JP2001150328A - ケミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサ及びその製造方法 - Google Patents

ケミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサ及びその製造方法

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JP2001150328A
JP2001150328A JP33632599A JP33632599A JP2001150328A JP 2001150328 A JP2001150328 A JP 2001150328A JP 33632599 A JP33632599 A JP 33632599A JP 33632599 A JP33632599 A JP 33632599A JP 2001150328 A JP2001150328 A JP 2001150328A
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polishing
plating
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dresser
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JP33632599A
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English (en)
Inventor
Keiichi Fujimori
森 啓 一 藤
Junji Matsuo
尾 淳 次 松
Tadayuki Nishina
科 忠 之 仁
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Original Assignee
Fujimori Technical Laboratory Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ド
レッサにおいて、ベース部材の表面への研磨グリッドの
固着構造にて溶剤に対する腐食防止性を向上し、更に固
着状態を強化する。 【解決手段】 平坦で回転可能な研磨盤の盤面に化学研
磨剤を供給して該研磨盤上で被研磨物の表面を研磨する
ケミカルマシンポリッシャの上記研磨盤を研磨するもの
であって、平盤状のベース部材9の表面に研磨グリッド
10を略均一に分布させて固着し研磨面29を形成して
成る研磨ドレッサ15において、上記ベース部材9の表
面への研磨グリッド10の固着は、最下層として金属を
めっきして形成される基礎めっき層30aと、その上に
中間層として高耐食性の物質をめっきして形成される腐
食防止層30bと、その上に表面層として金属をめっき
して形成される固定用めっき層30cとの、少なくとも
3層の複層構造の電着により固着したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平坦で回転可能な
研磨盤の盤面に化学研磨剤を供給して該研磨盤上でウェ
ハ等の被研磨物の表面を研磨するケミカルマシンポリッ
シャの上記研磨盤を研磨する研磨ドレッサに関し、特
に、ベース部材の表面への研磨グリッドの固着構造にお
いて溶剤に対する腐食防止性を向上し、更に研磨グリッ
ドの固着状態を強化して対衝撃性を強くすることができ
るケミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサ及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路等の半導体製品の製造に
おいて、集積回路の容量の増大化の要求に応じて回路の
集積度が高まりつつあるが、それに伴って回路の層間の
絶縁膜も薄くなりつつある。このような要求に応じて、
図9に示すように、シリコン基板1上に配線パターンに
従って配線溝2を形成し、この状態でシリコン基板1の
全表面にアルミニウム等の金属層3を形成し、この金属
層3を研磨して上記配線溝2内にのみ金属層3を残して
平坦な配線パターンを形成し、これを多層に積層するこ
