JP2001145991A

JP2001145991A - 化粧シート

Info

Publication number: JP2001145991A
Application number: JP2000262760A
Authority: JP
Inventors: Seishi Ikemoto; 精志池本; Takeshi Sasaki; 武佐々木
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1999-09-09
Filing date: 2000-08-31
Publication date: 2001-05-29

Abstract

(57)【要約】【課題】一般家庭において素人でも壁面や天井面に容
易かつ短時間で貼着することができると共に、貼り直し
が可能であって正しい姿勢で壁面や天井面に正確に貼着
することができる化粧シートを提供することである。【解決手段】基材の一方の面に意匠層を設け、他方の
面全面に接着剤層を設け、該接着剤層上にパターン状に
感圧型粘着剤層を介して離型紙を設けた化粧シートにお
いて、前記接着剤層が加熱することにより接着力を発現
する感熱型接着剤からなることを特徴とする化粧シー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等の壁面や天
井面等に極めて容易かつ正確に、短時間で施工すること
ができる（貼着することができる）化粧シートに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、住宅等の壁面や天井面等に、印刷
や発泡、凹凸模様等を施した意匠性に優れた化粧シート
が用いられ、通常、この施工は専門業者により行われ
る。具体的には、化粧シートの裏面にエマルジョン糊を
塗工して壁面や天井面等に貼りつけるもので、しわの発
生や気泡の抱き込みを生じることなく壁面や天井面等に
化粧シートを貼着するのは、素人には到底できない作業
であった。しかし、近年、この施工を専門業者だけでは
なく、壁面や天井面等の躯体を造る建築業者などが躯体
を造ると同時に行うことができる、あるいは、余暇の有
効利用と経済的負担を軽減する見地から、素人でも容易
かつ正確に、短時間に施工することができる化粧シート
が要望されるようになってきた。

【０００３】この要望に応えて開発された化粧シートと
しては、化粧シートの裏面に再湿糊を塗工した再湿糊
付き化粧シート、化粧シートの裏面に粘着剤を塗工
し、該塗工面を離型紙で保護した粘着剤付き化粧シー
ト、の２つが代表的なものである。

【０００４】の化粧シートは、再湿糊面に水を塗布す
るだけで接着性を再起させるものであり、利便性におい
て優れているものの、水の付け方によって接着性に差が
生じ、壁面や天井面等に均一に貼着することができない
といった問題や水を塗布した化粧シートの取扱が容易で
ないという問題がある。また、の化粧シートは、離型
紙を剥がして粘着剤面を出して壁面や天井面等に粘着剤
面を押さえ付けるだけで化粧シートを壁面や天井面に貼
着することができるために、取扱において優れてはいる
ものの、初期の粘着力が高いことから、一度貼着すると
貼り直しが困難であり（正しい姿勢に直すのが困難であ
り）、貼る位置を決めるのが結構難しいという問題があ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
問題を解決する目的でなされたものであり、一般家庭に
おいて素人でも壁面や天井面等に容易かつ短時間で貼着
することができると共に、貼り直しが可能であって正し
い姿勢で壁面や天井面等に正確に貼着することができる
化粧シートを提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記のよ
うな問題点を解決すべくなしたもので、請求項１記載の
発明は、基材の一方の面に意匠層を設け、他方の面全面
に接着剤層を設け、該接着剤層上にパターン状に形成し
た感圧型粘着剤層を介して離型紙を設けた化粧シートに
おいて、前記接着剤層が加熱することにより接着力を発
現する感熱型接着剤からなることを特徴とするものであ
る。

【０００７】また、請求項２記載の発明は、請求項１記
載の化粧シートにおいて、前記接着剤層が加熱すること
により粘着力を発現して粘着力を持続する感熱型接着剤
からなることを特徴とするものである。

【０００８】上記請求項１、２のいずれかに記載のよう
な感圧型粘着剤層をパターン状に形成した構成とするこ
とにより、離型紙を剥がした化粧シートをこの感圧型接
着剤層で壁面や天井面等に軽い圧力で貼着した場合に貼
り直しを可能とすることができる。また、前記感圧型接
着剤層により正しい姿勢に位置合わせを完了した後に、
化粧シートの意匠層側からアイロンやドライヤー等の加
熱手段により化粧シートを加熱して前記感熱型接着剤か
らなる接着剤層の接着力ないし粘着力を発現させると共
に、化粧シートの意匠層側から強い圧力で化粧シートを
壁面や天井面等に圧着することにより前記接着剤層で強
固に接着し、半永久的に壁面や天井面に貼着した化粧シ
ートとすることができる。

