JPH10247023A - 中間転写部材及び中間転写装置 - Google Patents
中間転写部材及び中間転写装置Info
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- JPH10247023A JPH10247023A JP9069045A JP6904597A JPH10247023A JP H10247023 A JPH10247023 A JP H10247023A JP 9069045 A JP9069045 A JP 9069045A JP 6904597 A JP6904597 A JP 6904597A JP H10247023 A JPH10247023 A JP H10247023A
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- Japan
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- Color Electrophotography (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面に塗膜層を有するベルト状の部材として
中間転写方式によるカラー印刷に供する場合でも、部材
表面に形成された塗膜層がひび割れすることなく、良好
かな画質を確実に得ることができる中間転写部材、及び
該中間転写部材を用いた中間転写装置を得る。 【解決手段】 中間転写部材1の弾性層11の表面に形
成される塗膜層12を、JIS K6301による伸び
(EB)が200%以上で、かつ100%引張応力(M
100)が50kg/cm2以下の材料で形成する。
中間転写方式によるカラー印刷に供する場合でも、部材
表面に形成された塗膜層がひび割れすることなく、良好
かな画質を確実に得ることができる中間転写部材、及び
該中間転写部材を用いた中間転写装置を得る。 【解決手段】 中間転写部材1の弾性層11の表面に形
成される塗膜層12を、JIS K6301による伸び
(EB)が200%以上で、かつ100%引張応力(M
100)が50kg/cm2以下の材料で形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー等の電子写真装置や静電記録装置等における静電記録
プロセスにおいて、表面に静電潜像を保持した潜像保持
体等の画像形成体表面に現像剤を供給して形成されたト
ナー像を、紙等の記録媒体へと転写する前に一旦転写保
持し、これを上記記録媒体へと転写する中間転写部材、
及び該中間転写部材を用いた中間転写装置に関し、更に
詳述すると、表面に塗膜層を有するベルト状の部材とし
て中間転写方式によるカラー印刷に供する場合でも、部
材表面に形成された塗膜層がひび割れすることなく、良
好な画質を確実に得ることができる中間転写部材、及び
該中間転写部材を用いた中間転写装置に関する。
ー等の電子写真装置や静電記録装置等における静電記録
プロセスにおいて、表面に静電潜像を保持した潜像保持
体等の画像形成体表面に現像剤を供給して形成されたト
ナー像を、紙等の記録媒体へと転写する前に一旦転写保
持し、これを上記記録媒体へと転写する中間転写部材、
及び該中間転写部材を用いた中間転写装置に関し、更に
詳述すると、表面に塗膜層を有するベルト状の部材とし
て中間転写方式によるカラー印刷に供する場合でも、部
材表面に形成された塗膜層がひび割れすることなく、良
好な画質を確実に得ることができる中間転写部材、及び
該中間転写部材を用いた中間転写装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、複写機、プリンター等における静電記録プロセスで
は、まず、感光体(潜像保持体)の表面を一様に帯電さ
せ、この感光体に光学系から映像を投射して光の当たっ
た部分の帯電を消去することによって静電潜像を形成
し、次いで、この静電潜像にトナーを供給してトナーの
静電的付着によりトナー像を形成し、これを紙等の記録
媒体へと転写することにより、プリントする方法が採ら
れている。
ら、複写機、プリンター等における静電記録プロセスで
は、まず、感光体(潜像保持体)の表面を一様に帯電さ
せ、この感光体に光学系から映像を投射して光の当たっ
た部分の帯電を消去することによって静電潜像を形成
し、次いで、この静電潜像にトナーを供給してトナーの
静電的付着によりトナー像を形成し、これを紙等の記録
媒体へと転写することにより、プリントする方法が採ら
れている。
【0003】この場合、カラープリンターやカラー複写
機においても、基本的には上記プロセスに従ってプリン
トが行われるが、カラー印刷の場合には、マゼンタ、イ
エロー、シアン、ブラックの4色のトナーを用いて色調
を再現するもので、これらのトナーを所定割合で重ね合
わせて必要な色調を得るための工程が必要であり、この
工程を行うためにいくつかの方式が提案されている。
機においても、基本的には上記プロセスに従ってプリン
トが行われるが、カラー印刷の場合には、マゼンタ、イ
エロー、シアン、ブラックの4色のトナーを用いて色調
を再現するもので、これらのトナーを所定割合で重ね合
わせて必要な色調を得るための工程が必要であり、この
工程を行うためにいくつかの方式が提案されている。
【0004】まず、第1には、モノクロ印刷を行う場合
と同様に、感光体上にトナーを供給して静電潜像を可視
化する際に、上記マゼンタ、イエロー、シアン、ブラッ
クの4色のトナーを順次重ねていくことにより現像を行
い、感光体上にカラーのトナー像を形成する多重現像方
式がある。この方式によれば比較的コンパクトに装置を
構成することが可能であるが、この方式では階調の制御
が非常に難しく、高画質が得られないという問題点があ
る。
と同様に、感光体上にトナーを供給して静電潜像を可視
化する際に、上記マゼンタ、イエロー、シアン、ブラッ
クの4色のトナーを順次重ねていくことにより現像を行
い、感光体上にカラーのトナー像を形成する多重現像方
式がある。この方式によれば比較的コンパクトに装置を
構成することが可能であるが、この方式では階調の制御
が非常に難しく、高画質が得られないという問題点があ
る。
【0005】第2に、4つの感光ドラムを設け、各ドラ
ムの潜像をそれぞれマゼンタ、イエロー、シアン、ブラ
ックのトナーで現像することにより、マゼンタによるト
ナー像、イエローによるトナー像、シアンによるトナー
像及びブラックによるトナー像の4つのトナー像を形成
し、これらトナー像が形成された感光ドラムを1列に並
べて各トナー像を紙等の記録媒体に順次転写して記録媒
体上に重ねることにより、カラー画像を再現するタンデ
ム方式がある。この方式は、良好な画像が得られるもの
の、4つの感光ドラムと、各感光ドラム毎に設けられた
帯電機構及び現像機構が1列に並べられた状態となり、
装置が大型化すると共に高価なものとなってしまう。
ムの潜像をそれぞれマゼンタ、イエロー、シアン、ブラ
ックのトナーで現像することにより、マゼンタによるト
ナー像、イエローによるトナー像、シアンによるトナー
像及びブラックによるトナー像の4つのトナー像を形成
し、これらトナー像が形成された感光ドラムを1列に並
べて各トナー像を紙等の記録媒体に順次転写して記録媒
体上に重ねることにより、カラー画像を再現するタンデ
ム方式がある。この方式は、良好な画像が得られるもの
の、4つの感光ドラムと、各感光ドラム毎に設けられた
帯電機構及び現像機構が1列に並べられた状態となり、
装置が大型化すると共に高価なものとなってしまう。
【0006】第3に、紙等の記録媒体を転写ドラムに巻
き付けてこれを4回転させ、周回毎に感光体上のマゼン
