JP2001150471A - 型内発泡成形装置及び方法並びに型内発泡成形品 - Google Patents

型内発泡成形装置及び方法並びに型内発泡成形品

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JP2001150471A JP33709199A JP33709199A JP2001150471A JP 2001150471 A JP2001150471 A JP 2001150471A JP 33709199 A JP33709199 A JP 33709199A JP 33709199 A JP33709199 A JP 33709199A JP 2001150471 A JP2001150471 A JP 2001150471A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの成形品に異なる特性の原料ビーズから
なる成形部分を形成可能な成型装置の構成を格段に簡素
なものとし、しかも仕切部材を設けることによる各種不
具合を効果的に防止し得る型内発泡成形装置及び方法、
並びにバリの少ない型内発泡成形品を提供する。 【解決手段】 コア型11とキャビティ型12の少なく
とも一方の金型に、成形空間13内を複数の区画成形空
間13A,13Bに区画する仕切部材33を固定すると
ともに、各区画成形空間13A,13Bに原料ビーズを
充填する充填器14を設けて、隣接する区画成形空間1
3A,13Bに異なる特性の原料ビーズを充填可能とな
し、仕切部材33として、隣接する区画成形空間13
A,13Bに充填する原料ビーズの少なくとも一方が通
り抜け不能な間隔をあけて型開閉方向に片持ち状に延び
る複数の櫛歯31を有する仕切部材33を用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1つの成形品に異
なる特性の原料ビーズからなる成形部分を形成するのに
好適な型内発泡成形装置及び方法並びに型内発泡成形品
に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性合成樹脂からなる原料ビーズを
用いて成形品を製作する型内発泡成形装置として、例え
ば米国特許5164257号公報には、一方の金型にエ
アシリンダー等のアクチュエータを介して成形空間内に
出没自在な仕切部材を設け、この仕切部材により成形空
間内を複数の区画成形空間に区画するとともに、各区画
成形空間に対して原料ビーズを供給する充填器を個別に
接続し、仕切部材により成形空間内を区画した状態で、
隣接する区画成形空間内に、例えば発泡倍率の異なる原
料ビーズを充填し、充填後、仕切部材を後退させてから
成形空間内に蒸気を供給することで、原料ビーズを加熱
融着させて成形品を得るように構成した型内発泡成形技
術が記載されている。
【0003】この型内発泡成形技術により成形された成
形品においては、成形品の部位によって使用する原料ビ
ーズを変更することで、例えば部位によって機械的特性
が異なる成形品を製作することが可能で、成形品の性能
や品質を向上できる利点を有しており、自動車用バンパ
ーの芯材や、家電製品や家具等の梱包用のクッション材
として採用されつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記米国公報に記載の
成形装置においては、仕切部材を出没させるためのアク
チュエータを設ける必要があるので、成形空間の区画個
数が増えると、それに応じて仕切部材の駆動系統が複雑
になり、成形装置の製作コストが高くなるという問題が
ある。また、隣接する区画成形空間内の充填圧に差圧が
生じないように制御しないと、差圧による仕切部材の変
形が懸念される。また、充填用エアの流れが仕切部材に
より阻害されて原料ビーズの充填性が低下するという問
題もある。
【0005】更に、この成形装置においては、金型に挿
通孔を形成して、この挿通孔に仕切部材を出没自在に装
着する関係上、次のような2つの理由から、成形品の表
面に挿通孔に沿ってバリが形成されるという問題があ
る。 (1)理由1 挿通孔の内壁と仕切部材間の隙間は、原料ビーズが侵入
しないようにするため、極力狭く設定することが好まし
いが、このように構成すると金型の膨張や収縮により、
仕切部材が挿通孔の内壁に接触して変形したり破損し、
仕切部材を出没できなくなるという問題が発生する。よ
り具体的には、金型は、原料ビーズの蒸気による加熱時
には膨張し、冷却水による冷却時には収縮することにな
るが、前述のように挿通孔を形成すると挿通孔に臨む金
型部分の強度が低下することから金型の歪みが挿通孔に
集中し、挿通孔の開口幅が拡縮することにより吸収され
ようとする。また、挿通孔をL字状やコ字状などの形状
に形成した場合には、特定方向に対する金型強度が低下
することから挿通孔の形状が変形する。そして、このよ
うな挿通孔の拡縮や変形により、仕切部材が挿通孔の内
壁に接触して変形したり破損したりする。特に、挿通孔
により金型を複数の分割金型に分割構成し、これら複数
の分割金型を固定板にネジ等で固定した場合には、金型
に対して挿通孔を容易に形成することが可能となるが、
金型の膨張や収縮により固定板に対する分割金型の取付
位置がずれて、挿通孔の開口幅が大きく変動する。この
ような現象は、金型が大型になるほど、また挿通孔が長
尺になるほど顕著になり、仕切部材を有する型内発泡成
形装置の大きな課題になっている。このような理由か
ら、成形品の表面に挿通孔に沿ってバリが形成されると
いう不具合を認めつつ、挿通孔の内壁と仕切部材間の隙
間を大きく設定している。
【0006】(2)理由2 仕切部材の前端部の形状は、相手方の金型の内面形状に
沿った形状に形成されているが、必ずしも挿通孔を設け
た金型の内面と同じ形状であるわけではないので、原料
ビーズの充填後、仕切部材を後退させたときに、仕切部
材の一部は挿通孔の奧部側まで没入し、挿通孔の内部空
間が成形空間に開口した状態になることがある。もっと
も、挿通孔の開口幅は、原料ビーズの直径よりも小さく
設定され、挿通孔内に原料ビーズが侵入しないように構
成されているので、仕切部材を後退させただけでは原料
ビーズが挿通孔内に侵入することはないが、成形空間内
に蒸気を供給して原料ビーズを加熱融着させたときに、
原料ビーズが軟化して発泡することにより、原料ビーズ
の一部が挿通孔内に侵入して、成形品の挿通孔に対応す
る位置に沿った細長いバリが突出状に形成される。
【0007】このようなバリは、表面の寸法精度に対す
る要求がラフな成形品に関しては大きな問題になること
はないが、要求の厳しい成形品においては製品欠陥とな
ることがある。例えば、自動車用バンパーにおいては、
自動車のフロントビームの前側に型内発泡成形品として
の芯材を固定し、この芯材を覆うように合成樹脂製のカ
バー部材を配置させたものが広く採用されているが、こ
のような自動車用バンパーにおいては、芯材とフロント
ビーム間や芯材とカバー部材間に隙間が形成され、フロ