【０００９】また、請求項３記載の発明は、請求項１、
２のいずれかに記載の化粧シートにおいて、前記感圧型
粘着剤層が粘着力の弱い再剥離可能な感圧型粘着剤から
なることを特徴とするものである。このように構成する
ことにより、一層貼り直しを容易なものとすることがで
きる。

【００１０】また、請求項４記載の発明は、請求項１〜
３のいずれかに記載の化粧シートにおいて、前記基材と
前記接着剤層との間に金属箔層を設けたことを特徴とす
るものである。このように構成することにより、ムラな
く均一に加熱することができ、均一な接着強度を早く得
ることができ、施工時の作業性が向上する。また、高周
波発生装置による電磁誘導加熱が可能となり、一層施工
性が向上する。

【００１１】

【発明の実施の形態】上記の本発明について、図面等を
用いて以下に更に詳しく説明する。まず、図１は本発明
にかかる化粧シートの一実施例の層構成を示す模式図、
図２は本発明にかかる化粧シートの他の実施例の層構成
を示す模式図、図３は本発明にかかる化粧シートの使用
方法を示す説明図であり、図中の１，２は化粧シート、
10は基材、20は意匠層、30は感熱型接着剤層、40は感圧
型粘着剤層、50は離型紙、60は被着体、70は金属箔層を
それぞれ示す。

【００１２】図１は本発明にかかる化粧シートの一実施
例の層構成を示す模式図であって、化粧シート１は基材
10の一方の面に意匠層20が設けられ、他方の面全面に感
熱型接着剤層30が設けられると共に該感熱型接着剤層30
上にパターン状に形成された感圧型粘着剤層40を介して
離型紙50が設けられた層構成からなっている。

【００１３】前記基材10としては、たとえば、薄紙，チ
タン紙，樹脂含浸紙，紙間強化紙等の紙、あるいは、織
布、不織布、あるいは、ポリオレフィン、ポリエステ
ル、ポリアクリル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物等の合成樹脂製シートなどの１種ないし２
種以上の積層体を挙げることができ、また、壁紙として
化粧シートを用いる場合は、スルファニルグアナジンや
リン酸グアニジンなどの水溶性難燃剤を含浸させたパル
プ主体の難燃紙、あるいは、水酸化アルミニウムや水酸
化マグネシウムなどの無機質剤を混抄した無機質紙など
の通常壁紙用裏打紙といわれているものを用いることが
できる。また、前記合成樹脂製シートには必要に応じて
難燃性を付与するために、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、三酸化
アンチモン、酸化チタン等の無機物の１種ないし２種以
上の混合物からなる無機充填剤を適宜添加されたもので
あってもよいし、また、前記合成樹脂製シートには必要
に応じて、片面ないし両面にコロナ放電処理、プラズマ
処理等の易接着処理を施すことができる。この基材10の
総厚としては20〜300μｍが適当である。

【００１４】また、前記感熱型接着剤層30としては、た
とえば、特開平１１−５９５９号広報に開示されている
ような感熱型粘着剤を用いることができ、このような感
熱型粘着剤をロールコート法、エアナイフコート法、グ
ラビアコート法等の周知の塗工法で設けることができ
る。この感熱型粘着剤は、常温では粘着性はなくて加熱
することにより粘着力が発現し、かつ、一度粘着力が発
現すると冷却後も半永久的に粘着力が持続するタイプの
接着剤である。なお、前記感熱型接着剤層30としては、
上記したような感熱型粘着剤以外に、加熱することによ
り接着力を発現する、通常ホットメルト型接着剤といわ
れているものであっても構わない。前記感熱型接着剤層
30の塗膜厚さとしては20〜50μｍ、より好ましくは25〜
35μｍである。

【００１５】また、前記感圧型粘着剤層40としては、た
とえば、天然ゴム、スチレン−ブタジエンラテックス、
スチレン−イソプレンブロック共重合体、再生ゴム、合
成ゴム等のゴム系、アクリル系、シリコーン系等の周知
の粘着剤を溶剤型、水性エマルジョン型、ホットメルト
型、液状硬化型等の形状でロールコート法、エアナイフ
コート法、グラビアコート法、溶融押出し法等の周知の
塗工法で設けることができる。なお、粘着剤には必要に
応じて、増粘剤、分散剤、消泡剤、充填剤、帯電防止
剤、防腐剤等の添加剤を加えてもよい。また、粘着力の
弱い再剥離可能な感圧型粘着剤層40としては、たとえ
ば、上記粘着剤に合成シリカ、炭酸カルシウム等の充填
剤を適宜添加したものを用いることにより形成すること
ができる。また、前記感圧型粘着剤層40の塗膜厚さとし
ては、前記感圧型粘着剤層40を形成するために用いる感
圧型粘着剤の樹脂系や必要に応じて添加する添加剤によ
り異なるが、概ね５〜50μｍ、より好ましくは５〜30μ
ｍである。また、前記感圧型粘着剤層40の塗工面積とし
ては、前記感熱型接着剤30の塗工面積の１／２〜１／２
０が適当である。

