JP2001149198A - 糸底溝成形方法及びその成形装置 - Google Patents

糸底溝成形方法及びその成形装置

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JP2001149198A
JP2001149198A JP33394199A JP33394199A JP2001149198A JP 2001149198 A JP2001149198 A JP 2001149198A JP 33394199 A JP33394199 A JP 33394199A JP 33394199 A JP33394199 A JP 33394199A JP 2001149198 A JP2001149198 A JP 2001149198A
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thread bottom
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yarn
thread
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JP33394199A
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Norihiro Taguchi
典宏 田口
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Original Assignee
YAMAWA TOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に、薄手の食器類の糸底に糸底溝を形成す
る。 【解決手段】 糸底W1を有する成形体Wの生素地の素焼
き処理後において、この素焼き成形体Wの糸底W1に略半
円状の糸底溝Xを研削することにより、肉厚に拘らず容
易に糸底溝Xを形成し、焼成後、歪み等を生ずることの
ない良品の製造を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陶磁器製食器類の
糸底(器底に外方突出した環状凸部)内から洗浄水等を
自然流下させる糸底溝の成形方法及びその成形装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭はもちろん特に大量の食器類
を使用する食堂等では、食器類の汚れを迅速に落とすた
めに、食器洗浄乾燥機が使われている。ところで、近
時、環境ホルモンの溶出の疑いが極めて低く、雑菌等が
付着、繁殖し難いこと等衛生面への配慮から、合成樹脂
製食器類から清潔感の高い陶磁器製食器類への使用を望
む傾向にある。しかしながら、例え陶磁器製の食器類を
使用しても、洗浄乾燥機内に投入された食器類は逆さ向
きや内面を下向きにして斜めに立てかけられた状態で洗
浄されているため、上向きになっている糸底内に洗浄水
が溜まってしまい、そのまま乾燥するとその洗浄水が汚
れとして付着し完全に綺麗にならない。そこで、糸底内
に溜まる洗浄水を流出させるべく陶磁器製食器類の糸底
に略凹状の糸底溝を成形することが考えられた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここに、機械ロクロを
使用した陶磁器製食器類の代表的な成形方法として、外
ゴテロクロ成形と内ゴテロクロ成形が挙げられる。前者
の成形方法では、食器類の内面を成形する凸面状の内型
を回転させながら、糸底を含む外面形状を外ゴテで成形
するため、この時点で糸底溝を成形できず、よって成形
後、糸底の適所を凹状に切欠して糸底溝を成形する2次
加工を必要としているが、この2次加工では、糸底溝成
形時に、削り屑が成形体に付着したり、糸底溝成形部周
辺が余分に切欠されること等その他の諸条件によって、
焼成後、製品に歪み、亀裂等を生ずるといった不具合を
有していた。又、後者の成形方法では、食器類の外面を
成形する凹状外型内に、糸底溝の成形面を形成すること
により、糸底溝を容易に形成できるが、元々この成形法
は、薄手の成形品の製造には不向きのため、全ての食器
類の製造には対応できない課題を有していた。本発明
