JP2001148473A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2001148473A JP2000270251A JP2000270251A JP2001148473A JP 2001148473 A JP2001148473 A JP 2001148473A JP 2000270251 A JP2000270251 A JP 2000270251A JP 2000270251 A JP2000270251 A JP 2000270251A JP 2001148473 A JP2001148473 A JP 2001148473A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は歪シリコン層を得るための下地である
SiGe層を絶縁層上に形成し、かつその厚さを薄くす
ることを目的とする。また本発明は良質な歪Si層を提
供することを目的とする。 【解決手段】Si基板11上に、歪SiGe層13を形
成し、前記歪SiGe層13の層厚中に留まるように酸
素イオンを注入する。次に熱処理をして前記歪SiGe
層を格子緩和させると同時にSiGe層13中に埋め込
み絶縁層15を形成する。次にこの格子緩和したSiG
e層13上に歪Si層17を再成長させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歪Si層を有する半
導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン結晶を用いたさまざまな半導体
素子は広く一般に使われている。この半導体素子を高性
能化するためには、シリコン結晶中を走行する電子の走
行速度(移動度)を高めることが有効な手段の一つであ
る。
【0003】しかしながらシリコン結晶中を走行する電
子の移動度は、上限値がシリコン結晶の物性により決ま
るものであり、半導体素子の構造を工夫しても、移動度
の上限値を越えることはできない。しかし近年、本来の
シリコン結晶に歪みを加えた歪シリコン結晶中では電子
の移動度が高められることが報告されている。
【0004】シリコン結晶に歪みを加える手段として、
シリコン結晶とはわずかに格子定数が異なる下地結晶を
用意し、その下地結晶上に臨界膜厚(結晶が格子緩和す
る層厚)より薄いシリコン層を薄膜成長技術により成長
する方法が一般にとられている。具体的には下地結晶と
してGe組成が20%程度のSiGe混晶層(この場合
SiGe結晶の格子定数はSi結晶の格子定数より約
0.8%大きい)を用意し、このSiGe結晶層上に臨
界層厚100nm以下のシリコン層を薄膜成長すること
により歪Si層を得る。
【0005】しかしながら工業的に量産され、安価で品
質の優れたSiGe結晶基板を入手することは困難であ
るため、通常はシリコンウエファーを基板に用い、この
上にSiGe層を格子緩和する厚さ(臨界膜厚)以上気
相成長させることにより、格子緩和したSiGe下地層
を得ている。
【0006】しかしながら、この方法では、Si基板上
に直接Ge組成が20%のSiGe層を成長するため
に、SiGe層が格子緩和する際に発生する転位等の欠
陥が多く生じ、その上に成長する歪シリコン層にこの欠
陥を核にして転位が貫通するという問題がある。
【0007】そこで格子緩和する際にSiGe層に欠陥
を発生させないために、バッファ層をシリコン基板上に
形成し、この上に格子緩和SiGe層を形成する方法が
ある。このバッファ層としては、通常格子緩和SiGe
層と同じ組成(同じ格子定数)の十分に厚いSiGe層
或いはSi結晶層に少しずつGe原子を混入させ、Ge
の組成を徐々に増加させていく傾斜組成バッファ層が用
いられている。このようにGe組成を徐々に増加させて
所望のSiGe層を得ているので、下地層との格子定数
との差が急激に変化せず良好な格子緩和SiGe層を得
ることが可能となる。
【0008】しかしながらこのようなバッファ層と格子
緩和SiGe層を合わせると非常に厚い層となり、その
後の素子作製に対して障害となる。例えば素子を集積化
する場合、各微細素子を分離する必要が生ずるが、厚さ
1μm以上のSiGe層は厚すぎて、各素子を分離でき
ない。また接合容量を低減することが期待されるSOI
(SILICON ON INSULATOR)技術で
は、埋め込み酸化膜上に厚さ1μm以上のSiGe層
(バッファ層と合わせて)は厚すぎて、素子の接合容量
を増大させる問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
は、バッファ層と合わせて格子緩和SiGe層は厚く形
成しなければ良質な歪Si層を得ることができず、素子
分離できないばかりか、素子の結合容量を増大させる問
題がある。
【0010】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、酸化層上に薄くて且つ良好な格子緩和
SiGe層を形成し、この格子緩和SiGe層上に良質
