JP2001155901A - 金属皮膜チップ抵抗器およびその製造方法 - Google Patents

金属皮膜チップ抵抗器およびその製造方法

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JP2001155901A
JP2001155901A JP33712699A JP33712699A JP2001155901A JP 2001155901 A JP2001155901 A JP 2001155901A JP 33712699 A JP33712699 A JP 33712699A JP 33712699 A JP33712699 A JP 33712699A JP 2001155901 A JP2001155901 A JP 2001155901A
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resistor
insulating substrate
film resistor
chip resistor
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JP33712699A
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Hideki Tanaka
秀樹 田中
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属皮膜抵抗体の抵抗値が低い場合でも、環
境負荷による抵抗値変化率が小さい金属皮膜チップ抵抗
器を提供することを目的とする。 【解決手段】 絶縁基板21と、前記絶縁基板21の上
面に設けられた低抵抗値の金属皮膜抵抗体22と、前記
絶縁基板21の両端面に設けられ、且つ前記金属皮膜抵
抗体22と直接電気的に接続するように設けられた一対
の端面電極27とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器の電
子回路において用いられる金属皮膜チップ抵抗器および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属皮膜チップ抵抗器は優れた抵抗温度
特性と電流雑音特性を有する高精度抵抗器として広く用
いられている。従来の金属皮膜チップ抵抗器としては、
絶縁基板の上面にスパッタリングや真空蒸着によって形
成された金属皮膜抵抗体と金属皮膜抵抗体の両端部上面
近傍にそれぞれ重畳するように形成された上面電極を備
えたものが知られている。
【0003】近年の電子機器の省電力化の中で、抵抗器
においても省電力化傾向が進行し、低電力・低抵抗値品
の要望が増大している。スパッタリングや真空蒸着で金
属皮膜抵抗体を形成した場合、着膜速度が遅いことや、
余分な金属皮膜抵抗体をエッチングする必要があるた
め、金属皮膜抵抗体の膜厚が1μm以上であるような低
抵抗値領域に対応することが困難である。このような問
題を解決するため、特開平6−120013号公報では
絶縁基板の上面に所定形状の活性化処理層を形成し、前
記活性化処理層上にめっきによって金属皮膜抵抗体を形
成する製造方法が示されている。
【0004】これによると、最小抵抗値、抵抗温度特性
がより小さい金属皮膜チップ抵抗器を生産効率よく製造
できるとされている。
【0005】以下、従来の金属皮膜チップ抵抗器および
その製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0006】図6(a)は従来の金属皮膜チップ抵抗器
の上面透視図、図6(b)は同A−A断面図である。
【0007】図6(a)(b)において、アルミナ等か
らなる絶縁基板1の上面にパラジウム等からなる活性化
処理層2が、絶縁基板1に金属皮膜抵抗体3を無電解め
っきによって形成するために設けられている。金属皮膜
抵抗体3は活性化処理層2の上面に設けられたニッケル
