JP2001156026A - 半導体素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体素子及びその製造方法

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JP2001156026A
JP2001156026A JP33727099A JP33727099A JP2001156026A JP 2001156026 A JP2001156026 A JP 2001156026A JP 33727099 A JP33727099 A JP 33727099A JP 33727099 A JP33727099 A JP 33727099A JP 2001156026 A JP2001156026 A JP 2001156026A
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semiconductor
semiconductor layer
electrode
substrate
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Yasuyoshi Takai
康好 高井
Keishi Saito
恵志 斉藤
Tsutomu Murakami
勉 村上
Koji Tsuzuki
幸司 都築
Toshihiko Mimura
敏彦 三村
Koichi Shimizu
孝一 清水
Yoshifumi Takeyama
祥史 竹山
Toshihito Yoshino
豪人 吉野
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Canon Inc
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    • H01L31/0445PV modules or arrays of single PV cells including thin film solar cells, e.g. single thin film a-Si, CIS or CdTe solar cells
    • H01L31/046PV modules composed of a plurality of thin film solar cells deposited on the same substrate
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光照射による劣化が実質的にない、或いは極
めて小さい半導体素子及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 基板101上に少なくとも下部電極10
2、103、半導体層105、および上部電極107を
有する複数の素子を接続して集積化された半導体素子で
あって、半導体層105の少なくとも一部が柱状微結晶
構造を有するシリコン層により構成され、少なくとも各
素子に分割及び/又は接続のためのスクライブ溝10
4、106、108が形成され、スクライブ溝104、
106、108の深さ方向が柱状微結晶の(220)面
の法線方向に対して0〜60度である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、整流機能を有する
半導体素子及びその製造方法に係り、特に光起電力素子
や薄膜トランジスター等の機能性半導体素子及びその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子の出力電圧を高め
るために、同一の基板上に形成された半導体素子を複数
に分割し、直列接続することによって集積化する集積化
半導体素子が知られている。その製造方法として、レー
ザーを用いて透明導電層や光電変換層を分割する技術、
即ちレーザースクライブの技術が検討され、数多く提案
されている。
【0003】例えば特開平5−251723号公報に
は、基板側薄膜電極と、該薄膜電極上に形成されたpi
n接合からなる非晶質半導体と、該非晶質半導体層上に
形成された裏面薄膜電極とからなる複数の光電変換体が
ガラス基板上に配設され、該光電変換体の一部が直列接
続されてなる集積型太陽電池モジュールの製造工程にお
いて、上記非晶質半導体層の一部を除去する手段として
YAGレーザーを用いる技術が開示されている。
【0004】また、特開平7−307482号公報に
は、同一基板上に分離形成された基板側電極上に、第1
導電型半導体層、i型半導体層および上記第1導電型半
導体層とは反対導電型の第2導電型半導体層を積層した
積層半導体層を1層以上形成し、かつ上記積層半導体層
を半導体層分割分離溝により分割し、分割された積層半
導体層上に背面電極を形成し、隣接する積層半導体層の
基板側電極と背面側電極とを接続した集積型太陽電池の
製造工程において、レーザースクライブ法により上記分
割分離溝の形成を行う技術が開示されている。
【0005】さらに、特開平9−8337号公報には、
基板上に複数の領域に分割して設けられた第1電極層上
に、2つの第1電極層にわたって、一方の第1電極層上
に開口した接続用開口部を設けた複数の半導体層が設け
られ、半導体層上の接続用開口部を除く領域には導電体
層が設けられているとともに、この導電体層上に接続用
開口部を介して一方の第1電極層と電気的に接続した状
態で第2電極層が設けられることにより、第2電極層と
他方の第1電極層とによって挟まれる領域からなる単位
素子が複数直列に接続された集積化薄膜太陽電池の製造
工程において、レーザースクライブ法により電極層を溶
断する技術が開示されている。
【0006】そして、特開平9−36397号公報に
は、アモルファスシリコン層の両面に第1電極と第2電
極とが積層されており、第2電極は絶縁基板に密着して
積層されているとともに、隣り合う発電セルの第2電極
は絶縁溝で絶縁されており、隣り合う発電セルの第1電
極と第2電極はレーザー接続部で連結されており、この
レーザー接続部に隣接して設けられているレーザー切断
部が隣り合う発電セルの第1電極を切断してなる集積型
太陽電池の製造工程において、レーザースクライブ法に
より電極を切断し、レーザーウエルディンク法により電
極を接続する技術が開示されている。
【0007】加えて、特開平9−129903号公報及
び特開平9−129906号公報には、基板上に第1電
極層、第1スタックセル、第2スタックセル及び第2電
極層からなる単位素子が複数個形成され、これらの複数
の単位素子が直列接続される集積化薄膜タンデム太陽電
池の製造工程において、レーザースクライブ法により電
極及び/またはセルを溶断して分割する技術が開示され
ている。
【0008】図13は、従来の半導体素子(薄膜太陽電
池)における断面構造の一例を示す模式図である。図示
する断面構造は、従来より一般的に採用されている集積
型薄膜太陽電池の構造であり、901は絶縁性基板、9
02は第1電極層、903は半導体層、904は第2電
極層、905は単位素子、906は第1電極層を分割す
る分割溝(スクライブ溝)、907は隣接する単位素子
の第1電極と第2電極を接続する接続部、908は隣接
する第2電極及び半導体層を分割する分割溝(スクライ
ブ溝)(半導体層の分割は必須ではない)を示してい
る。
【0009】第1電極層902とアモルファスシリコン
等よりなる半導体層903と第2電極層904とを順次
積層し、半導体層903に設けられた接続部907を介
して、互いに隣接する単位素子905間が直列に接続さ
れている。
【0010】第1電極層902としては、通常酸化錫
(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム錫
(ITO)等の透明導電膜が用いられ、また第2電極層
904としてはアルミニウム(Al)、銀(Ag)、ク
ロム(Cr)等の金属膜が用いられる。
【0011】このような従来の集積化薄膜太陽電池は、
例えば、次のような方法によって製造される。以下、図
13を参照しながら説明する。
【0012】絶縁基板(例えばガラス基板)901上
に、SnO2,ZnO,ITO等の透明導電膜を第1電
極層902としてスパッタリング法等により堆積し、集
積化のためにレーザースクライブ法により第1電極層9
02を発電領域に対応して分離する。そして、レーザー
スクライブ時に発生した溶断残渣を除去するために洗浄
を行い、プラズマCVD法によりpin接合構造を有す
る非晶質シリコン半導体層(p層及び/又はn層は必要
に応じて微結晶とすることもできる)903を全面にわ
たって堆積する。
【0013】続いて、第1電極層902と同様にレーザ
ースクライブ法によって半導体層903の分離を行った
後、溶断残渣を除去するための洗浄を行う。さらに、第
2電極層904としてAl,Ag,Cr等の金属を単層
または複層に堆積し、第1電極層902と同様にレーザ
ースクライブ法により分離し、集積化された大面積太陽
電池が完成する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記半
導体素子の製造方法にあっては、レーザー加工により同
一の基板上に形成された半導体素子を分割し、直列接続
することによって集積化する場合に、以下のような問題
が存在する。
【0015】第1に、レーザー光照射により非晶質シリ
コン層の一部が加熱され最表面部が結晶化することによ
って低抵抗化し、漏れ電流が多くなり、太陽電池の出力
が低下する場合がある。
【0016】すなわち、レーザースクライブ時にレーザ
ー光照射部分は瞬間的には1000℃程度の高温になる
ものと考えられる。この熱により半導体層の溶断部の最
表面が結晶化(或いは、電極層の金属と合金化)するこ
とによって、電気抵抗が2桁以上小さくなる場合があ
る。半導体層部分の電気抵抗が小さくなると、上部電極
と下部電極の間に電気抵抗が小さくなった半導体層を介
して漏れ電流が流れる(ショートする)ことによって、
発電電力を無駄に消費することになる。この漏れ電流に
より、太陽電池の出力が低下する。
【0017】また漏れ電流は、第1電極層902と第2
電極層904との間に発生する電圧に比例する。一方、
太陽電池は光が弱いときは出力電流は小さいが出力電圧
はそれほど低下しないので、光が弱い状態においても漏
れ電流はそれほど減少しない。従って、光が弱いときは
相対的に漏れ電流による電力損失が大きくなるという問
題が起こる。
【0018】第2に、分割部分の幅方向、或いは深さ方
向の溶断面が荒れた状態になる、或いは溶断残渣の一部
が残存することにより、所望の界面でうまく分割できな
い場合がある。
【0019】すなわち、レーザースクライブ法により電
極、或いは半導体層を溶断分割する場合、溶断する界面
は、例えば絶縁基板901の表面、或いは第1電極層9
02の表面であるが、これら所望の界面がうまく溶断す
ることが困難(即ち、溶断面の下地に損傷を与えず、電
気的に完全に分離することが困難)な場合がある。
【0020】例えば半導体層の層厚が薄い場合、照射す
るレーザー光のわずかなパワーのずれにより、半導体層
の下地層(例えば電極層)の表面に損傷を与えるだけで
なく、下地層自体を溶断してしまう場合がある。逆に下
地層の損傷を極力抑えようとすると、半導体層を完全に
溶断することができず、分離が不十分になり、全体的に
溶断が均一に行われず、溶断面が荒れた状態になる場合
がある。このような状態で溶断を行うと溶断部分の組成
が不均一になり溶断残渣が残存し易く(取り除きにく
く)なるため、その後洗浄を行っても溶断残渣が残留す
る。
【0021】そして、直列化工程において、隣接する単
位素子の第1電極層902と第2電極層904の接続を
行う際に密着性が悪化し、結果として形状因子(F
F)、変換効率等に悪影響を与える場合がある。
