JP3791599B2 - 色補正テーブル生成方法、画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

色補正テーブル生成方法、画像処理装置、画像処理方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データの色補正の連続性を高めることが可能な色補正テーブルの生成方法、当該色補正テーブルを用いる画像処理装置、方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
スキャナ、モニタ、プリンタ、プロジェクタなどの色再現装置では、自己発光か反射かの違いや、階調表現法の違い、用いる原色の違いなどによって色再現特性が異なるため、同じRGB値、または、CMY値、あるいは、CMYK値を入力しても再現される色が大きく異なる。したがって、異なる色再現装置で同じ色を再現するためには、色を装置の特性とは無関係に表現できる装置非依存(Device-Independent)の空間で表し、その空間で同じになるように実際のインク量や、モニタRGB値などを決定するいわゆる色管理(Color Management)を行う必要がある。
【0003】
例えば、カラープリンタの場合、スキャナ、プリンタ、モニタなどのRGB値が国際規格であるsRGB値であるという仮定のもとに、規格に従って計算されるLab値を計算し、プリンタで再現可能な色の内で最もそのLab値に近い値を持つような色を再現するためのインクの組み合わせに色変換する。そして予め定められたRGBの格子間隔でこの変換を行い、RGB値からインク量の色変換を行う色補正テーブル(LUT)を予め作成し、プリンタドライバーなどに搭載することで、所望の色を再現できるようにするのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般にプリンタの色再現特性は入力RGB値に対してどのようなインクの組み合わせを使うか(以下これを「分版」と呼ぶ)の特性によって決定される。この分版は様々な条件を満たすように設計されることから、多くの場合インク量の不連続な変化が伴う。したがって、この分版特性を使ってそのまま作成された色補正テーブルも必ずインク量が不連続に変化する部分が存在し、階調ががたつく原因になる。また、格子にがたつきが存在すると、格子内のデータを求める際に行う線形補間において大きな誤差が発生するため、こうした場合では、色のねじれなども生じる。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、分版特性のがたつきを修正し、色補正テーブルの連続性を高めることによって、出力される画像の色ねじれや、トーンジャンプを極力抑えることのできる色補正テーブルの生成方法、当該色補正テーブルを用いる画像処理装置、方法、プログラムおよび記録媒体を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題に鑑み、請求項1に記載の発明は色補正テーブル生成方法であって、色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数を用いて色補正テーブルを生成するように構成される。
【0007】
請求項2に記載の発明は画像処理装置であって、色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数を用いて生成された色補正テーブルを用いて画像処理を行うように構成される。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像処理装置であって、前記平滑化程度評価関数が、色補正テーブルによる変換前後のインク量ベクトルのねじれ量に基づく評価関数を有して構成される。
【0009】
ここで、「色補正テーブルによる変換前後のインク量ベクトルのねじれ量」とは、色補正テーブルの入力値(RGB)で表される各グリッドに対応する変換後のインク量で表されるインク量空間において、隣接する全グリッド間でのインク量ベクトルから定義されるねじれ量である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の画像処理装置であって、前記平滑化程度評価関数が、仮想CMYにおけるねじれ量に基づく評価関数を有して構成される。
【0011】
ここで、「仮想CMYにおけるねじれ量」とは、インク量に関するI次元空間(Iはインク数)から線形結合によって三次元化された空間(仮想CMY空間)における前記隣接する全グリッド間での3次元ベクトルから定義されるねじれ量である。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、前記インク量空間と前記3次元化された仮想CMY空間の両方でねじれを補正することによって、次元圧縮前後の空間の連続性を保持しつつねじれ補正を行えるように構成される。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、前記平滑化程度評価関数が、目的のインク量からの離れ程度に基づく評価関数を有して構成される。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項2乃至6のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、前記平滑化程度評価関数が、目的の仮想CMYからの離れ程度に基づく評価関数を有して構成される。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項2乃至7のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、前記平滑化程度評価関数が、インク量制限をこえる程度に基づく評価関数を有して構成される。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項2乃至8のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、前記平滑化程度評価関数が、インク量が負になったことに基づく評価関数を有して構成される。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項2乃至9のいずれか一項に記載の画像処理装置であって、前記平滑化程度評価関数が、インクの発生に基づく評価関数を有して構成される。