タ、イエロー、シアン、ブラックを順次記録媒体に転写
してカラー画像を再現する転写ドラム方式もある。この
方式によれば比較的高画質が得られるが、記録媒体が葉
書等の厚紙である場合には、これを上記転写ドラムに巻
き付けることが困難であり、記録媒体種が制限されると
いう問題点がある。
き付けてこれを4回転させ、周回毎に感光体上のマゼン
タ、イエロー、シアン、ブラックを順次記録媒体に転写
してカラー画像を再現する転写ドラム方式もある。この
方式によれば比較的高画質が得られるが、記録媒体が葉
書等の厚紙である場合には、これを上記転写ドラムに巻
き付けることが困難であり、記録媒体種が制限されると
いう問題点がある。
【0007】上記多重現像方式、タンデム方式及び転写
ドラム方式に対して、良好な画質が得られ、かつ装置が
特に大型化するようなこともなく、しかも記録媒体種が
特に制限されるようなこともない方式として、中間転写
方式が提案されている。
ドラム方式に対して、良好な画質が得られ、かつ装置が
特に大型化するようなこともなく、しかも記録媒体種が
特に制限されるようなこともない方式として、中間転写
方式が提案されている。
【0008】即ち、この中間転写方式は、感光体上のト
ナー像を一旦転写保持するドラムやベルトからなる中間
転写部材を設け、この中間転写部材の周囲にマゼンタに
よるトナー像、イエローによるトナー像、シアンによる
トナー像及びブラックによるトナー像を形成した4つの
感光体を配置して4色のトナー像を中間転写部材上に順
次転写することにより、この中間転写部材上にカラー画
像を形成し、このカラー画像を紙等の記録媒体上に転写
するものである。従って、4色のトナー像を重ね合わせ
て階調を調整するものであるから、高画質を得ることが
可能であり、かつタンデム方式のように感光体を1列に
並べる必要がないので装置が特に大型化することもな
く、しかも記録媒体をドラムに巻き付ける必要もないの
で記録媒体種が制限されることもないものである。
ナー像を一旦転写保持するドラムやベルトからなる中間
転写部材を設け、この中間転写部材の周囲にマゼンタに
よるトナー像、イエローによるトナー像、シアンによる
トナー像及びブラックによるトナー像を形成した4つの
感光体を配置して4色のトナー像を中間転写部材上に順
次転写することにより、この中間転写部材上にカラー画
像を形成し、このカラー画像を紙等の記録媒体上に転写
するものである。従って、4色のトナー像を重ね合わせ
て階調を調整するものであるから、高画質を得ることが
可能であり、かつタンデム方式のように感光体を1列に
並べる必要がないので装置が特に大型化することもな
く、しかも記録媒体をドラムに巻き付ける必要もないの
で記録媒体種が制限されることもないものである。
【0009】しかしながら、この中間転写方式は、感光
体から中間転写部材へのトナー像の転写と、中間転写部
材から記録媒体へのトナー像の転写の二度の転写を良好
に行わなければならず、このため特に中間転写部材から
記録媒体へのトナー像転写時に支障が生じる場合があ
る。これは、プリント枚数を重ねるうちに、中間転写部
材上にトナーが付着,融着し、記録媒体への転写効率が
低下したり、或いは付着したトナーのために感光体から
正確なトナー像が転写され難くなる場合があるためであ
ると思われる。
体から中間転写部材へのトナー像の転写と、中間転写部
材から記録媒体へのトナー像の転写の二度の転写を良好
に行わなければならず、このため特に中間転写部材から
記録媒体へのトナー像転写時に支障が生じる場合があ
る。これは、プリント枚数を重ねるうちに、中間転写部
材上にトナーが付着,融着し、記録媒体への転写効率が
低下したり、或いは付着したトナーのために感光体から
正確なトナー像が転写され難くなる場合があるためであ
ると思われる。
【0010】このため、中間転写部材のゴム等からなる
弾性層表面には、トナーの付着を防止する目的で、離型
性に優れる塗膜層を形成することが行われているが、離
型性に優れる材料は一般に柔軟性に乏しく、弾性層の弾
性変形に十分追随し得ず、塗膜層にひび割れ等が生じて
良好な画像が得られなくなる場合があり、特にベルト状
の中間転写部材の場合には、張力をかけた状態で駆動ロ
ーラに装着され、しかも駆動ローラ部分で大きく折り曲
げられた状態となるので、塗膜にひび割れが発生しやす
く、このひび割れによる画質の低下が特に顕著である。
弾性層表面には、トナーの付着を防止する目的で、離型
性に優れる塗膜層を形成することが行われているが、離
型性に優れる材料は一般に柔軟性に乏しく、弾性層の弾
性変形に十分追随し得ず、塗膜層にひび割れ等が生じて
良好な画像が得られなくなる場合があり、特にベルト状
の中間転写部材の場合には、張力をかけた状態で駆動ロ
ーラに装着され、しかも駆動ローラ部分で大きく折り曲
げられた状態となるので、塗膜にひび割れが発生しやす
く、このひび割れによる画質の低下が特に顕著である。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、静電記録プロセスにおいて、中間転写方式によりプ
リントを行う場合に、中間転写部材表面に形成された塗
膜のひび割れに起因する画質の低下を効果的に防止し
得、特にベルト状の部材とした場合でも表面に形成され
た塗膜にひび割れが発生することを可及的に防止して、
良好な画質を確実に得ることができる中間転写部材、及
び該中間転写部材を用いた中間転写装置を提供すること
を目的とする。
で、静電記録プロセスにおいて、中間転写方式によりプ
リントを行う場合に、中間転写部材表面に形成された塗
膜のひび割れに起因する画質の低下を効果的に防止し
得、特にベルト状の部材とした場合でも表面に形成され
た塗膜にひび割れが発生することを可及的に防止して、
良好な画質を確実に得ることができる中間転写部材、及
び該中間転写部材を用いた中間転写装置を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、潜像保持体等の画像形成体表面に形成されたトナー
像を一旦中間転写部材の表面に転写保持し、これを記録
媒体へと転写する中間転写方式によってプリントを行う
場合に、上記中間転写部材の弾性層の表面に形成され
る、トナーの付着,融着を防止するための塗膜層を、J
IS K6301による伸び(EB)が200%以上
で、かつ100%引張応力(M100)が50kg/cm2
以下の材料で形成することにより、塗膜層が弾性層の弾
性変形に良好に追随してこの塗膜層にひび割れを生じる
ことがなく、ベルト状の中間転写部材とした場合でもひ
び割れの発生を可及的に防止して、良好な画像を確実に
得ることができることを見い出し、本発明を完成したも
のである。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、潜像保持体等の画像形成体表面に形成されたトナー
像を一旦中間転写部材の表面に転写保持し、これを記録
媒体へと転写する中間転写方式によってプリントを行う
場合に、上記中間転写部材の弾性層の表面に形成され
る、トナーの付着,融着を防止するための塗膜層を、J
IS K6301による伸び(EB)が200%以上
で、かつ100%引張応力(M100)が50kg/cm2
以下の材料で形成することにより、塗膜層が弾性層の弾
性変形に良好に追随してこの塗膜層にひび割れを生じる
ことがなく、ベルト状の中間転写部材とした場合でもひ
び割れの発生を可及的に防止して、良好な画像を確実に
得ることができることを見い出し、本発明を完成したも
のである。
【0013】従って、本発明は、弾性層と該弾性層の表
面に形成された塗膜層とを有してなり、画像形成体と記
録媒体との間に配設され、画像形成体表面に形成された
トナー像を一旦自己の表面に転写保持し、これを記録媒
体へと転写する中間転写部材において、上記塗膜層が、
JIS K6301による伸び(EB)が200%以上
で、かつ100%引張応力(M100)が50kg/cm2
以下のものであることを特徴とする中間転写部材を提供
する。
面に形成された塗膜層とを有してなり、画像形成体と記
録媒体との間に配設され、画像形成体表面に形成された
トナー像を一旦自己の表面に転写保持し、これを記録媒
体へと転写する中間転写部材において、上記塗膜層が、
JIS K6301による伸び(EB)が200%以上
で、かつ100%引張応力(M100)が50kg/cm2
以下のものであることを特徴とする中間転写部材を提供
する。
【0014】また、本発明は、画像形成体と記録媒体と
の間に配設され、該画像形成体表面に形成されたトナー
像を一旦自己の表面に転写保持し、これを記録媒体へと
転写する中間転写部材と、該中間転写部材に電圧を印加
する電圧印加手段とを具備してなる中間転写装置におい
て、上記中間転写部材として、上記本発明の中間転写部
材を用いたことを特徴とする中間転写装置を提供する。
の間に配設され、該画像形成体表面に形成されたトナー
像を一旦自己の表面に転写保持し、これを記録媒体へと
転写する中間転写部材と、該中間転写部材に電圧を印加
する電圧印加手段とを具備してなる中間転写装置におい
て、上記中間転写部材として、上記本発明の中間転写部
材を用いたことを特徴とする中間転写装置を提供する。
【0015】この場合、上記電圧印加手段は、感光体等
の画像形成体からトナー像を上記中間転写部材に転写す
る際と、中間転写部材から紙等の記録媒体にトナー像を
転写する際とで、印加する電圧の正負の切り替えを行
い、スムーズにトナー像の受け渡しを行うものである。
の画像形成体からトナー像を上記中間転写部材に転写す
る際と、中間転写部材から紙等の記録媒体にトナー像を
転写する際とで、印加する電圧の正負の切り替えを行
い、スムーズにトナー像の受け渡しを行うものである。
【0016】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の中間転写部材は、上述したように、弾性層の表
面に上記特定の伸び及び引張応力を有する塗膜層を形成
したものであり、例えば図1に参照符号1で示したよう
に、無端ベルト状に形成され、4つの感光体ドラム(潜
像保持体)2a〜2dと紙等の記録媒体3との間に配設
し、上記感光ドラム2a〜2dの表面に形成されたトナ
ー像を一旦転写保持し、これを記録媒体3へと転写する
ものである。
本発明の中間転写部材は、上述したように、弾性層の表
面に上記特定の伸び及び引張応力を有する塗膜層を形成
したものであり、例えば図1に参照符号1で示したよう
に、無端ベルト状に形成され、4つの感光体ドラム(潜
像保持体)2a〜2dと紙等の記録媒体3との間に配設
し、上記感光ドラム2a〜2dの表面に形成されたトナ
ー像を一旦転写保持し、これを記録媒体3へと転写する
ものである。
【0017】この場合、この図1に示した装置は、中間
転写方式によりカラー印刷を行うものであり、感光ドラ
ム2a上の静電潜像をイエローにより現像する第1現像
装置4aと、感光ドラム2b上の静電潜像をマゼンタに
より現像する第2現像装置4bと、感光ドラム2c上の
静電潜像をシアンにより現像する第3現像装置4cと、
感光ドラム2d上の静電潜像をブラックにより現像する
第4現像装置4dとを、上記中間転写部材1に沿って配
置し、中間転写部材1を図中矢印方向に循環駆動させて
各現像装置4a〜4dの感光ドラム2a〜2d上に形成
された4色のトナー像を中間転写部材1上に順次転写す
ることにより、この中間転写部材1上にカラー画像を形
成し、このカラー画像を紙等の記録媒体3上に転写して
プリントするものである。なお、図中5,5,5は、無
端ベルト状の中間転写部材1を循環駆動するための駆動
ローラ、6は記録媒体送りローラ、7,7は記録媒体搬
送装置、8は定着装置である。また、図中9は中間転写
部材1に電圧を印加する電源装置(電圧印加手段)であ
り、この電源装置9は感光ドラム2a〜2dからトナー
像を上記中間転写部材1に転写する際と、中間転写部材
1から記録媒体3にトナー像を転写する際とで、印加す
る電圧の正負を反転させることができるようになってい
る。
転写方式によりカラー印刷を行うものであり、感光ドラ
ム2a上の静電潜像をイエローにより現像する第1現像
装置4aと、感光ドラム2b上の静電潜像をマゼンタに
より現像する第2現像装置4bと、感光ドラム2c上の
静電潜像をシアンにより現像する第3現像装置4cと、
感光ドラム2d上の静電潜像をブラックにより現像する
第4現像装置4dとを、上記中間転写部材1に沿って配
置し、中間転写部材1を図中矢印方向に循環駆動させて
各現像装置4a〜4dの感光ドラム2a〜2d上に形成
された4色のトナー像を中間転写部材1上に順次転写す
ることにより、この中間転写部材1上にカラー画像を形
成し、このカラー画像を紙等の記録媒体3上に転写して
プリントするものである。なお、図中5,5,5は、無
端ベルト状の中間転写部材1を循環駆動するための駆動
ローラ、6は記録媒体送りローラ、7,7は記録媒体搬
送装置、8は定着装置である。また、図中9は中間転写
部材1に電圧を印加する電源装置(電圧印加手段)であ
り、この電源装置9は感光ドラム2a〜2dからトナー
像を上記中間転写部材1に転写する際と、中間転写部材
1から記録媒体3にトナー像を転写する際とで、印加す
る電圧の正負を反転させることができるようになってい
る。
【0018】上記本発明の中間転写部材1は、図2に示
したように、弾性層11の表面に塗膜層12を形成した
ものである。
したように、弾性層11の表面に塗膜層12を形成した
ものである。
【0019】上記弾性層11としては、特に制限はな
く、ウレタン等の樹脂、ゴム又はこれらの発泡体を用い
ることができる。具体的には、ニトリルゴム(NB
R)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(I
R)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプ
ロピレンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、天
然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルゴ
ム(ACR)、エピクロルヒドリンゴム(ECO)等の
一般的なゴム又はスチレン−ブタジエン−スチレンゴム
(SBS)或いはその水添加物(SEBS)等の熱可塑
性ゴム及びこれらの発泡体を用いることができ、特に制
限されるものではないが、弾性層12の加工性、硬度等
の点からNBR又はECOに粘度の低いNBR、BR、
IRを添加したゴム組成物が好ましく用いられる。な
お、その場合の好ましい配合比としては、弾性層12の
ゴム材料全体を100とした場合にその重量%で(NB
R又はECR):(NBR+BR+IR)=10〜9
0:90〜10である。
く、ウレタン等の樹脂、ゴム又はこれらの発泡体を用い
ることができる。具体的には、ニトリルゴム(NB
R)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(I
R)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプ
ロピレンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、天