【0022】第3に、レーザー光照射により、半導体層
を結晶化、または合金化することにより、電気的接続を
行う際に電気的接続が不十分になる場合がある。
【0023】すなわち、半導体素子を直列化する際にレ
ーザーウエルディンク(レーザーボンディング)法によ
り、半導体層903を結晶化させる、或いは半導体層9
03と第2電極層904を合金化させ、低抵抗領域を形
成することにより、隣接する単位素子の第1電極層90
2と第2電極層904との各々を電気的に接合すること
ができる。
【0024】このとき、低抵抗化が不十分になり良好な
電気的接続ができない場合がある。例えばレーザー光照
射のパワーが適正値よりも小さい場合、結晶化、合金化
が不十分となり、接続部分の抵抗を充分小さくすること
ができず、多数直列接続した場合に電気的抵抗が大きく
なり、太陽電池のエネルギーの損失が大きくなる。
【0025】また、レーザー光照射のパワーが適正値よ
りも大きい場合、電気的接続領域だけでなくに、隣接す
る領域も変質する場合がある。このような場合、変質し
た領域もある程度低抵抗になるため、その低抵抗な領域
を介して第1の場合と同様に漏れ電流が発生する場合が
ある。
【0026】本発明は、上記課題に鑑みて、光照射によ
る劣化が実質的にない、或いは極めて小さい半導体素子
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、本発明の半導体素子は、基板上に少なくとも下部電
極、半導体層、および上部電極を有する複数の素子を接
続して集積化された半導体素子であって、上記半導体層
の少なくとも一部が柱状微結晶構造を有するシリコン層
により構成され、少なくとも上記素子に分割及び/又は
接続のためのスクライブ溝が形成され、該スクライブ溝
の深さ方向が上記柱状微結晶の(220)面の法線方向
に対して0〜60度であることを特徴とする。
【0028】上記半導体素子の構成において、上記柱状
微結晶構造を有するシリコン層は、X線又は電子線回折
による(220)の回折強度の割合が全回折強度に対し
て30%以上であり、かつ異なる結晶粒径の微結晶が混
在していることが好ましい。
【0029】また、上記X線回折の(220)ピークの
半値幅から求めた微結晶の平均粒径(x)と、透過型電
子顕微鏡の暗視野像から求めた微結晶の平均粒径(y)
との比が、0.1〜0.8となることが好ましい。
【0030】さらに、上記半導体層が光入射側から順に
少なくとも第1半導体層と第2半導体層とを積層した構
造であり、かつ少なくとも第2半導体層の一部が柱状微
結晶構造を有するシリコン層により構成されていること
が好ましい。
【0031】一方、本発明の半導体素子の製造方法は、
基板上に少なくとも下部電極、半導体層、および上部電
極を有する複数の素子を接続して集積化された半導体素
子の製造方法において、上記半導体層の少なくとも一部
が柱状微結晶構造を有するシリコン層により構成され、
かつ各素子を分割及び/又は接続する工程を有すること
を特徴とする。
【0032】上記半導体素子の製造方法において、上記
素子を分割及び/又は接続する工程が電磁気的エネルギ
ー加工によって行われることが好ましい。
【0033】また、上記電磁気的エネルギーがレーザー
光であることが好ましい。
【0034】さらに、上記レーザー光による加工工程に
おいて、レーザー光の入射角度が、前記柱状微結晶構造
を有するシリコン層の(220)面の法線方向に対して
0〜60度に範囲内であることが好ましい。
【0035】そして、上記柱状微結晶構造を有するシリ
コン層は、X線又は電子線回折による(220)の回折
強度の割合が全回折強度に対して30%以上であり、か
つ異なる結晶粒径の微結晶が混在していることが好まし
い。
【0036】加えて、上記X線回折の(220)ピーク
の半値幅から求めた微結晶の平均粒径(x)と、透過型
電子顕微鏡の暗視野像から求めた微結晶の平均粒径
(y)との比が、0.1〜0.8となるように制御する
ことが好ましい。
【0037】また、上記半導体層が光入射側から順に少
なくとも第1半導体層と第2半導体層とを積層した構造
であり、かつ少なくとも第2半導体層の一部が柱状微結
晶構造を有するシリコン層により構成されていることが
好ましい。
【0038】そして、上記基板の裏面に電極を形成する
工程と、基板に接続孔を設ける工程と、接続孔を通じ前
記上部電極と前記裏面電極を導通させる工程とを有する
ことが好ましい。
【0039】本発明の微結晶半導体からなる半導体素子
において、半導体層としてX線又は電子線回折による
(220)の回折強度の割合が全回折強度に対して30
%以上で、かつ異なる結晶粒径の微結晶を混在させた構
造とし、レーザー光を(220)の面の法線方向に対し
て0〜60度の角度で入射させる(照射する)ことが効
果的である。
【0040】本発明がどのようなメカニズムにより効果
を奏するのかについては、現在のところ解明されていな
いが、およそ以下の理由によるものと推測される。
【0041】X線又は電子線回折による(220)の回
折強度の割合が全回折強度に対して30%以上となるよ
うに作製条件を制御することで、結晶の成長方向を特定
の割合(本発明では30%)以上揃えることができる。
このように(220)の回折強度を有する(即ち、(2
20)面が基板に平行になるように結晶が成長してい
る)ように結晶を成長させることによって、基板面に対
して垂直方向に6角形状のチャンネル構造を持つように
なる。このような結晶を柱状に成長させる(即ち、膜の
堆積方向に沿って縦長に成長させる)ことによって光照
射時に半導体層内部で発生するキャリアの走行性を有利
にするだけでなく、これらの配向性が特定の割合(少な
くとも30%以上)揃っているために、結晶粒界の歪み
を軽減することができるものと考えられる。
【0042】さらに、異なる結晶粒径の微結晶を混在さ
せることによって、同一の結晶粒径の微結晶で3次元空
間を充填させる場合よりも、さらに歪みを少なくして3
次元空間を充填することができる。
【0043】その結果、レーザー光を照射した際に、 .レーザー光を照射する前から微結晶化しているため
に、レーザー光照射前後でレーザーにより分割された溝
に接する領域の表面近傍の構造が大きく変化しない(低
抵抗化しない)。 .特定の条件(配向性、結晶状態)を満たして微結晶
化した半導体層の空間的充填密度が高く、かつ結晶面の
方向が特定の割合(30%以上)揃っており、かつ結晶
面の方向に対して特定の方向(0〜60度)からレーザ
ー光を照射することにより、均一に溶断され、溶断面も
滑らかになり、溶断残渣も付着しにくくなる。また、レ
ーザー光を照射することにより、均一に溶断され、溶断
面も滑らかであるため、レーザー光のパワーの制御が容
易になり、下地への悪影響を低減できる(パワーを過剰
にする必要がない)。 .微結晶が柱状であり、かつ配向性が(少なくとも3
0%以上)均一であるために、レーザーウエルディング
(レーザーボンディング)の際にレーザー光照射領域は
速やかに結晶化或いは合金化し、隣接する領域には影響
を与えない。
【0044】さらに、レーザー光を照射する角度を、特
定の結晶面(具体的には(220)面)の法線方向に対
して特定の範囲内で照射することにより本発明の効果を
さらに高めることができる。具体的には0〜60度の範
囲内で行うことにより、 .特に0〜30度の範囲の入射角度であれば、本発明
の効果である良好な溶断面を再現性良く得ることができ
る。 .30〜60度の範囲の入射角度であれば半導体層の
膜厚がある程度薄くても溶断する長さを実質的に長くと
る(例えば45度ならば、膜厚の約1.4倍)ことがで
きるため、照射するレーザー光のパワーの制御範囲を広
げることができ、加工性、安定性を向上することができ
る。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて説明するが、本発明は本実施の形
態に限るものではない。
【0046】図1は、本発明の半導体素子における層構
成の一例を示す模式図であり、(a)〜(d)は各製造
工程における構造を示している。
【0047】本実施の形態の半導体素子(光起電力素
子)は、ステンレス鋼等の金属基板又はガラス等の絶縁
基板101上に、Al,Cu,Ag等からなる反射層1
02、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫等からなる反
射増加層103、半導体層105、そしてITO等の透
明導電層107及び集電電極109から構成されてい
る。この光起電力素子において、半導体層105は、少
なくともその一部が微結晶シリコン半導体から構成され
ている。
【0048】図1(a)は、基板101の表面に反射層
102及び反射増加層103が堆積され、さらに分割溝
(スクライブ溝)104が形成された状態を表してい
る。これらの分割溝(スクライブ溝)104によって、
下部電極、即ち、反射層102及び反射増加層103は
電気的に分割される。
【0049】図1(b)は半導体層105を堆積し、さ
らに半導体層105の分割溝(スクライブ溝)106が
形成された状態を表している。
【0050】図1(c)は半導体層105の上に透明導
電層107を堆積し、分割溝(スクライブ溝)106を
介して隣接する素子と直列接続された状態を表してい
る。
【0051】図1(d)は、透明導電層107及び半導
体層105を上部分割溝(スクライブ溝)108によっ
て電気的に分割し、さらに集電電極109を形成した状
態を表している。ここで集電電極109は必要に応じて
設けるものであり、必須ではない(図13に示すよう
に、最表面が透明電極であってもよい)。
【0052】図1においては、半導体層側が光入射側と
なる層構成の例を用いて説明しているが、透光性基板を
使用する場合には、例えば図2に示すように、基板側が
光入射側となるような層構成を採用することも可能であ
る。
【0053】図2において、1301は透光性絶縁基
板、1302は反射層、1303は反射増加層、130
4は分離溝(スクライブ溝)、1305は半導体層、1
306は分割溝(スクライブ溝)(接続部分)、130
7は透明導電層、1308は分割溝(スクライブ溝)で
ある。
【0054】また、上記分割溝(スクライブ溝)をレー
ザー光照射により形成(レーザースクライブ)する際
に、レーザー光を照射する位置は、半導体層側からでも
良いし、基板がレーザー光に対して透過性が高い(レー
ザー光の吸収が少ない)場合には、基板側からレーザー
光を照射することも可能である。
【0055】ここで、図1の反射増加層102、半導体
層105を拡大して、図3〜5に示す。
【0056】本発明の半導体層105は少なくとも第1
の電気特性を有する層と第2の電気特性を有する層を含
み、少なくともその一部に微結晶構造を有するものであ
る。また、図3において説明するように、同一微結晶粒
内に半導体接合を形成するように微結晶を成長させるこ
とにより、半導体素子の特性をさらに向上させることが
できる。
【0057】図3は、反射増加層301のほぼ直上から
微結晶層が成長している例である。同一微結晶粒内に半
導体接合を形成する場合には、第1の電気特性の層(例
えばp(n)層)は、直線303以下の部分305であ
る。また、第2の電気特性の層(例えばi層)は、直線
303の上の部分302である。
【0058】図4は、反射増加層401上にアモルファ
ス層404が数100Å以下で堆積された後、微結晶層
が成長している例である。第1の電気特性の層(例えば
p(n)層)を404とし、第2の電気特性の層(例え
ばi層)を402(405)とすることが可能である。
さらに、同一微結晶粒内に半導体接合を形成する場合に
は、第1の電気特性の層(例えばp(n)層)は、直線
403以下の部分405である。また、第2の電気特性
