JP2001143859A - 高周波誘導加熱ユニット - Google Patents

高周波誘導加熱ユニット

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JP2001143859A
JP2001143859A JP32551199A JP32551199A JP2001143859A JP 2001143859 A JP2001143859 A JP 2001143859A JP 32551199 A JP32551199 A JP 32551199A JP 32551199 A JP32551199 A JP 32551199A JP 2001143859 A JP2001143859 A JP 2001143859A
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frequency induction
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Kazuya Tsurusaki
一也 鶴崎
Masashi Yoshikawa
雅司 吉川
Yoichiro Tsumura
陽一郎 津村
Kazumasa Mihara
一正 三原
Keiji Mizuta
桂司 水田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化及び低損失化を実現し、作業性を向上
することができる高周波誘導加熱ユニットを提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 高周波誘導加熱ユニット1は、コイル導
体3、複数の導体板4及び複数の鉄心5を備える。各導
体板4間には、補助電極板7及び誘電部材6が挿入さ
れ、これらは整合コンデンサを構成する。このように、
コイルと整合コンデンサとを一体化することによって、
ユニットの小型化を図ることができ、損失等を生じやす
いコイル−整合コンデンサ間の給電線を省くことができ
る。また、高周波電源から高周波電流を効率的に供給で
きるため、小径で可撓性の高い給電線を用いることがで
き、加熱処理の作業性を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波誘導加熱ユ
ニットに関し、特に圧延ロールの局部加熱等に好適に用
いられる高周波誘導加熱ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱間圧延処理の圧延工程では、
圧延ロールのロール幅のうち被圧延板材が通過する部分
と被圧延板材が通過しない部分との間に温度差が生じ、
熱膨張差によってロール幅方向におけるロール径に差違
が生じてしまう。そのため、従来から、熱間圧延設備で
は、圧延ロールの熱膨張をロール幅方向において一定に
保つために、圧延ロールの低温部を非接触で局部加熱す
る高周波誘導加熱装置が用いられている。
【0003】図9は、従来から用いられている高周波誘
導加熱装置を示すブロック構成図である。この高周波誘
導加熱装置100は、加熱コイル105に高周波電流を
供給することによって加熱対象物を誘導加熱するための
装置であり、加熱コイル105のほか、高周波電源10
1と、整合コンデンサ103とを備える。高周波電源1
01は、50Hz又は60Hzの商用周波数電力を所定
周波数の高周波電力に変換するためのものであり、その
出力インピーダンスを負荷回路のインピーダンスにマッ
チングさせるための高周波整合変圧器102を介して、
整合コンデンサ103と接続されている。整合コンデン
サ103は、電流変成器104を介して加熱コイル10
5と接続されている。この電流変成器104は加熱コイ
ル105のインピーダンスを増大させるためのものであ
る。これら高周波電源101、高周波整合変圧器10
2、整合コンデンサ103、電流変成器104、及び加
熱コイル105は、いずれも個別ユニットとして構成さ
れており、それぞれ高周波給電線106によって接続さ
れている。
【0004】ここで、高周波誘導加熱装置100の整合
コンデンサ103は、加熱周波数f周辺での負荷回路の
力率を向上させるために用いられる。すなわち、加熱コ
イル105のインダクタンスLに伴うリアクタンスXL
(=2πfL)は、一般に、加熱コイル105の抵抗値
Rに比べて十分大きな値であるため、加熱コイル105
の力率(≒R/XL)は極めて小さな値となってしま
う。そのため、加熱周波数f付近に共振周波数を有する
共振回路を加熱コイル105と共に構成するように、所
定の電気容量Cを有する整合コンデンサ103が配置さ
れる。このように共振回路を構成することによって、加
熱コイル105に対する効率的な電力供給が可能とな
る。
【0005】また、この高周波誘導加熱装置100の作
動時には、大量の高周波電流が流れること等に伴う損失
