JP2001151744A - 3−ニトロ−2−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類の製造方法およびその製造中間体 - Google Patents
3−ニトロ−2−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類の製造方法およびその製造中間体Info
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Abstract
t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類を
工業的に安価に、かつ容易に製造しうる製造方法および
該化合物を製造する際の中間体として有用な3−ニトロ
−2−(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニル)
アミノ安息香酸エステル類を提供する。 【解決手段】 3−ニトロ−2−アミノ安息香酸エステ
ル類をアセチル化して3−ニトロ−2−(N−アセチ
ル)アミノ安息香酸エステル類となし、引き続き前記3
−ニトロ−2−(N−アセチル)アミノ安息香酸エステ
ル類をt−ブトキシカルボニル化して3−ニトロ−2−
(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ
安息香酸エステル類となし、さらに前記3−ニトロ−2
−(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニル)アミ
ノ安息香酸エステル類を脱アセチル化する。
Description
−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類
の製造方法およびその製造中間体に関する。さらに詳し
くは、医薬品等の製造原料として有用な3−ニトロ−2
−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エス
テル類の製造方法およびその製造中間体である3−ニト
ロ−2−(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニ
ル)アミノ安息香酸エステル類に関する。
キシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類を製造する
方法としては、原料に3−ニトロフタル酸を用いる方法
が知られている(特開平11−43474号公報)。し
かしながら、この方法はクルチウス反応を用いているた
めに、取り扱いに注意を要するアジ化物を使用しなけれ
ばならない。また、副生成物として窒素が発生するため
反応をコントロールすることが難しい。したがって、反
応条件を穏和にするために容積効率が低くなる結果、経
済的でなく工業的に不利である。
−2−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸
エステル類を工業的に安価に、かつ容易に製造しうる製
造方法および該化合物を製造する際の中間体として有用
な3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−ブトキシ
カルボニル)アミノ安息香酸エステル類を提供すること
を目的とする。
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、一般式
(1);
酸エステル類をアセチル化して、一般式(2);
ル)アミノ安息香酸エステル類となし、引き続き前記3
−ニトロ−2−(N−アセチル)アミノ安息香酸エステ
ル類をt−ブトキシカルボニル化して、一般式(3);
ル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エス
テル類となし、さらに前記3−ニトロ−2−(N−アセ
チル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エ
ステル類を脱アセチル化することにより一般式(4);
トキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類を工業的
に安価に、かつ容易に製造しうることを見出した。
で表されるものである。
3−ニトロ−2−(N−t−ブトキシカルボニル)アミ
ノ安息香酸エステル類の製造方法は、一般式(1)で表
される3−ニトロ−2−アミノ安息香酸エステル類を出
発原料とし、これから合成される新規化合物である一般
式(3)で表される3−ニトロ−2−(N−アセチル−
N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル
類を中間体として経由するものである。以下製造方法を
各工程毎に具体的に説明する。
酸エステル類を溶媒中で酸触媒の存在下、アセチル化し
て一般式(2);
ル)アミノ安息香酸エステル類を合成する。
は、特に限定されず、無水酢酸、酢酸クロライド等が挙
げられる。中でも、安価で市販品として入手が容易であ
る観点から無水酢酸が好適に用いられる。アセチル化剤
の使用量は、3−ニトロ−2−アミノ安息香酸エステル
類1モルに対して0.5〜5倍モル、好ましくは、0.
