JP3072991U - ケミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサ - Google Patents

ケミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサ

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JP3072991U
JP3072991U JP2000000993U JP2000000993U JP3072991U JP 3072991 U JP3072991 U JP 3072991U JP 2000000993 U JP2000000993 U JP 2000000993U JP 2000000993 U JP2000000993 U JP 2000000993U JP 3072991 U JP3072991 U JP 3072991U
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森 啓 一 藤
尾 淳 次 松
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株式会社藤森技術研究所
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ド
レッサにおいて、研磨盤との接触部において面接触とな
るようにして使用時の摩耗を軽減し長寿命化を図ると共
に、該研磨盤の研磨効率を向上する。 【解決手段】 平坦で回転可能な研磨盤の盤面に化学研
磨剤を供給して該研磨盤上で被研磨物の表面を研磨する
ケミカルマシンポリッシャの上記研磨盤を研磨するもの
であって、平盤状のベース部材29の一面側を凸形の球
面状に形成すると共にその表面にダイヤモンドグリッド
から成る研磨グリッドを略均一に分布させて固着するこ
とにより研磨面31を形成したものである。これによ
り、ケミカルマシンポリッシャの研磨盤との接触部にお
いて面接触となるようにして使用時の摩耗を軽減し長寿
命化を図ると共に、該研磨盤の研磨効率を向上すること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、平坦で回転可能な研磨盤の盤面に化学研磨剤を供給して該研磨盤上 でウェハ等の被研磨物の表面を研磨するケミカルマシンポリッシャの上記研磨盤 を研磨する研磨ドレッサに関し、特に、上記研磨盤との接触部において面接触と なるようにして使用時の摩耗を軽減し長寿命化を図ると共に、該研磨盤の研磨効 率を向上することができるケミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサに 関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、集積回路等の半導体製品の製造において、集積回路の容量の増大化の要 求に応じて回路の集積度が高まりつつあるが、それに伴って回路の層間の絶縁膜 も薄くなりつつある。このような要求に応じて、図7に示すように、シリコン基 板1上に配線パターンに従って配線溝2を形成し、この状態でシリコン基板1の 全表面にアルミニウム等の金属層3を形成し、この金属層3を研磨して上記配線 溝2内にのみ金属層3を残して平坦な配線パターンを形成し、これを多層に積層 することにより集積回路を製造する技術が採用されつつある。
【0003】 図8は、上記集積回路の製造においてシリコン基板1の全表面に形成された配 線用の金属層3を研磨する際に用いられるケミカルマシンポリッシャ(以下「C MP」と略称する)の研磨盤4を示す断面図である。図8に示すように、この研 磨盤4は、平盤状の基台5上に平坦な研磨パッド6を張り付けて構成されている 。そして、例えば酸等の化学研磨剤に微細な研磨材を混ぜ、これを上記研磨盤4 の研磨パッド6の表面に供給し、該研磨盤4を回転させて保持具7に保持された シリコン基板1の金属層3を上記研磨パッド6の表面に接触させることにより、 上記金属層3を化学研磨剤及び研磨材で研磨する。
【0004】 一方、上記研磨盤4の研磨パッド6も上記金属層3の研磨時に摩耗し、研磨パ ッド6の平坦度を維持できなくなるため、上記CMPには、該研磨パッド6を研 磨する研磨装置が備えられている。そして、この研磨装置に備えられた研磨ドレ ッサで上記研磨パッド6を研磨するようになっている。
【0005】 図9は従来の研磨ドレッサ8を示す中央断面図である。この研磨ドレッサ8は 、例えば円形の平盤状のベース部材9の外周部を所定幅で盛り上げ、その盛上げ 部10の表面にダイヤモンドグリッド等の研磨グリッドを略均一に分布させて固 着し研磨面11を形成して成っていた。
