JP2001109275A - 中間転写部材、その製造方法および中間転写装置 - Google Patents

中間転写部材、その製造方法および中間転写装置

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JP2001109275A
JP2001109275A JP2000099182A JP2000099182A JP2001109275A JP 2001109275 A JP2001109275 A JP 2001109275A JP 2000099182 A JP2000099182 A JP 2000099182A JP 2000099182 A JP2000099182 A JP 2000099182A JP 2001109275 A JP2001109275 A JP 2001109275A
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JP2000099182A
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Tetsukazu Ueno
哲一 上野
Hiroshi Murata
弘 村田
Takashi Kitamura
隆 北村
Takahiro Sakami
隆博 酒見
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Original Assignee
Bridgestone Corp
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間転写部材としてゴムベルトのもつ特徴を
活かしつつ、構造が簡単で製造工程を簡略化することの
できる中間転写部材、その製造方法および中間転写装置
を提供する。 【解決手段】 画像形成体と記録媒体との間に配設さ
れ、駆動部材により循環駆動されて、上記画像形成体表
面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に転写保持
し、これを記録媒体へと転写する無端ベルト状の中間転
写部材である。弾性材を基材層1とし、その両端または
片端でかつ画像形成領域から外れた部分に、補強部材2
が回転方向に沿って連続して埋設されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の電子写真装置や静電記録装置等における静電記録
プロセスにおいて、表面に静電潜像を保持した潜像保持
体等の画像形成体表面に現像剤を供給して形成されたト
ナー像を、紙等の記録媒体へと転写する前に一旦転写保
持し、これを上記記録媒体へと転写する中間転写部材、
その製造方法および中間転写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、複写機、プリンター等におけ
る静電記録プロセスでは、まず、感光体(潜像保持体)
の表面を一様に帯電させ、この感光体に光学系から映像
を投射して光の当たった部分の帯電を消去することによ
って静電潜像を形成し、次いで、この静電潜像にトナー
を供給してトナーの静電的付着によりトナー像を形成
し、これを紙、OHP、印画紙等の記録媒体へと転写す
ることにより、プリントする方法が採られている。
【0003】この場合、カラープリンターやカラー複写
機においても、基本的には上記プロセスに従ってプリン
トが行われるが、カラー印刷の場合には、マゼンタ、イ
エロー、シアン、ブラックの4色のトナーを用いて色調
を再現するもので、これらのトナーを所定割合で重ね合
わせて必要な色調を得るための工程が必要であり、この
工程を行うためにいくつかの方式が提案されている。
【0004】まず、第1には、モノクロ印刷を行う場合
と同様に、感光体上にトナーを供給して静電潜像を可視
化する際に、上記マゼンタ、イエロー、シアン、ブラッ
クの4色のトナーを順次重ねていくことにより現像を行
い、感光体上にカラーのトナー像を形成する多重現像方
式がある。この方式によれば比較的コンパクトに装置を
構成することが可能であるが、この方式では階調の制御
が非常に難しく、高画質が得られないという問題点があ
る。
【0005】第2に、4つの感光ドラムを設け、各ドラ
ムの潜像を夫々マゼンタ、イエロー、シアン、ブラック
のトナーで現像することにより、マゼンタによるトナー
像、イエローによるトナー像、シアンによるトナー像お
よびブラックによるトナー像の4つのトナー像を形成
し、これらトナー像が形成された感光ドラムを1列に並
べて各トナー像を紙等の記録媒体に順次転写して記録媒