は、食器類の肉厚に拘らず、特に薄手の(2〜3mm程
度)の食器類に糸底溝が成形できる糸底溝成形方法及び
その成形装置を提供し、歪み、亀裂等の生じない製品を
製造することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
み、糸底を有する成形体の生素地の素焼き処理後におい
て、この素焼き成形体の糸底に略半円状の糸底溝を研削
することにより、焼成後、歪み等を生ずることのない良
品の製造を可能にして、上記課題を解決する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例を図面に基
づいて説明する。図1に本発明に係る糸底溝成形装置の
概略平面図、図2に概略正面図、図3に概略背面図を示
す。この糸底溝成形装置1は、糸底を有する成形体の生
素地(以下、単に生素地と称する。)を素焼き処理して
得られた素焼き成形体(以下、単に成形体Wと称す
る。)を加工する装置である。
【0006】以下、糸底溝成形装置1の構成について詳
述する。糸底溝成形装置1の本体2は、移動用のキャス
ター3及び定置固定用のジャッキ4付きの基台5を設
け、該基台5上の中央に回転軸6を直立配置している。
尚、回転軸6は、基台5上の中央に設けた軸受6aにより
回転自在に支持されている。又、基台5上の適所に駆動
モータ7を設置し、該駆動モータ7をスプロケット8a、
8b及びチェーン8cから成る伝動機構8を介して回転軸6
に連繋している。回転軸6の上端には、円形状のターン
テーブル9の中心を水平固定して成り、駆動モータ7の
作動により、ターンテーブル9を一方向(図1におい
て、左回り)にのみ回転自在と成している。駆動モータ
7は、間歇駆動する様に設定され、ターンテーブル9が
6分の1回転する毎に停止する様に成している。
【0007】そして、本体2には、ターンテーブル9が
間歇的に回転した後に、ターンテーブル9を位置決め固
定するロック手段10を設けている。このロック手段10
は、駆動モータ7に連動する様に設定され、ターンテー
ブル9に近接配置したロック主体部11と、ターンテーブ
ル9の下面外周の6等分位置に配置したロック従体部12
とから成る。
【0008】ロック主体部11は、本体2の背面側で基台
5上に立設した支柱13の上端に設置したシリンダ11であ
り、該シリンダ11のロッド11aをターンテーブル9の一
直径線上に対応配置すると共に、ロッド11aの先端にロ
ック従体部12に係脱自在な係合片11bを設けている。
尚、図1に示す様に、係合片11bはロッド11aの収縮時
において、未接触状態と成す様に設定している。ロック
従体部12は、図1に示す様に、平面視L字板状に形成さ
れ、その内角部12aをターンテーブル9の外方へ指向さ
せて成り、駆動モータ7により、ターンテーブル9が6
分の1回転して一旦停止した後、シリンダ11のロッド11
aが伸長して、その先端の係合片11bがロック従体部12
の内角部12aに突入停止することにより、ターンテーブ
ル9を位置決め固定する様に成している。
【0009】又、図1に示す様に、ターンテーブル9上
面の外周側には、その円周の6等分位置にして、且つ、
ロック従体部12の間にパレット14を固定している。この
パレット14は、円板状の基体の略半円分をターンテーブ
ル9の外周縁より食み出す様にターンテーブル9に固定
され、その食み出した部分に略V字状の切欠部15を形成
している。又、パレット14の上面には、成形体Wの位置
決め保持具16を突設している。この位置決め保持具16
は、略L字ブロック状に形成して成り、その内角部をパ
レット14の中心に指向する様にして、且つパレット14の
同心円上に少なくとも3個を配置すると共に、各位置決
め保持具16は、パレット14の半径方向へ移動自在に装着
されている。そして、位置決め保持具16をパレット14の
適宜同心円上に移動することにより、位置決め保持具16
の内角部16aを成形体Wの外径に対応させ、位置決め保
持具16の水平部16b上に反転した成形体Wを載置固定し
ている。
【0010】尚、位置決め保持具16の半径方向への移動
は、パレット14の半径方向に貫設した長孔17に位置決め
保持具16下部に突設した凸部(図示せず)を摺動自在に