【００１６】また、前記離型紙60としては、基体として
上質紙、コート紙、クラフト紙、グラシン紙などの紙を
用い、該紙の一方の面にシリコーンを塗工して剥離層を
形成した通常セパレート紙と呼称されるものを用いるこ
とができ、シリコーンの塗工量としては、通常0.5 〜2.
0g／ｍ² 程度が適当である。また、前記離型紙60は前記
紙の一方の面に低密度ポリエチレンをＴダイ押出機で押
し出し塗工して低密度ポリエチレン層を形成し、該低密
度ポリエチレン層面にシリコーンを塗工したものであっ
てもよい。このように構成することによりシリコーンの
塗工量を紙面に直にシリコーンを塗工するよりも少なく
することができる。また、前記基体としては上記した紙
に限ることはなく、たとえば、ポリプロピレン、ポリエ
ステル等の合成樹脂製シートであってもよい。

【００１７】次に、前記意匠層20について説明する。こ
の意匠層20は化粧シート１に化粧シートとしての意匠性
を高める目的で、また、化粧シートとしての物性を持た
せる目的で設けられるものであり、たとえば、木目模様
等の印刷絵柄層、ボリューム感や立体感を付与する発泡
層、あるいは、化粧シートの表面に耐擦傷性、耐磨耗性
や耐薬品性等の表面物性を付与する表面保護層、あるい
は、エンボス版を用いて形成された凹凸模様などを構成
要素として挙げることができ、必要に応じてこれら構成
要素を適宜組み合わせて形成することができる。

【００１８】図２は本発明にかかる化粧シートの他の実
施例の層構成を示す模式図であり、化粧シート２は図１
に示す化粧シート１の基材10と感熱型接着剤層30の間に
金属箔層70を設けた以外は化粧シート１と同じである。
このように構成することにより、アイロンやドライヤー
等の加熱手段により化粧シートを加熱すると、金属箔層
70の熱伝導性によりムラなく均一に前記感熱型接着剤層
30を加熱することができ、均一な接着強度を早く得るこ
とができるために施工時の作業性を向上させることがで
きる。

【００１９】前記金属箔層70に用いる金属箔としては、
熱伝導性に優れるものであれば、特に限定するものでは
ないが、例示するとするならば、鉄箔、銅箔、アルミニ
ウム箔等を挙げることができるが、加工適性やコスト、
取扱い易さ等を勘案するとアルミニウム箔が好ましく、
その厚さとしては７〜50μｍ程度である。

【００２０】前記金属箔層70の形成は、前記基材10と前
記金属箔とをドライラミネーション法、あるいは、Ｔダ
イ押出機を用いるサンドラミネーション法等の周知の積
層手段を用いることにより形成することができる。な
お、前記金属箔の一方の面あるいは両面に、必要に応じ
て有機チタネート、ポリエチレンイミン誘導体、シラン
カップリング剤、イソシアネート系化合物、エポキシ系
やシェラック系樹脂、あるいは、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル系樹脂などをアンカーコート剤として塗工する易接着
処理を施すことができる。そして、前記金属箔の両面に
易接着処理を施すことにより、サンドラミネーション法
で前記基材10と前記金属箔とを積層した場合、前記基材
10に対して前記金属箔を強固に接着することができる共
に、感熱型接着剤層30と前記金属箔との接着強度を強固
なものとすることができる。

【００２１】なお、図２に示した本発明の化粧シート２
は、金属箔層70を設けたことにより、上記したように熱
伝導性に優れ、アイロンやドライヤー等の加熱手段によ
り化粧シートを加熱すると、金属箔層70の熱伝導性によ
りムラなく均一に加熱することができ、均一な接着強度
を早く得ることができるために施工時の作業性を向上さ
せることができるものである以外に、この金属箔層70は
導電性に優れるものであり、たとえば、前記化粧シート
２の意匠層20側から高周波発生装置で高周波を発振して
前記金属箔層70を電磁誘導加熱することができ、この熱
により前記感熱型接着剤層30を一層ムラなく均一に加熱
することができるために、より均一な接着強度を早く得
ることができ、施工時の作業性を一段と向上させること
ができる。