9〜1.5倍モルである。アセチル化剤の使用量が、
0.5倍モル未満であると十分にアセチル化反応が進行
せず、5倍モルを越えても使用量に見合う効果がなく経
済的でない。
酸、塩酸、硝酸、リン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、シュ
ウ酸等の有機酸等が挙げられる。中でも硫酸が好適に用
いられる。酸触媒の使用量は、3−ニトロ−2−アミノ
安息香酸エステル類1モルに対して0.01〜0.5倍
モル、好ましくは0.05〜0.2倍モルである。
は、特に限定されず、トルエン、モノクロロベンゼン、
ジクロロベンゼン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、デカ
ン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、イソプロピ
ルエーテル、ジフェニルエーテル等のエーテル系溶媒、
酢酸エチル等の酢酸エステル系溶媒等の有機溶媒が挙げ
られる。中でもトルエン、モノクロロベンゼン、酢酸エ
チルが好適に用いられる。これら溶媒の使用量は、3−
ニトロ−2−アミノ安息香酸エステル類に対して、通常
10〜20倍重量である。
しくは20〜60℃である。また反応時間は反応温度に
より異なるが、通常3〜7時間である。
アセチル)アミノ安息香酸エステル類を含む反応溶液に
アルカリを添加して中和した後、分液して有機層を得
る。得られた有機層を濃縮することにより3−ニトロ−
2−(N−アセチル)アミノ安息香酸エステル類を単離
することが可能である。また、単離せずに反応液を以下
の工程でt−ブトキシカルボニル化することも可能であ
る。
トロ−2−アミノ安息香酸エステル類は、市販品として
安価に入手可能な3−ニトロフタル酸を出発原料に用い
て、公知の方法、例えばJ.Chem.Soc.,12
7巻 1791(1925)に記載の方法により得るこ
とができる。具体的には、3−ニトロフタル酸から3−
ニトロフタル酸無水物を合成し、アンモニアを反応させ
ることにより3−ニトロ−2−カルボキシアミド安息香
酸を合成する。引き続き、得られた3−ニトロ−2−カ
ルボキシアミド安息香酸をホフマン反応により3−ニト
ロ−2−アミノ安息香酸エステル類を合成することがで
きる。
2−(N−アセチル)アミノ安息香酸エステル類を溶媒
中でアミン触媒の存在下、t−ブトキシカルボニル化し
て一般式(3);
ル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エス
テル類を合成する。
ニル化剤としては、特に限定されず、ジ−t−ブトキシ
ジカルボネート、t−ブチルアジドホルメート、2−t
−ブトキシカルボニルオキシイミノ−2−フェニルアセ
トニトリル、S−t−ブトキシカルボニル−4,6−ジ
メチル−2−メルカプトピリミジン、[p−(t−ブト
キシカルボニルオキシ)フェニル]ジメチルスルホニウ
ム・メタンスルホン酸塩等が挙げられる。中でも、取り
扱いが容易で安定である観点からジ−t−ブトキシジカ
ルボネートが好適に用いられる。t−ブトキシカルボニ
ル化剤の使用量は、3−ニトロ−2−アミノ安息香酸エ
ステル類1モルに対して0.5〜5倍モル、好ましくは
0.8〜1.2倍モルである。t−ブトキシカルボニル
化剤の使用量が、0.5倍モル未満であると十分にt−
ブトキシカルボニル化反応が進行せず、5倍モルを越え
ても使用量に見合う効果がなく経済でない。
は、一般的に4−ジメチルアミノピリジンが用いられ
る。アミン触媒の使用量は、3−ニトロ−2−アミノ安
息香酸エステル類1モルに対して0.01〜0.5倍モ
ル、好ましくは0.05〜0.2倍モルである。
と同様に、特に限定されず、トルエン、モノクロロベン
ゼン、ジクロロベンゼン、n−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、デカン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、イ
ソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル等のエーテル
系溶媒、酢酸エチル等の酢酸エステル系溶媒等の有機溶
媒が挙げられる。中でもトルエン、モノクロロベンゼ
ン、酢酸エチルが好適に用いられる。これら溶媒の使用
量は、3−ニトロ−2−(N−アセチル)アミノ安息香
酸エステル類に対して、通常10〜20倍重量である。
ここで、前記工程1と同様の溶媒を用いると、反応を連
続して行うことができるため、作業効率や収率等の点で
有利である。
好ましくは0℃〜70℃である。また、反応時間は反応
温度により異なるが、通常3〜7時間である。
−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステ
ル類を含む反応溶液に酸を添加して中和した後、分液し
て有機層を得る。得られた有機層を濃縮することにより
3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−ブトキシカ
ルボニル)アミノ安息香酸エステル類を単離することが
可能である。また、単離せずに反応液を以下の工程で脱
アセチル化することも可能である。
ロ−2−(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニ
ル)アミノ安息香酸エステル類を溶媒中、脱アセチル化
することにより一般式(4);
トキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類を合成す
る。
剤としては、特に限定されず、N,N−ジメチルプロパ
ンジアミン、N,N−ジメチルエタンジアミン、N,N
−ジエチルプロパンジアミン、N,N−ジエチルエタン
ジアミン、N,N−メチルエチルプロパンジアミン、