装着することで成され、位置決め保持具16の固定は、凸
部の下部に設けた長孔17より大径なねじ込み式の円板ハ
ンドル(図示せず)をパレット14下面に当接する迄ねじ
込むことで成される。又、パレット14上面には、これに
同心の複数円が目盛り(図示せず)として刻設され、こ
の目盛に合わせて各位置決め保持具16を成形体Wに対応
した同心円上に配置する様に成している。
【0011】又、本体2のターンテーブル9の周囲に
は、ターンテーブル9の回転方向(左回り)に、成形体
Wの搬入出部18、糸底溝成形部19、切り屑除去部20及び
糸底溝表面処理部21を順次設置しており、これらについ
て以下詳述する。
【0012】先ず、搬入出部18は、図1、2に示す様
に、本体2の正面左側に位置して成り、搬入出部18に位
置するパレット14上に加工前の成形体Wを人手により載
置し、又加工後の成形体Wをパレット14上より人手によ
り取り出す様に成している。尚、成形体Wの供給又は取
り出しの際に、成形体Wを持つ手がパレット14の切欠部
15を通り抜けできることで、その作業を迅速に行える様
に成している。
【0013】糸底溝成形部19は、図1、3に示す様に、
搬入出部18より120度及び180度位相した位置に研
削装置22を夫々設けている。研削装置22は、基台5の側
面後部に立設した支柱23上部より糸底溝成形部19へ張出
した片持ち梁23aに設置しており、各研削装置22は、こ
れに組み込まれた砥石車24の外径が異なる以外は、同一
構造のため一方の研削装置22について図4〜6に基づき
以下説明する。又、本実施例では、糸底溝成形部19に、
外径の異なる砥石車24を装着した研削装置22を2基設け
たものを示したが、1基又は3基以上設けても良く、例
えば1基の場合、搬入出部18より180度位相した位置
に、3基の場合、搬入出部18より60度、120度及び
180度位相した位置に研削装置22を夫々設ける。この
研削装置22は、片持ち梁23aの先端に高さ調整手段25を
介して取付けた昇降装置26に取付けている。
【0014】高さ調整手段25は、片持ち梁23aの先端に
固定した基板27に、手動ハンドル28に連結された送り螺
子棒29と、その左右に平行なリニアレール30、30aを上
下配置し、該送り螺子棒29及びリニアレール30、30aに
昇降装置26のモータベース31を上下動自在に取付けて成
り、手動ハンドル28にて回転する送り螺子棒29により、
モータベース31(昇降装置26)の上下位置を微調整し、
糸底溝成形部19に位置するパレット14上の成形体Wに対
し、研削装置22における砥石車24の上下位置を設定して
いる。昇降装置26は、モータベース31の上部にサーボモ
ータ32を固定し、該サーボモータ32の駆動軸に連結した
送り螺子棒33と、その左右に平行なリニアレール34、34
aを上下配置し、該送り螺子棒33及びリニアレール34、
34aに、研削装置22を固定した昇降体35を上下動自在に
取付けて成り、サーボモータ32の作動で回転する送り螺
子棒33により、昇降体35を上下動自在と成している。
【0015】昇降体35は、糸底溝成形部19に配置される
パレット14の中心軸線上に垂下した昇降棒36を介して、
その下端に研削装置22を固定している。この昇降棒36
は、上記基板27下部に垂直突出した水平板27aに設けた
ボールスプライン36aに摺動自在に挿通案内される様に
成している。又、昇降棒36は、その軸線方向に長いスプ
ライン溝を周設し、該スプライン溝内にボールスプライ
ン36aに内装されたボールが摺接することにより、昇降
棒36に取付けた研削装置22における砥石車24の位置を規
制している。
【0016】研削装置22は、圧縮空気の供給により高速
回転するエアーモータ37の回転軸に、所定径の砥石車24
を取付けて成り、エアーモータ37を昇降棒36の下端に固
定したステー38に取付けている。ステー38は、昇降棒36
を中心に3方へ放射突出した支持腕39を設け、各支持腕
39にはその長さ方向及び上下方向に位置調節自在な位置
決め装置40を介してエアーモータ37を砥石車24が昇降棒
36の軸線に指向する様に取付けている。そして、位置決
め装置40により、砥石車24は、パレット14上に載置した