ントビームの取付面の適正な位置に芯材を固定できなく
なったり、車体の適正な位置にカバー部材を固定できな
くなるという不具合が発生するので、これを防止するた
め芯材の成形後にバリを除去する必要があった。
【0008】本発明の目的は、1つの成形品に異なる特
性の原料ビーズからなる成形部分を形成可能な成型装置
の構成を格段に簡素なものとし、しかも仕切部材を設け
ることによる各種不具合を効果的に防止し得る型内発泡
成形装置及び方法並びにバリの少ない型内発泡成形品を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明に係
る型内発泡成形装置は、コア型とキャビティ型の少なく
とも一方の金型に、成形空間内を複数の区画成形空間に
区画する仕切部材を固定するとともに、各区画成形空間
に原料ビーズを充填する充填器を設けて、隣接する区画
成形空間に異なる特性の原料ビーズを充填可能となし、
仕切部材として、隣接する区画成形空間に充填する原料
ビーズの少なくとも一方が通り抜け不能な間隔をあけて
型開閉方向に片持ち状に延びる複数の櫛歯を有する仕切
部材を用いたものである。
【0010】この成形装置においては、仕切部材により
成形空間内を複数の区画成形空間に区画した状態で、隣
接する区画成形空間内に異なる特性の原料ビーズを充填
できるので、区画成形空間の形成位置やサイズ、充填す
る原料ビーズの特性などを適正に設定することで、成形
品の性能や品質を向上できる。例えば、強度面を重視す
る部位には、発泡倍率の低い原料ビーズを用いて成形品
の強度剛性を高め、そうでない部位には発泡倍率の高い
原料ビーズを用いることで成形品重量を軽減し、成形品
の強度向上と重量軽減の両立を図ることが可能となる。
【0011】また、この成形装置により成形した成形品
には、仕切部材の櫛歯に対応する位置に貫通孔又は有底
孔が形成されるものの、仕切部材をコア型又はキャビテ
ィ型に固定的に設けているので、次のような作用が得ら
れる。 (1)仕切部材を駆動するための駆動系が不要となるの
で、成形装置を格段に簡素に構成することが可能とな
り、成形装置の製作コストを低減できる。 (2)仕切部材の取付位置を変更することで、成形空間
の区画領域を容易に変更することが可能で、成形品の設
計変更等に容易に対応できる。 (3)隣接する区画成形空間内に充填した異なる特性の
原料ビーズ同士も櫛歯間の隙間を介して十分に融着する
ことになるので、成形品のうちの異なる特性の原料ビー
ズで成形された成形部分の接合強度を十分に確保するこ
とが可能となる。 (4)仕切部材が挿通する挿通孔を金型に設ける必要が
ないので、原料ビーズが挿通孔内に侵入したり、挿通孔
と仕切部材間に侵入することにより、バリが形成された
りするという不具合を確実に防止できる。しかも、挿通
孔の形成による金型強度の部分的な低下を防止でき、成
形品精度を向上できる。
【0012】櫛歯としては、直径が1〜10mmの棒状
部材を用いることが好適である。つまり、この成形装置
においては、前述のように成形品に櫛歯により貫通孔又
は有底孔が形成されるので、櫛歯の直径を10mmより
も大きく設定すると、大きな貫通孔又は有底孔が形成さ
れることになり、成形品の強度低下を招くとともに、成
形品の外観が低下し、また櫛歯の直径を1mmよりも小
さく設定すると、櫛歯の強度を十分に確保できず、櫛歯
が破損したり変形したりするという不具合が発生する。
【0013】また、隣接する櫛歯の間隔は、通り抜けで
きない原料ビーズの直径の30〜90%に設定すること
が好ましい。隣接する櫛歯の間隔は狭すぎると、該櫛歯
を挟んで隣接する区画成形空間内の原料ビーズ同士の密
着性が十分に確保できず、境界部分における強度が低下
する。また、ポリオレフィン系樹脂からなる原料ビーズ
は、ポリスチレン系樹脂からなる原料ビーズよりも柔ら
かいので、隣接する櫛歯の間隔が広すぎると、原料ビー
ズが仕切部材の櫛歯間を通って隣接する区画成形空間に
移動するという不具合が発生する。
【0014】更に、前記櫛歯を弾性変形可能な素材で構
成することが好ましい。つまり、櫛歯は、充填圧や発泡
圧等を受けて変形することを防止するため、その断面積
を大きく設定して強度剛性を高めることが好ましいが、
このように構成すると、成形品に大きな貫通孔又は有底
孔が形成されることになり、成形品の外観低下や強度低
下の原因となる。そこで、櫛歯を弾性変形可能な素材で
構成することにより、充填圧や発泡圧により櫛歯が多少
変形しても元の形状に復帰できるようにして、櫛歯の塑
性変形による成形不良を防止しつつ、櫛歯の断面積を極
力小さく設定して、成形品の外観低下や強度低下を抑制
できるように構成することが好ましい。
【0015】成形品の離型性を向上するため、エジェク
タピンを有する金型に仕切部材を固定することが好まし
い。つまり、金型形状によっては、型開きしたときに、
成形品がエジェクタピンを有しない金型側に残置され
て、離型不良が発生することがあるが、この成形装置に
おいては、櫛歯が成形品に密着した状態で金型が型開き
されるので、型開きしたとき成形品は、仕切部材を設け
た金型側に残置されようとする。このため、エジェクタ
ピンを有する金型に仕切部材を固定することで、前述の
ような離型不良を効果的に防止することが可能となる。
【0016】また、前記仕切部材を、エジェクタピンを
有する金型に固定した第1仕切部材と、エジェクタピン
を有しない金型に固定した第2仕切部材とで構成するこ
とも好ましい。この場合には、成形品を離型するため金
型を開くときに、第1仕切部材の櫛歯と第2仕切部材の
櫛歯とが相互に離間する方向へ引っ張られながら、第2
仕切部材の櫛歯は成形品から抜き取られ、第1仕切部材
の櫛歯は成形品に突き刺さったままに保持され、成形品
は第2仕切部材を固定している一方の金型から切り離さ
れて、第1仕切部材を固定している金型に残置されるこ
とになる。このため、成形品をエジェクタピンにて離型
するときには、櫛歯に関しては、第1仕切部材の櫛歯か
ら成形品を抜き取るだけでよいので、全ての櫛歯から成
形品を抜き取る場合と比較して、離型性が格段によくな
る。しかも、成形品を離型するため金型を開くときに、
第1及び第2仕切部材の櫛歯が相互に離間する方向へ一
旦引っ張られ、このとき成形品が残置される第1仕切部
材の櫛歯と成形品との密着部分もある程度剥離されるこ
とになるから、エジェクタピンによる成形品の離型性が
一層改善されることになる。
【0017】また、このように、仕切部材を、エジェク
タピンを有する金型に固定した第1仕切部材と、エジェ
クタピンを有しない金型に固定した第2仕切部材とで構
成する場合には、第1仕切部材の櫛歯と第2仕切部材の
櫛歯とを交互に配置させたり、エジェクタピンを有する
第1仕切部材の櫛歯の本数を、エジェクタピンを有しな
い金型に固定した第2仕切部材の櫛歯の本数よりも多く
設定したりすることが好ましい。前者の場合には、金型
を開くときに、第1仕切部材の櫛歯と第2仕切部材の櫛
歯とが相互に離間する方向へバランスよく引っ張られる
ことになり、成形品に対して無理な力が作用することを
