JP4260998B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents
誘導加熱装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4260998B2 JP4260998B2 JP27546199A JP27546199A JP4260998B2 JP 4260998 B2 JP4260998 B2 JP 4260998B2 JP 27546199 A JP27546199 A JP 27546199A JP 27546199 A JP27546199 A JP 27546199A JP 4260998 B2 JP4260998 B2 JP 4260998B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- solenoid
- induction heating
- plate
- heated plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- General Induction Heating (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱間圧延ラインに設けられ、ラインを搬送されてくる被加熱板を再度加熱する誘導加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鉄鋼圧延ラインでは予め加熱炉で所定の温度に加熱して被加熱板や連続鋳造した被加熱板を連続的に搬送して複数台の圧延ミルで順次圧延して薄板に成形加工することが行なわれている。この圧延過程で加熱炉抽出温度の低温化や、被加熱板が搬送される間の放熱により温度が次第に低下してくる。このような状態のまま圧延すると薄肉化する過程で割れなどの品質上の問題があるため、圧延ラインの仕上げ圧延に入る前に再度加熱して全体の温度を上昇させてから圧延している。
【0003】
この加熱方法としては、ソレノイドコイルで形成され誘導加熱装置(粗バーヒーター)を通過させて被加熱板の全体の温度を上げているが、搬送ロールのロールピッチが950mm程度の狭い間隔の間に誘導加熱装置を設置しなければならず、しかも被加熱板(粗バー)のボリュームも大きいことから、大電力、大電流を流せるソレノイドコイルを設ける必要がある。
【0004】
従来の誘導加熱装置に設けられているソレノイドコイルは、複数のソレノイドコイルに分割して、これを並列に接続した構造となっている。これは1本のソレノイドコイルで形成すると、太い銅管が必要となり、銅管をコイル状に巻回する作業が面倒であるため分割構造となっている。
【0005】
またソレノイドコイルに流れる電流密度が高いとジュール損が発生し、同時に磁束がコイルを鎖交する時に渦電流損が発生して加熱効率が低下する問題がある。またこれら損失によりコイル温度が上昇するため、冷却水量を増加しなければならならなかった。
【0006】
従来の誘導加熱装置1は図2に示すように、板状の被加熱板2の板幅方向に横長状をなすソレノイドコイル3A、3B、3Cを、被加熱板2の搬送方向に沿って図3に示すように3個並列に接続し、この内側に被加熱板2を通過させて全体を加熱するようになっている。従来のソレノイドコイル3A、3B、3Cは、それぞれコイルの巻数Nと、コイル長LCが同じに形成されたものを3台並列した構造となっている。
【0007】
また各ソレノイドコイル3A、3B、3Cに通電すると図3に示すように、コイル銅管自体の抵抗Rとコイル電流IによるI2 ・Rのジュール損が発生し、特に端部側に配置されたソレノイドコイル3A、3Cは漏れ磁束が多くなるのでインピーダンスが低くなり、中間のソレノイドコイル3Bに比べて流れる電流が多くなりジュール損も大きくなる。
【0008】
また端部側に配置されたソレノイドコイル3A、3Cは流れる電流が大きいので、ここを鎖交する磁束密度も高くなり、ここでの渦電流損が大きくなる。なお中間のソレノイドコイル3Bを通る磁束は平行磁束となるので渦電流損は少ない。このため図3に示すように各ソレノイドコイル3A、3B、3Cにおけるジュール損と渦電流損の合計の損失は、端部側に配置されたソレノイドコイル3A、3Cが多く、中間のソレノイドコイル3Bが小さくなる。
【0009】
従来は各ソレノイドコイル3A、3B、3Cは、コイル巻数Nと、コイル長LCが同じものを使用しており、流せる冷却水量との関係でコイル発熱を一定温度以下に抑えるため、両端側に配置されたソレノイドコイル3A、3Cの許容温度に合わせて電流量が設計され、印加電力を大きくすることができなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来の問題点を解決し、効率が低下せず、印加電力を大きくして高電力化、コンパクト化を図った誘導加熱装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の誘導加熱装置は、被加熱板の板幅方向に横長状をなすソレノイドコイルを、被加熱板の搬送方向に沿って3個以上並列に接続し、この内側に被加熱板を一方向に通過させて全体を加熱する誘導加熱装置において、前記ソレノイドコイルの端部側に配置されたコイルの巻数をN1 、コイル長をLC1 とし、中間に配置されたコイルの巻数をN2 、コイル長をLC2 としたとき、N1 =N2 で且つLC1 <LC2 にしたことを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を、図1を参照して詳細に説明する。この誘導加熱装置1は図2と同様に、板状の被加熱板2の板幅方向に横長状をなすソレノイドコイル3A、3B、3Cが、被加熱板2の搬送方向に沿って図1に示すように3個並列に接続されている。
またこの端部側に配置されたソレノイドコイル3A、3Cのコイル巻数をN1 、コイル長をLC1 とし、中間に配置されたソレノイドコイル3Bのコイル巻数をN2 、コイル長をLC2 としたとき、N 1 =N 2 で且つLC1 <LC2 に形成したものである。
【0013】
上記構成の誘導加熱装置は、被加熱板2をソレノイドコイル3A、3B、3Cの順に一方向に通過させて全体を加熱する。この時、コイル巻数は同じであるが中間に配置されたソレノイドコイル3Bのコイル長LC2 が、端部側のソレノイドコイル3A、3Cのコイル長LC1 より長く形成されているので、中間に配置されたソレノイドコイル3Bのインピーダンスが低くなり流れる電流量I2 を多くすることができる。
【0014】
従って、中間に配置されたソレノイドコイル3Bの電流量I2 が多くなるのでジュール損は増加するが、逆に端部側のソレノイドコイル3A、3Cに流れる電流量I1 が少なくなるのでジュール損は減少する。また端部側のソレノイドコイル3A、3Cを流れる電流が少なくなることから、ここを鎖交する磁束密度も低くなり渦電流損も少なくなる。この結果、合計の損失量は、各ソレノイドコイル3A、3B、3Cで平均化され、全体の印加電力を増加させることができる。
【0015】
このため中間のソレノイドコイル3Bに流せる電流量は、従来の構造に比べて多くなり、全体として印加電力を増加できると共に、装置のコンパクト化を図ることができる。
【0016】
なお上記説明では、ソレノイドコイルを3個並列した場合について示したが4個以上並列したものでも良い。
