルカノイル基とは、好ましく
はC2〜C5の低級アルカノイル基を意味し、例えばアセ
チル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル基等が挙げられ、とりわけアセチル基
が好ましい。シクロアルキルカルボニル基とは、C3
7のシクロアルキルカルボニル基を意味し、例えばシ
クロプロピルカルボニル基、シクロブチルカルボニル基
等が挙げられ、とりわけシクロプロピルカルボニル基が
好ましい。アリールアルキル基の具体例としては、例え
ばC7〜C11のベンジル、フェネチル、ナフチルメチル
基等が挙げられる。
【0009】R1及びR2はそれぞれ水素原子、置換基を
有していてもよい低級アルキル基、シクロアルキル基、
または複素環基を示し、または隣接窒素原子と共に更に
窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1〜2個有していて
もよい5〜6員の飽和複素環基を示す。低級アルキル基
は、上記と同一意味を表す。また、低級アルキル基に置
換可能な置換基としては、C3〜C7のシクロアルキル
基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘプチル基等、またはジ
置換アミノ基、例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ
基等、または低級アルコキシカルボニル基、例えばメト
キシカルボニル、エトキシカルボニル基等、またはアリ
ール基、例えばフェニル、ナフチル基等を挙げることが
できる。シクロアルキル基としては、C3〜C7のシクロ
アルキル基を挙げることができる。複素環基としては、
ピリジル、モルホリノ、キノリル、チアゾリル基等を挙
げることができる。好ましいR1及びR2の定義のおける
隣接窒素原子と共に5〜6員の飽和複素環基を示す例と
しては、ピペリジノ、モルホリノ、チアゾリジニル、ピ
ペラジニル基等が挙げられ、好ましくはモルホリノまた
はチアゾリジニル、特にモルホリノ基が挙げられる。
【0010】R3は水素原子または低級アルキル基を示
す。低級アルキル基は上記と同じ範囲を表す。R3は、
好ましくは水素原子またはC1〜C3のアルキル基、特に
水素原子を表す。R4は低級アルキル基を示し、好まし
くはC1〜C4のアルキル基、特にエチル基を表す。
【0011】本発明では、式(I)で表される化合物の
好ましい具体例としては、以下の化合物が挙げられる。 N,N−ジエチル−N’−[6−アセチル−3−エトキ
シカルボニル−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ
[2,3−c]ピリジン−2−イル]ウレア N,N−ジエチル−N’−メチル−N’−[6−アセチ
ル−3−エトキシカルボニル−4,5,6,7−テトラ
ヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル]ウレ
ア 6−アセチル−3−エトキシカルボニル−2−[(3−
チアゾリジニル)カルボニルアミノ]−4,5,6,7
−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン 6−アセチル−3−エトキシカルボニル−2−[(4−
メチルピペリジノ)カルボニルアミノ]−4,5,6,
7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン 6−アセチル−3−エトキシカルボニル−2−モルホリ
ノカルボニルアミノ−4,5,6,7−テトラヒドロチ
エノ[2,3−c]ピリジン 6−アセチル−3−エトキシカルボニル−2−チオモル
ホリノカルボニルアミノ−4,5,6,7−テトラヒド
ロチエノ[2,3−c]ピリジン
【0012】6−シクロプロピルカルボニル−3−エト
キシカルボニル−2−モルホリノカルボニルアミノ−
4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピ
リジン N−(メトキシカルボニル−フェニル)メチル−N’−
[6−アセチル−3−エトキシカルボニル−4,5,
6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−
2−イル]ウレア N−シクロプロピルメチル−N−プロピル−N’−[6
−アセチル−3−エトキシカルボニル−4,5,6,7
−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−2−イ
ル]ウレア N−3−(ジメチルアミノ)プロピル−N−メチル−
N’−[6−アセチル−3−エトキシカルボニル−4,
5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジ
ン−2−イル]ウレア N−モルホリノ−N’−[6−アセチル−3−エトキシ