然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルゴ
ム(ACR)、エピクロルヒドリンゴム(ECO)等の
一般的なゴム又はスチレン−ブタジエン−スチレンゴム
(SBS)或いはその水添加物(SEBS)等の熱可塑
性ゴム及びこれらの発泡体を用いることができ、特に制
限されるものではないが、弾性層12の加工性、硬度等
の点からNBR又はECOに粘度の低いNBR、BR、
IRを添加したゴム組成物が好ましく用いられる。な
お、その場合の好ましい配合比としては、弾性層12の
ゴム材料全体を100とした場合にその重量%で(NB
R又はECR):(NBR+BR+IR)=10〜9
0:90〜10である。
【0020】また、この弾性層11には、導電性材料を
添加して導電性を付与又は調整することができる。この
場合、導電性材料としては、特に限定されず、ラウリル
トリメチルアンモニウム、スチアリルトリメチルアンモ
ニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、ドデシ
ルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルア
ンモニウム、変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウム
塩の過塩素酸塩,塩素酸塩,ホウフッ化水素酸塩,硫酸
塩,エトサルフェート塩,ハンゲン化ベンジル塩(臭化
ベルジル塩,塩化ベンジル塩等)等の第4級アンモニウ
ムなどの陽イオン界面活性剤;脂肪族スルホン酸、高級
アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオ
キサイド付加硫酸塩、高級アルコール燐酸エステル塩等
の陰イオン界面活性剤;各種ベタイン等の両性イオン界
面活性剤;高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪
酸エステル等の非イオン性帯電防止剤などの帯電防止
剤;LiCF2SO2、NaClO4、LiBF4、NaC
l等の周期律表第1族の金属塩;Ca(ClO4)2等の
周期律表第2族の金属塩;及びこれらの帯電防止剤がイ
ソシアネートと反応する活性水素を有する基(水酸基,
カルボキシル基,一級乃至二級アミン基等)を1個以上
有するものなどが挙げられる。更に、これらと多価アル
コール(1,4−ブタンジオール、エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール
等)又はその誘導体との錯体、或いはエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル等との錯体などのイオン導電剤;ケッチェンブ
ラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン;SA
F、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、F
T、MT等のゴム用カーボン;酸化処理を施したカラー
インク用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイ
ト、人造グラファィト等;酸化スズ、酸化チタン、酸化
亜鉛、ニッケル、銅等の金属及び金属酸化物;ポリアニ
リン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマ
ーなどを例示することができる。
添加して導電性を付与又は調整することができる。この
場合、導電性材料としては、特に限定されず、ラウリル
トリメチルアンモニウム、スチアリルトリメチルアンモ
ニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、ドデシ
ルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルア
ンモニウム、変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウム
塩の過塩素酸塩,塩素酸塩,ホウフッ化水素酸塩,硫酸
塩,エトサルフェート塩,ハンゲン化ベンジル塩(臭化
ベルジル塩,塩化ベンジル塩等)等の第4級アンモニウ
ムなどの陽イオン界面活性剤;脂肪族スルホン酸、高級
アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオ
キサイド付加硫酸塩、高級アルコール燐酸エステル塩等
の陰イオン界面活性剤;各種ベタイン等の両性イオン界
面活性剤;高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪
酸エステル等の非イオン性帯電防止剤などの帯電防止
剤;LiCF2SO2、NaClO4、LiBF4、NaC
l等の周期律表第1族の金属塩;Ca(ClO4)2等の
周期律表第2族の金属塩;及びこれらの帯電防止剤がイ
ソシアネートと反応する活性水素を有する基(水酸基,
カルボキシル基,一級乃至二級アミン基等)を1個以上
有するものなどが挙げられる。更に、これらと多価アル
コール(1,4−ブタンジオール、エチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール
等)又はその誘導体との錯体、或いはエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル等との錯体などのイオン導電剤;ケッチェンブ
ラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン;SA
F、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、F
T、MT等のゴム用カーボン;酸化処理を施したカラー
インク用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイ
ト、人造グラファィト等;酸化スズ、酸化チタン、酸化
亜鉛、ニッケル、銅等の金属及び金属酸化物;ポリアニ
リン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマ
ーなどを例示することができる。
【0021】これら導電性材料の弾性層11への添加量
は樹脂又はゴム成分100重量部に対して0.01〜5
0重量部、好ましくは0.1〜30重量部とすることが
でき、これにより弾性層の抵抗値を102〜1014Ωc
mに調整することができる。
は樹脂又はゴム成分100重量部に対して0.01〜5
0重量部、好ましくは0.1〜30重量部とすることが
でき、これにより弾性層の抵抗値を102〜1014Ωc
mに調整することができる。
【0022】この弾性層11は、そのままで中間転写ベ
ルトの本体を形成するようにしてもよいが、図2に示し
たように、必要に応じて帆布層13を設けてベルトを補
強してもよい。
ルトの本体を形成するようにしてもよいが、図2に示し
たように、必要に応じて帆布層13を設けてベルトを補
強してもよい。
【0023】帆布層13は、公知の帆布材13aを用い
て形成することができ、具体的には、綿、人絹、ナイロ
ン等によって形成することができ、この場合これら帆布
材を複数積層した複数層構造の帆布層とすることもでき
る。また、特に制限されるものではないが、この帆布層
13を形成する上記綿、人絹、ナイロン等の帆布材13
aの繊維径は、20〜100デニール、特に30〜80
デニールであることが好ましい。更に、この帆布材13
aは、特に制限されるものではないが、比較的薄いもの
であることが好ましく、具体的には厚み0.01〜0.