【0017】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明に係る請求項1記載の誘導加熱装置によれば、ソレノイドコイルを3個以上並列に接続した誘導加熱装置の、前記ソレノイドコイルの端部側に配置されたコイルの巻数をN1 、コイル長をLC1 とし、中間に配置されたコイルの巻数をN2 、コイル長をLC2 としたとき、N 1 =N 2 で且つLC1 <LC2 に形成することにより、各ソレノイドコイルでの損失を平均化してその冷却能力を最大限に利用し、全体の印加電力を増加して高電力化、コンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による3個並列に接続したソレノイドコイルの中間のコイルのコイル長を長くした場合の損失状態を示す説明図である。
【図2】誘導加熱装置を示す断面図である。
【図3】従来のコイル巻数とコイル長が同じソレノイドコイルを3個並列に接続した場合の損失状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 誘導加熱装置
2 被加熱板
3A ソレノイドコイル
3B ソレノイドコイル
3C ソレノイドコイル
Claims (1)
- 被加熱板の板幅方向に横長状をなすソレノイドコイルを、被加熱板の搬送方向に沿って3個以上並列に接続し、この内側に被加熱板を一方向に通過させて全体を加熱する誘導加熱装置において、前記ソレノイドコイルの端部側に配置されたコイルの巻数をN1 、コイル長をLC1 とし、中間に配置されたコイルの巻数をN2 、コイル長をLC2 としたとき、N1 =N2 で且つLC1 <LC2 にしたことを特徴とする誘導加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27546199A JP4260998B2 (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 誘導加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27546199A JP4260998B2 (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 誘導加熱装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001102164A JP2001102164A (ja) | 2001-04-13 |
JP4260998B2 true JP4260998B2 (ja) | 2009-04-30 |
Family
ID=17555867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27546199A Expired - Lifetime JP4260998B2 (ja) | 1999-09-29 | 1999-09-29 | 誘導加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4260998B2 (ja) |
-
1999
- 1999-09-29 JP JP27546199A patent/JP4260998B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001102164A (ja) | 2001-04-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3942261B2 (ja) | 誘導加熱コイル及びこの誘導加熱コイルを用いた誘導加熱装置 | |
US20020092846A1 (en) | Induction heating device for rolling roller and method of induction heating | |
KR100237058B1 (ko) | 유도가열장치 | |
JPH0335790B2 (ja) | ||
RU2105434C1 (ru) | Индукционная печь | |
AU741140B2 (en) | An induction heater with a unit for preventing generation of sparks | |
JP2964351B2 (ja) | 金属薄板の誘導加熱方法 | |
JP4260998B2 (ja) | 誘導加熱装置 | |
JP3156746B2 (ja) | 誘導加熱装置 | |
EP1827748A4 (en) | IMPEDANCE ELEMENT FOR ELECTRIC INDUCTION | |
JP3581974B2 (ja) | 誘導加熱装置 | |
JP2002043042A (ja) | シングルターン型誘導加熱コイル | |
JP3045007B2 (ja) | 金属板の誘導加熱方法及び装置 | |
JP3914760B2 (ja) | シングルターン型誘導加熱コイル | |
JP3707724B2 (ja) | 誘導加熱装置 | |
JP3689331B2 (ja) | 円筒状金属コイルの加熱方法 | |
JP3752115B2 (ja) | 高周波誘導加熱ユニット | |
JP4548997B2 (ja) | 誘導加熱装置 | |
CN214627416U (zh) | 一种l形线圈绕组及感应器 | |
CN215879784U (zh) | 一种感应器 | |
JPH09129360A (ja) | 誘導加熱装置 | |
TWI669401B (zh) | 熱處理裝置 | |
JP2022084139A (ja) | 誘導加熱装置 | |
JP2017195016A (ja) | 誘導加熱コイル用鉄心、誘導加熱コイル、および加熱装置 | |
JPH10134949A (ja) | 誘導加熱装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20040329 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040329 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040329 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060711 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080311 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080501 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080909 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081104 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090203 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090205 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4260998 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |