JP2001158078A - 多色刷オフセット印刷機 - Google Patents

多色刷オフセット印刷機

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JP2001158078A
JP2001158078A JP34248099A JP34248099A JP2001158078A JP 2001158078 A JP2001158078 A JP 2001158078A JP 34248099 A JP34248099 A JP 34248099A JP 34248099 A JP34248099 A JP 34248099A JP 2001158078 A JP2001158078 A JP 2001158078A
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Japan
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sheet
cylinder
gripper
impression cylinder
swing
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JP34248099A
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Hideo Aoyama
秀雄 青山
Shigetoshi Tawara
成敏 田原
Yoshiyuki Tsuji
世志行 辻
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Ryobi Ltd
Original Assignee
Ryobi Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41FPRINTING MACHINES OR PRESSES
    • B41F21/00Devices for conveying sheets through printing apparatus or machines
    • B41F21/04Grippers
    • B41F21/05In-feed grippers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 給紙胴が圧胴に1枚のシートを供給するタイ
ミングに合わせて給紙胴へシートを供給し、円滑なシー
ト搬送を行うことができる給紙機構を備える多色刷りの
オフセット印刷機の提供。 【解決手段】 ゴム胴が複数の色領域に周方向に等分割
され、ゴム胴の色領域の周長と同一の外周長を有する給
紙胴500から圧胴へのシートの受渡しは、給紙胴50
0が色領域の分割数に等しい回数回転する毎に1回行わ
れる。前あてカム340は、給紙胴500が色領域の分
割数と同一回数回転する間に1回転する。前あてカム3
40が1回転する間に1回前あて301がシート搬送経
路上の侵入位置からシート搬送経路から外れた後退位置
へ移動し、シートの給紙胴500への供給が許容され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオフセット印刷機に関
し、特に印刷機の給紙胴へ印刷媒体たるシートを供給す
るための給紙機構を備えた多色刷オフセット印刷機に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数色で印刷が可能な多色刷
オフセット印刷機はよく知られている。特表平9−51
0410号公報には、4色刷りを行うオフセット印刷機
が記載されている。この印刷機には、圧胴、排紙装置、
給紙コンベヤ(フィーダー)及び給紙胴が各1個設けら
れ、ゴム胴及び版胴が各2個設けられ、また、4色分の
インキローラー群が設けられている。
【0003】給紙コンベヤ及び給紙胴から成る給紙機構
は、圧胴の表面上へ用紙を供給する。圧胴は、その周面
に用紙が載置されるようになっている。排紙装置は、圧
胴表面上の用紙を排紙する。ゴム胴は、圧胴の表面に供
給された用紙を圧胴と共に押圧して、用紙上にインキ像
を形成する。
【0004】圧胴は、その外周に印字媒体たるシートを
保持するために、先端に爪を備えたグリッパを有してお
り、当該シートを保持するための3つのセグメントに等
分割される。又、圧胴は、モータの駆動力によって回転
するようになっている。ゴム胴と給紙胴の軸心は圧胴の
軸心と平行で、周面にて圧胴に外接している。ゴム胴、
給紙コンベヤ、給紙胴、排紙装置は、圧胴の回転によっ
て駆動、回転するように構成されている。
【0005】版胴は、その表面に印刷をするための版が
取付けられる。2つの版胴は、その軸心がゴム胴の軸心
と平行であり、2つのゴム胴に対して各1個ずつ接して
おり、ゴム胴の回転によって回転する。1つの版胴の表
面は、上記圧胴のセグメントと同じ周長を有する2つの
セグメントに等分割されており、各1つのセグメントに
は当該セグメントに対応する1つの色を印刷するための
版が取付けられる。各セグメントには各々異なる1つの
色が対応しており、2つの版胴に合計で4色分の版が取
付けられる。
【0006】インキローラー群は、版胴上に形成された
版の上にインキを供給する。1つの版胴の表面に2色の
インキを供給できるように、1つの版胴に対して2色分
のインキローラー群が設けられており、全部で合計4色
分のインキローラー群が設けられている。インキローラ
ー群は、その軸心が版胴の軸心と平行であり、版胴と接
しており、版胴の回転によって回転するように構成され
ている。
【0007】このように、2つのゴム胴により4色の印
刷を行うようなオフセット印刷機では、各シートは、圧
胴が1回転する間に2色のみの印刷が行われ、圧胴の2
回転目に残りの2色が印刷されることとなる。即ち、各
シートは、圧胴が2回転する間圧胴に保持され、その後
に排紙機構により排紙されなければならない。圧胴の各
セグメントに圧胴が1回転する度にシートが供給された
のでは、各シートについて4色全ての印刷を完了するこ
とができなくなってしまうからである。そこで、圧胴の
各セグメントに対して、1つおきにシートを供給し、供
給されたそれぞれのシートは、圧胴が2回転するまで圧
胴上に保持してから、排紙機構により排紙することとし
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記特表平9−510
410号には、圧胴の各セグメントに、1つおきにシー
トを供給するための、具体的な構造が提案されていなか
った。
【0009】1つの方法としては、給紙胴の外周長を上
記圧胴の各セグメントの周長と同一の長さとし、給紙胴
2回転につき1回のみ圧胴へ印刷媒体たるシートを供給
することが考えられる。かかる構造において、給紙胴が
1回転する毎に1回、給紙胴へシートを供給していたの
では、給紙胴から圧胴へのシートの受渡しが給紙胴2回
転につき1回しか行われないことから、給紙胴の外周面
に2枚のシートが重ねて保持されることとなるか、又
は、給紙胴にシートが保持されている状態で更に2枚目
のシートを受入れようとする際に、給紙胴の外周面に残
っていた1枚目のシートが給紙胴から離脱してしまい、
シートの供給系統の正常な動作を阻害する原因になって
しまうと考えられる。
【0010】また、圧胴にシートを供給するときには、
シートの向きや幅方向の位置が重要となる。そのため従
来より、シートの向きを調整する前当て機構や、シート
の幅方向位置を調整する横針機構が、給紙胴の上流側に
備えられているが、給紙胴2回転につき1回のみ圧胴へ
シートを供給するように、これらの機構を駆動するため
の具体的な構成については、何ら提案がない。
【0011】そこで本発明は、多色刷オフセット印刷機
において、給紙胴から圧胴へのシートの受渡しを、所望
のタイミングで実現できる給紙機構を備えた多色刷オフ
セット印刷機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、外周面周方向に少なくとも2個の色領域
811a・811b(または812a・812b、82
1a・821b、822a・822b)に等分割され、
各々の色領域811a・811b(または821a・8
21b、822a・822b)にインキ像を形成する版
胴811(812)及びゴム胴821(822)と、該
ゴム胴821(822)と外接し、その周面にシートを
保持して搬送するとともに、該ゴム胴821、822の
各々のインキ像を該シートに転写するための圧胴600
と、外周面にて該圧胴600と略外接し、該外周面に該
シートを保持して搬送し、該圧胴600へ該シートを受
渡すための給紙胴500と、該給紙胴500の周面に備
えられ、該給紙胴500の回転とともに移動する給紙胴
グリッパ510と、該給紙胴500へ受渡すためのシー
トを搬送するベルトコンベア状のフィーダーボード10
0と、該フィーダーボード100が搬送したシートを該
給紙胴500へ受渡すためのスイング機構400とが備
えられ、該圧胴600の外周面は、周方向長さが該色領
域811a、811b、821a、821b、822
a、822bの周方向長さに等しい複数のセグメント6
00a、600b、600cに等分割され、該スイング
機構400は、該給紙胴500への該シートの受渡しを
行う受渡し位置に該給紙胴グリッパ510が到達したと
きに、該受渡し位置へ移動するよう構成された多色刷オ
フセット印刷機において、該給紙胴は該セグメント60
0a、600b、600cの周長と同じ長さの外周長を
有し、該フィーダーボード100が1枚のシートを該給
紙胴500へ搬送するのに要する時間は、該給紙胴50
0が該版胴811、812の色領域811a・811b
(または812a、812b)の分割数に等しい回数だ
け回転するのに要する時間と略等しい多色刷オフセット
印刷機を提供している。
【0013】ここで、該フィーダーボード100と該ス
イング機構400の間には前当て機構300が備えら
れ、該前当て機構300は、該フィーダーボード100
と該スイング機構400の間の該シートの搬送経路に進
入する進入位置と該搬送経路から外れる後退位置との間
で移動可能に設けられ、該進入位置において該シートの
搬送方向先端面と当接して該シートが該フィーダーボー
ド100から該スイング機構400へ搬送されるのを一
時的に阻止するとともに、該フィーダーボード100が
該シートを搬送しようとする力を利用して該シートの先
前端を該給紙胴の軸と平行になるよう整え、該後退位置
において該シートの通過を許容する前当て301と、該
前当て301に接続され、該前当て301を該進入位置
と後退位置との間で駆動する前当て駆動機構310とを
有し、該前当て駆動機構310は、該給紙胴500が該
版胴811(812)の色領域811a・811b(8
12a・812b)の分割数に等しい回数だけ回転する
のに要する時間と同期して、該前当て301を該突出位
置から該後退位置に向けて駆動するのが好ましい。
【0014】更に本発明は、外周面周方向に少なくとも
2個の色領域811a・811b(または812a・8
12b、821a・821b、822a・822b)に
等分割され、各々の色領域にインキ像を形成する版胴8
11、812及びゴム胴821、822と、該ゴム胴8
21、822と外接し、その周面にシートを保持して搬
送するとともに、該ゴム胴821、822の各々のイン
キ像を該シートに転写するための圧胴600と、外周面
にて圧胴600と略外接し、該外周面に該シートを保持
して搬送し、該圧胴600へ該シートを受渡すための給
紙胴500と、該給紙胴500の周面に備えられ、該給
紙胴500の回転とともに移動する給紙胴グリッパ51
0と、該給紙胴500へ受渡すためのシートを搬送する
ベルトコンベア状のフィーダーボード100と、該フィ
ーダーボード100が搬送したシートを該給紙胴500
へ受渡すためのスイング機構400と、該フィーダーボ
ード100と該スイング機構400の間に位置する前当
て機構300とが備えられ、該圧胴600の外周面は周
方向長さが該色領域811a、811b、812a、8
12b、821a、821b、822a、822b)の
周方向長さに等しい複数のセグメント600a、600
b、600cに等分割され、該スイング機構400は、
該給紙胴500への該シートの受渡しを行う受渡し位置
に該給紙胴グリッパ510が到達したときに、該受渡し
位置へ移動するよう構成され、該前当て機構300は、
該フィーダーボード100と該スイング機構400の間
の該シートの搬送経路に進入する進入位置と該搬送経路
から外れる後退位置との間で移動可能に設けられ、該進
入位置において該シートの搬送方向先端面と当接して該