【0018】
ここで、「インクの発生に基づく評価関数」は、平滑化前の色補正テーブルにおいて元々インク量がゼロであった点にインクが発生していないかどうかを評価するための関数である。
【0019】
請求項11に記載の発明は、色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数を用いて生成された色補正テーブルを用いて画像処理を行うように構成される。
【0020】
請求項12に記載の発明は、色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数を用いて生成された色補正テーブルを用いて画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0021】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態にかかる色補正テーブル生成装置の機能ブロック図であり、図3は、本発明の一実施形態にかかる画像処理装置の機能ブロック図である。
【0024】
ハードウエア構成
図2は、これら色補正テ−ブル生成装置および画像処理装置の具体的ハードウエア構成例を概略ブロック図により示している。
【0025】
当該実施形態においては、色補正テーブル生成装置および画像処理装置を実現するハードウェアの一例としてコンピュータシステムを採用している。図2は、同コンピュータシステムをブロック図により示している。本コンピュータシステムは、画像入力デバイスとして、スキャナ11aとデジタルスチルカメラ11bとビデオカメラ11cとを備えており、コンピュータ本体12に接続されている。それぞれの入力デバイスは画像をドットマトリクス状の画素で表現した画像データを生成してコンピュータ本体12に出力可能となっており、ここで同画像データはRGBの三原色においてそれぞれ256階調表示することにより、約1670万色を表現可能となっている。
【0026】
コンピュータ本体12には、外部補助記憶装置としてのフロッピーディスクドライブ13aとハードディスク13bとCD−ROMドライブ13cとが接続されており、ハードディスク13bにはシステム関連の主要プログラムが記録されており、フロッピーディスクやCD−ROMなどから適宜必要なプログラムなどを読み込み可能となっている。また、コンピュータ本体12を外部のネットワークなどに接続するための通信デバイスとしてモデム14aが接続されており、外部のネットワークに同公衆通信回線を介して接続し、ソフトウェアやデータをダウンロードして導入可能となっている。この例ではモデム14aにて電話回線を介して外部にアクセスするようにしているが、LANアダプタを介してネットワークに対してアクセスする構成とすることも可能である。この他、コンピュータ本体12の操作用にキーボード15aやマウス15bも接続されている。
【0027】
さらに、画像出力デバイスとして、ディスプレイ17a、カラープリンタ17bおよびプロジェクタ17cを備えている。ディスプレイ17aについては水平方向に800画素と垂直方向に600画素の表示エリアを備えており、各画素毎に上述した1670万色の表示が可能となっている。この解像度は一例に過ぎず、640×480画素であったり、1024×768画素であるなど、適宜、変更可能である。
【0028】
また、カラープリンタ17bはインクジェットプリンタであり、CMYKの四色の色インクを用いてメディアたる印刷用紙上にドットを付して画像を印刷可能となっている。画像密度は360×360dpiや720×720dpiといった高密度印刷が可能となっているが、階調表現については色インクを付すか否かといった2階調表現となっている。一方、このような画像入力デバイスを使用して画像を入力しつつ、画像出力デバイスに表示あるいは出力するため、コンピュータ本体12内では所定のプログラムが実行されることになる。そのうち、基本プログラムとして稼働しているのはオペレーティングシステム(OS)12aであり、このオペレーティングシステム12aには、ディスプレイ17aでの表示を行わせるディスプレイドライバ(DSP DRV)12bと、カラープリンタ17bに印刷出力を行わせるプリンタドライバ(PRT DRV)12cと、プロジェクタ17cでの表示を行わせるプロジェクタドライバ12d(図示せず)が組み込まれている。これらのドライバ12b、12cおよび12dはディスプレイ17a、カラープリンタ17bおよびプロジェクタ17cの機種に依存しており、それぞれの機種に応じてオペレーティングシステム12aに対して追加変更可能である。また、機種に依存して標準処理以上の付加機能を実現することもできるようになっている。すなわち、オペレーティングシステム12aという標準システム上で共通化した処理体系を維持しつつ、許容される範囲内での各種の追加的処理を実現できる。
【0029】
このようなプログラムを実行する前提として、コンピュータ本体12は、CPU12e、RAM12f、ROM12gおよびI/O12hなどを備え、演算処理を実行するCPU12eがRAM12fを一時的なワークエリアや設定記憶領域として使用したりプログラム領域として使用しながら、ROM12gに書き込まれた基本プログラムを適宜実行し、I/O12hを介して接続されている外部機器及び内部機器などを制御している。
【0030】
ここで、基本プログラムとしてのオペレーティングシステム12a上でアプリケーション12dが実行される。アプリケーション12dの処理内容は様々であり、操作デバイスとしてのキーボード15aやマウス15bの操作を監視し、操作された場合には各種の外部機器を適切に制御して対応する演算処理などを実行し、さらには、処理結果をディスプレイ17aに表示したり、カラープリンタ17bに出力したりすることになる。
【0031】