防止できる。また、後者の場合には、金型を開いたとき
に、エジェクタピンを有する金型に対して確実に成形品
を残置させることが可能となる。
【0018】更に、前記第1仕切部材及び第2仕切部材
の櫛歯の間隔を少なくとも一方の原料ビーズが通り抜け
不能な間隔にそれぞれ設定することが好ましい。この場
合には、第1仕切部材及び第2仕切部材の櫛歯の先端部
を相手側の金型の内面まで延ばさなくても、両仕切部材
の櫛歯の先端部を櫛歯の長さ方向に多少重ね合わせるだ
けで、隣接する区画成形部間における原料ビーズの移動
を阻止できるので、両仕切部材の櫛歯を短尺に構成し
て、成形品の離型性を向上できるとともに、櫛歯に作用
する曲げモーメントを小さく設定できるので、櫛歯とし
て小径のものを採用することが可能となり、櫛歯により
成形品に形成される有底孔を極力小径に構成できる。ま
た、櫛歯の長さ設定がラフになるので、成形品形状の変
更等に対しても容易に対応できるし、クラッキング充填
のように、両金型間にクラッキング隙間をあけた状態
で、原料ビーズを充填する場合でも、両仕切部材の櫛歯
のラップ量をクラッキング隙間よりも多少大きく設定す
ることで、隣接する区画成形空間を仕切ることが可能と
なる。
【0019】櫛歯の形状は任意に設定可能であるが、エ
ジェクタピンを有する金型に固定した仕切部材の櫛歯の
先端部又は途中部に、櫛歯からの成形品の離型抵抗を増
大させる離型抵抗増大部を形成すると、金型を開いたと
きに、エジェクタピンを有する金型に対して確実に成形
品を残置させることが可能となる。
【0020】本発明に係る型内発泡成形方法は、前記型
内発泡成形装置を用いるとともに、原料ビーズとして櫛
歯間を通り抜け不能な原料ビーズを用い、コア型とキャ
ビティ型を型閉めして、仕切部材により成形空間を複数
の区画成形空間に区画した状態で、少なくとも隣接する
区画成形空間に異なる特性の原料ビーズが充填されるよ
うに各区画成形空間内に原料ビーズを充填するものであ
る。
【0021】この成形方法においては、前記型内発泡成
形装置を用いているので、前述と同様の作用が得られ
る。しかも、原料ビーズとして仕切部材の櫛歯間を通り
抜け不能なサイズのものを用いているので、複数の区画
成形空間に対して異なる特性の原料ビーズを同時に充填
することが可能となり、原料ビーズの充填時間を長くす
ることなく、原料ビーズを充填することが可能となる。
【0022】本発明に係る他の型内発泡成形方法は、前
記型内発泡成形装置を用いるとともに、原料ビーズとし
て櫛歯間を通り抜け不能な第1原料ビーズと通り抜け可
能な第2原料ビーズを用い、コア型とキャビティ型を型
閉めして、仕切部材により成形空間を複数の区画成形空
間に区画した状態で、第1原料ビーズを充填した後、第
2原料ビーズを充填して、少なくとも隣接する区画成形
空間に異なる特性の原料ビーズが充填されるように各区
画成形空間内に原料ビーズを充填するものである。
【0023】この型内発泡成形方法においては、前記型
内発泡成形装置を用いているので、前述と同様の作用が
得られる。しかも、櫛歯間を通り抜け不能な第1原料ビ
ーズを充填した後、櫛歯間を通り抜け可能な第2原料ビ
ーズを充填するので、原料ビーズの充填時間は長くなる
が、第2ビーズの一部は櫛歯を通り抜けて隣接する区画
成形空間内へ移動するので、第1ビーズと第2ビーズと
の接合強度をより一層高めることが可能となる。
【0024】また、前記異なる特性の原料ビーズとし
て、発泡倍率の異なる原料ビーズを仕切部材で区画され
た隣接する区画成形空間内に充填することが考えられ
る。例えば、強度面を重視する部位には、発泡倍率の低
い原料ビーズを用いて成形品の強度剛性を高め、そうで
ない部位には発泡倍率の高い原料ビーズを用いることで
成形品重量を軽減し、成形品の強度向上と重量軽減の両
立を図ることが可能となる。
【0025】本発明に係る型内発泡成形品は、異なる特
性の原料ビーズを用いて成形された複数の成形部分を有
し、各成形部分の境界に沿って設定間隔おきに金型の型
開閉方向に延びる複数の貫通孔又は有底孔が形成されて
なるものである。このような成形品は、前記型内発泡成
形装置により成形されるものであり、仕切部材の櫛歯に
対応する位置には貫通孔や有底孔が形成されることにな
るが、成形装置の構成を簡略にでき、しかも前述のよう
に仕切部材を成形空間内に出没させるための挿通孔を金
型に形成する必要がないことから、挿通孔により成形品
の適正表面外へ突出するバリが形成されることもない。
【0026】型内発泡成形品の具体的な例としては、自
動車用バンパーの芯材が考えられる。このよう自動車用
バンパーの芯材は、自動車の正面衝突(正突)時におけ
る衝撃や、オフセット衝突時における衝撃や、斜め前側
からの衝突(斜突)時における衝撃を効率的に吸収する
必要があるとともに、車体重量を軽減するため、芯材の
重量は極力軽く構成する必要がある。本発明に係る型内
発泡成形品としての自動車用バンパーの芯材において
は、自動車の各種前面衝突時において芯材に作用する局
部的衝撃応力を受けやすい部分付近を、発泡倍率の低い
原料ビーズからなる低発泡部で構成し、他の部分を低発
泡部よりも発泡倍率の高い原料ビーズからなる高発泡部
で構成することで、芯材の重量を極力低減しつつ、オフ
セット衝突時や斜突時においても、衝撃エネルギーを効
果的に吸収することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。尚、本実施の形態は、
型内発泡成形品としての自動車用バンパーの芯材と、こ
れを成形するための型内発泡成形装置及び型内発泡成形
方法に本発明を適用した場合ものである。
【0028】先ず、型内発泡成形品としての自動車用バ
ンパーの芯材について説明する。図1、図2に示すよう
に、芯材1は、両端部側を緩やかに後方へ湾曲させた前
部衝撃吸収部2と、前部衝撃吸収部2の両端部から後方
へ延びる側部衝撃吸収部3とを有している。前部衝撃吸
収部2から側部衝撃吸収部3に至る角部4の下半部には
発泡倍率の低い原料ビーズからなる低発泡部5が形成さ
れ、その他の部分は低発泡部5よりも発泡倍率の高い原
料ビーズからなる高発泡部6で構成されている。
【0029】つまり、前部衝撃吸収部2の中央部は、正
突時における衝撃エネルギーを吸収するためのものであ
るが、衝撃エネルギーの受圧面積を大きく設定できるの
で、発泡倍率の高い軟質軽量な原料ビーズで構成し、前
部衝撃吸収部2の両端部及び側部衝撃吸収部3は、オフ
セット衝突時や斜突時における衝撃エネルギーを吸収す
るためのものであるが、衝撃エネルギーの受圧面積を大
きく設定することが困難なので、他の部分よりも重たく
なるが発泡倍率の低い硬質な原料ビーズからなる低発泡
部5を設けることで、各種前面衝突時における十分な衝
突安全性能を確保しつつ、芯材1の重量を極力低減でき
るように構成されている。尚、低発泡部5の長さや高さ
は、芯材1に作用する衝撃エネルギーを十分に吸収でき
るように構成されていれば、任意のサイズに設定するこ
とが可能である。また、本実施例では、低発泡部5を芯
