JP2001142317A - 中間転写部材およびこれを用いた中間転写装置 - Google Patents
中間転写部材およびこれを用いた中間転写装置Info
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- JP2001142317A JP2001142317A JP2000103672A JP2000103672A JP2001142317A JP 2001142317 A JP2001142317 A JP 2001142317A JP 2000103672 A JP2000103672 A JP 2000103672A JP 2000103672 A JP2000103672 A JP 2000103672A JP 2001142317 A JP2001142317 A JP 2001142317A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ゴムベルトの持つ特徴を活かしつつ、繊維補
強体を用いてもその物理的段差に起因する画像不良を生
ずることがなく、しかも製造工程の簡略化および低コス
ト化を実現することのできる中間転写部材およびこれを
用いた中間転写装置を提供する。 【解決手段】 画像形成体と記録媒体との間に配設さ
れ、駆動部材により循環駆動されて、上記画像形成体表
面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に転写保持
し、これを記録媒体へと転写する無端ベルト状の中間転
写部材において、ストリップ状繊維体を螺旋状に巻回し
て形成されてなる繊維層と、該繊維層の片面または両面
に積層された弾性層とを有する。
強体を用いてもその物理的段差に起因する画像不良を生
ずることがなく、しかも製造工程の簡略化および低コス
ト化を実現することのできる中間転写部材およびこれを
用いた中間転写装置を提供する。 【解決手段】 画像形成体と記録媒体との間に配設さ
れ、駆動部材により循環駆動されて、上記画像形成体表
面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に転写保持
し、これを記録媒体へと転写する無端ベルト状の中間転
写部材において、ストリップ状繊維体を螺旋状に巻回し
て形成されてなる繊維層と、該繊維層の片面または両面
に積層された弾性層とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の電子写真装置や静電記録装置等における静電記録
プロセスにおいて、表面に静電潜像を保持した潜像保持
体等の画像形成体表面に現像剤を供給して形成されたト
ナー像を、紙等の記録媒体へと転写する前に一旦転写保
持し、これを上記記録媒体へと転写する中間転写部材お
よびこれを用いた中間転写装置に関する。
ー等の電子写真装置や静電記録装置等における静電記録
プロセスにおいて、表面に静電潜像を保持した潜像保持
体等の画像形成体表面に現像剤を供給して形成されたト
ナー像を、紙等の記録媒体へと転写する前に一旦転写保
持し、これを上記記録媒体へと転写する中間転写部材お
よびこれを用いた中間転写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、複写機、プリンター等におけ
る静電記録プロセスでは、まず、感光体(潜像保持体)
の表面を一様に帯電させ、この感光体に光学系から映像
を投射して光の当たった部分の帯電を消去することによ
って静電潜像を形成し、次いで、この静電潜像にトナー
を供給してトナーの静電的付着によりトナー像を形成
し、これを紙、OHP、印画紙等の記録媒体へと転写す
ることにより、プリントする方法が採られている。
る静電記録プロセスでは、まず、感光体(潜像保持体)
の表面を一様に帯電させ、この感光体に光学系から映像
を投射して光の当たった部分の帯電を消去することによ
って静電潜像を形成し、次いで、この静電潜像にトナー
を供給してトナーの静電的付着によりトナー像を形成
し、これを紙、OHP、印画紙等の記録媒体へと転写す
ることにより、プリントする方法が採られている。
【0003】この場合、カラープリンターやカラー複写
機においても、基本的には上記プロセスに従ってプリン
トが行われるが、カラー印刷の場合には、マゼンタ、イ
エロー、シアン、ブラックの4色のトナーを用いて色調
を再現するもので、これらのトナーを所定割合で重ね合
わせて必要な色調を得るための工程が必要であり、この
工程を行うためにいくつかの方式が提案されている。
機においても、基本的には上記プロセスに従ってプリン
トが行われるが、カラー印刷の場合には、マゼンタ、イ
エロー、シアン、ブラックの4色のトナーを用いて色調
を再現するもので、これらのトナーを所定割合で重ね合
わせて必要な色調を得るための工程が必要であり、この
工程を行うためにいくつかの方式が提案されている。
【0004】まず、第1には、モノクロ印刷を行う場合
と同様に、感光体上にトナーを供給して静電潜像を可視
化する際に、上記マゼンタ、イエロー、シアン、ブラッ
クの4色のトナーを順次重ねていくことにより現像を行
い、感光体上にカラーのトナー像を形成する多重現像方
式がある。この方式によれば比較的コンパクトに装置を
構成することが可能であるが、この方式では階調の制御
が非常に難しく、高画質が得られないという問題点があ
る。
と同様に、感光体上にトナーを供給して静電潜像を可視
化する際に、上記マゼンタ、イエロー、シアン、ブラッ
クの4色のトナーを順次重ねていくことにより現像を行
い、感光体上にカラーのトナー像を形成する多重現像方
式がある。この方式によれば比較的コンパクトに装置を
構成することが可能であるが、この方式では階調の制御
が非常に難しく、高画質が得られないという問題点があ
る。
【0005】第2に、4つの感光ドラムを設け、各ドラ
ムの潜像を夫々マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック
のトナーで現像することにより、マゼンタによるトナー
像、イエローによるトナー像、シアンによるトナー像お
よびブラックによるトナー像の4つのトナー像を形成
し、これらトナー像が形成された感光ドラムを1列に並
べて各トナー像を紙等の記録媒体に順次転写して記録媒
体上に重ねることにより、カラー画像を再現するタンデ
ム方式がある。この方式は、良好な画像が得られるもの
の、4つの感光ドラムと、各感光ドラムごとに設けられ
た帯電機構および現像機構が1列に並べられた状態とな
り、装置が大型化するとともに高価なものとなってしま
う。
ムの潜像を夫々マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック
のトナーで現像することにより、マゼンタによるトナー
像、イエローによるトナー像、シアンによるトナー像お
よびブラックによるトナー像の4つのトナー像を形成
し、これらトナー像が形成された感光ドラムを1列に並
べて各トナー像を紙等の記録媒体に順次転写して記録媒
体上に重ねることにより、カラー画像を再現するタンデ
ム方式がある。この方式は、良好な画像が得られるもの
の、4つの感光ドラムと、各感光ドラムごとに設けられ
た帯電機構および現像機構が1列に並べられた状態とな
り、装置が大型化するとともに高価なものとなってしま
う。
【0006】第3に、紙等の記録媒体を転写ドラムに巻
き付けてこれを4回転させ、周回ごとに感光体上のマゼ
ンタ、イエロー、シアン、ブラックを順次記録媒体に転
写してカラー画像を再現する転写ドラム方式もある。こ
の方式によれば比較的高画質が得られるが、記録媒体が
葉書等の厚紙である場合には、これを上記転写ドラムに
巻き付けることが困難であり、記録媒体種が制限される
という問題点がある。
き付けてこれを4回転させ、周回ごとに感光体上のマゼ
ンタ、イエロー、シアン、ブラックを順次記録媒体に転
写してカラー画像を再現する転写ドラム方式もある。こ
の方式によれば比較的高画質が得られるが、記録媒体が
葉書等の厚紙である場合には、これを上記転写ドラムに
巻き付けることが困難であり、記録媒体種が制限される
という問題点がある。
【0007】上記多重現像方式、タンデム方式および転
写ドラム方式に対して、良好な画質が得られ、かつ装置
が特に大型化するようなこともなく、しかも記録媒体種
が特に制限されるようなこともない方式として、中間転
写方式が提案されている。
写ドラム方式に対して、良好な画質が得られ、かつ装置
が特に大型化するようなこともなく、しかも記録媒体種
が特に制限されるようなこともない方式として、中間転
写方式が提案されている。
【0008】即ち、この中間転写方式は、感光体上のト
ナー像を一旦転写保持するドラムやベルトからなる中間
転写部材を設け、この中間転写部材の周囲にマゼンタに
よるトナー像、イエローによるトナー像、シアンによる
トナー像およびブラックによるトナー像を形成した4つ
の感光体を配置して4色のトナー像を中間転写部材上に
順次転写することにより、この中間転写部材上にカラー
画像を形成し、このカラー画像を紙等の記録媒体上に転
写するものである。従って、4色のトナー像を重ね合わ
せて階調を調整するものであるから、高画質を得ること
が可能であり、かつタンデム方式のように感光体を1列
に並べる必要がないので装置が特に大型化することもな
く、しかも記録媒体をドラムに巻き付ける必要もないの
で記録媒体種が制限されることもないものである。
ナー像を一旦転写保持するドラムやベルトからなる中間
転写部材を設け、この中間転写部材の周囲にマゼンタに
よるトナー像、イエローによるトナー像、シアンによる
トナー像およびブラックによるトナー像を形成した4つ
の感光体を配置して4色のトナー像を中間転写部材上に
順次転写することにより、この中間転写部材上にカラー
画像を形成し、このカラー画像を紙等の記録媒体上に転
写するものである。従って、4色のトナー像を重ね合わ
せて階調を調整するものであるから、高画質を得ること
が可能であり、かつタンデム方式のように感光体を1列
に並べる必要がないので装置が特に大型化することもな
く、しかも記録媒体をドラムに巻き付ける必要もないの
で記録媒体種が制限されることもないものである。
【0009】このような、中間転写方式によりカラー画
像の形成を行う装置として、中間転写部材として無端ベ
ルト状の中間転写部材を用いた画像形成装置を図4に例
示する。
像の形成を行う装置として、中間転写部材として無端ベ
ルト状の中間転写部材を用いた画像形成装置を図4に例
示する。
【0010】図4中、11はドラム状の感光体であり、
図中矢印方向に回転するようになっている。この感光体
11は、一次帯電器12によって帯電され、次いで画像
露光13により露光部分の帯電が消去され、第1の色成
分に対応した静電潜像がこの感光体11上に形成され、
更に静電潜像が現像器41により第1色のマゼンタトナ
ーMで現像され、第1色のマゼンタトナー画像が感光体
11上に形成される。次いで、このトナー画像が、駆動
ローラ(駆動部材)30により循環駆動されて感光体1
1と接触しながら循環回転する中間転写部材20に転写
される。この場合、感光体11から中間転写部材20へ
の転写は、感光体11と中間転写部材20とのニップ部
において、中間転写部材20に電源61から印加される
一次転写バイアスにより行われる。この中間転写部材2
0に第1色のマゼンタトナー画像が転写された後、上記
感光体11はその表面がクリーニング装置14により清
掃され、感光体11の1回転目の現像転写操作が完了す
る。以降、感光体が3回転し、各周回ごとに現像器42
〜44を順次用いて第2色のシアントナー画像、第3色
のイエロートナー画像、第4色のブラックトナー画像が
順次感光体11上に形成され、これが周回ごとに中間転
写部材20に重畳転写され、目的のカラー画像に対応し
た合成カラートナー画像が中間転写部材20上に形成さ
れる。なお、図4の装置にあっては、感光体11の周回
ごとに現像器41〜44が順次入れ替わってマゼンタト
ナーM、シアントナーC、イエロートナーY、ブラック
トナーBによる現像が順次行われるようになっている。
図中矢印方向に回転するようになっている。この感光体
11は、一次帯電器12によって帯電され、次いで画像
露光13により露光部分の帯電が消去され、第1の色成
分に対応した静電潜像がこの感光体11上に形成され、
更に静電潜像が現像器41により第1色のマゼンタトナ
ーMで現像され、第1色のマゼンタトナー画像が感光体
11上に形成される。次いで、このトナー画像が、駆動
ローラ(駆動部材)30により循環駆動されて感光体1
1と接触しながら循環回転する中間転写部材20に転写
される。この場合、感光体11から中間転写部材20へ
の転写は、感光体11と中間転写部材20とのニップ部
において、中間転写部材20に電源61から印加される
一次転写バイアスにより行われる。この中間転写部材2
0に第1色のマゼンタトナー画像が転写された後、上記
感光体11はその表面がクリーニング装置14により清
掃され、感光体11の1回転目の現像転写操作が完了す
る。以降、感光体が3回転し、各周回ごとに現像器42
〜44を順次用いて第2色のシアントナー画像、第3色
のイエロートナー画像、第4色のブラックトナー画像が
順次感光体11上に形成され、これが周回ごとに中間転
写部材20に重畳転写され、目的のカラー画像に対応し
た合成カラートナー画像が中間転写部材20上に形成さ
れる。なお、図4の装置にあっては、感光体11の周回
ごとに現像器41〜44が順次入れ替わってマゼンタト
