JP2001139349A - 透明遮熱ガラスおよびこれを用いた複層ガラス - Google Patents

透明遮熱ガラスおよびこれを用いた複層ガラス

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Hodaka Norimatsu
穂高 乗松
Akira Fujisawa
章 藤沢
Koichi Sakaguchi
浩一 坂口
Yukio Sueyoshi
幸雄 末吉
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い可視光透過率と高い日射熱熱線遮蔽性能
とを両立させ、景観の自然な色調を確保できる透明遮熱
ガラス、この透明遮熱ガラスを用いた低緯度地域に好適
な複層ガラスを提供する。 【解決手段】 着色成分として、Fe23換算の全酸化
鉄が0.31重量%以上0.46重量%未満、FeOが
0.090〜0.14重量%である鉄成分を含有するガ
ラス板1上に、フッ素、アンチモンを適宜添加した酸化
錫膜4を形成する。膜4とガラス板1との間には金属酸
化物膜2,3を介在させる。これにより、可視光透過率
70%以上、日射透過率60%以下、透過光クロマティ
ックネス指数a*、b*の絶対値が5以下の透明遮熱ガラ
スが提供できる。このガラスを室外側ガラス板とする複
層ガラスの日射熱取得率は0.58以下にまで低下す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物や自動車な
どの車両の窓ガラスとして好適な透明遮熱ガラス、およ
びこの透明遮熱ガラスを用いた複層ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光に含まれる熱線の透過を抑制し、
冷房負荷の軽減と太陽光による熱暑感の低減を図ったガ
ラス板として、ガラス板上に被膜を形成した透明遮熱ガ
ラスや、ガラスに所定の微量成分を添加した熱線吸収ガ
ラスが用いられている。また、これらのガラス板を用い
た複層ガラスも窓ガラスとして使用されている。
【0003】透明遮熱ガラスとしては、スパッタリング
法などによりガラス板の表面に銀層と誘電体層との多層
膜を形成し、その光干渉効果を利用して熱線を反射する
ものが知られている。また、ガラス板の表面に酸化錫膜
などの金属酸化物膜を形成した透明遮熱ガラスも知られ
ている。酸化錫膜の干渉色(光彩)を抑制するために、
特公平3−72586号公報には、酸化錫膜とガラス板
との間に2層の中間層を設けることが提案されている。
特公平3−72586号公報には、この2層の中間層に
より、無彩色系の透過色調が得られる。
【0004】熱線吸収ガラスでは、所望の色調や日射熱
取得率を得るためにガラス中の着色成分が調整されてい
る。着色成分としては、鉄、ニッケル、セレン、コバル
トなどが添加される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】窓ガラスには、高い可
視光透過率と高い日射熱遮蔽性能(低い日射熱取得率)
との両立が求められている。しかし、熱線吸収ガラスの
ように、微量成分を添加することのみにより日射熱遮蔽
性能を高めようとすると、可視光透過率が極端に低下す
る。その一方、金属酸化物膜を形成した遮熱ガラスで
は、特公平3−72586号公報に提案されているよう
に中間層を形成して透過光を無彩色化したとしても、日
射熱遮蔽性能は最外側の金属酸化物膜に依存するため、
日射熱遮蔽性能を高めるために金属酸化物膜を厚くして
いくにつれて可視光透過率が低下していく。また、銀と
誘電体との多層膜を形成した透明遮熱ガラスは、日射熱
遮蔽性能は高いが、多層膜の耐久性が十分でない。
【0006】そこで、本発明は、金属酸化物膜を形成し
た透明遮熱ガラスであって、高い可視光透過率と高い日
射熱熱線遮蔽性能とを両立した透明遮熱ガラス、および
この透明遮熱ガラスを利用した複層ガラスを提供するこ
とを目的とする。本発明は、特に、高い可視光透過率お
よび高い日射熱熱線遮蔽性能とともに景観の自然な色調
を損なわない透明遮熱ガラス、および比較的温暖である
低緯度地域に好ましい特性を備えた複層ガラスを提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、以下の基礎成分および着色成分を含有
するガラス板を用いることとした。 (基礎成分) SiO2 :65重量%以上80重量%以下 Al23:5重量%以下 B23 :5重量%以下 MgO :10重量%以下 CaO :5重量%以上15重量%以下 Na2O:10重量%以上18重量%以下 K2O :5重量%以下 MgOとCaOとの合計量:5重量%以上15重量%以
下 Na2OとK2Oとの合計量:10重量%以上20重量%
以下 (着色成分) Fe23に換算した全酸化鉄:0.31重量%以上0.
