JP2001152160A - 廃棄物の乾留熱分解反応器及び乾留熱分解方法 - Google Patents

廃棄物の乾留熱分解反応器及び乾留熱分解方法

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JP2001152160A
JP2001152160A JP33580099A JP33580099A JP2001152160A JP 2001152160 A JP2001152160 A JP 2001152160A JP 33580099 A JP33580099 A JP 33580099A JP 33580099 A JP33580099 A JP 33580099A JP 2001152160 A JP2001152160 A JP 2001152160A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物の乾留熱分解反応器に於いて、加熱ガ
スKの排ガス熱損失を少なくすると共に熱風発生炉に於
ける化石燃料の消費を削減することにより、乾留熱分解
反応器のランニングコストの大幅な低減を図る。 【解決手段】 回転するドラム本体26内へ廃棄物Cを
供給すると共に、熱風発生炉24で化石燃料Hを燃焼す
ることにより生成した加熱ガスKをドラム本体26内の
加熱管29内へ流通させ、廃棄物Cを間接加熱すること
により乾留熱分解して熱分解ガスGと熱分解残渣Dにす
る廃棄物Cの乾留熱分解反応器2に於いて、前記ドラム
本体26の上流側から排出した加熱ガスKの一部K1
ドラム本体26の上流側から内部の廃棄物C内へ噴出
し、加熱ガスK1 により廃棄物Cを直接乾燥、加熱す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ等の廃棄
物の乾留熱分解溶融燃焼処理に用いられるものであり、
廃棄物を間接加熱したあとドラム本体から排出された加
熱ガスの一部をドラム本体内の廃棄物内へ噴出し、廃棄
物を直接加熱・乾燥させることにより乾留熱分解用の加
熱ガスの生成に必要とする化石燃料の消費量を大幅に削
減できるようにした廃棄物の乾留熱分解反応器と乾留熱
分解方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従前の廃棄物の乾留熱分解溶融燃
焼装置の一例を示すものであり、供給装置1により乾留
熱分解反応器2内へ供給された廃棄物Cは、ここで空気
の遮断下に於いて300℃〜600℃の温度に加熱さ
れ、熱分解ガスGと熱分解残渣Dに分解される。
【0003】前記乾留熱分解反応器2内の熱分解生成物
は、搬出装置3に於いて熱分解ガスGと熱分解残渣Dに
分離され、前者の熱分解ガスGは溶融燃焼装置4へ送ら
れて燃焼される。又、後者の熱分解残渣Dは分離装置5
へ送られ、この中から比較的粗い不燃性固形物が除去さ
れると共に、残った可燃性の固形物Iは粉砕装置6に於
いて微粉砕された後、前記溶融燃焼装置4へ供給され、
前記熱分解ガスGや廃熱ボイラ7及び集塵器8からのダ
ストEと一緒に1200℃以上の温度下で溶融燃焼され
る。更に、前記溶融燃焼装置4内に形成された溶融スラ
グFは水砕スラグとして順次取り出されて行くと共に、
溶融燃焼装置4からの燃焼排ガスGO は廃熱ボイラ7、
集塵器8、ガス浄化装置9、煙突10を通して大気中へ
排出されて行く。
【0004】また、前記乾留熱分解反応器2は、図5に
示すように回転式の円筒状のドラム本体26内にその軸
線方向に沿って複数本の加熱管29を配設することによ
り構成されており、各加熱管29内へは、廃棄物Cを加
熱する為の加熱ガスKが循環流通されている。尚、図4
及び図5に於いて、11は誘引ファン、12は蒸気加熱
器、13は蒸気タービン発電装置、14は冷却コンベ
ア、15は選別装置、16は可燃性微粉貯留槽、17は
通風機、18は廃棄物ピット、19は供給クレーン、2
0は加熱ガス通路、21は循環ファン、22は空気予熱
器、23は送風機、24は熱風発生炉、25はバーナで
