JP2001149712A - ろ過装置及びろ過装置の逆洗方法 - Google Patents

ろ過装置及びろ過装置の逆洗方法

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JP2001149712A
JP2001149712A JP37587899A JP37587899A JP2001149712A JP 2001149712 A JP2001149712 A JP 2001149712A JP 37587899 A JP37587899 A JP 37587899A JP 37587899 A JP37587899 A JP 37587899A JP 2001149712 A JP2001149712 A JP 2001149712A
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Minoru Ichikawa
實 市川
Mutsuo Yano
睦夫 矢野
Toshifumi Kato
敏文 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逆洗効率が良く、ろ材の流失も発生しない、
ろ過装置とろ過装置の逆洗方法を提供する。 【解決手段】 ろ材で補足した懸濁成分を逆洗水により
排出する逆洗装置を備えたろ過装置において、逆洗時に
ろ材から懸濁成分を分離浮上させる微細気泡を発生させ
る気泡発生装置を配設したことを特徴とするろ過装置
と、この装置を用いて微細気泡を発生する微細気泡発生
水を注入して逆洗を行う方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆洗手段を備えた
ろ過装置並びに該ろ過装置の逆洗方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のろ過装置においては、原水中の懸
濁成分をろ材表面及びろ材間に捕捉することにより原水
をろ過している。したがって、ろ過の継続にともない当
然にろ材表面及びろ材間に原水中の懸濁成分が堆積する
ことになる。原水中の懸濁成分の堆積が進行すると、つ
いにはろ材間が閉塞して、ろ過流量の減少、それに伴う
ろ過圧力の上昇、原水中の懸濁成分の処理水への流出と
いう様々な問題が発生してくる。このような問題を解決
するために、ろ過時の水の流れとは逆方向に水を通水さ
せることによって、ろ材表面に堆積した原水中の懸濁成
分を剥離し、ろ過装置外に排出させて、ろ材を洗浄しろ
過処理能力を回復させる逆洗が行われている。しかし、
この逆洗工程は、せっかくろ過した処理水を逆洗水とし
て大量に使用するためろ過装置の大きな欠点の一つであ
り、また、大量の処理水を使用する割には堆積した原水
中の懸濁成分が効率よく排出されず、効果が低いという
問題があった。逆洗工程の前工程として、ろ材に強く付
着した原水中の懸濁成分を剥離したり、閉塞したろ材を
ばらす目的でろ材下部より空気を送り込む、空洗を行う
こともあるが、やはり効果が充分ではなかった。また、
上記洗浄不良に起因して、原水中の懸濁成分等が徐々に
固まって成長してできるマッドボールが発生したり、ろ
材の閉塞という問題が発生する。マッドボールは一度発
生してしまうと重量が重いため逆洗では排出することが
出来ない。また、逆洗時にろ材が原水中の懸濁成分と同
時に排出されてしまうという問題もあった。このような
問題は逆洗工程を具備したろ過装置共通の問題である
が、未だ満足できる解決がなされていないのが現状であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは種々の研
究及び実験の結果、従来の逆洗工程の効率の悪さが何に
起因しているのか解明し、本発明を完成した。まず、従
来の逆洗方法で逆洗を行い、逆洗排水の原水中の懸濁成
分を調査した。その結果、逆洗開始から1分間は高濃度
の原水中の懸濁成分を含む排水が排出されるが、それ以
降の排水は低濃度の原水中の懸濁成分を含んでいるにす
ぎないことが判明した。また、1分経過後の逆洗水の原
水中の懸濁成分濃度が小さかったにもかかわらず、ろ材