によって各ユニット101〜105が発熱してしまうた
め、各ユニット101〜105を冷却するための冷却水
循環装置107が高周波誘導加熱装置100付近に配置
される。この冷却水循環装置107は、還流式循環ポン
プ108と、熱交換器109とを備えており、還流式循
環ポンプ108は各ユニット101〜105に対して冷
却水を循環させ、熱交換器109は各ユニット101〜
105を循環して昇温した冷却水を再冷却する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、圧延ロールの
近傍には、ロール駆動のための電気系、油圧動力系、冷
却水系、被圧延板材のガイド、ロール径測定センサ等の
多数の機器が配置される。従って、圧延ロールを局部加
熱するための装置の設置スペースは、一定の大きさに限
定されざるを得ない。
【0007】しかしながら、従来の高周波誘導加熱装置
は、一定の大きさを持つ複数の個別ユニットによって構
成されており、上記のような狭いスペースに装置全体を
配置することは困難であった。これらの個別ユニットの
うち、高周波整合変圧器及び電流変成器は、高周波電源
及び加熱コイルのインピーダンス等を予め調整すること
により省略可能であるものの、整合コンデンサは負荷回
路の力率を向上させるために必須のユニットであるた
め、整合コンデンサを圧延ロール等から離れた位置に配
置し、加熱コイルと整合コンデンサとを接続する給電線
の距離を長くする必要があった。高周波電流供給時に
は、加熱コイルと整合コンデンサとの間には大きな共振
電流が流れるため、これらを接続する給電線が長い場
合、給電線において損失及び電圧低下を生じやすく、周
辺機器を加熱してしまうという問題も生じていた。
【0008】また、加熱コイルと整合コンデンサとを接
続する給電線が長い場合、負荷回路(加熱コイル及び整
合コンデンサ)の力率が低下し、負荷回路に対して高周
波電源から大電流を供給しなければならないため、高周
波電源等と負荷回路とを大径の給電線で接続する必要が
生じてしまう。上述のように圧延ロールを局部加熱する
ためには、加熱コイルをロール幅方向に移動可能な構造
とする必要があるが、大径の給電線では、曲げ半径を小
さくすることが困難であり可撓性が低いため、局部加熱
処理の作業性が悪かった。
【0009】本発明は、上記課題を解決して、小型化及
び低損失化を実現し、作業性を向上することができる高
周波誘導加熱ユニットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による高周波誘導
加熱ユニットは、高周波電源から所定周波数の高周波電
流の供給を受けて加熱処理を行なう高周波誘導加熱ユニ
ットにおいて、内部に冷却流体が循環供給される加熱コ
イルと、加熱コイルを流れる高周波電流によって高周波
磁束が形成される磁心と、互いに平行かつ向かい合うよ
うに、磁心と接触した状態で加熱コイルに固定された複
数の導体板と、各導体板間に配置された複数の誘電部材
とを備え、各導体板と各誘電部材とは、それぞれ所定の
電気容量を有するコンデンサを構成し、加熱コイルと共
に、所定周波数付近に共振周波数を有する共振回路を構
成することを特徴とする。
【0011】この高周波誘導加熱ユニットでは、複数の
導体板が互いに平行かつ向かい合うように加熱コイルに
固定されている。これらの導体板は、加熱コイル内を流
通する冷却流体の冷熱によって磁心を冷却するための冷
却板としての役割を果すと共に、各導体板間に誘電部材
が挿入されることによって整合コンデンサの電極として
の役割も果す。このように加熱コイルと整合コンデンサ
とを一体化することによって、負荷回路の小型化を図る
ことができる。また、加熱コイルと整合コンデンサとを
接続するための給電線は不要となるため、給電線におけ
る損失及び電圧降下が発生せず、負荷回路の力率をほぼ
1.0に保つことができる。従って、負荷回路に供給す
る電流が小さくて済むため、高周波電源から電流を供給
する給電線を小径にし可撓性を高くすることができ、加
熱処理の作業性を向上することが可能になる。
【0012】また、本発明による高周波誘導加熱ユニッ
トは、高周波電源から所定周波数の高周波電流の供給を
受けて加熱処理を行なう高周波誘導加熱ユニットにおい
て、電流供給部を有し、内部に冷却流体が循環供給され
る加熱コイルと、加熱コイルを流れる高周波電流によっ
て高周波磁束が形成される磁心と、磁心と接触した状態
で加熱コイルに配置された複数の導体板と、電流供給部
に固定された複数の電極板及び各電極板間に配置された
複数の誘電部材を有し、それぞれ所定の電気容量を有す
る複数のコンデンサとを備え、加熱コイルと各コンデン
サとは、所定周波数付近に共振周波数を有する共振回路
を構成することを特徴とする。
【0013】この高周波誘導加熱ユニットでは、加熱コ
イルの電流供給部にコンデンサの各電極板が固定され、
加熱コイルとコンデンサとが共振回路を構成する。この