N,N−メチルエチルエタンジアミン等が挙げられる。
中でも、安価で市販品として入手が容易である観点から
N,N−ジエチルプロパンジアミンが好適に用いられ
る。脱アセチル化剤の使用量は、3−ニトロ−2−アミ
ノ安息香酸エステル類1モルに対して0.5〜5倍モ
ル、好ましくは、0.7〜1.2倍モルである。脱アセ
チル化剤の使用量が、0.5倍モル未満であると十分に
脱アセチル化反応が進行せず、5倍モルを越えても使用
量に見合う効果がなく経済でない。
および2と同様に、特に限定されず、トルエン、モノク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼン、n−ヘキサン、n−
ヘプタン、デカン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテ
ル、イソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル等のエ
ーテル系溶媒、酢酸エチル等の酢酸エステル系溶媒等の
有機溶媒が挙げられる。中でもトルエン、モノクロロベ
ンゼン、酢酸エチルが好適に用いられる。これら溶媒の
使用量は、3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−
ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類に対し
て、通常5〜15倍重量である。ここで、前記工程1お
よび2と同様の溶媒を用いると、反応を連続して行うこ
とができるため、作業効率や収率等の点で有利である。
しくは20〜90℃である。また、反応時間は反応温度
により異なるが、通常6〜10時間である。
キシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類を含む反応
溶液に副生したアミン化合物を除去するために、酸を添
加して中和した後、分液して有機層を得る。得られた有
機層を濃縮することにより3−ニトロ−2−(N−t−
ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類を単離
することができる。また、単離した3−ニトロ−2−
(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステ
ル類の純度を高めるためにn−ヘキサン、n−ヘプタ
ン、モノクロロベンゼン、酢酸エチル等の有機溶媒で再
結晶することもできる。
−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エス
テル類は、各種の官能基と反応して、種々の化合物に変
換でき、多くの医薬、農薬等の有用な有機化合物を合成
するための原料として有用である。
造中間体である3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−
t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類は
一般式(3);
あり、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t
−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、イソ
ペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、n−へ
キシル基、イソへキシル基、n−へプチル基、イソへプ
チル基、n−オクチル基、イソオクチル基等を例示する
ことができる。
(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ
安息香酸エステル類の具体例としては、3−ニトロ−2
−(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニル)アミ
ノ安息香酸メチル、3−ニトロ−2−(N−アセチル−
N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エチル、
3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−ブトキシカ
ルボニル)アミノ安息香酸n−プロピル、3−ニトロ−
2−(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニル)ア
ミノ安息香酸n−ブチル、3−ニトロ−2−(N−アセ
チル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸イ
ソプロピル、3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t
−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸イソブチル等が
挙げられる。これらの中では、工業的生産性、工業的有
用性の観点から3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−
t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸メチル、3−
ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボ
ニル)アミノ安息香酸エチル、3−ニトロ−2−(N−
アセチル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香
酸n−プロピルが好ましい。
−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステ
ル類は、医薬品等の製造原料として有用な3−ニトロ−
