JP2001155907A - サーミスタ組成物 - Google Patents
サーミスタ組成物Info
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- JP2001155907A JP2001155907A JP2000277683A JP2000277683A JP2001155907A JP 2001155907 A JP2001155907 A JP 2001155907A JP 2000277683 A JP2000277683 A JP 2000277683A JP 2000277683 A JP2000277683 A JP 2000277683A JP 2001155907 A JP2001155907 A JP 2001155907A
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Abstract
い温度領域で使用可能なサーミスタ組成物を提供する。 【解決手段】 Mn2-a-b-cZnaNibFec+dCo1-d
O4で表される組成物であって、0.1≦a<1、0≦
b<1、0<c<1、0≦d<1、0.1<a+b<1
であることを特徴とするサーミスタ組成物に関する。
Description
B定数を有し、室温から400℃のような高温まで幅広
い温度領域で使用可能なサーミスタ組成物に関する。
系、Mn−Ni−Co系などの金属酸化物焼結体が知ら
れている。また、さらにこの種のサーミスタ組成物にお
いては幅広い比抵抗を有するサーミスタ組成物が要望さ
れており、この要望に応じて種々サーミスタ組成物が提
供されている。これらの焼結体のB定数は2000〜5
000K程度であり、抵抗は室温付近で1℃変化すると
2〜5%変化する。したがって、サーミスタは、その抵
抗を測定することで1/100℃程度の精度で温度変化
を測定でき、この特性を利用して上記サーミスタは室温
付近の温度センサーとして多用されている。
近で使用するサーミスタは、250℃を超える中温域の
温度条件下で長時間使用したような場合、抵抗特性が大
きく変化するという問題点がある。そこで、特開昭62
−11201号公報には、Mn−Ni系にSiO2を添
加して300〜500℃の高温での抵抗特性の変化を小
さくしたサーミスタ素子について検討されているが、比
抵抗が大幅に増加するために室温付近での使用には適さ
ないという問題点があった。本発明の目的は、室温から
400℃までの幅広い温度領域で使用可能なサーミスタ
組成物を提供することにある。
ZnaNibFec+dCo1-dO4で表される組成物であっ
て、0.1≦a<1、0≦b<1、0<c<1、0≦d
<1、0.1<a+b<1であることを特徴とするサー
ミスタ組成物に関する。
Fec+dCo1-dO4で表されるサーミスタ組成物におい
て、マンガンを亜鉛で一部置換することにより、抵抗変
化率を小さくし、高温での安定化を図ることができる。
マンガンを鉄で一部置換することにより、比抵抗一定で
B定数を制御することができる。鉄をコバルトで一部置
換することにより、B定数一定で比抵抗を小さくするこ
とができる。
の経時変化率が大きくなり、過度に多いと酸化亜鉛が一
部析出する場合があり、抵抗のばらつきが増大する。鉄
添加量がゼロの場合には抵抗特性の経時変化率が大きく
なり、過度に多いと比抵抗が大幅に増加する。ニッケル
を含有する組成物においては、亜鉛をニッケルで一部置
換することにより、幅広く比抵抗とB定数の制御を行う
ことができ所望の特性を有するサーミスタ素子を設計す
ることができる。ニッケル添加量が過度に多いと、抵抗
変化率が大きくなる。また、コバルトを添加することに
より、B定数一定で比抵抗を小さくすることができる。
コバルト添加量が過度に多いと、酸化コバルトが一部析
出する場合があり、抵抗のばらつきが増大する。したが
って、a,b,cおよびdの範囲は、0.1≦a<1、
0≦b<1、0<c<1、0≦d<1、0.1<a+b
<1の範囲に設定される。好ましくは、0.1≦a≦
0.6、0≦b≦0.5、0<c≦0.4、0≦d≦
0.4、0.1<a+b<1の範囲、さらに好ましく
は、0.1≦a<0.6、0≦b≦0.5、0.2≦c
≦0.4、0≦d≦0.2、0.1<a+b≦0.6の
範囲とするのがよい。
に酸化物となるものであれば特に限定されず、例えば前
記Mn、Zn、Ni、Fe、Coの各種酸化物、炭酸塩
等が挙げられる
に説明する。まず、市販の原料であるMn2O3、Zn
O、NiO、Fe2O3、Co3O4の99.9%粉末を表
1に示す組成となるように秤量し、これをボールミルに
より18時間混合後乾燥し、大気中850〜900℃の
温度で2時間保持し仮焼を行った。これを再びボールミ
ルにより18時間粉砕した後乾燥し、2%ポリビニルア
ルコール水溶液を添加し蒸発乾固後、ライカイ機にて造
粒、整粒を行った。次に、この粉体を所容量採って外径
7mm、厚み1.5mmの円盤状のペレットに200k
g/cm2の圧力で成形した。それを、大気中で115
0〜1200℃の温度で1時間保持する条件で焼成し
た。
℃、10分の条件で電極焼付けを行った。得られた試料
を用いて25℃のオイル槽内にて、抵抗値(R25)を測
定し、比抵抗値(ρ25)に換算した。また、85℃での抵
抗値(R85)を測定し、この2点より、B定数(B
25/85)を算出した。B定数の算出式は、B25/85=(l
nR25−lnR85)/[1/(273.15+25)−
1/(273.15+85)]を用いた。それぞれの値
を表1に示す。さらに、各試料を大気中150℃で10
00時間放置した後抵抗値(R’25)を測定し、25℃
での初期抵抗値(R25)との抵抗変化率(ΔR25)をΔ