46重量%未満 FeO:0.090重量%以上0.14重量%以下
【0008】また、本発明では、上記ガラス板の表面に
複数の金属酸化物膜を積層した透明遮熱ガラスの可視光
透過率を70%以上、透過光のクロマティックネス指数
(a *,b*)の絶対値をともに5以下とした。
【0009】本発明によれば、可視光透過率を70%以
上に保ちながら高い日射熱遮蔽性能を有する透明遮熱ガ
ラスが得られる。透明遮熱ガラスの日射熱遮蔽性能は、
日射透過率により表示して60%以下が好ましい。ま
た、本発明の透明遮熱ガラスは、透過光が無彩色系であ
るため、窓ガラスとして用いたときに景観の自然な色調
を損なうことがない。
【0010】また、上記目的を達成するために、本発明
の複層ガラスは、複数のガラス板を空気層、減圧層また
は不活性ガス層を介して対向するように配置した複層ガ
ラスであって、上記ガラス板の少なくとも1枚が、本発
明の透明遮熱ガラスであることを特徴とする。この複層
ガラスは、好ましくは0.58以下にまで日射熱取得率
を抑制できるため、特に低緯度地域での使用に好適であ
る。
【0011】ここで、ガラスの可視光透過率、日射透過
率および複層ガラスの日射熱取得率はJIS R310
6−1985に従って定めるものとする。また、透過光
のクロマティックネス指数a*およびb*は、JIS Z
8729−1982に規定されているL***表色系
のa*およびb*により定めるものとする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について説明する。本発明の透明遮熱ガラスでは、ガラ
ス板が、着色成分として、Fe23に換算した全酸化鉄
が0.31重量%以上0.46重量%未満であって、F
eOが0.090重量%以上0.14重量%以下である
鉄成分を含有する。
【0013】Fe23は紫外線吸収性能を高める成分で
あり、FeOは赤外線吸収性能を高める成分である。全
酸化鉄がFe23換算で0.31重量%未満の状態で赤
外線吸収能を高めるためにFeO比を高めると、ガラス
の溶融が困難になるとともにガラスの透過色調が青みを
帯びるために好ましくない。また、全酸化鉄がFe23
換算で0.46重量%以上になると可視光透過率が低下
し、これを防ぐためにFeO比を低くするとガラスを溶
融する際に泡が大量に発生し、ガラスの品質が低下す
る。このような観点から、Fe23に換算した全酸化鉄
は、0.31重量%以上0.46重量%未満の範囲とさ
れ、さらに0.35重量%以上0.40重量%以下が好
ましい。
【0014】Fe23に換算した全酸化鉄が0.31重
量%以上0.46重量%未満の状態で所望の日射熱遮蔽
性能および可視光透過性能を得るために、FeOの量は
0.090重量%以上0.14重量%以下の範囲とす
る。この範囲よりもFeOが少ないと赤外線吸収能が低
下し過ぎる。一方、FeOが多いと可視光透過率が低下
し過ぎる。
【0015】着色成分として添加される鉄成分を上記範
囲として、さらにガラス板の表面に適切な構成の金属酸
化物膜を積層することにより、可視光透過率を70%以
上、好ましくは75%以上に保ちながら、日射透過率を
60%以下にまで制限した透明遮熱ガラスとすることが
できる。この透明遮熱ガラス板は、着色成分である鉄成
分を含みながら、透過色調が無彩色系に調整されてい
る。
【0016】金属酸化物膜には、酸化錫を主体とする膜
を含むことが好ましい。この酸化錫を主体とする膜は、
フッ素およびアンチモンから選ばれる少なくとも一方を
添加することが好ましい。金属酸化物膜は、0.01重
量%以上1重量%以下でフッ素が添加されている酸化錫
を主体とする膜を少なくとも1層含むことが好ましい。
フッ素の添加量のさらに好ましい割合は、0.1重量%
以上0.5重量%以下である。また、金属酸化物膜は、
錫に対するモル比により表示して0.01以上0.1以
下の割合でアンチモンが添加されている酸化錫を主体と
する膜を含むことが好ましい。
【0017】酸化錫を主体とする層は、ガラス板から見
て最外層に位置することが好ましい。なお、この層は、
単層であっても複数の層であってもよい。
【0018】金属酸化物膜の好ましい構成について、図