ある。また、26はドラム本体、27は加熱ガス入口ケ
ーシング、28は加熱ガス出口ケーシング、29は加熱
管、30は支持ローラ、30aは回転用リング、31は
回転駆動装置、31aは歯車作動機構、32はシール機
構、33は排出側パイプ、34は導入側パイプ、35は
温度制御器、36は燃料制御弁、37は燃料供給配管、
38は温度制御器、39は余剰ガス排出管、40はスク
リュー羽根、Aは燃焼用空気、Hは化石燃料、QO は余
剰排出ガスである。
【0005】ところで、乾留熱分解反応器2内の廃棄物
Cを加熱する為のエネルギー源としては、溶融燃焼装置
4からの高温の燃焼排ガスGO を用い、これを直接に乾
留熱分解反応器2へ供給するのが熱経済上最も好ましい
方策である。しかし、溶融燃焼装置4からの高温の燃焼
排ガスGO 内には、廃棄物Cに含まれている有機塩素化
合物の燃焼により生じた塩化水素(HCl)ガスが多量
に含有されており、その高温に於ける激しい腐食性の故
に、燃焼排ガスGO を直接に乾留熱分解反応器2の加熱
用熱源として利用することはできない。
【0006】そのため、前記廃棄物Cの加熱ガスKは、
図5に示すように熱風発生炉24で化石燃料(オイル又
はガス)Hを燃焼させることにより発生されており、加
熱ガス入口ケーシング27、加熱管29、加熱ガス出口
ケーシング28を通して循環流通されている。化石燃料
Hを燃料とする熱風発生炉24の燃焼ガス(加熱ガス
K)は、所謂クリーンなガスであって腐食性物質を殆ん
ど含有しておらず、腐食によるトラブルを避け得るから
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、熱風発生炉2
4を用いる乾留熱分解反応器は、装置の運転中にオイル
やガス等の化石燃料Hを常時必要とするため、燃料消費
量が莫大な量になり、ランニングコストが必然的に上昇
して廃棄物Cの処理費の大幅な引き下げを図り難いと云
う問題がある。特に、水分の多い廃棄物Cの場合には、
廃棄物Cの乾燥に多くの熱量を必要とすることになり、
ドラム本体26内の温度を所定温度に維持するために多
くの熱供給量が必要となり、熱風発生炉24の燃料消費
量が必然的に増加することになる。
【0008】本願発明は、従前の廃棄物の乾留熱分解反
応器に於ける上述の如き問題、即ち熱風発生炉24に於
ける燃料消費量が増大し、廃棄物処理コストの引下げを
図れないと云う問題を解決せんとするものであり、高水
分含有率の廃棄物Cであっても、加熱ガスKの発生用燃
料消費量の大幅な増大を招くことなしに、高効率で安定
した廃棄物Cの乾留熱分解ができるようにした廃棄物乾
留熱分解反応器と乾留熱分解方法を提供するものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】従前の廃棄物乾留熱分解
反応器2に於いては、ドラム本体26内に於ける廃棄物
Cの燃焼を避けるため、ドラム本体26内は無酸素状態
に保持されねばならないと考えられていた。そのため、
ドラム本体26内の廃棄物Cの加熱は、殆んどが加熱ガ
スKによる間接加熱方式によって行なわれており、ドラ
ム本体26内へ直接に加熱用ガスKを供給すると云うシ
ステムは、全く考慮の外に置かれていた。そこで、本願
発明者等は従前の発想を全く離れ、ドラム本体26の加
熱ガス出口ケーシング28から排出されてくる温度が約
300℃前後の加熱ガスKの一部をドラム本体26へ導
入し、廃棄物C内へ噴出することにより廃棄物Cを直接
乾燥・加熱することを着想すると共に、ドラム本体26
内に於ける廃棄物Cの燃焼の発生や乾留熱分解上の熱バ
ランス等について、実稼働の廃棄物乾留熱分解反応器を
用いて多くの実証試験を積み重ねた。
【0010】本願発明は、上記各種の実証試験の結果を
基にして創作されたものであり、請求項1の発明は、回
転自在に支持されると共に内部に加熱管29がその軸方
向に配設され、廃棄物Cを乾留熱分解して熱分解ガスG
と熱分解残渣Dにするドラム本体26と、ドラム本体2
6の上流側に設けられ、ドラム本体26内へ廃棄物Cを