表面には多量の原水中の懸濁成分が残留していたのであ
る。以上のことから従来の逆洗が非常に効率が悪いもの
であったことがよく理解できる。次に1分間の逆洗を繰
り返し実施したところ、最初の逆洗では高濃度の原水中
の懸濁成分を含む排水を排出したが、2回目以降は低濃
度の原水中の懸濁成分を含む排水しか排出できなかっ
た。このことから最初の1分間で排出できなかった原水
中の懸濁成分は、以後逆洗を続けても繰り返し行っても
排出することができないことがわかった。また、空洗を
実施することによって次のような問題があることがわか
った。従来の空洗では、ろ材の下部から送り込んだ空気
が全てろ材間を通過してろ材上部の原水側に抜け出るわ
けでなく、一部がろ材間に残存してしまい、この残存し
た空気が続いて行われる逆洗によって噴出し、ろ材を大
きく巻き上げてろ材を流出させるのである。そこで、本
発明は排出すべき原水中の懸濁成分を逆洗水を注入する
前に予め上部の排出部付近まで移動させて濃縮させるこ
と、さらに空洗を行う場合には残存する空気を排出させ
た後に逆洗を行うことによって、逆洗効率がよく、洗浄
不良に起因するマッドボールの生成が抑制でき、逆洗水
量を低減し、ろ材の流出がない、ろ過装置及びろ過装置
の逆洗方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、 「1. ろ材で補足した懸濁成分を逆洗水により排出す
る逆洗装置を備えたろ過装置において、逆洗時にろ材か
ら懸濁成分を分離浮上させる微細気泡を発生させる気泡
発生装置を配設したことを特徴とするろ過装置。 2. 微細気泡を発生させる気泡発生装置が高圧で気体
を溶解した加圧水を注入することにより原水中に微細気
泡を発生させる気泡発生装置である、1項に記載された
ろ過装置。 3. 微細気泡を発生させる気泡発生装置をろ材の上側
表面より上部に配設した、1項または2に記載されたろ
過装置。 4. 微細気泡を発生させる気泡発生装置をろ材の上側
表面より上部でろ材の展開率の高さに配設した、3項に
記載されたろ過装置。 5. 微細気泡を発生させる気泡発生装置をろ材の上側
表面全体に加圧水を注入する位置に配設した、1項ない
し4項のいずれか1項に記載されたろ過装置。 6. 微細気泡を発生させる気泡発生装置がろ材の上側
表面より上部から下側に向けて高圧で気体を溶解した加
圧水を注入する装置である、1項ないし5項のいずれか
1項に記載されたろ過装置。 7. 各逆洗工程を制御する制御装置を配設した、1項
ないし6項のいずれか1項に記載されたろ過装置。 8. ろ材で補足した懸濁成分を逆洗水により排出する
逆洗装置を備えたろ過装置逆洗方法において微細気泡水
を注入し、ろ材から懸濁成分を分離浮上させ、逆洗水と
ともに排出することを特徴とするろ過装置の逆洗方法。 9. ろ材で補足した懸濁成分を逆洗水により排出する
逆洗装置を備えたろ過装置逆洗方法において、高圧で気
体を溶解した加圧水を注入し、ろ材から懸濁成分を分離
浮上させ、逆洗水とともに排出することを特徴とするろ
過装置の逆洗方法。 10. ろ材で補足した懸濁成分を逆洗水により排出す
る逆洗装置を備えたろ過装置逆洗方法において、水を抜
いてろ過装置内の原水の水位を次の第2工程及び第3工
程において、ろ材が流出しない水位まで減少する第1工
程、ろ材の下方部から空気を注入して空洗を行う第2工
程、ろ材の下方部から水を逆洗水排水口より低い位置ま
で注入することによりろ材中に残存している空気を抜く
第3工程、高圧で気体を溶解した加圧水を注入して懸濁
成分を分離浮上させる第4工程、逆洗水を注入して逆洗
水とともに懸濁成分を逆洗水排水口から排出する第5工
程からなることを特徴とするろ過装置の逆洗方法。」に
関する。
【0005】
【発明の実施の形態】まず、排出すべき原水中の懸濁成
分を逆洗水を注入する前に予め上部の排出部付近まで移
動させて濃縮させるために、本発明において、原水中に
微細気泡を発生させる気泡発生装置をろ材の上側表面よ
り上方に配設した。微細気泡を発生させることにより、
ろ材表面に堆積した原水中の懸濁成分をろ材から剥離
し、微細気泡に付着して浮上させることができる。この
ように原水中の懸濁成分を浮上させることができるた
め、原水中の懸濁成分を排出口まで移動させる距離が短
くなり、わずかな逆洗水で容易に短時間に効率よく原水
中の懸濁成分を排出できる。気泡が大きくては水中の撹
拌効果は期待できるものの、懸濁成分を分離浮上させる
ことが困難であり、分離浮上させることができたとして
も、浮上させた状態で保持することができない。そのた
め本発明では気体を高圧で溶解させた加圧水を注入して
ろ過装置内で圧を解放して微細気泡を発生させるのが好
ましい。勿論、水を撹拌分散させることにより予め微細
気泡を発生させた微細気泡水を注入することにより原水
中に微細気泡を発生させてもよい。
【0006】以下、加圧水を注入することにより微細気
泡を発生させる方法を中心に説明する。また、ろ材は重
量が大きいために微細気泡に付着して浮上させることが
なく、原水中の懸濁成分のみを選択して分離浮上させる
ことができるのである。微細気泡を発生させる注入装置
はろ材の上面、好ましくは逆洗時のろ材の展開率の高さ
に配置するのが好ましい。一方、ろ材間に残存する空気
を排出させた後に逆洗を行うために、本発明の逆洗方法
は水を抜いてろ過装置内の原水の水位を第2工程及び第
3工程においてろ材が流出しない水位まで減少する第1
工程、ろ材の下方部から空気を注入して空洗を行う第2
工程、ろ材の下方部から水を逆洗水排水口より低い位置
まで注入することによりろ材中に残存している空気を抜
く第3工程、高圧で気体を溶解した加圧水を注入して懸
濁成分を分離浮上させる第4工程、逆洗水を注入して逆
洗水とともに懸濁成分を逆洗水排水口から排出する第5
工程を順次実施することからなる。
【0007】空洗後、ろ材の下方部から水を注入するこ
とによりろ材間に残存していた空気が排出される。ま
た、水の注入を逆洗水排出部すなわち原水中の懸濁成分
排出部よりも低い水位までとすることにより、空気の排
出に伴ってろ材の流出が防止される。本発明者らは、実
験当初空洗後に静置時間を設ければ容易に残存する空気
を排出できると考えたが、予想に反してそれだけではろ
材間の残存空気を排出することはできなかった。種々実
験の結果、ろ材の下方部から水を注入することによりろ
材間に残存していた空気を排出させることができること
を見出した。なお、ろ材の下方部から水を逆洗水排出部
よりも低い水位まで注入する工程において、注入する水
は逆洗水と同じ水を用いることが配管等を統一できるた
め好ましい。
【0008】また、従来の逆洗では、逆洗水を10分程
度1回のみ注入する方法であったが、本発明では、上記
工程を数回繰り返して実施することが好ましく、これに
よって、逆洗流量に変化を与え、ろ層内部や深部に抑留
されていた原水中の懸濁成分も徐々にろ層表面まで移動
させ、最終的に排出させることができる効果が奏され
る。また、逆洗を実施した後高圧で気体を溶解させた加
圧水等の微細気泡を発生させる液を注入する工程に戻
り、高圧で気体を溶解させた加圧水の注入と逆洗を数回
実施することも上記同様有効である。高圧で気体を溶解
させた加圧水の注入方法や注入位置等はろ材の上側表面
よりも上部から注入するのが好ましい。ろ材の下部や内
部からも注入可能であるが、微細気泡がろ材間で結合し
大きな気泡に成長してしまう確立が高くなり、効率が悪
くなるからである。また、微細気泡はろ材表面全体に行
き渡るように注入することが、全ての原水中の懸濁成分
を均一に効率よく浮上可能であるため望ましい。また、
ろ材表面の上方から下側に向けて原水中の懸濁成分に直
接当たるように注入すると、その圧力によって原水中の
懸濁成分を分解剥離させて巻き上げ、原水中の懸濁成分
の分離浮上の補助的役割を果たし好ましい。特に前段階
に空洗等の原水中の懸濁成分を剥離して浮上させる工程
がない場合に好適である。
【0009】また、ろ過装置が砂層ろ過装置である場合
には、注入位置をろ材の展開率、すなわち逆洗時にろ材
が巻き上げられる高さとほぼ同じにすると、ろ材が浮上
した時に微細気泡によってろ材を洗浄することができ
る。また、微細気泡は、高圧で気体を溶解させた加圧水