かかるコンピュータシステムでは、画像入力デバイスであるスキャナ11aなどで画像データを取得し、アプリケーション12dによる所定の画像処理を実行した後、画像出力デバイスとしてのディスプレイ17a、カラープリンタ17bやプロジェクタ17cに表示出力することが可能である。
【0032】
本実施形態においては、画像処理装置をコンピュータシステムとして実現しているが、必ずしもかかるコンピュータシステムを必要とするわけではなく、同様の画像データに対して本発明による画像処理が必要なシステムであればよい。例えば、デジタルスチルカメラ内に本発明による画像処理を行う画像処理装置を組み込み、画像処理された画像データを用いてカラープリンタに印字させるようなシステムであっても良い。また、コンピュータシステムを介することなく画像データを入力して印刷するカラープリンタにおいては、スキャナやデジタルスチルカメラまたはモデム等を介して入力される画像データに対して自動的に本発明による画像処理を行って印刷処理するように構成することも可能である。
【0033】
この他、カラーファクシミリ装置、カラーコピー装置、プロジェクタといった画像データを扱う各種の装置においても当然に適用可能である。
【0034】
画像処理制御プログラム
本発明による画像処理制御プログラムは、通常、コンピュータ12が読取可能な形態でフロッピーディスク、CD−ROMなどの記録媒体に記録されて流通する。当該プログラムは、メディア読取装置(CD−ROMドライブ13c、フロッピーディスクドライブ13aなど)によって読み取られてハードディスク13bにインストールされる。そして、CPUが所望のプログラムを適宜ハードディスク13bから読み出して所望の処理を実行するように構成されている。なお、本発明による画像処理制御プログラム自体も本願発明の一部を構成する。
【0035】
色補正テーブル生成装置
図1に示す色補正テーブル生成装置20Aは、CMY画像データをCMYKcm画像データに変換する際、画像データの色補正の連続性を高めることが可能な色補正テーブルを生成する。ここで、Cはシアン、Mはマゼンタ、Yはイエロー、Kはブラック、cはライトシアン、mはライトマゼンタである。
【0036】
図1において、色補正テーブル生成装置20Aは、コスト計算部20dと、色補正テーブル(LUT)スムージング部20eと、色補正テーブル(LUT)生成部20fと、色補正テーブル(LUT)格納部20bとを備えて構成される。これら各構成部分の処理の詳細に関しては後述する。
【0037】
以下、図5乃至図7を参照して、図1に示す色補正テーブル生成装置20Aによって行われる色補正テーブル生成処理プログラムを説明する。
【0038】
図5に、CMY画像データをCMYKcm画像データに変換する色補正テーブル生成装置による処理を説明するためのフローチャートを示す。
【0039】
各コストの計算処理(S22)
図5に示すように、まず色補正テーブル生成装置20Aのコスト計算部20dが、色補正テーブルによる色変換後の各格子点(グリッド)のデータにおける平滑化の程度を評価するための関数(以下、「評価関数」と称する)Eの各コストの計算処理を行う(S22)。以下、評価関数Eに関して詳細に説明する。
(1) 評価関数EはLUT内のあるグリッドに対して、各条件を満たすことで、より小さな値をとり得るように設計する。例えばインク量に対してスムージングをする場合、下式のように、各条件により設計されるコスト項の和として表される。
【0040】
E=Eit+Evt+Es+Ev+Ed+En+Eob+… (1)
ここで、
Eitは、インク量ベクトルのねじれ量のコストであり、
Evtは、仮想CMYでのねじれ量のコストであり、
Esは、目的のインク量から離れることでのコストであり、
Evは、目的の仮想CMYから離れることでのコストであり、
Edは、インク量制限を満たさない場合のコストであり、
Enは、インク量が負になった場合のコストであり、
Eobは、インクの発生に関するコストである。
【0041】
EitおよびEvtは、隣接するグリッド間のねじれに関するコストであり、これらのコストを小さくすることによって、CMYからCMYKcmに変換する際の隣接グリッド間のねじれを小さくして画像データの色補正による連続性を高めることができる。また、EsおよびEvは、スムージング前後におけるインク量ベクトルの差から生じるコストであり、同一グリッドの時間的変化によるインク量のベクトル差に関するコストである。さらに、Ed、EnおよびEobは、所定の制限を越えないようにするためのコストである。
【0042】
以下で、各項について詳細に説明する。ただし、全ての項を必ずしも用いる必要はなく、必要に応じて使用する項を選択できる。また、式(1)はインク量ベクトルに対してスムージングを行う例であり、その他のベクトル(例えば、LabやXYZ、CMY、その他のさまざまな空間のベクトル)に対しても同様に適応できる。
(2) 評価関数Eの各項の一般形
あるベクトルXに対する評価関数のコスト項Ecは、一般的に下式のように表す。
【0043】
【数1】
Figure 0003791599
ここで、
Ecは、コスト(スカラ値)であり、
Xは、要素数Xである列ベクトルであり、
Mは、Y×Xの行列で、ベクトルXをコストの対象となる要素数Yのベクトル
Y=M・Xへと変換する変換行列であり、
Tは、要素数Yである列ベクトルであり、
1は、要素数Yの列ベクトルで、ベクトルY−YTの各要素へのコストに対する重みを表すベクトルであり、
2は、Y×Yの対角行列で、ベクトルY−YTの各要素へのコストに対する重みを表す行列であり、
tは転置を表している。
【0044】
以下の説明において、式(2)の第1式を1次式形式、第2式を2次式形式と称する。
(3) インク量ベクトルのねじれ量のコストEit(インク量ベクトル空間)
あるグリッドpと隣接するグリッドをpr(以下、「参照グリッド」と称する)とする。また、グリッドpと隣接する、グリッドprとは別のグリッドをpt(以下「遷移グリッド」と称する)とし、さらに、グリッドp、prの位置関係と同じ位置関係をptとなすグリッドをptrとする。ここで、それぞれのグリッドp、pr、pt、ptrが保持するインク量ベクトルをそれぞれ、Ip、Ipr、Ipt、Iptrとする。
【0045】
これらのグリッドの位置関係と、それぞれのグリッドが保持するインク量ベクトルを図7に示す。図7において、IprとIpの差ベクトルが、IptrとIptの差ベクトルに遷移したと考えると、「遷移前後の差ベクトルの変位量」は、両差ベクトルの差ベクトルとして表せる。また、遷移距離を、IptとIpの差ベクトルの大きさと考えると、「遷移前後の差ベクトルの変位量」を遷移距離で除算することにより、「単位遷移距離あたりの、遷移前後の差ベクトルの変位量」を求めることができる。この「単位遷移距離あたりの、遷移前後の差ベクトルの変位量」の大きさの2乗を、グリッドpに隣接する全てのグリッドpr及び、ptに関して加算することにより、グリッドpにおけるインク量ベクトルのねじれ量と定義する。ただし、pr及びptは、pに隣接してさえいれば、同一グリッドであってもかまわない。
【0046】
このインク量ベクトルのねじれ量をコストとし、式(3)に示す。
【0047】
【数2】
Figure 0003791599
式(3)において、
tは、あるptであり、
Tは、ptの数であり、
rは、あるprであり、
Rは、prの数であり、
Dtは、tにおける遷移距離である。
【0048】
コストEitが小さいほど、インク量のねじれ量を小さくできる。
【0049】
ここで、式(3)を式(2)の第2式に照らし合わせると、インク量ベクトルを他の空間のベクトルに変換する必要がないため、Mは単位ベクトルとなり省略できる。また、各要素に重みをかけていないので、W2も単位ベクトルとなり省略できる。XはIpであり、YTはIptr−Ipr−Iptである。1/Dt 2は、あるtでは定数であるため、式(2)の第2式と式(3)とは同じ形をしている。
(4) 仮想CMYでのねじれ量のコストEvt
通常、インク量への変換はRGBやCMYの3次元空間から行われるため、インク量空間だけでねじれを補正してしまうと元々の3次元空間であるRGB、または、CMY空間とインク数分の次元数Iを有するインク量空間との変換関係が非線形に変わってしまう可能性がある。この崩れを最小限に抑えるために、インク量の線形結合で定義される3次元空間上でのねじれ量補正をインク量空間上での補正と同時に行うとより好ましい結果が得られると考えられる。以下にインク量の線形結合で定義される3次元空間(以下仮想CMYと称す)でのねじれ量に基づくコストEvtを定義する。
【0050】
Eitの場合と全く同様に、各グリッドにおいて、仮想CMYベクトルを保持していると考える。このとき、グリッドp、pr、pt、およびptrにおいて保持する仮想CMYベクトルを、Vp、Vpr、Vpt、およびVptrとする。ここで、仮想CMYベクトルは、適当な結合係数により、インク量ベクトルの要素を線形結合したものであるので、式(3)のIをVに置き換え、インク量ベクトルから仮想CMYベクトルへの3×Iの変換行列K(Vp=K・Ip)により、仮想CMYによるねじれ量のコストEvtは、式(4)として表せる。ただし、Iはインク量ベクトルの要素数である。
【0051】
【数3】
Figure 0003791599
ここで、Dvtは、tにおける遷移距離で、グリッドp、ptにおける仮想CMYベクトルの差ベクトルの大きさである。
【0052】
ここで、式(4)を式(2)第2式と照らし合わせると、式(3)の場合と同様に、両者は同じ形をしていることが分かる。
(5) 目的のインク量から離れることでのコストEs
グリッドpにおけるインク量ベクトルIpは、インク量ベクトルITを理想的な(目的の)ベクトルであるとすると、IpとITの差ベクトルの大きさが大きくなるほどコストが大きいと考えられる。このコストをEsとし式(5)に示す。ただし、WsはI×Iの対角行列で、インク量ベクトルの各要素に対する重み行列である。
【0053】
【数4】
Figure 0003791599
式(5)においても、式(2)の第2式と同じ形であることが確認できる。
【0054】
理想的なインク量ベクトルITが予め分かっていることは不可能であり、理想状態により近いインク量ベクトルか、別のターゲットとしてのインク量ベクトルを考えることになる。
(6) 目的の仮想CMYから離れることでのコストEv
グリッドpにおける仮想CMYベクトルVpは、仮想CMYベクトルVTを理想的なベクトルであるとし、式(5)と同様に、変換行列Kを用いて、Evは式(6)のように表す。
【0055】
【数5】
Figure 0003791599
ただし、Wvは3×3の対角行列で、仮想CMYベクトルの各要素に対する重み行列である。やはり、式(6)も式(2)の第2式と同じ形である。
【0056】
このVTもITと同様に、理想的な仮想CMYベクトルが予め分かっていることは不可能であり、理想状態により近い仮想CMYベクトルか、別のターゲットとしての仮想CMYベクトルを考えることになる。
(7) インク量制限を満たさない場合のコストEd
さまざまなインク量ベクトル要素の組み合わせに対して、それらのインク量の合計がある制限値を超えることによるコストである。インク量をあまり多くすると、インクがにじみ好ましくないために評価対象としている。
【0057】
このとき、インク量ベクトルIpから、インクの組み合わせの合計を表すベクトル(以下、組み合わせベクトル)Dpへの変換行列をN(Dp=N・Ip)とし、その制限値を収めたベクトルをDLとすると、DpとDLの差ベクトルの各要素が、正である場合コストが発生すると考える。これを式で表すと式(7)になる。
【0058】
【数6】
Figure 0003791599
ここで、Wd1は要素数Dの列ベクトル、Wd2は要素数D×Dの対角行列で、いずれも重みを表す重みベクトル及び、重み行列である。このとき、Wd1、Wd2の各重み要素は、DpとDLの差ベクトルの要素の正負により0を取り得る。ただし、Dは組み合わせベクトルの要素数である。
【0059】
式(7)は、1次式形式と2次式形式があり、利用する場合いずれかを選択する。また、式(7)を式(2)と比較すると、1次式形式、2次式形式ともに、同じ形をしていることが確認できる。
(8) インク量が負になった場合のコストEn
インク量ベクトルIpの各要素が負である場合にコストが大きくなるとする。これを式(8)に示す。
【0060】
【数7】
Figure 0003791599
ただし、Wn1は要素数Iの重みベクトル、Wn2はI×Iの対角行列で、重み行列である。Wn1、Wn2のそれぞれの重み要素は、インク量ベクトルIpの各要素が負の値の場合、負の大きさを有する。
【0061】
式(8)も、1次式形式と2次式形式のいずれかを選択する。また、式(8)を式(2)と比較すると、1次式形式、2次式形式ともに、省略できる部分はあるものの同じ形をしていることが確認できる。
(9) インクの発生に関するコストEob
インク量ベクトルIpのある要素が正の値を保持してはならない場合に、それに反する時に発生するコストである。インクの発生が早くなるとドットの視認性が良くなり粒状感が悪くなるので、当該コストを評価対象とする。これを式(9)に示す。
【0062】
【数8】
Figure 0003791599
ただし、Wob1は要素数Iの重みベクトル、Wob2はI×Iの対角行列で、重み行列である。Wob1、Wob2のそれぞれの重み要素は、インク量ベクトルIpのある要素が正で、かつ、本来ならば正の値を持ってはいけない場合に、正の値をとる。
【0063】
式(9)も、1次式形式、2次式形式のいずれかを選択する。また、式(9)を式(2)と比較すると、1次式形式、2次式形式ともに、省略できる部分はあるものの同じ形をしていることが確認できる。
【0064】
以上(1)〜(9)において各コストを計算した後、以下のスムーシング処理が行われる。
【0065】
スムーシング処理(S24)
図5に示すように、次に、色補正テーブル生成装置20Aの色補正LUTスムーシング部20eが、以下で詳細に説明するスムーシング処理(評価関数Eを最小にするIpの計算処理)を行う(S24)。
(1) グリッドpにおけるLUTスムージングの概要
グリッドpにおいてLUTをスムージング(平滑化)することは、式(1)の評価関数Eを最小にするによって行われる。式(1)の評価関数Eを最小にする任意の方法を用いることができるが、当該実施形態では以下の方法を用いる。
【0066】
式(1)における各項は式(3)〜式(9)の和の形で示される。つまり、評価関数Eの全ての項はIpの各要素を含み、それらの要素に対して最大2次で表される。さらに、2次の場合、1次の2乗であり、必ず下に凸の関数であることが分かる。すなわち、EをIpの各要素について偏微分した関数をゼロベクトルと等しくするIpにより、評価関数Eは最小値を取り得る。
【0067】
上記のように、式(3)〜式(9)は全て式(2)と同じ形となる。ここで、式(2)を用いて評価関数Eの各項をIp(式(2)の場合はX)の各項で偏微分する場合の一般形式を示す。式(2)をXの各項で偏微分した場合を式(10)に示す。
【0068】
【数9】
Figure 0003791599
ここで、Aは要素数Xの列ベクトルで、各要素はEcをXの各要素Xxで偏微分したものである。ただし、xはベクトルXの要素番号でx=1, 2, ・・・, Xである。
(2) 評価関数EのIpの要素による偏微分
式(10)と同様に、式(3)〜式(9)をIpの各要素で偏微分すると以下のようになる。ここで、Ait、Avt、As、Av、Ad、An、Aobは、それぞれEit、Evt、Es、Ev、Ed、En、EobをIpの各要素Ipiで偏微分することにより求まる要素数Iの列ベクトルを示す。ただし、iはベクトルIpの要素番号で、i =1, 2, ・・・, Iである。
【0069】
【数10】
Figure 0003791599
式(12)〜式(18)の合計が評価関数EをIpの各要素で偏微分することにより得られるベクトルとなる。このベクトルがゼロベクトルであるとしてIpについて解くと、Eを最小にするIpを求めることができる。すなわち、
【0070】
【数11】
Figure 0003791599
をIpについて解くことを意味する。ただし、fはEをIpの各要素で偏微分して得られるベクトルを関数の形で表したものであり、0はゼロベクトルを表す。式(19)の第1式右辺の各項は、評価関数である式(1)において選択した項に対応する項だけを使用する。
【0071】
以上のようにして、色補正LUTスムーシング部20eが、評価関数Eを最小にするIpを求めて、当該スムーシング処理を終了する。
【0072】
LUT全体のスムーシング処理(S25)
図5に示すように、次に、色補正テーブル生成装置20Aの色補正LUTスムーシング部20eが、以下で詳細に説明するLUT全体のスムーシング処理を行う(S25)。
【0073】
LUT全体のスムーシング処理を行うのに、グリッドp以外のグリッドにおいて保持しているインク量ベクトルを変化させずにIpのみを補正すれば良い場合、上記の方法により最適なIpを求めることができる。しかし、実際にはLUT全体のスムーシング処理を行うのに、グリッドp以外のグリッドにおいて保持しているインク量ベクトルも補正しなければならない。そこで、各グリッドのインク量ベクトルを順次補正することを繰り返すことにより、LUT全体のスムージングを行う。
【0074】
グリッドpのある状態nでのインク量ベクトルを、次の状態へ補正すること(式(19)をIpについて解くこと)をgで表すならば、その補正は一般に式(20)のように表される。
【0075】
【数12】
Figure 0003791599
全てのグリッドにおいて、状態nから状態n+1に補正された場合、各々のグリッドにおいてコストEが、必ずしも小さくなるとは限らない。なぜならば、式(20)のように、状態nにおけるコストEに基づき、各々のグリッドに関して状態n+1のインク量ベクトルを求めているため、式(20)を求めるにあたって、状態n+1のコストEは考慮されていないからである。すなわち、コストを小さくすることが目的であるため、大半のグリッドは状態nのコストより、状態n+1のコストの方が小さくなると予想されるが絶対ではない。
そこで、▲1▼全て式(20)により補正(S40)、▲2▼コストが大きくなる補正をせず(S54)、または▲3▼アニーリング法(S56)によりある程度小さいコストの増加を許容して補正する。
【0076】
次に、図6に示すフローチャートを参照して、図5のS25に示すLUT全体のスムーシング処理についてさらに詳細に説明する。