2−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エ
ステル類の製造において重要な製造中間体である。
するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるもので
はない。
ラスコに3−ニトロ−2−アミノ安息香酸メチル19
6.2g(1.00モル)、トルエン3000g、硫酸
8.0g(0.08モル)を仕込み、反応温度30℃で
2時間を要して無水酢酸102.1g(1.00モル)
を滴下し、同温度でさらに3時間反応させた。反応液
を、10%炭酸ナトリウム水溶液500gで中和した
後、分液して3−ニトロ−2−(N−アセチル)アミノ
安息香酸メチルのトルエン溶液を得た。
ミノピリジン12.2g(0.10モル)を添加した
後、反応温度10℃で3時間を要してジ−t−ブトキシ
ジカーボネート218.2g(1.00モル)を滴下
し、同温度でさらに2時間反応させた。反応液に、1N
塩酸300gを添加して分液し、得られたトルエン層を
濃縮して3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−ブ
トキシカルボニル)アミノ安息香酸メチルの淡黄色結晶
284.2g(0.84モル)を得た。得られた3−ニ
トロ−2−(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニ
ル)アミノ安息香酸メチルの収率は、3−ニトロ−2−
アミノ安息香酸メチルに対して84%であった。
−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸メチル
は、以下の物性を有することから、同定することができ
た。
s),δ=7.6(1H,m),δ=8.2(2H,m) 元素分析値:C 53.25%,H 5.36%,N 8.28% (計算値 C 5
3.22%,H 5.39%,N 8.26%)
た3L容の四つ口フラスコに得られた3−ニトロ−2
(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ
安息香酸メチル284.2g(0.84モル)、トルエ
ン2000gを仕込み、反応温度30℃で、N,N−ジ
エチルプロパンジアミン117.4g(0.90モル)
を添加し、8時間反応した。
加して分液し、得られたトルエン層を濃縮して得た粗結
晶に、n−ヘキサン1000gを加えて再結晶を行い3
−ニトロ−2−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ
安息香酸メチルの結晶201.7g(0.68モル)を
得た。(融点103℃)
キシカルボニル)アミノ安息香酸メチルの収率は、3−
ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボ
ニル)アミノ安息香酸メチルに対して81%、3−ニト
ロ−2−アミノ安息香酸メチルに対して68%であっ
た。
ラスコに3−ニトロ−2−アミノ安息香酸エチル21
0.2g(1.00モル)、トルエン3000g、硫酸
8.0g(0.08モル)を仕込み、反応温度30℃で
2時間を要して無水酢酸102.1g(1.00モル)
を滴下し、同温度でさらに3時間反応させた。反応液
を、10%炭酸ナトリウム水溶液500gで中和した
後、分液して3−ニトロ−2−(N−アセチル)アミノ
安息香酸エチルのトルエン溶液を得た。
ミノピリジン12.2g(0.10モル)を添加した
後、反応温度10℃で3時間を要してジ−t−ブトキシ
ジカーボネート218.2g(1.00モル)を滴下
し、同温度でさらに2時間反応させた。反応液に、1N
塩酸300gを添加して分液し、得られたトルエン層を
濃縮して3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−ブ
トキシカルボニル)アミノ安息香酸エチルの淡黄色結晶
274.8g(0.78モル)を得た。
−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エチル
の収率は、3−ニトロ−2−アミノ安息香酸エチルに対
して78%であった。
−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エチル
は、以下の物性を有することから、同定することができ
た。
s),δ=4.4(2H,q),δ=7.2(1H,t),δ=8.0-8.3(2H,m),δ=
9.7(1H,br s) 元素分析値:C 54.56%,H 5.70%,N 7.97% (計算値 C 5
4.54%,H 5.72%,N 7.95%)
た3L容の四つ口フラスコに得られた3−ニトロ−2−
(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ
安息香酸エチル250.0g(0.71モル)、トルエ
ン2000gを仕込み、反応温度30℃で、N,N−ジ
エチルプロパンジアミン117.4g(0.90モル)
を添加し、8時間反応した。
加して分液し、得られたトルエン層を濃縮して得た粗結
晶に、n−ヘキサン1000gを加えて再結晶を行い3
−ニトロ−2−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ
安息香酸エチルの結晶198.6g(0.64モル)を
得た。
キシカルボニル)アミノ安息香酸エチルの収率は、3−
ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボ
ニル)アミノ安息香酸エチルに対して90.1%であっ
た。
ラスコに3−ニトロ−2−アミノ安息香酸メチル19
6.2g(1.00モル)、トルエン3000g、硫酸
8.0g(0.08モル)を仕込み、反応温度30℃で