ナーM、シアントナーC、イエロートナーY、ブラック
トナーBによる現像が順次行われるようになっている。
【0011】次に、上記合成カラートナー画像が形成さ
れた中間転写部材20に転写ローラ25が当接し、その
ニップ部に給紙カセット19から紙等の記録媒体26が
給送される。これと同時に二次転写バイアスが電源29
から転写ローラ25に印加され、中間転写部材20から
記録媒体26上に合成カラートナー画像が転写されて加
熱定着され、最終画像となる。合成カラートナー画像を
記録媒体26へと転写した後の中間転写部材20は、表
面の転写残留トナーがクリーニング装置35により除去
され、初期状態に戻り次の画像形成に備えるようになっ
ている。
れた中間転写部材20に転写ローラ25が当接し、その
ニップ部に給紙カセット19から紙等の記録媒体26が
給送される。これと同時に二次転写バイアスが電源29
から転写ローラ25に印加され、中間転写部材20から
記録媒体26上に合成カラートナー画像が転写されて加
熱定着され、最終画像となる。合成カラートナー画像を
記録媒体26へと転写した後の中間転写部材20は、表
面の転写残留トナーがクリーニング装置35により除去
され、初期状態に戻り次の画像形成に備えるようになっ
ている。
【0012】従来、かかる無端ベルト状の中間転写部材
20として、半導電性の樹脂フィルムベルトと、帆布等
の繊維補強体を有するゴムベルトとが主に用いられてい
る。このうち、後者のゴムベルトは、例えば、図5に示
すように帆布等の繊維層102の両面に弾性層101を
設けたものや、複数の繊維層を弾性層間に積層したもの
等が知られている。かかる繊維補強体は、架張駆動に耐
え得るようにするために、通常、ある程度の重なりをも
ってゴムベルト内部に埋設されている。
20として、半導電性の樹脂フィルムベルトと、帆布等
の繊維補強体を有するゴムベルトとが主に用いられてい
る。このうち、後者のゴムベルトは、例えば、図5に示
すように帆布等の繊維層102の両面に弾性層101を
設けたものや、複数の繊維層を弾性層間に積層したもの
等が知られている。かかる繊維補強体は、架張駆動に耐
え得るようにするために、通常、ある程度の重なりをも
ってゴムベルト内部に埋設されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来用
いられている樹脂フィルムベルトは、屈曲疲労性に劣
り、かつ引き裂き力に弱いという難点があった。また、
架張駆動による伸びを防止し良好な画像を得る上で繊維
補強体を不可欠とする従来のゴムベルトは、回転におけ
る力学的特性には優れた効果を発揮するものの、ゴムベ
ルト内部に導入した繊維補強体が却って画像不良を引き
起こす原因となる場合があった。即ち、上記繊維補強体
の端部の重なりの部分において生ずる物理的段差のため
に、所定値以上の架張力がかかると、重なりに沿って線
状に画像不良が発生する場合があった。かかる画像不良
を防止するためには繊維補強体として継ぎ目のない円筒
状のものの使用が考えられるが、このような円筒状繊維
補強体の製造には高度の技術を要することから、コスト
高になってしまうという問題があった。
いられている樹脂フィルムベルトは、屈曲疲労性に劣
り、かつ引き裂き力に弱いという難点があった。また、
架張駆動による伸びを防止し良好な画像を得る上で繊維
補強体を不可欠とする従来のゴムベルトは、回転におけ
る力学的特性には優れた効果を発揮するものの、ゴムベ
ルト内部に導入した繊維補強体が却って画像不良を引き
起こす原因となる場合があった。即ち、上記繊維補強体
の端部の重なりの部分において生ずる物理的段差のため
に、所定値以上の架張力がかかると、重なりに沿って線
状に画像不良が発生する場合があった。かかる画像不良
を防止するためには繊維補強体として継ぎ目のない円筒
状のものの使用が考えられるが、このような円筒状繊維
補強体の製造には高度の技術を要することから、コスト
高になってしまうという問題があった。
【0014】そこで本発明の目的は、ゴムベルトの持つ
特徴を活かしつつ、繊維補強体を用いてもその物理的段
差に起因する画像不良を生ずることがなく、しかも製造
工程の簡略化および低コスト化を実現することのできる
中間転写部材およびこれを用いた中間転写装置を提供す
ることにある。
特徴を活かしつつ、繊維補強体を用いてもその物理的段
差に起因する画像不良を生ずることがなく、しかも製造
工程の簡略化および低コスト化を実現することのできる
中間転写部材およびこれを用いた中間転写装置を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を行った結果、補強体としての
繊維層を、一体的な円筒状でなく、ストリップ状繊維体
を巻回してなる円筒状とすることにより、上記目的を達
成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は下記に示す通りである。
を達成するため鋭意検討を行った結果、補強体としての
繊維層を、一体的な円筒状でなく、ストリップ状繊維体
を巻回してなる円筒状とすることにより、上記目的を達
成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。す
なわち、本発明は下記に示す通りである。
【0016】(1)画像形成体と記録媒体との間に配設
され、駆動部材により循環駆動されて、上記画像形成体
表面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に転写保持
し、これを記録媒体へと転写する無端ベルト状の中間転
写部材において、ストリップ状繊維体を螺旋状に巻回し
て形成されてなる繊維層と、該繊維層の片面または両面
に積層された弾性層とを有することを特徴とする中間転
写部材である。
され、駆動部材により循環駆動されて、上記画像形成体
表面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に転写保持
し、これを記録媒体へと転写する無端ベルト状の中間転
写部材において、ストリップ状繊維体を螺旋状に巻回し
て形成されてなる繊維層と、該繊維層の片面または両面
に積層された弾性層とを有することを特徴とする中間転
写部材である。
【0017】(2)上記(1)の中間転写部材におい
て、上記ストリップ状繊維体が重なりをもって巻回され
ている中間転写部材である。
て、上記ストリップ状繊維体が重なりをもって巻回され
ている中間転写部材である。
【0018】(3)上記(1)または(2)の中間転写
部材において、上記ストリップ状繊維体の幅が2〜20
0mmである中間転写部材である。
部材において、上記ストリップ状繊維体の幅が2〜20
0mmである中間転写部材である。
【0019】(4)上記(1)〜(3)のいずれかの中