−リン、ニッケル−ボロン、銅、ニッケル−リン−タン
グステン等からなるものである。4は厚膜等からなる一
対の上面電極で、金属皮膜抵抗体3の両端部上面にその
一部が重畳するように設けられている。5は厚膜等から
なる一対の裏面電極で、絶縁基板1の裏面(金属皮膜抵
抗体3形成面の反対面)に設けられている。6は厚膜等
からなる保護膜で、金属皮膜抵抗体3と上面電極4を覆
うように設けられている。7は厚膜等からなる端面電極
で、絶縁基板1の端面に上面電極4と裏面電極5とを電
気的に接続するように設けられている。
【0008】以上のように構成された従来の金属皮膜チ
ップ抵抗器について、以下にその製造方法を説明する。
【0009】図7は従来の金属皮膜チップ抵抗器の製造
方法を示す工程図である。
【0010】まず、図7(a)に示すように、略長方形
のシート状の絶縁基板11へ、パラジウム系ペースト等
をスクリーン印刷することによって、所定サイズの活性
化処理層2を形成する。なお、シート状の絶縁基板11
は例えばアルミナからなり、活性化処理層2の面積は、
後工程で形成する金属皮膜抵抗体3の面積と略同様にす
る。
【0011】次に、図7(b)に示すように、無電解め
っきによって、活性化処理層2の上に、所定厚さの金属
皮膜抵抗体3を形成する。なお、金属皮膜抵抗体3の材
料は、例えばニッケル−リン、ニッケル−ボロン、銅、
ニッケル−リン−タングステン等である。
【0012】次に、図7(c)に示すように、厚膜形成
法によって、金属皮膜抵抗体3の両端部上面にその一部
が重畳するように一対の上面電極4、およびシート状の
絶縁基板11の裏面に一対の裏面電極5を形成する。な
お、上面電極4、裏面電極5の形成は、蒸着やスパッタ
リング等薄膜形成法で行ってもよい。
【0013】次に、必要に応じてトリミングを行い抵抗
値を調整する。なお、トリミングはレーザビームやサン
ドブラスト等で、金属皮膜抵抗体3のパターンに切り溝
を形成することによって行う。
【0014】次に、厚膜形成法等によって、金属皮膜抵
抗体3と上面電極4を覆うように、保護膜6を形成す
る。
【0015】次に、図7(d)に示すように、シート状
の絶縁基板11を短冊状に分割し、短冊状絶縁基板12
を得る。
【0016】次に、図7(e)に示すように、厚膜形成
法等によって、短冊状絶縁基板12の長手方向の端面
に、上面電極4と裏面電極5とを電気的に接続するよう
に端面電極7を形成する。なお、端面電極7の形成は、
薄膜形成法で行ってもよい。
【0017】次に、保護膜6上に捺印等によって、定格
抵抗値等をマーキングする。
【0018】次に、端面電極7にニッケル等で下地めっ
きを施した後、はんだめっき処理を施す。
【0019】最後に、短冊状絶縁基板12をさらに個片
に分割して、1つのチップ毎に分離整形し、絶縁基板1
に所定の抵抗値をもつ金属皮膜抵抗体3を備えた従来の
金属皮膜チップ抵抗器を製造していた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の金属皮膜チップ抵抗器は、金属皮膜抵抗体の抵抗値
が低い場合、環境負荷が加わると抵抗値変化率が大きく
なるという課題を有していた。
【0021】すなわち、はんだ等によって端面電極7と
接合されている電子回路から金属皮膜抵抗体3までの導
電経路は、端面電極7から上面電極4、さらに上面電極
4から金属皮膜抵抗体3を通る1経路に限定されるた
め、電気的接続の信頼性は上面電極4と金属皮膜抵抗体
3との間、および上面電極4と端面電極7との間という
2つの接続部分における密着性に依存する。また、熱衝
撃等の環境負荷が加わると各接続部分の密着性が悪化
し、接触抵抗が増加する。つまり、接触抵抗が増加する
要因である接続部分が2つあるため、金属皮膜抵抗体3
の抵抗値が低い場合は、増加した接触抵抗が元の金属皮
膜チップ抵抗器の抵抗値に対して大きな割合になるため
である。
【0022】また、ここでいう金属皮膜抵抗体が低抵抗
値であるというのは、上記した従来の金属皮膜チップ抵