体上に重ねることにより、カラー画像を再現するタンデ
ム方式がある。この方式は、良好な画像が得られるもの
の、4つの感光ドラムと、各感光ドラムごとに設けられ
た帯電機構および現像機構が1列に並べられた状態とな
り、装置が大型化するとともに高価なものとなってしま
う。
【0006】第3に、紙等の記録媒体を転写ドラムに巻
き付けてこれを4回転させ、周回ごとに感光体上のマゼ
ンタ、イエロー、シアン、ブラックを順次記録媒体に転
写してカラー画像を再現する転写ドラム方式もある。こ
の方式によれば比較的高画質が得られるが、記録媒体が
葉書等の厚紙である場合には、これを上記転写ドラムに
巻き付けることが困難であり、記録媒体種が制限される
という問題点がある。
【0007】上記多重現像方式、タンデム方式および転
写ドラム方式に対して、良好な画質が得られ、かつ装置
が特に大型化するようなこともなく、しかも記録媒体種
が特に制限されるようなこともない方式として、中間転
写方式が提案されている。
【0008】即ち、この中間転写方式は、感光体上のト
ナー像を一旦転写保持するドラムやベルトからなる中間
転写部材を設け、この中間転写部材の周囲にマゼンタに
よるトナー像、イエローによるトナー像、シアンによる
トナー像およびブラックによるトナー像を形成した4つ
の感光体を配置して4色のトナー像を中間転写部材上に
順次転写することにより、この中間転写部材上にカラー
画像を形成し、このカラー画像を紙等の記録媒体上に転
写するものである。従って、4色のトナー像を重ね合わ
せて階調を調整するものであるから、高画質を得ること
が可能であり、かつタンデム方式のように感光体を1列
に並べる必要がないので装置が特に大型化することもな
く、しかも記録媒体をドラムに巻き付ける必要もないの
で記録媒体種が制限されることもないものである。
【0009】このような、中間転写方式によりカラー画
像の形成を行う装置として、中間転写部材として無端ベ
ルト状の中間転写部材を用いた画像形成装置を図2に例
示する。
【0010】図2中、11はドラム状の感光体であり、
図中矢印方向に回転するようになっている。この感光体
11は、一次帯電器12によって帯電され、次いで画像
露光13により露光部分の帯電が消去され、第1の色成
分に対応した静電潜像がこの感光体11上に形成され、
更に静電潜像が現像器41により第1色のマゼンタトナ
ーMで現像され、第1色のマゼンタトナー画像が感光体
11上に形成される。次いで、このトナー画像が、駆動
ローラ(駆動部材)30により循環駆動されて感光体1
1と接触しながら循環回転する中間転写部材20に転写
される。この場合、感光体11から中間転写部材20へ
の転写は、感光体11と中間転写部材20とのニップ部
において、中間転写部材20に電源61から印加される
一次転写バイアスにより行われる。この中間転写部材2
0に第1色のマゼンタトナー画像が転写された後、上記
感光体11はその表面がクリーニング装置14により清
掃され、感光体11の1回転目の現像転写操作が完了す
る。以降、感光体が3回転し、各周回ごとに現像器42
〜44を順次用いて第2色のシアントナー画像、第3色
のイエロートナー画像、第4色のブラックトナー画像が
順次感光体11上に形成され、これが周回ごとに中間転
写部材20に重畳転写され、目的のカラー画像に対応し
た合成カラートナー画像が中間転写部材20上に形成さ
れる。なお、図2の装置にあっては、感光体11の周回
ごとに現像器41〜44が順次入れ替わってマゼンタト
ナーM、シアントナーC、イエロートナーY、ブラック
トナーBによる現像が順次行われるようになっている。
【0011】次に、上記合成カラートナー画像が形成さ
れた中間転写部材20に転写ローラ25が当接し、その
ニップ部に給紙カセット19から紙等の記録媒体26が
給送される。これと同時に二次転写バイアスが電源29
から転写ローラ25に印加され、中間転写部材20から
記録媒体26上に合成カラートナー画像が転写されて加
熱定着され、最終画像となる。合成カラートナー画像を
記録媒体26へと転写した後の中間転写部材20は、表
面の転写残留トナーがクリーニング装置35により除去
され、初期状態に戻り次の画像形成に備えるようになっ
ている。
【0012】従来、かかる中間転写部材20として、半
導電性の樹脂フィルムベルトと、繊維補強体を有するゴ
ムベルトとが主に用いられている。このうち、後者のゴ
ムベルトは、例えば、図3に示すように、繊維層102
の両面に弾性層101を積層たものが知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来用