材1の角部4の下半部にのみ形成したが、角部4の全体
を低発泡率の原料ビーズで構成することも可能である。
また、芯材1の外観形状やサイズは、適用する自動車に
応じて任意に設定可能である。
【0030】図1に示すように、低発泡部5と高発泡部
6とは正面視略コ字状の境界Lの位置において区画さ
れ、境界Lに沿って一定間隔おきに芯材1を前後方向に
貫通する複数の貫通孔7が形成されている。この貫通孔
7は、後述する型内発泡成形装置10により芯材1を成
形したことにより形成されるものであるが、芯材1の後
面側から前面側、或いは前面側から後面側へ延びる有底
孔で構成することも可能である。
【0031】この芯材1においては、前述のように、境
界Lに沿って一定間隔おきに芯材1を前後方向に貫通す
る複数の貫通孔7が形成されるものの、従来のように芯
材1の表面に境界Lに沿ってバリが突出形成されること
はないので、バリ除去のための工程を経ることなく、こ
の芯材1をそのまま自動車のフロントビームの取付面に
精度よく固定することが可能となる。また、芯材1にカ
バー部材を外装する場合においても、芯材1とカバー部
材間に隙間が形成されることを確実に防止できる。
【0032】尚、境界Lは必ずしも正面視コ字状に形成
する必要はなく、正面視L字状や直線状、或いは曲線状
の境界に沿って芯材を区画することも可能である。ま
た、本実施例では、自動車用バンパーの芯材1について
説明したが、異なる特性の原料ビーズからなる成形部を
有する成形品であれば、芯材以外の型内発泡成形品に対
しても本発明を同様に適用できる。更に、成形品によっ
ては、その使用条件に適合するように、発泡倍率以外の
特性の異なる原料ビーズ、例えばビーズ嵩密度、セル
径、ビーズ径、素材などの異なる特性の原料ビーズを用
いて成形品を構成してもよい。
【0033】原料ビーズの素材としては、製作する成形
品の使用条件などに応じた物性の素材を選択することに
なるが、ポリスチレン系合成樹脂材料や、ポリエチレン
系樹脂やポリプロピレン系樹脂材料などのポリオレフィ
ン系合成樹脂材料や、これらの合成樹脂材料の共重合体
などを採用できる。原料ビーズの発泡倍率は、原料ビー
ズの素材にもよるが、3〜150倍の範囲内が好まし
い。具体的には、ポリスチレン系合成樹脂材料からなる
原料ビーズにおいては3〜100倍、好ましくは3〜8
0倍、ポリオレフィン系合成樹脂材料からなる原料ビー
ズにおいては、3〜90倍、好ましくは3〜60倍のも
のが好適に利用できる。また、粒径は1〜10mm、好
ましくは2.0〜8mmの範囲のものが好適に利用でき
る。
【0034】ポリオレフィン系樹脂材料の具体例として
は、エチレンプロピレンランダムポリプロピレン樹脂、
エチレンプロピレンブロックポリプロピレン樹脂、ホモ
ポリプロピレンエチレンプロピレンブテンランダムター
ポリマー、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、
架橋低密度ポリエチレン(架橋LDPE)などを好適に
利用できる。
【0035】このようなポリオレフィン系樹脂材料から
なる原料ビーズのセル径は、100μm未満の場合に
は、成形時に表面伸びが悪く、ヒケ易く、適正表面外観
の見栄えが劣るという問題があり、900μmを越える
場合には、セル径が不均一になり易く、セル径が大きい
ため表面のきめが粗く、適正表面外観が劣るという問題
があるので、100〜900μmの範囲内、より好まし
くは150〜700μm、特に好ましくは170〜55
0μmに設定することになる。
【0036】DSC2’ndピーク比は、8%〜60%
に設定することが好ましい。DSC2’ndピーク比と
は、基材樹脂を加熱したときに、基材樹脂の結晶融点に
起因して形成される、低温側と高温側の2つのDSC
(示差走査熱量測定)のピークの合計面積に対する高温
側ピークの面積の割合であり、このDSC2’ndピー
ク比が、8%未満の場合には、成形時の加熱条件幅が狭
く、成形体が収縮し易く、ヒケ易い。また、60%を越
えると、加熱条件を大幅にアップする必要があり、成形
機の大型化が必要であり、且つ省エネルギーという観点
からもマイナスとなるので8〜60%、より好ましくは
10〜50%、特に好ましくは15〜40%に設定する
ことになる。
【0037】独立気泡率は、65%未満の場合には、成
形時の加熱圧をアップしてなんとかビーズ同士を融着さ
せたとしても、成形体の収縮、ヒケが大きくなり易く、
目標の品質の成形体が得られ難くなるので、65%以
上、より好ましくは75%以上、特に好ましくは85%
以上に設定することになる。
【0038】次に、前述した芯材1を成形可能な型内発
泡成形装置10について説明する。図3に示すように、
型内発泡成形装置10は、対向配置された1組の金型と
してのコア型11及びキャビティ型12と、コア型11
とキャビティ型12とで形成される成形空間13内に空
気の流れに乗せて原料ビーズを充填するための充填器1
4とを備えている。
【0039】コア型11及びキャビティ型12は、枠状
フレームと裏板とを有するハウジング15にそれぞれ取
り付けられ、コア型11及びキャビティ型12の背面側
には1組の第1チャンバー16及び第2チャンバー17
がそれぞれ形成され、コア型11及びキャビティ型12
には両チャンバー16,17と成形空間13とを連通す
る多数の通気孔18が形成されている。尚、通気孔18
は、実際には、図4、図5に例示するように、0.5m
mφ程度の丸孔19aや幅0.5mm程度のスリット1
9bを複数個透設した外径7〜12mmの蓋を有する筒
体からなるコアベント19を、金型11,12に孔明け
配置したコアベント取付孔20に嵌め込んで形成したも
のや、金型11,12に直接的に形成した0.5mmφ
程度のコアベントホール21で構成されている。
【0040】第1チャンバー16及び第2チャンバー1
7には、蒸気や圧縮空気などの用役流体を供給するため
の供給管22がそれぞれ接続されるとともに、減圧手段
やドレン配管に連なる排出管23がそれぞれ接続されて
いる。
【0041】成形空間13内は、図3、図6に示すよう
に、低発泡部5に対応させて設けた2組の区画手段30
を介して、低発泡部5を成形するための2つの区画成形
空間13Aと、高発泡部6を成形するための1つの区画
成形空間13Bとに区画され、各区画成形空間13A,
13Bには原料ビーズの充填器14がそれぞれ接続され
ており、隣接する区画成形空間13A,13B内に異な
る特性の原料ビーズを充填できるように構成されてい
る。尚、本実施例では自動車用バンパーの芯材1を成形
すべく、成形空間13を3つに区画したが、成形空間1
3の区画形状や区画個数や区画位置は、製作する成形品
に応じて任意に設定可能である。また、発泡倍率の異な
る原料ビーズを隣接する区画成形空間13A,13Bに
充填したが、成形品の用途などに応じて、ビーズ嵩密
度、セル径、ビーズ径、素材などの特性の異なる原料ビ
ーズを充填することも可能である。
【0042】この区画手段30は、図7、図8に示すよ
うに、複数本の櫛歯31とそれを片持状に支持する支持