【0077】
図6に示すように、S25におけるLUT全体のスムーシング処理が開始されると、式(20)のnに0(ゼロ)がセットされ(S30)、インク量ベクトルI:
【0078】
【数13】
Figure 0003791599
(p=0, 1, …,P-1)が入力される(S32)。ここで、Pはグリッド数を表す。
【0079】
次に、n<Nであるか否かが判断され(S34)、n<Nの場合(S34,Y)には状態nにおけるグリッドpについてのコスト:
【0080】
【数14】
Figure 0003791599
(p=0, 1, …,P-1)の計算を行い(S36)、グリッドp(p=0, 1, …,P-1)のある状態nでのインク量ベクトルを式(20)を用いて求めて、変数CountをPにセットする(S38)。
【0081】
ここで、Nはスムーシング回数を表し、状態nの最大値がN−1であることを示す。
【0082】
そして、「すべてのグリッドを補正しない」という条件の場合(S40,N)、pを0(ゼロ)にセットし(S42)、p<Pであるか否かが判断される(S44)。
【0083】
そして、「すべてのグリッドを補正する」という条件の場合(S40,Y)またはp<Pでない場合(S44、N)であって、Countが0(ゼロ)でない場合(S46、N)、n+1をnにセットしてアニーリング法用の確率変数パラメータを小さくして(S48)、S34に戻る。
【0084】
一方、p<Pの場合(S44、Y)、状態n+1におけるグリッドpについてのコスト:
【0085】
【数15】
Figure 0003791599
が計算され(S50)、
【0086】
【数16】
Figure 0003791599
であるか否かが判断される(S52)。そして、状態n+1におけるグリッドpについてのコストが状態nにおけるグリッドpについてのコスト以上の場合(S52、N)には、「コストが小さくなければ補正しない」という条件か否かが判断され(S54)、S54において「コストが小さくなければ補正しない」という条件に合致しない場合(S54、N)、「アニーリング法を用いた補正を許可する」という条件か否かが判断される(S56)。
【0087】
そして、「コストが小さくなければ補正しない」という条件にあてはまる場合(S54,Y)または「アニーリング法を用いた補正を許可しない」という条件の場合(S56,N)、状態nにおけるグリッドpについてのインク量ベクトル:
【0088】
【数17】
Figure 0003791599
を、状態n+1におけるグリッドpについてのインク量ベクトル:
【0089】
【数18】
Figure 0003791599
にセットするとともに、変数(Count-1)をCountにセットする(S60)。
【0090】
そして、S60の後、または状態n+1におけるグリッドpについてのコストが状態nにおけるグリッドpについてのコストよりも小さい場合(S52、Y)、または「アニーリング法を用いた補正を許可する」という条件の場合(S56,Y)、(p+1)をpにセットして(S58)、S44に戻る。
【0091】
一方、S34においてn<Nでない場合(S34,N)またはS46においてCountが0の場合(S46,Y)には、インク量ベクトル:
【0092】
【数19】
Figure 0003791599
(p=0, 1, …,P-1)を出力して(S62)、処理を終了する。
【0093】
そして、LUT全体のスムーシング処理(S25)の後、図5のS26に戻り、色補正テーブルが生成され(S26)、当該生成された色補正テーブルが色補正LUT格納部20bに格納される(S28)。
【0094】
以上のようにして、画像データの色補正の連続性を高めることが可能な色補正テーブルを生成することができる。
【0095】
画像処理装置
図3において、画像処理装置20Bは、RGB画像入力データに対して所望の画像処理を施し、当該画像処理された画像データを画像出力装置30に出力する。
【0096】
ここで、画像データはカラー画像を所定の要素色毎に色分解しつつ、その要素色毎に強弱を表したものであり、有彩色であって所定の比で混合したときにはグレイに代表される無彩色と黒色とからなる。
【0097】
当該実施形態では、画像出力装置がC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)c(ライトシアン)m(ライトマゼンタ)の6色のインクを使用するカラープリンタがRGBデータに基づき色再現を行う場合について説明する。
【0098】
画像処理装置20Bは、RGB画像データをCMY画像データに変換する色変換部20dと、色補正テーブル生成装置20Aによって生成された色補正テーブルを少なくとも格納している色補正LUT格納部20bと、色補正LUT選択部20cによって選択された色補正テーブル(LUT)を色補正LUT格納部20bから読み出し、当該読み出された色補正LUTを参照してCMYデータをCMYKcmデータに変換する色補正部20aと、を備えている。
【0099】
次に、図4を参照して、画像処理装置20Bの動作について説明する。
【0100】
図4に示すように、ユーザによって画像出力開始(ステップ70)が指示されるとともに、所定の色補正LUTが選択されると(ステップ72、Yes)、当該所定の色補正LUTが色補正LUT格納部20bから読み出され、RAM内に読み込まれる(ステップ74)。そして、当該色補正LUTを色補正部20aに組み込み(ステップ76)、3次元色補正LUTを参照して補間演算によって画像処理を行い、画像出力処理を行う(ステップ78)。
【0101】
当該実施形態による画像処理装置によれば、ステップ72において色補正テーブル生成装置20Aによって生成された画像データの色補正の連続性を高めることが可能な色補正テーブルが選択されると、当該色補正テーブルを用いて色補正がなされるので、色補正後に階調ががたつくことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる色補正テーブル生成装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明による色補正テ−ブル生成装置および画像処理装置の具体的ハードウエア構成例を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置の機能ブロック図である。