1を参照しながら説明する。ガラス板1上に直接形成さ
れる第1層目の金属酸化物膜2は、酸化錫を主体とする
とともに厚みが10nm以上50nm以下、好ましくは
20nm以上40nm以下の膜が好ましい。この第1層
目の金属酸化物膜の上に形成される第2層目の金属酸化
物膜3は、酸化シリコンを主体とするとともに厚みが1
0nm以上40nm以下、好ましくは20nm以上30
nm以下の膜が好ましい。この第2層目の金属酸化物膜
の上に形成される少なくとも1層からなる第3層目以降
の金属酸化物膜4は、酸化錫を主体とするとともに厚み
の合計が150nm以上450nm以下、好ましくは3
00nm以上400nm以下の膜が好ましい。第3層目
以降の金属酸化物膜の膜厚は、薄すぎると日射熱遮蔽性
能や断熱性能が低下し、厚すぎると透過光線が白濁する
場合がある。この構成例では、第3層目以降の酸化錫を
主体とする膜に、フッ素およびアンチモンから選ばれる
少なくとも1種が添加されていることが好ましい。
【0019】なお、酸化錫を主体とする膜には、フッ素
やアンチモン以外にも、シリコン、アルミニウム、亜
鉛、銅、インジウム、ビスマス、ガリウム、ホウ素、バ
ナジウム、マンガン、ジルコニウム、ニオブ、鉄、コバ
ルト、クロム、ニッケル、タングステン、チタンなどが
添加されていても構わない。また、塩素、臭素などのハ
ロゲン元素が含まれていてもよい。
【0020】次に、ガラス板を構成する基礎成分の特性
と好ましい割合について説明する。SiO2はガラスの
骨格を形成する主成分であり、SiO2の割合が65重
量%未満ではガラスの耐久性が低下し、80重量%を超
えるとガラスの溶解が困難となるため、SiO2の割合
は65重量%以上80重量%以下とする。Al23は必
須の成分ではないがガラスの耐久性を向上させる成分で
あり、5重量%を超えるとガラスの溶解が困難になるの
で5重量%以下とする。B23も必須の成分ではないが
ガラスの耐久性を向上させ、また溶解助剤として使用さ
れる。ただし、5重量%を超えるとB23の揮発などに
よる成形時の不都合が生じるので5重量%以下とする。
【0021】MgOおよびCaOはガラスの耐久性を向
上させるとともに成形時の失透温度、粘度を調整するた
めに用いられる。MgOは10重量%を超えると失透温
度が上昇するので10重量%以下とする。CaOは5重
量%未満あるいは15重量%を超えると失透温度が上昇
するので5重量%以上15重量%以下とする。MgOと
CaOとの合計量が5重量%未満ではガラスの耐久性が
低下し、15重量%を超えると失透温度が上昇するの
で、MgOとCaOとの合計量は5重量%以上15重量
%以下とする。
【0022】Na2OおよびK2Oはガラスの溶解促進剤
として用いられる。Na2Oが10重量%未満あるいは
Na2OとK2Oの合計量が10重量%未満では溶解促進
効果が乏しく、Na2Oが18重量%を超えるか、また
はNa2OとK2Oの合計量が20重量%を超えるとガラ
スの耐久性が低下する。このため、Na2OとK2Oの合
計量は10重量%以上20重量%以下とする。K2Oは
Na2Oに比べれば高価であるので、K2Oの割合は5重
量%以下が好ましい。
【0023】なお、ガラス板にはその他の微量成分が添
加されていてもよい。例えばCoO、NiO、Se、C
23、ZnO、MnO、SnO2およびMoO3から選
択した1または2以上の成分を、好ましくは合計量が1
重量%以下の範囲で、あるいはSO3に換算したSを、
好ましくは1重量%以下の範囲で添加することにより、
色調や還元度を調整してもよい。
【0024】次に金属酸化物膜の成膜方法について説明
する。金属酸化物膜の成膜方法は、真空蒸着法、スパッ
タリング法、塗布法などであってもよいが、化学気相法
(CVD法)、および溶液スプレー法、分散液スプレー
法、粉末スプレー法などのスプレー法のように被膜形成
原料の熱分解を伴う方法が、生産性および被膜耐久性の
観点から好ましく、また成膜後にガラス板の風冷および
化学強化が可能である点からも好ましい。
【0025】CVD法では、金属酸化物膜となる金属化
合物を含む被膜形成用の蒸気が原料として用いられる。
