JP2001138444A - 熱硬化性樹脂化粧板及びその製造方法 - Google Patents
熱硬化性樹脂化粧板及びその製造方法Info
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Abstract
れた熱硬化性樹脂化粧板と、該熱硬化性樹脂化粧板を生
産性良く簡便且つ安価に製造するための熱硬化性樹脂化
粧板の製造方法を提供する。 【解決手段】熱硬化性樹脂含浸紙層の表面に撥液性模様
3を有し、該撥液性模様3の部分が周囲の含浸樹脂被覆
層4の表面に対して凹状部を形成している熱硬化性樹脂
化粧板である。原紙1の表面に撥液性模様3を形成した
後、熱硬化性樹脂を含浸乾燥し、撥液性模様3部以外の
部分に撥液性模様3よりも厚い含浸樹脂被覆層4を形成
して、撥液性模様3の部分を凹状部となした樹脂含浸模
様紙5を基材6上に載置し、前記凹状部を保持しつつ加
熱加圧成形して製造する。
Description
表面材や建築物又は車両等の内外装材として使用する熱
硬化性樹脂化粧板に関する。
脂化粧板は上記の如き各種の用途に広く使用されてい
る。これらは一般に、チタン紙等の吸水性の良い原紙の
表面に、木目等の所望の絵柄模様を印刷し、これにメラ
ミン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸してなる熱硬化性樹脂
含浸模様紙を、合板等の基材の上に載置したコア紙(ク
ラフト紙等の原紙にフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を
含浸したもの)の上に載置し、更に必要に応じてその上
にオーバーレイ紙(樹脂を含浸すると透明化する性質を
有する原紙に、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸し
たもの)を載置して、加熱加圧成形することによって製
造されている。
粧板の表面を鏡面状又は所望のテクスチャー状等の一定
の状態に仕上げる目的で、熱硬化性樹脂含浸模様紙若し
くはオーバーレイ紙の上に、鏡面状又は所望のテクスチ
ャー状の表面を有する金属板(鏡面板)を載置するのが
一般的である。
を有する熱硬化性樹脂化粧板を製造しようとすると、製
造しようとするテクスチャーの種類の分だけ予め鏡面板
を用意しておかなければならないので、製造コストが非
常に高いものになってしまう。また、この方法では、化
粧板の表面のテクスチャーを絵柄模様と同調させること
は極めて困難であるという問題点もある。
の同調が容易に可能な賦形法として、上記の様な機械的
な賦形法(メカニカルエンボス法)によらない、化学的
な賦形法(ケミカルエンボス法)も開発されている。こ
れは、絵柄模様の形成の為の印刷インキとして、含浸す
る熱硬化性樹脂の硬化反応を遅らせる作用を有する化学
物質(硬化抑制剤)を含有する印刷インキを少なくとも
一部に使用することによって、加熱加圧成形の際に当該
インキによる印刷部分の熱硬化性樹脂の硬化を遅らせ、
成形後に未硬化状態で残存した樹脂を除去することによ
って、凹部を形成する方法である(特開昭53−110
677号公報参照)。
同調も容易であるのみならず、使用する鏡面板は一種類
でも任意の所望のテクスチャーの形成が可能である利点
もある。しかしながら、未硬化状態で残存した樹脂の除
去作業や、未硬化状態の樹脂が付着した鏡面板の洗浄作
業等が煩雑で、生産性が上がらない他、特殊な薬剤を使
用することもあって、製造コストの低減はやはり困難で
ある。
熱加圧成形の際に、撥液性インキからなる撥液性模様の
転写層を有する転写シートを、熱硬化性樹脂含浸紙と鏡
面板との間に挿入することによって、加熱加圧成形と同
時に表面に撥液性模様を転写し、しかる後、表面全面に
透明塗料を塗布し、撥液性模様上で撥かせることによっ
て凹部を形成する方法の提案もある(特開平2−284
677号公報参照)。
製造に用いられる熱硬化性樹脂は、一般に要求物性の厳
しさから架橋密度の高い硬質の樹脂が用いられ、加熱加
圧成形硬化後の表面は他の樹脂等との接着性に著しく劣
るものであるから、成形後に塗布した透明塗料との密着
性の確保が難しく、各種物性の優れた熱硬化性樹脂化粧
板を得ることが困難であるという問題点があった。
における上記した問題点を解決する目的でなされたもの
であり、その目的とするところは、絵柄模様と同調した
凹状部を有する意匠性に優れた熱硬化性樹脂化粧板と、
該熱硬化性樹脂化粧板を生産性良く簡便且つ安価に製造
するための熱硬化性樹脂化粧板の製造方法を提供するこ
とにある。
するために、熱硬化性樹脂含浸紙層の表面に撥液性模様
を有し、該撥液性模様の部分が周囲の含浸樹脂被覆層の
表面に対して凹状部を形成していることを特徴とする熱
硬化性樹脂化粧板を提供する。