な歪Si層を形成する半導体装置の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0011】また、格子緩和SiGe層上に、良質な歪
Si層を再成長することが可能な半導体装置の製造方法
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、基板上に歪SiGe層を形成する工
程と、前記歪SiGe層に酸素イオンを注入し前記歪S
iGe層内部に酸素を導入する酸素導入工程と、前記酸
素導入工程後、熱処理により、酸素導入部分に酸化層を
形成し、さらに前記酸化層よりも上に位置する前記歪S
iGe層を格子緩和させて格子緩和SiGe層を形成す
る熱処理工程と、前記格子緩和SiGe層上に歪Si層
を成長する工程とを具備することを特徴とする半導体装
置の製造方法を提供する。
【0013】このとき、前記歪SiGe層上にSiキャ
ップ層を形成する工程をさらに具備し、前記熱処理工程
時に前記歪SiGe層表面を保護することが好ましい。
【0014】また、前記格子緩和SiGe層上にSiG
e層を成長する工程をさらに具備し、前記SiGe成長
層上に、前記歪Si層を成長することが好ましい。
【0015】また、前記格子緩和SiGe層表面をエッ
チングするエッチング工程をさらに具備し、前記エッチ
ング工程後に、前記歪Si層を成長することが好まし
い。
【0016】また、前記格子緩和SiGe層表面をHF
処理により水素終端する水素終端工程をさらに具備し、
前記水素終端工程後に、前記歪Si層を成長することが
好ましい。
【0017】また、前記水素終端工程後に、前記水素終
端された前記格子緩和SiGe層表面の水素を除去する
ことが好ましい。
【0018】また、前記格子緩和SiGe層表面に酸化
層を形成する酸化工程と、前記酸化工程後に、真空下で
熱処理することにより、前記酸化層を除去する酸化層除
去工程とをさらに具備し、前記酸化層除去工程後に、前
記歪Si層を成長することが好ましい。
【0019】また、前記基板上にSiGeからなるバッ
ファ層を形成する工程をさらに具備し、前記バッファ層
上に前記歪SiGe層を形成することが好ましい。
【0020】また、前記基板がSi基板であることが好
ましい。
【0021】また、前記基板がシリコン・オン・インシ
ュレータ基板であることが好ましい。
【0022】また、前記熱処理工程により形成された酸
化層は、前記歪SiGe層を前記酸化層の上側に位置す
る歪SiGeと、前記酸化層の下側に位置する歪SiG
e層とに分離するものであることが好ましい。
【0023】また、前記酸素導入工程は、前記歪SiG
e層に前記歪SiGe層の層厚より打ち込み飛程が浅く
なる条件で酸素イオンを注入することが好ましい。
【0024】第1の発明は、歪SiGe層中に酸素を導
入し、熱処理によってSiGe層中に酸化層を形成す
る。この酸化層によって、前記歪SiGe層は、格子緩
和されたSiGe層の上層、SiGe層の下層に分離さ
れることになる。分離されたSiGe上層は、酸素の打
ち込み飛程を調整することで、薄くなるように設定でき
熱処理によって、酸化膜が形成されるとき、SiGe上
層の歪はこの酸化層に吸収されることによって、転位等
の欠陥が導入されず、薄くて良好な格子緩和SiGeを
形成できる。
【0025】また、第2の発明は、絶縁層上に格子緩和
SiGe層を形成する工程と、前記格子緩和SiGe層
表面をHF処理により水素終端する水素終端工程と、前
記水素終端工程後に、前記格子緩和SiGe層表面上
に、歪Si層を成長する工程とを具備することを特徴と
する半導体装置の製造方法を提供する。
【0026】このとき、前記絶縁層上に格子緩和SiG
e層を形成する工程の後、前記格子緩和SiGe層表面
の一部を除去する工程とをさらに具備し、この工程後
に、前記水素終端工程を行うことが好ましい。
【0027】また、前記水素終端工程後、熱処理によっ
て、前記格子緩和SiGe層表面の水素を除去する工程
をさらに具備し、前記格子緩和SiGe層表面上に、前
記歪Si層を成長することが好ましい。
【0028】また、前記格子緩和SiGe層上にSiG
e層を成長する工程をさらに具備し、前記SiGe成長
層上に、前記歪Si層を成長することが好ましい。
【0029】第2の発明によると、格子緩和SiGe層
の表面をHF処理によって、水素終端し、表面を保護
し、歪Si層を再成長させる前に、同一チャンバー内
で、水素を除去して歪Siを再成長させることによっ
て、良好な歪Si層を形成できる。
【0030】また、第3の発明は、絶縁層上に格子緩和
SiGe層を形成する工程と、前記格子緩和SiGe層
表面に酸化層を形成する酸化工程と、前記酸化工程の後
に、真空下で熱処理することにより、前記酸化層を除去
する酸化層除去工程と、前記酸化層除去工程後に、前記
格子緩和SiGe層表面上に、歪Si層を成長する工程
とを具備することを特徴とする半導体装置の製造方法を
提供する。
【0031】このとき、前記絶縁層上に格子緩和SiG