また、溶液スプレー法では金属化合物を含む溶液が、分
散液スプレー法では金属化合物の微粒子を分散させた分
散液が、粉末スプレー法では金属化合物の粉末が、それ
ぞれ原料として用いられる。これらの原料が高温のガラ
ス板の表面に供給され、熱分解されて金属酸化物膜が形
成される。
【0026】なお、スプレー法では、予め各成分を混合
した液を微小な液滴・粉末として噴霧してもよいし、各
成分を別個に液滴・粉末として同時に噴霧・反応させて
もよい。しかし、スプレー法は、液滴の制御や、反応生
成物、未分解生成物など排気されるべき生成物の制御が
難しいために膜厚の均一性が得にくく、ガラスの歪も大
きくなる。したがって、CVD法による成膜がより好ま
しい。
【0027】被膜形成原料の熱分解を伴う方法により各
金属酸化物膜を形成する場合には、一般には、予め切断
され、加熱されたガラス板上に金属酸化物が供給され
る。しかし、フロート法によるガラス板製造工程におけ
るガラスリボン上に成膜すれば、ガラス成形時(フロー
ト成形)の熱エネルギーを利用できるため、成膜のため
にガラス板を加熱する工程を省略できる。特に、CVD
法を錫フロート槽空間で行えば、徐冷点以上の温度を有
するガラス表面にも成膜できるため、膜の性能、成膜反
応速度および成膜反応効率の向上が可能となる。また、
ピンホール(膜抜け)などの欠点も抑制できる。
【0028】フロート法におけるガラスリボン上にCV
D法により金属酸化物膜を成膜するための装置の一形態
を図2に示す。図2に示したように、この装置では、溶
融炉(フロート窯)11から錫フロート槽(フロートバ
ス)12内に流れ出し、錫浴15上を帯状に移動するガ
ラスリボン10の表面から所定距離を隔て、所定個数の
コータ16(図示した形態では3つのコータ16a,1
6b,16c)が錫フロート槽12内に配置されてい
る。これらのコータからは、ガス状の被膜形成原料が供
給され、ガラスリボン10上に連続的に被膜が形成され
ていく。ガラスリボンの温度は、コータ16の直前で所
定温度となるように、錫フロート槽内に配置されたヒー
タおよびクーラ(図示省略)により調整される。各膜が
形成されたガラスリボン10は、ローラ17により引き
上げられて、徐冷炉13へと送り込まれる。なお、徐冷
炉13で徐冷されたガラス板は、図示を省略するフロー
ト法汎用の切断装置により、所定の大きさのガラス板へ
と切断される。
【0029】ガラスリボン上への成膜は、CVD法とス
プレー法とを併用して行ってもよい。例えば、CVD法
とスプレー法とをこの順に実施することにより(例え
ば、錫フロート槽空間内においてCVD法による成膜を
実施し、錫フロート槽空間よりガラスリボン進行方向下
流側に設置したスプレーガン18を用いたスプレー法に
よる成膜を実施することにより)、所定の積層構造を実
現してもよい。この方法によれば、優れた特性を示す積
層膜を効率よく形成できる。
【0030】CVD法およびスプレー法により金属酸化
物膜を成膜する場合の原料を以下に例示する。CVD法
で成膜する酸化シリコン膜のシリコン原料としては、モ
ノシラン、ジシラン、トリシラン、モノクロロシラン、
1,2-ジメチルシラン、1,1,2-トリメチルジシラン、1,1,
2,2-テトラメチルジシラン、テトラメチルオルソシリケ
ート、テトラエチルオルソシリケートなどが挙げられ、
酸化原料としては、酸素、水蒸気、乾燥空気、二酸化炭
素、一酸化炭素、二酸化窒素、オゾンなどが挙げられ
る。また、シランを使用した場合にガラス表面に到達す
るまでの酸化を防止する目的と、酸化シリコン膜の屈折
率制御のため、エチレン、アセチレン、トルエンなどの
不飽和炭化水素を添加してもかまわない。またテトラメ
チルオルソシリケート、テトラエチルオルソシリケート
などを使用した場合には成膜速度向上のため、アルミニ
ウムイソプロポキシドなどを添加してもかまわない。
【0031】CVD法で成膜する酸化錫膜の錫原料とし
ては、モノブチル錫トリクロライド、四塩化錫、ジメチ
ル錫ジクロライド、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチ
ル錫ジクロライド、テトラメチル錫、テトラブチル錫、