吸水性の良い原紙の表面に撥液性模様を形成した後、こ
れに該撥液性模様によって撥かれる熱硬化性樹脂を含浸
し乾燥させることによって、前記撥液性模様が形成され
た箇所を除く部分に、前記撥液性模様よりも厚い含浸樹
脂被覆層を形成して、前記撥液性模様の部分を凹状部と
なした樹脂含浸模様紙を作製し、しかる後、該樹脂含浸
模様紙を基材上に載置して、前記凹状部を保持しつつ加
熱加圧成形することを特徴とする熱硬化性樹脂化粧板の
製造方法を提供する。
面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の熱硬化
性樹脂化粧板の実施の形態を示す側断面図であり、図2
は本発明の熱硬化性樹脂化粧板の製造方法の実施の形態
を示す側断面図であり、図3は本発明の熱硬化性樹脂化
粧板の他の実施の形態を示す側断面図である。
れば、図1に示す様に、基材6上に熱硬化性樹脂が含浸
され硬化された樹脂含浸模様紙5が積層されて構成され
るものであって、該樹脂含浸模様紙5は、原紙1の表面
に撥液性模様3を有し、該撥液性模様3が設けられた箇
所を除く部分に、原紙1に含浸した熱硬化性樹脂の一部
が原紙1の表面上に残存することによって形成された含
浸樹脂被覆層4を有しており、該含浸樹脂被覆層4の膜
厚が、撥液性模様3の膜厚よりも厚く形成されてなるこ
とによって、撥液性模様3が設けられた箇所が他の部分
の表面、すなわち含浸樹脂被覆層4の表面と比較して凹
状部をなしているものである。
の表面には、撥液性模様3の他、必要に応じて撥液性を
有しない模様(以下、通常模様という)2が形成されて
いても良い。また、該樹脂含浸模様紙5と基材6との間
には、必要に応じて接着剤層(図示せず)若しくは熱硬
化性樹脂含浸紙からなるコア紙7が介在していても良
い。
に示す如く、吸水性の良い原紙1の表面に、必要に応じ
て通常模様2を形成(図2(a))した後、撥液性模様
3を形成し(図2(b))、しかる後、該撥液性模様3
によって撥かれる性質を有する熱硬化性樹脂を含浸させ
ると共に、原紙1中に含浸されずに原紙1の表面に残存
した熱硬化性樹脂によって含浸樹脂被覆層4を形成す
る。
表面上で撥液性模様3によって撥かれることにより、含
浸樹脂被覆層4は撥液性模様3上には形成されず、撥液
性模様3が設けられた箇所には凹状部が形成される(図
2(c))。
応じて熱硬化性樹脂含浸紙からなるコア紙7を介して、
基材6上に載置し、樹脂含浸模様紙5の表面上に金属板
(鏡面板)8を当接して加熱加圧し(図2(d))、原
紙1中に含浸された熱硬化性樹脂を硬化させて基材6や
コア紙7と一体化させることによって、目的の熱硬化性
樹脂化粧板を得ることができる(図2(e))。
2と撥液性模様3とが重複する箇所を有しない場合に
は、両者の形成順序は上記と逆であっても良いが、両者
が重複する箇所を有する場合には、上記した通り、通常
模様2の形成後に撥液性模様3を形成する必要がある。
化性樹脂の含浸が可能な吸水性の良い紙であれば良く、
例えば薄葉紙、チタン紙、上質紙、クラフト紙等が使用
可能である。中でも印刷適性と樹脂含浸適性の両面で優
れたチタン紙が最も好適である。また、基材6の表面の
質感を活かしたい場合等には、樹脂の含浸により透明化
する性質を有する所謂透明紙を使用しても良い。原紙1
の厚さには特に制約はないが、一般的には坪量20〜2
00g/m2程度の範囲内のものが使用される。
3がなす絵柄模様の種類には特に制約はなく、例えば木
目柄、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学図形、文字、記
号等、或いはそれらの2種以上の組み合わせ等、所望に
より任意である。撥液性模様3は、所望の絵柄模様の中
で凹状部として表現したい箇所に形成する。例えば木目
柄における導管溝部分等である。
彩模様と凹凸模様との同調効果を得る為、着色模様とす
ることが望ましい。また、撥液性模様3に艶消剤を添加
して艶消状とすると、含浸樹脂被覆層4の表面との艶差
により立体感がより強調された高意匠性の熱硬化性樹脂
化粧板を得ることができる。
て通常の印刷方法で設けることができる。印刷インキの
種類には特に制約はなく、油性インキであっても良い
が、樹脂含浸適性を考慮すると水性インキを使用するこ
とが望ましい。それは、水性インキの方が油性インキと
比較して含浸樹脂の水溶液との馴染みが良く、後の含浸
工程において迅速且つ均一に含浸可能であり、しかも含
浸樹脂との一体化によって優れた強度を発現することが
できるからである。
が、特にそのバインダー樹脂がカゼイン、エマルジョン
樹脂及び/又はラテックス樹脂を主成分とするものを使
用することが最も望ましい。これらのバインダー樹脂
は、インキの印刷後に乾燥工程を経ることによって難水