【0006】 そして、図10に示すように、上記研磨ドレッサ8を保持具12で保持し、上 記研磨盤4を回転させて該保持具12に保持された研磨ドレッサ8の研磨面11 を研磨パッド6の表面に上方から接触させることにより、上記研磨盤4の研磨パ ッド6の表面を研磨していた。このとき、保持具12の中心部に矢印Pのように 加工圧力をかけて上記研磨ドレッサ8の研磨面11を研磨盤4の研磨パッド6に 上方から押し付けると、該研磨面11の押圧力で上記研磨パッド6はその弾性に より少し沈んだ状態で変形する。そして、この研磨パッド6の研磨により、該研 磨パッド6の表面の平坦度を維持するとともに、パッド表面のクリーニングも行 っていた。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の研磨ドレッサ8においては、図9に示すように上記 研磨面11の断面形状は平坦面に形成されていたので、図10に示すように研磨 ドレッサ8の研磨面11を研磨盤4の研磨パッド6に上方から押し付けたときは 、外周部において所定幅でドーナツ形状に形成された研磨面11の全面で研磨パ ッド6を押圧することとなるが、この押圧による研磨パッド6の沈み込み変形は 上記研磨面11の最外周部において最も大きくなるものであった。したがって、 研磨面11の研磨パッド6に対する接触圧力は最外周部において最も大きくなり 、結果的に上記最外周部の輪郭線である円により線接触の状態となってしまうも のであった。
【0008】 このことから、上記研磨面11の最外周部に分布固着された研磨グリッドのみ が研磨パッド6に強く接触して研磨することとなり、最外周部に固着された研磨 グリッドのみが早く摩耗してしまう。しかるに、上記研磨面11の内周部に分布 固着された研磨グリッドは、研磨パッド6に対して十分な接触圧力とならず、該 研磨パッド6の研磨にはあまり寄与できないものであった。したがって、研磨面 11の最外周部に固着された研磨グリッドが摩耗した研磨ドレッサ8は、研磨パ ッド6の研磨の役には立たず、新しい研磨ドレッサ8に交換しなければならなか った。即ち、研磨ドレッサ8の寿命が短いものであった。また、一つの研磨ドレ ッサ8で多くの枚数の研磨盤4の研磨パッド6を研磨することができず、研磨盤 4の研磨効率が低下するものであった。
【0009】 そこで、本考案は、このような問題点に対処し、研磨盤との接触部において面 接触となるようにして使用時の摩耗を軽減し長寿命化を図ると共に、該研磨盤の 研磨効率を向上することができるケミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレ ッサを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案によるケミカルマシンポリッシャの研磨盤 用研磨ドレッサは、平坦で回転可能な研磨盤の盤面に化学研磨剤を供給して該研 磨盤上で被研磨物の表面を研磨するケミカルマシンポリッシャの上記研磨盤を研 磨するものであって、平盤状のベース部材の一面側を凸形の球面状に形成すると 共にその表面にダイヤモンドグリッドから成る研磨グリッドを略均一に分布させ て固着することにより研磨面を形成したものである。
【0011】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。 図1は本考案によるケミカルマシンポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサを示す 中央断面図であり、図2のA−A線断面図である。また、図2は上記研磨ドレッ サを示す平面図である。この研磨ドレッサ15は、平坦で回転可能な研磨盤の盤 面に化学研磨剤を供給して該研磨盤上でウェハ等の被研磨物の表面を研磨するケ ミカルマシンポリッシャ(以下「CMP」と略称する)において上記研磨盤を研 磨するものである。
【0012】 まず、上記CMP16の概要について図5及び図6を参照して説明する。図5 において、ロードステーション17は、ウェハカセット(図示せず)を載置する ために設けられた場所である。このウェハカセットには、図7に示すようなシリ コン基板1上に金属層3が形成された処理前のウェハ13が収納されている。ク リーンステーション18は、搬送アーム19に上記ウェハ13を渡すために設け られた場所である。上記搬送アーム19は、クリーンステーション18でウェハ 13を吸着等して支持し、図中、矢印方向に回転して後述の各位置に搬送する。