間転写部材において、上記弾性層の硬度がJIS−A硬
度50°以上である中間転写部材である。
間転写部材において、上記弾性層の硬度がJIS−A硬
度50°以上である中間転写部材である。
【0020】(5)上記(2)の中間転写部材におい
て、上記重なりの幅が上記ストリップ状繊維体の幅の1
〜60%である中間転写部材である。
て、上記重なりの幅が上記ストリップ状繊維体の幅の1
〜60%である中間転写部材である。
【0021】(6)上記(1)〜(5)のいずれかの中
間転写部材において、上記駆動部材と接触する側の面
に、該駆動部材と嵌合する嵌合部を有する中間転写部材
である。
間転写部材において、上記駆動部材と接触する側の面
に、該駆動部材と嵌合する嵌合部を有する中間転写部材
である。
【0022】(7)上記(6)の中間転写部材におい
て、上記嵌合部が、回転方向に沿って連続して突設され
た凸条である中間転写部材である。
て、上記嵌合部が、回転方向に沿って連続して突設され
た凸条である中間転写部材である。
【0023】(8)画像形成体と記録媒体との間に配設
され、該画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦自
己の表面に転写保持し、これを該記録媒体へと転写する
中間転写部材と、該中間転写部材に電圧を印加する電圧
印加手段とを具備する中間転写装置において、前記中間
転写部材として、上記(1)〜(7)のいずれかの中間
転写部材を用いたことを特徴とする中間転写装置であ
る。
され、該画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦自
己の表面に転写保持し、これを該記録媒体へと転写する
中間転写部材と、該中間転写部材に電圧を印加する電圧
印加手段とを具備する中間転写装置において、前記中間
転写部材として、上記(1)〜(7)のいずれかの中間
転写部材を用いたことを特徴とする中間転写装置であ
る。
【0024】上述の本発明の中間転写部材は、ゴムベル
トの特性である回転における力学的特性に優れており、
ストリップ状繊維体で螺旋状に形成された繊維層によ
り、架張駆動におけるゴムの伸びを良好に抑えることが
可能であるとともに、従来の繊維補強体を用いた場合の
問題点であった画像欠陥の発生やコスト高を招くことが
ない。即ち、ストリップ状繊維体が螺旋状に巻回して形
成されていることで、架張力が大きくとも重なり部分に
よる物理的段差が引き伸ばされて表面に段差を生ずるこ
とがなく、よって該物理的段差に起因する画像不良を生
ずることがない。さらに、上記駆動部材とベルトとに互
いに嵌合する嵌合部を設けた場合には、ベルトの伸びや
縮みの発生を抑えることができ、かかる本発明の中間転
写部材を用いた本発明の中間転写装置においては、歪み
や乱れのない良好な画像を確実に得ることができる。
トの特性である回転における力学的特性に優れており、
ストリップ状繊維体で螺旋状に形成された繊維層によ
り、架張駆動におけるゴムの伸びを良好に抑えることが
可能であるとともに、従来の繊維補強体を用いた場合の
問題点であった画像欠陥の発生やコスト高を招くことが
ない。即ち、ストリップ状繊維体が螺旋状に巻回して形
成されていることで、架張力が大きくとも重なり部分に
よる物理的段差が引き伸ばされて表面に段差を生ずるこ
とがなく、よって該物理的段差に起因する画像不良を生
ずることがない。さらに、上記駆動部材とベルトとに互
いに嵌合する嵌合部を設けた場合には、ベルトの伸びや
縮みの発生を抑えることができ、かかる本発明の中間転
写部材を用いた本発明の中間転写装置においては、歪み
や乱れのない良好な画像を確実に得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
説明する。本発明の中間転写部材は、例えば、図4に参
照符号20で示した中間転写部材のように、駆動ローラ
30等の駆動部材により循環駆動される無端ベルト状の
ものであり、感光体ドラム(潜像保持体)11と紙等の
記録媒体26との間に配設し、上記感光ドラム11の表
面に形成されたトナー像を一旦転写保持して、これを記
録媒体26へと転写するものである。なお、図4の装置
は、上述したように、中間転写方式によりカラー印刷を
行うものである。
説明する。本発明の中間転写部材は、例えば、図4に参
照符号20で示した中間転写部材のように、駆動ローラ
30等の駆動部材により循環駆動される無端ベルト状の
ものであり、感光体ドラム(潜像保持体)11と紙等の
記録媒体26との間に配設し、上記感光ドラム11の表
面に形成されたトナー像を一旦転写保持して、これを記
録媒体26へと転写するものである。なお、図4の装置
は、上述したように、中間転写方式によりカラー印刷を
行うものである。
【0026】本発明の中間転写部材は、図1(a)、
(b)に示す幅方向断面から分かるように、繊維層2
と、該繊維層2の片面または両面に積層された弾性層1
とからなるものであり、かかる繊維層2は、図2に示す
ように、ストリップ状繊維体が螺旋状に巻回されて形成
されている。繊維層2を、一体的な円筒状でなく、スト
リップ状繊維体を巻回してなる円筒状とすることによ
り、画像不良の発生を防止することができるとともに、
製造コストを大幅に削減することが可能となる。
(b)に示す幅方向断面から分かるように、繊維層2
と、該繊維層2の片面または両面に積層された弾性層1
とからなるものであり、かかる繊維層2は、図2に示す
ように、ストリップ状繊維体が螺旋状に巻回されて形成
されている。繊維層2を、一体的な円筒状でなく、スト
リップ状繊維体を巻回してなる円筒状とすることによ
り、画像不良の発生を防止することができるとともに、
製造コストを大幅に削減することが可能となる。
【0027】ストリップ状繊維体としては、公知の織布
や不織布を用いることができ、また、編み物を用いても
よい。具体的には、麻、毛、絹、綿等の天然繊維、ビス
コース等の再生繊維、ポリエステル、ナイロン(ナイロ
ン6,66,46等)、ビニロン、塩化ビニリデン、ポ
リオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポ
リクラーク等の合成繊維およびフィルム、アセテート等
の半合成繊維、アラミド繊維、ポリビニルアルコール繊
維、ポリアクリロニトリル繊維等の所謂高機能性繊維、
炭素繊維、炭素ホウ素繊維、ステンレススチール、その
他のスチール等の無機繊維などを例示することができ
る。この場合、織布の布構造としては、平織り、斜文
織、朱子織およびこれらを組合せたもの等、適宜選択す
ることができ、特に限定されない。編み物の場合も同様
である。また、これら織布等の繊維径は、20〜420
デニール、特には30〜210デニール、さらには30