【００２２】ところで、今まで説明してきた本発明の化
粧シート１及び２は、感熱型接着剤層30と該感熱型接着
剤層30上にパターン状に形成した感圧型粘着剤層40の面
全面に離型紙60を設けた実施例であったが、図示はしな
いが、たとえば、感圧型粘着剤層40のパターンがストラ
イプ状である場合には、ストライプ状の感圧型粘着剤層
40上にのみ離型紙を設けた構成としてもよいし、また、
感圧型粘着剤層40と両面離型紙とからなる両面粘着テー
プをストライプ状に感熱型接着剤層30上に貼着した構成
としても構わない。さらに、今まで説明してきた本発明
の化粧シート１は、上記したように感熱型接着剤層30と
該感熱型接着剤層30上にパターン状に形成した感圧型粘
着剤層40の面全面に離型紙60を設けた実施例であった
が、図示はしないが、たとえば、意匠層20の最表面にシ
リコーンを塗工してシリコーン塗工層を形成して、セロ
ハンテープのようにロール状にして離型紙を外した構成
としてもよい。

【００２３】次に、本発明の化粧シートの使い方につい
て説明する。まず、図１に示す本発明の化粧シート１の
離型紙50を剥がして感熱型接着剤層30上にパターン状に
形成された感圧型粘着剤層40を露出させ、この感圧型粘
着剤層40で壁面や天井面等の被着体60〔図３（ａ）参
照〕に軽い圧力で貼着する。この感圧型粘着剤層40はパ
ターン状に形成されているために壁面や天井面等の被着
体60〔図３（ａ）参照〕にパターン状に形成された部分
でのみ貼着されるために正しい姿勢になるまで容易に貼
り直しすることができる。そして、壁面や天井面等の被
着体60〔図３（ａ）参照〕に正しい姿勢で貼着されたと
きに、化粧シートの意匠層20側からアイロンやドライヤ
ー等の加熱手段で加熱して前記感熱型接着剤層30に粘着
力を発現させると共に前記意匠層20側から強く化粧シー
トを押圧することにより、前記感熱型接着剤層30が壁面
や天井面等の被着体60と強固に接着し、半永久的に壁面
や天井面等の被着体60〔図３（ｂ）参照〕に貼着され
る。なお、前記感圧型粘着剤層40が粘着力の弱い再剥離
可能な感圧型粘着剤からなる場合には、さらに貼り直し
が容易な化粧シートとすることができる。また、図示は
しないが、図２に示す本発明の化粧シート２の使い方に
ついても上記同様であって、化粧シート２の離型紙50を
剥がして感熱型接着剤層30上にパターン状に形成された
感圧型粘着剤層40を露出させ、この感圧型粘着剤層40で
壁面や天井面等の被着体に軽い圧力で貼着する。そし
て、正しい姿勢で貼着されたときに、化粧シートの意匠
層20側からアイロンやドライヤー、あるいは、高周波発
生装置による電磁誘導加熱等の加熱手段により金属箔層
70を加熱して前記感熱型接着剤層30に粘着力を発現させ
ると共に前記意匠層20側から強く化粧シートを押圧する
ことにより、前記感熱型接着剤層30が壁面や天井面等の
被着体と強固に接着し、半永久的に壁面や天井面等の被
着体に貼着される。

【００２４】

【実施例】上記発明について、以下に実施例を挙げて更
に詳しく説明する。実施例１まず、120g／m²の壁紙用裏打紙〔特種製紙（株）製ＤＮ
−120C〕の一方の面に表１に示す配合からなるプラスチ
ゾルを固形分で130g／m²となるようにコンマドクターコ
ート法で塗工・乾燥後に、加熱発泡炉（170 ℃、１分）
で前記プラスチゾルを発泡させて発泡層を形成すると共
に、前記発泡層側からエンボス版で凹凸を施して冷却す
ることにより、凹凸模様を形成した中間シートＡを作製
した。次に、該中間シートＡの壁紙用裏打紙の表出面に
感熱型接着剤〔東亜合成（株）ＴＴ−1000〕を乾燥後に
30μｍ厚さとなるようにエアナイフコート法で塗工・乾
燥して中間シートＢを作製した。次に、離型紙のシリコ
ーン塗工面に接着力の弱い再剥離可能な粘着剤〔総研化
学（株）製ＳＫダイン1551Ｓ〕を１mm巾で乾燥後に10μ
ｍ厚さとなるように３mm間隔でストライプ状にグラビア
塗工法で塗工・乾燥し、該塗工面に前記中間シートＢの
感熱型接着剤面が位置するように前記中間シートＢを貼
合して本発明の化粧シートを得た。

【００２５】 ※１：ＥＶＡはエチレン−酢酸ビニル共重合体の意

【００２６】比較例１離型紙のシリコーン塗工面に接着力の強い粘着剤〔総研
化学（株）製ＳＫダイン井1717〕を乾燥後に30μｍ厚さ
となるようにロールコート法で塗工・乾燥し、該塗工面
に前記中間シートＡの壁紙用裏打紙の表出面が位置する
ようにして前記中間シートＡを貼合して比較例とする化
粧シートを得た。

【００２７】比較例２離型紙のシリコーン塗工面に接着力の弱い再剥離可能な
粘着剤〔総研化学（株）製ＳＫダイン1551Ｓ〕を乾燥後
に30μｍ厚さとなるようにロールコート法で塗工・乾燥
し、該塗工面に前記中間シートＡの壁紙用裏打紙の表出
面が位置するようにして前記中間シートＡを貼合して比
較例とする化粧シートを得た。

【００２８】上記で作製した実施例１、および、比較例
１、２について離型紙を剥がして、石膏ボードを被着体
にして、貼り作業性（貼り直しの可否）および被着体へ
の接着性（被着体に完全に貼着して後の被着体からの剥
離の有無）の試験を23℃65％RHの環境下で行い、その評
価結果を表２に纏めて示した。

【００２９】 ※２：貼り作業性試験方法：石膏ボードに化粧シートを軽く貼着して貼り直しの可否を試験した。評価：容易に貼り直しができる・・・○ 石膏ボードの紙が剥がれる・・・× ※３：被着体への接着性試験方法：石膏ボードに化粧シートを強い力で貼着（完全に貼着）して被着体からの経時的剥離の有無を試験した。なお、実施例１においては、ドライヤーで100 ℃以上に加熱して感熱型接着剤層に粘着力を発現させて後に強い力で石膏ボードに化粧シートを貼着（完全に貼着）した。評価：経時的な剥離なし・・・○ 経時的に剥離あり・・・×

【００３０】表２に示した結果からも明らかなように、
本発明の化粧シートは貼り直しが容易であり、また、ド
ライヤー等の加熱手段で感熱型接着剤層に粘着力を発現
させて後に被着体に強い力で貼着（完全に貼着）するこ
とにより、経時的な剥離もなく、半永久的に使用するこ
とができるものである。

【００３１】

【発明の効果】本発明は、今まで縷々説明してきたよう
に、貼り直しが容易であり、また、アイロンやドライヤ
ーといった身近な加熱手段を用いることにより容易に感
熱型接着剤層に半永久的に持続する粘着力を発現させる
ことができるために、専門業者に限らず、壁面や天井面
等の躯体を造る建築業者、あるいは、一般家庭において
素人でも正しい姿勢で壁面や天井面に正確に、かつ、容
易に短時間で貼着することができるという効果を奏する
ものである。さらに、貼着された化粧シートは半永久的
に剥がれることなく使用することができるという効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる化粧シートの一実施例の層構成
を示す模式図である。

【図２】本発明にかかる化粧シートの他の実施例の層構
成を示す模式図である。

【図３】本発明にかかる化粧シートの使用方法を示す説
明図である。

【符号の説明】

１，２化粧シート 10 基材 20 意匠層 30 感熱型接着剤層 40 感圧型接着剤層 50 離型紙 60 被着体 70 金属箔層

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 4F100 AB01E AB33E AK68B AR00B AT00A BA05 BA07 BA10B BA10E CB00C CB05D DD01B DG10A DG10E DJ01B EH46 EJ02 GB08 HB00B HB21 JJ01 JL05 JL12C JL13D JL14D JL14E

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】基材の一方の面に意匠層を設け、他方の
面全面に接着剤層を設け、該接着剤層上にパターン状に
形成した感圧型粘着剤層を介して離型紙を設けた化粧シ
ートにおいて、前記接着剤層が加熱することにより接着
力を発現する感熱型接着剤からなることを特徴とする化
粧シート。
【請求項２】前記接着剤層が加熱することにより粘着
力を発現して粘着力を持続する感熱型接着剤からなるこ
とを特徴とする請求項１記載の化粧シート。
【請求項３】前記感圧型粘着剤層が粘着力の弱い再剥
離可能な感圧型粘着剤からなることを特徴とする請求項
１、２のいずれかに記載の化粧シート。
【請求項４】前記基材と前記接着剤層との間に金属箔
層を設けたことを特徴とする請求項１〜３のいずれかに
記載の化粧シート。