カルボニル−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ
[2,3−c]ピリジン−2−イル]ウレア N,N−ジエチル−N’−[6−シクロプロピルカルボ
ニル−3−エトキシカルボニル−4,5,6,7−テト
ラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−2−イル]ウ
レア N,N,N’−トリエチル−N’−[6−シクロプロピ
ルカルボニル−3−エトキシカルボニル−4,5,6,
7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン−2−
イル]ウレア
【0013】本発明の化合物は、場合により、水和物を
形成するがそれらも本発明に包含されることは言うまで
もない。本発明の化合物は、常法によって製造される
が、これらのうち代表的な方法を挙げれば以下の通りで
ある。 (製造法)
【0014】
【化3】
【0015】(式中、R、R1、R2及びR3は前記の意
味を有する。)即ち、式(II)で表される化合物にテト
ラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジグライム、トル
エン、ベンゼン等の溶媒中ホスゲンを反応させた後、該
当するアミン化合物を縮合反応させ、式(I')で表さ
れる化合物を得ることが出来る。なお、本反応はホスゲ
ンの代わりにトリホスゲン(炭酸ビストリクロロメチ
ル)を用いて行うと容易にかつ安全に合成することが出
来る。更に式(I')を適当な塩基でメタル化後、該当
するハロゲン化アルキルR3Xを反応させることにより
目的物質である式(I)を得ることが出来る。
【0016】各反応段階において、例えば乾燥不活性ガ
ス(窒素ガス、アルゴンガス等)雰囲気下、無溶媒また
はトルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタ
ン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等の反
応に関与しない溶媒を使用してもよい。反応温度は、通
常室温〜200℃の範囲であり、好ましくは25℃〜1
00℃の範囲である。反応時間は30分〜48時間で、
通常は30分〜2時間で完結する。
【0017】反応は、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、水酸化ナトリウムの如き無機塩類、水素化ナトリ
ウム、水素化カリウムの如き水素化アルカリ金属類、あ
るいはトリエチルアミン、ピリジン、ピペラジンの如き
有機塩類の存在下脱ハロゲン化反応等を行うことにより
好ましい結果が得られる。これらの方法で得られた式
(I)の化合物は公知の処理手段(例えば、抽出、濃縮、
留去、結晶化、濾過、再結晶、各種クロマトグラフィー
等)によって、遊離のまま、あるいはその塩として単
離、精製することが出来る。
【0018】本発明に係る化合物はTNF−α産生阻害
作用を有することから、例えばアレルギー性疾患、慢性
関節リウマチ、潰瘍性大腸炎等に有効である。本発明に
係る化合物を抗リウマチ薬および抗炎症薬として使用す
る場合には、経口または非経口等の適当な投与方法によ
り投与することができる。経口投与用の形態としては、
例えば錠剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、散剤等が、ま
た非経口投与用の形態としては、例えば注射剤、吸入
剤、座剤、液剤等が挙げられる。これら医薬投与用組成
物の製剤化に際しては、本発明の化合物またはその塩を
用い常法に従い調製することができる。
【0019】例えば経口剤の場合には、乳糖、ブドウ
糖、コーンスターチ、ショ糖等の賦形剤、カルボキシメ
チルセルロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロ
ース等の崩壊剤、ステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、硬
化油等の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビア
ゴム等の結合剤、グリセリン、エチレングリコール等の
湿潤剤、その他必要に応じて界面活性剤、矯味剤等を使
用して所望の投与剤型に調製することができる。また非
経口剤の場合には、水、エタノール、グリセリン、プロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール、寒天、ト
ラガラントガム等の希釈剤を用いて、必要に応じて溶解
補助剤、緩衝剤、保存剤、香料、着色剤等を使用するこ
とができる。
【0020】本発明の化合物を抗アレルギー剤として処
方する場合、その投与単位は本発明化合物として、成人