成形体Wの糸底W1上方で、その回転軸を糸底W1の直径線
上に配置する様に設定され、昇降装置26により、各砥石
車24を糸底W1の円周方向、即ち糸底W1円周の3等分位置
に配置して上下動する様に成している。
【0017】エアーモータ37は、図示しないエアーコン
プレッサーに配管接続され、圧縮空気の供給により、砥
石車24を回転させる構成であり、そのため、圧縮空気の
排気口41が回転軸の先端面に設けられ、この排気口41か
ら砥石車24の前方へ噴気される空気噴射手段41により、
他の砥石車24に空気を吹き付け、成形体Wの研削時に生
ずる切り屑を吹き払う様に成している。又、上記の様
に、空気噴射手段41により吹き払われた切り屑は、各砥
石車24に近接配置した切り屑吸引手段42より吸引除去さ
れる。この切り屑吸引手段42は、図示しないバキューム
装置に接続された吸引主管43を片持ち梁23aに沿って配
設し、この吸引主管43より分岐降下した分岐管43aの吸
引口を各砥石車24の夫々に近接配置している。
【0018】切り屑除去部20は、図1、7、8に示す様
に、糸底溝成形部19の(図1において右側の)研削装置
22より60度位相した位置に、外部と隔離した空間を有
するトンネル型の集塵フード44を設けている。集塵フー
ド44は、図1において基台5の左側の支柱23の前方に別
途立設した支柱45に固定され、パレット14の軌道上に出
入口44a、44bを開設すると共に、噴気手段46と切り屑
吸引手段47を内装している。噴気手段46は、集塵フード
44内部上方より垂下して設けた複数の空気噴射管であ
り、該空気噴射管46は、上記エアーコンプレッサに配管
接続され、集塵フード44内に配置したパレット14上の成
形体Wに圧縮空気を噴射し、糸底溝成形部19において、
切り屑吸引手段42で除去できなかった成形体W上の切り
屑を吹き払う様に成している。切り屑吸引手段47は、集
塵フード44の左右側壁よりその内部空間に連通接続した
吸引ダクト48を上記バキューム装置に接続して成り、噴
気手段46により集塵フード44内で吹き上がった切り屑を
吸引除去する様に成している。
【0019】糸底溝表面処理部21は、図1、9、10に示
す様に、切り屑除去部20より60度位相した位置に表面
処理装置49を設けている。表面処理装置49は、基台5左
側の上記支柱45の前方に別途立設した支柱50上部に設け
た位置決め装置51を介してパレット14上方に配置してい
る。この位置決め装置51は、前後位置決め機構51aと上
下位置決め機構51bとから成る。前後位置決め機構51a
は、支柱50上部に固定された支持板52に、手動ハンドル
53に連結された送り螺子棒54と、その上下に平行なリニ
アレール55、55aを前後方向に横設配置し、送り螺子棒
54とリニアレール55、55aに、上下位置決め機構51bの
支持板56を前後動自在に取付けている。又、上下位置決
め機構51bは、支持板56に手動ハンドル57に連結された
送り螺子棒58と、その左右に平行なリニアレール59、59
aを上下配置し、送り螺子棒58とリニアレール59、59a
に、表面処理装置49の固定板60を上下動自在に取付けて
いる。そして、手動ハンドル53、57にて回転する送り螺
子棒54、58により、上記固定板60(表面処理装置49)の
上下左右位置を微調整し、糸底溝表面処理部21に位置す
るパレット14上の成形体Wの糸底W1の上方で、表面処理
装置49の処理面61が対応する様に設定している。
【0020】表面処理装置49は、その下方に配置したパ
レット14上の成形体Wに対し、処理面61を上下動させる
シリンダ62を固定板60に取付けている。シリンダ62は、
そのロッド62aを鉛直方向に伸縮する様に設置され、該
ロッド62aの先端に直交配置した支持杆を介してブラケ
ット63を固定し、該ブラケット63に駆動軸を垂下した駆
動モータ64を固定している。処理面61は、金属製など剛
性を有する円形状の基盤65下部全面に、所定肉厚を有す
るスポンジなどの軟質の吸水部材66を設けて成り、上記
駆動モータ64の駆動軸に基盤65の中心を水平固定し、処
理面61を正逆回転自在と成している。又、上記基盤65
は、成形体Wに比し大径に形成され、その略半円部分
が、パレット14の軌道上に対応配置され、その軌道上か