シートが該フィーダーボードから該スイング機構400
へ搬送されるのを一時的に阻止するとともに、該フィー
ダーボード100が該シートを搬送しようとする力を利
用して該シートの最前端を該給紙胴500の軸と平行に
なるよう整え、該後退位置において該シートの通過を許
容する前当て301と、該前当て301に接続され、該
前当て301を該進入位置と後退位置との間で駆動する
前当て駆動機構310とを有する多色刷オフセット印刷
機において、該給紙胴500は該セグメント600a、
600b、600cの周長と同じ長さの外周長を有し、
該前当て駆動機構610は、該給紙胴500が該版胴8
11、812の色領域811a・811b(812a・
812b)の分割数に等しい回数だけ回転するのに要す
る時間と同期して、該前当て301を該突出位置から該
後退位置に向けて駆動するオフセット印刷機を提供して
いる。
【0015】更に、該シートを該シートの幅方向に移動
させて該搬送経路上の所定の位置に整えるための横針機
構200を備え、該横針機構200は、該フィーダーボ
ード100と該前当て301との間の該シートの搬送経
路上に該シートの幅方向に移動可能なシート保持部21
0と、該シート保持部210を駆動するためのシート保
持部駆動機構230とを有し、該シート保持部駆動機構
230は、該給紙胴500が該版胴821、822の色
領域811a、811b(812a、812b)の分割
数に等しい回数だけ回転するのに要する時間と同期して
該シート保持部210を駆動するのが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態による多色刷
オフセット印刷機について図1乃至図7に基づき説明す
る。
【0017】(1)全体構成 先ず、本実施の形態の多色刷オフセット印刷機の構成の
概要について図1に基づき説明する。図1の多色刷オフ
セット印刷機は、圧胴600上に保持されたシートに印
刷を施すため、ゴム胴821、822と版胴811、8
12とインキローラー群801、802、803、80
4とから成るインキ部800が備えられる。
【0018】インキ部800に印刷媒体たるシートを供
給するための給紙機構が、圧胴600の一方側に配置さ
れる。給紙機構は、印刷媒体たるシートを蓄えるための
給紙パイル1と、給紙パイル1に蓄えられたシートを圧
胴600へ供給するためのフィーダーボード100、イ
ンフィード部900、給紙胴500から構成される。イ
ンフィード部900にはシートの先端と当接してシート
の搬送を一時的に阻止する前当て機構300と、シート
の幅方向の位置を調整する横針機構200と、フィーダ
ーボード100から搬送されてきたシートを給紙胴50
0へ受渡すためのスイング機構400が設けられてい
る。
【0019】又、圧胴600上でインキ部800からの
インキ像転写を受けた印刷済のシートを排紙するための
排紙機構700が、圧胴600の他方側に配置される。
排紙機構700は、排紙スプロケット701、702
と、排紙スプロケットに還装されたチェーン710と、
チェーン710に備えらえた排紙グリッパ720、73
0を有する。排紙機構700の近辺には、排紙機構70
0により搬送された印刷済のシートを蓄積するための排
紙パイル2が備えられる。
【0020】給紙胴500、圧胴600、ゴム胴82
1、822、版胴811、812は、略円筒状の部材で
あり、その中心軸が互いに平行に延び、各々その中心軸
を中心に回転する。又、排紙部700を構成する2つの
排紙スプロケット701、702も、給紙胴500等と
平行な軸を中心に回転する。各々の回転方向は図1に示
されるとおりである。図に示されるように、給紙胴50
0、排紙部700の排紙スプロケット701、ゴム胴8
21、822は圧胴600に外接しており、版胴811
はゴム胴821へ、版胴812はゴム胴822へそれぞ
れ外接している。
【0021】各部材の駆動は、フレーム3(図4乃至
6)に固着されたモータ(図示せず)により供給され
る。モータの出力軸からの動力が圧胴600へと伝達さ
れるように構成され、給紙胴500は、圧胴600の回
転力により駆動されるよう構成され、前当て機構300
及び横針機構200は、給紙胴500の回転力により駆
動されるよう構成され、フィーダーボード100は、前
当て機構300及び横針機構200を駆動する駆動機構
(図示せず)から駆動力を伝達されるよう構成されてい
る。また、排紙機構700に設けられたチェーン710
を搬送するための排紙プロケット701は、上記圧胴6
00の回転力により駆動されるよう構成されている。更
に、ゴム胴821、812は上記圧胴600の回転力に
より駆動されるよう構成されており、版胴811、82
1はゴム胴821、822の回転力により駆動されるよ
う構成されている。
【0022】(2)インキ部800 本実施の形態では、4色のインキを用いた印刷装置を採
用している。この場合、インキに用いられる4色として
は、マゼンダ、シアン、イエロー、ブラックが一般的で
ある。インキローラー群801、802、803、80
4は、各々異なる色のインキを版胴811、812に載
せるためのものである。
【0023】版胴811、812の周面は、周方向に、
各々2つの版領域811aと811b、あるいは812
aと812bに等分割されている。4つの版領域811
a、811b、812a、812bは、各々上記インキ
ローラー群801、802、803、804に対応する
異なる色に対応する版が形成されており、各々対応する
インキローラー群801、802、803、804から
のみインキを受け取るようになっている。版胴811、
812は、ゴム胴821、822の周面にインキ像を形
成するためのものである。
【0024】ゴム胴821、822の周面は、上記版胴
811、812と同一の外周長を有し、周方向に、各々
上記版胴811、812の外周面と同じ分割数たる2つ
の色領域821aと821b、あるいは822aと82
2bに等分割されている。上記モータの駆動力の伝達
は、版胴811、812が1回転する間に、ゴム胴82
1、822も1回転するように行われ、互いに外接する
周面でズレを生じることなく回転するよう構成されてい
る。ゴム胴821、822の周面の4つの色領域821
a、821b、822a、822bは、各々上記版胴8
11、812の周面の4つの版領域811a、811
b、812a、812bに対応しており、ゴム胴82
1、822と版胴811、812の回転に伴い、色領域
821a、821b、822a、822bの始点(又は
終点)が、各々対応する版領域811a、811b、8
12a、812bの始点(又は終点)に一致するように
配置されている。
【0025】(3)圧胴600 圧胴600の外周面は、周方向に、上記ゴム胴821、
822の色領域821a、821b、822a、822
bの周長と同じ長さを有する、3つのセグメント600
a、600b、600cに等分割されている。上記モー
タの駆動力の伝達は、版胴811、812及びゴム胴8
21、822が1回転する間に、圧胴600が2/3回
転するように行われ、互いに外接する周面でズレを生じ
ることなく回転するよう構成されている。圧胴600の
周面の3つのセグメント600a、600b、600c
は、各々上記ゴム胴821、822の周面の4つの色領
域821a、821b、822a、822bのいずれか
に対応するようになっており、圧胴600とゴム胴82
1、822の回転に伴い、セグメント600a、600
b、600cの始点(又は終点)が、色領域821a、
821b、822a、822bの始点(又は終点)のい
ずれかに一致するように配置されている。
【0026】圧胴600の外周面の各セグメント600
a、600b、600cの先頭には、図示せぬ圧胴爪を
それぞれ設けた圧胴グリッパ610、620、630が
備えられ、圧胴グリッパ610、620、630は、圧
胴600の回転とともに移動するように圧胴600に対
し固定されている。
【0027】圧胴グリッパ610、620、630は、
いずれも各セグメント600a、600b、600cに
1枚のシートを保持するためのものであり、シートの保
持を行うための閉状態(閉位置)と、シートの受入れ又
は解放を行うための開状態(開位置)との間で切換可能
になっている。開状態では、圧胴グリッパ610、62
0、630に設けられた圧胴爪(図示せず)が圧胴60
0の外周面から圧胴600の半径方向外方に離反する位
置へ移動し、閉状態では、圧胴グリッパ610、62
0、630に設けられた圧胴爪が圧胴600の外周面に
倣う位置へ移動するようになっている。圧胴グリッパ6
10、620、630の圧胴爪は、圧胴600と給紙胴
500の外接位置600Sにおいて、後述の給紙胴50
0の外周面に形成された凹部に進入するように構成され
る。圧胴グリッパ610、620、630は、各々圧胴
600の中心軸と平行な方向に一列に並ぶよう複数ずつ
設けられている。
【0028】後述するように、圧胴グリッパ610、6
20、630が圧胴600と給紙胴500との外接位置
に到達する直前の位置における開状態への切換動作、即
ち圧胴グリッパ610、620、630へのシートの受
入れ動作のための駆動力の伝達が、圧胴600の2/3
(ゴム胴の色領域の分割数/圧胴のセグメント数)回転
毎に1度行われるよう構成されている。
【0029】かかる構成により、給紙胴500付近に
て、圧胴グリッパ610、620、630のいずれかが
シート受渡しを伴う開状態切換動作を行い、圧胴600
の1/3回転後には、圧胴グリッパ620、630、6
10のいずれかがシート受渡しを伴わない閉状態維持動
作を行い、全体としてシート受渡しを伴う開状態切換動
作とシート受渡しを伴わない閉状態維持動作とが交互に
行われる。シート受渡しを伴う開状態切換動作において
は、圧胴グリッパ610、620、630は、圧胴60
0と給紙胴500との外接位置に到達する直前の位置に
おいては開状態であり、直後の位置においては閉状態へ
切換る。又、シート受渡しを伴わない閉状態維持動作に
おいては、圧胴グリッパ610、620、630は、圧
胴600と給紙胴500との外接位置に到達する直前、
直後の位置において閉状態に維持される。
【0030】更に、後述するように、圧胴グリッパ61
0、620、630が圧胴600と排紙機構700との
最近接位置に到達した直後の位置における開状態への切
換動作、即ち圧胴グリッパ610、620、630から
のシートの解放動作のための駆動力の伝達が、圧胴60
0の2/3(ゴム胴の色領域の分割数/圧胴のセグメン
ト数)回転毎に1度行われるようになっている。排紙機
構700付近にて、圧胴グリッパ610、620、63
0のいずれかがシート受渡しを伴う開状態切換動作を行
い、圧胴600の1/3回転後には、圧胴グリッパ62
0、630、610のいずれかがシート受渡しを伴わな
い閉状態維持動作を行い、全体として排紙機構700へ
のシート受渡しを伴う開状態切換動作とシート受渡しを
伴わない閉状態維持動作とが交互に行われるようになっ
ている。シート受渡しを伴う開状態切換動作において
は、圧胴グリッパ610、620、630は、圧胴60
0と排紙機構700との最近接位置に到達する直前の位
置においては閉状態であり、直後の位置においては開状
態へ切換る。又、シート受渡しを伴わない閉状態維持動
作においては、圧胴グリッパ610、620、630
は、圧胴600と排紙機構700との最近接位置に到達
する直前、直後の位置において閉状態に維持される。
【0031】(4)フィーダーボード100及びインフ
ィード部900 給紙機構のフィーダーボード100は、ベルトコンベア
状をなし、その上面に給紙パイル1に蓄えられたシート
を1枚ずつ載せて、インフィード部900の方へ搬送す
る。フィーダーボード100は、圧胴600が2/3
(ゴム胴の色領域の分割数/圧胴のセグメント数)回転
する毎に、即ち、給紙胴500が2回転する毎に(ゴム
胴の色領域の分割数と同じ回数だけ回転する毎に)1枚
のシートを搬送する速度で駆動されている。
【0032】インフィード部900は、フィーダーボー
ド100から搬送されてきたシートを給紙胴500へ受
渡すためのスイング機構400と、シートをフィーダー
ボード100から給紙胴500へ受渡す前にシートの位
置を整えるための前当て機構300及び横針機構200
を有する。
【0033】用紙の向きを整えるための前当て機構30
0は、フィーダーボード100とスイング機構400と
の間に設けられている。前当て機構300は、前当て3
01(図5、図6)と前当て駆動機構310(図5、図
6)とを備える。前当て301は、フィーダーボード1
00とスイング機構400との間のシートの搬送経路上
に進入する進入位置と、当該搬送経路から外れる後退位
