JP2001144931A - 画像入出力装置および媒体 - Google Patents

画像入出力装置および媒体

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JP2001144931A
JP2001144931A JP32019799A JP32019799A JP2001144931A JP 2001144931 A JP2001144931 A JP 2001144931A JP 32019799 A JP32019799 A JP 32019799A JP 32019799 A JP32019799 A JP 32019799A JP 2001144931 A JP2001144931 A JP 2001144931A
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JP32019799A
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Yukihiro Shibata
幸弘 柴田
Hiroyuki Nagasawa
宏行 長澤
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像出力時における画像の解像度の低下を抑
制する。 【解決手段】 画像入出力装置1内の画像処理装置4に
おいて、まず、画像入力装置から与えられた入力画像の
主走査方向および副走査方向の解像度Xin,Yinに
対する画像出力装置の横方向解像度TXの比Kx,K9
0xと、主走査方向および副走査方向解像度Xin,Y
inに対する画像出力装置の縦方向の解像度TYの比K
y,K90yとが求められる。次いで、求められた第1
解像度比群〔Kx,Ky〕と第2解像度比群〔K90
x,K90y〕のうち、解像度比が小さいほうのいずれ
か一方の解像度比群が選択される。第2解像度比群〔K
90x,K90y〕が選択された場合、画像のデータ
は、主走査方向と副走査方向とが入換わるように90度
回転変換された後に、画像出力装置5に与えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、方向毎の解像度が
相互に異なる画像入力装置および画像出力装置を含む画
像入出力装置、ならびに該画像入力装置および画像出力
装置が接続されるコンピュータ本体の制御プログラムを
記憶した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】画像入出力装置は、スキャナに代表され
る画像入力装置と、印刷装置に代表される画像出力装置
と、画像のデータを処理するための画像処理装置とを含
む。このような画像入出力装置において、画像入力装置
から与えられる画像の主走査方向の解像度は、該画像の
副走査方向の解像度と異なっていることがある。さらに
は、画像出力装置から実際に出力可能な画像の横方向の
解像度は、該画像の縦方向の解像度と異なっていること
がある。主走査方向解像度と副走査方向解像度とが異な
る画像の出力時において、横方向解像度が縦方向解像度
と異なっている場合でも画像出力に関する処理を容易に
するために、画像出力に先立って、画像入力装置から与
えられた画像のデータには、解像度変換処理が施され
る。前記解像度変換処理によって、主走査方向および副
走査方向のうちの解像度が高いいずれか一方方向の解像
度にいずれか他方方向の解像度を合わせるように、画像
が変換される。画像出力装置は、解像度変換が施された
画像のデータに基づいて、画像を出力する。
【0003】上記の構成の画像入出力装置において、画
像入力装置から与えられる画像の主走査方向は、画像出
力装置に規定される横方向と、固定的に1対1で対応付
けられていることが多い。また与えられる画像の主走査
方向の解像度は、画像出力装置の横方向の解像度とが異
なっており、該与えられる画像の副走査方向の解像度は
画像出力装置の縦方向の解像度と異なっていることがあ
る。特開平9−238211号公報は、処理すべき画像
の主走査方向の解像度よりも画像出力装置の横方向解像
度が粗い場合の画像処理方法を開示している。前記画像
処理方法において、まず、処理すべき画像の主走査方向
の解像度と画像出力装置の主走査方向の解像度との比、
すなわち処理すべき画像の主走査方向の解像度と画像出
力装置の横方向の解像度との比が求められる。次いで、
求められた解像度比に基づいて、主走査方向における変
倍処理を施さなくても前記処理すべき画像が欠けずに出
力可能であるか否かが判定される。可能である場合、画
像の副走査方向についてだけ、求められた解像度比に応
じて、画像が変倍される。変倍された画像が画像出力装
置によって出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の構成の画像入出
力装置において、画像入力装置から与えられる処理すべ
き画像の主走査方向および副走査方向は、画像出力装置
に規定される横方向および縦方向と、固定的に1対1で
対応付けられていることが多い。処理すべき画像の主走
査方向解像度および副走査方向解像度が両解像度のうち
の高いほうの解像度に揃えられている場合、画像の主走
査方向および副走査方向のうちの解像度が高いほうの方
向が、画像出力装置の横方向および縦方向のうちの解像
度が高いほうの方向に合致していないならば、画像入出
力装置全体の画像の出力品位の確保が難しくなる。
【0005】特開平9−238211号公報の画像処理
方法は、処理すべき画像の主走査方向解像度と画像出力
装置の横方向解像度との比に基づいて該画像が縮小さ
れ、縮小された画像が出力されている。処理すべき画像
の主走査方向解像度が該画像の副走査方向解像度未満で
ある場合、または画像出力装置の横方向解像度が画像出
力装置の縦方向解像度未満である場合、画像の主走査方
向解像度および副走査方向解像度のうちの高いほうの解
像度と画像出力装置の横方向解像度および縦方向解像度
のうちの高いほうの解像度との比よりも、画像の縮小率
が小さくなる。したがって出力された画像の表示品位が
低くなりやすい。
【0006】本発明の目的は、画像出力時における画像
の解像度の低下を抑制することができる画像入出力装
置、および画像出力時における画像の解像度の低下の抑
制のための処理をコンピュータに行わせるための制御プ
ログラムを記憶した媒体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、処理すべき画
像のデータを入力する画像入力装置と、画像入力装置か
ら与えられた画像のデータを処理する画像処理装置と、
画像処理装置において処理された画像のデータに基づ
き、該画像の主走査方向を予め定める横方向に一致させ
て、該画像を出力する画像出力装置とを含み、画像処理
装置は、前記処理すべき画像の主走査方向解像度Xin
に対する画像出力装置の横方向解像度TXの比Kx、該
画像の副走査方向解像度Yinに対する画像出力装置の
縦方向解像度TYの比Ky、該画像の副走査方向解像度
Yinに対する画像出力装置の横方向解像度TXの比K
90x、および該画像の主走査方向解像度Xinに対す
る画像出力装置の縦方向解像度TYの比K90yを、そ
れぞれ求める解像度比較手段と、主走査方向解像度に対
する横方向解像度の比Kxと副走査方向解像度に対する
縦方向解像度の比Kyとの組合わせである第1解像度比
群、および副走査方向解像度に対する横方向解像度の比
K90xと主走査方向解像度に対する縦方向解像度の比
K90yとの組合わせである第2解像度比群のうち、解
像度の比が小さいほうのいずれか一方の解像度比群を選
択し、選択された解像度比群に応じて画像のデータを処
理する出力方向制御手段とを含み、出力方向制御手段
は、第2解像度比群〔K90x,K90y〕が選択され
た場合、主走査方向と副走査方向とが入換わるように、
画像のデータを90度回転変換することを特徴とする画
像入出力装置である。
【0008】本発明に従えば、画像入出力装置におい
て、処理すべき画像の各方向の入力時の解像度Xin,
Yinと画像出力装置の各方向の解像度TX,TYとの
比較結果に基づき、画像出力装置において解像度が高い
ほうの方向と入力時の画像において解像度が高いほうの
方向とが出力時に一致するように、画像のデータが処理
される。画像出力装置は、上記のように処理された画像
のデータに基づき、処理後の画像の主走査方向を横方向
に一致させつつ、該画像を出力する。これによって、処