一人当たり、経口投与の場合1日1〜300mg、好まし
くは1〜100mg、非経口投与の場合1日0.1〜10
0mg、好ましくは0.5〜30mgの範囲で投与され、そ
れぞれ1日1〜3回の分割投与により所望の治療効果が
期待できる。
【0021】
【実施例】次に本発明に係る化合物の合成例、製剤例、
試験例を実施例として示す。以下に本発明の代表的な実
施例を示すが、本発明がそれらにのみ限定されることが
ないことは言うまでもない。尚、出発物質の製造方法は
製造例として示した。また、文中1H−NMRデータ
は、TMSを内部標準としたケミカルシフト値を示す。 製造例16−アセチル−2−アミノ−3−エトキシカルボニル−
4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピ
リジンの製造 1−アセチル−4−ピペリドン4.0g、イオウ1.4
g、シアノ酢酸エチル6.5gをN,N−ジメチルホル
ムアミド40mlに溶かし、60℃でトリエチルアミン
5.0mlを加えた。反応終了後、水、酢酸エチルを加
え抽出した。有機層をブラインで洗浄後、硫酸マグネシ
ウムで脱水し、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=7
0:1)で精製することにより、目的物質4.8gを得
た。
【0022】製造例22−アミノ−3−エトキシカルボニル−6−エチル−
4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピ
リジンの製造 1−エチル−4−ピペリドン4.0g、イオウ1.4
g、シアノ酢酸エチル6.5gをN,N−ジメチルホル
ムアミド40mlに溶かし、60℃でトリエチルアミン
5.0mlを加えた。反応終了後、水、酢酸エチルを加
え抽出した。有機層をブラインで洗浄後、硫酸マグネシ
ウムで脱水し、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=7
0:1)で精製することにより、目的物質4.8gを得
た。
【0023】実施例1N,N−ジエチル−N’−[6−アセチル−3−エトキ
シカルボニル−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ
[2,3−c]ピリジン−2−イル]ウレアの合成 6−アセチル−2−アミノ−3−エトキシカルボニル−
4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピ
リジン12.4g、トリホスゲン13.7gの塩化メチ
レン200ml溶液を加え、アルゴン気流中、氷冷下に
てトリエチルアミン1.27mlを加えた。室温で2.
5時間撹拌後、さらにトリエチルアミン0.64mlを
加え17時間撹拌反応させた。これにジエチルアミン3
8.1mlを30分間かけて滴下した。更に50分間撹
拌反応後、飽和重曹水で中和し塩化メチレンで抽出し
た。有機層をブラインで洗浄後、硫酸マグネシウムで脱
水し、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=50:1)
で精製することにより、目的化合物12.2gを得た。
【0024】実施例1と同様な方法で製造できる化合物
の構造及び1H−NMRのデータを以下の表1−1〜表
1−7に示す。
【0025】
【化4】
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】
【表7】
【0033】製剤例1(錠剤の調製) 本発明化合物(実施例1) 250g 乳糖 620g コーンスターチ 400g ヒドロキシプロピルセルロース 20g ステアリン酸マグネシウム 10g 上記の本発明化合物、乳糖及びコーンスターチを均一に
なるまで混合した後、ヒドロキシプロピルセルロースの
5W/V%エタノール溶液を加えて練合、顆粒化する。
16メッシュの篩に通し整粒した後、常法により打錠
し、1錠当たりの重量130mg、直径7mm、主薬含
量25mgの錠剤とした。
【0034】試験例1(TNF−α産生阻害作用試験) ラットをペントバルビタール麻酔下にてヘパリン処置し
た試験管に採血を行った。採血した血液と等量のRPM
I−1640を加え、24well plateに分注
し、溶媒(DMSO)、または溶媒に溶かした被験薬を
添加し、30分間、37℃、5%CO2でプレインキュ
ベーションを行った。反応はLPS(リポポリサッカラ
イド)を添加して開始し、4時間、37℃、5%CO2
でインキュベーションを行い、氷浴にて反応を停止し
た。反応停止後、3000rpm、4℃、15分間遠心
分離し、上清中のTNF−αをELISA法にて測定し
た。被験薬の活性は溶媒対照群に対する産生抑制率を求
め、TNF−α産生を50%抑制する被験薬濃度を求め
評価した。試験結果を表2に示した。
【0035】
【表8】
