JPH1177845A - エンドレスベルト及びその製造方法 - Google Patents
エンドレスベルト及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH1177845A JPH1177845A JP9257721A JP25772197A JPH1177845A JP H1177845 A JPH1177845 A JP H1177845A JP 9257721 A JP9257721 A JP 9257721A JP 25772197 A JP25772197 A JP 25772197A JP H1177845 A JPH1177845 A JP H1177845A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- belt
- hole
- layer
- coating film
- film layer
- Prior art date
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- Pending
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- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Color Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 貫通孔を有し、かつ該貫通孔をフィルムを貼
り付けて補強したエンドレスベルトにおいて、長期使用
においても補強フィルムの剥離を生じることなく、長期
に亘って良好な性能を安定的に発揮し得るエンドレスベ
ルトを提供することを目的とする。 【解決手段】 補強フィルム3の一部がベルト表面に形
成された塗膜層12に埋入していることを特徴とするエ
ンドレスベルトを提供する。
り付けて補強したエンドレスベルトにおいて、長期使用
においても補強フィルムの剥離を生じることなく、長期
に亘って良好な性能を安定的に発揮し得るエンドレスベ
ルトを提供することを目的とする。 【解決手段】 補強フィルム3の一部がベルト表面に形
成された塗膜層12に埋入していることを特徴とするエ
ンドレスベルトを提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、レーザープリンタ等の電子写真装置、或いは、イ
ンクジェットプリンタ、トナージェットプリンタ、熱転
写プリンタ、熱昇華プリンタ、インパクトプリンタ等の
所謂OA機器に用いられる部材として好適に使用される
エンドレスベルト及びその製造方法に関し、更に詳述す
ると、ベルトの一部に貫通孔を有し、特に上記OA機器
において、画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦
自己の表面に転写保持し、これを記録媒体へと転写する
中間転写ベルト、画像形成体表面に形成されたトナー像
を記録媒体へと転写する転写ベルト、複写機などにおい
て原稿を原稿台に搬送する搬送ベルト等として好適に使
用されるエンドレスベルト及びその製造方法に関する。
ミリ、レーザープリンタ等の電子写真装置、或いは、イ
ンクジェットプリンタ、トナージェットプリンタ、熱転
写プリンタ、熱昇華プリンタ、インパクトプリンタ等の
所謂OA機器に用いられる部材として好適に使用される
エンドレスベルト及びその製造方法に関し、更に詳述す
ると、ベルトの一部に貫通孔を有し、特に上記OA機器
において、画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦
自己の表面に転写保持し、これを記録媒体へと転写する
中間転写ベルト、画像形成体表面に形成されたトナー像
を記録媒体へと転写する転写ベルト、複写機などにおい
て原稿を原稿台に搬送する搬送ベルト等として好適に使
用されるエンドレスベルト及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、複写機、ファクシミリ、プリンタ等のOA機器に
は、帯電、現像、転写、中間転写、トナー層形成、トナ
ー搬送、トナー撹拌、クリーニング、定着、紙搬送等を
行なうための各種エンドレスベルトが使用されている。
一般に、これらのベルトは複数の駆動ローラ間に所定の
張力を持って張架されて、該駆動ローラによって循環駆
動され、それぞれの用途に応じた機能を果たすようにな
っている。
ら、複写機、ファクシミリ、プリンタ等のOA機器に
は、帯電、現像、転写、中間転写、トナー層形成、トナ
ー搬送、トナー撹拌、クリーニング、定着、紙搬送等を
行なうための各種エンドレスベルトが使用されている。
一般に、これらのベルトは複数の駆動ローラ間に所定の
張力を持って張架されて、該駆動ローラによって循環駆
動され、それぞれの用途に応じた機能を果たすようにな
っている。
【0003】これらのエンドレスベルトを循環駆動させ
る場合、ベルトの一部(通常は、縁部近傍)に厚さ方向
に貫通する貫通孔を設けると共に、上記駆動ローラにこ
の貫通孔に嵌合する凸部を設け、これらを係合させてス
リップなくベルトを循環駆動させることが従来から行わ
れている。また、画像形成体表面に形成されたトナー像
を一旦自己の表面に転写保持し、これを記録媒体へと転
写する中間転写ベルトや画像形成体表面に形成されたト
ナー像を紙等の記録媒体に転写する転写ベルトにあって
は、これらベルトの位置ズレがトナー像の乱れとなり、
これが得られる画像の品質に直接影響するため、ベルト
に設けた貫通孔の位置をセンサー等により検知すること
により、位置決めすることも行われている。
る場合、ベルトの一部(通常は、縁部近傍)に厚さ方向
に貫通する貫通孔を設けると共に、上記駆動ローラにこ
の貫通孔に嵌合する凸部を設け、これらを係合させてス
リップなくベルトを循環駆動させることが従来から行わ
れている。また、画像形成体表面に形成されたトナー像
を一旦自己の表面に転写保持し、これを記録媒体へと転
写する中間転写ベルトや画像形成体表面に形成されたト
ナー像を紙等の記録媒体に転写する転写ベルトにあって
は、これらベルトの位置ズレがトナー像の乱れとなり、
これが得られる画像の品質に直接影響するため、ベルト
に設けた貫通孔の位置をセンサー等により検知すること
により、位置決めすることも行われている。
【0004】ここで、このような貫通孔を設けたエンド
レスベルトにおいては、貫通孔部分からベルトが破損し
やすく、このため貫通孔の周囲に補強フィルムを接着剤
を用いて貼り付け、該貫通孔を補強することが行われて
いる。
レスベルトにおいては、貫通孔部分からベルトが破損し
やすく、このため貫通孔の周囲に補強フィルムを接着剤
を用いて貼り付け、該貫通孔を補強することが行われて
いる。
【0005】しかしながら、貫通孔の周囲に接着剤を用