理すべき画像の各方向の初期の解像度よりも画像出力装
置から実際に出力された後の該画像の各方向の解像度が
低下することが充分に抑制されるので、実際に出力され
た画像の品位の低下が防止される。
【0009】また本発明の画像入出力装置は、前記出力
方向制御手段は、解像度比群の選択時に、(1)画像の
各方向の解像度に対する画像出力装置の各方向の解像度
の比Kx,Ky,K90x,K90yのうちの最小の解
像度比を選択し、(2)副走査方向解像度に対する横方
向解像度の比K90x、または主走査方向解像度に対す
る縦方向解像度の比K90yが選択された場合、前記第
1および第2解像度比群のうち、第2解像度比群〔K9
0x,K90y〕を選択することを特徴とする。
【0010】本発明に従えば、画像入出力装置におい
て、4種類の解像度比Kx,Ky,K90x,K90y
のうちの最小値に基づいて、解像度比群が選択されてい
る。これによって、解像度比が小さい解像度比群を容易
に選択することができる。
【0011】また本発明の画像入出力装置は、前記出力
方向制御手段は、解像度比群の選択時に、(1)主走査
方向解像度に対する横方向解像度の比Kxと副走査方向
解像度に対する縦方向解像度の比Kyとの和である第1
の和Kadd、および副走査方向解像度に対する横方向
解像度の比K90xと主走査方向解像度に対する縦方向
解像度の比K90yとの和である第2の和K90add
をそれぞれ求め、(2)第1の和Kaddが第2の和K
90add未満である場合、前記第1および第2解像度
比群のうち、第2解像度比群〔K90x,K90y〕を
選択することを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、画像入出力装置におい
て、2組の解像度比群の解像度比の和Kadd,K90
addの大小関係に基づいて、解像度比群が選択されて
いる。これによって、解像度比が小さい解像度比群を容
易に選択することができる。
【0013】また本発明の画像入出力装置は、前記出力
方向制御手段は、画像出力装置の横方向解像度TXが画
像の主走査方向解像度Xinおよび副走査方向解像度Y
in以上であり、かつ画像出力装置の縦方向解像度TY
が画像の主走査方向解像度Xinおよび副走査方向解像
度Yin以上である場合、前記解像度の比に関わらず、
画像のデータをそのまま保つことを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、画像入出力装置におい
て、画像出力装置の解像度TX,TYがそれぞれ画像の
両解像度Xin,Yin未満であり、かつ第2解像度比
群〔K90x,K90y〕が選択された場合だけ、画像
のデータに回転変換が施される。これによって、処理す
べき画像の初期の解像度に対する出力後の画像の解像度
の低下が充分に抑制可能な場合だけ、画像の回転変換が
行われるので、実際に出力された画像の品位を改善しつ
つ、画像処理装置の処理量を低減することができる。
【0015】また本発明の画像入出力装置は、画像出力
装置の各方向の解像度TX,TYおよび画像の各方向の
解像度Xin,Yinの大小関係と該画像への回転変換
の必要可能性との関係を表す判定テーブルを記憶してい
る判定テーブル記憶手段と、判定テーブルの内容を参照
し、各解像度TX,TY,Xin,Yinの大小関係に
基づいて、該処理すべき画像への回転変換の必要可能性
を判定する可能性判定部とをさらに含み、前記出力方向
制御手段は、画像へ回転変換を施す可能性があると判定
された場合だけ、処理を行うことを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、画像入出力装置におい
て、画像へ回転変換を施す可能性があるか否かの判定
が、予め作成された判定テーブルを用いて行われてい
る。これによって、画像へ回転変換を施す可能性がある
場合だけ、回転変換を施すか否かの判定が行われるの
で、回転変換の判定のための処理量が軽減される。
【0017】また本発明の画像入出力装置は、前記出力
方向制御手段は、前記画像入力装置における画像のデー
タの入力に関する特性、および前記画像出力装置におけ
る画像出力に関するデータのうちの少なくとも一方に基
づき、画像に回転変換を施すか否かを判定することを特
徴とする。
【0018】本発明に従えば、画像入出力装置におい
て、画像への回転変換の有無の判定に、画像入力装置の
画像入力に関する特性および画像出力装置の画像出力に
関する特性のうちのすくなくとも一方が考慮されてい
る。これによって画像処理装置は、画像入力装置および
画像出力装置の実際の構成に適した条件に基づいて、9
0度回転変換を施すべき画像を選ぶことができる。
【0019】また本発明は、画像入力装置から入力され
た処理すべき画像のデータを処理して、画像の主走査方
向を予め定める横方向に一致させて出力する画像出力装
置に処理された画像のデータを与える画像処理装置とし
て、コンピュータを機能させるための制御プログラムを
記録したコンピュータ読取り可能な媒体であって、前記
画像処理装置は、前記処理すべき画像の主走査方向解像
度Xinに対する画像出力装置の横方向解像度TXの比
Kx、該画像の副走査方向解像度Yinに対する画像出
力装置の縦方向解像度TYの比Ky、該画像の副走査方
向解像度Yinに対する画像出力装置の横方向解像度T
Xの比K90x、および該画像の主走査方向解像度Xi
nに対する画像出力装置の縦方向解像度TYの比K90
yを、それぞれ求める解像度比較手段と、主走査方向解
像度に対する横方向解像度の比Kxと副走査方向解像度
に対する縦方向解像度の比Kyとの組合わせである第1
解像度比群、および副走査方向解像度に対する横方向解
像度の比K90xと主走査方向解像度に対する縦方向解
像度の比K90yとの組合わせである第2解像度比群の
うち、解像度の比が小さいほうのいずれか一方の解像度
比群を選択し、選択された解像度比群に応じて画像のデ
ータを処理する出力方向制御手段とを含み、第2解像度
比群〔K90x,K90y〕が選択された場合、出力方
向制御手段が、主走査方向と副走査方向とが入換わるよ
うに、画像のデータを90度回転変換することを特徴と
する制御プログラムを記録したコンピュータ読取り可能
な媒体である。
【0020】本発明に従えば、媒体に記憶された制御プ
ログラムは、コンピュータにインストールして利用され
る。前記制御プログラムがインストールされたコンピュ
ータは、上記の画像入出力装置として動作する。これに
よって、コンピュータに画像入力装置および画像出力装
置を接続して利用する場合、処理すべき画像の各方向の
初期の解像度よりも画像出力装置から該画像が実際に出
力された後の各方向の解像度が低下することが充分に抑
制されるので、実際に出力された画像の品位の低下が防
止される。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある画像入出力装置1の構成を示すブロック図である。
画像入出力装置1は、画像入力装置3と画像処理装置4
と画像出力装置5とを含んでいる。なお図1の例では、
画像入力装置3はスキャナで実現されており、画像出力
装置5は印刷装置で実現されている。画像処理装置4
は、後述する画像処理を実行するための画像処理ソフト
ウエア10をインストールしたコンピュータ本体によっ
て実現されている。画像処理装置4であるコンピュータ
本体は、中央演算処理装置(CPU)11と、内部記憶
装置12とを含み、好ましくは画像メモリ13をさらに
含む。内部記憶装置12は、たとえばデータ書込みとデ
ータ読出しとが可能な揮発性メモリであるRAM(Rand
om Access Memory)14、および不揮発性のメモリであ
るROM(Read Only Memory)15を含む。
【0022】画像入出力装置1は、画像入力装置3と画
像処理装置4と画像出力装置5の他に、スキャナインタ
フェイス回路18、プリンタコントローラ19、キーボ
ード20、キーインタフェイス回路21、表示装置2
2、表示コントローラ23、外部記憶装置24、FDコ
ントローラ28、およびHDコントローラ29を含んで
いる。外部記憶装置24は、フロッピーディスク(F
D)装置25およびハードディスク(HD)装置26を
含む。
【0023】画像入力装置3であるスキャナは、スキャ
ナインタフェイス回路18を介して、中央演算処理装置
11に接続されている。画像出力装置5である印刷装置
は、プリンタコントローラ19を介して、中央演算処理
装置11に接続されている。キーボード20は、中央演