置との間で移動可能に構成される。又前当て駆動機構3
10は、前当て301に接続され、前当て301を進入
位置と後退位置との間で移動させるように構成される。
前当て駆動機構310は、前当て301を進入位置に保
持しているが、圧胴600が2/3(ゴム胴の色領域の
分割数/圧胴のセグメント数)回転する(給紙胴500
が2回転する)毎に1回、一時的に前当て301を後退
位置に移動させる。前当て駆動機構310が前当て30
1を上記進入位置に保持している間は、フィーダーボー
ド100から搬送されてきたシートの搬送方向先端部が
前当て301に当接してシートの通過が阻止され、フィ
ーダーボード100の搬送力と相まってシートの搬送方
向先端部が給紙胴500等の軸と平行に整えられるよう
構成される。又、前当て駆動機構310が前当て301
を上記後退位置へ移動させた際には、シートの通過が許
容され、シートがスイング機構400によって搬送され
るのが可能となる。
【0034】横針機構200は、上記フィーダーボード
100と前当て機構300との間に設けられ、シートを
シートの幅方向に移動させて搬送経路上の所定の位置に
整えるためのものである。横針機構200は、シート保
持部210(図2、3)と、シート保持部駆動機構23
0(図2、4)とを備える。
【0035】シート保持部210は、スライドバー21
1(図2、3)と横針部材220(図2、3)とからな
り、スライドバー211と横針部材220とによりシー
トを挟込み、保持可能に構成される。又、フィーダーボ
ード100と前当て機構300の前当て301(図5)
との間に備えられ、スライドバー211と横針部材22
0との間にシートの搬送経路を画成している。シート保
持部210は、シートの幅方向に移動可能に構成されて
いる。シート保持部駆動機構230は、横針駆動機構2
50(図2、4)とスライドバー駆動機構231(図
2、4)とから成る。横針駆動機構250は、シート保
持部210の横針部材220をスライドバー211から
離間する位置へ移動させてシートの通過を許容させた
り、シート保持部210の横針部材220をスライドバ
ー211に当接する位置へ移動させてシートを保持させ
たりするためのものである。
【0036】又、スライドバー駆動機構231は、シー
ト保持部210のスライドバー211をシートの幅方向
に移動させるためのものである。横針駆動機構250
は、圧胴600が2/3(ゴム胴の色領域の分割数/圧
胴のセグメント数)回転する(給紙胴500が2回転す
る)毎に1回、横針部材220をスライドバー211へ
当接する位置へ移動させて、横針部材220とスライド
バー211との間にシートを保持させ、横針部材220
をスライドバー211から離間する位置へ移動させて、
両者からシートを解放する動作を行うよう構成されてい
る。また、スライドバー駆動機構231は、圧胴600
が2/3(ゴム胴の色領域の分割数/圧胴のセグメント
数)回転する(給紙胴500が2回転する)毎に1回、
スライドバー211を図2の上下方向へ往復移動させる
よう構成されている。スライドバー駆動機構231がス
ライドバー211を駆動するタイミングは、具体的に
は、スライドバー211を図2の上方向へ移動するのは
横針駆動機構250が横針部材220をスライドバー2
11から離間する位置に保持している間であり、スライ
ドバー211を図2の下方向へ移動するのは横針駆動機
構250が横針部材220をスライドバー211に当接
する位置に保持している間となるよう構成されている。
かかる構成により、横針部材220がスライドバー21
1から離間している間にシートの移動準備が行われ、横
針部材220がスライドバー211に当接し、シート保
持部210がシートを保持している間にシートをその幅
方向に移動させることができる。
【0037】スイング機構400は、スインググリッパ
410と、スインググリッパ410を駆動するためのス
イング駆動機構420(図5、図7)を備える。スイン
ググリッパ410は、フィーダーボード100から搬送
されてきたシートの先端を挟み、保持するためのスイン
グ爪412(図5)とスイング爪台(図示せず)とを備
える。スイング爪412は、スイング爪台に対し、シー
トを保持するための閉位置と、シートを受入れ又は解放
するための開位置との間で移動可能になっている。ま
た、スインググリッパ410が給紙胴500との外接位
置へ近づく際には、スインググリッパ410のスイング
爪412が給紙胴500の外周面に形成された図示しな
い凹部に進入するように配置されている。
【0038】スイング駆動機構420はスインググリッ
パ駆動機構421(図5)とスインググリッパカム駆動
機構430(図5、図7)とを備える。スインググリッ
パ駆動機構421は、スインググリッパ410をフィー
ダーボード100寄りの位置から給紙胴500の外周面
付近を通過して図示せぬ待機位置まで移動させ、また、
当該待機位置から給紙胴500の外周面付近を通過して
フィーダーボード100寄りの位置へ移動させるための
ものである。スインググリッパ駆動機構421は、圧胴
600が1/3回転する毎(給紙胴500が1回転する
毎)に1回、スインググリッパ410に上記往復移動動
作を行わせるよう構成されている。
【0039】スイング爪412は、圧胴600が1/3
回転する毎(給紙胴500が1回転する毎)に1回、閉
状態でスインググリッパ410に伴われて給紙胴500
の外周面付近の位置に移動し、ここで開状態に切換わ
り、開状態のまま給紙胴500の外周面付近の位置を通
過して待機位置へと移動し、再び給紙胴500の外周面
付近へ移動して閉状態に切換わり、閉状態のままフィー
ダーボード100寄りの位置に戻される。即ち、スイン
ググリッパ駆動機構421の動作に伴い、スイング爪4
12が開状態または閉状態に切換わる。また、スイング
グリッパ410が給紙胴500へ近づく際には、スイン
ググリッパ410のスイング爪412は、給紙胴500
の外周面に形成された後述の凹部に進入するように構成
される。
【0040】また、スインググリッパカム駆動機構43
0は、スインググリッパ410がフィーダーボード10
0寄りの位置に来たときのうち2回に1回、開状態にあ
るスイング爪412を閉状態にするように構成されてい
る。この開閉動作は、圧胴600が2/3回転する毎
(給紙胴500が2回転する毎)に1回行われる。かか
る構成により、スイング爪412は、圧胴600が1/
3回転する毎(給紙胴500が1回転する毎)に1回、
スインググリッパ410に伴われてフィーダーボード1
00寄りの位置に移動するが、当該位置にあるときのう
ち2回に1回(圧胴600が2/3回転する毎(給紙胴
500が2回転する毎)に1回)のみ、開位置と閉位置
の間を1往復する。以上のように構成されたインフィー
ド部900は、圧胴600の2/3回転(給紙胴500
の2回転)を1周期として、その間シート受渡しを伴う
スインググリッパ410の往復動作と、シート受渡しを
伴わないスインググリッパ410の往復動作とを交互に
行う。
【0041】具体的に説明すると、初めの時点を、圧胴
600が「0回転目」であるとする。まず、横針機構2
00のシート保持部210は、シートの通過を許容する
位置にあり、シートは横針機構200のシート保持部2
10付近を通過する。また前当て機構300の前当て3
01は、上記進入位置にあり、フィーダーボード100
にて搬送されてきたシートの搬送方向先端面が、前当て
301に当接し、該シートがスイング機構400により
搬送されるのが阻止される。そして、前当て301によ
るシート供給阻止の働きと、フィーダーボード100の
搬送力の働きとが相まって、シートの搬送方向先端縁が
給紙胴500の中心軸と平行になるように、シートの向
きが調整される。この間にシート保持機構210のスラ
イドバー211が、図2の上方向へ移動され、シートの
幅方向位置決めのための準備が行われる。
【0042】その後に、横針機構200のシート保持部
駆動機構230の横針駆動機構250が、横針部220
をスライドバー211に向う方向に移動させ、シートを
介して横針部220をスライドバー211に当接させる
ことにより、シートをスライドバー211と横針部22
0との間に保持する。そして、スライドバー駆動機構2
31がスライドバー211を図2の下方向へ移動させ
る。よってシートは、シート幅方向の所定の位置に移動
される。こうして、スイング機構400のスインググリ
ッパ410のスイング爪と、スイング爪台との間に該シ
ートが保持される前に、シートの位置決めが行われる。
このとき、スインググリッパ410のスイング爪が開位
置へ移動され、スインググリッパ410へのシートの受
入れ態勢を整えている。
【0043】その後、横針機構200のシート保持部駆
動機構230が横針部220をスライドバー211から
離間する方向に移動させて、シートの通過を可能にし、
スインググリッパ410のスイング爪412が、閉位置
に戻されることにより、スイング爪412とスイング爪
台の間にシートの先端が挟まれる。こうして、シート
は、スイング機構400に保持される。
【0044】更に、前当て機構300の前当て301
が、前当て駆動機構310により後退位置に移動される
と、スイング爪412が閉位置に保持された状態、即
ち、シートがスインググリッパ410に保持された状態
のまま、スインググリッパ410が、スイング爪412
とスイング爪台とを従えて、フィーダーボード100寄
りの位置から給紙胴500の外周面付近へ移動する。こ
こでスイング爪412が開位置へ移動されて、シートが
解放され、給紙胴500へシートが受渡され、その後
に、一度スインググリッパ410は図示せぬ待機位置へ
移動し、そこから再び給紙胴500の外周面付近を通過
してフィーダーボード100寄りの位置へ戻される。
【0045】圧胴600が2/3回転する毎に、フィー
ダーボード100が1枚のシートを搬送する速度で搬送
しているために、圧胴600が1/3回転して「1/3
回転目」となったときは(120度回転したとき)、シ
ートがインフィード部900に供給されない。そして、
前当て駆動機構310と横針機構200のシート保持部
駆動機構230が動作しないことから、シートの位置決
め動作もなされない。スイング機構400は上記「0回
転目」と同様の動作をするが、ここではシートがスイン
グ機構400へ供給されていないため、スインググリッ
パ410にシートが保持されないまま、スインググリッ
パ410がスイング爪412とスイング爪台とを従えて
フィーダーボード100寄りの位置から給紙胴500の
外周面付近を通過し、図示せぬ待機位置へ移動される。
ここでは給紙胴500へのシートの受渡しは行われず、
スインググリッパ410が、スイング爪412とスイン
グ爪台とを従えて図示せぬ待機位置から給紙胴500の
外周面付近を通過して、フィーダーボード100寄りの
位置へ戻される。
【0046】更に圧胴600が1/3回転して「2/3
回転目」となったとき(240度回転したとき)は、上
記「0回転目」と同様の動作が行われる。ここで、フィ
ーダーボード100は、圧胴600が2/3回転する毎
に1枚のシートを供給しているので、スインググリッパ
410が1枚のシートを銜えて給紙胴500に受渡すこ
ととなる。なお、上述の例では一般に言う引針機構を横
針機構としたが、この種の印刷機に一般的に用いられる
押針機構としてもよい。
【0047】(5)給紙胴500 給紙胴500の外周長は、上記ゴム胴821、822の
色領域821a、821b、822a、822bの周長
と同じ長さ、即ち、圧胴600の個々のセグメント60
0a、600b、600cの周長と同じ長さになってい
る。モータの駆動力の伝達は、圧胴600が1/3回転
する間に、給紙胴500が1回転するように行われる。
【0048】給紙胴500の周面には、印刷媒体たるシ
ートを給紙胴500の外周面に保持するための給紙胴爪
512(図5)を有する給紙胴グリッパ510が備えら
れ、給紙胴500の回転とともに移動するよう、給紙胴
500に対し固定されている。給紙胴グリッパ510
は、給紙胴500の軸方向に複数並んで一列に設けら
れ、給紙胴グリッパ510が設けられた列に並んで、給
紙胴500の外周面には、上述の圧胴グリッパ610、
620、630の圧胴爪及びスインググリッパ410の
スイング爪412の進入を許容するための凹部(図示せ
ず)が、給紙胴グリッパ510と互違いとなる位置に形
成される。
【0049】給紙胴グリッパ510は、給紙胴500と
圧胴600の回転に伴い、上記圧胴600の各セグメン
ト600a、600b、600cの先頭に設けられた圧
胴グリッパ610、620、630のいずれかが、圧胴
600と給紙胴500の外接位置600Sに到達すると