e層を形成する工程の後、前記格子緩和SiGe層表面
の一部を除去する工程とをさらに具備し、この工程後
に、前記酸化工程を行うことが好ましい。
【0032】また、前記酸化層が除去された格子緩和S
iGe層上にSiGe層を成長する工程をさらに具備
し、前記SiGe成長層上に、前記歪Si層を成長する
ことが好ましい。
【0033】第3の発明によると、格子緩和SiGe層
の表面を酸化層によって、表面を保護し、歪Si層を再
成長させる前に、同一チャンバー内真空下の熱処理によ
り、酸化層を除去した後に歪Siを再成長させることに
よって、良好な歪Si層を形成できる。
【0034】また、第4の発明は、基板と、前記基板上
に形成された第1のSiGe層と、前記第1のSiGe
層上に形成された酸化層と、前記酸化層上に形成された
厚さ200nm以下の格子緩和された第2のSiGe層
と、前記第2のSiGe層上に形成された歪Si層とを
具備することを特徴とする半導体装置を提供する。
【0035】このとき、前記第2のSiGe層の厚さが
10nm以下であることが好ましい。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施形態
を、図面を用いて詳細に説明する。
【0037】(実施形態1)図1に示すように、p型S
i基板11上に超高真空CVD(化学的気相成長)装置
にてSi1−XGe傾斜組成層12を成長させる。こ
のp型Si基板11は、比抵抗が4.5Ωcmから6Ω
cm、主面は(100)面を持つ。また、Si1−X
傾斜組成層12は、成長の始めから終わりまで、G
e組成比Xを0から0.2まで徐々に増やし、層厚を1
800nmとする。このSi1−XGe傾斜組成層1
2はバッファ層として作用する。
【0038】Si1−XGe層12の原料ガスはSi
およびGeHとして、ドーパントは添加してい
ない。成膜条件は基板温度650℃、Si原料ガ
ス分圧を30mPaとし、GeH原料ガス分圧を徐々
に60mPaまで増加することにより、傾斜組成を形成
した。GeH原料ガス分圧は、流量メータの設定を徐
々に増加させることによって増加できる。このとき層厚
200nmずつGe組成比Xを2%から18%までステ
ップ幅2%ごと異なるSi1−xGe層を積層するこ
とで、近似的に層厚1800nmのSi1−xGe
斜組成層12を作成することもできる。
【0039】次に、超高真空CVD装置にて、Si
1−XGe(X:0→0.2)傾斜組成層12上に連
続して歪Si1−XGe層13を成長させる。歪Si
1−XGe層13は、成長の始めから終わりまで、G
e組成比Xを0.2で固定し、層厚を1000nmとす
る。このとき歪Si0.8Ge0.2層13はその層厚
及び下層のSi1−xGe(X:0→0.2)傾斜組
成層12の層厚により、一部歪んでいるが一部緩和して
いる場合もある。またSi1−XGe(X:0→0.
2)傾斜組成層12はバッファ層として作用し、歪Si
0.8Ge0.2層13に貫通転位が発生するのを抑制
できる。
【0040】歪Si0.8Ge0.2層13の原料ガス
はSiおよびGeHとして、ドーパントは添加
していない。成膜条件は基板温度650℃、Si
原料ガス分圧を30mPa、GeH原料ガス分圧を6
0mPaとする。
【0041】次に、超高真空CVD装置にて、歪Si
0.8Ge0.2層13上に連続してSiキャップ層1
4を層厚30nm成長させる。
【0042】Siキャップ層14の原料ガスはSi
として、ドーパントは添加していない。成膜条件は基
板温度650℃、Si原料ガス分圧を30mPa
とする。
【0043】次に、図2に示すように、基板を超高真空
CVD装置からイオン注入装置に移して、酸素イオン注
入をする。このとき歪Si0.8Ge0.2層13中
に、酸素イオンが留まるように、歪Si0.8Ge
0.2層13の層厚(1μm)より、打ち込み飛程が浅
くなる条件で酸素イオンを注入する。このときの加速エ
ネルギーは180keV、注入ドーズ量は4×1017
cm−2とする。このエネルギーでは打ち込み飛程が4
00nmとなるが、±100nmの揺らぎも生じる。
【0044】打ち込みエネルギーを変えることにより埋
め込み酸化層が形成される深さを調整することが可能と
なる。例えば打ち込みエネルギーを高くすれば、打ち込
み飛程が大きくなり、より深い位置に埋め込み酸化層が
形成される。一方打ち込みエネルギーを低くすれば、打
ち込み飛程を小さくできる。しかし打ち込み飛程を小さ
くする場合、揺らぎの大きさはさほど小さくならないた
め、打ち込みエネルギーを低くしすぎると、打ち込まれ
た酸素の分布は打ち込み飛程を中心に、基板表面にまで
広がってしまうことになるので、注意が必要である。具
体的には打ち込みエネルギーとして25keV以上が望
ましい。
【0045】また、歪Si0.8Ge0.2層13の表
面から150nm以上600nm以下程度が好ましい。
【0046】次に、図3に示すように、基板をイオン注
入装置から取り出し、1350℃、4時間の熱処理を行
う。この熱処理工程により、表面から400nmの深さ