抗器における、上面電極と金属皮膜抵抗体との間、上面
電極と端面電極との間などの異なる物質や異なる製造工
程で形成された部分間の接続部分において、熱衝撃等の
環境負荷が加わって増加した接触抵抗が、元の金属皮膜
チップ抵抗器における抵抗値の±10%以上となるよう
な抵抗値であるものをいう。何故なら、一般に抵抗器の
抵抗値の許容差は±5%以内が要求されているからであ
る。もちろん、金属皮膜チップ抵抗器の抵抗値が大きけ
れば、熱衝撃等の環境負荷が加わって増加した接触抵抗
は、元の金属皮膜チップ抵抗器の抵抗値に対して小さな
割合になるので、金属皮膜抵抗体の抵抗値が十分大きけ
れば、このような接触抵抗を問題にする必要はない。
【0023】本発明は上記課題を解決するもので、上記
した従来の金属皮膜チップ抵抗器の構成における金属皮
膜抵抗体の抵抗値が低い場合でも、環境負荷による抵抗
値変化率が小さい金属皮膜チップ抵抗器を提供すること
を目的とするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、絶縁基板と、前記絶縁基板の上面に設けら
れた低抵抗値の金属皮膜抵抗体と、前記絶縁基板の両端
面に設けられ、且つ前記金属皮膜抵抗体と直接電気的に
接続するように設けられた一対の端面電極とを備えたも
ので、この構成によれば、金属皮膜抵抗体の抵抗値が低
い場合でも、環境負荷による抵抗値変化率が小さい金属
皮膜チップ抵抗器が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、絶縁基板と、前記絶縁基板の上面に設けられた低抵
抗値の金属皮膜抵抗体と、前記絶縁基板の両端面に設け
られ、且つ前記金属皮膜抵抗体と直接電気的に接続する
ように設けられた一対の端面電極とを備えたもので、こ
の構成によれば、接触抵抗が増加する要因である接続部
分を、端面電極と金属皮膜抵抗体との間の1つにできる
ため、接続部分における増加した接触抵抗が元の金属皮
膜チップ抵抗器の抵抗値に対して大きな割合にならなく
なり、この結果、金属皮膜抵抗体の抵抗値が低い場合で
も、環境負荷による抵抗値変化率が小さい金属皮膜チッ
プ抵抗器が得られるという作用を有するものである。
【0026】請求項2に記載の発明は、一対の端面電極
を、金属皮膜抵抗体の端面および上面に接続するように
形成したもので、この構成によれば、端面電極と金属皮
膜抵抗体との接続部分における接触面積を大きくできる
ため、接続部分における接触抵抗の増加が抑えられ、こ
れにより、金属皮膜抵抗体の抵抗値が低い場合でも、環
境負荷による抵抗値変化率をさらに小さくできる金属皮
膜チップ抵抗器が得られるという作用を有するものであ
る。
【0027】請求項3に記載の発明は、一対の端面電極
との接続部における金属皮膜抵抗体に切り欠け部を設け
たもので、この構成によれば、端面電極が形成されるシ
ート状の絶縁基板の横溝内部に形成される金属皮膜抵抗
体の幅を減らせるため、横溝内部に形成された金属皮膜
抵抗体の内部応力によるシート状の絶縁基板の反りを小
さくすることができるという作用を有するものである。
【0028】請求項4に記載の発明は、分割用の縦溝と
横溝をそれぞれ複数設けて1個の金属皮膜チップ抵抗器
に相当する領域が連続して区画されているシート状の絶
縁基板の上面に、縦方向に並ぶ全領域が電気的に接続さ
れるように前記横溝の両側にまたがり、且つ、横方向の
領域が電気的に独立するように前記縦溝の両側にまたが
らず、さらに前記横溝をまたがる部分に切り欠け部を有
する金属皮膜抵抗体を形成する工程と、前記横溝に沿っ
て前記シート状の絶縁基板を短冊状に分割して複数の短
冊状絶縁基板を形成する工程と、前記複数の短冊状絶縁
基板の両端面に前記金属皮膜抵抗体と直接電気的に接続
されるように端面電極を形成する工程と、前記縦溝に沿
って前記複数の短冊状絶縁基板を個片状に分割する工程
とを備えたもので、この製造方法によれば、接触抵抗が