ように、既製のコンデンサを用いる場合であっても、整
合コンデンサを加熱コイル近傍に配置し、加熱コイルと
整合コンデンサとをほぼ一体化することによって、負荷
回路の小型化を図ることができる。また、加熱コイルと
整合コンデンサとを接続する部分は短い電流供給部のみ
で足りるため、損失及び電圧降下の発生が減少し、負荷
回路の力率をほぼ1.0に保つことができる。従って、
負荷回路に供給する電流が小さくて済むため、高周波電
源から電流を供給する給電線を小径にし可撓性を高くす
ることができ、加熱処理の作業性を向上することが可能
になる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
よる高周波誘導加熱ユニットの実施形態について説明す
る。なお、同一又は相当する要素には同一の符号を付
し、重複する説明を省略する。
【0015】まず、本発明の第1の実施形態について説
明する。図1、図2及び図3は、それぞれ第1の実施形
態による高周波誘導加熱ユニットを示す側面図、底面図
及び立面図である。この高周波誘導加熱ユニット1は、
コイル導体3と、複数の導体板4と、複数の鉄心(磁
心)5と、複数の誘電部材6とを備える。
【0016】図4は、コイル導体3の形状を示す斜視図
である。コイル導体3は内部に中空部39を有する一本
の中空角銅管から構成されており、矩形状(本実施形態
においては長方形状)に形成された巻数1回のコイル部
31と、コイル部31の表辺に対して略直角をなすよう
に屈曲された電流供給部33とを備える。各電流供給部
33の上端は給電線(図示せず)を介して高周波電源
(図示せず)と接続されている。本実施形態による高周
波誘導加熱ユニット1は、負荷力率がほぼ1.0である
ため大電流を供給する必要はなく、給電線には小径で可
撓性の高い同軸ケーブル等を用いることができる。ま
た、コイル導体3の中空部39は、冷却流路(図示せ
ず)を介して冷却水循環装置(図示せず)と接続されて
おり、誘導加熱処理時には中空部39に冷却水が通水さ
れる。
【0017】コイル部31の各コイル長辺35には、複
数(本実施形態においては各コイル長辺35につき6枚
ずつ)の導体板4が所定間隔で配置されている。各導体
板4は、それぞれ所定の高さh1を有する長方形の銅板
であり、一辺にコイル導体3の断面とほぼ同一の形状の
凹部が形成されている。これらの導体板4は、凹部がコ
イル長辺35と嵌合するように配置され、ロウ付けによ
ってコイル長辺35上に固定されている。誘導加熱処理
時には、コイル導体3内の中空部39を流通する冷却水
の冷熱が各導体板4に伝導する。
【0018】各導体板4の間には、複数(本実施形態に
おいては各コイル長辺35につき5個ずつ)のU字型鉄
心5が挿入されている。これらの鉄心5には、フェライ
トコア又は積層珪素鋼板等の磁気抵抗の小さな材質が用
いられており、U字型の凹部がコイル長辺35と嵌合す
るように配置されている。誘導加熱処理時には、各鉄心
5は、隣接する導体板4を介してコイル導体3の中空部
39を通水する冷却水によって冷却されるため、各鉄心
5の磁気抵抗の増大が抑制される。図5に示されるよう
に、各鉄心5の高さh2は各導体板4の高さh1より低い
ため、各鉄心5の上方には各導体板4同士が向かい合う
空間が形成される。
【0019】各鉄心5の上方の空間には、面積Sを有す
る1対の補助電極板7が各導体板4に設置されており、
各補助電極板7の間隔は所定値dとされる。また、各補
助電極板7間には、比誘電率εSを有する誘電部材6が
挿入されている。これによって、向かい合う導体板4
(及び補助電極板7)とその間に挿入された誘電部材6
とは、所定の電気容量C0を有するコンデンサ部を構成
する。
【0020】このように、コイル部31上方の空間に補
助電極板7及び誘電部材6が設置された後、両端の導体
板4の外側に配置された複数(本実施形態においては4
枚)の支持板91と止具93とによって固定される。ま
た、本実施形態による高周波誘導加熱ユニット1では、
図3に示されるように、コイル短辺37を屈曲して、各
コイル長辺35上の鉄心5間を角度αとした状態に形成
される。このように相対する鉄心5間に一定の角度をつ
けることによって、圧延ロールのような曲面であっても
効率よく加熱することができる。
【0021】図6は、本実施形態による高周波誘導加熱
ユニットの要部の等価回路図である。本実施形態による
高周波誘導加熱ユニット1は、同図に示されるように、
各導体板4によってコイル部31が分割され、その中に
コンデンサが形成された構造を有している。すなわち、
この高周波誘導加熱ユニット1は、コイルと整合コンデ
ンサとが一体化されている。
【0022】図6に示す等価回路図において、各導体板
4によって分割されたコイル部31の各部分の抵抗値R
0は、導体自体の抵抗値をR1、加熱対象物を加熱するこ