搬入する廃棄物供給装置1と、ドラム本体26の下流側
に設けられ、ドラム本体26内からの排出物を熱分解ガ
スGと熱分解残渣Dとに分離する搬出装置3と、化石燃
料Hを燃焼させ、発生した燃焼ガスを廃棄物Cの加熱ガ
スKとしてドラム本体26の下流側から内部の加熱管2
9へ供給する熱風発生炉24と、ドラム本体26の上流
側から排出した加熱ガスKの一部K1 を廃棄物Cの乾
燥、加熱用ガスK1 としてドラム本体26の上流側から
内方へ向けて噴出する通風機44と、ドラム本体26の
上流側から排出した加熱ガスKの残部を熱風発生炉24
へ循環流通させる通風機21とを発明の基本構成とする
ものである。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明に於い
て、加熱ガスKの一部K1 を廃棄物供給装置1の先端か
らドラム本体26内部の廃棄物Cへ向けて噴出する構成
としたものである。
【0012】請求項3の発明は、回転するドラム本体2
6内へ廃棄物Cを供給すると共に、熱風発生炉24で化
石燃料Hを燃焼することにより生成した加熱ガスKをド
ラム本体26内の加熱管29内へ流通させ、廃棄物Cを
間接加熱することにより乾留熱分解して熱分解ガスGと
熱分解残渣Dにする廃棄物Cの乾留熱分解反応器2に於
いて、前記ドラム本体26の上流側から排出した加熱ガ
スKの一部K1 をドラム本体26の上流側から内部の廃
棄物C内へ噴出し、加熱ガスKにより廃棄物Cを直接乾
燥、加熱するようにしたことを発明の基本構成とするも
のである。
【0013】請求項4の発明は、請求項3の発明に於い
て、ドラム本体26内へ噴出する加熱ガスK1 の酸素濃
度を4%以下とするようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。図1は本発明に係る乾留熱分解反応
器2の縦断面概要図であり、熱風発生炉24への燃焼用
空気Aの空気予熱器22の系統及びドラム本体26から
排出した加熱ガスKの一部をドラム本体26内の廃棄物
C内へ導入する系統を除いて、その他の主要な構成は前
記図5に示した従前の乾留熱分解反応器2の場合と全く
同一である。従って、ここでは、前記図5と異なる構成
部分のみを説明するものとする。
【0015】図1を参照して、熱風発生炉24へ供給す
る燃焼用空気Aは、送風機23から供給されており、廃
熱ボイラ7からの蒸気Sを熱源とする空気予熱器22に
於いて予熱されたあと、バーナー25へ供給されてい
る。
【0016】また、ドラム本体26の加熱ガス出口ケー
シング28より排出された温度約300℃前後の加熱ガ
スKの一部K1 は、通風機44によって加熱ガス導入配
管41、加熱ガスK1 の制御ダンパ45、加熱ガス導入
通路42を通してドラム本体26内の廃棄物C内へ導入
されており、ドラム本体26の導入パイプ34の内周面
に形成した加熱ガス導入通路42の先端から、ドラム本
体26内の廃棄物C内へ加熱ガスK1 が噴出されてい
る。
【0017】即ち、本実施形態に於いては、ドラム本体
26内の加熱管29を通って廃棄物Cを間接加熱したあ
と、加熱ガス出口ケーシング28側へ排出されて来た加
熱ガスKの一部K1 が、通風機44を通してドラム本体
26内へ直接噴出され、これによって廃棄物Cが直接加
熱・乾燥されることになる。尚、図1に於いて、46は
温度制御器である。また、図1の実施形態に於いては、
ドラム本体26の導入側パイプ34の内周面に加熱ガス
導入通路42を形成し、当該通路42を通して加熱ガス
1 をドラム本体26内へ噴出するようにしているが、
加熱ガスK1 の導入用通路はどのような経路であっても
よいことは勿論である。
【0018】前記廃棄物供給装置1の先端からドラム本
体26内へ噴出された加熱ガスK1は、ドラム本体26
内で発生した熱分解ガスGと共に搬出装置3を通して排
出され、溶融燃焼炉4へ供給される。また、ドラム本体
26内へ噴出される加熱ガスK1 のO2 濃度は、熱風発
生炉24側の燃焼制御によって約4(%)以下に調整さ