2mm、特に0.05〜0.15mmであることが好ま
しい。この場合、この帆布材13aの厚みが0.01未
満であると、この帆布層13による寸法安定性が低下し
て中間転写部材1に伸び等の変形が生じてしまう場合が
あり、一方0.2mmを超えると中間転写部材1の柔軟
性が損なわれる場合がある。
て形成することができ、具体的には、綿、人絹、ナイロ
ン等によって形成することができ、この場合これら帆布
材を複数積層した複数層構造の帆布層とすることもでき
る。また、特に制限されるものではないが、この帆布層
13を形成する上記綿、人絹、ナイロン等の帆布材13
aの繊維径は、20〜100デニール、特に30〜80
デニールであることが好ましい。更に、この帆布材13
aは、特に制限されるものではないが、比較的薄いもの
であることが好ましく、具体的には厚み0.01〜0.
2mm、特に0.05〜0.15mmであることが好ま
しい。この場合、この帆布材13aの厚みが0.01未
満であると、この帆布層13による寸法安定性が低下し
て中間転写部材1に伸び等の変形が生じてしまう場合が
あり、一方0.2mmを超えると中間転写部材1の柔軟
性が損なわれる場合がある。
【0024】この帆布層13には、上記図2に参照符号
13bで示したように、表面部分に必要に応じてゴムを
含浸させることができ、これにより帆布層13と上記弾
性層11との接着性及び表面平滑性を向上させることが
できる。この場合、含浸させるゴムとしては、上記弾性
層11に用いられるものと同種のゴム等によるゴムセメ
ントが好適に用いられ、塗布又は浸漬により、これらゴ
ムセメントを上記帆布材13aの表面に予め含浸させて
おくことができ、これにより容易にゴム含浸部13b,
13bを形成することができる。
13bで示したように、表面部分に必要に応じてゴムを
含浸させることができ、これにより帆布層13と上記弾
性層11との接着性及び表面平滑性を向上させることが
できる。この場合、含浸させるゴムとしては、上記弾性
層11に用いられるものと同種のゴム等によるゴムセメ
ントが好適に用いられ、塗布又は浸漬により、これらゴ
ムセメントを上記帆布材13aの表面に予め含浸させて
おくことができ、これにより容易にゴム含浸部13b,
13bを形成することができる。
【0025】ここで、上記図2では、この弾性層11を
上記帆布層13の両面に設けたが、この弾性層11は上
記各ドラム2a〜2d(潜像保持体)及び上記記録媒体
3に接触又は近接してトナー像を転写保持する側の片面
のみに形成するようにしてもよい。また、この弾性層1
1の厚みは、中間転写部材の形態に応じて適宜選定され
るものであるが、例えば図1,2のように帆布層13両
面側に弾性層12を有する無端ベルト状である場合は、
片面側のみの厚さを0.01〜2mm、特に0.05〜
0.5mm程度とすることが好ましい。
上記帆布層13の両面に設けたが、この弾性層11は上
記各ドラム2a〜2d(潜像保持体)及び上記記録媒体
3に接触又は近接してトナー像を転写保持する側の片面
のみに形成するようにしてもよい。また、この弾性層1
1の厚みは、中間転写部材の形態に応じて適宜選定され
るものであるが、例えば図1,2のように帆布層13両
面側に弾性層12を有する無端ベルト状である場合は、
片面側のみの厚さを0.01〜2mm、特に0.05〜
0.5mm程度とすることが好ましい。
【0026】次に、上記塗膜層12は上述のように、J
IS K6301による伸び(EB)が200%以上
で、かつ100%引張応力(M100)が50kg/cm2
以下の材料により形成されるものである。この場合、上
記伸び(EB)のより好ましい範囲は250〜1000
%程度であり、また上記100%引張応力(M100)の
より好ましい範囲は30kg/cm2以下である。この
塗膜層12は、上記伸び(EB)及び100%引張応力
(M100)のいずれかが上記範囲を逸脱してもひび割れ
の発生を効果的に防止することはできず、特に、図1,
2のようにベルト状の部材として場合には、ひび割れの
発生が顕著となる。
IS K6301による伸び(EB)が200%以上
で、かつ100%引張応力(M100)が50kg/cm2
以下の材料により形成されるものである。この場合、上
記伸び(EB)のより好ましい範囲は250〜1000
%程度であり、また上記100%引張応力(M100)の
より好ましい範囲は30kg/cm2以下である。この
塗膜層12は、上記伸び(EB)及び100%引張応力
(M100)のいずれかが上記範囲を逸脱してもひび割れ
の発生を効果的に防止することはできず、特に、図1,
2のようにベルト状の部材として場合には、ひび割れの
発生が顕著となる。
【0027】この塗膜層12は、トナーの付着や融着を
防止するためのものであり、従ってこの塗膜層12を形
成する材料は、トナーの付着,融着防止効果を有し、か
つ上記伸び(EB)及び100%引張応力(M100)を満
足するものであれば、いずれの材料であってもよい。具
体的には、フッ素樹脂やフッ素ゴム、ポリアミド、ポリ
ウレタン、ポリエステル、アルキッド樹脂、アクリル樹
脂、アクリルシリコーン樹脂、ウレタン変性アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂等が挙げら
れ、これらの1種又は2種以上の樹脂を混合して用いる
ことができる。
防止するためのものであり、従ってこの塗膜層12を形
成する材料は、トナーの付着,融着防止効果を有し、か
つ上記伸び(EB)及び100%引張応力(M100)を満
足するものであれば、いずれの材料であってもよい。具
体的には、フッ素樹脂やフッ素ゴム、ポリアミド、ポリ
ウレタン、ポリエステル、アルキッド樹脂、アクリル樹
脂、アクリルシリコーン樹脂、ウレタン変性アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂等が挙げら
れ、これらの1種又は2種以上の樹脂を混合して用いる
ことができる。
【0028】この塗膜層12には、イソシアネート化合
物、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、グ
リオキサール等を添加することができ、これらを塗膜層
中のフッ素樹脂以外の樹脂と架橋させて、強度の向上を
図ることができる。
物、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、グ
リオキサール等を添加することができ、これらを塗膜層
中のフッ素樹脂以外の樹脂と架橋させて、強度の向上を
図ることができる。
【0029】また、この塗膜層12には、離型性を向上
させてトナーの付着や融着をより効果的に防止する目的
で、離型性を有する粒子や粉体を添加分散させることが
でき、このように離型性を向上させる添加剤としては、