を中心に厚さ100nmの埋め込み酸化層15が形成さ
れる。この埋め込み酸化層15によって歪Si0.8
0.2層13は、Si1−XGe下層13a及びS
1−XGe上層13bに分離する。またこの熱処理
工程によって、Si −XGe上層13bは格子緩和
する。
【0047】この熱処理工程では温度設定が最も重要と
なる。Si層と比べてSiGe層に酸素イオン注入し熱
処理にて格子緩和させる場合は、熱負荷に対して凹凸の
発生等、表面劣化を引き起こすため、温度を低めに設定
することが望ましい。例えば1200℃から1350℃
の温度が好ましい。
【0048】また、この熱処理中に、Siキャップ層1
4の結晶表面が薄い酸化層18と変化することにより、
Si0.8Ge0.2層13の表面状態を良好に保持す
ることが可能となる。このため熱処理雰囲気中に微量の
酸素ガスを添加する方法が有効である。
【0049】例えば、熱処理雰囲気としてアルゴンガス
等の不活性ガス中に0.5%程度の酸素ガスを導入する
ことにより、Siキャップ層14の表面を薄く酸化させ
ながら熱処理を行うことができる。ここで、不活性ガス
の種類はアルゴンの他に希ガスや、窒素などでもよい。
【0050】また、このときSiキャップ層14の層厚
を30nmとしたが、表面酸化層18の層厚が30nm
より薄く形成される条件とし、Siキャップ層14を残し
ても良い。Siキャップ層14の酸化されない残りのS
i層には、下層のSi0.8Ge0.2層13からGe
が拡散してSiGe層となり、またこのSiGe層は格
子緩和されるので問題はない。
【0051】また、Siキャップ層14を形成せずに、
この熱処理を施す場合でもSi0. Ge0.2層13
の表面状態を良好に保持するためには極微量の酸素ガス
を含む雰囲気により、表面を極わずかに酸化させる方が
良い。これらの酸化層は後の工程でエッチング除去され
る。
【0052】この熱処理工程において形成された埋め込
み酸化層15中にはGe元素はほとんど存在せず、Si
1−XGe下層13aおよびSi1−XGe上層1
3bに拡散する。したがって埋め込み酸化層15はSi
となる。
【0053】一方この熱処理工程において、Si1−X
Ge下層13aはGeがSi1− Ge(X:0→
0.2)バッファ層12に拡散してGe組成Xは0.2
よりも若干低下している。
【0054】また、埋め込み酸化層15上のSi1−x
Ge上層13bが格子緩和する際、Si1−xGe
下層13aに対してではなく、非晶質の埋め込み酸化層
15に歪のエネルギーを解放するため、新たな転位の発
生を伴わずに薄い格子緩和Si1−xGe上層13b
を得ることができる。
【0055】次に、Siキャップ層14の表面に形成さ
れたシリコン酸化層18を、弗酸あるいは弗化アンモニ
ウムによりエッチング除去する。
【0056】次に、HF+HNO系エッチャントで、
Siキャップ層14の酸化されなかったSi層およびS
1−xGe上層13bの表面をエッチングする。こ
うすることで格子緩和Si1−xGe上層13bの良
好な表面層を得ることができる。
【0057】このときのHF+HNO系エッチャント
の組成は(HF:HO:HNO)=1:20:50
であり、室温でのエッチングレートはSiに対して60
0nm/分、Si0.8Ge0.2に対しては1300
nm/分である。このとき弗酸および硝酸の濃度を薄く
することにより、エッチングレートをさらに遅くするこ
とは可能である。例えば(HF:HO:HNO)=
1:100:500ではSi0.8Ge0.2に対して
は70nm/分である。
【0058】また、格子緩和Si1−xGe上層13
bの表面をエッチングする工程は必ずしも必要ではない
が、埋め込み酸化層15上に形成されるSiGe層を薄
膜化するためには好ましい。このエッチング工程によっ
て、格子緩和Si1−XGe 上層13bの厚さを10
0nm以下、理想的には5nmないし10nm程度にま
で薄くする。
【0059】次に、エッチングされた格子緩和Si
1−XGe上層13bの表面を弗化水素(HF)溶液
処理によって、水素終端させる。
【0060】ここで格子緩和Si1−XGe上層13
bの表面が、エッチング処理後に一旦大気中に晒されて
いるので、格子緩和Si1−XGe上層13bの表面
は、この水素終端工程を行わないと、大気中の水分や酸
素によって酸化され、また汚染されやすい。そこで酸化
や汚染から守るために、格子緩和Si1−XGe上層
13bの表面を水素終端することによって保護層を形成
しておく。こうすることで後の歪Si層を再成長させる
再に、格子緩和Si1−xGe上層13b上に良好な
歪Si層を形成できる。
【0061】次に、図4に示すように、基板を再び超高
真空CVD装置内に搬入し、一端熱処理により水素終端
処理された格子緩和Si1−xGe上層13bの表面
水素および残留不純物を除去する。
【0062】次に、超高真空CVD装置によって、格子
緩和Si1−xGe上層13上に格子緩和Si0.8
Ge0.2層16を層厚100nm再成長させる。格子
緩和Si0.8Ge0.2層16の原料ガスはSi
、GeHとする。成膜条件は、基板温度を650
℃、Si原料ガス分圧を30mPa、GeH
料ガス分圧を60mPaとする。
【0063】次に、超高真空CVDにより、格子緩和S
0.8Ge0.2再成長層16上に連続して歪Si層
17を層厚20nm再形成させる。歪Si層17の原料
ガスはSiとする。成長条件は、基板温度を65
0℃、Si原料ガス分圧を30mPaとする。
【0064】このとき格子緩和Si1−xGe上層1
3b上に直接歪Si層17を形成せずに、Si0.8
0.2層16を新たにバッファ層として再成長させる
ことで、より良好な結晶構造を有する歪Si層17を形
成できる。もちろん格子緩和Si1−xGe上層13
b上に直接歪Si層17を再成長させても良い。
【0065】この格子緩和Si0.8Ge0.2バッフ
ァ層16と格子緩和Si1−xGe 上層13bとあわ
せて、層厚を200nm以下、理想的には10nm以下
に設定することが望ましい。
【0066】また、歪Si層17の層厚は30nm以
下、理想的には5nmないし10nmが有用である。
【0067】このようにして埋め込み酸化層15上に格
子緩和した薄いSi1−xGe層13b、16上に良
好な歪Si層17を形成することができる。このように
して形成された歪Si層では、歪がないSi層と比較し
て電子移動度が約1.76倍となる。素子を形成する
際、各素子は埋め込み酸化層15上に加工形成すればよ
く、素子分離加工も酸化層15上で行えば良い。バッフ
ァ層12は素子分離加工する必要がない。素子の加工例
は実施形態4に示す。
【0068】図5に、本実施形態で説明した水素終端処
理におけるHF溶液の必要な最低濃度と処理面である格
子緩和Si1−xGe上層13bのGe組成比Xとの
関係を示す。ここでは格子緩和Si1−xGe上層1
3bのGe組成比Xを0%,10%,20%,30%と
異なる基板を用意して、弗化水素酸溶液中のHF濃度を
変化させて格子緩和Si1−xGe上層13bの表面
に水素終端処理をした実験結果を示す。
【0069】ここに示したHF濃度は、望ましい最小の
値であり、これより薄い濃度のHF溶液を用いた場合
は、水素終端処理が不十分で、格子緩和Si1−xGe
上層13b表面上の酸素不純物の除去が十分にできず
に、再成長後に界面に不純物を残存させたり、再成長層
の結晶性が劣化したりという問題を引き起こす可能性が
ある。
【0070】この結果、水素終端処理におけるHF濃度
は濃くした方が好ましく、例えば格子緩和Si1−x
上層13bのGe組成比Xが20%のときにはHF
濃度1.5%以上の溶液が望ましいことが分かる。
【0071】また、水素終端された格子緩和Si1−x
Ge上層13bの表面は400℃から500℃で水素
脱離が始まるので、再成長温度を容易に調整できる。
【0072】しかし表面にわずかに残る酸素や炭素の不
純物を除去するためには、400℃から500℃での水
素脱離のみではなく、さらに850℃から900℃程度
の熱処理を施すことが好ましい。ただし、格子緩和Si
1−xGe上層13bの表面は高温の加熱処理に弱く
長時間の高温熱処理を施すと、凹凸の発生等、表面の劣
化を引き起こす問題が見られる。そこでGe組成20%
の格子緩和Si1−xGe上層13bの場合において
表面の劣化を起こさない範囲で、酸素や炭素の不純物を
除去するための熱処理条件として、例えば850℃で2
0分以下、あるいは900℃で5分以下が望ましい。
【0073】(実施形態2)本実施形態では、実施形態
1において格子緩和Si1−xGe層13b表面に保
護層として水素終端処理を施した代わりに、格子緩和S
1−xGe層13b表面に保護層として酸化層を形
成したものである。
【0074】したがって図1乃至図3までの工程は、実
施形態1と同様であるので、説明を省略する。
【0075】実施形態1において説明した格子緩和Si
1−xGe上層13bの表面の一部をエッチング除去
した後に、この格子緩和Si1−xGe層13b表面
を酸化し酸化層(保護層)を形成する。このときの酸化
層の厚さは3nm以下が望ましく、理想的には1.5n
m程度がよい。この酸化工程は塩酸と過酸化水素混合液
による酸薬液処理が有効である。例えば(塩酸:過酸化
水素水:水)=1:1:6程度の混合液を90℃以上に
加熱して用いると、良質な酸化層が形成できる。
【0076】次に、この基板を超高真空CVD装置内に
搬入し、真空下で熱処理により、保護層である酸化層を
除去する。
【0077】酸化層除去のための熱処理条件は、850
℃から900℃が望ましい。この場合、酸化層を除去す
るための熱処理は水素終端した場合よりも熱負荷を大き
くする必要があるが、具体的にはGe組成20%の格子
緩和Si1−xGe層場合、850℃で30分以下の
熱処理が望ましい。
【0078】次に、図4に示すように、超高真空CVD
装置によって、酸化層が除去された格子緩和Si1−x
Ge上層13表面上に格子緩和Si0.8Ge0.2
層16を層厚100nm再成長させる。格子緩和Si
0.8Ge0.2層16の原料ガスはSi、Ge