算処理装置11への入力装置である。キーボード20
は、キーインタフェイス回路21を介して、中央演算処
理装置11に接続されている。表示装置22は、たとえ
ば、陰極線管を用いた表示装置、または液晶表示素子を
用いた表示装置によって実現される。表示装置22は、
表示コントローラ23を介して、中央演算処理装置11
に接続されている。フロッピーディスク装置25には、
フロッピーディスク27が、取外し可能に装着されてい
る。フロッピーディスク装置25は、FDコントローラ
28を介して、中央演算処理装置11に接続されてい
る。ハードディスク装置26は、HDコントローラ29
を介して、中央演算処理装置11に接続されている。
【0024】画像処理ソフトウエア10は、画像処理の
制御プログラム31と該画像処理のための制御用データ
32とから構成されている。画像処理ソフトウエア10
は、画像処理装置4の内部記憶装置12に記憶される。
詳しくは、画像処理ソフトウエア10は、ROM15に
記憶されていてもよく、画像処理装置4の外部記憶装置
24に記憶されていて、画像処理実行時に外部記憶装置
24から読出されてRAM14に記憶されてもよい。画
像処理の制御プログラム31は、中央演算処理装置11
によって実行される。これによって、コンピュータ本体
が画像処理装置4として機能する。
【0025】画像入力装置3は、処理すべき画像のデー
タを、画像処理装置4に与える。画像処理装置4は、画
像入力装置3から与えられた画像のデータを画像処理ソ
フトウエア10に基づいて処理し、処理された画像のデ
ータを画像出力装置5に与える。画像出力装置5は、画
像処理装置4から与えられた画像のデータに基づき、処
理後の画像の主走査方向を予め定める横方向DXPに一
致させつつ、該画像を出力する。画像メモリ13は、画
像入力装置3から画像処理装置4に与えられた画像のデ
ータ、画像処理装置4が処理中の画像のデータ、画像処
理装置4から画像出力装置5に与えられた画像のデータ
のうちの少なくとも1つを記憶する。
【0026】画像入力装置3から画像処理装置4に与え
られたデータが示す画像である入力画像ISにおいて、
主走査方向DXSの解像度Xinと副走査方向DYSの
解像度Yinとは、画像入力装置3の構成によって規定
される。画像出力装置5の横方向DXPの解像度TXと
画像出力装置5の縦方向DYPの解像度TYとは、画像
出力装置5の構成に依って規定される。画像出力装置5
の横方向解像度TXは、画像出力装置5から出力された
画像である出力画像IPの横方向DXPの上限解像度で
あり、画像出力装置5の縦方向解像度TYは、出力画像
IPの縦方向DYPの上限解像度である。なお本明細書
において、解像度の単位は「dpi(dot per inch)」
である。
【0027】中央演算処理装置11は、機能的には、解
像度比較部35、出力方向制御部36、および可能性判
定部39を兼ねている。プリンタコントローラ19は、
解像度変換部40を含んでいる。解像度比較部35は、
入力画像ISの主走査方向解像度Xinと、入力画像I
Sの副走査方向解像度Yinと、画像出力装置5の横方
向解像度TXと、画像出力装置5の縦方向解像度TYと
を、それぞれ比較する。比較結果として、横主解像度比
Kx、縦副解像度比Ky、横副解像度比K90x、およ
び縦主解像度比90yが求められる。
【0028】式1に示す横主解像度比Kxは、入力画像
ISの主走査方向解像度Xinに対する画像出力装置5
の横方向解像度TXの比である。式2に示す縦副解像度
比Kyは、入力画像ISの副走査方向解像度Yinに対
する画像出力装置5の縦方向解像度TYの比である。式
3に示す横副解像度比K90xは、入力画像ISの副走
査方向解像度Yinに対する画像出力装置5の横方向解
像度TXの比である。式4に示す縦主解像度比K90y
は、入力画像ISの主走査方向解像度Xinに対する画
像出力装置5の縦方向解像度TYの比である。
【0029】
【数1】
【0030】出力方向制御部36は、横主解像度比Kx
と縦副解像度比Kyとの組合わせである第1解像度比群
〔Kx,Ky〕、および横副解像度比K90xと縦主解
像度比90yとの組合わせである第2解像度比群〔K9
0x,K90y〕のうち、解像度の比が小さいほうのい
ずれか一方の解像度比群を選択し、選択された解像度比
群に応じて、画像のデータを処理する。第2解像度比群
〔K90x,K90y〕が選択された場合、主走査方向
と副走査方向とが入換わるように、画像のデータに90
度回転変換が施され、回転変換後の画像のデータが解像
度変換部40に与えられる。第1解像度比群〔Kx,K
y〕が選択された場合、入力画像ISのデータは、回転
変換が施されることなくそのまま、解像度変換部40に
与えられる。この結果、出力方向制御部36から解像度
変換部40に与えられた画像の主走査方向DXSおよび
副走査方向DYSのうちの解像度が高いいずれか一方方
向は、画像出力装置5の横方向DXPおよび縦方向DY
Pのうちの解像度が高いいずれか一方方向に一致する。
【0031】画像処理ソフトウエア10内の制御用デー
タ32には、後述する入力画像ISの回転変換の必要可
能性の判定に用いられる判定テーブル38が含まれる。
判定テーブル38は、画像出力装置5の各方向の解像度
TX,TYおよび入力画像ISの各方向の解像度Xi
n,Yinの大小関係と該入力画像ISへの回転変換の
必要可能性との関係を示している。内部記憶装置10
は、判定テーブル記憶部を兼ねている。可能性判定部3
9は、判定テーブル38の内容を参照し、画像出力装置
5の各方向の解像度TX,TYおよび入力画像ISの各
方向の解像度Xin,Yinに基づいて、入力画像IS
への回転変換の必要可能性を判定する。必要可能性の判
定結果は、出力方向制御部36の処理時に参照される。
【0032】解像度変換部40は、出力方向制御部36
によって処理された画像のデータの解像度が画像出力装
置5の解像度に適合するように、処理済の画像のデータ
に対して解像度変換処理を施す。解像度変換処理後の画
像のデータが、画像出力装置5に与えられる。画像出力
装置5は、与えられた画像のデータに基づき、該画像の
主走査方向が画像出力装置5の横方向DXPと一致する
ように、該画像を出力する。
【0033】図2(A)は、画像入力装置3からの入力
画像ISの模式図である。主走査方向DXSは、入力画
像ISと平行な面内で相互に直交する2軸のうちのいず
れか一方軸に平行な方向であり、副走査方向DXSは、
前記2軸のうちのいずれか他方軸に平行な方向である。
画像入力装置3がスキャナである場合、入力画像ISの
副走査方向DYSはスキャナの画像読取り時の副走査方
向DMSと平行である。画像入力装置3がラインスキャ
ナである場合、画像読取り時の副走査方向DMSは、C
CDラインセンサで実現される読取り素子の原稿に対す
る相対移動方向に相当する。
【0034】図2(B)は、予め定める第1出力条件に
基づいて、画像出力装置5から出力された画像である出
力画像IPを示す模式図である。横方向DXPは、出力
画像IPと平行な面内で相互に直交する2軸のうちのい
ずれか一方軸に平行な方向であり、縦方向DXPは、前
記2軸のうちのいずれか他方軸に平行な方向である。画
像出力装置5が印刷装置である場合、出力画像IPの縦
方向DYPは印刷装置の印刷時の副走査方向DMPと平
行である。画像出力装置5がサーマルプリンタ装置であ
る場合、印刷時の副走査方向DMPは、サーマルヘッド
で実現される印刷素子の原稿に対する相対移動方向に相
当する。第1出力条件は、通常時の出力条件であり、入
力画像IPが回転変換されることなくそのまま出力され
ている。
【0035】入力画像ISにおいて、一般的には、主走
査方向解像度Xinは副走査方向解像度Yinと等し
い。画像入力装置3がラインスキャナである場合、原稿
に対する読取り素子の副走査方向の相対移動速度、いわ
ゆる副走査方向の送りを変化させることによって、入力
画像ISの副走査方向解像度を変化させていることが多
い。この結果、入力画像ISにおいて、主走査方向解像
度Xinが副走査方向解像度Yinと異なる場合があ
る。
【0036】画像入出力装置1において、入力画像IS
の2方向の解像度Xin,Yinと画像出力装置5の2
方向の解像度TX,TYには、以下のような関係があ
る。画像出力装置5が画像の主走査方向と画像出力装置
5の横方向DXPとが一致するように該画像を出力する
構成である場合、入力画像IPの主走査方向解像度Xi
nが画像出力装置5の横方向解像度TXと等しく、かつ
