JP3154320B2 - ろ過装置の洗浄方法 - Google Patents
ろ過装置の洗浄方法Info
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Description
法に係り、特に、廃水や用水などの処理に利用される浮
上性のろ材を用いるろ過装置の洗浄方法に関するもので
ある。
ックなどの浮上性の粒状ろ材を有するろ過装置は、ろ過
槽上部にろ材流出防止を兼ねた集水板を設け、原水を上
向流で通水することで浮上したろ材が固定層を形成し、
ろ過機能を発揮している。このような浮上性の粒状ろ材
を有するろ過装置は、図1のような通常のろ過装置とし
て以外に、被処理水中の有機物や窒素を生物学的に除去
する生物膜ろ過装置としての適用も可能である。例え
ば、図2に示すようにろ過槽1下部から空気6を供給
し、ろ材層2内を好気条件として有機物やアンモニア性
窒素を処理する好気性生物膜ろ過装置、図1と同じ装置
構成でSS除去だけを目的とした場合よりろ過速度を遅
くすることでろ材層内を嫌気条件として有機物や硝酸性
窒素を処理する嫌気性生物膜ろ過装置、さらに、図3に
示すようにろ材層内に空気を供給し、空気供給管6の下
部を嫌気部2″、上部を好気部2′とした一槽で窒素を
除去する生物膜ろ過装置などがある。
合、好気部2′でアンモニア性窒素を硝化し、硝化によ
り生じた硝酸性窒素を含む処理水の一部を嫌気部に循環
9し、嫌気部2″で原水中の有機物を利用して循環水中
の硝酸性窒素を除去することで窒素除去が行われる。こ
のような浮上性のろ材を有するろ過装置では、通水にと
もない捕捉したSSの蓄積により、また、生物膜ろ過装
置では捕捉したSSの蓄積と生物膜の成長により、ろ層
が閉塞し洗浄が必要となる。ここで、比重が水より重い
ろ材を有するろ過装置の場合は、ろ過槽下部から空気を
供給して行う空気洗浄工程やろ過槽下部から水を供給し
て行う水洗浄工程、また、空気洗浄と水洗浄を同時に行
う空気・水同時洗浄工程などを組み合わせて洗浄が行わ
れる。
Sを剥離すると共に、ろ過処理工程で圧密化されたろ材
層をゆるめる効果がある。空気・水同時洗浄工程では、
ろ材層を流動化させ、ろ材相互の衝突、摩擦や水・空気
の剪断力でろ材に付着したSSを剥離する効果がある。
水洗浄工程は、ろ材層を膨張させながら空気洗浄工程や
空気・水同時洗浄工程で剥離したSSを排出する工程で
ある。比重が水より重いろ材を有するろ過装置では、ろ
材が沈もうとする方向とは逆に空気や水が供給されるた
め、効果的な洗浄が行われる。とりわけ、空気・水同時
洗浄工程は洗浄効果が高く、比重が水より重いろ材を有
する生物膜ろ過装置ではろ材表面に付着した生物膜を剥
離させるのに有効である。ところで、比重が水より重い
ろ材を有するろ過装置の洗浄方法を、浮上性のろ材を有
するろ過装置に適用する場合、空気はろ材層下部から行
い、水はろ過槽上部より下向流で通水することになる。
に対して逆方向となるが、空気はろ材が浮上する方向と
同じ方向に供給することになる。水供給時にろ材は若干
膨張するものの前述のような材質のろ材は、ろ材比重が
0.3以下と極めて軽いため流動するまでは至らず、空
気供給時にはろ材層が空気により上部に押しつけられる
ため、ろ材層が固定し洗浄が不充分になる。空気と水を
同時に供給した場合も空気によりろ材が上部に押しつけ
られるため、ろ材層の流動が妨げられ、効果的な洗浄が
行われないという問題が生じていた。これに対し、ろ材
層を流動化させ、良好な洗浄を得るために、例えば、ろ
材層下部に攪拌機を設け、高速で回転させることで比重
の軽い浮上性のろ材を流動化させる方法がある。ろ過装