2時間を要して無水酢酸102.1g(1.00モル)
を滴下し、同温度でさらに3時間反応させた。反応液
を、10%炭酸ナトリウム水溶液500gで中和した
後、分液して3−ニトロ−2−(N−アセチル)アミノ
安息香酸メチルのトルエン溶液を得た。
ミノピリジン12.2g(0.10モル)を添加した
後、反応温度10℃で3時間を要してジ−t−ブトキシ
ジカーボネート218.2g(1.00モル)を滴下
し、同温度でさらに2時間反応させた。反応液に、1N
塩酸300gを添加して分液し、3−ニトロ−2−(N
−アセチル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息
香酸メチルのトルエン溶液を得た。
ルプロパンジアミン117.4g(0.90モル)を添
加し、反応温度30℃で8時間反応させた。得られた反
応液に、1N塩酸300gを添加して分液し、得られた
トルエン層を濃縮して得た粗結晶に、n−ヘキサン10
00gを加えて再結晶を行い3−ニトロ−2−(N−t
−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸メチルの結晶2
16.5g(0.73モル)を得た。(融点103℃)
キシカルボニル)アミノ安息香酸メチルの収率は、3−
ニトロ−2−アミノ安息香酸メチルに対して73%であ
った。
して有用な3−ニトロ−2−(N−t−ブトキシカルボ
ニル)アミノ安息香酸エステル類を工業的に安価に、か
つ容易に製造することができる。
シカルボニル)アミノ安息香酸エステル類の製造におい
て重要な製造中間体である3−ニトロ−2−(N−アセ
チル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エ
ステル類を提供することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】一般式(1); 【化1】 (式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基を示す。)で
表される3−ニトロ−2−アミノ安息香酸エステル類を
アセチル化して、一般式(2); 【化2】 (式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基を示す。)で
表される3−ニトロ−2−(N−アセチル)アミノ安息
香酸エステル類となし、引き続き前記3−ニトロ−2−
(N−アセチル)アミノ安息香酸エステル類をt−ブト
キシカルボニル化して、一般式(3); 【化3】 (式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基を示す。)で
表される3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−ブ
トキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類となし、
さらに前記3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−
ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類を脱ア
セチル化することを特徴とする、一般式(4); 【化4】 (式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基を示す。)で
表される3−ニトロ−2−(N−t−ブトキシカルボニ
ル)アミノ安息香酸エステル類の製造方法。 - 【請求項2】無水酢酸を用いてアセチル化する請求項1
記載の3−ニトロ−2−(N−t−ブトキシカルボニ
ル)アミノ安息香酸エステル類の製造方法。 - 【請求項3】ジ−t−ブチルジカルボネートを用いてt
−ブトキシカルボニル化する請求項1記載の3−ニトロ
−2−(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸
エステル類の製造方法。 - 【請求項4】N,N−ジメチルプロパンジアミンを用い
て脱アセチル化する請求項1記載の3−ニトロ−2−
(N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステ
ル類の製造方法。 - 【請求項5】一般式(3); 【化5】 (式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基を示す。)で
表される3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−ブ
トキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類。 - 【請求項6】3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t
−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸エステル類が、
3−ニトロ−2−(N−アセチル−N−t−ブトキシカ
ルボニル)アミノ安息香酸メチル、3−ニトロ−2−
(N−アセチル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ
安息香酸エチルまたは3−ニトロ−2−(N−アセチル
−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸n−プ
ロピルである請求項5記載の3−ニトロ−2−(N−ア
セチル−N−t−ブトキシカルボニル)アミノ安息香酸
エステル類。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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