とによる損失分をR2とすると、 R0=R1+R2…(1) によって与えられる。また、L0は各導体板4によって
分割されたコイル部31の各部分のインダクタンスを表
わす。本実施形態では、コイル部31の各部分と各コン
デンサ部とが、加熱対象に応じた加熱周波数f0付近に
共振周波数を有する共振回路を構成するように、上記R
0及びL0に基づいて各コンデンサ部の電気容量C0が設
定される。
【0023】各コンデンサ部の電気容量C0は、真空の
比誘電率ε0、誘電部材6の比誘電率εS、補助電極板7
の面積S及び間隔dを用いて、 C0=ε0・εS・S/d…(2) と表わすことができる。このうち、補助電極板7の面積
Sは、ユニット全体の大きさ及び必要とされる冷却能力
等によって制限を受けるため、補助電極板7の間隔d及
び挿入される誘電部材6の比誘電率εSを調整すること
によって、共振回路として成立するためのコンデンサの
電気容量C0が確保される。
【0024】次に、本実施形態による高周波誘導加熱ユ
ニット1の作用について説明する。図7は、本実施形態
による高周波誘導加熱ユニット1を用いて圧延ロールを
誘導加熱する処理を示す模式図である。同図に示すよう
に、高周波誘導加熱ユニット1を加熱対象である圧延ロ
ール95の近傍に配置したのち、高周波電源(図示せ
ず)からコイル導体3に所定周波数f0の高周波電流を
供給する。これにより、コイル部31と各コンデンサ部
との間には大きな共振電流が流れ、各鉄心5内には、同
図中矢印で示されるような高周波磁束が形成される。こ
れに伴って、圧延ロール95においても高周波磁束が発
生し、磁束の変化により圧延ロール95表面に渦電流が
発生して圧延ロール95表面が加熱される。
【0025】また、このとき、冷却水循環装置(図示せ
ず)からコイル導体3内部の中空部39に冷却水が循環
供給されており、各導体板4を介して各鉄心5が冷却さ
れる。これによって、各鉄心5内の磁気抵抗の増加が抑
制される。
【0026】本実施形態による高周波誘導加熱ユニット
1は、加熱コイルと整合コンデンサとが一体化されてい
るため、圧延ロールの加熱等のようにスペースが狭い場
合であっても用いることができる。また、コイルと整合
コンデンサとを接続するための給電線は必要ないため、
給電線における損失及び電圧降下が発生せず、負荷回路
の力率をほぼ1.0に保つことができる。従って、負荷
回路に供給する電流が小さくて済むため、高周波電源か
ら電流を供給する給電線に小径かつ高可撓性の給電線を
用いることができ、加熱処理の作業性を向上することが
可能になる。
【0027】次に、本発明による第2の実施形態につい
て説明する。図8は、第2の実施形態による高周波誘導
加熱ユニットを示す側面図である。この高周波誘導加熱
ユニット2は、コイル導体3と、複数の導体板4と、複
数の鉄心5と、平行平板コンデンサ8とを備える。
【0028】本実施形態では、図5に示されるように、
コイル部31上に複数の導体板4及び複数の鉄心5が第
1の実施形態と同様に配置され、支持板91及び止具9
3によって固定される。
【0029】平行平板コンデンサ8は、平行かつ向かい
合うように配置され、内部に中空部71を有する複数
(本実施形態においては3枚)の電極板7と、各電極板
7の間に挿入された誘電部材6とを備える。この平行平
板コンデンサ8は、一端側の電極板7を複数の導体板4
上に載せるようにして一方のコイル長辺35の上方に配
置されており、各電極板7は電流供給部33に固定され
ている。高周波電流供給時には、コイル導体3の中空部
39のほか、平行平板コンデンサ8の電極板7内の中空
部71にも冷却水が循環供給される。また、この平行平
板コンデンサ8の電気容量C0は、第1の実施形態と同
様に、加熱対象に応じた加熱周波数f0付近に共振周波
数を有する共振回路をコイル部31と共に構成するよう
に設定されている。
【0030】本実施形態による高周波誘導加熱ユニット
2が第1の実施形態による高周波誘導加熱ユニット1と
異なる点は、コイル部31の近傍に整合コンデンサとし
て既製の平行平板コンデンサ8が配置され、コイル部3
1と平行平板コンデンサ8とが共振回路を構成する点で
ある。このように、既製のコンデンサを用いる場合であ
っても、コイルとコンデンサとがほぼ一体化されている
ため、圧延ロールの加熱等のようにスペースが狭い場合
であっても用いることができる。また、コイルとコンデ
ンサを接続する部分は短い電流供給部33のみであるた
め、損失及び電圧降下の発生が減少し、負荷回路の力率
をほぼ1.0に保つことができる。従って、負荷回路に
供給する電流が小さくて済むため、高周波電源から電流
を供給する給電線に小径かつ高可撓性の給電線を用いる
ことができ、加熱処理の作業性を向上することが可能に
なる。
【0031】本発明による高周波誘導加熱ユニットは、
上記実施形態に限定されず、他の条件等に応じたさまざ
まな変形態様をとることが可能である。また、圧延ロー