とにより集積回路を製造する技術が採用されつつある。
【0003】図10は、上記集積回路の製造においてシ
リコン基板1の全表面に形成された配線用の金属層3を
研磨する際に用いられるケミカルマシンポリッシャ(以
下「CMP」と略称する)の研磨盤4を示す断面図であ
る。図10に示すように、この研磨盤4は、平盤状の基
台5上に平坦な研磨パッド6を張り付けて構成されてい
る。そして、例えば酸等の化学研磨剤に微細な研磨材を
混ぜ、これを上記研磨盤4の研磨パッド6の表面に供給
し、該研磨盤4を回転させて保持具7に保持されたシリ
コン基板1の金属層3を上記研磨パッド6の表面に接触
させることにより、上記金属層3を化学研磨剤及び微細
な研磨材で研磨する。
【0004】一方、上記研磨盤4の研磨パッド6も上記
金属層3の研磨時に摩耗し、研磨パッド6の平坦度を維
持できなくなるため、上記CMPには、該研磨パッド6
を研磨する研磨装置が備えられている。そして、この研
磨装置に備えられた研磨ドレッサで上記研磨パッド6を
研磨するようになっている。
【0005】図11は従来の研磨ドレッサ8を示す中央
横断面図である。この研磨ドレッサ8は、例えば円形の
平盤状のベース部材9の表面にダイヤモンド砥粒等から
成る研磨グリッド10を略均一に分布させ、この研磨グ
リッド10をニッケル等の金属11で電着して固着し、
研磨面12を形成して成っていた。なお、この場合、図
示は省略しているが、上記研磨グリッド10を金属11
により電着して固着するには、例えば下層として金属を
めっきして基礎めっき層を形成し、その上に表面層とし
て金属をめっきして固定用めっき層を形成して、複層構
造により固着していた。
【0006】そして、上記研磨ドレッサ8を図示外の保
持具で保持し、図10に示す研磨盤4を回転させて該保
持具に保持された研磨ドレッサ8の研磨面12を研磨パ
ッド6の表面に上方から接触させることにより、上記研
磨盤4の研磨パッド6の表面を研磨していた。この研磨
パッド6の研磨により、該研磨パッド6の表面の平坦度
を維持するとともに、パッド表面のクリーニングも行っ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の研磨ドレッサ8においては、図11に示すように、
ベース部材9の表面にダイヤモンド砥粒等の研磨グリッ
ド10を、ニッケル等の金属11で例えば下層の基礎め
っき層と表面層の固定用めっき層とで固着していたの
で、表面層の固定用めっき層に何らかの原因で傷や剥が
れが生ずると、そこから例えば化学研磨剤の酸等の溶剤
が浸入し、研磨グリッド10と金属11との間の微小な
隙間から上記化学研磨剤の溶剤が浸入することがあり、
ベース部材9の腐食の原因となることがあった。したが
って、溶剤に対する腐食防止性が高いとは言えず、研磨
ドレッサ8の寿命が低下することがあった。
【0008】また、直接ダイヤモンド砥粒等の研磨グリ
ッド10をニッケル等の金属11で電着していたので、
ダイヤモンド砥粒等の非金属表面にはニッケル等の金属
が十分な密着性を有して電着されず、研磨グリッド10
が強固に固着されないことがあった。これに対し、研磨
グリッド10の周りに金属電着により金属11を盛り上
げる形にして保持していたが、上記のように密着性が十
分でないことから、研磨グリッド10の固着状態を十分
に強化することはできないことがあった。したがって、
上記研磨グリッド10の固着の対衝撃性が強いとは言え
ず、前記研磨パッド6の表面を研磨すると、研磨グリッ
ド10がベース部材9から剥がれ落ちることがあった。
このことから、研磨ドレッサ8の寿命が低下することが
あった。
【0009】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、ベース部材の表面への研磨グリッドの固着構造に
おいて溶剤に対する腐食防止性を向上し、更に研磨グリ
ッドの固着状態を強化して対衝撃性を強くすることがで
きるケミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサ
及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるケミカルマシンポリッシャの研磨盤用
研磨ドレッサは、平坦で回転可能な研磨盤の盤面に化学