入力画像IPの副走査方向解像度Yinが画像出力装置
5の縦方向解像度TYと等しい場合、入力画像IPの解
像度を最も生かすことができる。
【0037】しかしながら、実際の画像入出力装置1で
は、画像出力時に、入力画像ISの2方向DXS,DY
Sのうちの解像度が高いほうのいずれか1方向が、画像
出力装置5の2方向DXP,DYPのうちの解像度が高
いほうのいずれか1方向と、一致していないことが多
い。このような解像度が高い方向の不一致は、画像入力
装置3と画像出力装置5との構成に起因して生じる。た
とえば画像入力装置3がラインスキャナであり、画像出
力装置5がサーマルプリンタである場合、入力画像IS
においては、主走査方向解像度Xinよりも副走査方向
解像度Yinが大きくなっていることが多く、サーマル
プリンタにおいては、縦方向解像度TYよりも横方向解
像度TXのほうが大きくなっていることが多い。この結
果、図2(A)および図2(B)に示すように、入力画
像ISにおいて解像度が高くなっている副走査方向と、
画像出力装置5において解像度が高くなっている横方向
とは、画像印刷時に一致せずに異なる方向になってい
る。これによって、画像入力装置3と画像出力装置5と
の双方の特長である高解像度を生かすことが極めて困難
になる。
【0038】本実施の形態の画像入出力装置1において
は、図2(B)に示す第1出力条件と、図2(C)に示
す第2出力条件とが、入力画像IPの主走査方向解像度
Xinと入力画像IPの副走査方向解像度Yinと画像
出力装置5の横方向解像度TXと画像出力装置5の縦方
向解像度TYとの組合せに応じて使分けられている。第
2出力条件では、図2(A)の第1出力条件の際に画像
出力装置5に与えられた画像のデータに対して該画像が
90度回転するような回転変換が施されたデータが画像
出力装置5に与えられている。画像出力装置5は、回転
変換後の画像のデータを出力している。これによって、
入力画像ISの2方向DXS,DYSのうちの解像度が
高いほうのいずれか1方向と画像出力装置5の2方向D
XP,DYPのうちの解像度が高いほうのいずれか1方
向とを常に一致させることが可能になる。したがって、
画像入力装置3で読取られた高解像度の画像のデータ
を、高解像度を保ったまま画像出力が可能なように、画
像の方向と画像出力装置5の印刷方向とをマッチさせた
状態で、該画像を出力することが可能になる。
【0039】このように画像入出力装置では、4種類の
解像度比Kx,Ky,K90x,K90yに基づいて、
画像出力装置5の解像度が高いほうの方向と入力画像I
Sの解像度が高いほうの方向とが一致するように画像の
データが処理されており、画像出力装置5は、上記のよ
うに処理されたデータに基づいて画像を出力する。これ
によって、入力画像ISの各方向の解像度に対する出力
画像IPの各方向の解像度の低下が充分に抑制されるの
で、出力画像IPの品位の低下が防止される。
【0040】第1出力条件と第2出力条件との使分けの
条件の1つとして、解像度比較部35は、前述の式1〜
式4に示す解像度比を求めている。横主解像度比Kxと
縦副解像度比Kyとからなる第1解像度比群〔Kx,K
y〕は、第1出力条件に対応しており、第1出力条件に
おいて相互に平行になる方向の入力画像解像度と画像出
力装置解像度との比である。横副解像度比K90xと縦
主解像度比K90yとからなる第2解像度比群〔K90
x,K90y〕は、第2出力条件に対応しており、第2
出力条件において相互に平行になる方向の入力画像解像
度と画像出力装置解像度との比である。
【0041】出力方向制御部36において、まず、画像
の各方向の解像度に対する画像出力装置5の各方向の解
像度の比である4種類の解像度比Kx,K90x,K9
0y,Kyのうちの最小の解像度の比が選択される。最
小解像度比として、横副解像度比K90xまたは縦主解
像度比K90yが選択された場合、第1および第2解像
度比群のうち、第2解像度比群〔K90x,K90y〕
が選択される。最小解像度比として、横主解像度比Kx
または縦副解像度比Kyが選択された場合、第1および
第2解像度比群のうち、第1解像度比群〔Kx,Ky〕
が選択される。これによって、画像ISの初期の主走査
方向解像度Xinよりも画像出力装置5の縦方向解像度
の比TYのほうが小さい場合、または画像ISの初期の
副走査方向解像度Yinよりも画像出力装置5の横方向
解像度TXのほうが小さい場合、入力画像ISの解像度
に対する出力画像IPの解像度の低下が充分に抑制され
るので、出力画像IPの品位の低下が防止される。
【0042】上記4種の解像度比Kx,Ky,K90
x,K90yがすべて1以上である場合、入力画像の2
方向解像度Xin,Yinよりも画像出力装置5の2方
向解像度TX,TYが大きくなっている。解像度比が1
以上である場合、解像度比が1よりも幾ら大きくても、
解像度Xin,Yinに起因する入力画像ISの品位以
上の品位が出力画像IPに生じることはないので、第1
出力条件と第2出力条件とを使分けても、出力画像IP
の品位向上には繋がらない。上記4種の解像度比Kx,
Ky,K90x,K90yのうちの少なくとも1つが1
未満である場合、出力画像IPの品位が、解像度Xi
n,Yinに起因する入力画像ISの品位の品位未満に
なっている可能性がある。この場合、1未満の解像度比
が1により近づくように、第1出力条件と第2出力条件
とを使分けることによって、出力画像IPの品位が向上
する。
【0043】このような理由に基づき、出力方向制御部
36は、式5に示すように、画像出力装置5の横方向解
像度TXが、入力画像ISの主走査方向解像度Xinお
よび副走査方向解像度Yin以上であり、かつ画像出力
装置5の縦方向解像度TYが、入力画像ISの主走査方
向解像度Xinおよび副走査方向解像度Yin以上であ
る場合、解像度比に関わらず、画像入力装置3から与え
られた画像ISのデータを、そのまま画像出力装置5に
与える。すなわち、画像出力装置5の各解像度TX,T
Yがどちらも画像の2方向の解像度Xin,Yin未満
であり、かつ第2解像度比群〔K90x,K90y〕が
選択される場合だけ、画像のデータに回転変換が施され
る。これによって、入力画像ISの解像度に対する出力
画像IPの解像度の低下が充分に抑制可能な場合だけ、
画像の回転変換が行われるので、出力画像IPの品位を
改善しつつ、出力方向制御部36の処理量を低減するこ
とができる。 Xin≦TX and Yin≦TY and Xin≦TY and Yin≦TX …(5)
【0044】図3は、画像入出力装置1における第1の
画像出力処理を説明するためのフローチャートである。
画像の出力処理が開始された場合、ステップA0からス
テップA1に進む。この時点で、入力画像ISの各方向
の解像度Xin,Yinと、画像出力装置5の各方向の
解像度TX,TYとが、既に分かっている。
【0045】ステップA1において、中央演算処理装置
11は、解像度比較部35として、式1〜式4に基づい
て、4種類の解像度比Kx,Ky,K90x,K90y
を求める。ステップA2〜A8において、中央演算処理
装置11は、出力方向制御部36として処理を行う。ス
テップA2において、式6に示すように、第1解像度比
群〔Kx,Ky〕のうちの小さいほうの値Kminが求
められる。ステップA3において、式7に示すように、
第2解像度比群〔K90x,K90y〕のうちの小さい
ほうの値K90minが求められる。 Kmin = MIN(Kx ,Ky ) …(6) K90min = MIN(K90x,K90y) …(7)
【0046】ステップA4において、第1解像度比群の
最小解像度比Kminと、第2解像度比群の最小解像度
比K90minとが比較される。式8に示すように、第
1解像度比群の最小解像度比Kminが、第2解像度比
群の最小解像度比K90min以上である場合、第2出
力条件よりも第1出力条件が用いられるほうが、入力画
像ISの出力後の品位が高いことになる。この場合、ス
テップA4からステップA6に進み、第1出力条件が選
択される。式9に示すように、第1解像度比群の最小解
像度比Kminが、第2解像度比群の最小解像度比K9
0min未満である場合、第1出力条件よりも第2出力
条件が用いられるほうが、入力画像ISの出力後の品位
が高い可能性がある。式9の条件が満たされる場合、ス
テップA4からステップA5に進む。 Kmin ≧ K90min …(8) Kmin < K90min …(9)
【0047】ステップA5において、第1解像度比群の