とする。成膜条件は、基板温度を650℃、Si
原料ガス分圧を30mPa、GeH原料ガス分圧
を60mPaとする。
【0079】次に、超高真空CVDにより、格子緩和S
0.8Ge0.2再成長層16上に連続して歪Si層
17を層厚20nm再形成させる。歪Si層17の原料
ガスはSiとする。成長条件は、基板温度を65
0℃、Si原料ガス分圧を30mPaとする。
【0080】このとき格子緩和Si1−xGe上層1
3b上に直接歪Si層を形成せずに、Si0.8Ge
0.2層16を新たにバッファ層として再成長させるこ
とで、より良好な結晶構造を有する歪Si層17を形成
できる。もちろん格子緩和Si 1−xGe上層13b
上に直接歪Si層17を再成長させても良い。
【0081】この格子緩和Si0.8Ge0.2バッフ
ァ層16と格子緩和Si1−xGe 上層13bとあわ
せて、層厚を200nm以下、理想的には10nm以下
に設定することが望ましい。
【0082】また、歪Si層17の厚さは30nm以
下、理想的には5nmないし10nmが有用である。
【0083】このようにして埋め込み酸化層15上に格
子緩和した薄いSi1−xGe層13b、16さらに
歪Si層17を積層した構造の作成が可能となる。
【0084】(実施形態3)図7は、本発明の実施形態
3に示す半導体装置の製造方法の各工程を示す図であ
る。本実施形態は本発明の第2の発明に係る実施形態で
ある。
【0085】本実施形態は、SOI(シリコン・オン・
インシュレータ)基板を用い、SOI層上に歪SiGe
層をエピタキシャル成長させ、格子緩和SiGe層を形
成する方法でである。
【0086】先ず、図7(a)にシリコン基板41上に
厚さ100nmのシリコン酸化層42、厚さ20nmの
シリコン単結晶層43がこの順に形成されたSOI基板
を用意する。
【0087】このようなSOI基板は工業的にも生産さ
れており、入手は容易であるが、一般に安価に入手でき
るSOI基板はシリコン単結晶層43の厚さが100n
m以上と厚いことが多い。その場合は通常の熱酸化炉に
おいてシリコン単結晶層43を酸化することによりSO
I層(埋め込み酸化層42上のSi層)43を薄層化で
きる。例えば初期SOI層43の厚さが100nmの場
合およそ160nmの酸化層を形成する条件で表面を熱
酸化すれば、およそ20nmのSOI層43が残る。こ
のとき表面にできた熱酸化層は、エッチング等で剥離す
る。
【0088】次に、図7(b)に示すように、このSO
I基板上に層厚100nmのSi .85Ge0.15
層44(Ge組成15%)を500℃程度の低温で成長
する場合について説明する。低温成長を実現するために
は、実施形態1、2で説明した超高真空CVD法のほか
に、固体原料を用いるMBE(分子線エピタキシー)法
も有効である。本実施形態では固体原料を用いるMBE
法を用いて形成する方法について説明する。
【0089】固体原料を用いるMBE法では、Siソー
スに電子ビームをあてて加熱し、シリコンの蒸気を別の
熱源(基板加熱ヒーター)で加熱された基板に供給す
る。また、同時にファーネスで加熱されたGeソースか
ら蒸気を取り出し、SiおよびGeの蒸気を同時に基板
上に供することによりSiGeの混晶層を形成すること
ができる。このときSiソースおよびGeソースの温度
を制御することにより、両者の蒸気圧を調整し、所定の
Ge組成を設計できる。MBE法によりSOI層43上
に、厚さ100nmのSi0.85Ge0.15層44
(Ge組成15%)を500℃程度の低温で成長する。
【0090】このSi0.85Ge0.15層44の成
長終了直後の段階ではSi0.85Ge0.15層44
はSi結晶層43により引っ張り歪を有している。
【0091】次に、図7(c)に示すように,この基板
を大気中に取りだした後、熱処理炉に導入し1100℃
で1時間の高温アニール処理を施す。大気中に取り出す
ことによりSi0.85Ge0.15層44の表面にご
く薄い酸化層45ができ、熱処理時のGe原子の析出や
塊状化等を抑制することができる。この熱処理により埋
め込み酸化層42と下地SOI層43との間にすべり転
位が発生し、Si0. 85Ge0.15層44がほぼ格
子緩和する。
【0092】それぞれの工程のあと、格子緩和SiGe
層44の表面にはSi酸化層45が形成されているの
で、HF処理によりこの表面酸化層を除去し、同時に格
子緩和SiGe層44の表面をHF処理により水素終端
させる。HF処理の条件は実施形態1と同様である。
【0093】次に、図7(d)に示すように、この基板
を再び薄膜成長装置に導入し、格子緩和したSiGe層
46を再成長させ結晶性を整え、歪Si層47を最上層
に成長する。このようにして歪Si層47/Si1−x
Ge層46、44/Si層43/Si酸化層42の積
層構造が得られる。このようにして得られた構造では、
熱処理温度が高い場合は、初期のSOI層中に、その後
形成したSiGe層46中からGe原子が拡散するた
め、Ge濃度は平均的に薄くなり、上記の例では12.