増加する要因である接続部分を、端面電極と金属皮膜抵
抗体との間の1つにできるため、接続部分における増加
した接触抵抗が元の金属皮膜チップ抵抗器の抵抗値に対
して大きな割合にならなくなり、この結果、金属皮膜抵
抗体の抵抗値が低い場合でも、環境負荷による抵抗値変
化率が小さい金属皮膜チップ抵抗器が得られ、さらに、
端面電極が形成されるシート状の絶縁基板の横溝内部に
形成される金属皮膜抵抗体の幅を減らせるため、横溝内
部に形成された金属皮膜抵抗体の内部応力によるシート
状の絶縁基板の反りを小さくすることができるという作
用を有するものである。
【0029】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1における金属皮膜チップ抵抗器について、図面を参
照しながら説明する。
【0030】図1(a)は本発明の実施の形態1におけ
る金属皮膜チップ抵抗器の上面透視図、図1(b)は同
B−B断面図である。
【0031】図1(a)(b)において、21は絶縁基
板で、ガラスアルミナ、アルミナ、ガラス、窒化アルミ
ナ等のいずれかからなる。22は低抵抗値である金属皮
膜抵抗体で、絶縁基板21の上面に絶縁基板21の端縁
まで延びるように設けられ、ニッケル−リン、ニッケル
−ボロン、ニッケル−銅、ニッケル−鉄、ニッケル−リ
ン−タングステン、ニッケル−クロム等からなる。な
お、金属皮膜抵抗体22が無電解めっきによって形成さ
れる場合は、必要に応じて絶縁基板21の上面にパラジ
ウム等からなる活性化層(図示せず)を設ければよい。
また、金属皮膜抵抗体22は後述する端面電極27との
接続部分に切り欠け部23を有している。切り欠け部2
3は、残った金属皮膜抵抗体22が、その長手方向の中
心線に対して、線対称となるように形成する。ここで、
切り欠け部23によってその幅が狭くなった端面電極2
7との接続部分における金属皮膜抵抗体22の幅は、絶
縁基板21の幅に対して1/3以下、且つ、金属皮膜抵
抗体22本体の幅に対して1/10以上であることが望
ましい。24は一対の上面電極で、金属皮膜抵抗体22
の両端部の上面に金属皮膜抵抗体22と電気的に接続す
るように設けられ、銅、金等の金属または樹脂−銀等の
厚膜からなる。なお、上面電極24は金属皮膜抵抗体2
2に抵抗値を調整するための切り溝25を形成するため
等に必要であり、その必要が無ければ形成しなくてもよ
い。切り溝25は、金属皮膜抵抗体22の抵抗値を調整
するために金属皮膜抵抗体22をレーザトリミングして
設けられている。26は保護膜で、少なくとも上面電極
24が形成されずに表出している金属皮膜抵抗体22を
覆うように設けられ、エポキシ樹脂等の樹脂からなる。
27は端面電極で、絶縁基板21の端面に金属皮膜抵抗
体22および上面電極24と電気的に接続するように設
けられ、ニッケル−クロム、ニッケル−クロム−アルミ
ナ等の金属または樹脂−銀、樹脂−ニッケル等の厚膜か
らなる。このとき、端面電極27は金属皮膜抵抗体22
の端面と直接電気的に接続されている。さらに、端面電
極27と上面電極24の少なくとも一部を覆うようにニ
ッケルめっき層28が設けられ、さらにニッケルめっき
層28を覆うようにはんだめっき層29が設けられてい
る。
【0032】以上のように構成された本発明の実施の形
態1における金属皮膜チップ抵抗器について、以下にそ
の製造方法について説明する。
【0033】図2、図3は本発明の実施の形態1におけ
る金属皮膜チップ抵抗器の製造方法を示す工程図であ
る。
【0034】まず、図2(a)に示すように、ガラスア
ルミナ、アルミナ、ガラス、窒化アルミナ等のいずれか
からなる1個の金属皮膜チップ抵抗器に相当する領域が
連続して区画されているシート状の絶縁基板31の上面
に、1個の金属皮膜チップ抵抗器に相当する個片に分割
するための縦溝32および横溝33をそれぞれ複数、金
型等により形成する。
【0035】さらに縦溝32および横溝33を形成した
シート状の絶縁基板31の上面に縦方向に並ぶ全領域が