ル以外の他の加熱対象物に対しても、本発明による高周
波誘導加熱ユニットを用いることができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による高周
波誘導加熱ユニットは、加熱コイルと整合コンデンサと
が一体構造とされているため、設置スペースが狭い場合
であっても用いることができる。また、このような構造
を有することにより、負荷回路(共振回路)における損
失や電圧降下が低減するため、負荷回路の力率をほぼ
1.0に保ち、効率的な電力供給をすることができる。
従って、負荷回路に供給する電流が小さくて済むため、
高周波電源から電流を供給する給電線に小径かつ高可撓
性の給電線を用いることができ、作業性を向上すること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態による高周波誘導加熱ユニット
の側面図である。
【図2】第1の実施形態による高周波誘導加熱ユニット
の底面図である。
【図3】第1の実施形態による高周波誘導加熱ユニット
の立面図である。
【図4】第1及び第2の実施形態によるコイル導体の形
状を示す斜視図である。
【図5】第1及び第2の実施形態による高周波誘導加熱
ユニットにおけるコイル導体、鉄心及び導体板の配置を
示す側面図である。
【図6】第1の実施形態による高周波誘導加熱ユニット
の要部の等価回路図である。
【図7】第1の実施形態による高周波誘導加熱ユニット
の作動時を示す模式図である。
【図8】第2の実施形態による高周波誘導加熱ユニット
の側面図である。
【図9】従来の高周波誘導加熱装置の構成図である。
【符号の説明】
1…高周波誘導加熱ユニット、2…高周波誘導加熱ユニ
ット、3…コイル導体、4…導体板、5…鉄心、6…誘
電部材、7…(補助)電極板、8…平行平板コンデン
サ、31…コイル部、33…電流供給部、35…コイル
長辺、37…コイル短辺、39…中空部、71…中空
部、91…支持板、93…止具、95…圧延ロール、1
00…高周波誘導加熱装置、101…高周波電源、10
2…高周波整合変圧器、103…整合コンデンサ、10
4…電流変成器、105…加熱コイル、106…高周波
給電線、107…冷却水循環装置、108…還流式循環
ポンプ、109…熱交換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津村 陽一郎 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 三原 一正 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 水田 桂司 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 Fターム(参考) 3K059 AA07 AA08 AA10 AA16 AB00 AB19 AB20 AB26 AC07 AC10 AC54 AD03 AD25 AD32 AD40 CD52 CD54 CD73 CD74

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波電源から所定周波数の高周波電流
    の供給を受けて加熱処理を行なう高周波誘導加熱ユニッ
    トにおいて、 内部に冷却流体が循環供給される加熱コイルと、 前記加熱コイルを流れる前記高周波電流によって高周波
    磁束が形成される磁心と、 互いに平行かつ向かい合うように、前記磁心と接触した
    状態で前記加熱コイルに固定された複数の導体板と、 前記各導体板間に配置された複数の誘電部材と、 を備え、 前記各導体板と前記各誘電部材とは、それぞれ所定の電
    気容量を有するコンデンサを構成し、前記加熱コイルと
    共に、前記所定周波数付近に共振周波数を有する共振回
    路を構成することを特徴とする高周波誘導加熱ユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 高周波電源から所定周波数の高周波電流
    の供給を受けて加熱処理を行なう高周波誘導加熱ユニッ
    トにおいて、 電流供給部を有し、内部に冷却流体が循環供給される加
    熱コイルと、 前記加熱コイルを流れる前記高周波電流によって高周波
    磁束が形成される磁心と、 前記磁心と接触した状態で前記加熱コイルに固定された
    複数の導体板と、 前記電流供給部に固定された複数の電極板及び前記各電
    極板間に配置された複数の誘電部材を有し、それぞれ所
    定の電気容量を有する複数のコンデンサと、 を備え、 前記加熱コイルと前記各コンデンサとは、前記所定周波
    数付近に共振周波数を有する共振回路を構成することを
    特徴とする高周波誘導加熱ユニット。
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