5%となる。
【0094】また本実施形態では熱処理後に水素終端処
理を施し歪Si層47の成長を開始しているが、格子緩
和SiGe層44の一部表面をエッチング除去した後に
水素終端処理を施し、歪Si層47を形成すれば極めて
薄い格子緩和SiGe層44を得ることも可能である。
例えば上記の例で熱処理後に形成された層厚120n
m、Ge組成12.5%の緩和SiGe層44を表面か
ら90nmエッチングにより除去し、層厚30nmを残
し、さらに層厚15nmの歪Si層47を再成長すれば
よい。
【0095】この方法においても、良質な格子緩和Si
Ge層44を得るためには高温熱処理工程が必要とな
り、表面層は酸化される。また仮に表面保護用にSiキ
ャップ層を用意していてもSiGe層からのGeの多量
の混入が起こり、Si層は保存されない。すなわち最終
的に最上層に歪Si層を得るためには、高温熱処理工程
後の再成長の過程が重要となる。
【0096】(実施形態4)次に、上記積層構造を用い
てMOSFETを作製した例を示す。
【0097】図6に示すように、Si基板31上に埋め
込み酸化層32が形成されている。この埋め込み酸化層
32上には、格子緩和SiGe層35、歪Si層34、
ゲート酸化層35ゲート電極36が形成されている。歪
Si層34にはゲート電極36の両側に、ソース・ドレ
イン37が形成されている。
【0098】ここで格子緩和Si0.7Ge0.3層3
5はGe組成30%、厚さ7nm、歪Si層34は初期
厚さ6nmとした。ただしMOSFET作製工程におい
て、歪Si層34の表面はゲート酸化層作成のため熱酸
化され、結果として3nmの酸化層と4.5nmの歪S
i層34が緩和SiGe/絶縁層(埋め込み酸化層)の
上に積層された構造となっている。
【0099】次に、本発明の第1、第2の発明を用い、
上記のMOSFETを作成した。その方法を図8、図9
を用いて述べる。
【0100】先ず、図8(a)に示すように、Si基板
81上に、Ge組成を徐々に増加した傾斜組成SiGe
層82(厚さ2.5μm)を形成し、この上に厚さ2μ
mのSi0.7Ge0.3層83を積層する。次に、Si0.7
Ge0.3層83上に厚さ20nmのSiキャップ層84
を形成する。この積層構造はSiおよびGeH
を原料とする超高真空CVD法を用いて形成する。
【0101】次に、図8(b)に示すように、この積層
基板に酸素イオン注入を施す。このときの加速エネルギ
ーは180keV、注入ドーズ量は4×1017cm
−2とする。
【0102】次に、酸素イオン注入された後、1350
℃、4時間の熱処理を行う。この熱処理工程により、表
面から400nmの深さを中心に厚さ100nmの埋め
込み酸化層が形成される。この埋め込み酸化層によって
Si0.7Ge0.3層83とSiGe傾斜組成層82
の間には、埋め込み酸化層85が形成される。またこの
熱処理工程によって、Si0.7Ge0.3層83は格
子緩和する。
【0103】次に、図8(c)に示すように、厚さ40
0nmのSi0.7Ge0.3層83の表面をHF:硝
酸混合溶液で7nmまでエッチングする。このときSi
キャップ層84もエッチングされる。ここでエッチング
はこの他の方法を用いてもよい。
【0104】次に、図8(d)に示すように、再び成膜
装置に導入し、Si0.7Ge0. 層83上に、厚さ
6nmの歪Si層86を形成する。
【0105】次に、図8(e)に示すように、歪Si層
86の表面を熱酸化する。形成された熱酸化層87は層
厚3nmで、結果として3nmの酸化層87と4.5n
mの歪Si層86が形成される。
【0106】次に、図8(f)に示すように、酸化層8
7上に厚さ50nmの多結晶Si層88を堆積する。
【0107】次に、図9(a)に示すように、基板全面
に絶縁層を形成し、RIEによってエッチングしてゲー
ト電極88の側面にゲート側壁89を形成する。
【0108】次に、図9(b)に示すように、不純物を
イオン注入し、多結晶Siゲートおよび、ゲート両端の
ソース・ドレイン90の低抵抗化をする。イオン注入後
のラピッドサーマルアニールは、温度を850℃程度に
とどめることが望ましい。温度が高すぎると歪Si層8
6内に形成されたチャンネル部の歪が緩和する恐れがあ
る。また温度が高すぎるとSi/SiGe界面がGeの
拡散により劣化することが懸念される。
【0109】最後にソース・ドレイン90、ゲートにア
ルミニウムの電極を形成して素子が完成する。図9
(b)に示す素子においては、埋め込み酸化層85が図
6の埋め込み酸化層32に相当する。また、図9(b)
における基板81及び傾斜組成SiGe層82は、図6
における基板31に相当する。
【0110】このようにして形成されたMOSFETは
歪Si層をチャネルとして用いているので、素子の高速
化が図られる。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、Si結晶上にSiGe
層を積層した場合に格子緩和をする臨界膜厚に関係な
く、薄い格子緩和したSiGe層を得ることができるた
め、歪Si/緩和SiGe/絶縁層の積層構造におい
て、Si結晶上のSiGe層の臨界層厚と同等あるいは
それ以下の、きわめて薄い緩和SiGeを得ることが可
能となる。また、本発明の半導体装置によれば、歪シリ
コンが形成されているSiGe層が非常に薄いため素子
分離などの微細加工が容易であり、接合容量も増大しな
い。
【0112】また、格子緩和SiGe層の表面を水素終
端したり酸化層を形成したりした後、エッチングして歪
Si層を再形成しているので、これらの界面特性が良好
となり素子特性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による歪Si/格子緩和SiGe/絶
縁層の積層構造の作成方法説明するための断面図。
【図2】 本発明による歪Si/格子緩和SiGe/絶
縁層の積層構造の作成方法を説明するための断面図。
【図3】 本発明による歪Si/格子緩和SiGe/絶
縁層の積層構造の作成方法を説明するための断面図。
【図4】 本発明による歪Si/格子緩和SiGe/絶
縁層の積層構造の作成方法を説明するための断面図。
【図5】 本発明による歪Si/格子緩和SiGe/絶
縁層構造作成時の格子緩和SiGe層表面処理の条件を