電気的に接続されるように横溝33の両側にまたがり、
且つ、横方向の領域が電気的に独立するように縦溝32
の両側にまたがらず、さらに横溝33をまたがる部分に
切り欠け部23を有するパターンにパラジウム系のペー
ストを印刷後、焼成して活性化層34を形成する。
【0036】次に、図2(b)に示すように、シート状
の絶縁基板31の上面に形成された活性化層34を覆う
ように、無電解めっきによって金属皮膜抵抗体22を形
成する。この無電解めっきには、ニッケル−リン、ニッ
ケル−ボロン、ニッケル−銅、ニッケル−鉄、ニッケル
−リン−タングステン、ニッケル−クロム等のいずれか
を含む金属を用いる。
【0037】次に、図2(c)に示すように、横溝33
の両側にまたがり、且つ、各領域内において縦方向に対
向するように金属皮膜抵抗体22の上面の両端部に、
銅、金等からなる金属皮膜をスパッタまたは真空蒸着し
て上面電極24を形成する。なお、上面電極24は樹脂
−銀、樹脂−ニッケル等からなる導電性ペーストを印刷
・硬化することで形成してもよい。また、必要に応じて
シート状の絶縁基板31の下面に、横溝33の両側にま
たがり、且つ、各領域内において縦方向に対向するよう
に裏面電極を設けてもよい。
【0038】次に、図2(d)に示すように、金属皮膜
抵抗体22に、抵抗値を調整するための切り溝25を、
レーザ等によって形成する。このとき、一対の上面電極
24に抵抗値測定用のプローブを当てて抵抗値を調整す
る。
【0039】次に、図2(e)に示すように、少なくと
も金属皮膜抵抗体22を覆うようにエポキシ樹脂等から
なる樹脂ペーストを印刷・硬化して、保護膜26を形成
する。
【0040】次に、図3(a)に示すように、前工程で
得られたシート状の絶縁基板31を横溝33に沿って短
冊状に分割して、複数の短冊状絶縁基板35を形成す
る。
【0041】次に、図3(b)に示すように、この短冊
状絶縁基板35の長手方向の対向する側面にニッケル−
クロム、ニッケル−クロム−アルミナ等からなる金属皮
膜をスパッタまたは真空蒸着して端面電極27を形成す
る。なお、端面電極27は樹脂−銀、樹脂−ニッケル等
からなる樹脂ペーストを印刷・硬化することで形成して
もよい。このとき、端面電極27は金属皮膜抵抗体22
および上面電極24と電気的に接続されるようにする。
【0042】次に、図3(c)に示すように、前工程で
得られた短冊状絶縁基板35を縦溝32に沿って分割し
て個片状の絶縁基板21を得る。
【0043】次に、図3(d)に示すように、少なくと
も端面電極27を覆うようにニッケルめっき層28を形
成する。
【0044】最後に、図3(e)に示すように、ニッケ
ルめっき層28を覆うようにはんだめっき層29を形成
して本発明の実施の形態1における金属皮膜チップ抵抗
器を製造するものである。
【0045】上記した本発明の実施の形態1における金
属皮膜チップ抵抗器によれば、金属皮膜抵抗体22と端
面電極27とが直接電気的に接続するように設けられて
いるため、はんだ等によって端面電極27と接合されて
いる電子回路から金属皮膜抵抗体22までの導電経路間
における接触抵抗が増加する要因である接続部分が、端
面電極27と金属皮膜抵抗体22との間の1つにでき、
これにより接続部分における増加した接触抵抗が元の金
属皮膜チップ抵抗器の抵抗値に対して大きな割合になら
なくなり、この結果、金属皮膜抵抗体22が、従来の金
属皮膜チップ抵抗器における低い抵抗値をもつ金属皮膜
抵抗体3と同じ抵抗値の場合でも、環境負荷による抵抗
値変化率が小さい金属皮膜チップ抵抗器が得られるとい
う効果が得られる。もちろん、金属皮膜抵抗体22の抵
抗値が低ければ低いほど、上記した本発明の実施の形態
1における金属皮膜チップ抵抗器によって得られる効果
が大きくなる。
【0046】図4は本発明の実施の形態1における金属
皮膜チップ抵抗器と、図6に示したような金属皮膜抵抗
体が端面電極と直接電気的に接続されていない従来の金