れており、これにより後述するように、熱分解ドラム本
体26の内部で廃棄物Cの急激な燃焼の発生が防止さ
れ、ドラム本体26内の温度が部分的にも600(℃)
以上の高温になることがないうえ、熱分解ドラム本体2
6の出口に於ける熱分解ガスDの酸素濃度もほぼ0
(%)となる。
【0019】
【実施例】図2は、従前のこの種廃棄物乾留熱分解反応
器2に於ける代表的な熱バランスの概要を示すものであ
る。乾留熱分解反応器2内へは、2000(kcal/
kg)の保有熱量の廃棄物Cを1ton投入している。
また、熱風発生炉24からは、加熱ガス配管20を通し
て530℃の加熱ガスK(530℃の比熱0.35kc
al/Nm3 ℃、5700Nm3 )が供給されており、
これによって約460,000(kcal)の熱量が乾
留熱分解反応器2内へ投入されている。
【0020】廃棄物Cは加熱ガスKにより加熱され、乾
留熱分解されることにより800(kg)の熱分解ガス
(約500℃、2075kcal/Nm3 、比重1kg
/Nm3 )Gと、200kgの熱分解残渣(約500
℃、4000kcal/kg)Dとに変換される。ま
た、この時の熱風発生炉24への燃料(灯油、発熱量8
200kcal/l、発生排ガス量14Nm3 /l)H
の供給量は約61(l/ton)ごみであり、更に、燃
焼用空気Aの供給量は16Nm3 /kg灯油(約20
℃)、余剰ガス排出管39からの余剰排出ガスQO の排
出量は約855(Nm3 /hr・150℃)である。
【0021】一方、図3は本発明の実施例に係る熱バラ
ンスの概要を示すものである。乾留熱分解反応器2内へ
は保有熱量2000(kcal/kg)の廃棄物(都市
ごみ)Cが1(ton)投入され、また、熱風発生炉2
4からは、温度530(℃)の加熱ガスKが供給されて
いる。尚、加熱ガスKによる投入熱量は後述するように
約363000(kcal)となっている。
【0022】乾留熱分解反応器2へは、乾留熱分解反応
器2内の加熱管29を通して排出されてきた約300
(℃)の加熱ガスKの一部K1 が、廃棄物Cを直接乾燥
・加熱するための加熱ガスK1 として導入されており、
この加熱ガスK1 の供給量G1は、後述するように61
9(Nm3 )、酸素濃度は約4(%)となっている。ま
た、前記熱風発生炉24へは、燃料Hとして灯油(発熱
量8200kcal/l、燃焼排ガス量14Nm3
l)と、燃焼用空気Aと、循環ガス(加熱ガスKの残
部)とが供給されており、燃料Hの供給量は後述する如
く44(l)となっている。更に、廃棄物Cが乾留熱分
解されることにより、乾留熱分解反応器2からは、保有
熱量4000(kcal/kg)の熱分解残渣Dが20
0(kg)と、熱分解ガスG(800kg、500℃)
及び加熱ガス燃焼排ガスK2 (643kg、500℃)
とが、排出されることになる。
【0023】いま、G1 (Nm3 )の加熱ガスK1 (酸
素濃度4%、300℃)が乾留熱分解反応器2内へ供給
され、これがごみの熱分解により発生したCOと反応し
たとすると、G1 (Nm3 )の加熱ガスK1 により発生
する熱量Q1 は、下記の反応式から O2 +2CO→2CO2 +6000(kcal) Q1 =G1 ×0.04×6000=240G1 (kcal)………となる。 また、G1 (Nm3 )の加熱ガスK1 がCOと反応する
ことにより生成される加熱ガス燃焼排ガスK2 の発生量
2 (Nm3 )は、 G2 =G1 (1−0.04)+G1 ×0.04×2=1.04G1 (Nm3 ) ………となる。 更に、このG2 (Nm3 )の加熱ガス燃焼排ガスK2
500(℃)まで昇温させるのに必要な熱量Qは、Q2
=1.04G1 ×0.35×500−G1 ×0.33×
300=83G1(kcal)………となる。但し、
0.35は500℃の燃焼排ガスK2 の比熱(kcal
/Nm3 ℃)、0.33は300℃の加熱ガスK1 の比
熱(kcal/Nm3 ℃)である。
【0024】而して、熱風発生炉24からの加熱ガスK