いて単に補強フィルムを貼り付けたエンドレスベルト
は、長期間使用している間にフィルムの剥離が生じやす
く、この部分からベルトが破損する場合があるという問
題点がある。
いて単に補強フィルムを貼り付けたエンドレスベルト
は、長期間使用している間にフィルムの剥離が生じやす
く、この部分からベルトが破損する場合があるという問
題点がある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ベルトの少なくとも一部に貫通孔を有し、かつ該貫
通孔をフィルムを貼り付けて補強したエンドレスベルト
において、長期使用においても補強フィルムの剥離を生
じることなく、長期に亘って良好な性能を安定的に発揮
し得るエンドレスベルト、及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。
で、ベルトの少なくとも一部に貫通孔を有し、かつ該貫
通孔をフィルムを貼り付けて補強したエンドレスベルト
において、長期使用においても補強フィルムの剥離を生
じることなく、長期に亘って良好な性能を安定的に発揮
し得るエンドレスベルト、及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、ベルト表面に塗膜層を具備し、少なくともその一部
に貫通孔が形成されたエンドレスベルトを得る場合、上
記貫通孔を有するベルトの表面に塗料を塗布して塗膜層
を形成する際に、該塗膜層が乾燥する前に上記貫通孔の
周囲に補強フィルムを圧着した後、上記塗膜層を乾燥さ
せることにより、該補強フィルムをその一部が塗膜層に
埋入した状態に強固に貼着することができ、長期使用に
おいても補強フィルムの剥離を生じることなく、長期に
亘って良好な性能を安定的に発揮し得るエンドレスベル
トが得られることを見い出し、本発明を完成したもので
ある。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、ベルト表面に塗膜層を具備し、少なくともその一部
に貫通孔が形成されたエンドレスベルトを得る場合、上
記貫通孔を有するベルトの表面に塗料を塗布して塗膜層
を形成する際に、該塗膜層が乾燥する前に上記貫通孔の
周囲に補強フィルムを圧着した後、上記塗膜層を乾燥さ
せることにより、該補強フィルムをその一部が塗膜層に
埋入した状態に強固に貼着することができ、長期使用に
おいても補強フィルムの剥離を生じることなく、長期に
亘って良好な性能を安定的に発揮し得るエンドレスベル
トが得られることを見い出し、本発明を完成したもので
ある。
【0008】従って、本発明は、ベルト表面に塗膜層を
具備してなり、少なくともその一部に貫通孔が形成され
たエンドレスベルトにおいて、上記貫通孔の周囲が上記
塗膜層上に貼り付けられた補強フィルムで補強されてい
ると共に、該補強フィルムの一部が上記塗膜層に埋入し
ていることを特徴とするエンドレスベルト、及び、少な
くともその一部に貫通孔を有するベルトの表面に塗料を
塗布することにより塗膜層を形成し、該塗膜層が乾燥す
る前に上記貫通孔の周囲に補強フィルムを圧着した後、
上記塗膜層を乾燥させることにより、該補強フィルムを
その一部が塗膜層に埋入した状態に固着することを特徴
とするエンドレスベルトの製造方法を提供するものであ
る。
具備してなり、少なくともその一部に貫通孔が形成され
たエンドレスベルトにおいて、上記貫通孔の周囲が上記
塗膜層上に貼り付けられた補強フィルムで補強されてい
ると共に、該補強フィルムの一部が上記塗膜層に埋入し
ていることを特徴とするエンドレスベルト、及び、少な
くともその一部に貫通孔を有するベルトの表面に塗料を
塗布することにより塗膜層を形成し、該塗膜層が乾燥す
る前に上記貫通孔の周囲に補強フィルムを圧着した後、
上記塗膜層を乾燥させることにより、該補強フィルムを
その一部が塗膜層に埋入した状態に固着することを特徴
とするエンドレスベルトの製造方法を提供するものであ
る。
【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のエンドレスベルトは、上述のように、少なくと
もその一部に貫通孔を有し、かつ表面に塗膜層を有する
ものであり、上記貫通孔の周囲を補強フィルムを貼着し
て補強したものである。具体的には、図1に示したよう
に、ベルト本体1の縁部近傍に四角形の貫通孔2を形成
し、この貫通孔2の周囲に四角リング状の補強用フィル
ム3を貼着したものを例示することができる。この場
合、上記ベルト本体1は、特に制限されるものではない
が通常は図2に示したように、弾性体で形成された弾性
層11の表面側に塗膜層12を積層したものが用いら
れ、その塗膜層12上に貫通孔2を囲んで上記補強フィ
ルム3が貼着される。
本発明のエンドレスベルトは、上述のように、少なくと
もその一部に貫通孔を有し、かつ表面に塗膜層を有する
ものであり、上記貫通孔の周囲を補強フィルムを貼着し
て補強したものである。具体的には、図1に示したよう
に、ベルト本体1の縁部近傍に四角形の貫通孔2を形成
し、この貫通孔2の周囲に四角リング状の補強用フィル
ム3を貼着したものを例示することができる。この場
合、上記ベルト本体1は、特に制限されるものではない
が通常は図2に示したように、弾性体で形成された弾性
層11の表面側に塗膜層12を積層したものが用いら
れ、その塗膜層12上に貫通孔2を囲んで上記補強フィ
ルム3が貼着される。
【0010】この場合、上記弾性層11としては、特に
制限はなく、ウレタン等の樹脂、ゴム又はこれらの発泡
体を用いることができる。具体的には、ニトリルゴム
(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴ
ム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチ
レンプロピレンゴム(EPDM)、ブチルゴム(II
R)、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、ア
クリルゴム(ACR)、エピクロルヒドリンゴム(EC
O)等の一般的なゴム又はスチレン−ブタジエン−スチ
レンゴム(SBS)或いはその水添加物(SEBS)等
の熱可塑性ゴム及びこれらの発泡体を用いることがで
き、特に制限されるものではないが、弾性層11の加工
性、硬度等の点からNBR又はECOに粘度の低いNB
R、BR、IRを添加したゴム組成物が好ましく用いら
れる。なお、その場合の好ましい配合比としては、弾性
層12のゴム材料全体を100とした場合にその重量%
で(NBR又はECR):(NBR+BR+IR)=1
0〜90:90〜10である。
制限はなく、ウレタン等の樹脂、ゴム又はこれらの発泡
体を用いることができる。具体的には、ニトリルゴム
(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴ
ム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチ
レンプロピレンゴム(EPDM)、ブチルゴム(II
R)、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、ア
クリルゴム(ACR)、エピクロルヒドリンゴム(EC
O)等の一般的なゴム又はスチレン−ブタジエン−スチ
レンゴム(SBS)或いはその水添加物(SEBS)等
の熱可塑性ゴム及びこれらの発泡体を用いることがで
き、特に制限されるものではないが、弾性層11の加工
性、硬度等の点からNBR又はECOに粘度の低いNB
R、BR、IRを添加したゴム組成物が好ましく用いら
れる。なお、その場合の好ましい配合比としては、弾性
層12のゴム材料全体を100とした場合にその重量%
で(NBR又はECR):(NBR+BR+IR)=1
0〜90:90〜10である。
【0011】この弾性層11には、静電気録プロセスに
用いられる中間転写ベルト、転写ベルトなど、導電性や
抵抗値の調整が要求される用途に用いられる場合などに
は、導電剤を添加して導電性を付与したり抵抗値を調整
することができる。この弾性層11に添加される導電剤
としては、ラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリ
ルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルア
ンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサ
デシルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸・ジメチル
エチルアンモニウム塩の過塩素酸塩,塩素酸塩,ホウフ
ッ化水素酸塩,硫酸塩,エトサルフェート塩,ハロゲン
化ベンジル塩(臭化ベルジル塩,塩化ベンジル塩等)等
の第4級アンモニウムなどの陽イオン界面活性剤;脂肪
族スルホン酸、高級アルコール硫酸エステル塩、高級ア
ルコールエチレンオキサイド付加硫酸塩、高級アルコー
ル燐酸エステル塩等の陰イオン界面活性剤;各種ベタイ
ン等の両性イオン界面活性剤;高級アルコールエチレン
オキサイド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、
多価アルコール脂肪酸エステル等の非イオン性帯電防止
剤などの帯電防止剤;LiCF2SO2、NaClO4、
LiBF4、NaCl等の周期律表第1族の金属塩;C
a(ClO4)2等の周期律表第2族の金属塩;及びこれ
らの帯電防止剤がイソシアネートと反応する活性水素を
有する基(水酸基,カルボキシル基,一級乃至二級アミ
ン基等)を1個以上有するものなどが挙げられる。更
に、これらと多価アルコール(1,4−ブタンジオー
ル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール等)又はその誘導体との錯体、或い
はエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレング
リコールモノエチルエーテル等との錯体などのイオン導
電剤;ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の導
電性カーボン;SAF、ISAF、HAF、FEF、G
PF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン;酸化処
理を施したカラーインク用カーボン、熱分解カーボン、
天然グラファイト、人造グラファイト等;酸化スズ、酸
化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅等の金属及び金属酸
化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等
の導電性ポリマーなどを例示することができる。
用いられる中間転写ベルト、転写ベルトなど、導電性や
抵抗値の調整が要求される用途に用いられる場合などに
は、導電剤を添加して導電性を付与したり抵抗値を調整
することができる。この弾性層11に添加される導電剤
としては、ラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリ
ルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルア
ンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサ
デシルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸・ジメチル
エチルアンモニウム塩の過塩素酸塩,塩素酸塩,ホウフ
ッ化水素酸塩,硫酸塩,エトサルフェート塩,ハロゲン
化ベンジル塩(臭化ベルジル塩,塩化ベンジル塩等)等
の第4級アンモニウムなどの陽イオン界面活性剤;脂肪
族スルホン酸、高級アルコール硫酸エステル塩、高級ア
ルコールエチレンオキサイド付加硫酸塩、高級アルコー
ル燐酸エステル塩等の陰イオン界面活性剤;各種ベタイ
ン等の両性イオン界面活性剤;高級アルコールエチレン
オキサイド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、
多価アルコール脂肪酸エステル等の非イオン性帯電防止
剤などの帯電防止剤;LiCF2SO2、NaClO4、
LiBF4、NaCl等の周期律表第1族の金属塩;C
a(ClO4)2等の周期律表第2族の金属塩;及びこれ
らの帯電防止剤がイソシアネートと反応する活性水素を
有する基(水酸基,カルボキシル基,一級乃至二級アミ
ン基等)を1個以上有するものなどが挙げられる。更
に、これらと多価アルコール(1,4−ブタンジオー
ル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール等)又はその誘導体との錯体、或い
はエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレング
リコールモノエチルエーテル等との錯体などのイオン導
電剤;ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の導
電性カーボン;SAF、ISAF、HAF、FEF、G
PF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボン;酸化処
理を施したカラーインク用カーボン、熱分解カーボン、
天然グラファイト、人造グラファイト等;酸化スズ、酸
化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅等の金属及び金属酸
化物;ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等