置が小さい場合はこのような洗浄方法でも問題ないが、
ろ過装置が大きくなると、大きな攪拌動力が必要になる
ばかりでなく、攪拌装置のメンテナンスを行うにはろ材
をすべてろ過槽から抜き出さねばならないなどの問題が
生じてくる。
浮上性ろ材(例えば、比重0.3以下)を有するろ過装
置を特別な機械設備を使用せずに、空気と水を用いて簡
単かつ効果的に洗浄を行う方法を提供することを課題と
するものである。
に、本発明では、浮上性のろ材を用いたろ過装置の洗浄
方法において、前記ろ材のろ材層下部に気体層を形成
し、該形成した気体層を一気に上昇させてろ材層を攪乱
・洗浄することとしたものである。また、本発明では、
浮上性のろ材を用いたろ過装置の洗浄方法において、前
記ろ材のろ材層下部に気体を導入して、ろ材の浮上性を
利用してろ材層を浮上固定する第1工程と、引き続きろ
材層下部から気体を導入しながらろ材層を固定し、ろ材
層上部から水を下向流で流し、固定したろ材層下部に気
体層を形成させる第2工程と、気体の導入を止めてろ材
層上部から水を下向流で流して、ろ材層下部の気体層を
一気に上昇させてろ材層上部に排出させ、ろ材層を攪乱
・洗浄する第3工程とを1回又は複数回反復することと
したものである。
れる気体層の高さは、ろ材層高さの10%以上とするの
がよく、また、前記第1工程又は第2工程で導入する空
気量は、0.1m3 /(m2 ・分)以上とし、第2工程
又は第3工程で流す水量は、0.3m3 /(m2 ・分)
以上とするのがよい。本発明のろ過装置は、表面に微生
物を付着させた浮上性ろ材を有する生物膜ろ過装置にも
適用できる。本発明は、下向流の水と上向流の気体の拮
抗的状態を利用して、ろ材層下部に気体層を形成し、こ
れを破壊することで軽いろ材を攪乱・洗浄する無動力の
洗浄方法である。
ろ材層下部に空気を供給する。この時、ろ材層は空気で
浮上性を増し押し上げられ固定された状態になる。この
第1工程を設けないと、第2工程で水の下向流によりろ
材層がゆるみ、空気層の形成がうまくいかない。次の第
2工程で、空気の供給を維持しながら、ろ過槽上部から
水を下向流で流すことでろ材層は固定されたまま、ろ材
層下部に空気層が形成され、ある程度まで生長する。さ
らに第3工程で、空気の供給を止め水のみを下向流で通
水した状態にすると、浮上固定していたろ材層が下に向
かって膨張し、第2工程で形成された空気層の空気が一
気にろ材層上部に向かって吹き出し、ろ材が激しく流動
化する。ろ材の流動に伴いろ材層の空隙に捕捉されてい
たSSやろ材表面に付着していたSSが剥離し、剥離し
たSSは下向流で通水されている水によりろ過槽底部の
ドレン管より排出されるため、効果的な洗浄が行われ
る。空気層の空気が排出された後はろ材の流動が徐々に
収まるため、洗浄が不充分な場合は再度第1工程から洗
浄を繰り返せばよい。
は、形成する空気層の高さをろ材層高さの10%以上に
するのが良い。これより低いと、第3工程時に空気層の
排出に伴うろ材の流動が小さくなるため洗浄が不充分に
なる。空気の供給量は0.1m3 /(m2 ・分)以上、
好ましくは0.2m3 /(m2 ・分)以上とするのがよ
い。0.1m3 /(m2 ・分)以下では、空気層を形成
する前に空気がろ材層上部に逃げていく割合が多く、空
気層を形成するまでに時間がかかるためである。実用的
には空気量は0.2〜0.5m3 /(m2 ・分)程度で
十分である。また、第1工程と第2工程の空気量は必ず
しも同じである必要はない。第2工程及び第3工程の水
量は0.3m3 /(m2 ・分)以上、好ましくは0.5
m3 /(m2 ・分)以上とするのがよい。これは、0.