R25=(R’25−R25)×100/R25の式で算出し、
表1に示す結果を得た。
本発明以外のものであり比較のために記載した。比較試
料の作製は実施例に記載した方法と同様に行った。ま
た、図1に大気中300℃での本発明の試料および比較
試料の高温放置試験結果を示す。表1、図1から明らか
な如く、本発明の組成物はρ25が400〜88kΩ・c
m、B25/85が3300〜4960Kとなり実用上充分
の範囲にあり、ΔR25が150℃、300℃のいずれに
おいても2%以下と非常に小さく安定している。
作製し、前記と同様な高温放置試験を行った。 実施例1(本発明1) : Mn1.2Zn0.2Ni0.4Fe0.2CoO4 実施例2(本発明2) : Mn1.2Zn0.3Ni0.3Fe0.2CoO4 比較例1 : Mn1.4Zn0.2Ni0.4CoO4 比較例2 : Mn1.4Zn0.3Ni0.3CoO4 [試験条件]φ7.2mm×1mmの円板状焼結体の両
面に電極を形成した試料を300℃の高温槽中に放置し
た。7、100、250、500、1000時間毎に槽
から取り出し、1時間放置後、恒温槽中にて抵抗を測定
した。 抵抗変化率(%):[(試験前抵抗値−取り出し後抵抗
値)/試験前抵抗値]×100 高温放置試験結果を図2に示す。図から明らかなように
本発明の組成物では、Feを含まないサーミスタ組成物
に比べて高温放置試験における抵抗変化率1%以下と非
常に小さく安定していることがわかる。以上、実施例で
は、粉末を打錠成形した試料について示したが、もちろ
んドクターブレード法等のシート成形した試料でも同効
であり、本発明のサーミスタ組成物の特性は、その製造
方法によって影響を受けるものではない。
れるサーミスタ素子は汎用特性が容易に得られ、かつ、
300℃以下で抵抗の変化率が2%以下であり非常に安
定したサーミスタを得ることができる。このサーミスタ
組成物からなるサーミスタ素子は室温付近で使用される
回路の温度補償用素子から250℃を超える中温域で使
用されるガスレンジ等の加熱防止用の温度センサー等に
適しており、その応用範囲の幅広さから工業的価値は極
めて大きい。
放置試験結果を示す図である。
放置試験結果を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 Mn2-a-b-cZnaNibFec+dCo
1-dO4で表される組成物であって、0.1≦a<1、0
≦b<1、0<c<1、0≦d<1、0.1<a+b<
1であることを特徴とするサーミスタ組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000277683A JP4850330B2 (ja) | 1999-09-16 | 2000-09-13 | サーミスタ組成物およびその製造方法、サーミスタ素子 |
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26178199 | 1999-09-16 | ||
JP1999261781 | 1999-09-16 | ||
JP11-261781 | 1999-09-16 | ||
JP2000277683A JP4850330B2 (ja) | 1999-09-16 | 2000-09-13 | サーミスタ組成物およびその製造方法、サーミスタ素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001155907A true JP2001155907A (ja) | 2001-06-08 |
JP4850330B2 JP4850330B2 (ja) | 2012-01-11 |
Family
ID=26545244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000277683A Expired - Fee Related JP4850330B2 (ja) | 1999-09-16 | 2000-09-13 | サーミスタ組成物およびその製造方法、サーミスタ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4850330B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003128463A (ja) * | 2001-10-18 | 2003-05-08 | Kiyoshi Yatsui | 電気伝導性酸化物並びに電気伝導性酸化物を用いて構成したセンサー |
JPWO2011086850A1 (ja) * | 2010-01-12 | 2013-05-16 | 株式会社村田製作所 | Ntcサーミスタ用半導体磁器組成物およびntcサーミスタ |
-
2000
- 2000-09-13 JP JP2000277683A patent/JP4850330B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003128463A (ja) * | 2001-10-18 | 2003-05-08 | Kiyoshi Yatsui | 電気伝導性酸化物並びに電気伝導性酸化物を用いて構成したセンサー |
JPWO2011086850A1 (ja) * | 2010-01-12 | 2013-05-16 | 株式会社村田製作所 | Ntcサーミスタ用半導体磁器組成物およびntcサーミスタ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4850330B2 (ja) | 2012-01-11 |
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