の導電性ポリマーなどを例示することができる。
【0012】これら導電剤の添加量は、特に制限される
ものではないが、弾性層11を構成する上記樹脂成分又
はゴム成分100重量部に対して0.01〜5重量部、
好ましくは0.05〜2重量部程度とすることができ、
これにより弾性層11の抵抗値を103〜109 Ω・c
m、特に105〜108Ω・cmに調整することが好まし
い。ここで、上記ベルト本体1の抵抗値は、この弾性層
11の抵抗調整のみにより調整するのではなく、この弾
性層11上に形成する上記塗膜層12により最終的に抵
抗調整を行うことが好ましい。例えば、中間転写ベルト
の場合、その抵抗値は108〜1014Ω・cmの中抵抗
領域であることが好ましいが、弾性層11は上記103
〜109 Ω・cm程度に調整し、この弾性層11上に形
成される上記塗膜層12の抵抗値を調整することにより
ベルトの抵抗値を上記中抵抗領域に調節することが好ま
しい。なお、この弾性層11には、上記導電剤以外にも
必要に応じて公知の充填材,加硫剤など、その他の添加
剤を適量添加することができる。
ものではないが、弾性層11を構成する上記樹脂成分又
はゴム成分100重量部に対して0.01〜5重量部、
好ましくは0.05〜2重量部程度とすることができ、
これにより弾性層11の抵抗値を103〜109 Ω・c
m、特に105〜108Ω・cmに調整することが好まし
い。ここで、上記ベルト本体1の抵抗値は、この弾性層
11の抵抗調整のみにより調整するのではなく、この弾
性層11上に形成する上記塗膜層12により最終的に抵
抗調整を行うことが好ましい。例えば、中間転写ベルト
の場合、その抵抗値は108〜1014Ω・cmの中抵抗
領域であることが好ましいが、弾性層11は上記103
〜109 Ω・cm程度に調整し、この弾性層11上に形
成される上記塗膜層12の抵抗値を調整することにより
ベルトの抵抗値を上記中抵抗領域に調節することが好ま
しい。なお、この弾性層11には、上記導電剤以外にも
必要に応じて公知の充填材,加硫剤など、その他の添加
剤を適量添加することができる。
【0013】この弾性層11の厚さは、エンドレスベル
トの用途や長さ,幅などに応じて適宜選定されるもので
あり、特に制限されるものではないが、通常0.5〜3
mm程度とすることが好ましい。なお、この弾性層11
は、2層以上形成してもよく、例えば、帆布等の繊維層
を挟んで両側にそれぞれ弾性層を形成することもでき
る。
トの用途や長さ,幅などに応じて適宜選定されるもので
あり、特に制限されるものではないが、通常0.5〜3
mm程度とすることが好ましい。なお、この弾性層11
は、2層以上形成してもよく、例えば、帆布等の繊維層
を挟んで両側にそれぞれ弾性層を形成することもでき
る。
【0014】また、上記塗膜層12は、特に制限される
ものではないが、フッ素樹脂やフッ素ゴム、ポリアミ
ド、ポリウレタン、ポリエステル、アルキッド樹脂、メ
ラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル
樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂等の1種又
は2種以上の樹脂を混合して形成することができる。
ものではないが、フッ素樹脂やフッ素ゴム、ポリアミ
ド、ポリウレタン、ポリエステル、アルキッド樹脂、メ
ラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル
樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂等の1種又
は2種以上の樹脂を混合して形成することができる。
【0015】ここで、この塗膜層12は、特に制限され
るものではないが、フッ素樹脂を含有する樹脂を用いて
形成することが好ましく、この場合、フッ素樹脂として
は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラ
フルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリクロロトリ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチ
レン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニ
ルフルオライド等が好ましく用いられ、これにより電子
写真装置に使用した場合のトナーの付着や融着をより効
果的に防止することができる。
るものではないが、フッ素樹脂を含有する樹脂を用いて
形成することが好ましく、この場合、フッ素樹脂として
は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラ
フルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリクロロトリ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン−エチ
レン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリビニ
ルフルオライド等が好ましく用いられ、これにより電子
写真装置に使用した場合のトナーの付着や融着をより効
果的に防止することができる。
【0016】この塗膜層12には、特に制限されるもの
ではないが、適度な導電性を付与するため、上記弾性層
11と同様の導電剤を配合することもできる。この場
合、導電剤の配合量は、特に制限されず、所望の抵抗値
に応じて適宜選定される。例えば、中間転写ベルトとし
て本発明のエンドレスベルトを用いる場合、その適当な
表面抵抗は、通常体積抵抗が102〜1018Ωcm、特
に105〜1018Ωcmであり、このような抵抗値が得
られるように上記導電剤の配合量を選定することがで
き、通常は樹脂成分100重量部に対して0.001〜
80重量部程度である。
ではないが、適度な導電性を付与するため、上記弾性層
11と同様の導電剤を配合することもできる。この場
合、導電剤の配合量は、特に制限されず、所望の抵抗値
に応じて適宜選定される。例えば、中間転写ベルトとし
て本発明のエンドレスベルトを用いる場合、その適当な
表面抵抗は、通常体積抵抗が102〜1018Ωcm、特
に105〜1018Ωcmであり、このような抵抗値が得
られるように上記導電剤の配合量を選定することがで
き、通常は樹脂成分100重量部に対して0.001〜
80重量部程度である。
【0017】更に、この塗膜層12には、チクソトロピ
ー性付与剤、構造粘性付与剤等の添加剤を配合してもよ
く、これらは無機系、有機系のいずれでもよく例えばシ
リカ化合物などを例示することができる。
ー性付与剤、構造粘性付与剤等の添加剤を配合してもよ
く、これらは無機系、有機系のいずれでもよく例えばシ
リカ化合物などを例示することができる。