部材32とを有する仕切部材33と、櫛歯31の先端部
を保持する保持孔34を有する受部材35とを備えてい
る。仕切部材33はキャビティ型12に固定され、受部
材35はコア型11側に固定され、両金型11,12を
型閉じした状態で、成形空間13が仕切部材33により
複数の区画成形空間13A,13Bに区画されるように
構成され、各区画成形空間13A,13Bにはそれに対
応させて設けた充填器14により原料ビーズがそれぞれ
供給されるように構成されている。尚、本実施例では、
3枚の仕切部材33と受部材35とをコ字状に配置させ
たが、コ字状に一体形成した仕切部材及び受部材を用い
てもよい。
【0043】櫛歯31は、金型11,12の型開閉方向
に沿って延びる細長い棒状やパイプ状の部材で構成さ
れ、両金型11,12を型閉じした状態で、その先端部
が受部材35の保持孔34に挿入保持されて、両金型1
1,12にわたって成形空間13を横断するように配置
される。
【0044】櫛歯31としては、細長い棒状やパイプ状
の部材で構成され、外形は、多角形状や円形状や楕円形
状など任意の外形のものを採用できる。また、櫛歯31
の素材は、原料ビーズの充填圧に耐え、しかも原料ビー
ズの加熱融着時における熱に耐え得る素材であれば、金
属材料、合成樹脂材料、セラミックスなどの任意の材料
で構成できる。また、この区画手段30を用いた場合に
おいては、図1,図2に示すように、芯材1には櫛歯3
1に対応する位置に貫通孔7が形成されることになるの
で、櫛歯31の直径は極力小さく設定することが好まし
く、櫛歯31の直径は、例えば1〜10mm、好ましく
は1.5〜5mmに設定されている。更に、櫛歯31と
して弾性変形可能な金属材料や合成樹脂材料からなるも
のを用いることが好ましい。このように構成すると、充
填圧や発泡圧により櫛歯31が多少変形しても元の形状
に復帰できるので、櫛歯31の塑性変形による充填不良
や離型不良などの成形不良を防止しつつ、櫛歯31の断
面積を極力小さく設定して、成形品の外観低下や強度低
下を抑制できる。
【0045】隣接する櫛歯31間の間隔Tは、区画成形
空間13A,13Bの少なくとも一方に充填する原料ビ
ーズが通り抜けできない間隔に設定されている。この間
隔Tは、狭すぎると、隣接する区画成形空間13A,1
3B内に充填される原料ビーズ同士の密着性が十分に確
保できず、成形品の強度が低下するので、通り抜けでき
ない原料ビーズの直径の30〜90%、より好ましくは
50〜80%に設定することが好ましい。
【0046】尚、本実施例では、図示していないがキャ
ビティ型12にエジェクタピンを設けているので、仕切
部材33をキャビティ型12に固定し、受部材35をコ
ア型11に固定したが、コア型11にエジェクタピンを
設ける場合には、コア型11側に仕切部材33を固定
し、キャビティ型12に受部材35を固定することが好
ましい。つまり、仕切部材33を設けた金型は、櫛歯3
1と芯材1との密着により離型抵抗が増大するので、エ
ジェクタピンを有する金型に仕切部材33を設けると、
金型を型開きしたときにエジェクタピンを有する金型に
成形品を確実に残置させることが可能となり、エジェク
タピンを有しない金型に成形品が残置されることによる
離型不良を確実に防止できる。但し、櫛歯31の長さが
短い場合や本数が少ない場合には、離型抵抗の増大が十
分に期待できないことから、エジェクタピンを有する金
型に成形品に残置できなくなることがあるので、芯材1
の離型抵抗を増大させるため、櫛歯31の途中部や先端
部に外方へ膨出した球状や円錐状の離型抵抗増大部を形
成したり、櫛歯31に逆テーパ部を形成して、離型抵抗
を大きくしてもよい。また、櫛歯31の長さが長い場合
や本数が多い場合には、成形品の離型抵抗が大きくりす
ぎるので、櫛歯31を先細りに構成して、芯材1の離型
抵抗を低下させてもよい。
【0047】支持部材32は、複数本の櫛歯31を一定
間隔おきに片持状に支持できるものであれば、任意の構
成のものを採用できる。また、受部材35は、櫛歯31
の撓みにより櫛歯31の間隔が変動することを防止する
ためのものであるが、櫛歯31の撓みが少ない場合には
必ずしも設ける必要はなく、例えば櫛歯31の直径を大
きく設定する場合や、厚さの薄い成形品を製作する場合
や、コア型11に保持孔34を直接的に形成する場合に
は省略してもよい。また、櫛歯31の先端部がコア型1
1に接触しないように構成してもよく、この場合には、
櫛歯31により形成される孔を有底孔に構成でき、成形
品のうちの少なくともコア型11により成形される表面
には孔があかないので、成形品の外観低下を抑制でき
る。
【0048】次に、区画手段30の構成を部分的に変更
した他の実施例について説明する。尚、前記実施例と同
一部材には同一符号を付してその詳細な説明を省略す
る。 (1)図9に示す区画手段40のように、左右の第1仕
切部材41をキャビティ型12に固定し、上部の第2仕
切部材42をコア型13に固定してもよい。この場合に
は、成形品の離型のため、両金型11,12を型開きす
るときに、エジェクタピンを有しないコア型11の櫛歯
31が成形品から抜き取られることになるので、その分
離型抵抗を少なくしてエジェクタピンを用いた成形品の
離型性を向上できる。また、キャビティ型12に固定し
た第1仕切部材41の櫛歯31の本数を、コア型11に
固定した第2仕切部材41の櫛歯31の本数よりも多く
設定すると、両金型11,12を型開きするときに、エ
ジェクタピンを有するキャビティ型12に対して確実に
成形品を残置させることが可能となる。
【0049】(2) 成形空間13を区画するため境界
Lに沿って配置した複数の櫛歯31を、図10に示すよ
うに、キャビティ型12に固定される第1仕切部材46
と、コア型11に固定される第2仕切部材47とに交互
に固定した区画手段45を用いてもよい。この場合に
は、金型11,12を型開きするときに成形品に対して
バランスよく櫛歯31の引き抜き力を作用させることが
可能となるので好ましい。
【0050】また、このような第1仕切部材46と第2
仕切部材47を用いる場合には、第1仕切部材46の櫛
歯31の間隔と、第2仕切部材47の櫛歯31の間隔を
それぞれ区画成形空間13A,13Bの少なくとも一方
に充填する原料ビーズが通り抜けできない間隔に設定す
ることが好ましい。この場合には、第1仕切部材46及
び第2仕切部材47の櫛歯31の先端部を相手側の金型
の内面まで延ばさなくても、両仕切部材46,47の櫛
歯31の先端部を型開閉方向に多少重ね合わせるだけ
で、隣接する区画成形部間13A,13Bにおける原料
ビーズの移動を阻止できるので、両仕切部材46,47
の櫛歯31を短尺に構成して、成形品の離型性を向上で
きるとともに、櫛歯31に作用する曲げモーメントを小
さく設定できるので、櫛歯31として小径のものを採用
することが可能となり、櫛歯31により成形品に形成さ
れる有底孔を極力小径に構成できる。また、櫛歯31の
長さ設定がラフになるので、成形品形状の変更等に対し
ても容易に対応できるし、クラッキング充填のように、