の層(例えばi層)は、直線403の上の部分402で
ある。
【0059】図5は、反射増加層501上に微結晶層5
04が数100Å以下で堆積された後、微結晶層が成長
している例である。第1の電気特性の層(例えばp
(n)層)を504とし、第2の電気特性の層(例えば
i層)を502(505)とすることが可能である。さ
らに同一微結晶粒内に半導体接合を形成する場合には、
第1の電気特性の層(例えばp(n)層)は、直線50
3以下の部分505である。また、第2の電気特性の層
(例えばi層)は、直線503の上の部分502であ
る。
【0060】本発明において、微結晶の形状は、透過電
子顕微鏡で観察した場合に柱状に観察される形状が好ま
しい。同一微結晶内に半導体接合を有する微結晶内の電
気特性を変化させる添加物の含有量が、厚さ方向に分布
するのも好ましい形態の一つである。
【0061】以下、本発明の各構成要素についてさらに
詳細に説明する。
【0062】(基板)基板101としては絶縁性基板又
は導電性基板上に絶縁層を形成したものが用いられる。
絶縁性基板としては、ポリイミド、PET(ポリエチレ
ンテレフタレート)等の樹脂フィルムが好適に用いられ
る。
【0063】また導電性基板としては、ステンレス鋼、
アルミニウム、銅、亜鉛鋼板等が好適に用いられる。こ
れらの金属板は一定の形状に切断して用いても良いし、
長尺のシート状の形態で用いても良い。長尺のシート状
の形態で用いた場合には、コイル状に巻くことができる
ので、連続生産に適しており、保管や輸送も容易にな
る。基板の表面は鏡面でも良いが、適当な凹凸があって
もよい。
【0064】導電性基板上に形成される絶縁層として
は、少なくとも1×1010Ωcm以上、好ましくは1×
1012Ωcm以上の比抵抗を持つ必要がある。
【0065】また、電極や半導体の堆積時に加わる温度
(通常200℃以上)や、更にレーザービーム加工にお
いて加わる温度(瞬間的には1000℃程度になると予
想される)に耐える必要がある。これらの条件を満たす
材料としては、ダイヤモンド膜、シリコン膜、炭化シリ
コン膜、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、酸化アルミ
ニウム膜、弗化カルシウム膜、ポリイミド膜等が挙げら
れる。これらの膜は、スパッタリング、プラズマCV
D、イオンプレーティング等の方法で導電性基板上に堆
積させることができる。
【0066】(反射層)反射層102としては、Al、
Cu、Ag等、或いはこれらの金属を含む合金が好適に
用いられ、スパッタリング、メッキ、プラズマCVD、
イオンプレーティング等の方法で基板上(導電性基板の
場合は、導電性基板上に形成された絶縁膜上)に堆積さ
せることができる。
【0067】(反射増加層)反射増加層103として
は、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO2)、酸化カ
ドミウム(CdO)、カドミウムスタネイト(Cd2
nO4)、酸化インジウム(In23)、酸化インジウ
ム錫(ITO)等の金属酸化物が好適に用いられ、スパ
ッタリング、メッキ、プラズマCVD、イオンプレーテ
ィング等の方法で堆積させることができる。
【0068】また反射増加層103には、必要に応じて
フッ素を添加してもよい。フッ素を添加することによっ
て隣接する半導体素子を直列接続させた場合、該接続部
の比抵抗を下げ、直列接続した半導体素子のシリーズ抵
抗の増大を効果的に防ぐことができる。
【0069】下部電極、即ち、反射層102及び反射増
加層103の分割の際にレーザー光を用いた場合、フッ
素が添加された反射増加層103は近赤外領域のレーザ
ー光、例えばYAGレーザーの基本波を効果的に吸収す
るため、分割が容易になると同時に、下地或いは基板の
損傷を防ぐ。
【0070】特に導電性基板を用いた場合、レーザー光
の照射により絶縁層までが破壊されて短絡が生じるのを
防ぐことができる。また、樹脂フィルム等の絶縁基板を
用いた場合も、樹脂が熱で変成するのを防ぐことができ
る。さらに、上部電極と下部電極の電気的接続をレーザ
ー光の照射によって行う場合、レーザー照射の際に、反
射増加層103と半導体層105が剥離してしまうこと
があったが、フッ素添加によりこの現象を防ぐことがで
きる。
【0071】また、フッ素が添加された導電層はn型を
示すため、反射増加層103と接する半導体層105が
n型半導体の場合、両層の接続が良好となり、オーミッ
ク性を改善することができる。
【0072】さらに、反射増加層103と半導体層10
5との界面で発生する内部応力を低減するため、半導体
素子の光劣化、振動劣化を抑制することができる。
【0073】また、反射層102の成分が半導体層10
5に拡散することを防ぎ、素子の劣化を抑制することが
できる。特に、反射層102としてマイグレーションを
起こし易いAgを用いた場合には、この効果が顕著であ
る。
【0074】好ましいフッ素の含有量は0.05〜30
原子%で、より好ましくは0.2〜5原子%である。反
射増加層103の表面は凹凸を有していてもよい。
【0075】反射増加層にフッ素を含有させる場合に
は、前述の反射層作製方法において、フッ素及び/又は
フッ素含有ガスを原料ガス及び/又は雰囲気ガスとして
使用すればよい。
【0076】(下部電極の分割手段)下部電極(反射層
102及び反射増加層103)の下部分割溝(スクライ
ブ溝)104の形成手段としては、レーザー光による
方法(レーザースクライブ)、溝を形成する部分にマ
スクを用いて、反射層102及び反射増加層103を堆
積させる方法、一様に堆積された反射増加層103に
フォトリソグラフィー処理を行い、溝を形成する方法、
電解液中で、反射増加層103の近傍に配したナイフ
状或いはワイヤー状の電極と反射増加層103の間に通
電することにより、導電層を溶解させるか、或いは高抵
抗の化合物に変質させる方法等が可能であるが、特にレ
ーザー光による方法(レーザースクライブ)が好適に用
いられる。
【0077】レーザースクライブには、YAGレーザ
ー、CO2レーザー、エキシマレーザー等が使用できる
が、特にYAGレーザーが好適に用いられる。基本波長
1.06μmの他に、非線形光学素子を併用して得られ
る第2高調波の0.53μmの光、及び第3高調波の
0.265μmの光も利用することができる。
【0078】YAGレーザーは連続発振動作もできる
が、高いピークパワーを得るためにQスイッチパルス発
振動作で使用することが多い。Qスイッチパルス発振の
周波数は通常数KHzから数十KHz程度であり1つの
パルスの継続時間は100nsec前後である。
【0079】図6は、レーザー加工用光学系の概要を示
す概略図である。
【0080】図6において、801はレーザー本体であ
る。この中に必要に応じてQスイッチ、非線形光学素子
が組み込まれている。802は電源で、レーザーの励起
光源を点灯する。803は冷却装置で、冷却水を循環し
ている。804は出力されたレーザービームで、ダイク
ロイックミラー805によって90度曲げられてレンズ
806によって集光されて、試料807に照射される。
【0081】試料807はステージ808上に取り付け
られ、ステージ808はコントローラ809により、決
められた速度で水平方向に移動し、試料表面をビームが
走査する。大型の試料の場合は、ポリゴンミラー、或い
はガルバノミラーを利用してビームの方を移動しても良
い。
【0082】照明光源810からの光がレンズ811で
コリメートされ、ダイクロイックミラー812で90度
曲げられ、試料807を照射する。加工の状況は、反射
鏡813を介してITVカメラ814によって撮影さ
れ、モニター815で観察することができる。
【0083】また、このとき(レーザー照射時)にレー
ザーを照射する角度を基板の法線方向、即ち、(22
0)面の法線方向に対して特定の角度(0〜60度)で
照射することにより、本発明の効果をさらに高めること
ができる。これを図7を用いて説明する。
【0084】図7において、701は基板、702は半
導体層、703は(220)面に配向性をもつ柱状微結
晶を示している。また、704はレーザー光の光源、7
05はレーザー光の入射方向、706は基板(即ち(2
20)面方向)の法線、角度(a)はレーザー光の入射
方向705と法線706とのなす角度を示している。
【0085】図7において角度(a)を特定の範囲、即
ち、0〜60度とすることにより、前述のようにレーザ
ー加工の再現性、加工性、安定性を高めることができ
る。
【0086】(半導体層)半導体層105としては、少
なくともその一部に微結晶構造を有する第1半導体層と
第2半導体層との接合、具体的にはpn接合、pin接
合、ショットキー接合等を含む構造体からなり、特にp
in接合の非単結晶半導体が好適に用いられる。
【0087】ここで、本発明の微結晶構造とは、X線又
は電子線回折による(220)の回折強度の割合が全回
折強度に対して30%以上であり、かつ異なる結晶粒径
の微結晶が混在している柱状の微結晶である。
【0088】本発明においては、上述のように微結晶の
配向性を調べる方法として、X線回折及び電子線回折を
採用している。作製した各微結晶シリコン膜のX線回折
強度をRigaku電機製X線デイフラクトメーター
(銅管球、35kW、10mA)により測定し、比較を
行った。回折角2θは、20〜60度まで変化させて
(111)、(220)、(311)の回折ピークを検
出して、その回折強度より求めた。
【0089】また、電子線回折強度を日本電子社製JE
M−100Vにより測定し、同様に各回折強度を求め
た。ASTMカード(No.27−1977)によれ
ば、配向の全くない微結晶シリコンの場合、回折強度の
大きい面(h,k,l)表示で(111):(22
0):(311)=100:55:30で(220)だ
け取り出してみると全回折強度に対する比、即ち、(2
20)の回折強度/(総回折強度)は、約(55/18
5)×100=29.7(%)である。
【0090】この値を基準にして、この値の大きな(2
20)配向性の良いもの、特に30%以上の値をもつも
のが、更にレーザースクライブ時に良好な結果が得られ
る。
【0091】また、異なる結晶粒径の微結晶が混在する
状態について、図8を用いてさらに詳細に説明する。こ
こで図8は、従来の微結晶半導体層と本発明の微結晶半
導体層の模式的説明図である。
【0092】従来の微結晶半導体層では、結晶粒径がそ
ろっていたために、微結晶半導体層中に微結晶半導体で
充填できていない欠陥の多いアモルファス層が存在して
いた。しかし、本発明の微結晶半導体層では、図8に示
すように、異なる結晶粒径の微結晶半導体からなるた
め、従来のように微結晶半導体で充填できていない空間
は実質的に存在しない。
【0093】即ち、本発明の『異なる結晶粒径の微結晶
が混在』とは、空間的充填密度が高まるように粒径の異
なる微結晶が成長している状態のことをいう。その結
果、本発明の微結晶半導体層は均質であり、かつ電荷の
移動度及び寿命は従来と比較して大きいものである。
【0094】また、本発明における柱状微結晶とは、単
位微結晶の長手方向が膜厚方向に一致している概ね縦長
の結晶構造を有することをいう。
【0095】さらに、本発明においては、微結晶層にお
いて同一微結晶粒内に半導体接合を有するように微結晶
を成長させることにより、光起電力素子の特性をさらに
向上させることが可能である。
【0096】本発明においては、半導体層を構成する各
層(p層、i層、n層)の少なくとも1層以上、又は全
層が上記微結晶構造を有していれば、本発明の効果が得
られるが、特にi層(本発明におけるi層とは、必ずし
も完全にイントリンジック(真性)の必要はなく、光活
性層の働きを有する層を指す。)が上記微結晶構造を有
している場合が最も効果が顕著である。さらに、p層及