【0018】この塗膜層12の形成は、特に制限される
ものではないが、通常は上記各成分を適宜な溶媒に溶解
又は分散して塗料を調整し、この塗料をスプレー法、ロ
ーラコーター法などによりベルト表面に塗布することに
より行われる。なお、上記溶媒としては、特に制限され
るものではないが、通常はメチルエチルケトン、トルエ
ン、キシレン、シクロヘキサン、酢酸ブチラール、アル
コール、酢酸エチル等が好適に使用される。
ものではないが、通常は上記各成分を適宜な溶媒に溶解
又は分散して塗料を調整し、この塗料をスプレー法、ロ
ーラコーター法などによりベルト表面に塗布することに
より行われる。なお、上記溶媒としては、特に制限され
るものではないが、通常はメチルエチルケトン、トルエ
ン、キシレン、シクロヘキサン、酢酸ブチラール、アル
コール、酢酸エチル等が好適に使用される。
【0019】図2では、この塗膜層12を上記弾性層1
1上に直接設けた例を示したが、該塗膜層12と上記弾
性層11との間には、目的に応じてその他の樹脂層又は
ゴム層を形成することもできる。
1上に直接設けた例を示したが、該塗膜層12と上記弾
性層11との間には、目的に応じてその他の樹脂層又は
ゴム層を形成することもできる。
【0020】その他の樹脂層又はゴム層を形成する材料
としては、上記弾性層11と同様のゴム、塩素化ポリエ
チレン、クロロスルフォン化ポリエチレン、ポリエステ
ル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリジオ
キソラン系樹脂、ウレタン変性アクリル系樹脂、ナイロ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、ポリビニ
ルアセタール系樹脂、フッ素樹脂、フッ素ゴムなどが挙
げられる。
としては、上記弾性層11と同様のゴム、塩素化ポリエ
チレン、クロロスルフォン化ポリエチレン、ポリエステ
ル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリジオ
キソラン系樹脂、ウレタン変性アクリル系樹脂、ナイロ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、ポリビニ
ルアセタール系樹脂、フッ素樹脂、フッ素ゴムなどが挙
げられる。
【0021】このその他の樹脂層又はゴム層にも、上記
弾性層11と同様の導電剤を樹脂又はゴム成分100重
量部に対して0.01〜50重量部、好ましくは0.1
〜30重量部程度配合して、抵抗値を102〜1014Ω
cm、特に105〜1014Ωcmに調整することができ
る。また、このその他の樹脂層又はゴム層の厚みは、特
に制限されるものではないが、通常1〜600μm程度
とすることができる。
弾性層11と同様の導電剤を樹脂又はゴム成分100重
量部に対して0.01〜50重量部、好ましくは0.1
〜30重量部程度配合して、抵抗値を102〜1014Ω
cm、特に105〜1014Ωcmに調整することができ
る。また、このその他の樹脂層又はゴム層の厚みは、特
に制限されるものではないが、通常1〜600μm程度
とすることができる。
【0022】上記弾性層11,塗膜層12及び必要に応
じて形成される上記その他の樹脂層又はゴム層からなる
ベルト本体1には、図1,2に示されているように、駆
動ローラに設けられた凸部に嵌合させるため、又はベル
トの位置をセンサー等で検知するための貫通孔2が設け
られる。この貫通孔2の形成位置や形状は、その用途
(駆動ローラの凸部嵌合用,位置検出用等)等に応じて
適宜選定され、特に制限されるものではないが、通常は
図1,2に示したように、四角形のものがベルトの縁部
近傍に形成される。また、この貫通孔2の大きさもその
用途やベルトの大きさ等に応じて適宜設定されるが、通
常は2〜10mm角程度の大きさとされる。更に、この
貫通孔2の数もベルトの用途等に応じて適宜選定され、
例えば駆動ローラの凸部嵌合用とする場合には、通常ベ
ルトの周方向に沿って等間隔で多数形成され、また位置
検出用とする場合には、通常適宜な箇所に1個又は数個
形成される。
じて形成される上記その他の樹脂層又はゴム層からなる
ベルト本体1には、図1,2に示されているように、駆
動ローラに設けられた凸部に嵌合させるため、又はベル
トの位置をセンサー等で検知するための貫通孔2が設け
られる。この貫通孔2の形成位置や形状は、その用途
(駆動ローラの凸部嵌合用,位置検出用等)等に応じて
適宜選定され、特に制限されるものではないが、通常は
図1,2に示したように、四角形のものがベルトの縁部
近傍に形成される。また、この貫通孔2の大きさもその
用途やベルトの大きさ等に応じて適宜設定されるが、通
常は2〜10mm角程度の大きさとされる。更に、この
貫通孔2の数もベルトの用途等に応じて適宜選定され、
例えば駆動ローラの凸部嵌合用とする場合には、通常ベ
ルトの周方向に沿って等間隔で多数形成され、また位置
検出用とする場合には、通常適宜な箇所に1個又は数個
形成される。
【0023】次に、この貫通孔2の周囲を囲むようにし
て上記塗膜層12上に貼着される上記補強フィルム3と
しては、上記塗膜層12上に貼着可能なものであれば、
いずれのものであってもよく、特に制限されるものでは
ないが、特に上記塗膜層12との接着性の観点からウレ
タン、ポリエチレン、ナイロン、ポリエステル、ポリビ
ニール、ポリ塩化ビニリデン、又はこれらの表面を接着
処理したもの等が好適に使用される。また、この補強フ
ィルム3の厚さも特に制限されるものではないが、通常
は50μm以下、特に5〜50μm、更には10〜30
μm程度とすることが好ましい。
て上記塗膜層12上に貼着される上記補強フィルム3と
しては、上記塗膜層12上に貼着可能なものであれば、
いずれのものであってもよく、特に制限されるものでは
ないが、特に上記塗膜層12との接着性の観点からウレ
タン、ポリエチレン、ナイロン、ポリエステル、ポリビ
ニール、ポリ塩化ビニリデン、又はこれらの表面を接着
処理したもの等が好適に使用される。また、この補強フ
ィルム3の厚さも特に制限されるものではないが、通常
は50μm以下、特に5〜50μm、更には10〜30
μm程度とすることが好ましい。
【0024】本発明では、図2に示されているように、
この補強フィルム3を、その一部を上記塗膜層12に埋
入させた状態で該塗膜層12上に貼着したものである。
この場合、補強フィルム3を塗膜層12に埋入させた状
態に貼着する方法としては、特に制限されるものではな
いが、ベルトの表面に塗料を塗布することにより上記塗
膜層12を形成し、該塗膜層12が乾燥する前に上記貫
通孔2の周囲に補強フィルム3を圧着し、その後上記塗
膜層12を乾燥させることにより、該補強フィルム3を
その一部が塗膜層12に埋入した状態に固着する方法が
好適に採用される。これにより、接着剤を用いる必要な
く上記補強フィルム3を塗膜層12上に貼着固定するこ