【図4】画像処理装置20Bの動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】色補正テーブル生成装置による処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】色補正テーブルのスムーシング処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】インク量のねじれ量ベクトルの定義を説明するための図である。
【符号の説明】
11a スキャナ
11b デジタルスチルカメラ
11c ビデオカメラ
12 コンピュータ本体
12a オペレーティングシステム
12b ディスプレイドライバ
12c プリンタドライバ
12d アプリケーション
13a フロッピーディスクドライブ
13b ハードディスク
13c CD−ROMドライブ
14a モデム
15a キーボード
15b マウス
17a ディスプレイ
17b カラープリンタ
17c プロジェクタ
20A 第1色補正テーブル生成装置
20B 画像処理装置
20a 色補正部
20b 色補正LUT格納部
20c 色補正LUT選択部
20d コスト計算部
20e 色補正LUTスムーシング部
20f 色補正LUT生成部

Claims (8)

  1. 色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数Eを最小にするインク量ベクトルIp(ただし、インク量ベクトルIpはあるグリッドpが保持するインク量ベクトル)を求め、該インク量ベクトルIpを各グリッドについて求めることにより生成された色補正テーブルを用いて画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記平滑化程度評価関数Eが、色補正テーブルによる変換前後のインク量ベクトルのねじれ量に基づく評価関数Eitを有しており、
    前記評価関数Eitは、下記の式(ただし、tは、あるグリッドptを示す添字であり、Tは、ptの数であり、rは、あるグリッドprを示す添字であり、Rは、prの数であり、Dtは、tにおける遷移距離であり、それぞれのグリッドp、pr、pt、ptrが保持するインク量ベクトルをそれぞれ、Ip、Ipr、Ipt、Iptrとし、あるグリッドpと隣接するグリッドをprとし、グリッドpと隣接するグリッドprとは別のグリッドをptとし、グリッドp、prの位置関係と同じ位置関係をptとなすグリッドをptrとする。)により表される、
    Figure 0003791599
    画像処理装置。
  2. 色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数Eを最小にするインク量ベクトルIp(ただし、インク量ベクトルIpはあるグリッドpが保持するインク量ベクトル)を求め、該インク量ベクトルIpを各グリッドについて求めることにより生成された色補正テーブルを用いて画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記平滑化程度評価関数Eが、仮想CMYにおけるねじれ量に基づく評価関数Evtを有しており、
    前記仮想CMYとは、インク量の線形結合で定義されるCMY空間であり、
    前記評価関数Evtは、下記の式(ただし、tは、あるグリッドptを示す添字であり、Tは、ptの数であり、rは、あるグリッドprを示す添字であり、Rは、prの数であり、Dvtは、tにおける遷移距離で、グリッドp、ptにおける仮想CMYベクトルの差ベクトルの大きさであり、それぞれのグリッドp、pr、pt、およびptrにおいて保持する仮想CMYベクトルを、Vp、Vpr、Vpt、およびVptrとし、あるグリッドpと隣接するグリッドをprとし、グリッドpと隣接するグリッドprとは別のグリッドをptとし、グリッドp、prの位置関係と同じ位置関係をptとなすグリッドをptrとし、Vp=K・Ipとし、インク量ベクトルから仮想CMYベクトルへの3×Iの変換行列をKとし、グリッドpが保持するインク量ベクトルをIpとする)により表される、
    Figure 0003791599
    画像処理装置。
  3. 色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数Eを最小にするインク量ベクトルIp(ただし、インク量ベクトルIpはあるグリッドpが保持するインク量ベクトル)を求め、該インク量ベクトルIpを各グリッドについて求めることにより生成された色補正テーブルを用いて画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記平滑化程度評価関数Eが、色補正テーブルによる変換前後のインク量ベクトルのねじれ量に基づく評価関数Eitを有しており、
    前記評価関数Eitは、下記の式(ただし、tは、あるグリッドptを示す添字であり、Tは、ptの数であり、rは、あるグリッドprを示す添字であり、Rは、prの数であり、Dtは、tにおける遷移距離であり、それぞれのグリッドp、pr、pt、ptrが保持するインク量ベクトルをそれぞれ、Ip、Ipr、Ipt、Iptrとし、あるグリッドpと隣接するグリッドをprとし、グリッドpと隣接するグリッドprとは別のグリッドをptとし、グリッドp、prの位置関係と同じ位置関係をptとなすグリッドをptrとする。)により表され、
    Figure 0003791599
    前記平滑化程度評価関数Eが、さらに仮想CMYにおけるねじれ量に基づく評価関数Evtを有しており、
    仮想CMYとは、インク量の線形結合で定義されるCMY空間であり、