属皮膜チップ抵抗器との熱衝撃による抵抗値変化率を比
較した図である。試料として定格電力0.1W、抵抗値
0.2Ωのタイプを用いた。熱衝撃の条件として−55
℃の雰囲気中に30分間、125℃の雰囲気中に30分
間、試料を繰り返して置き、これを1サイクルとして1
500サイクル行った。
【0047】図4より明らかなように、本発明の実施の
形態1における金属皮膜チップ抵抗器は1500サイク
ル後も抵抗値変化率が±0.5%以内であるのに対して
従来の金属皮膜チップ抵抗器では約+2.5%抵抗値変
化したものがあり、本発明品が熱衝撃等の環境負荷に対
して信頼性に優れていることが確認された。
【0048】(実施の形態2)以下、本発明の実施の形
態2における金属皮膜チップ抵抗器について、図面を参
照しながら説明する。
【0049】図5(a)は本発明の実施の形態2におけ
る金属皮膜チップ抵抗器の上面透視図、図5(b)は同
B−B断面図である。
【0050】本発明の実施の形態2における金属皮膜チ
ップ抵抗器は、本発明の実施の形態1における金属皮膜
チップ抵抗器と、端面電極27を金属皮膜抵抗体22の
端面および上面に形成した点が異なり、他の構成は同じ
であるため、構成、製造方法の説明は省略し、同じ符号
を付ける。
【0051】上記本発明の実施の形態1における金属皮
膜チップ抵抗器は、一対の上面電極24が金属皮膜抵抗
体22の両端部の上面に金属皮膜抵抗体22と電気的に
接続するように設けられ、この金属皮膜抵抗体22およ
び上面電極24が絶縁基板21の端面に設けられた端面
電極27と電気的に接続されているが、本発明の実施の
形態2における金属皮膜チップ抵抗器のように、端面電
極27を金属皮膜抵抗体22の端面からその両端部の上
面に伸びるように形成すれば、環境負荷による抵抗値変
化率をさらに小さくできる。
【0052】すなわち、端面電極27と金属皮膜抵抗体
22との接触部分が、金属皮膜抵抗体22の端面だけで
なく、金属皮膜抵抗体22の上面にも広がるため、端面
電極27と金属皮膜抵抗体22との接触面積が広がり、
これにより、端面電極27と金属皮膜抵抗体22との接
触抵抗をさらに下げることができるからである。このと
き、上面電極24は、金属皮膜抵抗体22に抵抗値を調
整するための切り溝25を形成するため等の必要に応じ
て設けるか、あるいは、金属皮膜抵抗体22の上面の端
面電極27が形成されていない部分に設ければよい。
【0053】また、本発明の実施の形態1および2にお
ける金属皮膜チップ抵抗器は、一対の端面電極27との
接続部における金属皮膜抵抗体22に切り欠け部23を
設けたため、端面電極27が形成されるシート状の絶縁
基板31の横溝33内部に形成される金属皮膜抵抗体2
2の幅を減らせることができ、これにより横溝33内部
に形成された金属皮膜抵抗体22の内部応力によるシー
ト状の絶縁基板31の反りを小さくすることができると
いう効果も得られる。この結果、後工程での絶縁基板2
1の反りによる割れ等の不良が少なくなる。
【0054】さらに、切り欠け部23によってその幅が
狭くなった端面電極27との接続部分における金属皮膜
抵抗体22の幅は、絶縁基板21の幅に対して1/3以
下、且つ、金属皮膜抵抗体22本体の幅に対して1/1
0以上であることが望ましいとしたのは、切り欠け部2
3によってその幅が狭くなった端面電極27との接続部
分における金属皮膜抵抗体22の幅が絶縁基板21の幅
に対して1/3以上であると絶縁基板21の反りの抑制
効果が小さく、逆に、切り欠け部23によってその幅が
狭くなった端面電極27との接続部分における金属皮膜
抵抗体22の幅が金属皮膜抵抗体22の幅に対して1/
10以下であると端面電極27と金属皮膜抵抗体22と
の間の接続信頼性悪化や接触抵抗の増加を招き、抵抗値
変化率が小さくなる効果が期待できなくなるからであ
る。
【0055】なお、金属皮膜抵抗体22は絶縁基板21
の端縁まで延びていなくても、端面電極27を金属皮膜