いられているこれら中間転写部材には次のような問題が
あった。即ち、樹脂フィルムベルトは屈曲疲労性に劣
り、かつ引き裂き力に弱いという問題があった。また、
繊維補強体を有するゴムベルトは、回転における力学的
特性には優れた効果を発揮するが、架張駆動におけるゴ
ムの伸びを抑えるために繊維補強体はなくてはならない
ものであり、かつその構造が複雑であることから、製造
工程が樹脂フィルムに比べ長くなってしまうという問題
があった。
【0014】そこで本発明の目的は、中間転写部材とし
てゴムベルトのもつ特徴を活かしつつ、構造が簡単で製
造工程を簡略化することのできる中間転写部材、その製
造方法および中間転写装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を行った結果、ゴムを基材層と
する無端ベルト状の中間転写部材の両端または片端部分
に補強部材を環状に埋設することにより上記目的を達成
し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。すな
わち、本発明は下記に示す通りである。
【0016】(1)画像形成体と記録媒体との間に配設
され、駆動部材により循環駆動されて、上記画像形成体
表面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に転写保持
し、これを記録媒体へと転写する無端ベルト状の中間転
写部材において、弾性材を基材層とし、その両端または
片端でかつ画像形成領域から外れた部分に、補強部材が
回転方向に沿って連続して埋設されてなることを特徴と
する中間転写部材である。
【0017】(2)上記(1)の中間転写部材におい
て、上記補強部材が有機または無機繊維である中間転写
部材である。
【0018】(3)上記(2)の中間転写部材におい
て、上記補強部材が有機繊維糸である中間転写部材であ
る。
【0019】(4)上記(3)の中間転写部材におい
て、上記有機繊維糸がポリエステル繊維糸である中間転
写部材である。
【0020】(5)上記(1)〜(4)のいずれかの中
間転写部材において、上記駆動部材と接触する側の面
に、該駆動部材と嵌合する嵌合部を有する中間転写部材
である。
【0021】(6)上記(5)の中間転写部材におい
て、上記嵌合部が、回転方向に沿って連続して突設され
た凸条である中間転写部材である。
【0022】(7)上記(1)〜(6)のいずれかの中
間転写部材の製造方法において、上記中間転写部材の両
端または片端でかつ画像形成領域から外れた部分に対応
する箇所に一対の環状補強部材を配置し、該補強部材上
に弾性材層を形成することを特徴とする中間転写部材の
製造方法である。
【0023】(8)画像形成体と記録媒体との間に配設
され、該画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦自
己の表面に転写保持し、これを記録媒体へと転写する中
間転写部材と、該中間転写部材に電圧を印加する電圧印
加手段とを具備してなる中間転写装置において、上記中
間転写部材として、上記(1)〜(6)のいずれかの中
間転写部材を用いたことを特徴とする中間転写装置であ
る。
【0024】上述の本発明の中間転写部材は、ゴムベル
トの特性である回転における力学的特性にすぐれてお
り、しかもベルト駆動における張力は補強部材が分担し
て補強体としての機能を十分に発揮し、架張駆動におけ
るゴムの伸びを良好に抑えることができる。よって、上
記駆動部材とベルトとに互いに嵌合する嵌合部を設けた
場合には、ベルトの伸びや縮みの発生を効果的に抑える
ことができ、かかる本発明の中間転写部材を用いた本発
明の中間転写装置においては、歪みや乱れのない良好な
画像を確実に得ることができる。
【0025】また、本発明の中間転写部材の製造方法
は、これまでのゴムセメント処理した帆布をゴム基材層
の前面に形成する方法に比べ、材料コストの軽減および
製造プロセスの簡素化を図ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
説明する。本発明の中間転写部材は、例えば、図2に参
照符号20で示した中間転写部材のように、駆動ローラ
30等の駆動部材により循環駆動される無端ベルト状の
ものであり、感光体ドラム(潜像保持体)11と紙等の
記録媒体26との間に配設し、上記感光ドラム11の表
面に形成されたトナー像を一旦転写保持し、これを記録
媒体26へと転写するものである。なお、図2の装置
は、上述したように、中間転写方式によりカラー印刷を
