JP2003347018A - 高周波誘導加熱装置 - Google Patents
高周波誘導加熱装置Info
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Abstract
給される電圧が十分に調整可能であり、しかも、エネル
ギー効率が良い高周波誘導加熱装置の提供。 【解決手段】加熱コイル1と電流変成器21とを備え持
ち運び可能な操作部2と、この操作部2の電流変成器2
1に電線4を通じて交流電流を供給する電流形インバー
タの高周波電源部3とが離隔されることで、加熱コイル
1の持ち運びが自由となり、その姿勢を被加工物の形状
に合わせて変えることができる。操作部2は電流変成器
21の1次側コイル21Aとコンデンサ22とを並列か
つ互いに近接配置した並列共振回路から負荷整合回路5
を構成するから、電線4を通じての電圧降下がなくな
り、エネルギー効率を高いものにできる。
Description
電流を高周波電源部から供給する高周波誘導加熱装置に
関する。
を焼入れ加工等するために、高周波電流を高周波電源部
から加熱コイルに供給する高周波誘導加熱装置が用いら
れる。この高周波誘導加熱装置は、高周波電源部と加熱
コイルとの間に、コイルとコンデンサとからなる負荷整
合回路が設けられた構成である。通常、高周波誘導加熱
装置は自動車のクランクシャフト等の比較的大きな被加
工物を加工するために、高周波電源部、負荷整合回路及
び加熱コイル等の構成部材がフレームに一体に組み込ま
れた大掛かりな装置とされている。
めには、加熱コイルを高周波電源部等から離隔して持ち
運び可能とするハンディタイプとすることが望ましい。
この場合、図4に示される通り、加熱コイル50を備え
持ち運び可能な操作部51と、この操作部51に備えら
れる電流変成器の1次側コイルに電線53を通じて交流
電流を供給する高周波電源部54とを離隔して高周波誘
導加熱装置を構成することが考えられる。電線53を長
くすることで、操作部51を遠くまで持ち運ぶことがで
きるので、操作性が良くなる。高周波電源部54は、交
流電源55と変圧器56とを備え、コンデンサ57が直
列接続した電圧形インバータである。操作部51は変圧
器58を備えており、この変圧器58の1次側コイル5
8Aとコンデンサ57とで負荷整合回路が構成される。
及び高周波電源等を個別ユニットとして分割形成し、こ
れらのユニットを配線で接続し、圧延ロール等を加熱す
るた高周波誘導加熱ユニットがある(特開2001-143859
号)。特開2001-143859号で示される従来例では、加熱
コイルにコンデンサを近接配置して共振回路が構成され
ている。
誘導加熱装置では、高周波電源部54は、コンデンサ5
7が直列配置された電圧形インバータであり、コンデン
サ57と1次側コイル58Aとが電線53を通じて直列
接続されているため、長い電線53で大きな電圧降下が
生じ、エネルギー効率が悪くなるという不都合が生じ
る。つまり、電線部分のインダクタンスが非常に大きい
ため、負荷整合回路の負荷が必要とする容量以上に大き
くなり、効率の悪い装置となる。また、特開2001-14385
9号で示される従来例では、加熱コイル自体とコンデン
サとで共振回路を構成するため、加熱コイルに供給する
電圧を十分に調整することができないという問題点があ
る。さらに、特開2001-143859号で示される従来例は、
加熱対象が圧延ロール等の大きなものであり、大きな面
積で加熱することを前提としている。つまり、加熱コイ
ル側での負荷を整合するために、別途、電流変成器が設
けられていない。
すく、加熱コイルへ供給される電圧が十分に調整可能で
あり、しかも、エネルギー効率が良い高周波誘導加熱装
置を提供することにある。
流形インバータの高周波電源部と操作部の電流変成器を
電線で接続し、操作部においてコンデンサと電流変成器
の1次側コイルとを並列配置して前記目的を達成しよう
とするものである。具体的には、本発明の高周波誘導加
熱装置は、加熱コイル及び電流変成器を備え持ち運び可
能な操作部と、この操作部の電流変成器に電線を通じて
交流電流を供給する高周波電源部とが離隔され、かつ、
負荷整合回路が設けられた高周波誘導加熱装置であっ
て、前記高周波電源部は電流形インバータであり、前記
操作部は前記電流変成器に前記加熱コイルが接続され、
前記負荷整合回路は前記操作部に設けられ、かつ、コン