【0013】 プライマリプラテン20は、上記ウェハ13の金属層3を実際に研磨する場所 であり、図8に示すように、平坦で回転可能な研磨盤4が設けられており、その 表面には平坦な研磨パッド6が張り付けられている。また、温度上昇を抑えるた めの冷却装置等(図示せず)が配設されている。
【0014】 パッドコンディショナ21は、上記プライマリプラテン20の研磨パッド6の 表面を研磨するものであり、ドレッサアーム22の先端には、図6に示すように 位置調節具23を介して本考案の研磨ドレッサ15が回転自在に取り付けられて いる。そして、上記パッドコンディショナ21は、ドレッサアーム22の基端部 を支点として矢印B−B’方向に回動するようになっている。尚、パッドコンデ ィショナ21は、上記のように矢印B−B’方向に回動するのではなく、ドレッ サアーム22を横方向に平行移動させるような構成であってもよい。
【0015】 スラリー供給ノズル24は、PHの高い硝酸等の酸の化学研磨剤に研磨材を混 合させたスラリーをプライマリプラテン20上の研磨パッド6に供給するノズル である。
【0016】 ファイナルプラテン25は、回転可能な平坦な定盤であり、上記プライマリプ ラテン20上での研磨により処理対象のウェハ13の表面に付着した研磨剤等を 洗い落とすために設けられたものである。そして、純水供給ノズル26は、この ファイナルプラテン25の表面に純水を供給するノズルである。
【0017】 エンドステーション27は、上記ファイナルプラテン25で洗滌後のウェハ1 3を搬送アーム19から受け取って一旦置くための場所である。アンロードステ ーション28は、以上の処理済みのウェハ13を収納するウェハカセットを載置 するために設けられた場所である。なお、上記クリーンステーション18とエン ドステーション27は、ロードステーション17からアンロードステーション2 8に向かうウェハ13の搬送経路の途中に設けられている。
【0018】 次に、上記のような構成のCMP16において、プライマリプラテン20に設 けられた研磨盤4の研磨パッド6(図8参照)を研磨する研磨ドレッサ15につ いて、図1〜図3を参照して説明する。この研磨ドレッサ15の全体構成は、図 2に示すように例えば円形の平盤状のベース部材29の一面側を、図1に示すよ うに凸形の球面状に形成すると共に、図3に示すようにその球面状部30の表面 に研磨グリッド34を略均一に分布させて固着することにより、研磨面31を形 成して成る。なお、図2において、符号32は保持具12に研磨ドレッサ15を 固定するための取付用孔を示している。
【0019】 上記ベース部材29は、シリコンで形成され、或いは化学研磨剤に対する耐性 に優れたベークライト等のジュラコン樹脂で形成されている。また、球面状部3 0は、所定の直径を有する球面体の表層部を部分的に切り取った形となっており 、図2において円の外周部に対して中心部が僅かに盛り上がって球面状に形成さ れている。さらに、上記研磨グリッド34は、ダイヤモンドグリッド又はそれに 相当する硬質の物質から成る。
【0020】 そして、上記球面状部30の表面への研磨グリッド34の固着は、ニッケル等 の金属を用いた金属電着によりダイヤモンドグリッド等を略均一に分布させて固 着し、研磨面31を形成している。或いは、ガラスボンド又はレジンボンド等の 化学研磨剤に対する耐性を有する接着剤を用いて、上記球面状部30の表面へダ イヤモンドグリッド等を略均一に分布させて接着してもよい。これらにより、球 面状部30の表面に研磨面31が形成される。このとき、この研磨面31も凸形 の球面状に仕上げられることとなる。
【0021】 なお、上記研磨面31への研磨グリッド34の固着を、金属電着により固着さ せたものにおいては、該研磨グリッド34の固着を容易に行い且つその固着を強 固にすることができる。また、上記研磨面31への研磨グリッド34の固着を、 化学研磨剤に対する耐性を有する接着剤で接着したものにおいては、化学研磨剤 による研磨グリッド34の剥がれ落ちを防止することができる。さらに、上記研 磨グリッド34をダイヤモンドグリッドとしたものにおいては、ダイヤモンドグ リッドは材質が硬いと共に化学研磨剤にも強いので、前記研磨盤4の研磨パッド 6を研磨するのに最も適している。
【0022】 このように構成された研磨ドレッサ15を用いて図5及び図6に示すプライマ リプラテン20に設けられた研磨盤4の研磨パッド6を研磨するには、図4に示 すように、上記研磨ドレッサ15を図6に示すドレッサアーム22の先端に設け られた位置調節具23の保持具12で保持し、上記研磨盤4を回転させて該保持 具12に保持された研磨ドレッサ15の研磨面31を研磨パッド6の表面に上方 から接触させることにより、該研磨パッド6の表面を研磨する。