テトラオクチル錫などが挙げられ、酸化原料としては、
酸素、水蒸気、乾燥空気などが挙げられる。
【0032】酸化錫膜にアンチモンを添加する場合に
は、三塩化アンチモン、五塩化アンチモンなどを併せて
用いればよく、フッ素を添加する場合には、フッ化水
素、トリフルオロ酢酸、ブロモトリフルオロメタン、ク
ロルジフルオロメタン、ジフルオロエタンなどを併用す
ればよい。
【0033】スプレー法で成膜するシリコン原料として
は、テトラメチルオルソシリケート、テトラエチルオル
ソシリケートなどが挙げられ、また成膜速度向上のため
ジルコニウムアセチルアセテートなどを添加してもかま
わない。
【0034】スプレー法で成膜する酸化錫膜の錫原料と
しては、四塩化錫、ジブチル錫ジクロライド、テトラメ
チル錫、ジオクチル錫ジクロライド、ジメチル錫ジクロ
ライド、テトラオクチル錫、ジブチル錫オキサイド、ジ
ブチル錫ジラウレート、ジブチル錫脂肪酸、モノブチル
錫脂肪酸、モノブチル錫トリクロライド、ジブチル錫ジ
アセテート、ジオクチル錫ジラウレートなどが挙げられ
る。
【0035】次に、本発明の複層ガラスについて図3を
参照しながら説明する。本発明の複層ガラスでは、透明
遮熱ガラス21が、開口部に設置されたときに室外側ガ
ラス板となることが好ましい。室内側ガラス板として
は、透明遮熱ガラスを用いてもよいが、膜を形成してい
ない通常のガラス22で足りる。透明遮熱ガラス21と
ガラス22とは、通常行われているように、乾燥剤を含
むスペーサ23を介し、封着剤25により周縁部におい
て接合されている。透明遮熱ガラス21は、その表面に
形成された金属酸化物膜26が空気層24側となるよう
に配置することが好ましい。なお、空気層24は、不活
性ガス層としてもよい。ガラス21,22の間隔は、6
〜12mm程度が好適である。
【0036】図4に示すように、金属酸化物膜36が形
成された透明遮熱ガラス31ともう1枚のガラス32と
の間を減圧層34としてもよい。減圧層を有する真空断
熱ガラスによれば、ガラス間の間隔が狭くても大きな断
熱および遮熱効果が得られる。したがって、全体を薄く
して既存の窓枠を取り替えることなく利用できる複層ガ
ラスとすることもできる。真空断熱ガラスは、一対のガ
ラス31,32の間に多数の微細な円柱状のスペーサ3
3を介在させ、このスペーサによりガラスの間隔を保持
しながら、図示を省略する減圧用のガラス貫通孔からガ
ラス間を減圧して作製される。減圧層34の気圧は、
1.0Pa以下、例えば0.01〜1.0Pa程度が好
ましい。減圧層34は、ガラス31,32の外周に沿っ
て配置されたシール部材35により予め封止されてい
る。シール部材35としては、低融点ガラス(例えば融
点400〜600℃)が適している。この低融点ガラス
は、封止の際に軟化点を超える温度にまで加熱される。
なお、真空断熱ガラスとする場合も、透明遮熱ガラス3
1は、金属酸化物膜36が減圧層34に面する室外側ガ
ラス板として配置することが好ましい。
【0037】室内から室外への放熱を抑制することを主
目的とする場合には、金属酸化物膜を形成したガラス板
は、通常、室内側に配置される。しかし、ここでは、室
外から室内への日射の流入を抑制しているために、透明
遮熱ガラスは、膜面を内側として室外側に配置する。こ
の複層ガラスでは、特に、室外側からの赤外線が微量成
分を添加したガラスに吸収され、このガラスから再放射
されるエネルギーの室内側への流入が金属酸化物膜によ
り抑制されるため、高い日射熱遮蔽性能を得ることがで
きる。
【0038】上記複層ガラスによれば、具体的には、日
射熱取得率を0.58以下、好ましくは0.49以下、
SHGC値を0.57以下、好ましくは0.48以下と
することができる。ここで、“SHGC”(Solar Heat
Gain Coefficient)値とは、米国における日射熱遮蔽
性能の指標であり、JISに規定されている日射熱取得
率に対応する。米国エネルギー省は、日本の次世代省エ
ネ基準に相当する基準としてENERGYSTAR W
indows Criteriaを定めており、これに
よると、温暖な米国南部の気候(Southern Climate)に