ら外れた基盤65の略半円部分は、ターンテーブル9より
食み出す様に設定されている。上記基盤65において、タ
ーンテーブル9より食み出した部位には、吸水部材66を
湿潤させる様にした湿潤装置67を配設している。
【0021】この湿潤装置67は、給水管68と水絞りロー
ラ69とから構成されている。給水管68は、適宜給水源に
配管接続され、ターンテーブル9より食み出した処理面
61下方で、その半径方向に沿って平行配置して成り、給
水管68適所に複数設けた散水口より上方の吸水部材66に
噴射散水して吸水させる。水絞りローラ69は、略円錐状
に形成され、その大径基端部の中心部より支軸を挿通し
て回転自在と成し、2本の水絞りローラ69を給水管68の
左右両側にして、且つ処理面61の半径方向で吸水部材66
に圧接状態で配置している。そして、駆動モータ64によ
り、処理面61が正逆回転することで、吸水部材66に含ん
だ水が水絞りローラ69で絞り取られ、パレット14の軌道
上では吸水部材66を湿潤状態と成し、この湿潤した吸水
部材66の正逆(左右)回転により、糸底溝Xがその左右
の円弧端部X1、X2側から表面研磨され、糸底溝Xの研削
面を滑らかに表面仕上げする様に成している。尚、水絞
りローラ69は、上記ブラケット63より外方へ延設したL
字杆70に固定した支軸に回転自在に設けて成り、又水絞
りローラ69の下方には、これにより絞られた水の受水ト
レー71を配置している。
【0022】次に糸底溝成形装置1を用いた糸底溝成形
方法について説明する。予め、以下の様に、成形体Wの
大きさに応じ各部の位置決め調整をする。 (1) パレット14の位置決め保持具16の調整 成形体Wの外径に対応してパレット14の同心円状に成形
体Wが載置される様に、パレット14の上面に設けた同心
円状の目盛に合わせて位置決め保持具16を長孔17に沿っ
て半径方向に移動調整する。 (2) 糸底溝成形部19の研削装置22の調整 この調整前に、成形体Wの大きさ等に応じ適切な外径の
砥石車24を有する一方の研削装置22のみが作動する様に
設定する。 a)パレット14上の成形体Wにおける糸底W1の高さ位置
と、昇降棒36のストローク等を考慮し、高さ調節手段25
の手動ハンドル28を操作して砥石車24の初期(下動前)
の高さ位置を設定し、砥石車24の最下動位置において、
砥石車24が糸底W1の形成基端側まで達する様に成してい
る。 b)位置決め装置40により、成形体Wの糸底W1の円周上
に各砥石車24を配置すると共に、各砥石車24の糸底W1に
対する高さ位置を微調整する。 (3) 糸底溝表面処理部21の表面処理装置49の調整 a)位置決め装置51の前後位置決め機構51aを手動ハン
ドル53で操作し、表面処理装置49の処理面61において、
パレット14の軌道上に対応配置した略半円部分が、パレ
ット14上の成形体Wにおける糸底W1上方に対応する様に
調整する。 b)パレット14上の成形体Wにおける糸底W1の高さ位置
と、シリンダ62のストローク等を考慮し、位置決め装置
51の上下位置決め機構51bを手動ハンドル57で操作して
表面処理装置49の処理面61の初期(下動前)の高さ位置
を設定し、該処理面61の最下動位置において、吸水部材
66に糸底W1が食い込む様に成している。
【0023】そして、本体2の駆動モータ7を作動させ
て、成形体Wの糸底W1を加工する。加工する成形体W
は、搬入出部18から手作業でパレット14上に反転状態で
供給載置する。駆動モータ7により、間歇的に回転する
ターンテーブル9上のパレット14が糸底溝整形部19の一
方の研削装置22の設置位置で一旦停止すると、エアーモ
ータ37により砥石車24が回転すると共に、サーボモータ
32により砥石車24が下動し、成形体Wの糸底W1を研削し
て略円弧状の糸底溝Xを形成する。この糸底溝研削加工
時において、空気噴射手段41により、成形体Wの研削部
位を冷却すると共に、かかる部位より生ずる切り屑を吹
き払い、切り屑吸引手段42により切り屑を吸引除去す
る。
【0024】上記研削加工後、ターンテーブル9が60
度又は120度間歇回転して切り屑除去部20で一旦停止
し、加工された成形体Wを載置したパレット14を集塵フ
ード44内に投入配置する。そして、噴気手段46により、
成形体Wに圧縮空気を噴射し、成形体W上に付着してい
る切り屑を吹き払い、これを切り屑吸引手段47により吸
引除去する。
【0025】その後、ターンテーブル9が60度回転し
て糸底溝表面処理部21で一旦停止する。糸底溝表面処理
部21では、散水管68より供給される水を吸水部材66が吸
水しており、シリンダ62により吸水部材66で成形体Wの
糸底W1を埋もれる様に基盤65を降下させた後、駆動モー
タ64により、基盤65が正逆回転する。基盤65の回転によ
り、吸水部材66は、吸水した水分が水絞りローラ69で絞
られ、湿潤状態で糸底W1に形成された糸底溝Xを表面仕
上げする。又、吸水部材66が正逆回転するため、糸底溝
Xはその左右の円弧端部X1、X2側の両側から表面研磨さ
れることと成り、糸底溝Xの略円弧状の研削面を滑らか
に表面仕上げする。
【0026】次いで、ターンテーブル9が60度回転し
て搬入出部18で一旦停止し、一連の工程が終了した成形
体Wをパレット14上より取り上げると共に、そのパレッ
ト14上に加工前の成形体Wを載置し、上記と同様な処理
が繰り返し行われる。
【0027】
【発明の効果】要するに本発明は、素焼き処理した糸底
W1を有する成形体Wを用いることにより、従来の様に、
生素地の状態で糸底溝を形成する場合に比し、その強度
が増大された後であるため、成形体Wの肉厚に拘らず糸
底溝Xを研削加工により容易に形成できると共に、その
後の焼成工程時においても、糸底溝Xの形成により成形
体Wが歪むこともない。又、上記成形体Wを反転載置
し、糸底W1上方で、回転軸を糸底W1の直径線上に配置し
た砥石車24を上下動自在に設けたので、単に砥石車24を
糸底W1に対し降下させてこれを研削することにより、所
望する略半円状の糸底溝Xを糸底W1に容易に形成でき
る。従って、特に、極薄(厚み約2〜3mm)な皿等の食
器類に対しても糸底溝Xが形成された製品の製造が確実
となり、焼成時に糸底溝Xの形成による歪みが生ぜず、
不良品の発生を低減できるため、その製造コストを安価
にできる。
【0028】又、糸底W1の円周方向に複数の砥石車24を
配置し、該砥石車24に前方へ噴気する空気噴射手段41を
設けたので、対峙する各砥石車24に対し空気が噴気され
るため、砥石車24と研削部位を冷却できると共に、砥石
車24の目詰まりを防止でき、研削効率の向上や良好な仕
上げ面の形成を図ることができる。又、切り屑吸引手段
42を砥石車24に近接配置したので、空気噴射手段41で舞
い上がった切り屑を吸引して防塵できる。
【0029】又、外部と隔離した空間を有するトンネル
型の集塵フード44に噴気手段46と切り屑吸引手段47を内
装した切り屑除去部20を糸底溝成形部19に連続して設け
たので、切り屑を外部に散乱させることのない防塵化を
図りながら、成形体W上に付着した切り屑を一掃するこ
とができ、これにより、次工程の糸底溝表面処理部21に
おいて、吸水部材66による表面処理時に、成形体W表面
上に付着した切り屑により成形体W表面に傷が形成され
ることを未然に防いだり、施釉及び焼成時に成形体W表
面に付着した切り屑により凹凸ができることを防止して
いる。
【0030】又、切り屑除去部20に連続して設けた糸底
溝表面処理部21は、その処理面61に湿潤した軟質の吸水
部材66を設けて成るので、湿潤により吸水部材66の成形
体Wに対する潤滑性を良好にして、成形体Wの他の部位
に影響なく糸底溝Xの成形面に生じたバリや鋭角部位の
みを滑らかに表面処理できる。又、上記吸水部材66は、
糸底W1上方に上下動自在に配置した正逆回転自在な剛性
基盤65下部に設けて成るので、成形体Wに対し基盤65を
降下させると共に、これを正逆回転することにより、糸
底溝Xの左又は右側の一方の円弧部位だけが表面処理さ
れる様な不具合なく、吸水部材66が糸底溝Xの左右の円
弧端部X1、X2側の両側から均等に表面処理できる。これ
により、焼成後の製品において、糸底溝Xの成形面が滑
らかなため、製品を持つ手を傷つけることがなく、安全
に使用できる。
【0031】又、回転自在に設けたターンテーブル9上
面に成形体Wを反転載置するパレット14をその円周方向
に複数配置すると共に、ターンテーブル9の回転方向