〜80デニールであることが好ましい。
や不織布を用いることができ、また、編み物を用いても
よい。具体的には、麻、毛、絹、綿等の天然繊維、ビス
コース等の再生繊維、ポリエステル、ナイロン(ナイロ
ン6,66,46等)、ビニロン、塩化ビニリデン、ポ
リオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポ
リクラーク等の合成繊維およびフィルム、アセテート等
の半合成繊維、アラミド繊維、ポリビニルアルコール繊
維、ポリアクリロニトリル繊維等の所謂高機能性繊維、
炭素繊維、炭素ホウ素繊維、ステンレススチール、その
他のスチール等の無機繊維などを例示することができ
る。この場合、織布の布構造としては、平織り、斜文
織、朱子織およびこれらを組合せたもの等、適宜選択す
ることができ、特に限定されない。編み物の場合も同様
である。また、これら織布等の繊維径は、20〜420
デニール、特には30〜210デニール、さらには30
〜80デニールであることが好ましい。
【0028】また、上記織布等には、その表面部分また
は全体に、必要に応じてゴムや樹脂を含浸させることが
でき、これにより繊維層2と弾性層1との接着性および
表面平滑性を向上させることができる。この場合、含浸
剤としては、後述する弾性層1を形成する材料として例
示するものと同種のゴム等によるゴムセメントやエポキ
シ樹脂、レゾルシン・ホルムアルデヒド(RFL)、お
よびこれらの混合物が好適に用いられ、塗布または浸漬
により、これら含浸剤を上記織布等に予め含浸させてお
くことができる。
は全体に、必要に応じてゴムや樹脂を含浸させることが
でき、これにより繊維層2と弾性層1との接着性および
表面平滑性を向上させることができる。この場合、含浸
剤としては、後述する弾性層1を形成する材料として例
示するものと同種のゴム等によるゴムセメントやエポキ
シ樹脂、レゾルシン・ホルムアルデヒド(RFL)、お
よびこれらの混合物が好適に用いられ、塗布または浸漬
により、これら含浸剤を上記織布等に予め含浸させてお
くことができる。
【0029】ストリップ状繊維体の幅は、好適には2〜
200mmである。2mm未満であると重ね合わせ成形
が困難であり、好ましくなく、一方200mmを超える
と、成形時のロスが増加し、好ましくない。また、スト
リップ状繊維体の厚さは、特に制限されるものではない
が、ポリエチレンテレフタレートの場合、0.05〜
0.25mm程度であることが好ましい。
200mmである。2mm未満であると重ね合わせ成形
が困難であり、好ましくなく、一方200mmを超える
と、成形時のロスが増加し、好ましくない。また、スト
リップ状繊維体の厚さは、特に制限されるものではない
が、ポリエチレンテレフタレートの場合、0.05〜
0.25mm程度であることが好ましい。
【0030】また、本発明においては、ストリップ状繊
維体が、重なりをもって巻回されていることが好まし
い。ストリップ状繊維体に重なりを持たせることによ
り、架張駆動による伸びを効果的に防止することができ
る。一方、かかる重なりによる物理的段差は架張力によ
り引き伸ばされ表面に段差を生ずることがない。図3に
示すように、かかる重なり部分の幅bは、好ましくはス
トリップ状繊維体の幅aの1〜60%、より好ましくは
50〜55%である。
維体が、重なりをもって巻回されていることが好まし
い。ストリップ状繊維体に重なりを持たせることによ
り、架張駆動による伸びを効果的に防止することができ
る。一方、かかる重なりによる物理的段差は架張力によ
り引き伸ばされ表面に段差を生ずることがない。図3に
示すように、かかる重なり部分の幅bは、好ましくはス
トリップ状繊維体の幅aの1〜60%、より好ましくは
50〜55%である。
【0031】上記弾性層1としては、特に制限はなく、
ウレタン等の樹脂、ゴムまたはこれらの発泡体を用いる
ことができる。具体的には、ニトリルゴム(NBR)、
クロロプレンゴム、(CR)、イソプレンゴム(I
R)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプ
ロピレンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、天
然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルゴ
ム(ACR)、エピクロルヒドリンゴム(ECO)等の
一般的なゴムまたはスチレン−ブタジエン−スチレンゴ
ム(SBS)或いはその水添加物(SEBS)等の熱可
塑性ゴムおよびこれらの発泡体を用いることができ、特
に制限されるものではないが、弾性層1の加工性、硬度
等の点からNBRまたはECOに粘度の低いNBR、B
R、IRを添加したゴム組成物が好ましく用いられる。
なお、その場合の好ましい配合比は、弾性層1のゴム材
料全体を100とした場合にその重量%で(NBRまた
はECO):(NBR+BR+IR)=10〜90:9
0〜10である。
ウレタン等の樹脂、ゴムまたはこれらの発泡体を用いる
ことができる。具体的には、ニトリルゴム(NBR)、
クロロプレンゴム、(CR)、イソプレンゴム(I
R)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプ
ロピレンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、天
然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルゴ
ム(ACR)、エピクロルヒドリンゴム(ECO)等の
一般的なゴムまたはスチレン−ブタジエン−スチレンゴ
ム(SBS)或いはその水添加物(SEBS)等の熱可
塑性ゴムおよびこれらの発泡体を用いることができ、特
に制限されるものではないが、弾性層1の加工性、硬度
等の点からNBRまたはECOに粘度の低いNBR、B
R、IRを添加したゴム組成物が好ましく用いられる。
なお、その場合の好ましい配合比は、弾性層1のゴム材
料全体を100とした場合にその重量%で(NBRまた
はECO):(NBR+BR+IR)=10〜90:9
0〜10である。
【0032】また、この弾性層1には、導電性材料を添
加して導電性を付与または調整することができる。この
場合、導電性材料としては、特に限定されず、ラウリル
トリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモ
ニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、ドデシ
ルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルア
ンモニウム、変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウム
の過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸
塩、エトサルフェート塩、ハロゲン化ベンジル塩(臭化
ベルジル塩、塩化ベンジル塩等)等の第4級アンモニウ
ムなどの陽イオン界面活性剤;脂肪族スルホン酸、高級
アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオ
キサイド付加硫酸塩、高級アルコール燐酸エステル塩等
の陰イオン界面活性剤;各種ベタイン等の両性イオン界
面活性剤;高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪
酸エステル等の非イオン性帯電防止剤などの帯電防止
剤、LiCF2SO2、NaClO4、LiBF4、NaC
l等の周期律表第1族の金属塩;Ca(ClO4)2等の
周期律表第2族の金属塩:およびこれらの帯電防止剤が
イソシアネートと反応する活性水素を有する基(水素
基、カルボキシル基、一級乃至二級アミン基等)を1個
以上有するものなどが挙げられる。更に、これらと多価
アルコール(1,4−ブタンジオール、エチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール
等)またはその誘導体との錯体、或いはエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル等との錯体などのイオン導電剤;ケッチェン
ブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン;S
AF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、F
T、MT等のゴム用カーボン;酸化処理を施したカラー
インク用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイ
ト、人造グラファイト等;酸化スズ、酸化チタン、酸化
亜鉛、ニッケル、銅等の金属および金属酸化物;ポリア
ニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリ
マーなどを例示することができる。
加して導電性を付与または調整することができる。この
場合、導電性材料としては、特に限定されず、ラウリル
トリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモ
ニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、ドデシ
ルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルア
ンモニウム、変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウム
の過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸
塩、エトサルフェート塩、ハロゲン化ベンジル塩(臭化
ベルジル塩、塩化ベンジル塩等)等の第4級アンモニウ
ムなどの陽イオン界面活性剤;脂肪族スルホン酸、高級
アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオ
キサイド付加硫酸塩、高級アルコール燐酸エステル塩等
の陰イオン界面活性剤;各種ベタイン等の両性イオン界
面活性剤;高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪
酸エステル等の非イオン性帯電防止剤などの帯電防止
剤、LiCF2SO2、NaClO4、LiBF4、NaC
l等の周期律表第1族の金属塩;Ca(ClO4)2等の
周期律表第2族の金属塩:およびこれらの帯電防止剤が
イソシアネートと反応する活性水素を有する基(水素
基、カルボキシル基、一級乃至二級アミン基等)を1個
以上有するものなどが挙げられる。更に、これらと多価
アルコール(1,4−ブタンジオール、エチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール
等)またはその誘導体との錯体、或いはエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル等との錯体などのイオン導電剤;ケッチェン
ブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン;S
AF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、F
T、MT等のゴム用カーボン;酸化処理を施したカラー
インク用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイ
ト、人造グラファイト等;酸化スズ、酸化チタン、酸化
亜鉛、ニッケル、銅等の金属および金属酸化物;ポリア
ニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリ
マーなどを例示することができる。
【0033】これら導電性材料の弾性層1への添加量は
樹脂またはゴム成分100重量部に対して0.01〜5
0重量部、好ましくは0.1〜30重量部とすることが
でき、これにより弾性層1の抵抗値を102〜1014Ω
・cmに調整することができる。
樹脂またはゴム成分100重量部に対して0.01〜5
0重量部、好ましくは0.1〜30重量部とすることが
でき、これにより弾性層1の抵抗値を102〜1014Ω
・cmに調整することができる。
【0034】また、本発明においては、弾性層1の硬度
が、好ましくはJIS−A硬度50°以上、より好まし
くは70°〜96°である。弾性層の硬度が50°未満
であると、繊維層の重なりの凹凸が画像に出て、好まし
くない。尚、弾性層1の厚さは、中間転写部材の形態に
応じて適宜選定することができる。
が、好ましくはJIS−A硬度50°以上、より好まし
くは70°〜96°である。弾性層の硬度が50°未満
であると、繊維層の重なりの凹凸が画像に出て、好まし
くない。尚、弾性層1の厚さは、中間転写部材の形態に
応じて適宜選定することができる。
【0035】また、本発明の中間転写部材には、図1に
一点鎖線で示したように、図4の画像形成装置における
駆動ローラ30などの駆動部材と接触する側の面に、該
駆動部材(例えば駆動ローラ30)に形成した嵌合部
(図示せず)と嵌合する嵌合部3を形成してもよく、本
発明の中間転写部材は、このような嵌合部3を設け、こ
れを駆動部材(例えば駆動ローラ30)に設けた嵌合部
(図示せず)と嵌合させて走行させる場合に、その効果