適合する基準は、窓全体としては、0.40以下とされ
ている。この数値は、ガラスのみに換算すると、0.5
7以下となる。なお、この換算は、米国エネルギー省か
ら提供されているソフトウェアWindows4.1に
より行うことができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、下記実施例により制限されるもの
ではない。
【0040】(サンプル1〜3、7〜10、12〜1
4)所定のガラス組成を得るように、珪砂、苦灰石、石
灰石、シーダ灰、ぼう硝、酸化第二鉄および炭素系還元
剤を適宜混合し、この原料を電気炉中で1450℃で加
熱溶融した。上記原料を4時間溶融した後、ステンレス
板上に流し出し、室温まで徐冷して厚さ約5mmのガラ
ス板とし、さらに厚さが3mmとなるように研磨した。
なお、ガラス板の着色成分以外の基礎組成は、重量%で
表示して、SiO2:71%、Al23:1.5%、M
gO:4%、CaO:8%、Na2O:15%、K2O:
0.8%とした。
【0041】次いで、洗浄、乾燥したガラス板を、大気
開放型の搬送炉のメッシュベルトに乗せて加熱炉を通し
ながら約570℃まで加熱し、ガラス板の表面に、モノ
ブチル錫トリクロライドの蒸気および酸素からなる混合
ガス、モノシラン、酸素および窒素からなる混合ガス、
モノブチル錫トリクロライドの蒸気、酸素、水蒸気、窒
素およびフッ化水素からなる混合ガスを順次供給して、
ガラス板上に、酸化錫膜(SnO2膜)、酸化シリコン
膜(SiO2膜)、フッ素が添加された酸化錫膜(Sn
2:F膜)をこの順に積層した。なお、フッ素の添加
量は、0.2重量%となるように調整した。
【0042】こうして得た各透明遮熱ガラスについて、
鉄成分、金属酸化物膜各層の膜厚、可視光透過率、日射
透過率、透過色調を(表1)に示す。
【0043】(サンプル4〜6、11)上記と同様にし
て作製したガラス板を、大気開放型の搬送炉のメッシュ
ベルトに乗せて加熱炉を通しながら約570℃まで加熱
し、ガラス板の表面に、モノブチル錫トリクロライドの
蒸気および酸素からなる混合ガス、モノシラン、酸素お
よび窒素からなる混合ガス、モノブチル錫トリクロライ
ドの蒸気、酸素、水蒸気、窒素および三塩化アンチモン
の蒸気からなる混合ガス、モノブチル錫トリクロライド
の蒸気、酸素、水蒸気、窒素およびフッ化水素からなる
混合ガスを順次供給して、ガラス板上に、酸化錫膜(S
nO2膜)、酸化シリコン膜(SiO2膜)、アンチモン
が添加された酸化錫膜(SnO2:Sb膜)、フッ素が
添加された酸化錫膜(SnO2:F膜)をこの順に積層
した。なお、アンチモンの添加量は錫に対するモル比で
0.02、フッ素の添加量は上記と同様(0.2重量
%)とした。
【0044】こうして得た透明遮熱ガラスについて、鉄
成分、金属酸化物膜各層の膜厚、可視光透過率、日射透
過率、透過色調を(表1)に併せて示す。
【0045】また、上記サンプル1〜8および10〜1
4から得た各透明遮熱ガラスと、厚さ3mmの通常組成
のフロートガラス板とを用いて、図3に示したような複
層ガラスを作製した。具体的には、ガラス間に所定厚さ
の空気層が保持されるように、両ガラス板の周縁部に乾
燥剤を充填したアルミニウム製スペーサを配置し、これ
らをブチルゴムで密封した。空気層の厚さは、サンプル
6では6mm、それ以外では12mmとした。また、サ
ンプル14では透明遮熱ガラスを室内側ガラス板として
配置したが、それ以外では透明遮熱ガラスを室外側ガラ
ス板とした。なお、透明遮熱ガラスは、いずれの場合も
金属酸化物膜が空気層側となるように配置した。
【0046】さらに、上記サンプル9により得た透明遮
熱ガラスと、厚さ3mmの通常のフロートガラス板とを
用いて、図4に示したような減圧層を備えた複層ガラス
を作製した。減圧層の間隔は0.3mmに保持し、内部
を約0.01Paにまで減圧した。透明遮熱ガラスは室
外側ガラス板として配置した。
【0047】こうして得た各複層ガラスのSHGC値お
よび日射熱取得率(η)を(表1)に併せて示す。なお、
表1では、本発明の目的を達成するために好ましくない
数値に下線を付した。ただし、下線は参考のために付し