【0036】試験例2(反復投与毒性) 本発明化合物(実施例1)をマウス(8匹)に100m
g/kgを14日間経口投与したが、死亡例および肉眼
的異常は認められなかった。
【0037】
【発明の効果】本発明化合物は優れたTNF−α産生阻
害作用を有している。従ってTNF−αの産生を阻害す
ることは数多くの疾患、特に炎症疾患、例えば関節リウ
マチ等の自己免疫疾患、アレルギー疾患、急性及び慢性
肺障害等に非常に効果的な作用を示し、今までにない新
しいタイプの予防薬または治療薬として有用で有る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 1/04 A61P 1/04 3/10 3/10 11/06 11/06 17/06 17/06 19/02 19/02 31/04 31/04 37/08 37/08 (72)発明者 関 武次 東京都中央区築地5丁目4番14号 日研化 学株式会社内 Fターム(参考) 4C071 AA01 BB01 CC01 CC21 DD13 EE13 FF06 GG03 HH19 LL01 4C086 AA01 AA02 AA03 CB29 MA01 NA14 ZA59 ZA66 ZA89 ZB13 ZB15 ZB35 ZC35

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 [式中、Rは低級アルキル基または低級アルカノイル
    基、シクロアルキルカルボニル基またはアリールアルキ
    ル基を示し、R1及びR2はそれぞれ水素原子、置換基を
    有していてもよい低級アルキル基、シクロアルキル基、
    または複素環基を示し、またはR1及びR2は隣接窒素原
    子と共に更に窒素原子、酸素原子または硫黄原子を1〜
    2個有していてもよい5〜6員の飽和複素環基を示し、
    3は水素原子または低級アルキル基を示し、R4は低級
    アルキル基を示す。]で表される4,5,6,7−テト
    ラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体。
  2. 【請求項2】 式中、RはC1〜C4のアルキル基または
    2〜C5の低級アルカノイル基を示し、R1及びR2はそ
    れぞれ水素原子、またはシクロプロピル基、シクロブチ
    ル基、低級アルコキシカルボニル基もしくはフェニル基
    が置換していてもよいC1〜C4のアルキル基を示し,ま
    たはR1及びR2は隣接窒素原子と共にモルホリノ基また
    はチアゾリジニル基を示し、R3は水素原子またはC1
    3のアルキル基を示し、R4はC1〜C4のアルキル基を
    示す請求項1記載の4,5,6,7−テトラヒドロチエ
    ノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体。
  3. 【請求項3】 式中、Rはアセチル基またはエチル基を
    示す請求項1または請求項2記載の4,5,6,7−テ
    トラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体。
  4. 【請求項4】 R1及びR2はそれぞれ水素原子、エチル
    基、n−プロピル基、シクロプロピルメチル基を示し、
    またはR1及びR2は隣接窒素原子と共にモルホリノ基を
    示す請求項1または請求項2記載の4,5,6,7−テ
    トラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体。
  5. 【請求項5】 R3は水素原子またはメチル基を示す請
    求項1または請求項2記載の4,5,6,7−テトラヒ
    ドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体。
  6. 【請求項6】 R4はエチル基を示す請求項1または請
    求項2記載の4,5,6,7−テトラヒドロチエノ
    〔2,3−c〕ピリジン誘導体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6記載の4,5,6,
    7−テトラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体
    またはその水和物或いはこれらの薬理学上許容しうる塩
    と担体を含んでなる医薬組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項6記載の4,5,6,
    7−テトラヒドロチエノ〔2,3−c〕ピリジン誘導体
    またはその水和物或いはこれらの薬理学上許容しうる塩
    を有効成分とするTNF−α産生阻害剤。
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