    前記評価関数Evtは、下記の式(ただし、tは、あるグリッドptを示す添字であり、Tは、ptの数であり、rは、あるグリッドprを示す添字であり、Rは、prの数であり、Dvtは、tにおける遷移距離で、グリッドp、ptにおける仮想CMYベクトルの差ベクトルの大きさであり、それぞれのグリッドp、pr、pt、およびptrにおいて保持する仮想CMYベクトルを、Vp、Vpr、Vpt、およびVptrとし、あるグリッドpと隣接するグリッドをprとし、グリッドpと隣接するグリッドprとは別のグリッドをptとし、グリッドp、prの位置関係と同じ位置関係をptとなすグリッドをptrとし、Vp=K・Ipとし、インク量ベクトルから仮想CMYベクトルへの3×Iの変換行列をKとし、グリッドpが保持するインク量ベクトルをIpとする)により表される、
    Figure 0003791599
    画像処理装置。
  4. 色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数Eを最小にするインク量ベクトルIp(ただし、インク量ベクトルIpはあるグリッドpが保持するインク量ベクトル)を求め、該インク量ベクトルIpを各グリッドについて求めることにより生成された色補正テーブルを用いて画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記平滑化程度評価関数Eが、目的のインク量からの離れ程度に基づく評価関数Esを有しており、
    前記評価関数Esは、下記の式(ただし、グリッドpにおけるインク量ベクトルをIpとし、インク量ベクトルITを理想的なベクトルであるとし、WsはI×Iの対角行列で、インク量ベクトルの各要素に対する重み行列であるとする。)により表される、
    Figure 0003791599
    画像処理装置。
  5. 色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数Eを最小にするインク量ベクトルIp(ただし、インク量ベクトルIpはあるグリッドpが保持するインク量ベクトル)を求め、該インク量ベクトルIpを各グリッドについて求めることにより生成された色補正テーブルを用いて画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記平滑化程度評価関数Eが、目的の仮想CMYからの離れ程度に基づく評価関数Evを有しており、
    前記仮想CMYとは、インク量の線形結合で定義されるCMY空間であり、
    前記評価関数Evは、下記の式(ただし、グリッドpにおけるインク量ベクトルをIpとし、仮想CMYベクトルVTを理想的なベクトルであるとし、インク量ベクトルから仮想CMYベクトルへの3×Iの変換行列をKとし、Wvは3×3の対角行列で、仮想CMYベクトルの各要素に対する重み行列であるとする。)により表される、
    Figure 0003791599
    画像処理装置。
  6. 色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数Eを最小にするインク量ベクトルIp(ただし、インク量ベクトルIpはあるグリッドpが保持するインク量ベクトル)を求め、該インク量ベクトルIpを各グリッドについて求めることにより生成された色補正テーブルを用いて画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記平滑化程度評価関数Eが、インクがにじまないように定められるインク量制限をこえる程度に基づく評価関数Edを有しており、
    前記評価関数Edは、下記の式(ただし、グリッドpが保持するインク量ベクトルをIpとし、インク量ベクトルIpから、インクの組み合わせの合計を表す組み合わせベクトルDpへの変換行列をN(Dp=N・Ip)とし、その制限値を収めたベクトルをDLとし、Wd1は要素数Dの列ベクトル、Wd2は要素数D×Dの対角行列で、いずれも重みを表す重みベクトル及び、重み行列であるとする。)により表される、
    Figure 0003791599
    画像処理装置。
  7. 色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数Eを最小にするインク量ベクトルIp(ただし、インク量ベクトルIpはあるグリッドpが保持するインク量ベクトル)を求め、該インク量ベクトルIpを各グリッドについて求めることにより生成された色補正テーブルを用いて画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記平滑化程度評価関数Eが、インク量ベクトルIpの各要素が負になったことに基づく評価関数Enを有しており、
    前記評価関数Enは、下記の式(ただし、グリッドpが保持するインク量ベクトルをIpとし、Wn1は要素数Iの重みベクトル、Wn2はI×Iの対角行列で、重み行列であり、Wn1、Wn2のそれぞれの重み要素は、インク量ベクトルIpの各要素が負の値の場合、負の大きさを有する。)により表される、
    Figure 0003791599
    画像処理装置。
  8. 色補正テーブルによる色変換後の各格子点データにおける平滑化の程度を評価するための平滑化程度評価関数Eを最小にするインク量ベクトルIp(ただし、インク量ベクトルIpはあるグリッドpが保持するインク量ベクトル)を求め、該インク量ベクトルIpを各グリッドについて求めることにより生成された色補正テーブルを用いて画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記平滑化程度評価関数Eが、インク量ベクトルIpのある要素が正の値を保持してはならない場合に、それに反する状態になったことに基づく評価関数Eobを有しており、
    前記評価関数Eobは、下記の式(ただし、グリッドpが保持するインク量ベクトルをIpとし、Wob1は要素数Iの重みベクトル、Wob2はI×Iの対角行列で、重み行列であるとし、Wob1、Wob2のそれぞれの重み要素は、インク量ベクトルIpのある要素が正で、かつ、本来ならば正の値を持ってはいけない場合に、正の値をとる。)により表される、
    Figure 0003791599
    画像処理装置。
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