ポリテトラフルオロエチレン,テトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体,テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体,テトラフル
オロエチレン−エチレン共重合体,ポリクロロトリフル
オロエチレン,クロロトリフルオロエチレン−エチレン
共重合体,ポリビニリデンフルオライド,ポリビニルフ
ルオライド等のフッ素樹脂からなる粒子、シリカ(ホワ
イトカーボン)粉体、メチルシリコーンやメチルフェニ
ルシリコーン重合対等のシリコーン樹脂粉体などが好適
に用いられる。
させてトナーの付着や融着をより効果的に防止する目的
で、離型性を有する粒子や粉体を添加分散させることが
でき、このように離型性を向上させる添加剤としては、
ポリテトラフルオロエチレン,テトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体,テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体,テトラフル
オロエチレン−エチレン共重合体,ポリクロロトリフル
オロエチレン,クロロトリフルオロエチレン−エチレン
共重合体,ポリビニリデンフルオライド,ポリビニルフ
ルオライド等のフッ素樹脂からなる粒子、シリカ(ホワ
イトカーボン)粉体、メチルシリコーンやメチルフェニ
ルシリコーン重合対等のシリコーン樹脂粉体などが好適
に用いられる。
【0030】更に、この塗膜層12には、特に制限され
るものではないが、通常適度な導電性を付与するため、
上記弾性層12と同様の導電性材料が配合することがで
きる。この場合、導電性材料の配合量は、特に制限され
ず、所望の抵抗値に応じて適宜選定される。本発明の中
間転写部材の適当な表面抵抗は、体積抵抗が102〜1
018Ωcm、特に105〜1018Ωcmであり、このよ
うな抵抗値が得られるように導電剤の配合量を選定する
ことができ、通常は樹脂成分100重量部に対して0.
001〜80phr程度である。
るものではないが、通常適度な導電性を付与するため、
上記弾性層12と同様の導電性材料が配合することがで
きる。この場合、導電性材料の配合量は、特に制限され
ず、所望の抵抗値に応じて適宜選定される。本発明の中
間転写部材の適当な表面抵抗は、体積抵抗が102〜1
018Ωcm、特に105〜1018Ωcmであり、このよ
うな抵抗値が得られるように導電剤の配合量を選定する
ことができ、通常は樹脂成分100重量部に対して0.
001〜80phr程度である。
【0031】この塗膜層12を弾性層11の表面に形成
する方法としては、特に制限されるものではないが、上
記各成分を含有する樹脂溶液を弾性層11の表面に塗布
する方法が好適に採用される。この場合塗布の方法とし
ては、樹脂溶液を調製した後、スプレー法、ロールコー
ター法、ディッピング法などにより行うことができる。
例えば、ディッピングでは、1〜50%濃度の樹脂溶液
に上記中間転写部材を通常室温で5秒〜5分、好ましく
は10秒〜1分浸漬し、これを引き上げ、乾燥する方法
を採用することができる。また、スプレー法を採用する
場合には、処理液中の樹脂濃度をディッピング法より高
く設定でき、例えば10〜30%の濃度に調整したもの
を使用することも可能である。更に、樹脂溶液を調製す
るための溶剤は、上記樹脂を溶解するものであればいず
れのものでもよいが、通常はメタノール、エタノール、
イソプロパノール等の低級アルコール、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トル
エン、キシレンなどが好ましく用いられる。
する方法としては、特に制限されるものではないが、上
記各成分を含有する樹脂溶液を弾性層11の表面に塗布
する方法が好適に採用される。この場合塗布の方法とし
ては、樹脂溶液を調製した後、スプレー法、ロールコー
ター法、ディッピング法などにより行うことができる。
例えば、ディッピングでは、1〜50%濃度の樹脂溶液
に上記中間転写部材を通常室温で5秒〜5分、好ましく
は10秒〜1分浸漬し、これを引き上げ、乾燥する方法
を採用することができる。また、スプレー法を採用する
場合には、処理液中の樹脂濃度をディッピング法より高
く設定でき、例えば10〜30%の濃度に調整したもの
を使用することも可能である。更に、樹脂溶液を調製す
るための溶剤は、上記樹脂を溶解するものであればいず
れのものでもよいが、通常はメタノール、エタノール、
イソプロパノール等の低級アルコール、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トル
エン、キシレンなどが好ましく用いられる。
【0032】なお、塗膜層12の厚みは、特に制限され
るものではないが、通常1〜100μm,特に1〜50
μmとすることが好ましい。
るものではないが、通常1〜100μm,特に1〜50
μmとすることが好ましい。
【0033】また、本発明の中間転写部材には、上記塗
膜層12と上記弾性層11との間に、目的に応じてその
他の樹脂層又はゴム層を形成することもできる。
膜層12と上記弾性層11との間に、目的に応じてその
他の樹脂層又はゴム層を形成することもできる。
【0034】その他の樹脂層又はゴム層を形成する材料
としては、上記弾性層11と同様のゴム、塩素化ポリエ
チレン、クロロスルフォン化ポリエチレン、ポリエステ
ル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリジオ
キソラン系樹脂、ウレタン変性アクリル系樹脂、ナイロ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、ポリビニ
ルアセタール系樹脂、フッ素樹脂、フッ素ゴムなどが挙
げられる。なお、この樹脂層にもイソシアネート化合
物、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、グ
リオキサール等を添加して架橋させることにより、強度
を向上させることができる。
としては、上記弾性層11と同様のゴム、塩素化ポリエ
チレン、クロロスルフォン化ポリエチレン、ポリエステ
ル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリジオ
キソラン系樹脂、ウレタン変性アクリル系樹脂、ナイロ
ン系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、ポリビニ
ルアセタール系樹脂、フッ素樹脂、フッ素ゴムなどが挙
げられる。なお、この樹脂層にもイソシアネート化合
物、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、グ
リオキサール等を添加して架橋させることにより、強度
を向上させることができる。
【0035】このその他の樹脂層又はゴム層にも、上記
弾性層12と同様の導電性材料を樹脂又はゴム成分10