デンサと前記電流変成器の1次側コイルとが並列に近接
配置された並列共振回路であることを特徴とする。
器は高周波電源部とは電線で接続されているため、電流
変成器とともに操作部を構成する加熱コイルの持ち運び
が自由であり、加熱コイルの姿勢を被加工物の形状に合
わせて変更することができる。操作部に設けられたコン
デンサが重量のあるものであっても、操作部をワイヤ等
の適宜な手段で吊り下げることで、加工操作を容易に行
うことができる。さらに、高周波電源部である電流形イ
ンバータから供給される電流は電線を通って電流変成器
に送られる構成とされており、かつ、負荷整合回路を構
成するコンデンサと前記電流変成器の1次側コイルとが
並列に近接配置されているので、電線を通じての電圧降
下がなくなり、エネルギー効率を高いものにできる。そ
の上、コンデンサとともに負荷整合回路を構成する電流
変成器を設けたので、この部分での電圧調整が十分に可
能となる。そのため、操作部での負荷整合が行えるた
め、加熱面積が小さな被加工物を加熱することができ
る。
囲には冷却水を流通させる冷却配管が設けられている構
成が好ましい。この構成の本発明では、コンデンサで発
生した熱により操作部が熱くなることを防止できるの
で、作業環境が劣悪にならない。
図面に基づいて説明する。図1は本実施形態にかかる高
周波誘導加熱装置の構成図である。図1において、高周
波誘導加熱装置は、加熱コイル1を有する操作部2と、
この操作部2と離隔され加熱コイル1に交流電流を供給
する高周波電源部3と、この高周波電源部3と操作部2
とを通電するための電線4とを備えて構成される。高周
波電源部3は交流電源31と、この交流電源31から供
給される電圧を変えるトランス32とを備えた電流形イ
ンバータである。なお。このトランス32は省略するこ
とも可能である。
コイル1に供給する電圧を変える電流変成器21とを備
えて構成される。この電流変成器21は、1次側コイル
21Aと2次側コイル21Cとを備えて構成される。操
作部2には負荷整合回路5が設けられており、この負荷
整合回路5は、電流変成器21の1次側コイル21A
と、この1次側コイル21Aと並列に近接配置されたコ
ンデンサ22とを備えた並列共振回路である。
であり、その詳細な構成が図2及び図3に示される。図
2は操作部2の縦断面図であり、図3は操作部2の横断
面図である。図2及び図3において、操作部2は、ケー
シング20に電流変成器21及びコンデンサ22が組み
込まれており、2次側コイル21Cには加熱コイル1が
直接取り付けられた構造である。なお、ケーシング20
の先端部20Aと加熱コイル1とは電気的に絶縁されて
いる。
の上端部に取っ手部23が取り付けられ、その内部にコ
ンデンサ22が設けられている。このコンデンサ22は
略円筒状に形成された一般的な構造であり、その周囲に
冷却水を流通させる冷却配管24が螺旋状に設けられて
いる。この冷却配管24は、その一端が冷却水を供給す
る基幹給水配管25と接続されており、その他端が冷却
水を排出する基幹排水配管26と接続されている。基幹
給水配管25は図示しない給水タンクと接続されてお
り、基幹排水配管26は図示しない排水タンクと接続さ
れている。ケーシング20の先端部20A側には、その
側面部に握り部27が取り付けられ、その内部に電流変
成器21が設けられている。握り部27や取っ手部23
は、加工作業や運搬時に操作部2を作業員が持つための
ものであり、ワイヤ等で吊り下げる際にはフックの役目
をなすものである。
イル21Aと2次側コイル21Cとを有し、1次側コイ
ル21Aはコア21Bに取り付けられている。1次コイ
ル21Aとコンデンサ22とは、ともに負荷整合回路5
を構成するとともに、互いに近接配置されている。ここ
で、近接配置となる両者の寸法は、高周波誘導加熱装置
の出力や操作部2の全体の大きさによって設定される
が、例えば、ケーシング20の長さ寸法を25センチメ
ートルとすると、両者は10数センチメートル内で配置
することができる。
には、その軸芯に沿って2次側コイル21Cが配置さ
れ、この2次側コイル21Cの基端側端部は基幹排水配
管26と接続されている。ケーシング20の先端部20
Aの内部は基幹給水配管25と連通した連通部20Cと
されている。加熱コイル1は、その内部に冷却水が流通
するための連通孔1Aが形成されている。この連通孔1