示すための表。
【図6】 本発明による歪Si/格子緩和SiGe/絶
縁層の積層構造を用いたMOSFETの断面図。
【図7】 本発明による歪Si/格子緩和SiGe/絶
縁層の積層構造の形成方法を説明するための各工程にお
ける断面図。
【図8】 本発明による歪Si/格子緩和SiGe/絶
縁層の積層構造を用いたMOSFETの作成方法を説明
するための各工程の断面図。
【図9】 本発明による歪Si/格子緩和SiGe/絶
縁層の積層構造を用いたMOSFETの作成方法を説明
するための各工程の断面図。
【符号の説明】
11…Si基板 12…SiGe傾斜組成層 13…SiGe固定組成層 13a…SiGe層 13b…格子緩和SiGe層 14…Siキャップ層 15…埋め込み酸化層 16…再成長SiGe層 17…歪Si層 31…基板 32…埋め込み酸化層 35…格子緩和SiGe層 36…ゲート電極 37…ソース・ドレイン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 信一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 黒部 篤 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に歪SiGe層を形成する工程と、 前記歪SiGe層に酸素イオンを注入し前記歪SiGe
    層内部に酸素を導入する酸素導入工程と、 前記酸素導入工程後、熱処理により、酸素導入部分に酸
    化層を形成し、さらに前記酸化層よりも上に位置する前
    記歪SiGe層を格子緩和させて格子緩和SiGe層を
    形成する熱処理工程と、 前記格子緩和SiGe層上に歪Si層を成長する工程と
    を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】前記歪SiGe層上にSiキャップ層を形
    成する工程をさらに具備し、前記熱処理工程時に前記歪
    SiGe層表面を保護することを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】前記格子緩和SiGe層上にSiGe層を
    成長する工程をさらに具備し、前記SiGe成長層上
    に、前記歪Si層を成長することを特徴とする請求項1
    記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記格子緩和SiGe層表面をエッチング
    するエッチング工程をさらに具備し、前記エッチング工
    程後に、前記歪Si層を成長することを特徴とする請求
    項1記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記熱処理工程により形成された酸化層
    は、前記歪SiGe層を前記酸化層の上側に位置する歪
    SiGeと、前記酸化層の下側に位置する歪SiGe層
    とに分離するものであることを特徴とする請求項1記載
    の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】前記酸素導入工程は、前記歪SiGe層に
    前記歪SiGe層の層厚より打ち込み飛程が浅くなる条
    件で酸素イオンを注入することを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】前記基板上にSiGeからなるバッファ層
    を形成する工程をさらに具備し、前記バッファ層上に前
    記歪SiGe層を形成することを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】絶縁層上に格子緩和SiGe層を形成する
    工程と、 前記格子緩和SiGe層表面をHF処理により水素終端
    する水素終端工程と、 前記水素終端工程後に、前記格子緩和SiGe層表面上
    に、歪Si層を成長する工程とを具備することを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】前記絶縁層上に格子緩和SiGe層を形成
    する工程の後、前記格子緩和SiGe層表面の一部を除
    去する工程とをさらに具備し、この工程後に、前記水素
    終端工程を行うことを特徴とする請求項8記載の半導体
    装置の製造方法。
  10. 【請求項10】前記水素終端工程後、熱処理によって、
    前記格子緩和SiGe層表面の水素を除去する工程をさ
    らに具備し、前記格子緩和SiGe層表面上に、前記歪
    Si層を成長することを特徴とする請求項8記載の半導
    体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】絶縁層上に格子緩和SiGe層を形成す
    る工程と、 前記格子緩和SiGe層表面に酸化層を形成する酸化工
    程と、 前記酸化工程の後に、真空下で熱処理することにより、
    前記酸化層を除去する酸化層除去工程と、 前記酸化層除去工程後に、前記格子緩和SiGe層表面
    上に、歪Si層を成長する工程とを具備することを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】前記絶縁層上に格子緩和SiGe層を形
    成する工程の後、前記格子緩和SiGe層表面の一部を
    除去する工程とをさらに具備し、この工程後に、前記酸
    化工程を行うことを特徴とする請求項11記載の半導体
    装置の製造方法。
  13. 【請求項13】基板と、 前記基板上に形成された第1のSiGe層と、 前記第1のSiGe層上に形成された酸化層と、 前記酸化層上に形成された厚さ200nm以下の格子緩
    和された第2のSiGe層と、 前記第2のSiGe層上に形成された歪Si層とを具備
    することを特徴とする半導体装置。
  14. 【請求項14】前記第2のSiGe層の厚さが10nm
    以下であることを特徴とする請求項13記載の半導体装
    置。
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