JP3305530B2 - 浮揚溶解装置 - Google Patents

浮揚溶解装置

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JP3305530B2
JP3305530B2 JP06020995A JP6020995A JP3305530B2 JP 3305530 B2 JP3305530 B2 JP 3305530B2 JP 06020995 A JP06020995 A JP 06020995A JP 6020995 A JP6020995 A JP 6020995A JP 3305530 B2 JP3305530 B2 JP 3305530B2
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frequency power
excitation coil
capacitor
frequency
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克明 永松
達男 武
満 藤田
英顕 只野
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Fuji Electric Co Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
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Fuji Electric Co Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、2組の励磁コイルの
内側に銅るつぼを設置し、該銅るつぼの中に金属等の被
加熱物を入れることにより、該被加熱物をるつぼから浮
揚させ、浮揚状態で溶解する浮揚溶解装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に、この種の浮揚溶解装置の模式的
構成図の従来例を示す。図3において、1は上部励磁コ
イル、2は下部励磁コイル、3は銅るつぼ、4は被溶解
材料、5は上部励磁コイル用高周波電源、6は下部励磁
コイル用高周波電源、7は磁気シールド板である。
【0003】上部励磁コイル1と下部励磁コイル2とに
それぞれ流れる電流により、銅るつぼ3にうず電流が流
れるとともに、被溶解材料4にもうず電流が流れる。こ
の銅るつぼ3に流れるうず電流の方向と、被溶解材料4
の対向する表面部分に流れるうず電流の方向とは逆方向
のために、銅るつぼ3と被溶解材料4との間に磁気的な
反発力が発生し、この反発力が浮揚力となって被溶解材
料4は銅るつぼ3より浮揚する。さらに被溶解材料4は
抵抗損により発熱し、溶解する。
【0004】ここで、被溶解材料4が銅るつぼ3に接触
すること無く、且つほぼ中央に位置するためには、銅る
つぼ3の下部の前記浮揚力を大きくする必要がある。こ
のために下部励磁コイル2には、上部励磁コイル用高周
波電源5より低い周波数の電力を下部励磁コイル用高周
波電源6から供給している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の浮揚溶解装
置においては、上部励磁コイル1と下部励磁コイル2と
がそれぞれ異なった周波数で互いに誘導しあい、この誘
導により上部励磁コイル用高周波電源5,下部励磁コイ
ル用高周波電源6それぞれが誤動作するのを防止するた
めに、磁気シールド板7を上部励磁コイル1と下部励磁
コイル2との間に設置する必要があり、この磁気シール
ド板7にも、上述のうず電流が流れて発熱するために図
示しない冷却装置を備える必要があり、浮揚溶解装置の
構造が大型になり複雑になるという問題があった。
【0006】また、先述の如く、上部励磁コイル用電源
5の周波数を、下部励磁コイル用電源6の周波数よりも
高くすることにより上部励磁コイル1に架かる電圧が高
くなり、特に前記浮揚溶解装置が真空中で使用される場
合には、上部励磁コイル1に絶縁破壊が生じる恐れがあ
った。この発明の目的とする所は、上記問題点を解決す
る浮揚溶解装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この第1の発明において
は,第1の励磁コイルと第1のコンデンサとが直列接続
されたLC直列回路と、第2の励磁コイルと第2のコン
デンサとが並列接続されたLC並列回路と、前記LC直
列回路に電力を供給する第1の高周波電源と、前記LC
並列回路に、前記第1の高周波電源より低い周波数の電
力を供給する第2の高周波電源とを備える。