両金型間にクラッキング隙間をあけた状態で、原料ビー
ズを充填する場合でも、両仕切部材46,47の櫛歯3
1のラップ量をクラッキング隙間よりも多少大きく設定
することで、隣接する区画成形空間を仕切ることが可能
となる。
【0051】尚、第1仕切部材に固定する櫛歯と、第2
仕切部材に固定する櫛歯の割り振りは、区画形状等に応
じて任意に設定可能であり、前述した区画手段40,4
5に限定されるものではない。また、図11に示す区画
手段50のように、低発泡部5と高発泡部6の境界Lの
角部や端部に対応させて柱状の固定仕切部材51をコア
型11又はキャビティ型12に一体的に設けたり、図1
2に示す区画手段55のように、低発泡部5と高発泡部
6の境界Lの途中部に壁状の固定仕切部材56をコア型
11又はキャビティ型12に一体的に設けたりしてもよ
い。この場合には、図11に示すように、成形品1Aに
は固定仕切部材52により貫通孔57及び溝部58が形
成され、また図12に示すように、成形品1Bには固定
仕切部材56により長孔状の貫通孔59が形成される
が、櫛歯31により区画困難な、成形品の薄肉部などを
固定仕切部材51,56により区画することが可能とな
るので、成形品形状に応じて採用することが好ましい。
【0052】更に、前記実施例では、各仕切部材の複数
の櫛歯31を同一平面内に配置して、各仕切部材による
低発泡部5と高発泡部6との境界面を平坦面で構成した
が、この境界面が例えば矩形波状や三角波状やサイン波
状などの波形面状になるように、櫛歯31を配置する
と、隣接する原料ビーズの接触面積を増やして、両者の
結合強度を向上できるので好ましい。また、低発泡部5
と高発泡部6との境界Lが正面視略コ字状の場合につい
て説明したが、その他の形状、例えばL字状やクランク
状や直線状の場合においても、本発明を同様に適用でき
る。
【0053】尚、型内発泡成形装置10に代えて、図1
3に示すように、コア型11及びキャビティ型12から
通気孔18を完全に或いは略完全に省略した型内発泡成
形装置60を採用することも可能である。この場合に
は、コア型11とキャビティ型12とを型閉めした状態
においても成形空間13内に開口するクリアランス61
を両金型11,12の合わせ目に沿って形成し、このク
リアランス61を介して両チャンバー16,17とは独
立に成形空間13内に対して蒸気等の用役流体を供給し
たり、成形空間13からドレン等を排出することにな
る。このような成形装置60においては、通気孔18の
跡のない表面美麗な芯材1を製作できること、通気孔1
8を形成することによる金型11,12の強度低下を防
止できるので、金型11,12を薄肉に構成してその熱
容量を小さく設定することが可能となり、加熱冷却の熱
効率を向上したり、温度制御の精度を向上できること、
通気孔18を形成するための加工コストを大幅に削減で
き、金型11,12の製作コストを低減できること、通
気孔18の目詰まりに基づく加熱不良、離型不良、冷却
不良が発生せず、コアベント19の取替えまたは定期的
な高圧洗浄水による洗浄などのメンテナンス作業が全く
不要となること、冷却工程で用いられる冷却水が成形空
間13内に侵入しなくなるので、芯材1の水分を従来の
6〜10%程度から0.5〜2%程度にまで低下でき、
乾燥工程が不要となり、サイクル時間短縮に大いに寄与
できること、などの効果が得られる。
【0054】尚、本実施例では、型内発泡成形品として
自動車用バンパーの芯材1を製作するための型内発泡成
形装置10、50について説明したが、芯材1以外の成
形品を製作する成形装置に対しても本発明を同様に適用
することが可能である。
【0055】次に、図3に示す発泡成形装置10を用い
た芯材1の成形方法の一例について説明する。先ず、区
画成形空間13A,13Bに原料ビーズを充填するた
め、コア型11とキャビティ型12とを型閉めして仕切
部材33により成形空間13内を3つの区画成形空間1
3A,13Bに区画する。
【0056】次に、充填器14から区画成形空間13
A,13Bに対して、櫛歯31間の隙間よりも大きな直
径で且つ異なる特性の原料ビーズを空気の流れに乗せて
それぞれ個別に供給し、成形空間13内に原料ビーズを
充填する。このとき、隣接する区画成形空間13A,1
3Bに充填された原料ビーズは、櫛歯31間の隙間を介
して相互に接触した状態となる。尚、本実施例では、自
動車バンパーの芯材1を成形すべく、発泡倍率が5倍の
原料ビーズを区画成形空間13Aに充填し、発泡倍率が
20倍の原料ビーズを区画成形空間13Bに充填する。
但し、原料ビーズの発泡倍率は芯材1の強度等を考慮し
て任意に設定することが可能である。また、成形品の用
途などに応じて、発泡倍率以外の特性の異なる原料ビー
ズ、例えばビーズ嵩密度、セル径、ビーズ径、素材など
の異なる特性の原料ビーズを充填することも可能であ
る。また、原料ビーズとして、ポリオレフィン系樹脂か
らなる原料ビーズを用いる場合には、原料ビーズの充填
前に、図示外の成含タンク内に原料ビーズを充填して、
0.03〜0.2MPaの無機ガスを原料ビーズに圧入
することで、原料ビーズの発泡力を高めるように構成し
てもよい。原料ビーズの具体的な充填方法としては、ク
ラッキング充填法、加圧充填法、圧縮充填法などの周知
の充填方法を採用できる。
【0057】次に、両チャンバー16,17及び通気孔
18を介して成形空間13に蒸気を供給して原料ビーズ
を加熱した後、蒸気圧を開放することで原料ビーズを発
泡させ、原料ビーズを略隙間なく相互に融着させること
になる。このとき原料ビーズ間に空気が残存していると
原料ビーズ同士の密着性が低下するので、両チャンバー
16,17及び成形空間13内の空気を蒸気に置き換え
る作業を予め行うことになる。また、この蒸気による加
熱により、隣接する区画成形空間13A,13Bの原料
ビーズ同士も櫛歯31間の隙間を介して相互に融着する
ことになる。
【0058】次に、コア型11及びキャビティ型12に
向けて図示外のノズルから冷却水を噴霧し、成形空間1
3内の芯材1を冷却してから、金型11,12を型開き
するが、キャビティ型12には仕切部材33が設けら
れ、キャビティ型12に対する芯材1の離型抵抗は、コ
ア型11の離型抵抗よりも大きくなるので、金型11,
12を型開きした状態で、芯材1はキャビティ型12側
に残置されることになる。こうして、金型11,12を
型開きして、芯材1をキャビティ型12側に残置させた
状態とし、図示外のエジェクタピンを用いて芯材1をキ
ャビティ型12から離型する。
【0059】尚、原料ビーズとして、櫛歯31間を通り
抜け不能な直径の第1原料ビーズと、櫛歯31間を通り
抜け可能な第2原料ビーズとを用いる場合には、成形空
間13への原料ビーズの充填時に、第1原料ビーズを区
画成形空間13Bに充填した後、第2原料ビーズを区画
成形空間13Aに充填することになる。この場合には、
第1原料ビーズの一部が櫛歯31間を通って区画成形空
間13A内へ移動するので、第1原料ビーズと第2原料
ビーズの密着性をより一層高めることが可能となる。