により乾留熱分解反応器2へ投入される熱量の削減を図
るためには、前記加熱ガスK1 の投入により発生する熱
量Q 1 が、投入した加熱ガスK1 を500℃まで昇温す
るのに必要とする熱量Q2 よりも大となることが必要で
あり、この場合Q1 (240G1 )>Q2 (83G1
であるから、投入熱量を157G1 (kcal)分削減
できる。 Q1 −Q2 =157G1 (kcal)………
【0025】いま、乾留熱分解反応器2内の廃棄物C内
へ直接噴出する加熱ガスK1 の供給量G1 を、熱風発生
炉24に於ける灯油の燃焼排ガス量Gwに等しくし、且
つ灯油発熱量を8200(kcal/l)、灯油の燃焼
排ガス量を14(Nm3 /l)とすると、熱風発生炉2
4における灯油燃焼量Wは W=(投入熱量−加熱ガスK1 による削減量)/灯油発熱量(kcal/l) =(460000−157G1 )/8200(l)………となる。 また、灯油の燃焼排ガス量Gw=G1 は Gw=G1 =灯油排ガス量×灯油燃焼量 =14×(460000−157G1 )/8200(Nm3 )……… となり、前記式及び式よりG1 =619(N
3 )、W=44(l)となる。
【0026】その結果、熱風発生炉24に於ける灯油の
削減量ΔWは ΔW=61−44=17(l)、削減率は17/61×
100≒28(%) となる。但し、61(l)は従前の熱風発生炉に於ける
灯油燃焼量(l/tonごみ)である。
【0027】一方、乾留熱分解反応器2から排出される
熱分解ガスG3 (G+K2 )は、下流側の溶融燃焼炉4
で溶融燃焼される。この溶融燃焼を安定なものとするた
めには、熱分解ガスG3 の発熱量として約1000(k
cal/Nm3 )以上を必要とする。熱分解ガスG3
発熱量をHe(kcal/Nm3 )とすると、 He=(ごみ持込み熱量+投入熱量−削減熱量−熱分解残渣熱量)/熱分解ガ ス量(G3 =G+K2 ) =(1000kg×2000kcal/kg+460000kcal−( 240−83)G1 kcal−200kg×4000kcal/kg )/(800kg+1.04G1 kg) ここで、熱ガスK1 の供給量G1 を619(Nm3
に、加熱ガス燃焼排ガスK2 の比重を1とすると、He
=1083(kcal/Nm3 )となり、溶融燃焼炉4
に於ける安定燃焼を確保することができる。また、乾留
熱分解反応器2の加熱源系統からの余剰排ガスQO はほ
ぼ零となり、排熱損失が減少する。
【0028】
【発明の効果】本発明に於いては、ドラム本体26の加
熱管29を通して廃棄物Cを間接加熱したあとドラム本
体26から排出した加熱ガスKの一部K1 を、廃棄物C
の直接乾燥・加熱用ガスとしてドラム本体26内へ導入
する構成としている。その結果、加熱ガスKによるドラ
ム本体26への投入熱量が減少することになり、加熱ガ
スKを発生する熱風発生炉24の化石燃料消費量を従前
の消費量に比して約28%減少させることができる。ま
た、廃棄物C内へ直接噴出する加熱ガスK1 の酸素濃度
が約4(%)であるため、ドラム本体26内で廃棄物C
が急激に燃焼することもなく、ドラム本体内部の温度が
600(℃)以上になることは全く生じない。更に、加
熱ガスKの一部を加熱ガスK1 としてドラム本体26内
へ噴出することにより、これまで外部へ排出されていた
加熱ガスKの余剰分が殆んど零となり、排ガス熱損失が
略零となる。本発明は上述の通り、優れた実用的効用を
奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乾留熱分解反応器の実施形態を示
す縦断面概要図である。
【図2】従前の乾留熱分解反応器に於ける熱バランスの
一例を示すものである。
【図3】本発明の実施形態に係る乾留熱分解反応器に於
ける熱バランスの一例を示すものである。
【図4】従前の乾留熱分解溶融燃焼装置の一例を示す全
体系統図である。
【図5】従前の乾留熱分解反応器の断面概要図である。
【符号の説明】
Aは燃焼用空気、Cは廃棄物、Dは熱分解残渣、Kは加