とができるが、場合によっては接着剤を併用することも
できる。なお、ここでは四角リング状の補強フィルムを
例示したが、補強フィルム3の形状はこれに限定される
ものではなく、貫通孔2の形状等に応じて、円形リング
状やその他の形状等、適宜な形状とすることができる。
この補強フィルム3を、その一部を上記塗膜層12に埋
入させた状態で該塗膜層12上に貼着したものである。
この場合、補強フィルム3を塗膜層12に埋入させた状
態に貼着する方法としては、特に制限されるものではな
いが、ベルトの表面に塗料を塗布することにより上記塗
膜層12を形成し、該塗膜層12が乾燥する前に上記貫
通孔2の周囲に補強フィルム3を圧着し、その後上記塗
膜層12を乾燥させることにより、該補強フィルム3を
その一部が塗膜層12に埋入した状態に固着する方法が
好適に採用される。これにより、接着剤を用いる必要な
く上記補強フィルム3を塗膜層12上に貼着固定するこ
とができるが、場合によっては接着剤を併用することも
できる。なお、ここでは四角リング状の補強フィルムを
例示したが、補強フィルム3の形状はこれに限定される
ものではなく、貫通孔2の形状等に応じて、円形リング
状やその他の形状等、適宜な形状とすることができる。
【0025】上記補強フィルム3の塗膜層12への埋入
量a(図2参照)は、塗膜層12及び補強フィルム3の
厚さ等に応じて十分な接着強度が得られる量とされ、特
に制限されるものではないが、通常は塗膜層12の厚さ
をt(μm)とした場合に、a(μm)=0.5t(μ
m)以下とすることが、補強フィルムの端部から塗膜層
が盛上がることを防止する点から好ましい。
量a(図2参照)は、塗膜層12及び補強フィルム3の
厚さ等に応じて十分な接着強度が得られる量とされ、特
に制限されるものではないが、通常は塗膜層12の厚さ
をt(μm)とした場合に、a(μm)=0.5t(μ
m)以下とすることが、補強フィルムの端部から塗膜層
が盛上がることを防止する点から好ましい。
【0026】本発明のエンドレスベルトは、複写機、フ
ァクシミリ、レーザープリンタ等の電子写真装置、或い
は、インクジェットプリンタ、トナージェットプリン
タ、熱転写プリンタ、熱昇華プリンタ、インパクトプリ
ンタ等の所謂OA機器に用いられる部材として好適に使
用されるものであり、特に上記OA機器において、画像
形成体表面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に転
写保持し、これを記録媒体へと転写する中間転写ベル
ト、画像形成体表面に形成されたトナー像を記録媒体へ
と転写する転写ベルト、複写機などにおいて原稿を原稿
台に搬送する搬送ベルト等として好適に使用されるもの
である。
ァクシミリ、レーザープリンタ等の電子写真装置、或い
は、インクジェットプリンタ、トナージェットプリン
タ、熱転写プリンタ、熱昇華プリンタ、インパクトプリ
ンタ等の所謂OA機器に用いられる部材として好適に使
用されるものであり、特に上記OA機器において、画像
形成体表面に形成されたトナー像を一旦自己の表面に転
写保持し、これを記録媒体へと転写する中間転写ベル
ト、画像形成体表面に形成されたトナー像を記録媒体へ
と転写する転写ベルト、複写機などにおいて原稿を原稿
台に搬送する搬送ベルト等として好適に使用されるもの
である。
【0027】ここで、本発明のエンドレスベルトを中間
転写ベルトとして用いた画像形成装置としては、図3に
示した装置を例示することができる。
転写ベルトとして用いた画像形成装置としては、図3に
示した装置を例示することができる。
【0028】即ち、図3中、4はドラム状の感光体であ
り、図中矢印方向に回転するようになっている。この感
光体4は、一次帯電器5によって帯電され、次いで画像
露光6により露光部分の帯電が消去されて第1の色成分
に対応した静電潜像がこの感光体4上に形成され、更に
静電潜像が現像器71により第1色のマゼンタトナーM
で現像され、第1色のマゼンタトナー画像が感光体4上
に形成される。そして、このトナー画像が、感光体4と
接触しながら回転する本発明のエンドレスベルトからな
る中間転写ベルト10に転写される。この場合、感光体
4から中間転写ベルト10への転写は、感光体4と中間
転写ベルト10とのニップ部において、中間転写ベルト
10に電源81から印加される一次転写バイアスにより
行われる。この中間転写ベルト10に第1色のマゼンタ
トナー画像が転写された後、上記感光体4はその表面が
クリーニング装置41により清掃され、感光体4の1回
転目の現像転写操作が完了する。以降、感光体が3回転
し、各周回毎に現像器72〜74を順次用いて第2色の
シアントナー画像、第3色のイエロートナー画像、第4
色のブラックカラー画像が順次感光体4上に形成され、
これが周回毎に中間転写ベルト10上に重畳転写され、
目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が中
間転写ベルト10上に形成される。なお、図3の装置に
あっては、感光体4の周回毎に現像器71〜74が順次
入れ替わってマゼンタトナーM、シアントナーC、イエ
ロートナーY、ブラックトナーBによる現像が順次行わ
れるようになっている。
り、図中矢印方向に回転するようになっている。この感
光体4は、一次帯電器5によって帯電され、次いで画像
露光6により露光部分の帯電が消去されて第1の色成分
に対応した静電潜像がこの感光体4上に形成され、更に
静電潜像が現像器71により第1色のマゼンタトナーM
で現像され、第1色のマゼンタトナー画像が感光体4上
に形成される。そして、このトナー画像が、感光体4と
接触しながら回転する本発明のエンドレスベルトからな
る中間転写ベルト10に転写される。この場合、感光体
4から中間転写ベルト10への転写は、感光体4と中間
転写ベルト10とのニップ部において、中間転写ベルト
10に電源81から印加される一次転写バイアスにより
行われる。この中間転写ベルト10に第1色のマゼンタ
トナー画像が転写された後、上記感光体4はその表面が
クリーニング装置41により清掃され、感光体4の1回
転目の現像転写操作が完了する。以降、感光体が3回転
し、各周回毎に現像器72〜74を順次用いて第2色の
シアントナー画像、第3色のイエロートナー画像、第4
色のブラックカラー画像が順次感光体4上に形成され、
これが周回毎に中間転写ベルト10上に重畳転写され、
目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が中
間転写ベルト10上に形成される。なお、図3の装置に
あっては、感光体4の周回毎に現像器71〜74が順次
入れ替わってマゼンタトナーM、シアントナーC、イエ
ロートナーY、ブラックトナーBによる現像が順次行わ
れるようになっている。
【0029】次に、上記合成カラートナー画像が形成さ