を注入することにより発生させると効率よくろ材表面の
懸濁成分を分離浮上させることができて好ましい。加圧
水は比重が大きいため、ろ過装置内に注入された直後は
下向きに沈降し、ろ材表面に達した後に微細気泡が発生
するからである。
【0010】なお、本発明において微細気泡とは数μm
〜数百μmの大きさの気泡であり、好ましくは、0.5
μm〜3μmの微細気泡である。また、逆洗水には通常
処理水を使用するがそれに限定されるわけではなく、ろ
材下部より注入し逆洗水排出部より排水できればよいの
であって、例えば原水を利用することも可能である。と
ころで、ろ過装置が砂層ろ過装置の場合には、逆洗には
上述した原水中の懸濁成分の排出という役割とろ材の成
層という異なる役割がある。ろ材成層に必要な時間は、
ろ材をある程度の高さまで巻き上げることができればよ
く、短時間で充分であることがわかっており、ろ材層の
形成のためであれば逆洗時間が短くなっても全く問題は
ない。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を挙げて具体的に説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施例であるろ過装置
を示す説明図である。図示の実施例において、1がろ過
装置、2がろ材、3が原水、4が原水注入及び逆洗水排
出配管、5が逆洗水注入及び処理水排出配管、6が原水
注入口及び逆洗水排水口、7がブロア、8が微細気泡発
生装置、9が加圧水製造装置を示す。本実施例はろ過装
置1として密閉式の砂ろ過装置を用いた例である。原水
注入及び逆洗水排出配管4は、ろ過時には原水注入配管
として機能し、逆洗時には逆洗水排出配管として機能す
る。また、原水注入口及び逆洗水排水口6も同様、ろ過
時には原水注入口として機能し、逆洗時には逆洗水排水
口として機能する。逆洗水注入及び処理水排出配管5
は、逆洗時及びろ材下方部から水を注入して空気を抜く
工程(第三工程という)においては逆洗水注入配管とし
て機能し、ろ過時及び原水の水位を減少させる工程(第
一工程という)においては処理水排出配管として機能す
る。原水注入及び逆洗水排出配管4は、ろ過時には原水
注入配管として機能し、逆洗時には逆洗水排出配管とし
て機能する。ブロア7は、工程(第二工程という)にお
いて空気を導入するための装置であって、原水注入及び
逆洗水排出配管5に空気を注入することにより、ろ材下
部より空気を導入する。微細気泡発生装置8は、原水中
に微細気泡を注入することにより微細気泡に懸濁成分を
付着させ、ろ材から懸濁成分を分離浮上させるための装
置である。本実施例では微細気泡発生装置8を加圧水を
注入する装置とした。加圧水製造装置9は、高圧下で水
中に気体を溶解させる装置であって、この装置で製造し
た加圧水を微細気泡発生装置8から注入する。加圧水が
ろ過装置内の原水中に注入されると、圧が解放され水中
に溶解していた気体が微細気泡となって発生する。な
お、微細気泡発生装置8の設置位置は、ろ材表面から上
方にろ層の厚みの3割の距離を離した高さに設置した。
この高さはろ材の展開率にほぼ等しい高さとなるため、
ろ材が浮上した時に加圧水によって洗浄されて、洗浄効
果が向上する。
【0013】図2は微細気泡発生装置8の下部平面図で
ある。図に示すように微細気泡発生装置8は十字形状
で、加圧水注入口10が全体に配設されており、加圧水
がろ材の上側表面全体に、下側に向けて注入可能に形成
されている。図3及び図4は微細気泡発生装置8の他の
実施例を示す下部平面図である。図3は放射状に形成さ
れ、図4は同心円状に形成されており、いずれも加圧水
をろ材の上側表面全体に、下側に向けて注入可能であ
る。
【0014】図5から図8は、ろ過装置内の原水の変化
を示すことにより、本発明の一実施例である逆洗方法を
説明した説明図である。図5は、水を抜いてろ過装置内
の原水を水位を減少させた第一工程及びろ材の下方部か
ら空気を導入する第二工程での水位を示す。図示した位
置まで水位を減少させて空気を導入するため、空気導入
時にろ材が流出することがない。図6は、第三工程にお
いてろ材の下方部から水を注入した後の水位を示してい
る。図示したように逆洗水排水口より低い位置までしか
水を注入しないため、ろ材中に残存している空気の排出
にともなってろ材が流出することはない。図7は、第四
工程において加圧水を注入して懸濁成分を分離浮上させ
た時点の水位を示す。本実施例では加圧水の注入を逆洗
水排水口より若干低い位置までとしたが、それ以上に加
圧水を注入して加圧水とともに懸濁成分を逆洗水排水口
より排出させてもよい。図8は、第五工程において逆洗
水を注入しているところを示している。第四工程におい
て分離浮上させた懸濁成分が逆洗水とともに逆洗水排水
口より排出される。
【0015】比較試験 本発明の逆洗方法と従来例の逆洗方法における原水中の
懸濁成分排出量、逆洗水量、逆洗時間を比較した。本実
施例の方法では、2分の逆洗を3回繰り返して行った。
試験結果をグラフ1、2及び表1、2に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表1は、逆洗時間経過ごとの原水中の懸濁
成分排出量(mg/リットル)を示した表である。グラ
フ1、2は、縦軸に原水中の懸濁成分排出量(mg/リ
ットル)を示し、横軸に逆洗時間を示したグラフであ
り、逆洗時間経過後の原水中の懸濁成分排出量をプロッ
トしたグラフであり、グラフ1が実施例、グラフ2が従
来例のグラフである。実施例のグラフ1において、1、
2、3回目それぞれの逆洗の間の間隔は、第一工程から
第四工程を実施するのに要した時間を表している。表2
は、グラフから逆洗全行程で排出された原水中の懸濁成
分排出量(mg/リットル)を割り出した数値を示して
いる。本実施例においては、2分の逆洗を3回繰り返し
て実施した。従来例では、10分の逆洗が1回のみであ
る。試験条件は、逆洗流量が125リットル/分、空洗
量が0.7リットル/分であり、実施例で注入する加圧
水の空気含有量は10%である。従来例が、逆洗時間1
0分、逆洗水が1250リットルで総原水中の懸濁成分
排出量が403グラムであったのに対し、実施例では、
1回の逆洗、すなわち逆洗時間2分、逆洗水が250リ
ットルで総原水中の懸濁成分排出量が384グラムであ
り、逆洗時間、逆洗水量が5分の1であるにも係わらず
ほぼ同等の原水中の懸濁成分を排出させることができ
る。また、逆洗を2回繰り返して実施することにより、
全逆洗時間約7分、逆洗水500リットルで累積の総原
水中の懸濁成分排出量が489グラムであり、逆洗時
間、逆洗水ともに少ないにもかかわらず、総原水中の懸
濁成分排出量は従来例より21%増加しており、効率的
な逆洗ができていることが理解できる。また、逆洗3回
繰り返して実施すると、全逆洗時間約12分、逆洗水7
50リットルで累積の総原水中の懸濁成分排出量が50
7グラムとなり、従来例より全逆洗時間は従来例より多
少要するものの、少ない逆洗水量で総原水中の懸濁成分
排出量は従来例より26%増加しており、効率的な逆洗
ができていることが理解できる。
【0019】
【発明の効果】本発明のろ過装置及びろ過装置の逆洗方
法は、上述のごとく逆洗効率がよく、逆洗時間を短くす
ることができ、洗浄不良に起因するマッドボールの生成
が抑制でき、逆洗水量の低減が可能で、ろ材の流出もな
いという優れた効果を奏する。また、原水中の懸濁成分
を効率よく排出できろ過装置内をきれいな状態に保つこ
とができるため、薬品洗浄の頻度も減らすことが可能と
なる等副次的効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるろ過装置を示す説明図
である。
【図2】本発明の一実施例の微細気泡発生装置の下部平
面図である。
【図3】本発明の他の実施例の微細気泡発生装置の他の
実施例を示す下部平面図である。
【図4】本発明の他の実施例の微細気泡発生装置の他の
実施例を示す下部平面図である。
【図5】ろ過装置内の原水の水位の変化を示すことによ
り、本発明の一実施例である逆洗方法を示す説明図であ
る。
【図6】ろ過装置内の原水の水位の変化を示すことによ
り、本発明の一実施例である逆洗方法を示す説明図であ
る。
【図7】ろ過装置内の原水の水位の変化を示すことによ