たものであって表1の下線により本発明が限定されるも
のではない。
【0048】
【表1】
【0049】なお、得られたガラスの可視光透過率およ
び複層ガラスの日射熱取得率はJIS R3106−1
985に従って測定し、透過色はJIS Z8722−
1982に従って日立製作所製330型分光光度計を用
いて測定し、さらにJISZ8729−1980におい
て規定されるL*,a*,b*表示系クロマティックネス
指数のa*,b*を計算した。複層ガラスの“SHGC”
値は、米国エネルギー省から提供されているソフトウェ
アWINDOW4.1を用いて計算した。
【0050】表1に示したように、サンプル1〜9の透
明遮熱ガラス(単層ガラス)は、可視光透過率が70%
以上、日射透過率が60%以下であり、サンプル1〜9
の複層ガラスは、日射熱取得率が0.58以下、SHG
C値が0.57以下である。一方、サンプル10では、
全鉄成分およびFeOが少なすぎるため、透明遮熱ガラ
スの日射透過率や複層ガラスの日射熱取得率が過大とな
っている。サンプル11では、全鉄成分およびFeOが
多すぎるため、透明遮熱ガラスの可視光透過率が低すぎ
る。サンプル12では、主として第1層の膜厚が厚すぎ
るためにa*の絶対値が5を超えている。サンプル13
では、透明遮熱ガラスの可視光透過率および透過色につ
いては好ましい結果が得られているが、主として第3層
の膜厚が薄すぎるために日射透過率や複層ガラスの日射
熱取得率が過大となっている。サンプル14では、透明
遮熱ガラスについては好ましい特性が得られているが、
複層ガラスについては透明遮熱ガラスを室内側に配置し
ているために日射熱取得率が過大となっている。
【0051】なお、透明遮熱ガラス、複層ガラスの各特
性について好ましい結果が得られたサンプル1〜9で
は、複層ガラスの可視光透過率がすべて64%以上とな
った。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の透明遮熱
ガラスによれば、ガラス板とガラス板上に形成された金
属酸化物膜との適切な組み合わせにより、高い可視光透
過性能と高い日射熱遮蔽性能とが両立している。また、
本発明の透明遮熱ガラスでは、上記に例示した金属酸化
物膜の適切な積層構造のみならず、ガラス中の鉄成分の
全量および価数の適切な調整により無彩色系の透過色調
が得られており、これにより、窓ガラスとしての品質が
向上している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の透明遮熱ガラスの一形態の部分断面
図である。
【図2】 本発明の透明遮熱ガラスの表面に金属酸化物
膜を形成する装置の一例の構成を示す図である。
【図3】 本発明の複層ガラスの一形態の部分断面図で
ある。
【図4】 本発明の複層ガラスの別の一形態の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ガラス板 2,3,4 金属酸化物膜 10 ガラスリボン 11 溶融炉 12 錫フロート槽 15 錫浴 16 コータ 17 ローラ 18 スプレーガン 21,31 透明遮熱ガラス 22,32 (通常の)ガラス 23,33 スペーサ 24 空気層 26,36 金属酸化物膜 34 減圧層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 浩一 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 末吉 幸雄 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス板の表面に複数の金属酸化物膜が
    積層された透明遮熱ガラスであって、可視光透過率が7
    0%以上であり、透過光のクロマティックネス指数(a
    *,b*)の絶対値がともに5以下であり、前記ガラス板
    が以下の基礎成分および着色成分を含有することを特徴
    とする透明遮熱ガラス。 (基礎成分) SiO2 :65重量%以上80重量%以下 Al23:5重量%以下 B23 :5重量%以下 MgO :10重量%以下 CaO :5重量%以上15重量%以下 Na2O:10重量%以上18重量%以下 K2O :5重量%以下 MgOとCaOとの合計量:5重量%以上15重量%以