きに、給紙胴グリッパ510が同時に当該外接位置に到
達するように配置されている。又、給紙胴グリッパ51
0は、上記インフィード部900のスイング部400の
スインググリッパ410が給紙胴500の外周面付近に
到達するときに、給紙胴500の軸方向に、スイング爪
412と互違いに並ぶ位置にくるように配置されてい
る。
【0050】給紙胴グリッパ510は、給紙胴500に
1枚のシートを保持するためのものであり、シートの保
持を行うための閉状態(閉位置)と、シートの受入れ又
は解放を行うための開状態(開位置)との間で切換可能
になっている。開状態では、給紙胴グリッパ510に設
けられた給紙胴爪512(図5)が、給紙胴500の外
周面から給紙胴500の半径方向外方に離反する位置へ
移動し、閉状態では、給紙胴グリッパ510に設けられ
た給紙胴爪512(図5)が、給紙胴500の外周面に
倣う位置へ移動するようになっている。給紙胴グリッパ
510の給紙胴爪512(図5)は、圧胴600と給紙
胴500の外接位置600Sにおいて、上述の圧胴60
0の外周面に形成された凹部に進入するように構成され
る。
【0051】スイング機構400付近の位置における給
紙胴グリッパ510の開状態への切換動作は、上記圧胴
600の1/3回転毎(給紙胴500の1回転毎)に1
度行われるようになっている。このとき、スイング機構
400からシートが供給されれば、給紙胴グリッパ51
0にシートが受入れられる。一方、スイング機構400
からシートが供給されなければ、給紙胴グリッパ510
にシートは受入れられない。
【0052】給紙胴グリッパ510が圧胴600と給紙
胴500との外接位置600Sに到達した直後の位置に
おける給紙胴グリッパ510の開状態への切換動作は、
上記圧胴600の1/3回転毎(給紙胴500の1回転
毎)に1度行われるようになっている。そして、給紙胴
グリッパ510が圧胴600と給紙胴500との外接位
置600Sに到達する直前の位置における給紙胴510
の開状態への切換動作は、上記圧胴600の2/3回転
毎(給紙胴500の2回転毎)に1度行われるようにな
っている。即ち、給紙胴グリッパ510は、圧胴600
が2/3回転する(給紙胴500が2回転する)毎に、
圧胴600と給紙胴500との外接位置600Sに到達
する直前、直後を通じて開状態に保たれる動作と、圧胴
600と給紙胴500との外接位置600Sに到達する
直前には閉状態、直後には開状態となる動作とを交互に
繰返すこととなる。前者は、給紙胴グリッパ510にシ
ートが保持されていない場合に行われる動作であり、こ
の場合には、後述のように、給紙胴グリッパ510と出
会う圧胴グリッパ610、620、630にシートが保
持されているので、給紙胴グリッパ510が圧胴600
に保持されたシートの搬送経路を避け、シートの破損を
回避することとなる。後者は、給紙胴グリッパ510に
シートが保持されている場合に行われる動作であり、こ
の場合には、後述のように、給紙胴グリッパ510と出
会う圧胴グリッパ610、620、630にシートが保
持されていないので、給紙胴グリッパ510に保持され
たシートを給紙胴グリッパ510から開放し、給紙胴グ
リッパ510と出会う圧胴グリッパ610、620、6
30にシートを受渡す。
【0053】このようにして、給紙胴グリッパ510
は、圧胴600付近にて、シート受渡しを伴う開状態切
換動作と、シート受渡しを伴わない開状態切換動作を交
互に行うようになっている。シート受渡しを伴う開状態
切換動作においては、給紙胴グリッパ510が圧胴60
0と給紙胴500との外接位置に到達する直前の位置に
おいては閉状態であり、直後の位置においては開状態へ
切換る。又、シート受渡しを伴わない開状態切換動作に
おいては、給紙胴グリッパ510が圧胴600と給紙胴
500との外接位置に到達する直前、直後の位置におい
て開状態が維持される。
【0054】(6)排紙機構700 上述したように、排紙機構700は、排紙スプロケット
701、702と、チェーン710と、排紙グリッパ7
20、730とを備える。排紙スプロケット701、7
02を環装するよう備えられたチェーン710は、排紙
スプロケット701、702により搬送されるようにな
っている。排紙スプロケット701、702への駆動力
は、チェーン710の搬送速度が、上記圧胴600の外
周面の移動速度と略等しくなるように設定される。チェ
ーン710の全長は、ゴム胴821、822の外周長の
整数倍に略等しいが、本実施の形態では、ゴム胴82
1、822の外周長の略2倍の長さである。印刷済のシ
ートを排紙機構700に保持するための排紙グリッパ7
20、730はチェーン710に固定され、チェーン7
10の搬送とともに移動する。排紙グリッパ720、7
30は、ゴム胴821、822の外周長(即ち圧胴60
0の各セグメントの周長の2倍の長さ)と略等しい長さ
分、互いに離間して配置され、圧胴600の2/3回転
毎にいずれかの排紙グリッパ720、730が排紙機構
700と圧胴600との最近接位置に到達するように構
成されている。又、排紙グリッパ720、730は、排
紙機構700の搬送と圧胴600の回転に伴い、上記圧
胴グリッパ610、620、630のいずれかが圧胴6
00と排紙機構700の最近接位置に到達したときに、
同時に当該最近接位置に到達し、各圧胴グリッパ61
0、620、630が並ぶ列と同一直線上に並ぶよう配
置されている。
【0055】排紙グリッパ720、730は、シートの
保持を行うための閉状態(閉位置)と、シートの受入れ
又は解放を行うための開状態(開位置)との間で切換可
能になっている。具体的には、排紙グリッパ720、7
30は、排紙機構700と圧胴600との最近接位置に
到達したときに、シートを受入れるために開状態に切換
わるようになっており、又、排紙パイル2付近にて、シ
ートを解放するために開状態に切換わるように構成され
ており、上記の開状態への切換わり以外は、常に閉状態
を保っている。
【0056】(7)動作 本実施の形態の多色刷オフセット印刷機の動作について
説明する。
【0057】まず、圧胴600の外周面に備えられたシ
ートにインキ像を形成するための動作について説明する
と、インキローラー群801、802、803、804
により、版胴811、812の周面の各版領域811
a、811b、812a、812bにインキが供給され
る。例えば、インキローラー群801は版領域811a
にのみインキを供給し、インキローラー群802は版領
域811bにのみインキを供給し、インキローラー群8
03は版領域812aにのみインキを供給し、インキロ
ーラー群804は版領域812bにのみインキを供給す
る。
【0058】次に、インキが供給された版胴811、8
12の各版領域811a、811b、812a、812
bが各々対応するゴム胴821、822の各色領域82
1a、821b、822a、822bに接触することに
より、各色領域821a、821b、822a、822
bに、対応するインキ像が形成される。
【0059】更に、インキ像が形成されたゴム胴82
1、822の各色領域821a、821b、822a、
822bが、圧胴600の各セグメント600a、60
0b、600cに保持された印字媒体たるシートに接触
することにより、各色領域821a、821b、822
a、822bに形成されたインキ像が、シートに転写さ
れる。このとき、ゴム胴821又は822とシートが1
回接触する毎に、1色のインキ像が転写されるが、印字
媒体たるシートが、圧胴600の2回転の間に渡り圧胴
600の周面に保持されることにより、4色全てのイン
キ像が転写される。即ち、図1に示される状態では、セ
グメント600aに保持されたシートは、色領域821
aによりインキ像を転写されている最中である。この
後、当該シートは圧胴600の回転に伴ってゴム胴82
2に対向する位置に移動して、色領域822bによりイ
ンキ像が転写される。その後圧胴600が1回転して再
び図1に示される状態に戻ったときには、ゴム胴82
1、822は3/2回転しているので、この後当該シー
トは、色領域821b、822aによりそれぞれインキ
像が転写され、4色全てのインキ像の転写を受けること
となる。
【0060】次に、印刷媒体たるシートの搬送動作につ
いて説明する。フィーダーボード100により搬送され
るシートは、フィーダーボード100のインフィード部
900寄りの終点にて、前当て機構300の前当て30
1に当接し、通過が阻止される。この状態でフィーダー
ボード100の搬送力によりシートの搬送方向先端部が
給紙胴500の軸に平行になり、シート全体の向きが整
えられる。又、シートは、ここで横針機構200により
シート幅方向に位置決めされる。次に、シートがスイン
グ機構400のスインググリッパ410により保持さ
れ、前当て機構300の前当て301が後退位置へ移動
する。スイング機構400に受渡されたシートは、スイ
ンググリッパ410の往復動によって、給紙胴500側
へ搬送され、給紙胴500の給紙グリッパ510へ受渡
され、更に給紙胴500の周面に保持されて圧胴600
側へ搬送される。そして、シートの先端が給紙胴500
と圧胴600との外接位置に到達したとき、給紙胴グリ
ッパ510と、圧胴グリッパ610、620、630の
うちのいずれかとの間でシートの受渡しが行われる。圧
胴グリッパ610、620、630のいずれかにより圧
胴600の周面に保持されたシートは、圧胴600が約
2回転する間圧胴600の周面に保持され続ける。即
ち、圧胴600の1回転目には排紙機構700付近に達
しても排紙機構700へ受渡されることなく、圧胴60
0に保持され続け、4色分のインキ像の転写処理を施さ
れた後、当該圧胴グリッパ610又は620又は630
から排紙機構700に備えられた排紙グリッパ720、
730のうちのいずれかへ受渡される。シートはその
後、チェーン710により搬送され、排紙パイル2付近
にて排紙グリッパ720、730が開位置へ切換ること
により排紙グリッパ720、730から解放され、排紙
パイル2へ蓄積される。
【0061】ここで、上述のように、個々のシートは、
圧胴600が2回転する間、圧胴600の外周面に保持
される。また各セグメント600a、600b、600
cのうち、1箇所おきにシートが圧胴に供給される点が
重要である。即ち、図1の版胴600のセグメント60
0aにシートが供給されると、次のセグメント600b
にはシートが供給されず、更に次のセグメント600c
にシートが供給され、その後にはセグメント600aに
シートが供給されない。そして、各セグメント600
a、600b、600cのうち、1箇所おきにシートが
排紙される。即ち、図1の版胴600のセグメント60
0aからシートが排紙されると、次のセグメント600
bからはシートが排紙されず、更に次のセグメント60
0cからシートが排紙され、その後にはセグメント60
0aからシートが排紙されない。
【0062】次に、圧胴600への給紙について最初に
圧胴600のセグメント600aにシートを給紙する場
合を想定して説明する。まず、前当て機構300と横針
機構200とがシートの位置を整えるときは、スイング
機構400のスインググリッパ410は、フィーダーボ
ード100寄りの位置にあり、前当て機構300の前当
て301は、前当て駆動機構310により進入位置に保
持されている。スインググリッパカム駆動機構430が
スイング爪412(図5)を開位置に保持しており、シ
ートがスインググリッパ410に受入れられる。この状
態で、前あて機構300とフィーダーボード100の搬
送力、及び横針機構200によりシートの位置決めがな
される。そして、スインググリッパカム駆動機構430
がスイング爪412(図5)を閉位置へ移動させ、前当
て駆動機構310が前当て301(図5)を後退位置へ
移動させると、シートはスインググリッパ410に保持
されて給紙胴500へ向けて供給可能となる。この後、
スインググリッパ410がフィーダーボード100寄り
の位置から給紙胴500の外周面付近の位置へ移動する
が、このタイミングに合わせて、給紙胴グリッパ510
も、給紙胴500の回転によりスインググリッパ410
へ接近するようになっている。ここで、給紙胴グリッパ
510はスインググリッパ410へ近づく直前に開状態
への切換わるため、給紙胴グリッパ510へシートが受
入れられる。そして、給紙胴グリッパ510が閉状態に
なることにより、一度シートは給紙胴グリッパ510と
スイング爪412の双方に保持される状態となる。その
直後、スイング爪412が開位置へ移動し、スインググ
リッパ410が給紙胴500の外周面付近の位置から図
示せぬ待機位置へ移動する間は、スインググリッパ41
0は閉状態となる。これにより、スインググリッパ41