最小解像度比Kminと、基準値である「1」とが比較
される。式10に示すように、第1解像度比群の最小解
像度比Kminが1以上である場合、第1出力条件で出
力された画像に必要充分な品位が生じる。この場合ステ
ップA5からステップA6に進み、第1出力条件が選択
される。第1解像度比群の最小解像度比Kminが1未
満である場合、第1出力条件よりも第2出力条件が用い
られるほうが、入力画像ISの出力後の品位が向上す
る。この場合ステップA5からステップA7に進み、第
2出力条件が選択される。 Kmin ≧ 1 …(10)
【0048】第2出力条件が選択されているならば、ス
テップA7からステップA8に進む。ステップA8にお
いて、出力方向制御部36は、入力画像ISが90度回
転するように、入力画像ISのデータに対して回転変換
処理を施す。入力画像ISのデータがビットマップ方式
のデータであれば、90度回転変換処理として、たとえ
ば、画像ISの画像の各画素[X,Y]の輝度値〔R
[X,Y],G[X,Y],B[X,Y]〕が、該画素
の座標[X,Y]のX座標とY座標とを入換えれた座標
[Y,X]の画素の輝度値〔R[Y,X],G[Y,
X],B[Y,X]〕と入換えられる。回転変換処理後
の入力画像のデータは、解像度変換部40に与えられ
る。ステップA9において、解像度変換部40は、回転
変換処理が施された画像のデータに、解像度変換処理を
施す。ステップA10において、解像度変換処理が施さ
れた画像のデータが、画像出力装置5に与えられる。こ
れによって画像出力装置5は、与えられた画像のデータ
に基づいて、画像の出力を開始する。
【0049】第1出力条件が選択されている場合、ステ
ップA6から直接ステップA9に進み、入力画像ISの
データは、回転変換が施されることなく、そのままの状
態で解像度変換部40に与えられる。この場合、ステッ
プA9において、解像度変換部40は、回転変換処理が
施されていない入力画像のデータに、解像度変換処理を
施す。ステップA10において、解像度変換処理が施さ
れた画像のデータが、画像出力装置5に与えられる。こ
れによって画像出力装置5は、画像出力を開始する。デ
ータ転送後、ステップA11で処理を終了する。
【0050】解像度変換処理は、画像入力装置3からの
入力画像が等倍率または操作者の指示する倍率で画像出
力装置5から出力されるように、画像処理装置4からデ
ータが与えられている解像度変換対象の画像の解像度を
変換する処理である。解像度変換対象の画像は、入力画
像IS自体または90度回転変換後の入力画像である。
ゆえに式11に示すように、解像度変換対象の画像の主
走査方向解像度QXは、入力画像ISの主走査方向解像
度Xinおよび副走査方向解像度Yinのうちのいずれ
か一方であり、解像度変換対象の画像の副走査方向解像
度QYは、入力画像ISの主走査方向解像度Xinおよ
び副走査方向解像度Yinのうちのいずれか他方であ
る。画像が等倍で出力される場合、式12および式13
に基づいて、前記画像の主走査方向の変倍率RXおよび
前記画像の副走査方向の変倍率RXが求められる。主走
査方向変倍率RXは、画像の主走査方向解像度QXに対
する画像出力装置5の横方向解像度TXの比である。副
走査方向変倍率RXは、画像の副走査方向解像度QYに
対する画像出力装置5の縦方向解像度TYの比である。
最後に、補間処理等を用いて前記画像の横方向の画素数
を横方向変倍率RYで変倍し、かつ補間処理等を用いて
前記画像の縦方向の画素数を縦方向変倍率RYで変倍す
る。 QX = XinまたはYin,QY = YinまたはXin …(11) RX = TX ÷ QX …(12) RY = TY ÷ QY …(13)
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】表1は、入力画像ISの主走査方向解像度
Xinが副走査方向解像度Yin以上である場合の判定
テーブルである。表2は、入力画像ISの主走査方向解
像度Xinが副走査方向解像度Yin未満である場合の
判定テーブルである。表1および表2において「>」は
適宜「≧」と考えて差支えない。解像度比が1以上にな
る場合は「1」と記載し、解像度比が1未満になる場合
は該解像度比の参照符を記載している。「○」は入力画
像ISを90度回転させる可能性があることを示し、
「×」は入力画像ISを90度回転させる必要がないこ
とを示している。
【0054】可能性判定部37においては、各判定テー
ブルを参照しつつ、入力画像ISの各方向の解像度Xi
n,Yinおよび画像処理装置45の各方向の解像度T
X,TYの大小関係に基づいて、入力画像ISを90度
回転させて出力する必要可能性があるか否かが判定され
る。画像へ回転変換を施す可能性があると判定された場
合だけ、出力方向制御部36における最小の解像度比の
選択および選択結果に基づく回転変換が行われる。この
ように画像処理装置4において、出力方向制御部36の
処理に先立って、画像へ回転変換を施す可能性があるか
否かの判定が行われる場合、画像へ回転変換を施す可能
性がある場合だけ、回転変換実行の有無の判定が行われ
る。これによって回転変換の判定のための処理量が軽減
される。
【0055】各判定テーブルにおいて、4種の解像度X
in,Yin,TX,TYの大小関係は、4種の解像度
のKx,Ky,K90x,K90yと基準値「1」との
大小関係と入力画像ISの主走査方向解像度Xinと該
画像の副走査方向解像度Yinとの大小関係との組合わ
せによって表されている。すなわち、画像回転変換の必
要可能性は、4種類の各解像度比Kx,Ky,K90
x,K90yと1との大小関係と、主走査方向解像度X
inと副走査方向解像度Yinとの大小関係との2つの
大小関係の組合せに、対応付けられている。90度回転
変換の必要可能性判定時においては、まず、4種の各解
像度比Kx,Ky,K90x,K90yと基準値「1」
との大小関係をそれぞれ判定される。かつ主走査方向解
像度Xinと副走査方向解像度Yinとの大小関係が判
定される。次いで、求められた解像度比の大小関係と画
像解像度の大小関係との組合せに基づき、かつ上記の構
成の判定テーブルを参照して、画像へ回転変換を施す可
能性があるか否かが判定される。このように判定テーブ
ルにおいて上記2種類の大小関係の組合わせと画像回転
変換必要可能性とが対応付けられる場合、4種の解像度
TX,TY,Xin,Yinの大小関係を容易に推定す
ることができるので、画像回転変換の必要可能性を容易
に判定することができる。
【0056】表1および表2の判定テーブルにおいて、
4種類の各解像度比と基準値1との大小関係の組合せに
対する回転変換必要可能性は以下のように定義されてい
る。第1出力条件に対応する第1解像度比群の解像度K
x,Kyが共に1以上である場合、第2出力条件に対応
する第2解像度比群〔K90x,K90y〕に関わら
ず、入力画像ISを90度回転させる必要は全くなく、
第1出力条件に基づいた画像出力が可能である。同様
に、第2解像度比群の解像度K90x,K90yが共に
1以上である場合も、第1解像度比群〔Kx,Ky〕に
関わらず、入力画像ISを90度回転させる必要は全く
なく、第1出力条件に基づいた画像出力が可能である。
上記の2通りの場合、第1出力条件が選択される。第1
解像度比群〔Kx,Ky〕の少なくとも一方解像度が1
未満であり、かつ第2解像度比群〔K90x,K90
y〕の少なくとも一方解像度が1未満である場合、入力
画像ISを90度回転させる可能性がある。この場合、
回転変換をすべきか否かの判定が行われる。
【0057】回転変換の判定のためには、たとえば図3
で説明したように、第1解像度比群〔Kx,Ky〕と第
2解像度比群〔K90x,K90y〕とのうち、4種の
解像度比Kx,Ky,K90x,K90yの最小値を含
む解像度比群が選択される。選択された解像度比群に応
じて第1出力条件か第2出力条件かが決定される。第2
出力条件が選択された場合、入力画像ISのデータに回
転変換処理が施される。また解像度比群の選択時に、第
1解像度比群の両解像度Kx,Kyの和Kaddと第2
解像度比群の両解像度K90x,K90yの和K90a
ddとが求められ、第1解像度比群Kx,Kyと第2解
像度比群K90x,K90yとのうち、解像度比の和が
小さいほうの解像度比群が選択されてもよい。選択され
た解像度比群に応じて第1出力条件が第2出力条件かが
決定される。第2出力条件が選択された場合、入力画像
ISのデータに回転変換処理が施される。