抵抗体22の端面や上面に延ばして、端面電極27と直
接接続すればよい。また、切り欠け部23は、残った金
属皮膜抵抗体22が線対称になるように形成しなくて
も、金属皮膜抵抗体22と端面電極27との接続部分
が、他の部分の金属皮膜抵抗体22より幅が狭くなるよ
うにすればよい。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、絶縁基板
と、前記絶縁基板の上面に設けられた低抵抗値の金属皮
膜抵抗体と、前記絶縁基板の両端面に設けられ、且つ前
記金属皮膜抵抗体と直接電気的に接続するように設けら
れた一対の端面電極とを備えたもので、この構成によれ
ば、接触抵抗が増加する要因である接続部分を、端面電
極と金属皮膜抵抗体との間の1つにできるため、接続部
分における増加した接触抵抗が元の金属皮膜チップ抵抗
器の抵抗値に対して大きな割合にならなくなり、この結
果、金属皮膜抵抗体の抵抗値が低い場合でも、環境負荷
による抵抗値変化率が小さい金属皮膜チップ抵抗器が得
られるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1における金属皮膜
チップ抵抗器の上面透視図 (b)同B−B断面図
【図2】同製造方法を示す工程図
【図3】同製造方法を示す工程図
【図4】本発明の実施の形態1における金属皮膜チップ
抵抗器と、従来の金属皮膜チップ抵抗器との熱衝撃によ
る抵抗値変化率を比較した図
【図5】(a)本発明の実施の形態2における金属皮膜
チップ抵抗器の上面透視図 (b)同B−B断面図
【図6】(a)従来の金属皮膜チップ抵抗器の上面透視
図 (b)同A−A断面図
【図7】同製造方法を示す工程図
【符号の説明】
21 絶縁基板 22 金属皮膜抵抗体 23 切り欠け部 24 上面電極 27 端面電極 31 シート状の絶縁基板 32 縦溝 33 横溝 35 短冊状絶縁基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と、前記絶縁基板の上面に設け
    られた低抵抗値の金属皮膜抵抗体と、前記絶縁基板の両
    端面に設けられ、且つ前記金属皮膜抵抗体と直接電気的
    に接続するように設けられた一対の端面電極とを備えた
    金属皮膜チップ抵抗器。
  2. 【請求項2】 一対の端面電極を、金属皮膜抵抗体の端
    面および上面に接続するように形成した請求項1記載の
    金属皮膜チップ抵抗器。
  3. 【請求項3】 一対の端面電極との接続部における金属
    皮膜抵抗体に切り欠け部を設けた請求項1記載の金属皮
    膜チップ抵抗器。
  4. 【請求項4】 分割用の縦溝と横溝をそれぞれ複数設け
    て1個の金属皮膜チップ抵抗器に相当する領域が連続し
    て区画されているシート状の絶縁基板の上面に、縦方向
    に並ぶ全領域が電気的に接続されるように前記横溝の両
    側にまたがり、且つ、横方向の領域が電気的に独立する
    ように前記縦溝の両側にまたがらず、さらに前記横溝を
    またがる部分に切り欠け部を有する金属皮膜抵抗体を形
    成する工程と、前記横溝に沿って前記シート状の絶縁基
    板を短冊状に分割して複数の短冊状絶縁基板を形成する
    工程と、前記複数の短冊状絶縁基板の両端面に前記金属
    皮膜抵抗体と直接電気的に接続されるように端面電極を
    形成する工程と、前記縦溝に沿って前記複数の短冊状絶
    縁基板を個片状に分割する工程とを備えた金属皮膜チッ
    プ抵抗器の製造方法。
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JP2006073729A (ja) * 2004-09-01 2006-03-16 Kamaya Denki Kk チップ抵抗器の製造方法、集合基板及びチップ抵抗器
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