JP2591133B2 - 誘導加熱式アイロン - Google Patents

誘導加熱式アイロン

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JP2591133B2
JP2591133B2 JP313589A JP313589A JP2591133B2 JP 2591133 B2 JP2591133 B2 JP 2591133B2 JP 313589 A JP313589 A JP 313589A JP 313589 A JP313589 A JP 313589A JP 2591133 B2 JP2591133 B2 JP 2591133B2
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induction heating
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和彦 麻田
秀和 山下
泉生 弘田
秀之 小南
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般家庭において使用する誘導加熱式アイ
ロンに関するものである。
従来の技術 最近、コードレスアイロンなるものが市場に現れてき
たが、これらはいずれも実際のアイロン掛け作業中には
アイロン本体にパワーを供給できないものであり、本格
的なコードレスアイロンとはいえないものであつた。そ
こで、誘導加熱を用いて実際のアイロン掛け作業中にも
アイロン本体にパワーを供給することができる誘導加熱
式アイロンの実現が望まれていた。そのため誘導加熱式
アイロンにおいては、実際のアイロン掛け作業中に広範
囲に渡って充分にアイロン本体にパワーを供給するとい
うことが重要な問題となる。この具体的な方法として、
アイロン台側に設けられた加熱コイルをアイロンベース
に対して充分大きくするというものや、複数個の加熱コ
イルをアイロン台側に設けてアイロン本体が載っている
加熱コイルを励磁するものが考えられている。
しかしながらここで問題になるのが加熱コイルから主
に発生する不要輻射ノイズである。この不要輻射ノイズ
は加熱コイル面上を負荷で覆ってやればかなり低減でき
るが、誘導加熱式アイロンでは加熱コイル面上を負荷
(アイロン本体)が動き回るため、加熱コイル面上でア
イロン本体が載っていない部分ができてしまい、ここか
らの不要輻射ノイズが問題となる。すなわち前記加熱コ
イルの大きさをアイロンベースに対して充分大きくする
という方法は不要輻射ノイズの点で実現が難しいといえ
る。また複数個の加熱コイルを切り替える方法において
も、加熱コイル面上でアイロン本体が載っていない部分
があればそこからの不要輻射ノイズが問題となる。そこ
でその対策として、加熱コイルをアイロンベースで覆え
る程度の大きさとして複数個用意し、この加熱コイルを
切り替えて使用して不要輻射ノイズを抑えるという方法
や、加熱コイルの周りにアルミなどの誘電性材料を用い
たリングを設けて加熱コイルが発生する磁界を打ち消す
方法などがある。
発明が解決しようとする課題 しかしこれらの方法は実際に実現する上で様々な問題
がある。以下、具体的にその問題について述べる。加熱
コイルの大きさをアイロンベース面で覆える程度の大き
さにする方法では、アイロン掛け作業中にアイロン本体
を誘導加熱できる範囲を充分に広く取ろうとすると、加
熱コイルが多数個必要となる。このことにより大変複雑
な構成となり、またそのためにコスト高になるというこ
とで問題である。加熱コイルの周りにリングを設ける方
法では、ノイズを充分に低減しようとすると打ち消す磁
界を強くする必要があるため、リングに流れる電流が大
きくなり、この結果リングの発熱が重大な問題となる。
このように広い範囲でアイロン本体を誘導加熱でき、且
つ加熱コイルからの不要輻射ノイズを低減することは非
常に難しい問題であった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、簡単な構
成で不要輻射ノイズの低減が出来、かつ電力損失が小さ
い誘導加熱式アイロンを提供することを目的とするもの
である。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するための本発明の誘導加熱式アイロ
ンは、アイロン本体と、アイロン本体を誘導加熱する加
熱コイルおよび加熱コイルに高周波電流を供給するイン
バータを含むアイロン台とからなり、前記加熱コイル
は、渦巻状に巻かれた第1のコイルと、前記第1のコイ
ルと直列に接続され、かつ第1のコイルが作る磁界を打
ち消す方向に巻かれアイロン台の外周に沿うように設け
られた第2の加熱コイルとにより構成したものである。
作用 上記した構成によれば、第2のコイルが、第1のコイ
ルから発生する磁束のうちアイロン台と鎖交しない磁束
による磁界を打ち消すために、輻射ノイズの低減ができ