熱ガス、K1 は直接乾燥・加熱用の加熱ガス、Q2 は余
剰排出ガス、Hは化石燃料、1は廃棄物供給装置、2は
乾留熱分解反応器、3は搬出装置、20は加熱ガス通
路、21は循環ファン、22は空気予熱器、23は送風
機、24は熱風発生炉、25はバーナである。また、2
6はドラム本体、27は加熱ガス入口ケーシング、28
は加熱ガス出口ケーシング、29は加熱管、30は支持
ローラ、30aは回転用リング、31は回転駆動装置、
31aは歯車作動機構、32はシール機構、33は排出
側パイプ、34は導入側パイプ、35は温度制御器、3
6は燃料制御弁、37は燃料供給配管、38は温度制御
器、39は余剰ガス排出管、40はスクリュー羽根、4
1は加熱ガスK1 の導入配管、42は加熱ガス導入通
路、43は余剰ガス排出管、44は通風機、45は加熱
ガスK1 の制御用ダンパ、46は温度制御器である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F23G 5/00 ZAB F23G 5/00 ZAB 115 115Z 5/027 ZAB 5/027 ZABZ 5/14 ZAB 5/14 ZABF 5/20 ZAB 5/20 ZABA (72)発明者 吉井 隆裕 兵庫県尼崎市金楽寺町2丁目2番33号 株 式会社タクマ内 Fターム(参考) 3K061 AA07 AB02 AB03 AC01 AC19 BA04 BA09 CA01 CA07 DA18 DB06 DB15 DB20 FA03 FA12 FA21 GA04 GA09 KA02 KA09 KA10 KA15 3K078 AA09 BA03 BA22 CA02 CA06 CA09 CA12 CA21 CA24 4D004 AA46 CA24 CA27 CA42 CB09 CB34 CB36 CB42 CB43 CB44 CB45 4H012 HA01 HA03 HA05 HA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在に支持されると共に内部に加熱
    管がその軸方向に配設され、廃棄物を乾留熱分解して熱
    分解ガスと熱分解残渣にするドラム本体と,ドラム本体
    の上流側に設けられ、ドラム本体内へ廃棄物を搬入する
    廃棄物供給装置と,ドラム本体の下流側に設けられ、ド
    ラム本体内からの排出物を熱分解ガスと熱分解残渣とに
    分離する搬出装置と,化石燃料を燃焼させ、発生した燃
    焼ガスを廃棄物の加熱ガスとしてドラム本体の下流側か
    ら内部の加熱管へ供給する熱風発生炉と,ドラム本体の
    上流側から排出した加熱ガスの一部を廃棄物の乾燥、加
    熱用ガスとしてドラム本体の上流側から内方へ向けて噴
    出する通風機と,ドラム本体の上流側から排出した加熱
    ガスの残部を熱風発生炉へ循環流通させる通風機とから
    構成した廃棄物の乾留熱分解反応器。
  2. 【請求項2】 加熱ガスの一部を廃棄物供給装置の先端
    からドラム本体内部の廃棄物へ向けて噴出する構成とし
    た請求項1に記載の廃棄物の乾留熱分解反応器。
  3. 【請求項3】 回転するドラム本体内へ廃棄物を供給す
    ると共に、熱風発生炉で化石燃料を燃焼することにより
    生成した加熱ガスをドラム本体内の加熱管内へ流通さ
    せ、廃棄物を間接加熱することにより乾留熱分解して熱
    分解ガスと熱分解残渣にする廃棄物の乾留熱分解反応器
    に於いて、前記ドラム本体の上流側から排出した加熱ガ
    スの一部をドラム本体の上流側から内部の廃棄物内へ噴
    出し、加熱ガスにより廃棄物を直接乾燥、加熱するよう
    にしたことを特徴とする廃棄物の乾留熱分解方法。
  4. 【請求項4】 ドラム本体内へ噴出する加熱ガスの酸素
    濃度を4%以下とするようにした請求項3に記載の廃棄
    物の乾留熱分解方法。
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