れた中間転写ベルト10に転写ローラ9が当接し、その
ニップ部に給紙カセット91から紙等の記録媒体92が
給送される。これと同時に二次転写バイアスが電源82
から転写ローラ9に印加され、合成カラートナー画像が
中間転写ベルト10から記録媒体92に転写され、更に
この記録媒体92は定着器93へ導入されて記録媒体9
2上の合成カラートナー画像が加熱定着され、最終画像
となる。そして、合成カラートナー画像を記録媒体92
へと転写した後の中間転写ベルト10は、表面の転写残
留トナーがクリーニング装置94により除去され、初期
状態に戻り次の画像形成に備えるようになっている。
れた中間転写ベルト10に転写ローラ9が当接し、その
ニップ部に給紙カセット91から紙等の記録媒体92が
給送される。これと同時に二次転写バイアスが電源82
から転写ローラ9に印加され、合成カラートナー画像が
中間転写ベルト10から記録媒体92に転写され、更に
この記録媒体92は定着器93へ導入されて記録媒体9
2上の合成カラートナー画像が加熱定着され、最終画像
となる。そして、合成カラートナー画像を記録媒体92
へと転写した後の中間転写ベルト10は、表面の転写残
留トナーがクリーニング装置94により除去され、初期
状態に戻り次の画像形成に備えるようになっている。
【0030】この場合、本発明のエンドレスベルトを上
記中間転写ベルト10として用いることにより、この中
間転写ベルト10を駆動する駆動ローラ95に設けた凸
部と上記貫通孔2(図1,2参照)とを嵌合させてズレ
を生じることなく中間転写ベルト10を循環駆動し、若
しくは上記貫通孔2をセンサー等を用いて検知すること
により正確に位置決めして転写操作を行うことにより、
高品質な画像を確実に得ることができ、しかもこの貫通
孔2の周囲に貼着された補強フィルムによって貫通孔2
部分の破損が確実に防止され、高品質な画像が長期に亘
って維持されるものである。
記中間転写ベルト10として用いることにより、この中
間転写ベルト10を駆動する駆動ローラ95に設けた凸
部と上記貫通孔2(図1,2参照)とを嵌合させてズレ
を生じることなく中間転写ベルト10を循環駆動し、若
しくは上記貫通孔2をセンサー等を用いて検知すること
により正確に位置決めして転写操作を行うことにより、
高品質な画像を確実に得ることができ、しかもこの貫通
孔2の周囲に貼着された補強フィルムによって貫通孔2
部分の破損が確実に防止され、高品質な画像が長期に亘
って維持されるものである。
【0031】なお、本発明のエンドレスベルトの用途
は、上記中間転写ベルトや転写ベルト,搬送ベルトなど
に限定されるものではなく、その他のOA機器用部材や
更にはOA機器以外の用途に適用しても差し支えない。
は、上記中間転写ベルトや転写ベルト,搬送ベルトなど
に限定されるものではなく、その他のOA機器用部材や
更にはOA機器以外の用途に適用しても差し支えない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のエンドレ
スベルトは、ベルトの少なくとも一部に形成した貫通孔
をフィルムを貼り付けて補強すると共に、この補強フィ
ルムの一部をベルト表面の塗膜層に埋入させて貼着固定
したことにより、長期使用においても補強フィルムの剥
離を生じることなく、長期に亘って良好な性能を安定的
に発揮し得るものである。
スベルトは、ベルトの少なくとも一部に形成した貫通孔
をフィルムを貼り付けて補強すると共に、この補強フィ
ルムの一部をベルト表面の塗膜層に埋入させて貼着固定
したことにより、長期使用においても補強フィルムの剥
離を生じることなく、長期に亘って良好な性能を安定的
に発揮し得るものである。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限され
るものではない。 [実施例]マンドレル上に織布(帆布)を巻き付け、そ
の上にニトリルゴムとエチレンプロピレンゴムとの混合
ゴムにカーボンを添加して抵抗値を調整したゴムを積層
し加硫成型して、幅240mm,周長450mm,厚さ
1mmの無端ゴムベルトを作成した。この際、ベルトの
周縁部近傍に四角貫通孔(5mm角)をセンサー検知用
として形成した。なお、このゴムベルトのゴム硬度は、
JIS−A硬度40゜、抵抗値は体積固有抵抗で1.0
×106Ω・cmであった。
り具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限され
るものではない。 [実施例]マンドレル上に織布(帆布)を巻き付け、そ
の上にニトリルゴムとエチレンプロピレンゴムとの混合
ゴムにカーボンを添加して抵抗値を調整したゴムを積層
し加硫成型して、幅240mm,周長450mm,厚さ
1mmの無端ゴムベルトを作成した。この際、ベルトの
周縁部近傍に四角貫通孔(5mm角)をセンサー検知用
として形成した。なお、このゴムベルトのゴム硬度は、
JIS−A硬度40゜、抵抗値は体積固有抵抗で1.0
×106Ω・cmであった。
【0034】次に、ウレタン樹脂(住友バイエルウレタ
ン社製、商品名「デスモフェン1710」)を用いて下
記組成の塗料を調製し、この塗料を用いてスプレー法に
より上記ゴムベルト上に厚さ40μmの塗膜層を形成
し、この塗膜層上に上記貫通孔の周囲を囲って厚さ30
μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを補強フィ
ルムとして圧着した後、120℃,60分の条件で塗膜
層を乾燥硬化させて中間転写ベルトを得た。なお、補強
フィルムは中央に貫通孔を有する15mm角の四角リン
グ状フィルムを用い、上記圧着操作によって、その厚さ
方向約5μmが上記塗膜層中に埋入するようにした。
ン社製、商品名「デスモフェン1710」)を用いて下
記組成の塗料を調製し、この塗料を用いてスプレー法に
より上記ゴムベルト上に厚さ40μmの塗膜層を形成
し、この塗膜層上に上記貫通孔の周囲を囲って厚さ30
μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを補強フィ
ルムとして圧着した後、120℃,60分の条件で塗膜
層を乾燥硬化させて中間転写ベルトを得た。なお、補強
フィルムは中央に貫通孔を有する15mm角の四角リン
グ状フィルムを用い、上記圧着操作によって、その厚さ
方向約5μmが上記塗膜層中に埋入するようにした。
【0035】塗料組成 ウレタン樹脂 100重量部 メチルエチルケトン 900重量部 イソシアネート化合物 5重量部
【0036】得られた中間転写ベルトの貫通孔形成部分
を径20mmのプーリーにかけ、張力が1.5kg/1
cmとなるように両端に荷重をかけて100rpmの速
度で交互に上下動を繰り返し、上記貫通孔付近の耐久性
を調べたところ、100万回上下動を繰り返しても貫通
孔の周囲に貼着されたフィルムに剥がれ等の不都合は発
生しなかった。
を径20mmのプーリーにかけ、張力が1.5kg/1