が特に顕著である。
一点鎖線で示したように、図4の画像形成装置における
駆動ローラ30などの駆動部材と接触する側の面に、該
駆動部材(例えば駆動ローラ30)に形成した嵌合部
(図示せず)と嵌合する嵌合部3を形成してもよく、本
発明の中間転写部材は、このような嵌合部3を設け、こ
れを駆動部材(例えば駆動ローラ30)に設けた嵌合部
(図示せず)と嵌合させて走行させる場合に、その効果
が特に顕著である。
【0036】この場合、上記嵌合部3は、特に制限され
るものではないが、図1に示すように、ベルト20の周
方向(回転方向)に沿って連続する凸条とし、これを上
記駆動ローラ30等の駆動部材の周面に周方向に沿って
形成した溝に嵌合させるようにすることが一般的であ
る。
るものではないが、図1に示すように、ベルト20の周
方向(回転方向)に沿って連続する凸条とし、これを上
記駆動ローラ30等の駆動部材の周面に周方向に沿って
形成した溝に嵌合させるようにすることが一般的であ
る。
【0037】上記嵌合部3は、上記した弾性層1と同一
の材料により該弾性層1と一体的に形成することがで
き、この場合嵌合部3を弾性層1よりも耐摩耗性に優れ
た補強材料によって補強してもよく、例えばこの嵌合部
3を形成するゴムや樹脂中にガラス、カーボン、グラフ
ァイト、アラミド、綿、人絹、ナイロン、ポリエチレ
ン、セラミック(SiC,Al2O3等)、金属(ボロ
ン、ステンレススチール等)等の短繊維および/または
長繊維を練り込んだり、上述した不織布や織布を埋設し
たり、嵌合部3の表面を上述した織布で被覆して補強す
ることができる。また、この嵌合部3自体を弾性層1よ
りも耐摩耗性に優れた材料で形成してもよい。
の材料により該弾性層1と一体的に形成することがで
き、この場合嵌合部3を弾性層1よりも耐摩耗性に優れ
た補強材料によって補強してもよく、例えばこの嵌合部
3を形成するゴムや樹脂中にガラス、カーボン、グラフ
ァイト、アラミド、綿、人絹、ナイロン、ポリエチレ
ン、セラミック(SiC,Al2O3等)、金属(ボロ
ン、ステンレススチール等)等の短繊維および/または
長繊維を練り込んだり、上述した不織布や織布を埋設し
たり、嵌合部3の表面を上述した織布で被覆して補強す
ることができる。また、この嵌合部3自体を弾性層1よ
りも耐摩耗性に優れた材料で形成してもよい。
【0038】なお、図1では、1本の連続する凸条を嵌
合部3として設けた例を示したが、この嵌合部3は多数
の凸部をベルトの周方向(回転方向)に沿って一列に並
べて突設してもよく、また嵌合部3を2本以上設けた
り、ベルトの幅方向中央部に設けてもよい。更に、嵌合
部3として図1に示した凸条ではなく、ベルトの周方向
(回転方向)に沿った溝を設け、これを上記駆動ローラ
30等の駆動部材の周面に周方向に沿って形成した凸条
と嵌合させるようにしてもよい。
合部3として設けた例を示したが、この嵌合部3は多数
の凸部をベルトの周方向(回転方向)に沿って一列に並
べて突設してもよく、また嵌合部3を2本以上設けた
り、ベルトの幅方向中央部に設けてもよい。更に、嵌合
部3として図1に示した凸条ではなく、ベルトの周方向
(回転方向)に沿った溝を設け、これを上記駆動ローラ
30等の駆動部材の周面に周方向に沿って形成した凸条
と嵌合させるようにしてもよい。
【0039】本発明の中間転写部材は、特に制限される
ものではないが、表面粗さをJIS10点平均粗さRz
で10μm以下、特に6μm以下、更には3μm以下と
することが好ましい。また、部材の体積固有抵抗は10
6〜1014Ω・cm程度とすることが好ましい。
ものではないが、表面粗さをJIS10点平均粗さRz
で10μm以下、特に6μm以下、更には3μm以下と
することが好ましい。また、部材の体積固有抵抗は10
6〜1014Ω・cm程度とすることが好ましい。
【0040】また、かかる本発明の中間転写部材を用い
た本発明の中間転写装置としては、図4に示した画像形
成装置の中間転写部を例示することができるが、これに
制限されるものではない。この場合、図4の装置のよう
に、本発明の中間転写部材20を回転させる駆動ローラ
または駆動ギアには適宜な電源61から電圧を印加する
ことができ、この場合の電圧は直流のみの印加または直
流に交流を重量する印加など、印加条件は適宜選択する
ことができる。
た本発明の中間転写装置としては、図4に示した画像形
成装置の中間転写部を例示することができるが、これに
制限されるものではない。この場合、図4の装置のよう
に、本発明の中間転写部材20を回転させる駆動ローラ
または駆動ギアには適宜な電源61から電圧を印加する
ことができ、この場合の電圧は直流のみの印加または直
流に交流を重量する印加など、印加条件は適宜選択する
ことができる。
【0041】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき説明する。比較例 ポリエチレンテレフタレート繊維(PET繊維)を平織
してなる厚さ0.1mmの織布(周方向の糸径:50デ
ニール、打込数:80本/インチ、幅方向の糸径:50
デニール、打込数:20本/インチ)にゴムセメント
(エピクロルヒドリンゴム)を含浸させた補強層をある
程度重なりをもって円筒状とし、この両面に、下記組成
のゴム組成物からなる厚さ0.3mmの弾性層を形成、
加硫すると共に、裏面(内面)の片端部に嵌合部として
4×4mmの凸条を成形し、中間転写部材を得た。な
お、ベルトの寸法は、内径180mm、厚み1.2m
m、幅330mmである。また、弾性層のJIS-A硬
度は75°である。
してなる厚さ0.1mmの織布(周方向の糸径:50デ
ニール、打込数:80本/インチ、幅方向の糸径:50
デニール、打込数:20本/インチ)にゴムセメント
(エピクロルヒドリンゴム)を含浸させた補強層をある
程度重なりをもって円筒状とし、この両面に、下記組成
のゴム組成物からなる厚さ0.3mmの弾性層を形成、
加硫すると共に、裏面(内面)の片端部に嵌合部として
4×4mmの凸条を成形し、中間転写部材を得た。な
お、ベルトの寸法は、内径180mm、厚み1.2m
m、幅330mmである。また、弾性層のJIS-A硬
度は75°である。
【0042】弾性層の組成 ECO 80phr 液状NBR 20phr ステアリン酸 1phr 炭酸カルシウム 20phr カーボンSRF 20phr 加硫剤P.O 5phr
【0043】実施例 上記比較例と同様の織布を幅20mmのストリップ状と
したものに、上記比較例と同様のゴムセメントを含浸さ
せて得られた補強層を、その幅の50%量の重なりを持
つようにして螺旋状に巻回し、この両面に上記比較例と
同様にして弾性層を設け、しかる後裏面の片端部に嵌合
部を設けた。
したものに、上記比較例と同様のゴムセメントを含浸さ