研磨剤を供給して該研磨盤上で被研磨物の表面を研磨す
るケミカルマシンポリッシャの上記研磨盤を研磨するも
のであって、平盤状のベース部材の表面に研磨グリッド
を略均一に分布させて固着し研磨面を形成して成る研磨
ドレッサにおいて、上記ベース部材の表面への研磨グリ
ッドの固着は、最下層として金属をめっきして形成され
る基礎めっき層と、その上に中間層として高耐食性の物
質をめっきして形成される腐食防止層と、その上に表面
層として金属をめっきして形成される固定用めっき層と
の、少なくとも3層の複層構造の電着により固着したも
のである。
【0011】また、上記腐食防止層を形成する高耐食性
の物質は、リンニッケル(Ni-P)又はホウ素ニッケル
(Ni-B)から成るものとしてもよい。
【0012】さらに、上記研磨グリッドは、ダイヤモン
ド砥粒から成るものとしてもよい。
【0013】さらにまた、上記研磨グリッドは、その個
々の表面に金属皮膜を形成し、この金属皮膜を形成した
研磨グリッドを上記ベース部材の表面に電着により固着
した状態で、その上面部の金属皮膜を除去し研磨グリッ
ドの素材面を露出したものとしてもよい。
【0014】また、関連発明のケミカルマシンポリッシ
ャの研磨盤用研磨ドレッサの製造方法は、平盤状のベー
ス部材の表面に金属をめっきして基礎めっき層を形成
し、その上に研磨グリッドを略均一に分布させ、上記基
礎めっき層の上に高耐食性の物質をめっきして腐食防止
層を形成し、更にその腐食防止層の上に金属をめっきし
て固定用めっき層を形成し、少なくとも3層の複層構造
で電着して上記ベース部材の表面に研磨グリッドを固着
するものである。
【0015】なお、上記腐食防止層を形成する高耐食性
の物質は、リンニッケル(Ni-P)又はホウ素ニッケル
(Ni-B)から成るものとしてもよい。
【0016】また、上記研磨グリッドは、ダイヤモンド
砥粒から成るものとしてもよい。
【0017】さらに、他のケミカルマシンポリッシャの
研磨盤用研磨ドレッサの製造方法は、平盤状のベース部
材の表面に金属をめっきして基礎めっき層を形成し、そ
の上に個々の表面に金属皮膜を形成した研磨グリッドを
略均一に分布させ、上記基礎めっき層の上に高耐食性の
物質をめっきして腐食防止層を形成し、更にその腐食防
止層の上に金属をめっきして固定用めっき層を形成し、
少なくとも3層の複層構造で電着して上記ベース部材の
表面に研磨グリッドを固着し、その後上記研磨グリッド
の上面部の金属皮膜を除去して素材面を露出させるもの
である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明によるケ
ミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサを示す
中央横断面図である。この研磨ドレッサ15は、平坦で
回転可能な研磨盤の盤面に化学研磨剤を供給して該研磨
盤上でウェハ等の被研磨物の表面を研磨するケミカルマ
シンポリッシャ(以下「CMP」と略称する)において
上記研磨盤を研磨するものである。
【0019】まず、上記CMP(図5の符号16)の概
要について図5及び図6を参照して説明する。図5にお
いて、ロードステーション17は、ウェハカセット(図
示せず)を載置するために設けられた場所である。この
ウェハカセットには、図9に示すようなシリコン基板1
上に金属層3が形成された処理前のウェハ13が収納さ
れている。クリーンステーション18は、搬送アーム1
9に上記ウェハ13を渡すために設けられた場所であ
る。上記搬送アーム19は、クリーンステーション18
でウェハ13を吸着等して支持し、図中、矢印方向に回
転して後述の各位置に搬送する。
【0020】プライマリプラテン20は、上記ウェハ1
3の金属層3を実際に研磨する場所であり、図10に示
すように、平坦で回転可能な研磨盤4が設けられてお
り、その表面には平坦な研磨パッド6が張り付けられて
いる。また、温度上昇を抑えるための冷却装置等(図示
せず)が配設されている。
【0021】パッドコンディショナ21は、上記プライ
マリプラテン20の研磨パッド6の表面を研磨するもの
であり、ドレッサアーム22の先端には、図6に示すよ
うに位置調節具23を介して本発明の研磨ドレッサ15
が回転自在に取り付けられている。そして、上記パッド
コンディショナ21は、ドレッサアーム22の基端部を
支点として矢印B−B’方向に回動するようになってい
る。尚、パッドコンディショナ21は、上記のように矢
印B−B’方向に回動するのではなく、ドレッサアーム
22を横方向に平行移動させるような構成であってもよ
い。
【0022】スラリー供給ノズル24は、PHの高い硝
酸等の酸の化学研磨剤に研磨材を混合させたスラリーを
プライマリプラテン20上の研磨パッド6に供給するノ
ズルである。
【0023】ファイナルプラテン25は、回転可能な平
坦な定盤であり、上記プライマリプラテン20上での研
磨により処理対象のウェハ13の表面に付着した研磨剤
等を洗い落とすために設けられたものである。そして、
純水供給ノズル26は、このファイナルプラテン25の
表面に純水を供給するノズルである。
【0024】エンドステーション27は、上記ファイナ
ルプラテン25で洗浄後のウェハ13を搬送アーム19
から受け取って一旦置くための場所である。アンロード
ステーション28は、以上の処理済みのウェハ13を収
納するウェハカセットを載置するために設けられた場所
である。なお、上記クリーンステーション18とエンド
ステーション27は、ロードステーション17からアン
ロードステーション28に向かうウェハ13の搬送経路
の途中に設けられている。
【0025】次に、上記のような構成のCMP16にお
いて、プライマリプラテン20に設けられた研磨盤4の
研磨パッド6(図6及び図10参照)を研磨する研磨ド
レッサ15について、図1を参照して説明する。この研
磨ドレッサ15の全体構成は、例えば円形の平盤状のベ
ース部材9の表面にダイヤモンド砥粒等から成る研磨グ
リッド10を略均一に分布させて固着し、研磨面29を
形成して成る。
【0026】上記ベース部材9は、ステンレス鋼又はシ
リコンで形成され、或いは化学研磨剤に対する耐性に優
れたベークライト等のジュラコン樹脂で形成されてい
る。
【0027】そして、本発明においては、上記ベース部
材9の表面への研磨グリッド10の固着は、最下層とし
て金属をめっきして形成される基礎めっき層30aと、
その上に中間層として高耐食性の物質をめっきして形成
される腐食防止層30bと、その上に表面層として金属
をめっきして形成される固定用めっき層30cとの、少
なくとも3層の複層構造の電着により固着されている。
【0028】すなわち、最下層としての基礎めっき層3
0aは、上記ベース部材9の表面に研磨グリッド10を
固着するための土台部分となるもので、ニッケル、コバ
ルト、銅等の金属をめっきして形成される。ここでは、
金属として例えばニッケルが電解めっきされているとす
る。なお、この基礎めっき層30aの内部は、ベース部
材9の表面に直接接する層に形成された下地めっきと、
その上の層に形成された錆対策のためのオーバーコート
用めっきと、さらにその上の層に形成された固定用基礎
めっきとの、3層構造としてもよい。
【0029】また、上記基礎めっき層30aの上の中間
層としての腐食防止層30bは、ベース部材9の酸性溶
剤又はアルカリ性溶剤に対する防食性を高めるもので、
高耐食性の物質をめっきして形成される。高耐食性の物
質としては、酸性溶剤又はアルカリ性溶剤に対して耐食
性の高い物質であればどのようなものであってもよい
が、ここでは例えばリンニッケル(Ni-P)又はホウ素
ニッケル(Ni-B)から成る物質が電解めっきされてい
るとする。なお、上記リンニッケル又はホウ素ニッケル
は、金属原子が密につめ込まれており、化学試薬に対し
ては一般に不活性で、水、酸、アルカリに作用しにく
く、また酸化されにくいという性質を有する。
【0030】さらに、上記腐食防止層30bの上の表面
層としての固定用めっき層30cは、ベース部材9の表
面に研磨グリッド10を確実に固定すると共に上記腐食
防止層30bが表面に出ないように被覆するもので、ニ
ッケル、コバルト、銅等の金属をめっきして形成され
る。ここでは、金属として例えばニッケルが電解めっき
されているとする。なお、上記固定用めっき層30cで
腐食防止層30bが表面に出ないように被覆したことに
より、高耐食性物質としてリンニッケル又はホウ素ニッ
ケルを用いたときに、リン(P)又はホウ素(B)が外
部に析出するのを防止でき、ウェハ等に対して悪影響を
与えないようにできる。
【0031】そして、このような基礎めっき層30aと
腐食防止層30bと固定用めっき層30cとの3層の複
層構造の電着により、例えば直径1〜100μmの微粉状
のダイヤモンド砥粒から成る研磨グリッド10がベース
部材9の表面に確実に固着されている。このとき、表面
層の固定用めっき層30cと最下層の基礎めっき層30
aとの間に中間層として腐食防止層30bを形成したこ
とにより、表面層の固定用めっき層30cの疎の部分又
は傷付いた部分等から浸透してくる酸性溶剤又はアルカ
リ性溶剤を該腐食防止層30bで遮断して防食効果を発
揮することができる。特に、上記腐食防止層30bとし
てリンニッケル又はホウ素ニッケルを用いた場合は、そ
の電気化学的な性質によりイオン化し、固定用めっき層
30c又は基礎めっき層30aとの間に電位差が生じて
腐食速度を抑える作用があり、腐食防止性が向上され
る。
【0032】このように構成された研磨ドレッサ15を
用いて図5及び図6に示すプライマリプラテン20に設
けられた研磨盤4の研磨パッド6を研磨するには、上記
研磨ドレッサ15を図6に示すドレッサアーム22の先
端に設けられた位置調節具23の保持具で保持し、上記
研磨盤4を回転させて該保持具に保持された研磨ドレッ
サ15の研磨面29を研磨パッド6の表面に上方から接
触させることにより、該研磨パッド6の表面を研磨すれ
ばよい。
【0033】図2は、研磨ドレッサ15の他の実施形態
を示す中央横断面図である。この実施形態は、上記ベー
ス部材9の表面に固着される研磨グリッド10を、その
個々の表面に金属皮膜31を形成し、この金属皮膜31
を形成した研磨グリッド10を前述のようにベース部材
9の表面に電着により固着した状態で、その上面部の金
属皮膜31を除去して研磨グリッド10の素材面を露出
したものである。
【0034】すなわち、研磨グリッド10の個々の表面
にめっき法、無電解めっき法、スパッタ法、CVD法又
は蒸着法等により、ニッケル、コバルト、銅、金、銀等
から成る金属皮膜31が形成されている。ここでは、金
属皮膜31として例えばニッケルが無電解めっきされる
とする。すると、上記個々の研磨グリッド10の全表面
にニッケルの皮膜がめっきされる。
【0035】上記金属皮膜(ニッケル)31が無電解め
っきされた研磨グリッド(ダイヤモンド砥粒)10は、
ベース部材9の表面に金属として例えばニッケルを用い
た複層構造30a〜30cの電着により、略均一に分布
させて固着されている。このとき、研磨グリッド10の
表面に無電解めっきされた金属皮膜31と、上記ベース
部材9の表面に複層構造30a〜30cで電着された金
属(ニッケル)とが強固に密着し、研磨グリッド10が
ベース部材9の表面に強固に固着される。
【0036】上記のようにベース部材9の表面に固着さ
れた研磨グリッド10の全表面に形成された金属皮膜3
1のうち、該研磨グリッド10の上面部、例えば頂部を
覆っている金属皮膜31だけは除去し、個々の研磨グリ
ッド10の素材面が露出されている。すなわち、図10
において、研磨盤4の研磨パッド6の表面に接触する部
分は、研磨グリッド10が直接上記研磨パッド6の表面
に接触するようにされている。
【0037】図3は、研磨ドレッサ15の全体形状の他
の例を示す中央横断面図である。この例は、例えば円形
の平盤状のベース部材9の中心部に所定の内径の孔32
を明け、外周部を所定幅で盛り上げて盛上げ部33を形
成し、その盛上げ部33の表面に図1又は図2のように
構成された研磨グリッド10を略均一に分布させて固着
し研磨面29を形成したものである。なお、上記孔32
は、ベース部材9の全体が変形して歪んだりしないよう
にするためのものである。
【0038】図4は、研磨ドレッサ15の全体形状の更
に他の例を示す中央横断面図である。この例は、例えば
円形の平盤状のベース部材9の中心部に所定の内径の孔
32を明け、外周部を所定幅で盛り上げて盛上げ部3
3′を形成し、この盛上げ部33′の断面形状を所定の
半径を有する凸形の円弧状曲面に形成し、この凸形の円
弧状曲面の盛上げ部33′の表面に、図1又は図2のよ
うに構成された研磨グリッド10を略均一に分布させて