0重量部に対して0.01〜50重量部、好ましくは
0.1〜30重量部程度配合して、抵抗値を102〜1
014Ωcm、特に105〜1014Ωcmに調整すること
ができる。また、このその他の樹脂層又はゴム層の厚み
は、特に制限されるものではないが、通常1〜600μ
m程度とすることができる。
弾性層12と同様の導電性材料を樹脂又はゴム成分10
0重量部に対して0.01〜50重量部、好ましくは
0.1〜30重量部程度配合して、抵抗値を102〜1
014Ωcm、特に105〜1014Ωcmに調整すること
ができる。また、このその他の樹脂層又はゴム層の厚み
は、特に制限されるものではないが、通常1〜600μ
m程度とすることができる。
【0036】本発明の中間転写部材は、特に制限される
ものではないが、表面粗さをJIS10点平均粗さRz
で10μm以下、特に6μm以下、更には3μm以下と
することが好ましい。また、図1の装置のように、本発
明の中間転写部材を回転させる駆動ローラ5又は駆動ギ
アには電圧を印加することができ、この場合の電圧は直
流のみの印加又は直流に交流を重畳する印加など、印加
条件は適宜選択することができる。
ものではないが、表面粗さをJIS10点平均粗さRz
で10μm以下、特に6μm以下、更には3μm以下と
することが好ましい。また、図1の装置のように、本発
明の中間転写部材を回転させる駆動ローラ5又は駆動ギ
アには電圧を印加することができ、この場合の電圧は直
流のみの印加又は直流に交流を重畳する印加など、印加
条件は適宜選択することができる。
【0037】なお、本発明の中間転写部材の形態は、上
記図1,2に示した無端ベルト状に限定されるものでは
なく、感光体等の画像形成体に安定的に接触又は近接さ
せることができるものであれば、ベルト状以外の形態と
しても差し支えなく、例えば適宜な基体を用いてドラム
状に形成することもできる。また、本発明の中間転写部
材を用いた中間転写装置も、上記図1の装置に限定され
るものではなく、本発明の要旨の範囲内で適宜変更する
ことができる。
記図1,2に示した無端ベルト状に限定されるものでは
なく、感光体等の画像形成体に安定的に接触又は近接さ
せることができるものであれば、ベルト状以外の形態と
しても差し支えなく、例えば適宜な基体を用いてドラム
状に形成することもできる。また、本発明の中間転写部
材を用いた中間転写装置も、上記図1の装置に限定され
るものではなく、本発明の要旨の範囲内で適宜変更する
ことができる。
【0038】
【発明の効果】本発明の中間転写部材及び該中間転写部
材を用いた中間転写装置は、静電記録プロセスにおい
て、中間転写方式によりプリントを行う場合に、弾性層
の表面に形成した塗膜層により、表面にトナーが付着,
融着することを可及的に防止することができ、しかも該
塗膜層にひび割れが発生するのを可及的に防止すること
ができ、高画質の画像を確実に得ることができるもので
ある。
材を用いた中間転写装置は、静電記録プロセスにおい
て、中間転写方式によりプリントを行う場合に、弾性層
の表面に形成した塗膜層により、表面にトナーが付着,
融着することを可及的に防止することができ、しかも該
塗膜層にひび割れが発生するのを可及的に防止すること
ができ、高画質の画像を確実に得ることができるもので
ある。
【0039】
【実施例】以下、実施例,比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるもの
ではない。
的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるもの
ではない。
【0040】[実施例1]表面にゴムセメント(エピク
ロルヒドリンゴム)を含浸させた厚さ0.2mmの帆布
の両面に表1に示したゴム組成物からなる厚さ0.3m
mの弾性層を形成し、この弾性層の表面に下記組成の塗
料を塗布することにより下記物性を有する塗膜層を形成
して、図2に示した部材と同様の無端ベルト状中間転写
部材を得た。
ロルヒドリンゴム)を含浸させた厚さ0.2mmの帆布
の両面に表1に示したゴム組成物からなる厚さ0.3m
mの弾性層を形成し、この弾性層の表面に下記組成の塗
料を塗布することにより下記物性を有する塗膜層を形成
して、図2に示した部材と同様の無端ベルト状中間転写
部材を得た。
【0041】
【表1】
【0042】塗膜層(単層構造、膜厚20μm) 配合 ウレタン変性アクリル樹脂 100重量部 イソシアネート化合物 30重量部 フッ素樹脂粉末 100重量部 物性 JIS K6301による伸び(EB):230% JIS K6301による100%引張応力
(M100):10kg/cm2 体積固有抵抗率:3×1012Ω・cm
(M100):10kg/cm2 体積固有抵抗率:3×1012Ω・cm
【0043】この中間転写部材を図1と同様の機構から
なるカラープリンタに、中間転写ベルト1として装着
し、50時間走行させた後、部材の表面を黙視により観
察したところ、塗膜層にひび割れの発生は全くなかっ
た。
なるカラープリンタに、中間転写ベルト1として装着
し、50時間走行させた後、部材の表面を黙視により観
察したところ、塗膜層にひび割れの発生は全くなかっ
た。
【0044】[実施例2]塗膜層を下記の2層構造とし
たこと以外は、実施例1と同様のベルト状中間転写部材
を作製した。
たこと以外は、実施例1と同様のベルト状中間転写部材
を作製した。
【0045】塗膜層(2層構造) 配合(上塗り、膜厚5μm) ウレタン変性アクリル樹脂 100重量部 イソシアネート化合物 30重量部 フッ素樹脂粉末 100重量部 配合(下塗り、膜厚40μm) ウレタン樹脂 100重量部 イソシアネート化合物 10重量部 物性(上塗り層) JIS K6301による伸び(EB):230% JIS K6301による100%引張応力
(M100):10kg/cm2 体積固有抵抗率:(上塗り)3×1012Ω・cm (下塗り)4×1014Ω・cm
(M100):10kg/cm2 体積固有抵抗率:(上塗り)3×1012Ω・cm (下塗り)4×1014Ω・cm
【0046】この中間転写部材を用い、実施例1と同様
に走行テストを行って部材の表面を調べたが、塗膜層に
ひび割れの発生は全くなかった。
に走行テストを行って部材の表面を調べたが、塗膜層に
ひび割れの発生は全くなかった。
【0047】[比較例1]塗膜層を下記のものとしたこ
と以外は、実施例1と同様のベルト状中間転写部材を作
製した。
と以外は、実施例1と同様のベルト状中間転写部材を作
製した。
【0048】塗膜層(単層構造、膜厚20μm) 配合 可溶性フッ素樹脂 100重量部 イソシアネート化合物 40重量部 物性 JIS K6301による伸び(EB):140% JIS K6301による100%引張応力
(M100):30kg/cm2 体積固有抵抗率:2×1013Ω・cm