Aは、その一端部がケーシング20の連通部20Cと連
通され、その他端部が2次側コイル21Cと連通されて
いる。
果を奏することができる。 (1)高周波誘導加熱装置は、加熱コイル1及び電流変
成器21を有し持ち運び可能な操作部2と、この操作部
2の電流変成器21に交流電流を供給する高周波電源部
3とを備え、操作部2の電流変成器21が高周波電源部
3と電線4で接続されている構成であるので、加熱コイ
ル1の持ち運びが自由であり、その姿勢を被加工物の形
状に合わせて変更することができるから、加熱コイル1
の取扱性が向上する。
源部3から供給される電流は電線4を通って操作部2に
設けられた電流変成器21に送られる構成とされてお
り、かつ、負荷整合回路5を構成するコンデンサ22と
電流変成器21の1次側コイル21Aとが並列に近接配
置されているので、電線4を通じての電圧降下がなくな
り、エネルギー効率を高いものにできる。つまり、電圧
降下が生じるのはコンデンサ22より下流側であるた
め、このコンデンサ22と1次側コイル21Aとが近接
配置されることで、電圧降下をなくしてエネルギー損失
を少なくできる。
路5を構成する電流変成器21を操作部2に設けたの
で、この部分での電圧調整が十分に可能となり、操作部
2での負荷整合が行えて加熱面積が小さな被加工物を加
熱することができる。
は、ともに一般的な構造であり、市販されているものも
あるため、操作部2をより安価に製造することができ
る。 (5)コンデンサ22の周囲には冷却水を流通させる冷
却配管25,26が設けられているので、コンデンサ2
2が冷却水で冷却されることで、コンデンサ22で発生
した熱により操作部2が熱くなることを防止できるの
で、作業環境が劣悪にならない。
り、冷却配管24をコンデンサ22の周囲に螺旋状に配
置しているため、冷却を効率的に行える。 (7)操作部2のケーシング20に取っ手部23と握り
部27とを取り付けたから、加熱コイル1を用いた加工
作業が容易に行える。仮に、操作部2の内部に設けられ
たコンデンサ22が重いものであるとしても、操作部2
の取っ手部23と握り部27をワイヤ等の適宜な手段で
吊り下げることで、加工操作を容易に行うことができ
る。
成に限定されるものではなく、本発明の目的を達成でき
る範囲であれば次に示す変形例を含むものである。例え
ば、前記実施形態では、コンデンサ22の周囲に冷却水
を流通させる冷却配管24を設けた構成としたが、本発
明では、必ずしも冷却配管24を設けることを要しな
い。また、操作部2のケーシング20に取っ手部23や
握り部27を設けることを要しない。ケーシング20に
凹みを形成し、この凹みを取っ手部23の代わりに使用
してもよい。
電源部と操作部の電流変成器とを電線で接続し、操作部
においてコンデンサと電流変成器の1次側コイルとを近
接かつ並列配置したから、操作部の持ち運びが自由とな
って加熱コイルの取扱性が向上し、電線を通じての電圧
降下がなくなってエネルギー効率が高くなり、しかも、
電流変成器を加熱コイル側に設けたから、この部分での
負荷整合が行えて加熱面積が小さな被加工物を加熱する
ことができる。
置の構成図である。
誘導加熱装置の構成図である。
Claims (2)
- 【請求項1】加熱コイル及び電流変成器を備え持ち運び
可能な操作部と、この操作部の電流変成器に電線を通じ
て交流電流を供給する高周波電源部とが離隔され、か
つ、負荷整合回路が設けられた高周波誘導加熱装置であ
って、 前記高周波電源部は電流形インバータであり、 前記操作部は前記電流変成器に前記加熱コイルが接続さ
れ、 前記負荷整合回路は前記操作部に設けられ、かつ、コン
デンサと前記電流変成器の1次側コイルとが並列に近接
配置された並列共振回路であることを特徴とする高周波
誘導加熱装置。 - 【請求項2】請求項1記載の高周波誘導加熱装置におい
て、前記コンデンサの周囲には冷却水を流通させる冷却
配管が設けられていることを特徴とする高周波誘導加熱
装置。
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2002
- 2002-05-24 JP JP2002151368A patent/JP3955496B2/ja not_active Expired - Lifetime
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