固着し研磨面29を形成したものである。
【0039】次に、上記のような構成の研磨ドレッサ1
5の製造方法について説明する。まず、図1に示す実施
形態の研磨ドレッサ15の製造方法について、図7を参
照して説明する。図7においては、図面を簡単にするた
め、2個の研磨グリッド10をベース部材9の表面に固
着する場合で示している。まず、図7(a)に示すよう
に、平盤状のベース部材9の表面にニッケル、コバル
ト、銅等の金属をめっきして下地めっき301を形成す
る。ここでは、金属として例えばニッケルを電解めっき
するとする。
【0040】次に、図7(b)に示すように、上記下地
めっき301の上面及びベース部材9の下面に、ニッケ
ル、コバルト、銅等の金属をめっきしてオーバーコート
用めっき302を形成する。ここでは、金属として例え
ばニッケルを電解めっきするとする。なお、このオーバ
ーコート用めっき302は、錆対策のためのものであ
る。この状態で、図7(c)に示すように、上記下地め
っき301の上面のオーバーコート用めっき302の上面
に、例えばダイヤモンド砥粒から成る研磨グリッド10
を略均一に分布させる。
【0041】次に、図7(d)に示すように、上記オー
バーコート用めっき302の上に、ニッケル、コバル
ト、銅等の金属をめっきして固定用基礎めっき303
形成する。ここでは、金属として例えばニッケルを電解
めっきするとする。なお、この固定用基礎めっき303
は、研磨グリッド10を固定する基礎となるものであ
る。そして、上記下地めっき301とオーバーコート用
めっき302と固定用基礎めっき303との3層で、図1
又は図2に示す基礎めっき層30aを構成している。
【0042】次に、図7(e)に示すように、上記基礎
めっき層30aのうちの固定用基礎めっき303の上に
高耐食性の物質をめっきして腐食防止層30bを形成す
る。この腐食防止層30bとしては、例えば高耐食性の
物質としてリンニッケル(Ni-P)又はホウ素ニッケル
(Ni-B)を電解めっきすればよい。
【0043】次に、図7(f)に示すように、上記腐食
防止層30bの上に、ニッケル、コバルト、銅等の金属
をめっきして固定用めっき層30cを形成する。ここで
は、金属として例えばニッケルを電解めっきするとす
る。なお、この固定用めっき層30cは、研磨グリッド
10を確実に固定するためのものである。この結果、図
1に示すように、上記の基礎めっき層30aと腐食防止
層30bと固定用めっき層30cとの3層の複層構造の
電着により、例えば直径1〜100μmの微粉状のダイヤ
モンド砥粒から成る研磨グリッド10をベース部材9の
表面に確実に固着して、腐食防止層30bで防食効果を
発揮し得る研磨ドレッサ15を製造することができる。
【0044】次に、図2に示す実施形態の研磨ドレッサ
15の製造方法について、図8を参照して説明する。こ
の実施形態の研磨ドレッサ15の製造方法は、基本的に
は図7に示すものと同様であるが、次の点が異なる。
【0045】すなわち、図8(c)に示す工程おいて、
オーバーコート用めっき302の上面に略均一に分布さ
せる研磨グリッド10がその個々の表面に金属皮膜31
を形成したものである点と、図8(f)に示す工程おい
て、腐食防止層30bの上に金属をめっきして固定用め
っき層30cを形成し、3層の複層構造で電着してベー
ス部材9の表面に研磨グリッド10を固着した後、上記
研磨グリッド10の上面部の金属皮膜31を除去して素
材面を露出させる点とである。
【0046】そして、図8に示す研磨ドレッサ15の製
造方法によれば、図2に示すように、研磨グリッド10
の表面にめっきされた金属皮膜31と、ベース部材9の
表面に複層構造30a〜30cで電着された金属(ニッ
ケル)とが強固に密着し、研磨グリッド10がベース部
材9の表面に強固に固着された研磨ドレッサ15を製造
することができる。
【0047】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
研磨ドレッサにおいて、ベース部材の表面への研磨グリ
ッドの固着を、最下層として金属をめっきして形成され
る基礎めっき層と、その上に中間層として高耐食性の物
質をめっきして形成される腐食防止層と、その上に表面
層として金属をめっきして形成される固定用めっき層と
の、少なくとも3層の複層構造の電着により固着したこ
とにより、ベース部材の表面への研磨グリッドの固着構
造において溶剤に対する腐食防止性を向上することがで
きる。したがって、酸性溶剤又はアルカリ性溶剤の浸入
を防止して、ベース部材の腐食の原因を抑えて、研磨ド
レッサの寿命を向上することができる。
【0048】また、腐食防止層を形成する高耐食性の物
質をリンニッケル(Ni-P)又はホウ素ニッケル(Ni-
B)としたものにおいては、それらは金属原子が密につ
め込まれており、化学試薬に対しては一般に不活性で、
水、酸、アルカリに作用しにくく、また酸化されにくい
という性質を有することから、腐食防止性が更に向上さ
れる。また、その電気化学的な性質によりイオン化し、
固定用めっき層又は基礎めっき層との間に電位差が生じ
て腐食速度を抑える作用がある。
【0049】さらに、上記研磨グリッドをダイヤモンド
砥粒としたものにおいては、ダイヤモンド砥粒は材質が
硬いと共に化学研磨剤にも強いので、前記研磨盤を研磨
するのに最適である。
【0050】さらにまた、上記研磨グリッドを、その個
々の表面に金属皮膜を形成し、この金属皮膜を形成した
研磨グリッドをベース部材の表面に電着により固着した
状態で、その上面部の金属皮膜を除去し研磨グリッドの
素材面を露出したものにおいては、研磨面に固着される
研磨グリッドの固着状態を強化して、対衝撃性を強くす
ることができる。したがって、CMPにおいて、研磨盤
の研磨パッドの表面を研磨する際に、研磨グリッドがベ
ース部材から剥がれ落ちるのを防止することができ、研
磨ドレッサの寿命を向上することができる。
【0051】また、本発明の研磨ドレッサの製造方法に
よれば、上記構成の研磨ドレッサを容易且つ効率よく製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるケミカルマシンポリッシャの研磨
盤用研磨ドレッサを示す中央横断面図である。
【図2】上記研磨ドレッサの他の実施形態を示す中央横
断面図である。
【図3】上記研磨ドレッサの全体形状の他の例を示す中
央横断面図である。
【図4】上記研磨ドレッサの全体形状の更に他の例を示
す中央横断面図である。
【図5】上記研磨ドレッサを備えたCMPを示す平面図
である。
【図6】上記CMPの要部を示す斜視図である。
【図7】図1に示す実施形態の研磨ドレッサの製造方法
を示す工程図である。
【図8】図2に示す実施形態の研磨ドレッサの製造方法
を示す工程図である。
【図9】CMPによって研磨されるシリコン基板を示す
断面図である。
【図10】CMPによってシリコン基板を研磨する状態
を示す断面説明図である。
【図11】従来の研磨ドレッサを示す中央横断面図であ
る。
【符号の説明】
4…研磨盤 5…基台 6…研磨パッド 9…ベース部材 10…研磨グリッド 15…研磨ドレッサ 16…CMP 20…プライマリプラテン 21…パッドコンディショナ 22…ドレッサアーム 29…研磨面 30a…基礎めっき層 30b…腐食防止層 30c…固定用めっき層 301…下地めっき 302…オーバーコート用めっき 303…固定用基礎めっき 31…金属皮膜 33,33′…盛上げ部
フロントページの続き (72)発明者 仁 科 忠 之 東京都品川区東五反田1丁目7番11号 株 式会社藤森技術研究所内 Fターム(参考) 3C047 AA34 EE18 EE19 3C058 AA07 AA09 AA19 DA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦で回転可能な研磨盤の盤面に化学研
    磨剤を供給して該研磨盤上で被研磨物の表面を研磨する
    ケミカルマシンポリッシャの上記研磨盤を研磨するもの
    であって、平盤状のベース部材の表面に研磨グリッドを
    略均一に分布させて固着し研磨面を形成して成る研磨ド
    レッサにおいて、上記ベース部材の表面への研磨グリッ
    ドの固着は、最下層として金属をめっきして形成される
    基礎めっき層と、その上に中間層として高耐食性の物質
    をめっきして形成される腐食防止層と、その上に表面層
    として金属をめっきして形成される固定用めっき層と
    の、少なくとも3層の複層構造の電着により固着したも
    のであることを特徴とするケミカルマシンポリッシャの
    研磨盤用研磨ドレッサ。
  2. 【請求項2】 上記腐食防止層を形成する高耐食性の物
    質は、リンニッケル(Ni-P)又はホウ素ニッケル(N
    i-B)から成ることを特徴とする請求項1記載のケミカ
    ルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサ。
  3. 【請求項3】 上記研磨グリッドは、ダイヤモンド砥粒
    から成ることを特徴とする請求項1又は2記載のケミカ
    ルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサ。
  4. 【請求項4】 上記研磨グリッドは、その個々の表面に
    金属皮膜を形成し、この金属皮膜を形成した研磨グリッ
    ドを上記ベース部材の表面に電着により固着した状態
    で、その上面部の金属皮膜を除去し研磨グリッドの素材
    面を露出したものであることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載のケミカルマシンポリッシャの研磨盤
    用研磨ドレッサ。
  5. 【請求項5】 平盤状のベース部材の表面に金属をめっ
    きして基礎めっき層を形成し、その上に研磨グリッドを
    略均一に分布させ、上記基礎めっき層の上に高耐食性の
    物質をめっきして腐食防止層を形成し、更にその腐食防
    止層の上に金属をめっきして固定用めっき層を形成し、
    少なくとも3層の複層構造で電着して上記ベース部材の
    表面に研磨グリッドを固着することを特徴とするケミカ
    ルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 上記腐食防止層を形成する高耐食性の物
    質は、リンニッケル(Ni-P)又はホウ素ニッケル(N
    i-B)から成ることを特徴とする請求項5記載のケミカ
    ルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 上記研磨グリッドは、ダイヤモンド砥粒
    から成ることを特徴とする請求項5又は6記載のケミカ
    ルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 平盤状のベース部材の表面に金属をめっ
    きして基礎めっき層を形成し、その上に個々の表面に金
    属皮膜を形成した研磨グリッドを略均一に分布させ、上
    記基礎めっき層の上に高耐食性の物質をめっきして腐食
    防止層を形成し、更にその腐食防止層の上に金属をめっ
    きして固定用めっき層を形成し、少なくとも3層の複層
    構造で電着して上記ベース部材の表面に研磨グリッドを
    固着し、その後上記研磨グリッドの上面部の金属皮膜を
    除去して素材面を露出させることを特徴とするケミカル
    マシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101087029B1 (ko) 2010-05-12 2011-11-28 신한다이아몬드공업 주식회사 Cmp 패드 컨디셔너 및 그 제조방법
KR101151051B1 (ko) * 2008-02-25 2012-06-01 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 얇은 날 숫돌
CN109454557A (zh) * 2017-09-06 2019-03-12 咏巨科技有限公司 抛光垫修整器及其制造方法
TWI825565B (zh) * 2022-01-24 2023-12-11 鑽面奈米科技股份有限公司 研磨修整器

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CN109454557A (zh) * 2017-09-06 2019-03-12 咏巨科技有限公司 抛光垫修整器及其制造方法
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