0からシートが解放され、給紙胴グリッパ510のみが
閉状態を保つことによりシートが完全に給紙胴500の
みに保持され、給紙胴500へシートの受渡しが行われ
る。この状態で、シートは、給紙胴500の回転により
搬送される。給紙胴グリッパ510と圧胴グリッパ61
0とが給紙胴500と圧胴600の外接位置に到達する
直前に、圧胴グリッパ610が開状態へ切換わり、シー
トが圧胴グリッパ610に受入れられる。そして圧胴グ
リッパ610が閉状態に切換ることにより、一度シート
は圧胴グリッパ610と給紙胴グリッパ510の双方に
保持される状態となる。その後、給紙胴グリッパ510
が開状態に切換わることにより、シートが給紙胴グリッ
パ510から解放され、圧胴グリッパ610へのシート
の受渡しが行われる。こうしてシートはセグメント60
0aに保持され、圧胴600の回転とともに搬送され
る。なお、説明の便宜上、上記一連の動作を行う場合
を、給紙動作における圧胴600のゼロ回転目とする。
【0063】圧胴600が1/3回転すると(給紙動作
における圧胴600の1/3回転目)、前当て駆動機構
310は前当て301を進入位置へ保持したまま移動さ
せず、横針機構200のシート保持部駆動機構230は
シート保持部210によるシートの位置調整動作を実行
しない。又、スインググリッパ410は、フィーダーボ
ード100寄りの位置にある。このとき、フィーダーボ
ード100は圧胴600が2/3回転する毎に1枚のシ
ートを供給しているために、この状態ではフィーダーボ
ード100上にある、次に供給されるシートの先端が前
あて機構300に到達していない。更に、スイング爪4
12の閉位置への移動も行われない。このように、スイ
ンググリッパ410はシートの受入れ動作を行わない。
また、前当て駆動機構310が前当て301を後退位置
へ移動させないために、スイング機構400からシート
が供給されない。そして、上述のようにスインググリッ
パ410はシートを保持していないので、スイング機構
400から給紙胴500へのシートの受渡しはなされな
い。給紙胴グリッパ510は、給紙胴爪512(図5)
の開閉動作を行うが、シートを保持しない状態で給紙胴
500の回転に伴い圧胴600の方へ移動する。そし
て、給紙胴グリッパ510と圧胴グリッパ620とが給
紙胴500と圧胴600の外接位置に到達する直前、直
後に渡り、給紙胴グリッパ510は開状態、圧胴グリッ
パ620は閉状態を保ち、セグメント600bへシート
が新たに供給されることはない。これが、シートの受渡
しを伴わない開状態への切換である。
【0064】更に圧胴600が1/3回転して、給紙動
作における圧胴の2/3回転目になると、上記給紙動作
における圧胴のゼロ回転目と同様の動作が行われ、給紙
胴500を介してセグメント600cにシートが受渡さ
れる。
【0065】更に圧胴600が1/3回転して、給紙動
作における圧胴の1回転目になると、圧胴600のセグ
メント600aが、給紙胴500へ接近し、上記1/3
回転目と同様の動作が行われる。しかし、スインググリ
ッパ410がシートを保持していない状態であるので、
スイング機構400から給紙胴500の給紙胴グリッパ
510へのシートの受渡しが行われず、給紙胴グリッパ
510は、シートを保持しない状態で、給紙胴500と
圧胴600の外接位置に接近する。ここでは、後述のよ
うに、圧胴600のセグメント600a上に保持された
シートは、未だ排紙されておらず、色領域811a及び
812bからの2色のインキ像が転写されたのみの状態
で、セグメント600a上に保持されている。ここで、
給紙胴グリッパ510と圧胴グリッパ610とが給紙胴
500と圧胴600の外接位置に到達する直前、直後に
渡り、圧胴グリッパ620が閉状態を保つことにより、
シートは600a上に保持される。又、給紙胴グリッパ
510が開状態を保つことにより、セグメント600a
上に保持されたシートに給紙胴グリッパ510が当接す
るのが防止され、シートの破損を回避することができ
る。
【0066】更に圧胴600が1/3回転して、給紙動
作における圧胴600の4/3回転目になると、圧胴6
00のセグメント600b上にシートが供給されること
となる。
【0067】次に、圧胴600から排紙機構700への
シートの受渡しについて説明する。上記給紙動作におけ
る圧胴600のゼロ回転目にて、圧胴600のセグメン
ト600aの圧胴グリッパ610へのシートの供給がな
された後であって、該圧胴グリッパ610が初めて排紙
機構700へ接近する時点を「排紙動作における圧胴の
0回転目」として説明する。まず、圧胴600の0回転
目では、セグメント600aに設けられた圧胴グリッパ
610が、圧胴600と排紙機構700との最近接位置
へ移動する。このタイミングでは、排紙機構700の排
紙グリッパ720と排紙グリッパ730との間に延びる
チェーンの中間点位置が、当該最近接位置に面すること
となり、圧胴グリッパ620と排紙グリッパ720、7
30とが交差しない。又、圧胴600と排紙機構700
との最近接位置において、圧胴グリッパ610の開状態
への切換は行われず、圧胴グリッパ610は当該最近接
位置へ至る直前、直後を通じて閉状態に保たれる。従っ
て、圧胴600のセグメント600aに保持されたシー
トは、圧胴グリッパ610によりセグメント600aに
保持されたまま、圧胴600の回転に伴って当該最近接
位置を通過することとなる。このとき、圧胴600のセ
グメント600aに保持されたシートには、未だ、2色
分のインキ像が転写されているのみである。
【0068】排紙動作における圧胴600の1/3回転
目では、セグメント600bに設けられた圧胴グリッパ
620が、圧胴600と排紙機構700との最近接位置
へ移動するが、このタイミングに合わせて、排紙グリッ
パ730が当該最近接位置へ接近するようになってい
る。圧胴グリッパ620と排紙グリッパ730とが圧胴
600と排紙機構700の最近接位置に到達する直前
に、排紙グリッパ720が閉状態、開状態、閉状態と切
換わり、その直後に、圧胴グリッパ620が開状態へ切
換わる。ただし、上記のように、圧胴600のセグメン
ト600bには未だシートが供給されていないので、圧
胴600から排紙機構700へのシートの受渡しは行わ
れない。
【0069】更に圧胴600が1/3回転して、排紙動
作における圧胴600の2/3回転目になると、上記0
回転目と同様の動作が行われ、圧胴600のセグメント
600cに保持されたシートが、圧胴600に保持され
たまま、圧胴600と排紙機構700との最近接位置を
通過する。このとき、圧胴600のセグメント600c
に保持されたシートも、未だ、2色分のインキ像が転写
されているのみである。
【0070】更に圧胴600が1/3回転して、排紙動
作における圧胴の1回転目になると、圧胴600のセグ
メント600aに保持されたシートは4色刷が完了して
おり、圧胴600のセグメント600aが排紙機構70
0へ接近する。セグメント600aに設けられた圧胴グ
リッパ610が、圧胴600と排紙機構700との最近
接位置へ移動し、「排紙動作における圧胴の1/3回転
目」と同様の動作が行われる。ただし、ここでは圧胴6
00のセグメント600aにシートが保持されているの
で、圧胴600から排紙機構700へのシートの受渡し
が行われる。具体的には、圧胴グリッパ610と排紙グ
リッパ730とが圧胴600と排紙機構700の最近接
位置に到達する直前に、排紙グリッパ730が開状態に
切換り、シートが排紙グリッパ730に受入れられる。
そして排紙グリッパ730が閉状態に切換わることによ
り、一度シートは排紙グリッパ730と圧胴グリッパ6
10の双方に保持される状態となる。その後、圧胴グリ
ッパ610が開状態に切換わることにより、シートが圧
胴グリッパ610から解放され、排紙グリッパ730へ
のシートの受渡しが行われる。こうして、シートは排紙
機構700のみに保持され、チェーン710の搬送とと
もに搬送される。
【0071】以上の構成によれば、給紙動作における圧
胴600の2/3〜1回転の範囲では、シートは、圧胴
600の圧胴グリッパに保持されたまま、単に排紙機構
700を通過するが、そのとき最近接位置には排紙グリ
ッパ720,730が位置していないので、排紙グリッ
パ720、730によって、圧胴600上のシートを損
傷することがない。
【0072】(8)横針機構200の具体的構成 次に、図2乃至図4に基づき、横針機構200の詳細に
ついて説明する。上述したように、横針機構200は、
シート保持部210と、シート保持部駆動機構230と
を備える。シート保持部210は、上述のように、スラ
イドバー211と横針部材220とによりシートを保持
し、シートの幅方向にシートを移動させる。スライドバ
ー211は、印刷機のフレーム3間に差渡された板状の
部材であり、シートが通過するシート搬送経路の下側
に、シートの搬送経路を幅方向に横切るように配置され
る。フレーム3にはブッシュ212、213が設けら
れ、スライドバー211は、長手方向に摺働可能にブッ
シュ212、213に貫通支持されている。又、スライ
ドバー211の周辺には、ブラケット214とベアリン
グ215が備えられ、スライドバー211の形状の歪み
を回避しつつ、スライドバー211を保持するように構
成されている。
【0073】横針部材220は、スライドバー211と
当接してシートを保持するための部材である。シャフト
221が、シート搬送経路の上側であってスライドバー
211の鉛直方向上方位置に、シートの搬送経路を幅方
向に横切るように差渡されている。シャフト221は、
フレーム3に回転可能に支持され、横針部材220は、
シャフト221の回転に伴い回動可能となるよう、シャ
フト221に備えられている。横針部材220は、シャ
フト221に固定されシャフトの回転に伴って回動する
横針ブラケット222と、横針ブラケット222にスプ
リングを介して接続される横針ホルダー223と、横針
ホルダー223にピン224A、225Aを介して回転
可能に支持されシートに当接可能なコロ224、225
と、横針ホルダー223に固定されたペーパーガイド2
26とを有する。コロ224、225は、後述のように
横針部材220が回動動作されるのに伴い、スライドバ
ー211に当接する当接位置と、スライドバー211に
当接しない非当接位置との間で移動可能であり、当接位
置にてはスライドバー211の揺動方向に共回り可能に
備えられている。又、ペーパーガイド226は、横針ホ
ルダー223のコロ225付近のシート搬送経路側に備
えられる。ペーパーガイド226には、コロ225をス
ライドバー211に接触可能にするための穴が形成され
ており、コロ225は、この穴を通じてスライドバー2
11に接触しうるようになっている。ペーパーガイド2
26とスライドバー211との間にシートの搬送経路が
画成されている。なお227はピン224Aと同軸的に
配置されたカラーである。また、シャフト221の端部
には、横針部材220の横位置を手動で調整するための
ツマミ228が備えられている。
【0074】シート保持部駆動機構230は、スライド
バー211をその長手方向に駆動するためのスライドバ
ー駆動機構231と、横針部材220を回動駆動するた
めの横針駆動機構250とを備える。図4に示されるよ
うに、一方のフレーム3には、スタッド13を介してサ
ブフレーム14が固定され、フレーム3とサブフレーム
14間にはシャフト10が回転可能に支持されている。
シャフト10には図示せぬプーリが固定され、図示せぬ
駆動源と図示せぬベルトを介して接続することにより、
シャフト10は所定の回転速度で回転駆動される。
【0075】シャフト10には、スライドバー駆動機構
231のスライドバー駆動カム232と、横針駆動機構
250の横針駆動カム251とが固定されている。スラ
イドバー駆動カム232と横針駆動カム251には、そ
れぞれ一箇所のカム面の低い箇所が形成されており、シ
ャフト10を中心に、一体的に回転されるように構成さ
れる。上述したプーリーとベルトは、スライドバー駆動
カム232と横針駆動カム251を、圧胴600が2/
3回転する間(給紙胴500が2回転する間)に1回転
する速度で、図4の時計方向に回転させるよう構成され
ている。
【0076】スライドバー駆動機構231は、スライド
バー211を長手方向に移動させるための機構である。
図2に示されるように、スタッド233がサブフレーム
14に固定されている。スタッド233には、アーム2
34の端部が回動可能に接続される。アーム234の中
央部付近には、スライドバー駆動カム232に当接可能
なカムフォロアー235が備えられている。又、アーム
234の他端部には、スプリング236が接続され、ア