cmとなるように両端に荷重をかけて100rpmの速
度で交互に上下動を繰り返し、上記貫通孔付近の耐久性
を調べたところ、100万回上下動を繰り返しても貫通
孔の周囲に貼着されたフィルムに剥がれ等の不都合は発
生しなかった。
【0037】[比較例]塗膜層を乾燥硬化させた後に、
接着剤を用いて補強フィルムを貼着したこと以外は実施
例1と同様にして中間転写ベルトを作成した。得られた
中間転写ベルトにつき、実施例1と同様の耐久試験を行
ったところ、上下動を7万回行ったところで補強フィル
ムの端部が剥がれだし、15万回で貫通孔に達してしま
った。
接着剤を用いて補強フィルムを貼着したこと以外は実施
例1と同様にして中間転写ベルトを作成した。得られた
中間転写ベルトにつき、実施例1と同様の耐久試験を行
ったところ、上下動を7万回行ったところで補強フィル
ムの端部が剥がれだし、15万回で貫通孔に達してしま
った。
【図1】本発明の一実施例にかかるエンドレスベルトを
示す部分拡大平面図である。
示す部分拡大平面図である。
【図2】同エンドレスベルトを示す図1のA−A線に沿
った部分拡大断面図である。
った部分拡大断面図である。
【図3】同エンドレスベルトを中間転写ベルトとして用
いた画像形成装置の一例を示す概略図である。
いた画像形成装置の一例を示す概略図である。
1 ベルト本体 10 中間転写ベルト 11 弾性層 12 塗膜層 2 貫通孔 3 補強フィルム 4 感光ドラム 41 クリーニング装置 5 一次帯電器 6 画像露光 71 マゼンタ色現像装置 72 シアン色現像装置 73 イエロー色現像装置 74 ブラック色現像装置 81 一次バイアス電源 82 二次バイアス電源 9 転写ローラ 91 給紙カセット 92 記録媒体 93 定着器 94 中間転写ベルトのクリーニング装置 95 駆動ローラ
Claims (4)
- 【請求項1】 ベルト表面に塗膜層を具備してなり、少
なくともその一部に貫通孔が形成されたエンドレスベル
トにおいて、上記貫通孔の周囲が上記塗膜層上に貼り付
けられた補強フィルムで補強されていると共に、該補強
フィルムの一部が上記塗膜層に埋入していることを特徴
とするエンドレスベルト。 - 【請求項2】 画像形成体と記録媒体との間に配設さ
れ、画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦自己の
表面に転写保持し、これを記録媒体へと転写する中間転
写ベルトである請求項1記載のエンドレスベルト。 - 【請求項3】 少なくともその一部に貫通孔を有するベ
ルトの表面に塗料を塗布することにより塗膜層を形成
し、該塗膜層が乾燥する前に上記貫通孔の周囲に補強フ
ィルムを圧着した後、上記塗膜層を乾燥させることによ
り、該補強フィルムをその一部が塗膜層に埋入した状態
に固着することを特徴とするエンドレスベルトの製造方
法。 - 【請求項4】 エンドレスベルトが、画像形成体と記録
媒体との間に配設され、画像形成体表面に形成されたト
ナー像を一旦自己の表面に転写保持し、これを記録媒体
へと転写する中間転写ベルトである請求項3記載のエン
ドレスベルトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9257721A JPH1177845A (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | エンドレスベルト及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9257721A JPH1177845A (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | エンドレスベルト及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1177845A true JPH1177845A (ja) | 1999-03-23 |
Family
ID=17310190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9257721A Pending JPH1177845A (ja) | 1997-09-05 | 1997-09-05 | エンドレスベルト及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1177845A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000315020A (ja) * | 1999-04-28 | 2000-11-14 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JP2001222200A (ja) * | 1999-11-29 | 2001-08-17 | Xerox Corp | 受光体ベルト表面の位置および速度の測定方法 |
US7123870B2 (en) * | 2003-01-25 | 2006-10-17 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Intermediate transfer belt of image forming apparatus for sending initial printing position, apparatus using the image transfer belt, and method thereof |
-
1997
- 1997-09-05 JP JP9257721A patent/JPH1177845A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000315020A (ja) * | 1999-04-28 | 2000-11-14 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JP2001222200A (ja) * | 1999-11-29 | 2001-08-17 | Xerox Corp | 受光体ベルト表面の位置および速度の測定方法 |
US7123870B2 (en) * | 2003-01-25 | 2006-10-17 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Intermediate transfer belt of image forming apparatus for sending initial printing position, apparatus using the image transfer belt, and method thereof |
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