び/又はn層も本発明の微結晶構造を有することが好ま
しい。
【0097】以下に、本発明の半導体層をp(n)層と
i層に分けて更に詳細に説明する。 <P(n)層>p(n)層は、後処理で結晶化させられ
る場合には、アモルファスでも結晶化しているものでの
良い。また後処理で再結晶化させない場合には、結晶化
しているものが好ましい。
【0098】p型層またはn型層は、光起電力素子の特
性を左右する重要な層である。
【0099】p型層またはn型層のアモルファス材料、
微結晶や多結晶材料としては、例えば、a−Si:H、
a−Si:HX、a−SiC:H、a−SiC:HX、
a−SiGe:H、a−SiGeC:H、a−SiO:
H、a−SiN:H、a−SiON:HX、a−SiO
CN:HX、μc−Si:H、μc−SiC:H、μc
−Si:HX、μc−SiC:HX、μc−SiGe:
H、μc−SiO:H、μc−SiGeC:H、μc−
SiN:H、μc−SiON:HX、μc−SiOC
N:HX、poly−Si:H、poly−Si:H
X、poly−SiC:H、poly−SiC:HX、
poly−SiGe:H、poly−Si、poly−
SiC、poly−SiGe等にp型の価電子制御剤
(周期率表第III族原子 B,Al,Ga,In,T
l)やn型の価電子制御剤(周期率表第V族原子P,A
s,Sb,Bi)を高濃度に添加した材料が挙げられ
る。
【0100】特に光入射側のp型層またはn型層には、
光吸収の少ない結晶性の半導体層かバンドギャップの広
い非晶質半導体層が適している。
【0101】p型層への周期率表第III族原子の添加
量およびn型層への周期率表第V族原子の添加量は、
0.1〜50at%が最適量として挙げられる。
【0102】また、p型層またはn型層に含有される水
素原子(H,D)またはハロゲン原子はp型層またはn
型層の未結合手を補償する働きをし、p型層またはn型
層のドーピング効率を向上させるものである。p型層ま
たはn型層へ添加される水素原子またはハロゲン原子
は、0.1〜40at%が最適量として挙げられる。特
にp型層またはn型層が結晶性の場合、水素原子または
ハロゲン原子は0.1〜8at%が最適量として挙げら
れる。
【0103】さらに、p型層/i型層、n型層/i型層
の各界面側で水素原子または/及びハロゲン原子の含有
量が多く分布しているものが好ましい分布形態として挙
げられ、該界面近傍での水素原子または/及びハロゲン
原子の含有量はバルク内の含有量の1.1〜2倍の範囲
が好ましい範囲として挙げられる。このようにp型層/
i型層、n型層/i型層の各界面近傍で水素原子または
ハロゲン原子の含有量を多くすることによって該界面近
傍の欠陥準位や機械的歪を減少させることができ、本発
明の半導体素子(光起電力素子)の光起電力や光電流を
増加させることができる。
【0104】光起電力素子のp型層及びn型層の電気特
性としては、活性化エネルギーが0.2eV以下のもの
が好ましく、0.1eV以下のものが最適である。また
比抵抗としては100Ωcm以下が好ましく、1Ωcm
以下が最適である。さらにp型層及びn型層の層厚は1
〜50nmが好ましく、3〜10nmが最適である。
【0105】光起電力素子のp型層またはn型層の堆積
に適した原料ガスとしては、シリコン原子を含有したガ
ス化し得る化合物、ゲルマニウム原子を含有したガス化
し得る化合物、炭素原子を含有したガス化し得る化合物
等、及び該化合物の混合ガスを挙げることができる。
【0106】具体的にシリコン原子を含有するガス化し
得る化合物としては、SiH4、SiH6、SiF4、S
iFH3、SiF22、SiF3H、Si38、Si
4、SiHD3、SiH22、SiH3D、SiFD3
SiF22、SiD3H、Si233等が挙げられる。
【0107】具体的にゲルマニウム原子を含有するガス
化し得る化合物としては、GeH4 GeD4、GeF4
GeFH3、GeF22、GeF3H、GeHD3、Ge
2 2、GeH3D、GeH6、GeD6等が挙げられ
る。
【0108】具体的に炭素原子を含有するガス化し得る
化合物としては、CH4、CD4、C n2n+2(nは整
数)、Cn2n(nは整数)、C22、C66、CO2
CO等が挙げられる。
【0109】窒素含有ガスとしては、N2,NH3、ND
3、NO、NO2、N2Oが挙げられる。
【0110】酸素含有ガスとしては、O2、CO、C
2、NO、NO2、N2O、CH3CH2OH、CH3OH
等が挙げられる。
【0111】価電子制御するためにp型層またはn型層
に導入される物質としては、周期率表第III族原子及
び第V族原子が挙げられる。
【0112】第III族原子導入用の出発物質として有
効に使用されるものとして、具体的にはホウ素原子導入
用として、B26、B410、B59、B511、B6
10、B612、B614等の水素化ホウ素、BF3、BC
3等のハロゲン化ホウソ等を挙げることができる。こ
のほかにAlCl3、GaCl3、InCl3、TlCl3
等も挙げることができる。特にB26、BF3が適して
いる。
【0113】第V族原子導入用の出発物質として有効に
使用されるのは、具体的には燐原子導入用としてはPH
3、P24等の水素化燐、PH4I、PF3、PF5、PC
3、PCl5、PBr3、PBr5、PI3等のハロゲン
化燐が挙げられる。このほかAsH3、AsF3、AsC
3、AsBr3、AsF5、SbH3、SbF3、Sb
5、SbCl3、SbCl5、BiH3、BiCl3、B
iBr3等も挙げることができる。特にPH3,PF3
適している。
【0114】光起電力素子に適したp型層またはn型層
の堆積方法は、RFプラズマCVD法、VHFプラズマ
CVD法、マイクロ波プラズマCVD法である。
【0115】特にRFプラズマCVD法で堆積する場
合、容量結合型のRFプラズマCVD法が適している。
該RFプラズマCVD法でp型層またはn型層を堆積す
る場合、堆積室内の基板温度は100〜350℃、内圧
は1.3×101〜1.3×103Pa、RFパワーは
0.01〜5.0W/cm2、堆積速度は0.1〜30
Å/secが最適条件として挙げられる。
【0116】また、前記ガス化し得る化合物をH2,H
e,Ne,Ar,Xe,Kr等のガスで適宜希釈して堆
積室に導入しても良い。
【0117】特に微結晶半導体やa−SiC:H等の光
吸収の少ないかバンドギャップの広い層を堆積する場合
は水素ガスで2〜100倍に原料ガスを希釈し、RFお
よびVHFパワーは比較的高いパワーを導入するのが好
ましいものである。RFの周波数としては1MHz〜3
00MHzが適した範囲であり、特に13.56MHz
近傍の周波数が最適である。
【0118】p型層またはn型層をマイクロ波プラズマ
CVD法で堆積する場合、マイクロ波プラズマCVD装
置は、堆積室に誘電体窓(アルミナセラミックス等)を
介して導波管でマイクロ波を導入する方法が適してい
る。マイクロ波プラズマCVD法でp型層またはn型層
を本発明の堆積膜形成方法も適した堆積方法であるが、
更に広い堆積条件で光起電力素子に適用可能な堆積膜を
形成することができる。
【0119】本発明の方法以外によりp型層またはn型
層をマイクロ波プラズマCVD法で堆積する場合、堆積
室内の基板温度は100〜400℃、内圧は6.7×1
-2〜4.0Pa、マイクロ波パワーは0.01〜1W
/cm3、マイクロ波の周波数は0.5〜10GHzが
好ましい範囲として挙げられる。
【0120】また、前記ガス化し得る化合物をH2,H
e,Ne,Ar,Xe,Kr等のガスで適宜希釈して堆
積室に導入しても良い。
【0121】特に微結晶半導体やa−SiC:H等の光
吸収の少ないかバンドギャップの広い層を堆積する場合
は水素ガスで2〜100倍に原料ガスを希釈し、マイク
ロ波パワーは比較的高いパワーを導入するのが好ましい
ものである。
【0122】<i層>i層としては再結晶させる場合に
は、アモルファスでも結晶性の半導体層のどちらでもよ
い。再結晶させない場合には、結晶性の半導体が好まし
いものである。
【0123】結晶性半導体としては微結晶半導体が好ま
しいものである。
【0124】本発明の半導体素子(光起電力素子)に適
した微結晶シリコンはRFプラズマCVD法、VHFプ
ラズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD法が好適な
方法として挙げられる。特に微結晶シリコンの堆積速度
は使用する電磁波に依存し、同一の投入エネルギーでは
周波数が高い方が堆積速度が速くなる。
【0125】本発明の微結晶シリコンに適したシリコン
原子供給用の原料ガスとしては、SiH4、Si26
SiF4、SiHF3、SiH22、SiH3F、SiH3
Cl、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiD
4、SiHD3、SiH22、SiH3D、SiFD3、S
iF22、SiD3H、Si233等のシラン系原料ガ
スが好適なものとして挙げられる。
【0126】また、微結晶シリコンゲルマニウムに適し
たゲルマニウム供給用の原料ガスとしては、GeH4
GeF4、GeHF3、GeH22、GeH3F、GeH
Cl3、GeH2Cl2、GeH3Cl、GeHD3、Ge
22、GeH3D,GeH6、GeD6等が挙げられ
る。
【0127】該原料ガスは、良好な微結晶半導体を形成
するために、水素ガスで希釈する事が必要である。水素
ガスでの希釈率は10倍以上が好ましいものである。特
に好ましい希釈率の範囲は10倍から100倍の範囲で
ある。希釈率が小さい場合には微結晶が形成されず、ア
モルファスが形成される。一方、希釈率を高くしすぎた
場合には、微結晶の堆積速度が低くなりすぎて実用上問
題が生じる。また更に水素希釈に加えてヘリウムガスで
希釈することも可能である。
【0128】本発明に適した微結晶を作成するための基
板温度は100〜500℃である。特に堆積速度を大き
くする場合には、基板温度は比較的高い温度にすること
が望ましいものである。
【0129】本発明の微結晶を堆積するときのチャンバ
ー内の真空度としては、1.3×10-1〜1.3×10
2Paが好適な範囲として挙げられる。特にマイクロ波
プラズマCVD法で微結晶半導体を堆積する場合には、
真空度は6.7×10-1Pa程度が好ましい真空度であ
る。
【0130】本発明の微結晶半導体を堆積する場合のチ
ャンバーへの投入パワーとしては、0.01〜10W/
cm3の範囲が好適な範囲として挙げられる。また原料
ガスの流量と投入パワーの関係で示すと、堆積速度が投
入パワーに依存するパワーリミテッドの領域が適してい
る。
【0131】また更に本発明の微結晶半導体の堆積に
は、基板と電力投入用の電極間距離が重要な因子であ
る。本発明に適した微結晶を得られる電極間距離は10
mm〜50mmの範囲である。
【0132】本発明の半導体素子(光起電力素子)の微
結晶半導体として適する微結晶の平均結晶粒径は100
Å〜1000Åが適した範囲として挙げられる。また微
結晶半導体中に含有されるアモルファスの割合は、ラマ
ンスペクトルで見た場合に結晶に関係するピークとアモ
ルファスに関係するピークの比が70%以下が望ましい
ものである。平均結晶粒径が100Åよりも小さいと結
晶粒界にアモルファスが多く存在するようになり、光劣
化を示すようになる。また結晶粒径が小さいと電子や正
孔の移動度や寿命が小さくなり、半導体としての特性が
低下する。一方、平均結晶粒径が1000Åよりも大き
くなると結晶粒界の緩和が十分に進まず結晶粒界に未結
合手等の欠陥が生じ、該欠陥が電子や正孔の再結合中心
として働き、その結果、微結晶半導体の特性が低下す
る。
【0133】ここで微結晶粒の平均結晶粒径は、X線回
折の(220)ピークの半値幅からScuherrer
の式を用いて計算して求める。或いは、透過型電子顕微
鏡の暗視野像から求めること等が挙げられる。透過型電
子顕微鏡を用いて柱状微結晶の平均粒径を求める場合、
長軸と短軸の相乗平均を平均粒径とすることが好まし
い。
【0134】また本発明においては、異なる結晶粒径の
微結晶が混在することが重要であるが、その制御(確
認)の1つの方法として、上記X線回折の(220)ピ
ークの半値幅から求めた微結晶の平均粒径(x)と、透
過型電子顕微鏡の暗視野像から求めた微結晶の平均粒径
(y)の比を特定の範囲内となるように制御することが
好ましい。具体的にはx/yが0.1〜0.8となるよ
うに制御することが好ましい。
【0135】これは以下の理由によるものと考えられ
る。即ち、X線回折は広い面積の平均的な粒径であり、
一方透過電子顕微鏡は局所的な範囲を観察しての粒径で
ある。従って、これらの値が異なっていることにより、
異なる結晶粒径の微結晶が混在するということが確認で
きる。そして本発明者等の検討によれば、x/yが上記
範囲を満たすことにより、レーザー加工時の加工性が向
上すると同時に特性的にも優れたものが得られることが
判った。
【0136】また微結晶の形状としては、電荷の移動方
向にそって細長い形状、即ち柱状構造が適したものであ
る。加えて、本発明の微結晶中に含有される水素原子ま
たはハロゲン原子の割合は30%以下が望ましい範囲で
ある。
【0137】光起電力素子において、i層は照射光に対
してキャリアを発生輸送する重要な層である。i層とし
ては、僅かp型、僅かn型の層も使用できるものである
(p型になるかn型になるかは、テールステイト等の固
有欠陥の分布による。)。
【0138】本発明の光起電力素子のi層としては、バ
ンドギャップが均一な半導体の他に、シリコン原子とゲ
ルマニウム原子とを含有してi層の層厚方向にバンドギ
ャップがなめらかに変化し、バンドギャップの極小値が
i層の中央の位置よりp層とi層の界面方向に片寄って
いるものも適したものである。また、該i層中にドナー
となる価電子制御剤とアクセプターとなる価電子制御剤
とが同時にドーピングされているものも適したものとし
て挙げられる。
【0139】特に、p型層/i型層、n型層/i型層の
各界面側で水素原子または/及びハロゲン原子の含有量
が多く分布しているものが好ましい分布形態として挙げ
られ、該界面近傍での水素原子または/及びハロゲン原
子.の含有量はバルク内の含有量の1.1〜2倍の範囲
が好ましい範囲として挙げられる。更に、シリコン原子
の含有量に対応して水素原子または/及びハロゲン原子
の含有量が変化していることが好ましいものである。シ
リコン原子の含有量が最小のところでの水素原子または
/ハロゲン原子の含有量は1〜10at%が好ましい範
囲で、水素原子または/及びハロゲン原子の含有量の最
大の領域の0.3〜0.8倍が好ましい範囲である。
【0140】水素原子または/及びハロゲン原子の含有
量をシリコン原子に対応させて変化させる、即ちバンド
ギャップに対応して、バンドギャップの狭いところで水
素原子または/及びハロゲン原子の含有量が少なくなっ
ているものである。
【0141】メカニズムの詳細については不明ではある
が、本発明の堆積膜形成方法によればシリコン原子とゲ
ルマニウム原子を含有する合金系半導体の堆積におい
て、シリコン原子とゲルマニウム原子のイオン化率の違
いによってそれぞれの原子が獲得する電磁波エネルギー
に差が生じ、その結果、合金系半導体において水素含有
量または/ハロゲン含有量が少なくても十分に緩和が進
み良質な合金系半導体が堆積できるものと考えられる。
【0142】i層の層厚は、光起電力素子の構造(例え
ば、シングルセル、タンデムセル、トリプルセル)及び
i型層のバンドギャップに大きく依存するが0.7〜3
0.0μmが最適な層厚として挙げられる。本発明の堆
積膜形成方法によるシリコン原子またはゲルマニウム原
子を含有するi層は、堆積速度を5nm/sec以上に
上げても価電子帯側のテイルステイトが少ないものであ
って、テイルステイトの傾きは60meV以下であり、
且つ、電子スピン共鳴(ESR)による未結合手の密度
は1017/cm3以下である。
【0143】またi層のバンドギャップは、p層/i
層、n層/i層の各界面方向で広くなるように設計する
ことが好ましいものである。このように設計することに
よって、光起電力素子の光起電力、光電流を大きくする
ことができ、更に長時間使用した場合の光劣化等を防止
することができる。
【0144】また半導体層105は、フッ素を含有する
ことにより、レーザー照射による直列接続の際に、シリ
ーズ抵抗の軽減に寄与する。即ち、レーザー光によって
反射増加層103、半導体層105、透明導電層106
を溶融、結晶化して、低抵抗化することを容易にする。
また同じくフッ素を含む反射増加層103及び/又は透
明導電層106との整合性を改善する。また微結晶化さ
せる場合に、微結晶の結晶粒径の増大に寄与する。さら
にフッ素は、非単結晶半導体層中のダングリングボンド
のターミネーターとしても有効に働く。
【0145】さらに本発明の半導体素子は、複数の光電
変換層を積層した構造(例えばpin−pinタンデム
構造、pin−pin−pinトリプル構造等)として
も良い。
【0146】また本発明においては、微結晶構造を前述
のように特定化することにより、レーザースクライブ法
との整合性を向上させる効果と同時に微結晶半導体層中
での電荷の移動度や寿命を長くすることができる。具体
的には、同一微結晶内にpi、ni等の半導体接合を形
成することによって、界面近傍の欠陥準位を極端に減少
させることが出来る。その結果、太陽電池の開放電圧
(Voc)、短絡電流(Jsc)、そして形状因子(F
F)が低下するのを防止することが出来る。更に、太陽
電池のシリーズ抵抗が増加し、シャント抵抗が低下した
りするのを防止することが出来る。その結果、太陽電池
の変換効率を向上させることができる。
【0147】また、同一微結晶粒内に半導体接合が形成
されているため、耐熱性がさらに向上している。通常の
大気環境下に放置した場合に、空気中の分子や元素:例
えば、水、酸素、窒素、窒素酸化物、硫黄化合物等の半
導体素子への拡散によって半導体素子特性が低下する。
同様に、太陽電池等の半導体素子を他の物質で封止した
場合に、封止用の物質から封止材料に関係した化学物質
(例えば酢酸等)が半導体素子に拡散して半導体素子の
素子特性を低下させることがある。
【0148】特に半導体接合、例えば、n層とi層又は
p層とi層が不連続に積層されている場合に、界面欠陥
に前記拡散部室がトラップされて半導体特性が低下し
た。このような問題点に対しても本発明の層構成である
ところの、半導体接合を同一微結晶半導体粒内(同一微
結晶半導体層内)に有する微結晶半導体からなる半導体
素子において、問題点を解決することが出来るものであ
る。
【0149】さらに、本発明の半導体接合を同一微結晶
半導体粒内に有する微結晶半導体からなる半導体素子に
おいて、従来の半導体接合を有する半導体素子よりも半
導体接合の空乏層が広く広がるものである。その結果、
従来の半導体接合よりも整流特性が向上し、且つ逆バイ
アスを印加した場合の暗電流も低く押さえられるという
効果も有する。
【0150】(透明導電層)透明導電層106として
は、反射増加層103と同じ材質を使用することができ
る。また反射増加層103と同じ方法により堆積するこ
とができる。上部分割溝(スクライブ溝)107の形成
は、レーザー光による方法(レーザースクライブ)が好
適である。
【0151】(直列接続)接続部108の形成方法とし
ては、透明電極層107を形成することによって下部電
極(反射層及び反射増加層)と電気的に接続させ、直列
接続を形成することができる。
【0152】また、直列接続する際には下部電極と上部
電極は必ずしも基板の同一面側にある必要はなく、例え
ば図9に示すように、基板1001の裏面(半導体層1
003を形成した面と反対側の面)に電極層1005を
形成し、半導体層1003及び基板1001に設けた接
続孔(スルーホール)1006を介して透明第2電極1
004と第3電極1005(基板の裏面電極)を接続さ
せることも可能である。
【0153】以下、図9を用いてさらに詳細に説明す
る。図9(a)、(b)は絶縁性基板1001の表面上
に銀(Ag)よりなる厚さ1500Åの第1電極層10
02、pin接合を有する微結晶半導体層1003、I
TOよりなる厚さ2000Åの透明第2電極層1004
が積層され、裏面上にチタンよりなる厚さ5000Åの
第3電極層1005が積層されている。そして、第3電
極層1005と第2電極層1004は、基板に設けられ
た接続孔1006の内面に高抵抗の微結晶半導体層10
03と共に延び、それによって第1電極層1002と絶
縁されている第2電極層1004が第3電極層1005
と接続することによって電気的に接続されている。
【0154】この構造は例えば次の様に作製する。ま
ず、絶縁性基板1001に第1電極層1002としてス
パッタ法によりAgを1500Åの厚さに形成する。そ
の後、パンチにより接続孔1006を開ける。この接続
孔1006の径は、太陽電池の有効面積を減らさないよ
うに、直径1mm以下であることが望ましい。このよう
な小さい孔を開ける方法として、ドリルを用いる方法や
加熱した針を用いる方法や、レーザーにより孔を開ける
方法がある。
【0155】第1電極層1002の上にプラズマCVD
法、或いはスパッタ法等により微結晶半導体層1003
を形成し、さらにその上に第2電極層1004としてI
TO膜をスパッタ法により2000Åの厚さに形成し
た。
【0156】最後に、絶縁性基板1001の裏面(半導
体層1003を形成した面の反対側の面)に第3電極層
1005として、スパッタ法によりチタン(Ti)を5
000Åの厚さに形成した。この際第3電極層1005
は接続孔1006内に堆積された微結晶半導体層100
3及び第2電極層1004の下端に接触するばかりでな
く、接続孔1006内に延びて第2電極層1004と接
触することにより、第3電極層1005と第2電極層1
004とは良好に電気的に接続される。第3電極層10
05としては、Ti以外にアルミニウム(Al)、金
(Au)、銀(Ag)、耐食性が良好なステンレス鋼等
を適宜使用することができる。
【0157】本構造とすることにより、第2電極層10
04のシート抵抗が高くても、接続孔1006の周辺で
発生する電流は下地の低抵抗な第3電極層1005に流
れるので、第2電極層1004のシート抵抗に対応して
接続孔1006の間隔を適正化することにより、パター
ニングなしで大面積の太陽電池を作製できる。
【0158】そして、絶縁性基板1001表面上の第1
電極層1002の端部に形成された露出部と基板裏面上
の第3電極層1005から起電力を取り出すことができ
る。
【0159】また、透明導電層107により電気的接続
をする方法以外には、レーザー光の照射により、半導体
層105を結晶化させるか、または透明導電層107と
合金化させることによって低抵抗化させることができ
る。この場合、該接続部は図10(a)のように直線状
であってもよいし、図10(b)の1105のようにス
ポット状であってもよい。
【0160】(集電電極)本発明においては集電電極は
必須ではないが、必要に応じて設ける場合には例えば図
10のように集電電極1101を設けることができる。
【0161】図10は、図1(d)の平面図を表してい
る。透明導電層1104の上に櫛型の集電電極1101
が形成されている。集電電極1101はバスバー110
2と接続している。バスバー1102は接続部1105
の上に、上部分割溝(スクライブ溝)1103に沿って
形成されている。集電電極1101(図1では109)
の形成方法としては、銀ペースト、カーボンペースト等
の導電性ペーストをスクリーン印刷する方法、櫛型の孔
が開いたマスクを載せ、銀、クロム等を蒸着する方法、
導電ペーストで被覆した金属線を加熱圧着する方法等が
挙げられる。
【0162】次に、本発明の半導体層の形成方法の一例
を図11を用いて説明する。図11は、本発明の光起電
力素子を作成するための堆積膜形成装置である。該堆積
膜形成装置はロードチャンバー201、微結晶シリコン
i層チャンバー202、アモルファスシリコンi層とp
層とn層のRFチャンバー203、微結晶シリコンゲル
マニウムi層チャンバー204、そしてアンロードチャ
ンバー205から構成されている。
【0163】ロードチャンバーには、不図示のレーザー
アニーリング用のヒーターと、不図示のレーザーからレ
ーザーを半導体層に照射するための窓222が配置され
ている。
【0164】各チャンバーは、ゲートバルブ206、2
07、208、209で各原料ガスが混合しないように
分離されている。微結晶シリコンi層チャンバー202
は、基板加熱用のヒーター211及びプラズマCVD室
210から構成されている。RFチャンバー203は、
n層堆積用ヒーター212とn層堆積用の堆積室21
5、i層堆積用ヒーター213とi層堆積用の堆積室2
16、p層堆積用ヒーター214とp層堆積用の堆積室
217を有している。微結晶シリコンゲルマニウムi層
チャンバー204は、ヒーター218とプラズマCVD
室219を有している。
【0165】基板は基板ホルダー221に取り付けら
れ、レール220上を外部から駆動されるローラーによ
って移動する。プラズマCVD室210と219では、
微結晶を堆積する。微結晶は、マイクロ波プラズマCV
D法又はVHFプラズマCVD法又はRFプラズマCV
D法が使用される。
【0166】本発明の光起電力素子は以下のようにして
形成される。
【0167】まず、基板を基板ホルダーにセットし、ロ
ードチャンバー201のレール上にセットする。該ロー
ドチャンバー201を数mTorr(1Torr=13
3Pa)以下の真空度に排気する。ゲートバルブ206
と207を開け、基板ホルダーをチャンバー203のn
層堆積室215に移動する。各ゲートバルブを閉じ、所
望の原料ガスでn層を所望の層厚に堆積する。
【0168】十分に排気した後、基板ホルダーをロード
チャンバー201に移動する。基板温度が400℃にな
るように不図示の加熱ヒーターで加熱し、基板温度が一
定になった後、不図示のXeClレーザーでn層を結晶
化させる。レーザー照射時のロードチャンバー内の内圧
は1.3×10-1Torr以下の真空度に維持した。基
板ホルダーを堆積チャンバー202に移動し、ゲートバ
ルブ207を閉じる。
【0169】ヒーター211で基板を所望の基板温度に
加熱し、所望の原料ガスを必要量導入し、所望の真空度
にし、所定のマイクロ波エネルギー又はVHFエネルギ
ーを堆積室210へ導入し、プラズマを発生させて基板
上に微結晶シリコンi層を所望の層厚堆積する。この時
n層上にi層がエピタキシャル成長するように、n層を
水素プラズマ処理した後連続してi層を堆積したり、i
層の堆積時の基板温度をn層堆積時の基板温度よりも高
い基板温度で堆積するのが好ましい方法である。
【0170】チャンバー202を十分に排気し、ゲート
バルブ207を開けて基板ホルダー221をチャンバー
220からチャンバー203へ移動する。基板ホルダー
221をチャンバー203のp層堆積室217に移動し
て、ヒーター214によって基板を所望の温度に加熱す
る。p層堆積用の原料ガスを所望の流量を堆積室に供給
し、堆積室を所望の真空度に維持しつつ堆積室217に
RFエネルギーを導入する。そして所望の層厚にp層を
堆積する。
【0171】p層堆積後、該堆積室を十分に排気し、基
板ホルダーを同じチャンバー内のn層堆積室215に移
動する。前記n層と同様にしてp層上にn層を堆積す
る。該堆積室を十分に排気し、基板ホルダーをi層堆積
室216へ移動する。
【0172】ヒーター213により基板温度を所定の温
度に加熱する。i層堆積用の原料ガスを所望の流量を堆
積室に供給し、堆積室内の圧力を所望の圧力に維持し
て、所望のRFエネルギーを導入する。堆積室216を
十分に排気し、基板ホルダー221を堆積室216から
堆積室217に移動して、前記p層と同様にして、該i
層上にp層を堆積する。
【0173】前記と同様にして堆積室217を十分に排
気した後、ゲートバルブ208,209を開け、半導体
層を堆積した基板をセットした基板ホルダーをアンロー
ド室205へ移動する。ゲートバルブを全て閉じ、アン
ロードチャンバー205に窒素ガスを封入して基板温度
を所望の温度に冷却する。その後、アンロードチャンバ
ー205の取り出しバルブを開けて、基板ホルダーを取
り出す。
【0174】不図示の透明電極堆積用の蒸着器で透明電
極を所望の層厚を前記p層上に堆積する。また同様にし
て、不図示の蒸着器で、該透明電極上に集電電極を堆積
する。
【0175】また、本発明の特徴の1つである半導体接
合を同一微結晶粒内に有する微結晶半導体からなる半導
体素子を必要に応じて作製する場合には、その他に以下
のようにして形成することが出来る。
【0176】(1)結晶性の第1のドーピング層を形成
し、それに続いて何もドーピングしていない層または第
1のドーピング層と電気特性の異なる第2の微結晶層を
原料ガス等を微結晶が連続的に成長する条件で連続的に
変化させて堆積する。
【0177】(2)第1の電気特性の結晶性層を形成
し、該層上に第2の電気特性の微結晶又はアモルファス
の半導体層を形成し、該半導体の融点近傍以下の温度で
アニーリングすることによって同一微結晶半導体中に半
導体接合を形成する。
【0178】(3)第1の電気特性の結晶性の半導体層
を形成し、該層上に第2の半導体層を形成する前に、水
素プラズマ処理を行い、第1の半導体層表面を清浄化
し、それに続いて第2の電気特性の微結晶半導体層を、
第1の微結晶半導体層上にエピタキシャル成長させるこ
とによって、同一微結晶半導体中に半導体接合を形成す
る。
【0179】(4)第1の電気特性のアモルファス又は
結晶性の半導体層を形成し、該層上に第2の電気特性の
アモルファス又は微結晶の半導体層を堆積し、その後エ
キシマレーザーで再結晶させることによって同一微結晶
半導体中に半導体接合を形成する。
【0180】エキシマレーザーで再結晶する場合のレー
ザーのエネルギー密度としては、200mJ/cm2
800mJ/cm2が好ましい範囲として挙げられる。
【0181】第1の半導体層と第2の半導体層の合計の
層厚としては、100Å〜700Åがレーザーアニーリ
ングに対して好ましい範囲である。再結晶させた後、第
2の半導体上に第2の半導体層と同じ電気特性の半導体
層をエピタキシャル成長させることによって第2の半導
体層の層厚を厚くすることができる。
【0182】レーザーアニーリングする場合に雰囲気温
度を上げた方が望ましく、100〜800℃が好ましい
温度として挙げられる。特に支持体としてステンレス薄
膜、並みガラス等の耐熱性の低い支持体を使う場合に
は、雰囲気温度としては100〜600℃が好ましい範
囲として挙げられる。
【0183】レーザーアニーリングに適したレーザー
は、ArF(193nm)、KrF(248nm)、X
eCl(308nm)、XeF(351nm)が挙げら
れる。その中でも特にシリコン系半導体の場合には、X
eCl(308nm)が好ましいものとして挙げられ
る。
【0184】(5)第1の電気特性の結晶性の半導体を
形成し、該半導体に不純物をイオンインプランテイショ
ンすることによって、同一半導体中に半導体接合を形成
することができる。イオンインプランテイションした
後、100〜800℃の範囲で熱アニーリングするのが
好ましいものである。
【0185】本発明は、pi、ni接合のみならず、n
n、np、pp等の半導体接合にも同様に適用できるも
のである。
【0186】また、異なる結晶粒径の微結晶半導体から
なる半導体層は、以下の様にして形成することができ
る。
【0187】(1)水素で大量希釈して微結晶半導体層
を堆積している過程で、定期的にプラズマに投入する電
力を変化させる。このようにする事によって、半導体層
の成長表面の結晶が成長し難いところで、活性な水素に
よって結晶成長が促進される。その結果、半導体層が微
結晶半導体で充填される。
【0188】定期的に変化させるプラズマに投入する電
力としては、変化させる前の電力の1.1から2倍が適
した範囲である。定期的に投入する電力が平均投入電力
の2倍以上になると半導体の成長表面に与える悪影響が
大きくなり、欠陥準位が増加する。
【0189】(2)微結晶半導体層の堆積用の原料ガス
にハロゲン含有ガスを、成膜中に定期的に添加すること
によって、結晶の成長し難い成長表面を活性化させる事
ができ、その結果、半導体層が微結晶半導体で充填され
る。定期的に変化させるハロゲン含有ガスとしては、非
ハロゲン含有の堆積膜形成用原料ガスに対して、0.2
から0.9倍が適した範囲である。ハロゲン含有ガスの
変化量が大きすぎるとプラズマが不安定になって、所望
の効果が得られないものである。
【0190】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を説明するが、
本発明はこれらの実施例に何等限定されるものではな
い。
【0191】〔前提実験1〕(配向性、結晶粒径の検
討) 10cm×10cmのコーニング社製7059ガラス基
板上に、表1に示した条件で、ガス流量及び放電電力密
度を変化させ、図11に示した装置により、前述の手順
に従って、膜厚2μmのi層のみのサンプルを作製し
た。
【0192】
【表1】
【0193】作製した各々のサンプルについてX線回折
及び電子線回折による分析を行い、微結晶の配向性を調
べた。また同時に各サンプルの微結晶の平均結晶粒径
を、X線回折の(220)ピークの半値幅からScuh
errerの式を用いて計算して求め、さらに同サンプ
ルについて透過型電子顕微鏡の暗視野像からも求めた。
【0194】その結果、配向性は(220)の割合が約
10%から70%に変化させることができた。また、平
均結晶粒径は約50Åから1200Åに変化させること
ができた。
【0195】〔前提実験2〕(レーザー加工の加工性の
検討) 前提実験例1で作製したサンプルを、微結晶の配向性及
び平均粒径を基に表2〜表5に示すように分類し、各々
サンプル番号(S(20)−1〜S(70)−21)を
与えた。
【0196】尚、ここで配向性及び平均粒径は各々中心
値から±10%のずれを許容範囲とした。
【0197】
【表2】
【0198】
【表3】
【0199】
【表4】
【0200】
【表5】
【0201】このようにして得られたサンプルを各々図
6のレーザー加工機のステージにセットした。YAGレ
ーザーを発振させつつ、ステージ808を移動してレー
ザービームを走査し、幅100μmの分割溝(スクライ
ブ溝)を切った。
【0202】またこの時、レーザー光を照射する角度を
各々のサンプルに対して、7059基板の法線方向(即
ち(220)面の法線方向)に対して1cm間隔で、0
度、30度、45度、60度、70度に変えて同様に分
割溝(スクライブ溝)を切り、トータルで、1つのサン
プル当り5本の分割溝(スクライブ溝)を切った。この
ときのレーザーの連続発振出力は6〜10W、発振周波
数は4kHz、走査速度は5cm/secであった。
【0203】そして、作製した分割溝(スクライブ溝)
を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、さらに洗浄後
再び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0204】その結果、配向性:30%以上、平均結晶
粒径:100Å〜1000Å、x/y:0.1〜0.