り、本発明の一実施例である逆洗方法を示す説明図であ
る。
【図8】ろ過装置内の原水の水位の変化を示すことによ
り、本発明の一実施例である逆洗方法を示す説明図であ
る。
【図9】本発明における懸濁成分排水量、逆洗水量、逆
洗時間を示すグラフである。
【図10】比較例の懸濁成分排水量、逆洗水量、逆洗時
間を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ろ過装置 2 ろ材 3 原水 4 原水注入及び逆洗水排出配管 5 逆洗水注入及び処理水排出配管 6 原水注入口及び逆洗水排水口 7 ブロア 8 微細気泡発生装置 9 加圧水製造装置 10 加圧水注入口

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ろ材で補足した懸濁成分を逆洗水により
    排出する逆洗装置を備えたろ過装置において、逆洗時に
    ろ材から懸濁成分を分離浮上させる微細気泡を発生させ
    る気泡発生装置を配設したことを特徴とするろ過装置。
  2. 【請求項2】 微細気泡を発生させる気泡発生装置が高
    圧で気体を溶解した加圧水を注入することにより原水中
    に微細気泡を発生させる気泡発生装置である、請求項1
    に記載されたろ過装置。
  3. 【請求項3】 微細気泡を発生させる気泡発生装置をろ
    材の上側表面より上部に配設した、請求項1または2に
    記載されたろ過装置。
  4. 【請求項4】 微細気泡を発生させる気泡発生装置をろ
    材の上側表面より上部でろ材の展開率の高さに配設し
    た、請求項3に記載されたろ過装置。
  5. 【請求項5】 微細気泡を発生させる気泡発生装置をろ
    材の上側表面全体に加圧水を注入する位置に配設した、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載されたろ過装
    置。
  6. 【請求項6】 微細気泡を発生させる気泡発生装置がろ
    材の上側表面より上部から下側に向けて高圧で気体を溶
    解した加圧水を注入する装置である、請求項1ないし5
    のいずれか1項に記載されたろ過装置。
  7. 【請求項7】 各逆洗工程を制御する制御装置を配設し
    た、請求項1ないし6のいずれか1項に記載されたろ過
    装置。
  8. 【請求項8】 ろ材で補足した懸濁成分を逆洗水により
    排出する逆洗装置を備えたろ過装置逆洗方法において微
    細気泡水を注入し、ろ材から懸濁成分を分離浮上させ、
    逆洗水とともに排出することを特徴とするろ過装置の逆
    洗方法。
  9. 【請求項9】 ろ材で補足した懸濁成分を逆洗水により
    排出する逆洗装置を備えたろ過装置逆洗方法において、
    高圧で気体を溶解した加圧水を注入し、ろ材から懸濁成
    分を分離浮上させ、逆洗水とともに排出することを特徴
    とするろ過装置の逆洗方法。
  10. 【請求項10】 ろ材で補足した懸濁成分を逆洗水によ
    り排出する逆洗装置を備えたろ過装置逆洗方法におい
    て、水を抜いてろ過装置内の原水の水位を次の第2工程
    及び第3工程において、ろ材が流出しない水位まで減少
    する第1工程、ろ材の下方部から空気を注入して空洗を
    行う第2工程、ろ材の下方部から水を逆洗水排水口より
    低い位置まで注入することによりろ材中に残存している
    空気を抜く第3工程、高圧で気体を溶解した加圧水を注
    入して懸濁成分を分離浮上させる第4工程、逆洗水を注
    入して逆洗水とともに懸濁成分を逆洗水排水口から排出
    する第5工程からなることを特徴とするろ過装置の逆洗
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010013596A1 (ja) * 2008-07-31 2010-02-04 株式会社 ブンリ 濾過装置

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