【0008】第2の発明は、前記第1の発明において、
前記第1の高周波電源は電圧形インバータとし、前記第
2の高周波電源は電流形インバータとする。また、第3
の発明においては、中間タップを有し、該中間タップを
接地した第1の励磁コイルと、該励磁コイルの一端に接
続された第1のコンデンサと、前記励磁コイルの他端に
接続され、前記第1のコンデンサと容量が等しい第2の
コンデンサとからなるCLC直列回路と、第2の励磁コ
イルと第3のコンデンサとが並列接続されたLC並列回
路と、前記CLC直列回路に電力を供給する第1の高周
波電源と、前記LC並列回路に、前記第1の高周波電源
より低い周波数の電力を供給する第2の高周波電源とを
備える。
【0009】第4の発明は、前記第3の発明において、
前記第1の高周波電源は電圧形インバータとし、前記第
2の高周波電源は電流形インバータとする。
【0010】
【作用】この種の浮揚溶解装置においては、被溶解材料
を浮揚させて溶解するために、前記第1の高周波電源の
周波数は10〜100キロヘルツに設定され、前記第2
の高周波電源の周波数は1〜10キロヘルツに設定され
る。この発明によれば、前記LC直列回路またはCLC
直列回路のそれぞれのコンデンサは、上記第2の高周波
電源の周波数では高インピーダンスとなって第1の高周
波電源に対する影響は僅かとなり、同様に、前記LC並
列回路のコンデンサは、上記第1の高周波電源の周波数
では低インピーダンスとなって第2の高周波電源に対す
る影響は僅かとなることを共通の作用としている。
【0011】また、第2,第4の発明によれば、前記L
C直列回路またはCLC直列回路を直列共振回路とし、
この共振周波数近傍を前記第1の高周波電源の周波数と
すると、該高周波電源の電源電圧を最も低くでき、ほぼ
実効電力のみを供給するだけで良いので電圧形インバー
タが好適であり、同様に、前記LC並列回路を並列共振
回路とし、この共振周波数近傍を前記第2の高周波電源
の周波数とすると、該高周波電源の電源電流を最も低く
でき、ほぼ実効電力のみを供給するだけで良いので電流
形インバータが好適である。
【0012】さらに、第3の発明によれば、供給周波数
の高い前記第1の励磁コイルに中間タップを設け、この
中間タップを接地点に接続して、該励磁コイルの絶縁破
壊の耐量を増加させる。
【0013】
【実施例】図1は、この発明の第1の実施例を示す浮揚
溶解装置の模式的構成図であり、図3と同一機能を有す
るものには同一符号を付して説明を省略し、図3と異な
る機能を中心に説明する。すなわち図1において、第1
の高周波電源としての電圧形インバータ50では、三相
交流電源をダイオードブリッジ整流器51と平滑用コン
デンサ52とで直流電圧に変換し、この直流電圧をダイ
オードと半導体スイッチ素子とを逆並列接続したスイッ
チ回路からなる単相ブリッジインバータ53で高周波交
流電圧に変換して、上部励磁コイル1とコンデンサ8か
らなるLC直列回路に高周波の電力を供給するようにし
ている。この電圧形インバータ50は、前記LC直列回
路を直列共振回路として、この共振周波数近傍で単相ブ
リッジインバータ53をチイッチング動作をさせる、い
わゆる直列共振形インバータである。
【0014】また第2の高周波電源としての電流形イン
バータ60では、三相交流電源をサイリスタブリッジ整
流器61と平滑用リアクトル62とで直流電流に変換
し、この直流電流をサイリスタブリッジインバータ63
で高周波交流電流に変換して、下部励磁コイル2とコン
デンサ9からなるLC並列回路に高周波の電力を供給す
るようにしている。この電流形インバータ60は、前記
LC並列回路を並列共振回路として、この共振周波数近
傍でサイリスタブリッジインバータ63をチイッチング
動作をさせる、いわゆる並列共振形インバータである。
【0015】図1に示したコンデンサ8は、上部励磁コ
イル1の両端に分割した構成でも、その機能は同一であ
り、また電圧形インバータ50と前記LC直列回路との
間に整合トランスを挿入した構成も、電圧形インバータ
50の機能は同一である。図2は、この発明の第2の実
施例を示す浮揚溶解装置の模式的構成図であり、図1と
同一機能を有するものには同一符号を付して説明を省略
し、図1と異なる機能を中心に説明する。
【0016】すなわち図2において、中間タップを有す
る上部励磁コイル10の該中間タップに接地され、上部
励磁コイル10の両端にはそれぞれコンデンサ11,1
2が接続され、このCLC直列回路を直列共振回路とし
て、この共振周波数近傍で電圧形インバータ50の単相
ブリッジインバータ53をスイッチング動作させる。前
記中間タップを接地することにより上部励磁コイル10