【0060】また、前記型内発泡成形装置50を用いて
成形を行う場合には、芯材1の外面の目立つ場所を成形
する成形部に通気孔18が形成されていないコア型11
及びキャビティ型12を用いていることから、原料ビー
ズの充填時には原料ビーズとともに成形空間13内に供
給される充填用エアを、クリアランス51を介して成形
空間13外へ排出することになる。また、蒸気により原
料ビーズを加熱融着するときには、チャンバー16,1
7に蒸気を供給するとともに、クリアランス51を介し
て成形空間13内へ蒸気を供給することになる。本実施
例では、自動車用バンパーの芯材1を成形するための成
形方法について説明したが、芯材1以外の型内発泡成形
品を成形する場合においても、本発明を同様に適用でき
る。
【0061】
【発明の効果】本発明に係る型内発泡成形装置によれ
ば、仕切部材により成形空間内を複数の区画成形空間に
区画した状態で、隣接する区画成形空間内に異なる特性
の原料ビーズを充填できるので、区画成形空間の形成位
置やサイズ、充填する原料ビーズの特性などを適正に設
定することで、成形品の性能や品質を向上できる。
【0062】また、この成形装置により成形した成形品
には、仕切部材の櫛歯に対応する位置に貫通孔又は有底
孔が形成されるものの、仕切部材をコア型又はキャビテ
ィ型に固定的に設けているので、仕切部材を駆動するた
めの駆動系が不要となるので、成形装置を格段に簡素に
構成することが可能となり、成形装置の製作コストを低
減できること、仕切部材の取付位置を変更することで、
成形空間の区画領域を容易に変更することが可能で、成
形品の設計変更等に容易に対応できること、隣接する区
画成形空間内に充填した異なる特性の原料ビーズ同士も
櫛歯間の隙間を介して十分に融着できるので、成形品の
うちの異なる特性の原料ビーズで成形された成形部分の
接合強度を十分に確保できること、仕切部材が挿通する
挿通孔を金型に設ける必要がないので、原料ビーズが挿
通孔内に侵入したり、挿通孔と仕切部材間に侵入するこ
とにより、バリが形成されたりするという不具合を確実
に防止できるとともに、挿通孔の形成による金型強度の
部分的な低下を防止でき、成形品精度を向上できるこ
と、などの効果が得られる。
【0063】櫛歯として、直径が1〜10mmの棒状部
材を用いると、櫛歯の強度を十分に確保して、櫛歯の破
損や変形を防止できるとともに、大きな貫通孔又は有底
孔が形成されることによる成形品の強度低下や外観低下
を極力防止することが可能となる。
【0064】隣接する櫛歯の間隔を、通り抜けできない
原料ビーズの直径の30〜90%に設定すると、隣接す
る区画成形空間内の原料ビーズ同士の密着性を十分に確
保して、境界部分における密着強度を向上できるととも
に、原料ビーズが仕切部材の櫛歯間を通って隣接する区
画成形空間に移動するという不具合を防止できる。
【0065】更に、前記櫛歯を弾性変形可能な素材で構
成すると、充填圧や発泡圧により櫛歯が多少変形しても
元の形状に復帰するので、櫛歯の塑性変形による成形不
良を防止できるとともに、櫛歯の断面積を極力小さく設
定して、成形品の外観低下や強度低下を抑制できる。
【0066】エジェクタピンを有する金型に仕切部材を
固定すると、金型を型開きしたときに、エジェクタピン
を有する金型側に成形品を残置させることが可能とな
り、エジェクタピンを有しない金型側に成形品が残置さ
れることによる成形品の離型不良を効果的に防止でき
る。
【0067】前記仕切部材を、エジェクタピンを有する
金型に固定した第1仕切部材と、エジェクタピンを有し
ない金型に固定した第2仕切部材とで構成すると、両仕
切部材からの成形品の離型性を向上できる。また、この
成形装置においては、第1仕切部材の櫛歯と第2仕切部
材の櫛歯とを交互に配置させることにより、金型を開く
ときに、第1仕切部材の櫛歯と第2仕切部材の櫛歯とが
相互に離間する方向へバランスよく引っ張られることに
なり、成形品に対して無理な力が作用することを防止で
きる。更に、エジェクタピンを有する第1仕切部材の櫛
歯の本数を、エジェクタピンを有しない金型に固定した
第2仕切部材の櫛歯の本数よりも多く設定すると、金型
を開いたときに、エジェクタピンを有する金型に対して
確実に成形品を残置させることが可能となる。
【0068】前記第1仕切部材及び第2仕切部材の櫛歯
の間隔を少なくとも一方の原料ビーズが通り抜け不能な
間隔にそれぞれ設定すると、両仕切部材の櫛歯を短尺に
構成できるので、成形品の離型性を向上できるととも
に、櫛歯として小径のものを採用することが可能とな
り、櫛歯により成形品に形成される有底孔を極力小径に
構成できる。また、櫛歯の長さ設定がラフになるので、
成形品形状の変更等に対しても容易に対応できるし、ク
ラッキング充填のように、両金型間にクラッキング隙間
をあけた状態で、原料ビーズを充填する場合でも、両仕
切部材の櫛歯のラップ量をクラッキング隙間よりも多少
大きく設定することで、隣接する区画成形空間を仕切る
ことが可能となる。
【0069】櫛歯の形状は任意に設定可能であるが、エ
ジェクタピンを有する金型に固定した仕切部材の櫛歯の
先端部又は途中部に、櫛歯からの成形品の離型抵抗を増
大させる離型抵抗増大部を形成すると、金型を開いたと
きに、エジェクタピンを有する金型に対して確実に成形
品を残置させることが可能となる。
【0070】本発明に係る型内発泡成形方法によれば、
前記型内発泡成形装置を用いているので、前述と同様の
作用が得られる。しかも、原料ビーズとして仕切部材の
櫛歯間を通り抜け不能なサイズのものを用いているの
で、複数の区画成形空間に対して異なる特性の原料ビー
ズを同時に充填することが可能となり、原料ビーズの充
填時間を長くすることなく、原料ビーズを充填すること
が可能となる。
【0071】本発明に係る他の型内発泡成形方法によれ
ば、前記型内発泡成形装置を用いているので、前述と同
様の作用が得られる。しかも、櫛歯間を通り抜け不能な
第1原料ビーズを充填した後、櫛歯間を通り抜け可能な
第2原料ビーズを充填するので、原料ビーズの充填時間
は長くなるが、第2ビーズの一部は櫛歯を通り抜けて隣
接する区画成形空間内へ移動するので、第1ビーズと第
2ビーズとの接合強度をより一層高めることが可能とな
る。
【0072】原料ビーズとして、発泡倍率の異なる原料
ビーズを仕切部材で区画された隣接する区画成形空間内
に充填すると、例えば、強度面を重視する部位には、発
泡倍率の低い原料ビーズを用いて成形品の強度剛性を高
め、そうでない部位には発泡倍率の高い原料ビーズを用
いることで成形品重量を軽減し、成形品の強度向上と重
量軽減の両立を図ることが可能となる。
【0073】本発明に係る型内発泡成形品によれば、異
なる特性の原料ビーズを用いて成形された複数の成形部
分の境界に沿って、設定間隔おきに金型の型開閉方向に
延びる複数の貫通孔又は有底孔が形成されることになる
が、前述した型内発泡成形装置を用いて成形できるの
で、成形装置の構成を簡略にでき、しかも前述のように
仕切部材を成形空間内に出没させるための挿通孔を金型
に形成する必要がないことから、挿通孔により成形品の
適正表面外へ突出するバリが形成されることもない。
【0074】また、自動車用バンパーの芯材をこの型内
発泡成形品で構成する場合には、この芯材のうちの自動
車の各種前面衝突時において芯材に作用する局部的衝撃
応力を受けやすい部分付近を発泡倍率の低い原料ビーズ
からなる低発泡部で構成し、他の部分を低発泡部よりも
発泡倍率の高い原料ビーズからなる高発泡部で構成する
ことで、芯材の重量を極力低減しつつ、各種前面衝突時
における衝撃エネルギーを効果的に吸収することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動車用バンパーの芯材の斜視図
【図2】 図1のII-II線断面図
【図3】 型内発泡成形装置の縦断面図
【図4】 通気孔付近の金型の縦断面図
【図5】 コアベントの正面図
【図6】 図3のIV-IV線断面図
【図7】 区画手段の説明図
【図8】 仕切部材の斜視図
【図9】 他の構成の区画手段の斜視図
【図10】 他の構成の区画手段の説明図
【図11】 (a)は他の構成の成形品の斜視図、
(b)は同成形品を成形するための成形装置の説明図
【図12】 (a)は他の構成の成形品の斜視図、
(b)は同成形品を成形するための成形装置の説明図
【図13】 他の構成の成形装置の縦断面図
【符号の説明】
1 芯材 2 前部衝撃吸収部 3 側部衝撃吸収部 4 角部 5 低発泡部 6 高発泡部 7 貫通孔 10 型内発泡成形装置 11 コア型 12 キャビティ型 13 成形空間 13A 区画成形空間 13B 区画成形空間 14 充填器 15 ハウジング 16 第1チャンバー 17 第1チャンバー 18 通気孔 19 コアベント 19a 丸孔 19b スリット 20 コアベント取付孔 21 コアベントホール 22 供給管 23 排出管 30 区画手段 31 櫛歯 32 支持部材 33 仕切部材 34 保持孔 35 受部材 40 区画手段 41 第1仕切部材 42 第2仕切部材 45 区画手段 46 第1仕切部材 47 第2仕切部材 50 区画手段 51 固定仕切部材 1A 成形品 57 貫通孔 58 溝部 55 区画手段 56 固定仕切部材 1B 成形品 59 貫通孔 60 型内発泡成形装置 61 クリアランス

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア型とキャビティ型の少なくとも一方
    の金型に、成形空間内を複数の区画成形空間に区画する
    仕切部材を固定するとともに、各区画成形空間に原料ビ
    ーズを充填する充填器を設けて、隣接する区画成形空間
    に異なる特性の原料ビーズを充填可能となし、仕切部材
    として、隣接する区画成形空間に充填する原料ビーズの
    少なくとも一方が通り抜け不能な間隔をあけて型開閉方
    向に片持ち状に延びる複数の櫛歯を有する仕切部材を用
    いたことを特徴とする型内発泡成形装置。
  2. 【請求項2】 前記櫛歯として直径が1〜10mmの棒
    状部材を用いた請求項1記載の型内発泡成形装置。
  3. 【請求項3】 隣接する櫛歯の間隔を、通り抜けできな
    い原料ビーズの直径の30〜90%に設定した請求項1
    又は2記載の型内発泡成形装置。
  4. 【請求項4】 前記櫛歯を弾性変形可能な素材で構成し
    た請求項1〜3のいずれか1項記載の型内発泡成形装
    置。
  5. 【請求項5】 エジェクタピンを有する金型に仕切部材
    を固定した請求項1〜4のいずれか1項記載の型内発泡
    成形装置。
  6. 【請求項6】 前記仕切部材を、エジェクタピンを有す
    る金型に固定した第1仕切部材と、エジェクタピンを有
    しない金型に固定した第2仕切部材とで構成した請求項
    1〜4のいずれか1項記載の型内発泡成形装置。
  7. 【請求項7】 前記第1仕切部材の櫛歯と第2仕切部材
    の櫛歯とを交互に配置させた請求項6記載の型内発泡成
    形装置。
  8. 【請求項8】 前記第1仕切部材の櫛歯の本数を、第2
    仕切部材の櫛歯の本数よりも多く設定した請求項6又は
    7記載の型内発泡成形装置。
  9. 【請求項9】 前記第1仕切部材及び第2仕切部材の櫛
    歯の間隔を少なくとも一方の原料ビーズが通り抜け不能
    な間隔にそれぞれ設定した請求項6〜8のいずれか1項
    記載の型内発泡成形装置。
  10. 【請求項10】 エジェクタピンを有する金型に固定し
    た仕切部材の櫛歯の先端部又は途中部に、櫛歯からの成
    形品の離型抵抗を増大させる離型抵抗増大部を形成した
    請求項5〜9のいずれか1項記載の型内発泡成形装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項記載の
    型内発泡成形装置を用いるとともに、原料ビーズとして
    櫛歯間を通り抜け不能な原料ビーズを用い、コア型とキ
    ャビティ型を型閉めして、仕切部材により成形空間を複
    数の区画成形空間に区画した状態で、少なくとも隣接す
    る区画成形空間に異なる特性の原料ビーズが充填される
    ように各区画成形空間内に原料ビーズを充填することを
    特徴とする型内発泡成形方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれか1項記載の
    型内発泡成形装置を用いるとともに、原料ビーズとして
    櫛歯間を通り抜け不能な第1原料ビーズと通り抜け可能
    な第2原料ビーズを用い、コア型とキャビティ型を型閉
    めして、仕切部材により成形空間を複数の区画成形空間
    に区画した状態で、第1原料ビーズを充填した後、第2
    原料ビーズを充填して、少なくとも隣接する区画成形空
    間に異なる特性の原料ビーズが充填されるように各区画
    成形空間内に原料ビーズを充填することを特徴とする型
    内発泡成形方法。
  13. 【請求項13】 前記複数の区画成形空間に発泡倍率の
    異なる原料ビーズを充填する請求項11又は12記載の
    型内発泡成形方法。
  14. 【請求項14】 異なる特性の原料ビーズを用いて成形
    された複数の成形部分を有し、各成形部分の境界に沿っ
    て設定間隔おきに金型の型開閉方向に延びる複数の貫通
    孔又は有底孔が形成されてなる型内発泡成形品。
  15. 【請求項15】 前記型内発泡成形品が自動車用バンパ
    ーの芯材であり、この芯材は、自動車の各種前面衝突時
    において芯材に作用する局部的衝撃応力を受けやすい部
    分付近が発泡倍率の低い原料ビーズからなる低発泡部で
    構成され、他の部分は低発泡部よりも発泡倍率の高い原
    料ビーズからなる高発泡部で構成されている請求項14
    記載の型内発泡成形品。
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