【0058】図4は、画像入出力装置1における第2の
画像出力処理を説明するためのフローチャートである。
第2の画像出力処理では、可能性判定部37と解像度比
較部35との処理結果に基づいて、出力方向制御部36
が画像の出力条件を決定している。画像の出力処理が開
始された場合、ステップB0からステップB1に進む。
この時点で、入力画像ISの各方向の解像度Xin,Y
inと、画像出力装置5の各方向の解像度TX,TYと
が、既に分かっている。ステップB1において、中央演
算処理装置11は、解像度比較部35として、前述の式
1〜式4に基づいて、4種類の解像度比Kx,Ky,K
90x,K90yを求める。
【0059】ステップB2〜B6において、中央演算処
理装置11は、可能性判定部37として処理を行う。ス
テップB2において、式14〜式17に示すように、各
解像度比Kx,Ky,K90x,K90yと基準値
「1」とが比較され、比較結果に基づいて、各解像度比
の大小関係フラグF[Kx],F[Ky],F[K90
x],F[K90y]が設定される。各解像度の大小関
係フラグF[Kx],F[Ky],F[K90x],F
[K90y]には、各解像度比Kx,Ky,K90x,
K90yが1以上である場合に「1」が代入され、各解
像度比Kx,Ky,K90x,K90yが1未満である
場合に「0」が代入されている。勿論、フラグへの代入
値である「1」と「0」とは逆でもよい。 1≦Kx :F[Kx]=1 ,Kx<1:F[Kx]=0 …(14) 1≦Ky :F[Ky]=1 ,Ky<1:F[Ky]=0 …(15) 1≦K90x:F[K90x]=1,K90x<1:F[K90x]=0 …(16) 1≦K90y:F[K90y]=1,K90y<1:F[K90y]=0 …(17)
【0060】ステップB3において、入力画像ISの主
走査方向解像度Xinと入力画像ISの副走査方向解像
度Yinとが比較される。式18に示すように、主走査
方向解像度Xinが副走査方向解像度Yin以上である
場合、ステップB3からステップB4に進む。主走査方
向解像度Xinが副走査方向解像度Yin未満である場
合、ステップB3からステップB5に進む。 Xin ≧ Yin …(18)
【0061】ステップB4において、4種の解像度比の
大小関係フラグF[Kx],F[Ky],F[K90
x],F[K90y]の値の組合せに対応する90度回
転必要可能性が、主走査方向解像度Xinが副走査方向
解像度Yin以上である場合に対応付けられている表1
の判定テーブルから検索される。ステップB5におい
て、4種の解像度比の大小関係フラグF[Kx],F
[Ky],F[K90x],F[K90y]の値の組合
せに対応する90度回転必要可能性が、主走査方向解像
度Xinが副走査方向解像度Yin未満である場合に対
応付けられている表2の判定テーブルから検索される。
【0062】ステップB6において、ステップB4また
はステップB5の検索結果に基づき、入力画像ISの9
0度回転必要可能性があるか否かが判定される。90度
回転変換の必要がまったくない場合、ステップB6から
ステップB10に進む。この場合、90度回転変換実行
の有無の判定が省略され、第1出力条件が直接選択され
る。90度回転変換の可能性がある場合、ステップB6
からステップB7に進み、入力画像ISへの90度回転
変換の有無の判定が開始される。
【0063】ステップB7〜B12において、中央演算
処理装置11は、出力方向制御部36として処理を行
う。ステップB7において、4種の各解像度比Kx,K
y,K90x,K90yが、1以下の値に制限される。
このために、各解像度比Kx,Ky,K90x,K90
yと基準値「1」とが比較される。解像度比が1未満で
ある場合、解像度比はそのまま保たれる。解像度比が1
以上である場合、式19〜式22にそれぞれ示すよう
に、解像度比は1に置換えられる。 1≦Kx :Kx =1 or Kx <1:Kx =Kx …(19) 1≦Kx :Kx =1 or Kx <1:Kx =Kx …(20) 1≦K90x:K90x=1 or K90x<1:K90x=K90x …(21) 1≦K90x:K90x=1 or K90x<1:K90x=K90x …(22)
【0064】ステップB8において、式23に示すよう
に、第1出力条件に対応している横主解像度比Kxおよ
び縦副解像度比Kyの和Kaddが求められ、かつ式2
4に示すように、第2出力条件に対応している横副解像
度比K90xおよび縦主解像度比K90yの和K90a
ddがを求められる。ステップB9において、第1解像
度比群〔Kx,Ky〕の和Kaddと第2解像度群〔K
90x,K90y〕の和K90addとが比較される。
式25に示すように、第1解像度比群の和Kaddが第
2解像度比群の和K90add以上であれば、第1出力
条件で出力される画像に必要充分な品位が生じるので、
ステップB9からステップB10に進み、第1出力条件
が選択される。第2の解像度比群の和K90addのほ
うが大きければ、第1出力条件で出力される場合よりも
第2出力条件で出力される場合のほうが出力後の入力画
像の品位が向上する筈なので、ステップB9からステッ
プB11に進み、第2出力条件が選択される。 Kadd = Kx + Ky …(23) K90add = K90x+K90y …(24) Kadd ≧ K90add …(25)
【0065】ステップB10〜B14の各ステップの処
理は、図5のフローチャートのステップA6〜A10の
各ステップの処理とそれぞれ等しい。解像度変換後の画
像のデータが画像出力装置5に転送された後、ステップ
B15で当該フローチャートの処理を終了する。以上説
明した手順で処理が行われる場合、画像処理装置4の演
算負荷が軽減される。
【0066】なお図3で説明した第1の画像出力処理は
判定テーブルを用いない画像出力処理の1例であり、図
4で説明した第2の画像出力処理は、判定テーブルを用
いた画像出力処理の1例の例示である。判定テーブルを
用いた画像出力処理において、90度回転変換の有無を
実際に判定する処理ルーチンは、図4の処理構成に限ら
ず、他の処理構成になっていてもよい。たとえば4種の
解像度比Kx,Ky,K90x,K90yが全て1未満
である場合、解像度比がそれぞれ1に近い解像度比群に
対応する出力条件を選択してもよい。またステップB
7,B8の判定処理の代わりに、図3のステップA2〜
A4の判定処理が行われてもよい。また図3のステップ
A2〜A4の判定処理の代わりに、ステップB7,B8
の判定処理が行われてもよい。
【0067】以下の式26〜式31は、第1または第2
画像出力処理に基づいて実際に入力画像ISが処理され
る場合の例である。
【0068】式26に示すように、4種の解像度Xi
n,Yin,TX,TYが全て等しい場合、4種の解像
度比Kx,Ky,K90x,K90yが式27に示す値
になるので、第1印刷条件に基づいて画像が印刷され
る。 Xin=400dpi, Yin=400dpi, TX =400dpi,and TY =400dpi …(26) Kx=1,Ky=1,K90x=1,K90y=1 …(27)
【0069】式28に示すように、4種の解像度Xi
n,Yin,TX,TYのうち第1解像度比群〔Kx,
Ky〕の解像度の1つだけが他の解像度よりも大きい場
合、4種の解像度比Kx,Ky,K90x,K90yが
式29に示す値になるので、第1印刷条件に基づいて画
像が印刷される。 Xin=400dpi, Yin=800dpi, TX =400dpi,and TY =400dpi …(28) Kx=1,Ky=0.5,K90x=1,K90y=0.5 …(29)
【0070】式30に示すように、第1解像度比群〔K
x,Ky〕の大きいほうの解像度の方向と第2解像度比
群〔K90x,K90y〕の大きいほうの解像度の方向
とが一致していない場合、4種の解像度比Kx,Ky,
K90x,K90yが式31に示す値になるので、第2
印刷条件に基づいて画像が印刷される。 Xin=400dpi, Yin=800dpi, TX =800dpi,and TY =400dpi …(30) Kx=2,Ky=0.5,K90x=1,K90y=1 …(31)
【0071】解像度比群の選択時において、解像度比の
和が小さい解像度比群、または4種の解像度比の最小値
を含む解像度比群が選択される場合、画像入力装置3の
画像入力に関する特性および画像出力装置5の画像出力
に関する特性のうちの少なくとも一方を考慮してもよ
い。特に各解像度比Kx,Ky,K90x,K90yが