    下 Na2OとK2Oとの合計量:10重量%以上20重量%
    以下 (着色成分) Fe23に換算した全酸化鉄:0.31重量%以上0.
    46重量%未満 FeO:0.090重量%以上0.14重量%以下
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の透明遮熱ガラスにおい
    て、日射透過率が60%以下であることを特徴とする透
    明遮熱ガラス。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の透明遮熱ガラ
    スにおいて、可視光透過率が75%以上であることを特
    徴とする透明遮熱ガラス。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の透明遮
    熱ガラスにおいて、ガラス板側から見て最外側の金属酸
    化物膜が、酸化錫を主体とする膜であることを特徴とす
    る透明遮熱ガラス。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の透明遮
    熱ガラスにおいて、ガラス板の表面に少なくとも3層の
    金属酸化物膜が積層され、前記ガラス板側から見て第1
    層目の金属酸化物膜は厚みが10nm以上50nm以下
    の酸化錫を主体とする膜であり、第2層目の金属酸化物
    膜は厚みが10nm以上40nm以下の酸化シリコンを
    主体とする膜であり、前記第2層目の金属酸化物膜上に
    形成された少なくとも1層からなる金属酸化物膜は厚み
    の合計が150nm以上450nm以下の酸化錫を主体
    とする膜であることを特徴とする透明遮熱ガラス。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の透明遮熱ガラ
    スにおいて、少なくとも1層の酸化錫を主体とする金属
    酸化物膜に、0.01重量%以上1重量%以下の割合で
    フッ素が添加されていることを特徴とする透明遮熱ガラ
    ス。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかに記載の透明遮
    熱ガラスにおいて、少なくとも1層の酸化錫を主体とす
    る金属酸化物膜に、錫に対するモル比により表示して
    0.01以上0.1以下の割合でアンチモンが添加され
    ていることを特徴とする透明遮熱ガラス。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の透明遮
    熱ガラスにおいて、フロート法によるガラス板製造工程
    におけるガラスリボン上に被膜形成原料の熱分解を伴う
    方法により複数の金属酸化物膜を積層し、前記ガラスリ
    ボンを切断して製造したことを特徴とする透明遮熱ガラ
    ス。
  9. 【請求項9】 複数のガラス板を空気層、減圧層または
    不活性ガス層を介して対向するように配置した複層ガラ
    スであって、前記ガラス板の少なくとも1枚が、請求項
    1〜8のいずれかに記載の透明遮熱ガラスであることを
    特徴とする複層ガラス。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の複層ガラスにおい
    て、金属酸化物膜が空気層、減圧層または不活性ガス層
    と接するように透明遮熱ガラスが配置されていることを
    特徴とする複層ガラス。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載の複層ガラ
    スにおいて、透明遮熱ガラスを室外側ガラス板として測
    定した日射熱取得率が0.58以下であることを特徴と
    する複層ガラス。
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