ーム234を図4の時計方向に付勢し、カムフォロアー
235がスライドバー駆動カム232方向に付勢され
る。尚、スプリング236は、スタッド244を介して
フレーム3に固定されている。アーム234のスプリン
グ236に接続された側の端部付近には、ピン237を
介してリンク238の一端部が接続されている。
【0077】又、リンク238の他端部には、アーム2
39が回動可能に接続されている。アーム239は、フ
レーム3に固定されたブロック240に回動可能に支持
される。(239Aはアーム239の回転中心であ
る。)アーム239の回転中心239Aから離間した位
置には、上記リンク238の他端部を回動可能に接続す
る突出部239c(図2)が設けられ、リンク238が
揺動されることにより、アーム239が回転中心239
Aを中心に回動するよう構成される。アーム239には
更に回転中心239AからVの字状に延びる枝部239
a、239bが設けられ、各々の枝部239a、239
bの先端にはローラー241a、241bが備えられて
いる。枝部239a、239bは、アーム239が回転
中心239Aを中心に回転することにより、互いに逆方
向に揺動される。アーム239の枝部239a、239
bに挟まれる位置には、ブラケット242が備えられ
る。ブラケット242の側面には溝242aが形成され
ており、溝242aに枝部239aに備えられたローラ
ー241aが係合されており、ブラケット242は、枝
部239aの揺動する方向に枝部239aと一体的に揺
動されるようになっている。
【0078】カムフォロアー235がスライドバー駆動
カム232のカムの低い面に接触する際には、スライド
バー211は、図2の上方向の位置にいる。具体的に
は、アーム234が図4の時計方向に回動し、リンク2
38が図4の右方向(図2の紙面奥方向)に移動し、突
出部239cがリンク238とともに移動することによ
り、アーム239が回転中心239Aを中心に回動し、
枝部239aが図4の紙面手前方向(図2の上方向)
へ、枝部239bが図4の紙面奥方向(図2の下方向)
へ移動する。これにより枝部239aに接続されたブラ
ケット242が図2の上方向(図4の紙面手前方向)へ
移動し、スライドバー211が図2から見て上方向へ移
動する。
【0079】又、カムフォロアー235がスライドバー
駆動カム232のカムの高い面に接触する際には、スラ
イドバー211が図2の下方向へ移動する。
【0080】スライドバー駆動カム232は、給紙胴5
00が2回転する間(圧胴600が2/3回転する間)
に1回転するから、スライドバー211は、給紙胴50
0が2回転する間(給紙胴グリッパ510が2回スイン
グ機構400の近辺を通過する間)に1回の周期で長手
方向に1往復することとなる。
【0081】次に、横針駆動機構250について説明す
る。横針駆動機構250は、上述したように、横針部材
220を回動させることにより、コロ224、225を
当接位置と非当接位置との間で移動させるための機構で
ある。図2に示されるように、スタッド252がサブフ
レーム14に固定されている。スタッド252には、V
字型のアーム253の角部が回動可能に接続されてい
る。アーム253の一端部にはスライドバー駆動カム2
51に当接可能なカムフォロアー254が備えられ、ア
ーム253の他端部には、ピン255を介してリンク2
56の一端部が回動可能に接続されている。リンク25
6の他端部には、ピン257によりアーム258の端部
が接続されており、アーム258の他端部はシャフト2
21に接続されており、アーム258はシャフト221
の軸心を中心に、シャフト221と一体的に回動するよ
うになっている。アーム258にはフレーム3に固定さ
れたスプリング259(図2)が接続されており、アー
ム258が図4の反時計回りに回転する方向へ付勢され
ている。このことにより、リンク256は図4の上方向
に付勢され、アーム253がスタッド252を中心に図
4の時計回り方向に付勢され、カムフォロアー254が
横針駆動カム251のカム面の方向へ付勢されている。
【0082】カムフォロアー254が横針駆動カム25
1のカムの低い面に接触する際には、シャフト221
は、図4の反時計方向に回転する。具体的には、アーム
253が図4の時計周り方向に回動し、リンク256が
図4の上方向に移動し、アーム258がシャフト221
の軸心を中心に反時計回り方向に回動することにより、
シャフト221がアーム258とともに一体的に回転す
る。このとき、コロ224、225は、スライドバー2
11に当接する当接位置にあり、スライドバー211と
横針部材220のコロ225によりシートが保持され
る。
【0083】又、カムフォロアー254が横針駆動カム
251のカムの高い面に接触する際には、シャフト22
1は、図4の時計方向に回転する。アーム258がシャ
フト221の軸心を中心に時計方向に回動することによ
り、シャフト221がアーム258とともに一体的に回
転する。このとき、コロ225は、スライドバー211
に当接しない非当接位置にあり、スライドバー211と
横針部材220のコロ225とが離間していることか
ら、シートが保持されることはなく、スライドバー21
1の上側かつ横針部材220の下側にてシートの通過が
許容される。横針駆動カム251は、給紙胴500が2
回転する間(圧胴600が2/3回転する間)に1回転
するから、横針部材220は、給紙胴500が2回転す
る間(給紙胴グリッパ510が、2回、スイング機構4
00の近辺を通過する間)に1回、当接位置に移動さ
れ、非当接位置に戻る往復運動を行う。
【0084】(9)前当て機構の具体的構成 次に、図5乃至図7に基づき、前当て機構300につい
て説明する。前当て機構300は、前当て301と、前
当て駆動機構310とを備える。シート搬送経路から離
間した位置に、シートの搬送方向を横切るようにシャフ
ト302が差渡され、前当て301は、シャフト302
の長さ方向に離間して複数設けられている(図6)。前
当て301は、シャフト302の回転動作により、フィ
ーダーボード100とスイング機構400の間のシート
搬送経路上に進入する進入位置と、当該搬送経路から外
れる後退位置との間で移動可能に設けられる。又、シー
ト搬送経路上、スライドバー211のシート搬送方向下
流側には、シートの搬送方向を横切るように、プレート
303が備えられ、プレート303の上面をシートが通
過するようになっている。前当て301は、プレート3
03の下流端側に当接するよう配置されている。
【0085】前当て駆動機構310は、シャフト302
をその中心軸を中心に回転させるためのシャフト回転機
構320を有する。図7に示されるように、フレーム3
にはシャフト20が回転可能に支持されており、シャフ
ト20には、シャフト回転機構320を駆動するための
前当てカム340が一体回転可能に備えられる。前当て
カム340を回転させるための駆動力は、シャフト20
に接続された図示せぬプーリーとベルトとにより供給さ
れる。プーリーとベルトとは、前当てカム340を、圧
胴600が2/3回転する間(給紙胴500が2回転す
る間)に1回転する回転速度で、図5の時計方向に回転
させるよう構成されている。フレーム3には複数のスタ
ッド21が固定されており、複数のスタッド21によ
り、プレート22がフレーム3に固定されている。シャ
フト20は、プレート22に回転可能に支持され、印刷
動作中に生じるシャフト20のブレ等が防止されてい
る。
【0086】シャフト回転機構320について説明する
と、図7に示されるように、スタッド23がフレーム3
に固定されている。図5に示されるように、スタッド2
3には、アーム321の一端部が回動可能に接続され
る。アーム321の中央部付近には、前当てカム340
に当接可能なカムフォロアー322が備えられ、又、ア
ーム321の他端部には、ピン324が備えられ、ピン
324には、プレート22に固定された2本の(図7)
スプリング323が接続され、カムフォロアー322が
前当てカム340方向に付勢されるように構成されてい
る。フレーム3に固定されたスタッド30(図7)に回
動可能に、ストッパ331が設けられている。又、フレ
ーム3にはブラケット31とブラケット31から延びる
リンク32が接続されている。
【0087】アーム321に備えられたピン324に
は、リンク325の端部も接続されている。リンク32
5の他端部には、ピン326を介してアーム327の中
央部が回動可能に接続されている。アーム327の一端
部には上述したシャフト302が一体的に接続され、ア
ーム327の回動に伴い、シャフト302もアーム32
7と一体的に回転する。
【0088】以上の構成において、カムフォロアー32
2が前当てカム340のカムの高い面に当接する際に
は、前当て301は、フィーダーボード100とスイン
グ機構400の間のシート搬送経路上に進入する進入位
置にある。具体的には、アーム321が図5の反時計方
向に回動し、リンク325が図5の下方向へ移動する。
ピン326が下方向へ移動することにより、アーム32
7が、図5の時計方向に回動する。アーム327の回動
により、シャフト302がアーム327と一体的に図5
の時計方向に回転し、シャフト302の回転とともに移
動された前当て301は、プレート303に対し、垂直
方向に近い方向へ延びる位置関係になる。このとき、前
当て301は、シート搬送経路上に進入する進入位置へ
移動する。
【0089】又、カムフォロアー322が前当てカム3
40のカムの低い面に接触する際には、前当て301
は、フィーダーボード100とスイング機構400の間
のシート搬送経路上に進入しない後退位置にある。具体
的には、アーム321が図5の時計方向に回転し、リン
ク325が図5の上方向へ移動する。ピン326が上方
向へ移動することにより、アーム327が、図5の反時
計方向に回動する。アーム327の回動により、シャフ
ト302がアーム327と一体的に図5の反時計方向に
回転し、シャフト302とともに回転移動された前当て
301は、プレート303に対し、略平行に延びる位置
関係になり、シート搬送経路から外れる後退位置へ移動
する。
【0090】前当てカム340には、カム面の低い箇所
が1箇所のみ形成されていること、又、前当てカム34
0は給紙胴500が2回転する間(圧胴600が2/3
回転する間)に1回転することから、常には進入位置に
いる前当て301は、給紙胴500が2回転する間に1
回、シートの搬送経路から外れる後退位置へ移動し、シ
ートの通過を許容することとなる。
【0091】(10)スイング機構400の具体的構成 次に、図5乃び図7に基づき、スイング機構400につ
いて説明する。スイング機構400は、スインググリッ
パ410と、スイング駆動機構420とを備える。スイ
ンググリッパ410は、スイング爪412と図示せぬス
イング爪台とカムフォロアー414とを備え、シートの
保持を行うための閉状態(閉位置)と、シートの受入れ
又は解放を行うための開状態(開位置)との間で切換可
能になっている。開状態では、スイング爪412がスイ
ング爪台から離間する開位置へ移動し、閉状態では、ス
イング爪412がスイング爪台に当接する閉位置へ移動
するようになっており、スイング爪412とスイング爪
台との間にシートを挟み込むようになっている。スイン
グ爪412は図5の爪軸411に備えられており、カム
フォロアー414も爪軸411へ接続されており、カム
フォロアー414が爪軸411に対し相対的に図5の時
計回り方向へ移動したときに、スイング爪412が閉位
置へ移動するようになっている。カムフォロアー414
は、後述のスインググリッパカム437に接触してお
り、スインググリッパカム437によって、爪軸411
に対し相対的に移動可能になっている。尚、カムフォロ
アー414は、図示せぬスプリングにより、常時スイン
ググリッパカム437のカム面に当接する方向に付勢さ
れている。
【0092】スイング駆動機構420は、スインググリ
ッパ410をフィーダーボード100寄りの位置(前当
て301のシート搬送方向下流側位置)と給紙胴500
寄りの位置との間で移動させるためのスインググリッパ
駆動機構421と、スイング爪412を上記開位置と閉
位置との間で移動させるためのスインググリッパカム駆
動機構430とから成る。
【0093】スインググリッパ駆動機構421について
説明する。スインググリッパ駆動機構421は、フレー
ム3に固定されたシャフト422と、シャフト422に
接続されシャフト422の軸心を中心に回動可能に設け
られたアーム423とを備える。アーム423の先端に
は上記スインググリッパ410が備えられ、スインググ
リッパ410は、アーム423の往復回動に伴い、フィ
ーダーボード100寄りの位置(前当て301のシート
搬送方向下流側位置)から給紙胴500の外周面付近の
位置を通過して図示せぬ待機位置へ移動し、また、当該
待機位置から給紙胴500の外周面付近の位置を通過し
てフィーダーボード100よりの位置へ戻るよう構成さ
れる。このとき、スインググリッパ410の爪軸411
がアーム423に固定されたままアーム423と一体的
に移動することにより、スインググリッパ410の爪軸
411は、後述のスインググリッパカム437に対し相
対的に回動するよう構成される。これにより、スイング
グリッパカム437のカム面に当接したカムフォロアー
414が、当該スインググリッパカム437のカム面の
形状に従って、スインググリッパ410の爪軸411に
対し相対的に移動することとなり、スイング爪412が
開位置又は閉位置へ移動されるようになっている。シャ
フト422は、圧胴600が1/3回転する毎に(給紙
動500が1回転する毎に)1回図5の反時計方向へ回
転し、時計方向へ戻る動作を行うよう構成される。
【0094】以上の構成により、スインググリッパ41
0が給紙胴500の外周面付近の位置へ移動されたとき
には、スインググリッパカム437のカム面に追従する
カムフォロアー414は、爪軸411に対し相対的に時
計方向または反時計方向へ移動し、スイング爪412が
閉位置または開位置へ移動される。具体的には、スイン
ググリッパカム437はフィーダーボード100付近の
位置から給紙胴500の外周面付近の位置にかけて高い
カム面が形成されており、給紙胴500の外周面付近の
位置から図示せぬ待機位置にかけて低いカム面が形成さ
れている。更に、後述のように、スインググリッパ駆動
機構421によるスインググリッパ410の給紙胴50
0の外周面付近及び待機位置への移動が行われる際に
は、スインググリッパカム437が図5の時計方向へ移
動して、カムフォロアー414に対して高い位置にあ
る。従って、この位置関係により、フィーダーボード1
00付近の位置と給紙胴500の外周面付近の位置との
間の位置においてはカムフォロアー414は爪軸411
に対し相対的に図5の時計方向に移動し、スイング爪4
12は閉位置へ移動する。そして、給紙胴500の外周
面付近の位置と図示せぬ待機位置との間の位置において
はカムフォロアー414は爪軸411に対し相対的に図
5の反時計方向に移動し、スイング爪412は開位置へ
移動する。一方、スインググリッパ410がフィーダー
ボード100寄りの位置(前当て301のシート搬送方
向下流側)へ移動されたときには、カムフォロアー41
4は爪軸411に対し相対的に反時計方向へ移動し、ス
イング爪412が開位置へ移動される。アーム423
は、給紙胴500が1回転する間(圧胴600が1/3
回転する間)に1回、往復回動をする。
【0095】次に、スインググリッパカム駆動機構43
0について説明する。上述したように、フレーム3に支
持され前当てカム340を固定するシャフト20(図
7)には、スインググリッパカム駆動機構430を駆動
するための咥タイミングカム401が前当てカム340
に並んで備えられている。咥タイミングカム401は、
シャフト20を中心に、前当てカム340と一体的に回
転され、図5の時計方向に、圧胴600が2/3回転す
る間(給紙胴500が2回転する間)に1回転するよう
構成されている。咥タイミングカム401には、一箇所
のカム面の低い箇所が形成されている。図5に示される
ように、上述のスタッド23には、レバー431の一端
部が回動可能に接続され、レバー431は、スタッド2
3を中心に回動可能に設けられている。レバー431の
中央部付近には咥タイミングカム401に当接するカム
フォロアー432が備えられている。又、レバー431
の他端部には、フレーム3に固定されたスプリング43
3が接続され、カムフォロアー432が咥タイミングカ
ム401方向に付勢されるよう構成される。
【0096】レバー431のスプリング433に接続さ
れた端部の付近には、ピン434が備えられ、ピン43
4によりリンク435の端部が回動可能に接続されてい
る。リンク435の他端部には、ピン436によりスイ
ンググリッパカム437の一端部が回動可能に接続され
ている。スインググリッパカム437は、シャフト42
2に対して回動可能なホルダに固定されている。スイン
ググリッパカム437は、リンク435の移動により、
シャフト422を中心に回動可能に設けられている。
【0097】以上の構成により、カムフォロアー432
が咥タイミングカム401のカムの低い面に当接してい
るときは、レバー431が図5の時計方向に回動し、レ
バー435を介してスインググリッパカム437をシャ
フト422を中心とする時計方向に回動させる。これに
より、スインググリッパカム437のカムフォロアー4
14に当接するカム面が図5の上方向に移動するので、
カムフォロアー414がスインググリッパ410の爪軸
411に対し相対的に図5の時計方向へ移動し、スイン
グ爪412が閉位置へ移動する。
【0098】一方、カムフォロアー432が咥タイミン
グカム401のカムの高い面に当接しているときは、レ
バー431が図5の反時計方向に回動し、レバー435
を介してスインググリッパカム437をシャフト422
を中心とする反時計方向へ回動させる。これにより、ス
インググリッパカム437のカムフォロアー414に当
接するカム面が図5の下方向に移動するので、カムフォ
ロアー414がスインググリッパ410の爪軸411に
対し相対的に図5の反時計方向へ移動し、スイング爪4
12が開位置へ移動する。上述のように、咥タイミング
カム401には1箇所のみカム面の低い箇所が形成され
ているので、スイング爪412の閉位置へ移動して開位
置へ戻る動作は、圧胴600が2/3回転する毎(給紙
胴500が1回転する毎)に1回行われることとなる。
又、スインググリッパカム駆動機構430は、上記スイ
ンググリッパ駆動機構420がスインググリッパ410
をフィーダーボード100寄りの位置(前当て301の
シート搬送方向下流側)に保持している間に、上記のよ
うにスイング爪412を開位置へ移動し、閉位置へもど
す動作を行い、スインググリッパ410がフィーダーボ
ード100寄りの位置以外の位置にあるときには、常に
スインググリッパカム437を図5の反時計方向極限位
置に保持している。
【0099】尚、上述のスインググリッパ駆動機構42
1によるスインググリッパ410の給紙胴500の外周
面付近及び待機位置への移動が行われる際には、カムフ
ォロアー432は咥タイミングカム401のカムの低い
面に接触しているため、スインググリッパカム437が
図5の時計方向へ移動して、カムフォロアー414に対
して高い位置にあり、フィーダーボード100付近にて
はカムフォロアー414を爪軸411に対して相対的に
図5の時計方向に移動させている。
【0100】インフィード部900の、横針機構20
0、前当て機構300、スイング機構400の総合的な
動作について具体的に説明する。
【0101】まず、前当て駆動機構310のカムフォロ
アー322が前当てカム340のカムの高い面に当接
し、前当て301がシート搬送経路に進入する進入位置
に保持されているとする。又、スインググリッパカム駆
動機構430のカムフォロアー432が咥タイミングカ
ム401のカムの高い面に当接し、スインググリッパ4
10のスイング爪412が開位置にあるとする。更に、
スインググリッパ駆動機構421は、スインググリッパ
410をフィーダーボード100寄りの位置(前当て3
01のシート搬送方向下流側の位置)に保持していると
する。ここでフィーダーボード100によりシートが搬
送されてくると、シートは前当て301に当接して止ま
るとともに、開状態にあるスインググリッパ410のス
イング爪412とスイング爪台の間に受入れられる。
【0102】次に、横針機構200がシートの幅方向の
位置決め動作を行い、シートがブロック223に当接す
る位置に移動される。ここが、請求項4記載の「所定の
位置」である。このとき、前当て駆動機構310のカム
フォロアー322は、前当てカム340のカムの高い面
に当接したままであり、前当て301はシート搬送経路
に進入する進入位置に保持されている。従って、ここで
フィーダーボード100によりシートが搬送されてきた
シートは前当て301に当接し、停止したままである。
【0103】そして、スインググリッパカム駆動機構4
30のカムフォロアー432が咥タイミングカム401
のカムの低い面に当接し、スインググリッパ410のス
イング爪412が閉位置に移動する。これにより、シー
トがスインググリッパ410のスイング爪412とスイ
ング爪台とによって保持される。
【0104】次に、前当て駆動機構310のカムフォロ
アー322が前当てカム340のカムの低い面に当接
し、前当て301はシート搬送経路から外れる後退位置
に移動される。横針機構200は既に位置決め動作を終
えて横針部220をシートの通過を許容する位置に移動
している。これにより、シートはスインググリッパ41
0により搬送可能となる。
【0105】その後、スインググリッパ駆動機構421
により、スインググリッパ410が給紙胴500寄りの
位置に移動される。このとき、横針機構200の横針部
220がシートの通過を許容する位置に保持されてい
る。又、前当て駆動機構310のカムフォロアー322
は前当てカム340のカムの低い面に当接したままであ
り、前当て301はシート搬送経路から外れる後退位置
に保持された状態である。更に、このとき、スインググ
リッパカム駆動機構430のカムフォロアー432は、
咥タイミングカム401のカムの低い面に当接したまま
である。従って、シートはスインググリッパ410に保
持された状態で給紙胴500の方へ移動される。このと
き、スインググリッパ410がフィーダーボード100
寄りの位置と給紙胴500の外周面付近の位置の間の位
置にあるときは、スインググリッパ410のカムフォロ
アー414がスインググリッパカム437のカムの高い
面に当接する位置関係となっており、爪軸411に対し
相対的に図5の時計方向へ移動するため、スインググリ
ッパ410は閉状態となる。そして、スインググリッパ
410が給紙胴500の外周面付近の位置と図示せぬ待
機位置の間の位置にあるときは、スインググリッパ41
0のカムフォロアー414がスインググリッパカム43
7のカムの低い面に当接する位置関係となっており、爪
軸411に対し相対的に図5の反時計方向へ移動するた
め、スインググリッパ410は開状態となる。こうし
て、給紙胴500付近にてスインググリッパカム437
によりスインググリッパ410が閉状態から開状態にな
り、保持していたシートを解放するため、シートが給紙
胴500へ受渡される。
【0106】その後、スインググリッパカム駆動機構4
30のカムフォロアー432が、咥タイミングカム40
1のカムの高い面に当接して、スインググリッパ410
は開状態へ戻る。また、前当て駆動機構310のカムフ
ォロアー322が前当てカム340のカムの高い面に当
接し、前当て301がシート搬送経路に進入する進入位
置に保持される。この状態で、次のシートがフィーダー
ボード100により搬送されてくるのを待機することと
なる。
【0107】上述の一連の動作は、圧胴600が1/3
回転する間(給紙胴500が1回転する間)に1回行わ
れる。そして、その次に圧胴600が1/3回転する間
(給紙胴500が1回転する間)には、横針機構200
は位置決め動作を行わず、横針部220をシートの通過
を許容する位置に保持し続ける。又、前当て駆動機構3
10のカムフォロアー322が前当てカム340のカム
の高い面に当接し続け、前当て301がシート搬送経路
に進入する進入位置に保持され続ける。更に、スイング
グリッパカム駆動機構430のカムフォロアー432
が、咥タイミングカム401のカムの高い面に当接し続
け、スインググリッパカム437が反時計方向極限位置
に保持されるため、スインググリッパ410は、フィー
ダーボード100寄りの位置(前当て301のシート搬
送方向下流側)にては開状態に保たれる。スインググリ
ッパ410は、給紙胴500寄りの位置とフィーダーボ
ード100寄りの位置(前当て301のシート搬送方向
下流側)との間を往復移動するが、フィーダーボード1
00は圧胴が2/3回転する毎に1枚のシートを供給し
ているために今回はシートが供給されず、又、誤ってシ
ートが供給されてしまった場合にも、前当て301が進
入位置に保たれるためにシートがスインググリッパ41
0へ供給されず、給紙胴500へのシートの供給は行わ
れない。
【0108】インフィード部900は、圧胴600が2
/3回転する毎(給紙胴500が2回転する毎)に同様