行うものである。
【0027】本発明の中間転写部材は、図1に示す幅方
向断面から分かるように、ゴムを基材層1とし、その両
端または片端でかつ画像形成領域から外れた部分に補強
部材2が回転方向に沿って連続して埋設されてなるもの
である。
【0028】上記補強部材2は、好適には有機または無
機繊維であり、より好適には有機繊維糸を用いる。具体
的には、麻、毛、絹、綿等の天然繊維、ビスコース等の
再生繊維、ポリエステル、ナイロン(ナイロン6,6
6,46等)、ビニロン、塩化ビニリデン、ポリオレフ
ィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリクラー
ク等の合成繊維およびフィルム、アセテート等の半合成
繊維、アラミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ
アクリロニトリル繊維等の所謂高機能性繊維、炭素繊
維、炭素ホウ素繊維、ステンレススチール、その他のス
チール等の無機繊維などを例示することができる。特に
好ましくは、ポリエステル繊維糸である。
【0029】この繊維部材2を形成する繊維径は、その
材質により異なるが、補強効果の面から10〜100デ
ニール、特に15〜75デニールであることが好まし
い。
【0030】上記弾性材層1としては、特に制限はな
く、ウレタン等の樹脂、ゴムまたはこれらの発泡体を用
いることができる。具体的には、ニトリルゴム(NB
R)、クロロプレンゴム、(CR)、イソプレンゴム
(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレ
ンプロピレンゴム(EPDM)、ブチルゴム(II
R)、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、ア
クリルゴム(ACR)、エピクロルヒドリンゴム(EC
O)等の一般的なゴムまたはスチレン−ブタジエン−ス
チレンゴム(SBS)或いはその水添加物(SEBS)
等の熱可塑性ゴムおよびこれらの発泡体を用いることが
でき、特に制限されるものではないが、弾性層22の加
工性、硬度等の点からNBRまたはECOに粘度の低い
NBR、BR、IRを添加したゴム組成物が好ましく用
いられる。なお、その場合の好ましい配合比は、弾性材
層1のゴム材料全体を100とした場合にその重量%で
(NBRまたはECO):(NBR+BR+IR)=1
0〜90:90〜10である。
【0031】また、この弾性材層1には、導電性材料を
添加して導電性を付与または調整することができる。こ
の場合、導電性材料としては、特に限定されず、ラウリ
ルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアン
モニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、ドデ
シルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチル
アンモニウム、変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウ
ムの過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸
塩、エトサルフェート塩、ハロゲン化ベンジル塩(臭化
ベルジル塩、塩化ベンジル塩等)等の第4級アンモニウ
ムなどの陽イオン界面活性剤;脂肪族スルホン酸、高級
アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオ
キサイド付加硫酸塩、高級アルコール燐酸エステル塩等
の陰イオン界面活性剤;各種ベタイン等の両性イオン界
面活性剤;高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪
酸エステル等の非イオン性帯電防止剤などの帯電防止
剤、LiCF2SO2、NaClO4、LiBF4、NaC
l等の周期律表第1族の金属塩;Ca(ClO42等の
周期律表第2族の金属塩:およびこれらの帯電防止剤が
イソシアネートと反応する活性水素を有する基(水素
基、カルボキシル基、一級乃至二級アミン基等)を1個
以上有するものなどが挙げられる。更に、これらと多価
アルコール(1,4−ブタンジオール、エチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール
等)またはその誘導体との錯体、或いはエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル等との錯体などのイオン導電剤;ケッチェン
ブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン;S
AF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、F
T、MT等のゴム用カーボン;酸化処理を施したカラー
インク用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイ
ト、人造グラファイト等;酸化スズ、酸化チタン、酸化
亜鉛、ニッケル、銅等の金属および金属酸化物;ポリア
ニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリ
マーなどを例示することができる。
【0032】これら導電性材料の弾性材層1への添加量
は樹脂またはゴム成分100重量部に対して0.01〜
50重量部、好ましくは0.1〜30重量部とすること
ができ、これにより弾性材層の抵抗値を102〜1014
Ω・cmに調整することができる。
【0033】この弾性材層1の厚さは、中間転写部材の
形態に応じて適宜選定されるものである。
【0034】また、本発明の中間転写部材には、図1に
一点鎖線で示したように、図1の画像形成装置における
駆動ローラ30などの駆動部材と接触する側の面に、該
駆動部材(例えば駆動ローラ30)に形成した嵌合部
(図示せず)と嵌合する嵌合部3を形成してもよく、本
発明の中間転写部材は、このような嵌合部3を設け、こ
れを駆動部材(例えば駆動ローラ30)に設けた嵌合部
(図示せず)と嵌合させて走行させる場合に、その効果
が特に顕著である。
【0035】この場合、上記嵌合部3は、特に制限され
るものではないが、図1に示すように、ベルト20の周
方向(回転方向)に沿って連続する凸条とし、これを上
記駆動ローラ30等の駆動部材の周面に周方向に沿って
形成した溝に嵌合させるようにすることが一般的であ
る。
【0036】上記嵌合部3は、上記した弾性材層1と同
一の材料により該弾性材層1と一体的に形成することが
でき、この場合嵌合部3を弾性材層1よりも耐摩耗性に
優れた補強材料によって補強してもよく、例えばこの嵌
合部3を形成するゴムや樹脂中にガラス、カーボン、グ
ラファイト、アラミド、綿、人絹、ナイロン、ポリエチ
レン、セラミック(SiC,Al23等)、金属(ボロ
ン、ステンレススチール等)等の短繊維および/または
長繊維を練り込んだり、上述した不織布や織布を埋設し
たり、嵌合部3の表面を上述した織布で被覆して補強す
ることができる。また、この嵌合部3自体を弾性材層1
よりも耐摩耗性に優れた材料で形成してもよい。
【0037】なお、図1では、1本の連続する凸条を嵌
合部3として設けた例を示したが、この嵌合部3は多数
の凸部をベルトの周方向(回転方向)に沿って一列に並
べて突設してもよく、また嵌合部3を2本以上設けた
り、ベルトの幅方向中央部に設けてもよい。更に、嵌合
部3として図1に示した凸条ではなく、ベルトの周方向
(回転方向)に沿った溝を設け、これを上記駆動ローラ
30等の駆動部材の周面に周方向に沿って形成した凸条
と嵌合させるようにしてもよい。
【0038】本発明の中間転写部材は、特に制限される
ものではないが、表面粗さをJIS10点平均粗さRz
で10μm以下、特に6μm以下、更には3μm以下と
することが好ましい。また、部材の体積固有抵抗は10
6〜1014Ω・cm程度とすることが好ましい。
【0039】また、かかる本発明の中間転写部材を用い
た本発明の中間転写装置としては、図2に示した画像形
成装置の中間転写部を例示することができるが、これに
制限されるものではない。この場合、図2に示す装置の
ように、本発明の中間転写部材20を回転させる駆動ロ
ーラまたは駆動ギアには適宜な電源61から電圧を印加
することができ、この場合の電圧は直流のみの印加また
は直流に交流を重量する印加など、印加条件は適時選択
することができる。
【0040】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づき説明する。比較例 ポリエチレンテレフタレート繊維(PET繊維)を平織
してなる厚さ0.1mmの織布(周方向の糸径:50デ
ニール、打込数:80本/インチ、幅方向の糸径:50
デニール、打込数:20本/インチ)にゴムセメント
(エピクロルヒドリンゴム)を含浸させた補強層の両面
に、下記組成のゴム組成物からなる厚さ0.3mmの弾
性材層を形成、加硫すると共に、裏面(内面)の片端部
に嵌合部として4×4mmの凸条を成形し、中間転写部
材を得た。なお、ベルトの寸法は、内径180mm、厚
み1.2mm、幅330mmである。
【0041】弾性材層の組成 ECO 80phr 液状NBR 20phr ステアリン酸亜鉛 1phr 炭酸カルシウム 20phr カーボンSRF 20phr 加硫剤P.O 3phr
【0042】実施例 30デニールのPET繊維糸を、中間転写部材の両端で
かつ画像形成領域から外れた部分に対応する箇所に一対
の環状補強部材として配置し、この補強部材上に比較例
と同様のゴム組成物を形成後、加硫し、同寸法でかつ同
様の嵌合部を有する中間転写部材を得た。
【0043】比較例の中間転写部材と実施例の中間転写
部材の製造の容易さを比較すると、比較例では複雑な補
強層(織布)の製造を伴うのに対し、実施例ではPET
繊維糸をそのまま補強材として使用することができるこ
とから、実施例の方が比較例に比し作業性に優れている
ことは明白である。
【0044】また、外周面に嵌合部と嵌合する溝が形成
された1対の軸(駆動部材)間に比較例および実施例の
中間転写部材を夫々張架し、10周/minの速度で1
00回転させてゴムベルトの伸びの変化を調べたとこ
ろ、実施例のベルトは比較例のベルトに比し伸びが少な
く、安定していることが確かめられた。
【0045】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の中間
転写部材およびその製造方法においては、ゴムベルトの
もつ特徴を活かしつつ、構造を簡単にし、製造工程を簡
略化することができる。また、かかる本発明の中間転写
部材を用いた本発明の中間転写装置によれば、安定して
高画質の画像を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る中間転写部材の幅
方向断面図である。
【図2】本発明の中間転写装置の一例を示す概略図であ
る。
【図3】従来の中間転写部材の幅方向断面図である。
【符号の説明】
1 基材層(弾性材層) 2 補強部材 3 嵌合部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成体と記録媒体との間に配設さ
    れ、駆動部材により循環駆動されて、上記画像形成体表
    面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に転写保持
    し、これを記録媒体へと転写する無端ベルト状の中間転
    写部材において、 弾性材を基材層とし、その両端または片端でかつ画像形
    成領域から外れた部分に、補強部材が回転方向に沿って
    連続して埋設されてなることを特徴とする中間転写部
    材。
  2. 【請求項2】 上記補強部材が有機または無機繊維であ
    る請求項1記載の中間転写部材。
  3. 【請求項3】 上記補強部材が有機繊維糸である請求項
    2記載の中間転写部材。
  4. 【請求項4】 上記有機繊維糸がポリエステル繊維糸で
    ある請求項3記載の中間転写部材。
  5. 【請求項5】 上記駆動部材と接触する側の面に、該駆
    動部材と嵌合する嵌合部を有する請求項1〜4のうちい
    ずれか一項記載の中間転写部材。
  6. 【請求項6】 上記嵌合部が、回転方向に沿って連続し
    て突設された凸条である請求項5記載の中間転写部材。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のうちいずれか一項記載の
    中間転写部材の製造方法において、 上記中間転写部材の両端または片端でかつ画像形成領域
    から外れた部分に対応する箇所に一対の環状補強部材を
    配置し、該補強部材上に弾性材層を形成することを特徴
    とする中間転写部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 画像形成体と記録媒体との間に配設さ
    れ、該画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦自己
    の表面に転写保持し、これを記録媒体へと転写する中間
    転写部材と、該中間転写部材に電圧を印加する電圧印加
    手段とを具備してなる中間転写装置において、 上記中間転写部材として、請求項1〜6のうちいずれか
    一項記載の中間転写部材を用いたことを特徴とする中間
    転写装置。
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