それぞれ微小である場合、画像入力装置3の画像入力に
関する特性を考慮することが好ましい。このためには、
画像入力装置3の解像度および読取り特性、ならびに画
像出力装置5の解像度および読取り特性が具体的に定め
られた後、これらの解像度および特性を考慮して、画像
への90度回転変換の有無の判定条件が設定される。た
とえば、主横解像度比Kxが所定の第1定数Cxと等し
く、副縦解像度比Kyが所定の第2定数Cyと等しい場
合、画像への90度回転変換を施さないと設定される。
このように、画像入力装置3および画像出力装置5の特
性が考慮される場合、画像入力装置および画像出力装置
の実際の特性に適した条件に基づいて90度回転変換を
施すべき画像が選ばれるので、実際に出力される画像の
品位をさらに向上することができる。
【0072】以上説明したように、画像入出力装置1
は、画像入力装置3と画像出力装置5との他に、上述の
画像処理を行う画像処理装置4を含んでいる。これは、
以下の理由に基づく。通常、主走査方向解像度Xinと
副走査方向解像度Yinとが異なる画像入力装置3から
画像が与えられる場合、2方向の解像度のうちの高いほ
うであるいずれか一方方向の解像度にいずれか他方方向
の解像度を合わせた後に、該画像を処理する手順が一般
的である。これによって、画像出力装置5の横方向解像
度と縦方向解像度とが異なっていても、処理を容易くす
ることができる。しかしながら、画像入力装置3から与
えられる画像において解像度が高い方向と画像出力装置
5において解像度が高い方向とが合致していない場合、
画像入出力装置1全体としての出力品位を確保すること
が困難になる。
【0073】本実施の形態の画像入出力装置において
は、処理すべき画像の入力時の解像度Xin,Yinと
出力時の解像度TX,TYとが比較され、これら解像度
の比Kx,Ky,K90x,K90yに基づいて、画像
出力装置5の印刷時の主走査方向と合致させるべき画像
の方向が選択されている。これによって画像入出力装置
1は、画像入力装置から与えられた画像を、解像度が高
い状態を常に保ちつつ、画像出力装置から画像を出力す
ることができる。このように、画像入力装置3から画像
処理装置4に与えられた画像ISの各方向の解像度Xi
n,Yinよりも、出力後の該画像の解像度が低下する
ことが充分に抑制されるので、出力画像IPの品位の低
下が防止される。
【0074】上記の画像処理装置4は、上述の画像処理
をコンピュータ本体に実行するための画像処理ソフトウ
エアがインストールされ、かつ画像のデータの入力およ
び記憶が可能なコンピュータ本体によって実現されてい
る。このような画像処理ソフトウエアは、図3の処理を
中央演算処理装置11に実行させるための制御プログラ
ム31を含み、または図4の処理を中央演算処理装置1
1に実行させるための制御プログラムと表1および表2
の判定テーブルを含む制御用データとを含んでいる。イ
ンストールされた画像処理ソフトウエア内のプログラム
を中央演算処理装置11が実行することによって、コン
ピュータ本体が画像処理装置4として働く。これによっ
て、コンピュータ本体に画像出力装置5を接続して利用
する場合、処理すべき画像ISの各方向の初期の解像度
よりも画像出力装置5から実際に出力された画像IPの
各方向の解像度が低下することが充分に抑制されるの
で、実際に出力された画像IPの品位の低下が防止され
る。このように画像のデータの入力が可能な汎用のコン
ピュータ本体を用いて画像処理装置4が実現される場
合、画像処理装置4の実現が容易になる。
【0075】画像処理ソフトウエア10は、コンピュー
タによって読出し可能な媒体に予め記憶されている。媒
体は、たとえば、CD−ROMに代表される光記憶媒
体、フロッピーディスクに代表される磁気記憶媒体、お
よびMOやDVDに代表される光磁気記憶媒体のいずれ
かで実現される。画像処理ソフトウエア10をコンピュ
ータにインストールするには、画像処理ソフトウエアを
記憶していた媒体をコンピュータの媒体読出し装置に装
着して、該画像処理ソフトウエアを該媒体から読出さ
せ、読出されたソフトウエアをコンピュータ本体が備え
る内部記憶装置12または外部記憶装置24に記憶させ
ればよい。
【0076】本実施の形態の画像入出力装置1は本発明
の画像入出力装置1の例示であり、主要な構成が等しけ
れば、他の様々な形で実施することができる。特に画像
入出力装置1の各構成部品の詳細な構成および動作は、
同じ効果が得られるならば、上述の構成および動作に限
らず他の構成および動作によって実現されてもよい。画
像入出力装置1は、画像処理装置4と画像出力装置5と
だけを備え、画像入力装置3が省略されていて、画像処
理装置4に画像のデータが外部から与えられる構成にな
っていてもよい。さらに画像処理装置4が単体の装置に
なっていてもよい。この場合画像処理装置4は、画像出
力装置5と接続されて画像処理系(システム)を構成
し、構成された画像処理系において、画像出力装置5に
与えるべき画像のデータを処理する。
【0077】画像入力装置3は、処理すべき画像のデー
タを画像処理装置4に与えることが可能な構成であれ
ば、スキャナに限らず他の構成の装置、たとえばデジタ
ルスチルカメラで実現されてもよい。画像出力装置5
は、画像処理装置4から与えられた画像の出力が可能な
構成であれば、印刷装置に限らず他の構成の装置、たと
えば表示装置で実現されてもよい。画像処理装置4は、
画像処理ソフトウェアがインストールされたコンピュー
タによって実現されるだけでなく、本明細書で説明され
た画像処理を実行するための構成を備えた装置であれ
ば、どのような構成であってもよい。また画像処理装置
4は、画像の出力方向の制御処理だけでなく、画像に対
する他の処理、たとえば解像度変換処理や階調補正処理
等をさらに行ってもよい。
【0078】なお本実施の形態では、画像出力装置5
は、与えられた画像の主走査方向を、横方向に一致させ
て、画像を出力している。画像出力装置の2方向と画像
の2方向との対応関係は、画像出力装置5に与えられた
画像の主走査方向および副走査方向と画像出力装置の横
方向および縦方向との対応関係が一意的に定まっていれ
ばよく、上記の対応関係に限らない。画像出力装置5
は、与えられた画像の主走査方向を縦方向に一致させて
出力する構成であってもよい。
【0079】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、画像入出
力装置において、処理すべき画像の各方向の初期の解像
度と画像出力装置の各方向の解像度との比の組合わせで
ある第1および第2解像度比群のうち、小さいほうの解
像度比群が選ばれる。画像の副走査方向解像度に対する
画像出力装置の横方向解像度の比K90xおよび画像の
主走査方向解像度に対する画像出力装置の縦方向解像度
の比K90yから成る第2解像度比群〔K90x,K9
0y〕が選択される場合、画像に90度変換処理が施さ
れる。画像出力装置は、上記のように処理された画像の
データに基づき、画像の主走査方向を横方向に一致させ
つつ、該画像を出力する。これによって、実際に出力さ
れた画像の品位低下が防止される。
【0080】また本発明によれば、処理すべき画像の各
方向の初期の解像度に対する画像出力装置の各方向の解
像度の4種類の解像度比Kx,Ky,K90x,K90
yのうちの最小値に基づいて、解像度比群が選択されて
いる。これによって、解像度比群を容易に選択すること
ができる。さらにまた本発明によれば、各解像度比群の
解像度比の和の大小関係に基づいて、解像度比群が選択
されている。これによっても、解像度比群を容易に選択
することができる。
【0081】また本発明によれば、画像出力装置の解像
度TX,TYが画像の解像度Xin,Yin未満であ
り、かつ第2解像度比群K90x,K90yが選択され
た場合だけ、画像のデータに回転変換が施される。これ
によって、実際に出力された画像の品位を改善しつつ、
画像入出力装置の処理量を低減することができる。さら
にまた本発明によれば、回転変換の有無の判定に先立
ち、画像へ回転変換を施す可能性があるか否かの判定が
行われている。これによって、回転変換有無の判定のた
めの処理量が軽減される。また本発明によれば、画像へ
の回転変換の有無の判定に、画像入力装置の画像入力に
関する特性および画像出力装置の画像出力に関する特性
のうちの少なくとも一方が考慮されている。これによっ
て、画像入力装置および画像出力装置に適した処理が行
われる。