8、レーザー光照射角度:0〜60度の範囲内におい
て、分割溝(スクライブ溝)の溶断面が平滑で、かつ溶
断残渣も少なく、又は溶断残渣がある程度存在しても洗
浄により容易に除去することができることが確認され
た。
【0205】またレーザー照射角度については、0〜6
0度の範囲で、本発明の効果が確認された。またこのと
き、膜厚が0.5μmの場合はレーザー光の照射角度が
30〜60度とすることで溶断部分のむらをより少なく
することができた。
【0206】〔実施例1〕大きさ10×30cmのポリ
イミド基板をDCマグネトロンスパッタ装置にセット
し、150℃に加熱した後、Alターゲットを用いてA
rを50Sccm導入し、400VのDC電力を印加し
てArプラズマを生起し、厚さ3000ÅのAl膜を堆
積し、反射層102とした。さらに、酸化亜鉛(Zn
O)ターゲットを用いて、Arを雰囲気ガスとして、厚
さ1μmのZnO膜を堆積し、反射増加膜103とし
た。
【0207】反射増加膜103を堆積した試料を図6の
レーザー加工機のステージにセットした。YAGレーザ
ーを発振させつつ、ステージ808を移動してレーザー
ビームを走査し、幅100μmの下部分割溝(スクライ
ブ溝)104を切り、ZnO及びAlからなる下部電極
を幅3cmで10分割した。このときのレーザーの連続
発振出力は8W、発振周波数は4kHz、走査速度は5
cm/secであった。またレーザー光の照射角度は、
基板面の法線方向に対して0度(基板面に対して垂直)
で行った。
【0208】レーザー加工後、基板を一旦洗浄し、溶断
残渣を除去した。次いで図11の装置を用いて、表6の
条件により、先に説明した手順に従ってn層、i層、p
層の3層より構成される半導体層105をプラズマCV
D法により作製した。但し、このときi層の成膜条件は
前提実験で作製したサンプルS(50)−8の条件で行
った。
【0209】
【表6】
【0210】半導体層105を作製後、再び図6のレー
ザー加工機にセットし、YAGレーザーを発振しつつ、
ステージ808を移動してレーザービームを走査し、幅
100μmの上部分割溝(スクライブ溝)106を形成
し、半導体層105を幅3cmで10分割した。このと
き、上部分割溝(スクライブ溝)106は下部分割溝
(スクライブ溝)104と約300μmずらして形成し
た。また、レーザー光の照射角度は基板面(即ち、(2
20)面)の法線方向に対して0度(基板面(即ち、
(220)面)に対して垂直)で行った。
【0211】上部分割溝(スクライブ溝)形成後、一旦
洗浄し、乾燥後、半導体層105の上にITOターゲッ
トを使用し、Arをスパッタガスとして、ITOをスパ
ッタ法により500Å堆積し、透明導電層107を形成
し、上部分割溝(スクライブ溝)を介して直列化を行っ
た。
【0212】最後に図10に示すように、Agぺースト
を櫛形の形状にスクリーン印刷により形成して、集電電
極109とした。
【0213】以上の工程により、10段に直列接続した
光起電力素子(集積化太陽電池)を得た。
【0214】作製した光起電力素子のシリーズ抵抗を測
定したところ、面積1cm2の直列接続した半導体素子
とほぼ同等の低抗値を示した。
【0215】また本実施例との比較用の光起電力素子と
して、i層の成膜条件を本発明の範囲外であるサンプル
S(20)−1の条件(但し、膜厚は2.0μm)とし
た以外は全く同様の条件で作製した光起電力素子を比較
例1とした。
【0216】この様にして形成した光起電力素子につい
て、光起電力素子の特性はWACOM(株)製のWXS
−130S−20Tを光源として使用して測定した。光
源のスペクトルはAM1.5で、光強度は1sunで光
起電力素子の特性を評価した。また同時にシリーズ抵抗
及びシャント抵抗も測定した。
【0217】その結果を比較例1との相対比較で表7に
示す。
【0218】表7から明らかなように、本発明の光起電
力素子は比較例1と比較してシリーズ抵抗は低く、シャ
ント抵抗は大きく、特性の優れたものであった。
【0219】これらの光起電力素子について、レーザー
加工部分(分割溝(スクライブ溝)部分)の断面をSE
Mにより観察を行った結果、本発明のレーザー加工部分
は滑らかであり、溶断残渣も認められず、かつ剥離も認
められなかった。これに対して比較例1の断面は、レー
ザー加工部分の一部に荒れている領域が認められた。ま
た同時に、このような領域には部分的に剥離したような
領域があり、さらに所々に溶断残渣が認められた。
【0220】また、各々のi層の結晶粒径を透過電子顕
微鏡の暗視野像で観察したところ、比較例1では微結晶
で充填されていない空間が観察されたが、本実施例では
異なった結晶粒径の微結晶によって空間が埋められてい
た。
【0221】〔実施例2〕実施例1において、半導体層
のレーザースクライブ時のレーザー光の(220)面の
法線方向に対する照射角度を、0度、30度、45度、
60度、70度に変え、またi層の膜厚を各々の条件に
対して0.5μmと2.0μmとした以外は全く同一の
条件で光起電力素子を作製した。
【0222】作製した光起電力素子に対して実施例1と
同様に評価したところ、0〜60度の範囲で同様に本発
明の効果が確認された。また、膜厚が2.0μmの場合
は0〜30度の範囲が全体的に優れた値を示し、膜厚が
0.5μmの場合は30〜60度の範囲が全体的に優れ
ていた。
【0223】〔実施例3〕実施例1及び2において、i
層の成膜条件をS(20)−1〜S(70)−21まで
変化させた(但し、実施例1及び2で使用した条件は重
複するため除く。)以外は実施例1及び2と全く同様に
光起電力素子を作製し、同様に評価した。
【0224】その結果、配向性:30%以上、平均結晶
粒径:100Å〜1000Å、x/y:0.1〜0.