の絶縁破壊の耐量を2倍にすることができる。
【0017】
【発明の効果】この発明によれば、上部,下部2組の励
磁コイル間に磁気シールド板が不要となり装置が小形
化,低価格化される。また中間タップを有する上部励磁
コイルにおいては、同じ絶縁破壊の耐量では巻数を2倍
にすることが可能になり出力が2倍になる。
【0018】さらに2組の高周波電源をそれぞれ電圧形
インバータと電流形インバータとで実現できるので制御
特性が改善され、例えばチタニウム,シリコンなどの溶
解に最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す浮揚溶解装置の
構成図
【図2】この発明の第2の実施例を示す浮揚溶解装置の
構成図
【図3】従来例を示す浮揚溶解装置の構成図
【符号の説明】
1 上部励磁コイル 2 下部励磁コイル 3 銅るつぼ 4 被溶解材料 5 上部励磁コイル用電源 6 下部励磁コイル用電源 7 磁気シールド板 8 コンデンサ 9 コンデンサ 10 上部励磁コイル 11 コンデンサ 12 コンデンサ 50 電圧形インバータ 51 ダイオードブリッジ整流器 52 平滑用コンデンサ 53 単相ブリッジインバータ 60 電流形インバータ 61 サイリスタブリッジ整流器 62 平滑用リアクトル 63 サイリスタブリッジインバータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 満 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 只野 英顕 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27B 14/04 H05B 6/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の励磁コイルと第1のコンデンサとが
    直列接続されたLC直列回路と、 第2の励磁コイルと第2のコンデンサとが並列接続され
    たLC並列回路と、 前記LC直列回路に電力を供給する第1の高周波電源
    と、 前記LC並列回路に、前記第1の高周波電源より低い周
    波数の電力を供給する第2の高周波電源とを備えたこと
    を特徴とする浮揚溶解装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の浮揚溶解装置において、 前記第1の高周波電源は電圧形インバータとし、前記第
    2の高周波電源は電流形インバータとすることを特徴と
    する浮揚溶解装置。
  3. 【請求項3】中間タップを有し、該中間タップを接地し
    た第1の励磁コイルと、該励磁コイルの一端に接続され
    た第1のコンデンサと、前記励磁コイルの他端に接続さ
    れ、前記第1のコンデンサと容量が等しい第2のコンデ
    ンサとからなるCLC直列回路と、 第2の励磁コイルと第3のコンデンサとが並列接続され
    たLC並列回路と、 前記CLC直列回路に電力を供給する第1の高周波電源
    と、 前記LC並列回路に、前記第1の高周波電源より低い周
    波数の電力を供給する第2の高周波電源とを備えたこと
    を特徴とする浮揚溶解装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の浮揚溶解装置において、 前記第1の高周波電源は電圧形インバータとし、前記第
    2の高周波電源は電流形インバータとすることを特徴と
    する浮揚溶解装置。
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US6144690A (en) * 1999-03-18 2000-11-07 Kabushiki Kaishi Kobe Seiko Sho Melting method using cold crucible induction melting apparatus
JP5380775B2 (ja) * 2007-01-25 2014-01-08 大同特殊鋼株式会社 コールドクルーシブル溶解炉の出湯用電磁ノズル装置を用いた出湯方法
JP5634756B2 (ja) * 2010-06-08 2014-12-03 中部電力株式会社 防爆構造誘導加熱装置
JP5621840B2 (ja) * 2012-12-28 2014-11-12 大同特殊鋼株式会社 コールドクルーシブル溶解炉の出湯用電磁ノズル装置及び出湯方法
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