【0082】また本発明によれば、媒体に記憶された制
御プログラムは、コンピュータにインストールして利用
される。前記制御プログラムがインストールされたコン
ピュータは、上記の画像処理装置として動作する。これ
によって、コンピュータに画像入力装置および画像出力
装置を接続して利用する場合、実際に出力された画像の
品位の低下が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である画像入出力装置1
の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像入出力装置1内の画像処理装置4に
与えられる入力画像の模式図、および第1出力条件およ
び第2出力条件に基づいて図1の画像入出力装置1内の
画像出力装置5から出力される画像の模式図である。
【図3】図1の画像入出力装置1における第1の画像出
力処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】図1の画像入出力装置1における第2の画像出
力処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像入出力装置 3 画像入力装置 4 画像処理装置 5 画像出力装置 35 解像度比較部 36 出力方向制御部 39 可能性判定部 40 解像度変換部
フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA01 CB10 EA01 5B057 AA11 CB12 CB16 CC01 CD04 CD05 5C076 AA24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理すべき画像のデータを入力する画像
    入力装置と、 画像入力装置から与えられた画像のデータを処理する画
    像処理装置と、 画像処理装置において処理された画像のデータに基づ
    き、該画像の主走査方向を予め定める横方向に一致させ
    て、該画像を出力する画像出力装置とを含み、 画像処理装置は、 前記処理すべき画像の主走査方向解像度Xinに対する
    画像出力装置の横方向解像度TXの比Kx、該画像の副
    走査方向解像度Yinに対する画像出力装置の縦方向解
    像度TYの比Ky、該画像の副走査方向解像度Yinに
    対する画像出力装置の横方向解像度TXの比K90x、
    および該画像の主走査方向解像度Xinに対する画像出
    力装置の縦方向解像度TYの比K90yを、それぞれ求
    める解像度比較手段と、主走査方向解像度に対する横方
    向解像度の比Kxと副走査方向解像度に対する縦方向解
    像度の比Kyとの組合わせである第1解像度比群、およ
    び副走査方向解像度に対する横方向解像度の比K90x
    と主走査方向解像度に対する縦方向解像度の比K90y
    との組合わせである第2解像度比群のうち、解像度の比
    が小さいほうのいずれか一方の解像度比群を選択し、選
    択された解像度比群に応じて画像のデータを処理する出
    力方向制御手段とを含み、 出力方向制御手段は、第2解像度比群〔K90x,K9
    0y〕が選択された場合、主走査方向と副走査方向とが
    入換わるように、画像のデータを90度回転変換するこ
    とを特徴とする画像入出力装置。
  2. 【請求項2】 前記出力方向制御手段は、解像度比群の
    選択時に、 (1)画像の各方向の解像度に対する画像出力装置の各
    方向の解像度の比Kx,Ky,K90x,K90yのう
    ちの最小の解像度比を選択し、 (2)副走査方向解像度に対する横方向解像度の比K9
    0x、または主走査方向解像度に対する縦方向解像度の
    比K90yが選択された場合、前記第1および第2解像
    度比群のうち、第2解像度比群〔K90x,K90y〕
    を選択することを特徴とする請求項1記載の画像入出力
    装置。
  3. 【請求項3】 前記出力方向制御手段は、解像度比群の
    選択時に、 (1)主走査方向解像度に対する横方向解像度の比Kx
    と副走査方向解像度に対する縦方向解像度の比Kyとの
    和である第1の和Kadd、および副走査方向解像度に
    対する横方向解像度の比K90xと主走査方向解像度に
    対する縦方向解像度の比K90yとの和である第2の和
    K90addをそれぞれ求め、 (2)第1の和Kaddが第2の和K90add未満で
    ある場合、前記第1および第2解像度比群のうち、第2
    解像度比群〔K90x,K90y〕を選択することを特
    徴とする請求項1記載の画像入出力装置。
  4. 【請求項4】 前記出力方向制御手段は、画像出力装置
    の横方向解像度TXが画像の主走査方向解像度Xinお
    よび副走査方向解像度Yin以上であり、かつ画像出力
    装置の縦方向解像度TYが画像の主走査方向解像度Xi
    nおよび副走査方向解像度Yin以上である場合、前記
    解像度の比に関わらず、画像のデータをそのまま保つこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の画像
    入出力装置。
  5. 【請求項5】 画像出力装置の各方向の解像度TX,T
    Yおよび画像の各方向の解像度Xin,Yinの大小関
    係と該画像への回転変換の必要可能性との関係を表す判
    定テーブルを記憶している判定テーブル記憶手段と、 判定テーブルの内容を参照し、各解像度TX,TY,X
    in,Yinの大小関係に基づいて、該処理すべき画像
    への回転変換の必要可能性を判定する可能性判定部とを
    さらに含み、前記出力方向制御手段は、画像へ回転変換
    を施す可能性があると判定された場合だけ、処理を行う
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の画
    像入出力装置。
  6. 【請求項6】 前記出力方向制御手段は、前記画像入力
    装置における画像のデータの入力に関する特性、および
    前記画像出力装置における画像出力に関するデータのう
    ちの少なくとも一方に基づき、画像に回転変換を施すか
    否かを判定することを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項記載の画像入出力装置。
  7. 【請求項7】 画像入力装置から入力された処理すべき
    画像のデータを処理して、画像の主走査方向を予め定め
    る横方向に一致させて出力する画像出力装置に処理され
    た画像のデータを与える画像処理装置として、コンピュ
    ータを機能させるための制御プログラムを記録したコン
    ピュータ読取り可能な媒体であって、 前記画像処理装置は、 前記処理すべき画像の主走査方向解像度Xinに対する
    画像出力装置の横方向解像度TXの比Kx、該画像の副
    走査方向解像度Yinに対する画像出力装置の縦方向解
    像度TYの比Ky、該画像の副走査方向解像度Yinに
    対する画像出力装置の横方向解像度TXの比K90x、
    および該画像の主走査方向解像度Xinに対する画像出
    力装置の縦方向解像度TYの比K90yを、それぞれ求
    める解像度比較手段と、主走査方向解像度に対する横方
    向解像度の比Kxと副走査方向解像度に対する縦方向解
    像度の比Kyとの組合わせである第1解像度比群、およ
    び副走査方向解像度に対する横方向解像度の比K90x
    と主走査方向解像度に対する縦方向解像度の比K90y
    との組合わせである第2解像度比群のうち、解像度の比
    が小さいほうのいずれか一方の解像度比群を選択し、選
    択された解像度比群に応じて画像のデータを処理する出
    力方向制御手段とを含み、 第2解像度比群〔K90x,K90y〕が選択された場
    合、出力方向制御手段が、主走査方向と副走査方向とが
    入換わるように、画像のデータを90度回転変換するこ
    とを特徴とする制御プログラムを記録したコンピュータ
    読取り可能な媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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