8、レーザー光照射角度:0〜60度の範囲内におい
て、実施例1及び2と同様に本発明の効果が確認され
た。
【0225】〔実施例4〕実施例1において、基板とし
て大きさ10×30cmのステンレス鋼板をDCマグネ
トロンスパッタ装置にセットし、多結晶シリコンターゲ
ットを用いて、Ar、エチレン(C24)、H2を雰囲
気ガスとして厚さ0.8μmのSiC膜を堆積し絶縁層
を形成したものを使用した以外は実施例1と全く同様に
光起電力素子を作製し、実施例1と同様に評価した。結
果を実施例1及び比較例1と合わせて表7に示す。
【0226】表7から明らかなように、本発明は基板に
よらず優れた効果を得ることができることが確認され
た。
【0227】〔実施例5〕実施例1において、反射増加
層を以下の条件で作製した。即ち、Al膜の堆積された
基板を500℃に加熱した後、アセチルアセトン錯塩の
蒸気を1×10-3mol/min、ジフロロクロロメタ
ンを0.05Slm、及びN2ガスを2.5Slm吹き
付け、フッ素を含む酸化亜鉛膜600Å堆積し、反射増
加膜103とした。
【0228】上記反射増加層の以外は実施例1と全く同
様に光起電力素子を作製し、実施例1と同様に評価し
た。結果を実施例1、4及び比較例1と合わせて表7に
示す。
【0229】表7から明らかなように、反射増加層にフ
ッ素を含有させることによりシリーズ抵抗をさらに小さ
くすることができることが確認された。
【0230】
【表7】
【0231】〔実施例6〕本実施例では、表8に示した
条件に従ってpin型半導体層をさらにもう1層追加
し、図12に示すpin−pinのタンデム構造とし
た。
【0232】図12を用いて本実施例の構成を説明す
る。図12において、1201は基板、1202は反射
層、1203は反射増加層、1204は下部分割溝(ス
クライブ溝)、1205は第1半導体層(光入射側から
pin構造)、1210は第2半導体層(光入射側から
pin構造)、1206は接続部分、1207は透明導
電層、1208は上部分割溝(スクライブ溝)、120
9は集電電極を示す。
【0233】このとき、ボトム層(光入射側と反対側の
半導体層)の条件は実施例1と同様サンプルS(50)
−8とした。
【0234】半導体層の条件以外は実施例1と同様にし
て光起電力素子を作製した。
【0235】さらに比較例2として、上記タンデム構造
においてボトム層の条件を比較例1と同様にS(20)
−1とした光起電力素子を作製し、実施例1と同様に比
較した。結果を表9に示す。
【0236】
【表8】
【0237】
【表9】
【0238】表9から明らかなように、本発明の光起電
力素子は層構成を問わず、優れていることが確認され
た。
【0239】〔実施例7〕実施例6においてボトム光起
電力素子を堆積する場合に、投入電力を表8に記載され
ている数値(i層はサンプルS(50)−8の条件)に
対して、1.5倍の範囲で、周期は12回/分の周期で
投入電力を変化させた。またボトムn層堆積後に、ロー
ドチャンバーで表10に示す条件でエキシマレーザーを
n層に照射して、n層を結晶化させた。その後、VHF
プラズマCVD法でi層をn層上に連続堆積した。この
ようにしてボトムの光起電力素子のn層とi層との間
に、同一微結晶粒半導体内に半導体接合を有するように
作製した。
【0240】このようにして作製した光起電力素子を実
施例1と同様に評価したところ、同様に良好な結果が得
られた。
【0241】また本実施例6と実施例7と同じ条件で光
起電力素子を、それぞれ100個ずつ作成した。これら
の光起電力素子を温度85℃、湿度85%で酢酸のある
雰囲気に1000時間放置した。その後、光起電力特性
を測定した。その結果、100個の光起電力素子の特性
のばらつきは実施例7の方が、実施例6よりもさらに小
さく、より耐環境性が優れていることが確認された。
【0242】
【表10】
【0243】〔実施例8〕半導体層の作製条件を実施例
1の条件にして、先に説明した手順により図9に示した
構成の光起電力素子を作製した。
【0244】作製した光起電力素子を実施例1と同様に
評価したところ、同様に良好な結果が得られた。
【0245】
【発明の効果】本発明は、微結晶半導体からなる半導体
素子において、半導体層としてX線又は電子線回折によ
る(220)の回折強度の割合が全回折強度に対して3
0%以上でかつ異なる結晶粒径の微結晶を混在させた柱
状の微結晶構造とし、レーザー光を(220)の面の法
線方向に対して0〜60度の角度で入射させる(照射す
る)ことにより、次のような効果を奏する。
【0246】第1に、レーザー光を照射する前から微結
晶化しているために、レーザー光照射前後でレーザーに
より分割された溝に接する領域の表面近傍の構造が大き
く変化しない(低抵抗化しない)。
【0247】第2に、特定の条件(配向性、結晶状態)
を満たして微結晶化した半導体層の空間的充填密度が高
く、かつ結晶面の方向が特定の割合(30%以上)揃っ
ており、かつ結晶面の方向に対して特定の方向(0〜6
0度)からレーザー光を照射することにより、均一に溶
断され、溶断面も滑らかになり、溶断残渣も付着しにく
くなる。
【0248】さらに、レーザー光を照射することによ
り、均一に溶断され、溶断面も滑らかであるため、レー
ザー光のパワーの制御が容易になり、下地への悪影響を
低減することができる(パワーを過剰にする必要がな
い)。
【0249】第3に、微結晶が柱状であり、かつ配向性
が(少なくとも30%以上)均一であるために、レーザ
ーウェルディング(レーザーボンディング)の際にレー
ザー光照射領域は速やかに結晶化或いは合金化し、隣接
する領域には影響を与えない。
【0250】さらに、レーザー光を照射する角度を、特
定の結晶面(具体的には(220)面)の法線方向に対
して特定の範囲内で照射することにより、本発明の効果
をさらに高めることができる。
【0251】第4に、具体的には0〜60度の範囲内で
行うことにより、特に0〜30度の範囲の入射角度であ
れば本発明の効果である良好な溶断面を再現性良く得る
ことができる。
【0252】第5に、30〜60度の範囲の入射角度で
あれば、半導体層の膜厚がある程度薄くても溶断する長
さを実質的に長くとる(例えば、45度ならば膜厚の約
1.4倍)ことができるため、照射するレーザー光のパ
ワーの制御範囲を広げることができ、加工性、安定性を
向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光起電力素子における層構成及び製造
工程の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の別の層構成(基板側が光入射側)を有
する半導体素子の模式図である。
【図3】反射増加層のほぼ直上から微結晶層が成長して
いる例である。
【図4】反射増加層上にアモルファス層が数100Å以
下堆積された後、微結晶層が成長している例である。
【図5】反射増加層上に微結晶層が数100Å以下堆積
された後、微結晶層が成長している例である。
【図6】レーザー加工用光学系の概要を示す模式図であ
る。
【図7】本発明のレーザー光の照射する角度を説明する
模式図である。
【図8】従来の微結晶半導体層と本発明の微結晶半導体
層の模式的説明図である。
【図9】基板に接続孔(スルーホール)を設けることに
よって直列接続を行うタイプの半導体素子の構造を示す
模式図である。
【図10】集電電極を示す模式図である。
【図11】本発明の光起電力素子を堆積するための堆積
膜形成装置である。
【図12】本発明の別の層構成を有する半導体素子の模
式図である。
【図13】従来の半導体素子における断面構造の一例を
示す模式図である。
【符号の説明】
101 基板 102 反射層 103 反射増加層 104 分割溝(スクライブ溝) 105 半導体層 106 分割溝(スクライブ溝)(接続部分) 107 透明導電層 108 分割溝(スクライブ溝) 109 集電電極 201 ロードチャンバー 202 微結晶シリコンi層チャンバー 203 アモルファスシリコンi層とp層とn層のRF
チャンバー 204 微結晶シリコンゲルマニウムi層チャンバー 205 アンロード室 206、207、208、209 ゲートバルブ 210 プラズマCVD室 211 基板加熱用のヒーター 212 n層堆積用ヒーター 213 i層堆積用ヒーター 214 p層堆積用ヒーター 215 n層堆積用の堆積室 216 i層堆積用の堆積室 217 p層堆積用の堆積室 218 ヒーター 219 プラズマCVD室 220 レール 221 基板ホルダー 222 レーザー照射用窓 301 反射増加層 302 第2の電気特性の層 303 半導体接合部分 305 第1の電気特性の層 401 反射増加層 402 第2の電気特性の層 403 半導体接合部分 404 アモルファス層 405 第1の電気特性の層 501 反射増加層 502 第2の電気特性の層 503 半導体接合部分 504 微結晶層 505 第1の電気特性の層 701 基板 702 半導体層 703 (220)面に配向性をもつ柱状微結晶 704 レーザー光の光源 705 レーザー光の入射方向 706 基板((220)面方向)の法線 (a) レーザー光の入射方向と法線のなす角度 801 レーザー本体 802 電源 803 冷却装置 804 出力されたレーザービーム 805、812 ダイクロイックミラー 806、811 レンズ 807 試料 808 ステージ 809 コントローラ 810 照明光源 813 反射鏡 814 ITVカメラ 815 モニター 1001 絶縁性基板 1002 第1電極層 1003 微結晶半導体層 1004 透明第2電極層 1005 第3電極層 1006 接続孔 1101 集電電極 1102 バスバー 1103 上部分割溝(スクライブ溝) 1104 透明電極層 1105 接続部 1201 基板 1202 反射層 1203 反射増加層 1204 下部分割溝(スクライブ溝) 1205 第1半導体層(光入射側からpin構造) 1206 接続部分 1207 透明導電層 1208 上部分割溝(スクライブ溝) 1209 集電電極 1210 第2半導体層(光入射側からpin構造) 1301 透光性絶縁基板 1302 反射層 1303 反射増加層 1304 分離溝(スクライブ溝) 1305 半導体層 1306 分割溝(スクライブ溝) 1307 透明導電層 1308 分割溝(スクライブ溝)(接続部分)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 勉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 都築 幸司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 三村 敏彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 清水 孝一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 竹山 祥史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉野 豪人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4E068 AD01 DA09 5F051 AA04 AA05 BA17 CA16 DA04 EA08 EA16 HA03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも下部電極、半導体
    層、および上部電極を有する複数の素子を接続して集積
    化された半導体素子において、 上記半導体層の少なくとも一部が柱状微結晶構造を有す
    るシリコン層により構成され、少なくとも上記素子に分
    割及び/又は接続のためのスクライブ溝が形成され、該
    スクライブ溝の深さ方向が上記柱状微結晶の(220)
    面の法線方向に対して0〜60度であることを特徴とす
    る半導体素子。
  2. 【請求項2】 前記柱状微結晶構造を有するシリコン層
    は、X線又は電子線回折による(220)の回折強度の
    割合が全回折強度に対して30%以上であり、かつ異な
    る結晶粒径の微結晶が混在していることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体素子。
  3. 【請求項3】 前記X線回折の(220)ピークの半値
    幅から求めた微結晶の平均粒径(x)と、透過型電子顕
    微鏡の暗視野像から求めた微結晶の平均粒径(y)との
    比が、0.1〜0.8となることを特徴とする請求項2
    に記載の半導体素子。
  4. 【請求項4】 前記半導体層が光入射側から順に少なく
    とも第1半導体層と第2半導体層とを積層した構造であ
    り、かつ少なくとも第2半導体層の一部が柱状微結晶構
    造を有するシリコン層により構成されていることを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体素
    子。
  5. 【請求項5】 基板上に少なくとも下部電極、半導体
    層、および上部電極を有する複数の素子を接続して集積
    化された半導体素子の製造方法において、 上記半導体層の少なくとも一部が柱状微結晶構造を有す
    るシリコン層により構成され、かつ各素子を分割及び/
    又は接続する工程を有することを特徴とする半導体素子
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記素子を分割及び/又は接続する工程
    が電磁気的エネルギー加工によって行われることを特徴
    とする請求項5に記載の半導体素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記電磁気的エネルギーがレーザー光で
    あることを特徴とする請求項6に記載の半導体素子の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 前記レーザー光による加工工程におい
    て、レーザー光の入射角度が、前記柱状微結晶構造を有
    するシリコン層の(220)面の法線方向に対して0〜
    60度の範囲内であることを特徴とする請求項7に記載
    の半導体素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記柱状微結晶構造を有するシリコン層
    は、X線又は電子線回折による(220)の回折強度の
    割合が全回折強度に対して30%以上であり、かつ異な
    る結晶粒径の微結晶が混在していることを特徴とする請
    求項5乃至8のいずれか一項に記載の半導体素子の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 前記X線回折の(220)ピークの半
    値幅から求めた微結晶の平均粒径(x)と、透過型電子
    顕微鏡の暗視野像から求めた微結晶の平均粒径(y)と
    の比が、0.1〜0.8となるように制御することを特
    徴とする請求項9に記載の半導体素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記半導体層が光入射側から順に少な
    くとも第1半導体層と第2半導体層とを積層した構造で
    あり、かつ少なくとも第2半導体層の一部が柱状微結晶
    構造を有するシリコン層により構成されていることを特
    徴とする請求項5乃至10のいずれか一項に記載の半導
    体素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記基板の裏面に電極を形成する工程
    と、該基板に接続孔を設ける工程と、該接続孔を通じ前
    記上部電極と前記裏面電極を導通させる工程とを有する
    ことを特徴とする請求項5乃至11のいずれか一項に記
    載の半導体素子の製造方法。
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