(M100):30kg/cm2 体積固有抵抗率:2×1013Ω・cm
【0049】この中間転写部材を用い、実施例1と同様
に走行テストを行って部材の表面を調べたところが、塗
膜層にひび割れの発生が認められた。
に走行テストを行って部材の表面を調べたところが、塗
膜層にひび割れの発生が認められた。
【0050】[比較例2]塗膜層を下記のものとしたこ
と以外は、実施例1と同様のベルト状中間転写部材を作
製した。
と以外は、実施例1と同様のベルト状中間転写部材を作
製した。
【0051】塗膜層(単層構造、膜厚20μm) 配合 可溶性フッ素樹脂 100重量部 イソシアネート化合物 60重量部 物性 JIS K6301による伸び(EB):110% JIS K6301による100%引張応力
(M100):130kg/cm2 体積固有抵抗率:3×1012Ω・cm
(M100):130kg/cm2 体積固有抵抗率:3×1012Ω・cm
【0052】この中間転写部材を用い、実施例1と同様
に走行テストを行って部材の表面を調べたところが、塗
膜層にひび割れの発生が認められた。
に走行テストを行って部材の表面を調べたところが、塗
膜層にひび割れの発生が認められた。
【0053】[比較例3]塗膜層を下記のものとしたこ
と以外は、実施例1と同様のベルト状中間転写部材を作
製した。
と以外は、実施例1と同様のベルト状中間転写部材を作
製した。
【0054】塗膜層(単層構造、膜厚40μm) 配合 ウレタン樹脂 100% 物性 JIS K6301による伸び(EB):420% JIS K6301による100%引張応力
(M100):55kg/cm2 体積固有抵抗率:1×1014Ω・cm
(M100):55kg/cm2 体積固有抵抗率:1×1014Ω・cm
【0055】この中間転写部材を用い、実施例1と同様
に走行テストを行って部材の表面を調べたところが、塗
膜層にひび割れの発生が認められた。
に走行テストを行って部材の表面を調べたところが、塗
膜層にひび割れの発生が認められた。
【図1】本発明の中間転写部材を用いた中間転写装置の
一例を示す概略図である。
一例を示す概略図である。
【図2】同中間転写部材を示す図2のA−A線に沿った
拡大断面図である。
拡大断面図である。
1 中間転写部材 11 弾性層 12 塗布層 13 帆布層 13a 帆布材 13b ゴム含浸部 2a〜2d 画像形成体(感光ドラム(潜像保持体)) 3 記録媒体 4a〜4d 現像装置 5 駆動ローラ 6 紙送りローラ 7 記録媒体搬送装置 8 定着装置 9 電源装置(電圧印加手段)
Claims (4)
- 【請求項1】 弾性層と該弾性層の表面に形成された塗
膜層とを有してなり、画像形成体と記録媒体との間に配
設され、画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦自
己の表面に転写保持し、これを記録媒体へと転写する中
間転写部材において、上記塗膜層が、JIS K630
1による伸び(EB)が200%以上で、かつ100%
引張応力(M100)が50kg/cm2以下のものである
ことを特徴とする中間転写部材。 - 【請求項2】 ベルト状の部材である請求項1記載の中
間転写部材。 - 【請求項3】 1層以上の帆布層を有し、該帆布層の片
面又は両面に上記弾性層及び塗膜層が形成された請求項
2記載の中間転写部材。 - 【請求項4】 画像形成体と記録媒体との間に配設さ
れ、該画像形成体表面に形成されたトナー像を一旦自己
の表面に転写保持し、これを記録媒体へと転写する中間
転写部材と、該中間転写部材に電圧を印加する電圧印加
手段とを具備してなる中間転写装置において、上記中間
転写部材として、請求項1〜3のいずれか1項に記載の
中間転写部材を用いたことを特徴とする中間転写装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9069045A JPH10247023A (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 中間転写部材及び中間転写装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9069045A JPH10247023A (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 中間転写部材及び中間転写装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10247023A true JPH10247023A (ja) | 1998-09-14 |
Family
ID=13391232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9069045A Pending JPH10247023A (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 中間転写部材及び中間転写装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10247023A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004088434A1 (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-14 | Kabushiki Kaisha Meiji Gomu Kasei | 画像転写シート |
-
1997
- 1997-03-06 JP JP9069045A patent/JPH10247023A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004088434A1 (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-14 | Kabushiki Kaisha Meiji Gomu Kasei | 画像転写シート |
US7754313B2 (en) | 2003-03-31 | 2010-07-13 | Kabushiki Kaisha Meiji Gomu Kasei | Image transfer sheet |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050928 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051005 |
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A521 | Request for written amendment filed |
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