せて得られた補強層を、その幅の50%量の重なりを持
つようにして螺旋状に巻回し、この両面に上記比較例と
同様にして弾性層を設け、しかる後裏面の片端部に嵌合
部を設けた。
【0044】上記比較例および実施例において得られた
中間転写部材のベルトを夫々図4と同様の機構からなる
カラープリンタに中間転写ベルト20として装着し、連
続10000枚の画像出しを行った。その結果、比較例
では繊維補強体の端部の重なりの部分において生ずる物
理的段差に起因する線状の画像不良が認められたが、実
施例ではそのような画像不良は全く認められなかった。
中間転写部材のベルトを夫々図4と同様の機構からなる
カラープリンタに中間転写ベルト20として装着し、連
続10000枚の画像出しを行った。その結果、比較例
では繊維補強体の端部の重なりの部分において生ずる物
理的段差に起因する線状の画像不良が認められたが、実
施例ではそのような画像不良は全く認められなかった。
【0045】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の中間
転写部材によれば、ゴムベルトのもつ特徴を活かしつ
つ、繊維補強体を用いてもその物理的段差に起因する画
像不良を生ずることがなく、しかも製造工程の簡略化お
よび低コスト化を実現することができる。また、かかる
本発明の中間転写部材を用いた本発明の中間転写装置に
よれば、中間転写部材に起因する不良を生ずることのな
い安定な画像を得ることができる。
転写部材によれば、ゴムベルトのもつ特徴を活かしつ
つ、繊維補強体を用いてもその物理的段差に起因する画
像不良を生ずることがなく、しかも製造工程の簡略化お
よび低コスト化を実現することができる。また、かかる
本発明の中間転写部材を用いた本発明の中間転写装置に
よれば、中間転写部材に起因する不良を生ずることのな
い安定な画像を得ることができる。
【図1】本発明の一実施の形態に係る中間転写部材の幅
方向断面図である。
方向断面図である。
【図2】本発明に係るストリップ状繊維体を巻回してな
る円筒状繊維層を示す斜視図である。
る円筒状繊維層を示す斜視図である。
【図3】ストリップ状繊維体を重なりを設けて巻回した
様子を表す部分平面図である。
様子を表す部分平面図である。
【図4】本発明の中間転写装置の一例を示す概略図であ
る。
る。
【図5】従来の中間転写部材の幅方向断面図である。
1 弾性層 2 繊維層 3 嵌合部
Claims (8)
- 【請求項1】 画像形成体と記録媒体との間に配設さ
れ、駆動部材により循環駆動されて、上記画像形成体表
面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に転写保持
し、これを記録媒体へと転写する無端ベルト状の中間転
写部材において、 ストリップ状繊維体を螺旋状に巻回して形成されてなる
繊維層と、該繊維層の片面または両面に積層された弾性
層とを有することを特徴とする中間転写部材。 - 【請求項2】 上記ストリップ状繊維体が重なりをもっ
て巻回されている請求項1記載の中間転写部材。 - 【請求項3】 上記ストリップ状繊維体の幅が2〜20
0mmである請求項1または2記載の中間転写部材。 - 【請求項4】 上記弾性層の硬度がJIS−A硬度50
°以上である請求項1〜3のうちいずれか一項記載の中
間転写部材。 - 【請求項5】 上記重なりの幅が上記ストリップ状繊維
体の幅の1〜60%である請求項2記載の中間転写部
材。 - 【請求項6】 上記駆動部材と接触する側の面に、該駆
動部材と嵌合する嵌合部を有する請求項1〜5のうちい
ずれか一項記載の中間転写部材。 - 【請求項7】 上記嵌合部が、回転方向に沿って連続し
て突設された凸条である請求項6記載の中間転写部材。 - 【請求項8】 画像形成体と記録媒体との間に配設さ
れ、該画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦自己
の表面に転写保持し、これを該記録媒体へと転写する中
間転写部材と、該中間転写部材に電圧を印加する電圧印
加手段とを具備する中間転写装置において、前記中間転
写部材として、請求項1〜7のうちいずれか一項記載の
中間転写部材を用いたことを特徴とする中間転写装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000103672A JP2001142317A (ja) | 1999-08-31 | 2000-04-05 | 中間転写部材およびこれを用いた中間転写装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11-245784 | 1999-08-31 | ||
JP24578499 | 1999-08-31 | ||
JP2000103672A JP2001142317A (ja) | 1999-08-31 | 2000-04-05 | 中間転写部材およびこれを用いた中間転写装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001142317A true JP2001142317A (ja) | 2001-05-25 |
Family
ID=26537399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000103672A Pending JP2001142317A (ja) | 1999-08-31 | 2000-04-05 | 中間転写部材およびこれを用いた中間転写装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001142317A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010250355A (ja) * | 2003-09-29 | 2010-11-04 | Canon Inc | トナー像担持体および該トナー担持体を有する電子写真装置 |
-
2000
- 2000-04-05 JP JP2000103672A patent/JP2001142317A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010250355A (ja) * | 2003-09-29 | 2010-11-04 | Canon Inc | トナー像担持体および該トナー担持体を有する電子写真装置 |
JP4677509B2 (ja) * | 2003-09-29 | 2011-04-27 | キヤノン株式会社 | トナー像担持体および該トナー担持体を有する電子写真装置 |
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