【0023】 このとき、保持具12の中心部に矢印Pのように加工圧力をかけて上記研磨ド レッサ15の研磨面31を研磨盤4の研磨パッド6に上方から押し付けると、該 研磨面31の押圧力で上記研磨パッド6はその弾性により少し沈んだ状態で変形 する。本考案においては、上記研磨面31の押圧面の全面が凸形の球面状に形成 されているので、図4に示すように、まずその凸形の球面状の頂部だけで研磨パ ッド6の表面に接触し、さらに押圧力が大きくなるに従って研磨パッド6が変形 して研磨面31と研磨パッド6との接触が深まると共に、接触部分が上記凸形の 球面状の頂部の外側方(周囲)に広がって行く。
【0024】 そして、上記研磨面31が所定の押圧力で研磨パッド6の表面に押し付けられ た状態では、該研磨パッド6の表面は研磨面31の凸形の球面状に倣った形で変 形し、該球面状の頂部を中心とした略全面で接触して、結果的に研磨面31と研 磨パッド6との接触において面接触の状態が得られる。
【0025】 このことから、上記研磨面31に分布固着された研磨グリッド34は、略全面 で分布固着されたものが研磨パッド6に面として接触して研磨することとなり、 一部分のみが早く摩耗してしまうことを防止することができ、研磨ドレッサ15 の寿命を長くすることができる。このことから、該研磨ドレッサ15の交換間隔 を延長することができ、一つの研磨ドレッサ15で多くの枚数の研磨盤4の研磨 パッド6を研磨して、研磨盤4の研磨効率を向上することができる。
【0026】
【考案の効果】
本考案は以上のように構成されたので、平盤状のベース部材の一面側を凸形の 球面状に形成すると共にその表面にダイヤモンドグリッドから成る研磨グリッド を略均一に分布させて固着して研磨面を形成したことにより、CMPの研磨盤と の接触部において結果的に面接触となるようにすることができる。したがって、 研磨ドレッサの使用時に研磨面の一部分のみが早く摩耗してしまうことを防止す ることができ、研磨ドレッサの長寿命化を図ることができる。このことから、研 磨ドレッサの交換間隔を延長することができ、一つの研磨ドレッサで多くの枚数 の研磨盤を研磨して研磨盤の研磨効率を向上することができる。また、上記研磨 盤との面接触により該研磨盤の研磨が良く行えるので、研磨盤自体の平坦度の向 上及び目づまりを防止して、その研磨盤の寿命を延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるケミカルマシンポリッシャの研磨
盤用研磨ドレッサを示す中央断面図であり、図2のA−
A線断面図である。
【図2】上記研磨ドレッサを示す平面図である。
【図3】上記研磨ドレッサの凸形の球面状部及び研磨面
を示す拡大断面図である。
【図4】上記研磨ドレッサの使用状態を示す断面説明図
である。
【図5】上記研磨ドレッサを備えたCMPを示す平面図
である。
【図6】上記CMPの要部を示す斜視図である。
【図7】CMPによって研磨されるシリコン基板を示す
断面図である。
【図8】CMPによってシリコン基板を研磨する状態を
示す断面説明図である。
【図9】従来の研磨ドレッサを示す中央断面図である。
【図10】従来の研磨ドレッサの使用状態を示す断面説
明図である。
【符号の説明】
4…研磨盤 5…基台 6…研磨パッド 12…保持具 15…研磨ドレッサ 16…CMP 20…プライマリプラテン 21…パッドコンディショナ 22…ドレッサアーム 29…ベース部材 30…球面状部 31…研磨面 34…研磨グリッド

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦で回転可能な研磨盤の盤面に化学研
    磨剤を供給して該研磨盤上で被研磨物の表面を研磨する
    ケミカルマシンポリッシャの上記研磨盤を研磨するもの
    であって、平盤状のベース部材の一面側を凸形の球面状
    に形成すると共にその表面にダイヤモンドグリッドから
    成る研磨グリッドを略均一に分布させて固着することに
    より研磨面を形成したことを特徴とするケミカルマシン
    ポリッシャの研磨盤用研磨ドレッサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009104224A1 (ja) * 2008-02-20 2009-08-27 新日鉄マテリアルズ株式会社 研磨布用ドレッサー
JP2012130994A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Nitta Haas Inc ドレッサ

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