の動作を繰返し、圧胴600が2/3回転する毎(給紙
胴500が2回転する毎)に1枚のシートを給紙胴50
0へ受渡す。このとき、上述のように、フィーダーボー
ド100からインフィード部900へは、圧胴600が
2/3回転する毎(給紙胴500が2回転する毎)に1
枚のシートが供給されるので、給紙胴500が圧胴60
0に1枚のシートを供給するタイミングに合わせて給紙
胴500へシートを供給し、円滑なシート搬送を行うこ
とができる。
【0109】本発明による多色刷オフセット印刷機は上
述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載
した範囲で種々の変形や改良が可能である。
【0110】例えば、本実施の形態では、スインググリ
ッパを圧胴が1/3回転する毎(給紙胴が1回転する
毎)に1回往復動させたが、スインググリッパが給紙胴
等に接触しない限り、圧胴が2/3回転する毎(給紙胴
が2回転する毎)に1回往復動させれば十分である。
【0111】又、本実施の形態では、4色のインキを用
いた多色刷オフセット印刷機を例に取り、版胴及びゴム
胴を2個ずつ備え、1つの版胴又はゴム胴の周面の色領
域を各々2個ずつとしているが、インキの種類は4色に
限られず、ゴム胴や版胴の個数は2個に限られず、1つ
の版胴又はゴム胴の周面の色領域の数は2個に限られな
いことはもちろんである。インキの種類が(「版胴又は
ゴム胴の個数」×「1つの版胴又はゴム胴の周面の色領
域の数」)に等しい限り、種々のバリエーションが考え
られる。例えば、インキの種類を6色とすると、版胴等
の個数を3個として各版胴等の周面の色領域の数を2個
ずつとすることもできるし、版胴等の個数を2個として
各版胴等の周面の色領域の数を3個ずつとすることもで
きる。
【0112】又、本実施の形態では、圧胴の周面を3つ
のセグメントに分割したが、圧胴の周面に設けられるセ
グメントの数は「1つの版胴又はゴム胴の周面の色領域
の数」に対し互いに素である限り、種々の変更が考えら
れる。「圧胴の周面に設けられるセグメントの数」が
「1つの版胴又はゴム胴の周面の色領域の数」に対し互
いに素である限り、圧胴の外周面に保持されたシート
に、同色のインキ像が転写される恐れがなく、全ての種
類のインキ像を1枚のシートに載せることができるから
である。
【0113】又、本実施の形態では、給紙胴の外周長を
ゴム胴等の色領域の周長と同一としたが、給紙胴の外周
長は当該色領域の周長の整数倍である限り、種々の変更
が考えられる。この場合、給紙胴の外周面は、ゴム胴の
色領域の周長と同じ長さを有するセグメントに等分割さ
れ、各セグメントの先頭に給紙胴グリッパを備えること
となる。
【0114】
【発明の効果】請求項1記載の多色刷オフセット印刷機
によれば、フィーダーボードが1枚のシートを給紙胴へ
搬送するのに要する時間は、給紙胴がゴム胴の色領域の
分割数に等しい回数だけ回転するのに要する時間と等し
いので、給紙胴がゴム胴の色領域の分割数に等しい回数
だけ回転する毎に1枚のシートがフィーダーボードから
給紙胴へ供給でき、給紙胴が圧胴に1枚のシートを供給
するタイミングに合わせて給紙胴へシートを供給し、円
滑なシート搬送を行うことができる。
【0115】請求項2記載の多色刷オフセット印刷機に
よれば、請求項1記載の多色刷オフセット印刷機に加
え、前当て駆動機構が、給紙胴がゴム胴の色領域の分割
数に等しい回数だけ回転するのに要する時間と同期し
て、前当てをフィーダーボードとスイング機構の間のシ
ートの搬送経路に進入する進入位置から搬送経路から外
れる後退位置に移動させる。ここで、前当てが後退位置
にあるときのみフィーダーボードから給紙胴へシートを
供給することが可能である。従って、仮に不適切なタイ
ミングでフィーダーボードにシートが搬送された場合で
あっても、前当て駆動部が適切なタイミングで前当てを
進入位置から後退位置に移動させる限り、給紙胴が圧胴
に1枚のシートを供給するタイミングに合わせて給紙胴
へシートを供給し、円滑なシート搬送を行うことができ
る。
【0116】請求項3記載の多色刷オフセット印刷機に
よれば、前当て駆動機構が、給紙胴がゴム胴の色領域の
分割数に等しい回数だけ回転するのに要する時間と同期
して、前当てをフィーダーボードとスイング機構の間の
シートの搬送経路に進入する進入位置から搬送経路から
外れる後退位置に移動させる。ここで、前当てが後退位
置にあるときのみフィーダーボードから給紙胴へシート
を供給することが可能である。従って、給紙胴が圧胴に
1枚のシートを供給するタイミングに合わせて給紙胴へ
シートを供給し、円滑なシート搬送を行うことができ
る。
【0117】請求項4記載の多色刷オフセット印刷機に
よれば、フィーダーボードと前当てとの間の該シートの
搬送経路上にシートの幅方向に移動可能なシート保持部
と、シート保持部を駆動するためのシート保持部駆動機
構とを有する横針機構を備える。そして、シート保持部
駆動機構は、給紙胴がゴム胴の色領域の分割数に等しい
回数だけ回転するのに要する時間と同期してシート保持
部を移動する。従って、給紙胴がゴム胴の色領域の分割
数に等しい回数だけ回転するのに要する時間と同期して
シートの位置決め動作が行われ、横針機構の無駄な駆動
が省かれるとともに、シートの搬送が不完全な状態で横
針機構が駆動されることによるシート搬送の不具合を回
避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による多色刷オフセット印
刷機の全体の構造を示す正面図。
【図2】本発明の実施の形態による多色刷オフセット印
刷機の横針機構の構造を示す展開的断面図。
【図3】本発明の実施の形態による多色刷オフセット印
刷機の横針機構の横針部の詳細な構造を示す断面図であ
り、(a)は図2のA−A線に沿った断面図であり、
(b)は、図2のB−B線に沿った断面図。
【図4】本発明の実施の形態による多色刷オフセット印
刷機の横針機構のシート保持部駆動機構の構造を示す正
面図。
【図5】本発明の実施の形態による多色刷オフセット印
刷機の前当て機構とスイング機構の構造を示す正面図。
【図6】本発明の実施の形態による多色刷オフセット印
刷機の前当て機構の構造を示す展開的断面図。
【図7】本発明の実施の形態による多色刷オフセット印
刷機の前当て駆動機構とスインググリッパカム駆動機構
の構造を示す展開的断面図。
【符号の説明】
100 フィーダーボード 200 横針機構 210 シート保持部 230 シート保持部駆動機構 300 前当て機構 301 前当て 310 前当て駆動機構 400 スイング機構 500 給紙胴 510 給紙胴グリッパ 600 圧胴 600a、600b、600c セグメント 821、822 ゴム胴 821a、821b、822a、822b 色領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 世志行 広島県府中市目崎町762番地 リョービ株 式会社内 Fターム(参考) 2C020 AA00 AA02 AA03 2C034 AA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面周方向に少なくとも2個の色領域
    に等分割され、各々の色領域にインキ像を形成する版胴
    及びゴム胴と、 該ゴム胴と外接し、その周面にシートを保持して搬送す
    るとともに、該ゴム胴の各々のインキ像を該シートに転
    写するための圧胴と、 外周面にて圧胴と略外接し、該外周面に該シートを保持
    して搬送し、該圧胴へ該シートを受渡すための給紙胴
    と、 該給紙胴の周面に備えられ、該給紙胴の回転とともに移
    動する給紙胴グリッパと、 該給紙胴へ受渡すためのシートを搬送するベルトコンベ
    ア状のフィーダーボードと、 該フィーダーボードが搬送したシートを該給紙胴へ受渡
    すためのスイング機構とが備えられ、 該圧胴の外周面は、周方向長さが該色領域の周方向長さ
    に等しい複数のセグメントに等分割され、 該スイング機構は、該給紙胴への該シートの受渡しを行
    う受渡し位置に該給紙胴グリッパが到達したときに、該
    受渡し位置へ移動するよう構成された多色刷オフセット
    印刷機において、 該給紙胴は該セグメントの周長と同じ長さの外周長を有
    し、 該フィーダーボードが1枚のシートを該給紙胴へ搬送す
    るのに要する時間は、該給紙胴が該版胴の色領域の分割
    数に等しい回数だけ回転するのに要する時間と略等しい
    ことを特徴とする多色刷オフセット印刷機。
  2. 【請求項2】 該フィーダーボードと該スイング機構の
    間には前当て機構が備えられ、 該前当て機構は、該フィーダーボードと該スイング機構
    の間の該シートの搬送経路に進入する進入位置と該搬送
    経路から外れる後退位置との間で移動可能に設けられ、
    該進入位置において該シートの搬送方向先端面と当接し
    て該シートが該フィーダーボードから該スイング機構へ
    搬送されるのを一時的に阻止するとともに、該フィーダ
    ーボードが該シートを搬送しようとする力を利用して該
    シートの最前端を該給紙胴の軸と平行になるよう整え、
    該後退位置において該シートの通過を許容する前当て
    と、該前当てに接続され、該前当てを該進入位置と後退
    位置との間で駆動する前当て駆動機構とを有し、 該前当て駆動機構は、該給紙胴が該版胴の色領域の分割
    数に等しい回数だけ回転するのに要する時間と同期し
    て、該前当てを該進入位置から該後退位置に向けて駆動
    することを特徴とする請求項1記載の多色刷オフセット
    印刷機。
  3. 【請求項3】 外周面周方向に少なくとも2個の色領域
    に等分割され、各々の色領域にインキ像を形成する版胴
    及びゴム胴と、 該ゴム胴と外接し、その周面にシートを保持して搬送す
    るとともに、該ゴム胴の各々のインキ像を該シートに転
    写するための圧胴と、 外周面にて圧胴と略外接し、該外周面に該シートを保持
    して搬送し、該圧胴へ該シートを受渡すための給紙胴
    と、 該給紙胴の周面に備えられ、該給紙胴の回転とともに移
    動する給紙胴グリッパと、 該給紙胴へ受渡すためのシートを搬送するベルトコンベ
    ア状のフィーダーボードと、 該フィーダーボードが搬送したシートを該給紙胴へ受渡
    すためのスイング機構と、 該フィーダーボードと該スイング機構の間に位置する前
    当て機構とが備えられ、 該圧胴の外周面は周方向長さが該色領域の周方向長さに
    等しい複数のセグメントに等分割され、 該スイング機構は、該給紙胴への該シートの受渡しを行
    う受渡し位置に該給紙胴グリッパが到達したときに、該
    受渡し位置へ移動するよう構成され、 該前当て機構は、該フィーダーボードと該スイング機構
    の間の該シートの搬送経路に進入する進入位置と該搬送
    経路から外れる後退位置との間で移動可能に設けられ、
    該進入位置において該シートの搬送方向先端面と当接し
    て該シートが該フィーダーボードから該スイング機構へ
    搬送されるのを一時的に阻止するとともに、該フィーダ
    ーボードが該シートを搬送しようとする力を利用して該
    シートの最前端を該給紙胴の軸と平行になるよう整え、
    該後退位置において該シートの通過を許容する前当て
    と、該前当てに接続され、該前当てを該進入位置と後退
    位置との間で駆動する前当て駆動機構とを有する多色刷
    オフセット印刷機において、 該給紙胴は該セグメントの周長と同じ長さの外周長を有
    し、 該前当て駆動機構は、該給紙胴が該版胴の色領域の分割
    数に等しい回数だけ回転するのに要する時間と同期し
    て、該前当てを該突出位置から該後退位置に向けて駆動
    することを特徴とする多色刷オフセット印刷機。
  4. 【請求項4】 該シートを該シートの幅方向に移動させ
    て該搬送経路上の所定の位置に整えるための横針機構を
    備え、 該横針機構は、該フィーダーボードと該前当てとの間の
    該シートの搬送経路上に該シートの幅方向に移動可能な
    シート保持部と、該シート保持部を駆動するためのシー
    ト保持部駆動機構とを有し、 該シート保持部駆動機構は、該給紙胴が該版胴の色領域
    の分割数に等しい回数だけ回転するのに要する時間と同
    期して該シート保持部を駆動することを特徴とする請求
    項1乃至3記載のオフセット印刷機。
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