るものである。
実施例 以下、本発明の一実施例について添付図面を基に説明
する。図において、1はアイロン本体、2はアイロン台
で、フェルト7と、アイロン本体1を誘導加熱する加熱
コイル3と、加熱コイル3に高周波電流を供給するイン
バータ4とを備えている。加熱コイル3は、渦巻状に巻
かれている第1のコイル5と、この第1のコイルの磁界
を打ち消す方向に設けられた第2のコイル6の直列回路
によって構成されている。また、この第2のコイル6は
アイロン台2の外周に沿うように設けられている。
次に本実施例の構成の動作を説明する。インバータ4
は、第1のコイル5の上にアイロン本体1がきた場合
に、加熱コイル3に高周波電流を供給する。これによっ
て、第1のコイル5はアイロン本体1を誘導加熱する。
この時、第1のコイル5によって発生した磁束は、もち
ろんアイロン本体1を誘導加熱するために作用するが、
一部の磁束はアイロン本体1とは結合せず、外界に放出
される。しかし本実施例では、第1のコイル5と直列
に、第1のコイル5の磁束によって発生する磁界を打ち
消すように、第2のコイル6を備えている。このため、
第1のコイル5によって外界に放出された磁束、つまり
不要輻射ノイズが第2のコイル6によって打ち消される
という作用がある。したがって、トータルの不要輻射ノ
イズの値を小さくすることが可能となるものである。
一般に、コイルによって発生する任意の観測点での磁
界の大きさは、その観測点から見たコイルの立体角と、
そのコイルに流れる連流の積(アンペア面積)に比例す
ることが学術的に証明されている。第2のコイル6が第
1のコイル5から発生する不要輻射ノイズを打ち消す作
用は、第2のコイル6のアンペア面積に比例する。本実
施例では、アイロン台2の外周に沿うようにこの第2の
コイル6を設けており、その面積は現実可能な最大のも
のとなっている。このため、前記アンペア面積を得るた
めに必要な電流(アンペア数)を少なく抑えることがで
きるものである。また、第2のコイル6に必要なターン
数が少なくてもよく、第1図に示したように1ターンの
コイルで実現することも可能である。
また本実施例では、第2のコイル6の面積が大きいこ
とにより、第2のコイル6での電力損失が小さく、その
ため装置の効率が良いという効果もある。すなわち、第
2のコイル6に必要なアンペア面積が一定であれば、面
積がA倍になればターン数はA分の1、コイルの1ター
ンの長さは、およそAの平方根倍となる。つまり、コイ
ルに必要な導線の長さはAの平方根の逆数となり、面積
が大きいほどコイルに必要な導線の長さは短くなる。し
たがって一定の太さの導線を用いる場合には、第2のコ
イル6の面積が大きいほど導線での電力損失が小さくな
る。
発明の効果 以上の実施例によっても明らかなように、本発明の誘
導加熱式アイロンは、アイロン本体と、アイロン本体を
誘導加熱する加熱コイルおよび加熱コイルに高周波電流
を供給するインバータを含むアイロン台とからなり、前
記加熱コイルは、渦巻状に巻かれた第1のコイルと、第
1のコイルと直列に接続され、かつ第1のコイルが作る
磁界を打ち消す方向に巻かれ前記アイロン台の外周に沿
うように設けられた第2の加熱コイルとによって構成し
たことによって、第2のコイルが第1のコイルから発生
する不要輻射ノイズを打ち消し、簡単な構成で効率よく
不要輻射ノイズの低減をはかることができたものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における誘導加熱式アイロン
の上面図、第2図は同断面図である。 1……アイロン本体、3……加熱コイル、4……インバ
ータ、2……アイロン台、5……第1のコイル、6……
第2のコイル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小南 秀之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−99100(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アイロン本体と、アイロン本体を誘導加熱
    する加熱コイルおよび加熱コイルに高周波電流を供給す
    るインバータを含むアイロン台とからなり、前記加熱コ
    イルは、渦巻状に巻かれた第1のコイルと、第1のコイ
    ルと直列に接続され、かつ第1のコイルが作る磁界を打
    ち消す方向に巻かれ前記アイロン台の外周に沿うように
    設けられた第2の加熱コイルとにより構成した誘導加熱
    式アイロン。
JP313589A 1989-01-10 1989-01-10 誘導加熱式アイロン Expired - Fee Related JP2591133B2 (ja)

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