に、成形体Wの搬入出部18、糸底溝成形部19、切り屑除
去部20及び糸底溝表面処理部21を順次設けたので、各部
18、19、20、21を縦貫ライン上に設ける場合に比し設置
スペースを縮小化できると共に、搬入出部18に成形体W
の供給及び取出作業を行う作業者が1人で済み省力化で
きる等その実用的効果甚だ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】糸底溝成形装置の平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の背面図である。
【図4】糸底溝形成部の拡大正面図である。
【図5】糸底溝形成部の拡大側面図である。
【図6】研削装置の拡大平面図である。
【図7】図1のAーA矢視図である。
【図8】図1のBーB矢視図である。
【図9】糸底溝表面処理部の拡大正面図である。
【図10】糸底溝表面処理部の拡大側面図である。
【図11】糸底溝を形成した反転状態の成形体の斜視図
である。
【符号の説明】
9 ターンテーブル 14 パレット 18 搬入出部 19 糸底溝成形部 20 切り屑除去部 21 糸底溝表面処理部 24 砥石車 41 空気噴射手段 42 切り屑吸引手段 44 集塵フード 46 噴気手段 47 切り屑吸引手段 65 基盤 66 吸水部材 W 成形体 W1 糸底 X 糸底溝

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糸底を有する成形体の生素地の素焼き処
    理後において、この素焼き成形体の糸底に略半円状の糸
    底溝を研削したことを特徴とする糸底溝成形方法。
  2. 【請求項2】 糸底溝研削加工後において、外部と隔離
    した空間内で成形体に圧縮空気を噴射すると共に、研削
    により生じた切り屑を吸引除去したことを特徴とする請
    求項1記載の糸底溝成形方法。
  3. 【請求項3】 切り屑吸引除去後において、糸底溝を湿
    潤した軟質の吸水部材で表面処理したことを特徴とする
    請求項2記載の糸底溝成形方法。
  4. 【請求項4】 素焼き処理した糸底を有する成形体を反
    転載置し、糸底上方で、回転軸を糸底の直径線上に配置
    した砥石車を上下動自在に設けたことを特徴とする糸底
    溝成形装置。
  5. 【請求項5】 糸底の円周方向に複数の砥石車を配置
    し、該砥石車に前方へ噴気する空気噴射手段を設けると
    共に、切り屑吸引手段を砥石車に近接配置したことを特
    徴とする請求項4記載の糸底溝成形装置。
  6. 【請求項6】 外部と隔離した空間を有するトンネル型
    の集塵フードに噴気手段と切り屑吸引手段を内装した切
    り屑除去部を糸底溝成形部に連続して設けたことを特徴
    とする請求項5記載の糸底溝成形装置。
  7. 【請求項7】 糸底上方に上下動自在に配置した正逆回
    転自在な剛性基盤下部に、湿潤した軟質の吸水部材を設
    けた糸底溝表面処理部を切り屑除去部に連続して設けた
    ことを特徴とする請求項6記載の糸底溝成形装置。
  8. 【請求項8】 回転自在に設けたターンテーブル上面に
    成形体を反転載置するパレットをその円周方向に複数配
    置すると共に、ターンテーブルの回転方向に、成形体の
    搬入出部、糸底溝成形部、切り屑除去部及び糸底溝表面
    処理部を順次設けたことを特徴とする請求項7記載の糸
    底溝成形装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105690249A (zh) * 2014-11-24 2016-06-22 东港启鑫科技有限公司 一种不锈钢餐具自动抛光机
US10549727B2 (en) 2017-08-21 2020-02-04 Matthews Tire, Inc. Wheel cleaning system
CN117226620A (zh) * 2023-11-13 2023-12-15 晋中蓝循机械加工有限公司 一种用于金属材料的表面打磨加工装置

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