3m3 /(m2 ・分)以下では空気の上昇を抑えられ
ず、空気層を形成し難くなり、また、水量が少ない場合
前記第3の工程でろ材が膨張しにくく、ろ材の流動が小
さくなるため洗浄が不充分になるためである。実用的な
水量は0.5〜1m3 /(m2 ・分)程度で十分であ
る。また、第2工程と第3工程の水量は必ずしも同じで
ある必要はない。
工程,第3工程の順で1回以上行うことが必要である
が、本発明の洗浄方法前後に別の洗浄工程があっても本
発明の洗浄方法が制限されるものではない。例えば、浮
上性ろ材を有する生物膜ろ過装置の場合、洗浄前ではろ
材表面に増殖した微生物によりろ材比重が重くなるた
め、水を下向流で通水することでろ材がかなり膨張し、
適度に膨張した時点で、水を下向流で通水しながら、空
気を供給することでろ材が流動化する。しかしながら、
ろ材表面がある程度洗浄されてろ材の比重が軽くなって
くると、膨張していたろ材層が徐々に上部に固定された
状態になり、洗浄がうまく行かなくなる。このような場
合には、引き続き本発明の洗浄を行うことで良好な洗浄
が行えることになる。すなわち、本発明の洗浄工程を含
む洗浄方法であれば、本発明以外の洗浄工程が含まれて
いても良好な洗浄が行えるのである。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 浮上性のろ材を2m充填した図2の生物膜ろ過装置を用
いて、本発明の洗浄を行った。前記第1工程及び第2工
程の空気量は0.25m3 /(m2 ・分)とし、第2工
程及び第3工程も水量は1m3 /(m2 ・分)とした。
1サイクル中で各工程をいずれも1分とし、4サイクル
行った。1サイクル当たりの洗浄排水量はろ材容積の1
倍である。洗浄排水量とSS排出率を表1に示す。本洗
浄方法では、ろ材容積の2倍の洗浄排水量で捕捉SSの
約80%が排出され、ろ材容積の3倍で約90%が排出
された。
た第2工程と第3工程のみで洗浄を行った。実施例と同
様1サイクル中の各工程の時間はいずれも1分とし、4
サイクル行った。洗浄排水量とSS排出率を表1に示
す。第1工程を入れない本洗浄方法では、1サイクル目
にはろ材表面に増殖した微生物によりろ材比重が重くな
っているため、ろ材が流動化したが、2サイクル目以降
はろ材が流動化せず、SSの排出率はろ材容積の2倍の
洗浄排水量で約70%が排出され、3倍で約80%であ
った。
た第1工程と第3工程のみで洗浄を行った。1サイクル
中の各工程の時間はいずれも2分とし、4サイクル行っ
た。洗浄排水量とSS排出率を表1に示す。この場合の
洗浄では、ろ材が流動せず、SSの排出率はろ材容積の
2倍の洗浄排水量で55%が排出され、3倍で約70%
であった。以上の結果から、前記第1工程,第2工程,
第3工程の順で行う本洗浄方法により、始めて空気と水
だけでも効果的な洗浄ができた。
を使用せずに、空気と水だけの簡単な方法で浮上ろ材を
有するろ過装置の効果的な洗浄が可能である。
構成図。
す全体構成図。
示す全体構成図。
層、2″:嫌気部のろ材層、3:集水板、4:原水、
5:処理水、6:散気用空気及び洗浄用空気、7:洗浄
用水、8:洗浄排水、9:循環ライン、10:洗浄用空
気
Claims (5)
- 【請求項1】 浮上性のろ材を用いたろ過装置の洗浄方
法において、前記ろ材のろ材層下部に気体層を形成し、
該形成した気体層を一気に上昇させてろ材層を攪乱・洗
浄することを特徴とするろ過装置の洗浄方法。 - 【請求項2】 浮上性のろ材を用いたろ過装置の洗浄方
法において、前記ろ材のろ材層下部に気体を導入して、
ろ材の浮上性を利用してろ材層を浮上固定する第1工程
と、引き続きろ材層下部から気体を導入しながらろ材層
を固定し、ろ材層上部から水を下向流で流し、固定した
ろ材層下部に気体層を形成させる第2工程と、気体の導
入を止めてろ材層上部から水を下向流で流して、ろ材層
下部の気体層を一気に上昇させてろ材層上部に排出さ
せ、ろ材層を攪乱・洗浄する第3工程とを、1回又は複
数回反復することを特徴とするろ過装置の洗浄方法。 - 【請求項3】 前記第2工程で形成される気体層の高さ
は、ろ材層高さの10%以上とすることを特徴とする請
求項2記載のろ過装置の洗浄方法。 - 【請求項4】 前記第1工程又は第2工程で導入する空
気量は、0.1m3/(m2 ・分)以上とし、第2工程
又は第3工程で流す水量は、0.3m3 /(m2 ・分)
以上とすることを特徴とする請求項2記載のろ過装置の
洗浄方法。 - 【請求項5】 前記ろ過装置が、表面に微生物を付着さ
せた浮上性ろ材を有する生物膜ろ過装置であることを特
徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のろ過装置の
洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20856195A JP3154320B2 (ja) | 1995-07-25 | 1995-07-25 | ろ過装置の洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|
JPH0938424A JPH0938424A (ja) | 1997-02-10 |
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1995
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