溶化する性質を有しており、後の樹脂含浸工程において
含浸樹脂の水溶液に再溶解しにくいので、絵柄模様を損
なうことがなく、且つ含浸樹脂の汚染のおそれもないか
らである。
クリル系、酢酸ビニル系、スチレン系、ウレタン系等、
上記ラテックス樹脂としては、例えばスチレン−ブタジ
エン系、アクリロニトリル−ブタジエン系、メチルメタ
クリレート−ブタジエン系等を使用することができる。
及び/又はラテックス樹脂の他に、インキの安定性の向
上を目的として、例えばポリビニルアルコール等の水溶
性樹脂や、多糖類、セルロース誘導体等の水溶性高分子
等を併用したものであっても良い。
く、例えばグラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリ
ーン印刷法、フレキソ印刷法、凸版印刷法、インクジェ
ット印刷法等の任意の印刷方法によることができる。ま
た、下地着色を目的としてベタインキ層を設ける場合に
は、該ベタインキ層の形成方法として、上記各種の印刷
方法の他、例えばロールコート法、グラビアコート法、
ロッドコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート
法、スプレーコート法、リップコート法、ダイコート法
等の任意のコーティング方法によることもできる。
類にも特に制約はなく、通常模様2に使用する印刷イン
キと同種のものであっても異なっていても良いが、撥液
性のバインダー樹脂を使用した印刷インキを使用する
か、若しくは任意の印刷インキに撥液剤を添加したもの
を使用する必要がある。
リコーン系樹脂又はフッ素系樹脂等、撥液剤としては例
えばポリエチレンワックス等のパラフィン類や、脂肪酸
又はその誘導体、金属石鹸、シリコーン系化合物、フッ
素系化合物等の低表面張力の物質が使用され、中でもシ
リコーン系化合物又はフッ素系化合物からなる撥液剤が
撥液効果の面で最も優れている。
化性樹脂化粧板において含浸樹脂被覆層4によって保護
されることなく表面に露出する層であるから、化粧板の
機械的及び化学的表面物性の観点からは、熱硬化性樹脂
又は電離放射線硬化性樹脂等の硬化性樹脂をバインダー
とする印刷インキによって形成することが望ましい。
艶消状とする場合には、硬化性樹脂をバインダーとする
印刷インキから形成すると、成形時の熱や圧力の作用に
よって艶消感が失われることなく、視覚的立体感に優れ
た化粧板が容易に得られる利点がある。
系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹
脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ジアリルフタレート系
樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アミ
ノアルキド系樹脂、シリコーン系樹脂等の熱硬化性樹脂
や、(メタ)アクリレート系樹脂、不飽和ポリエステル
系樹脂等の電離放射線硬化性樹脂等を使用することがで
きる。
約はなく、通常模様2と同調していても非同調であって
も良いが、一般的には同調させた方がより意匠性に優れ
た熱硬化性樹脂化粧板を得ることができる。また、撥液
性模様3の面積率が高過ぎたり、撥液性模様3として特
に大面積の画線部が含まれていたりすると、撥液効果に
よる含浸樹脂被覆層4への凹状部の形成が十分に達成さ
れない場合があるので注意を要する。一般的には、例え
ば木目柄における導管溝模様等の様に、点状乃至細線状
の模様が採用される。
した原紙1に含浸する熱硬化性樹脂としては、従来より
係る熱硬化性樹脂化粧板の製造用に使用されている公知
の任意の熱硬化性樹脂を採用することができる。具体的
には、例えばメラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ジアリ
ルフタレート系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、アルキド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹
脂、フェノール系樹脂、尿素系樹脂等である。これらは
一般に、水中に溶解又は分散した水系含浸液の形で原紙
1に含浸される。
性模様3を形成した原紙1の撥液性模様3面側から行っ
ても良いし、反対面側から行っても良い。また、片面ず
つ2回に分けて含浸させたり、両面から同時に含浸させ
たりしても良い。熱硬化性樹脂の含浸率(含浸後の重量
に占める含浸樹脂の重量の比率)は、通例20〜80%
程度であり、中でも40〜70%程度の範囲内が最も望
ましい。また、物性に優れた熱硬化性樹脂化粧板を得る
為には、原紙1の全体に均一に樹脂が含浸されることが
重要である。
が強化される他、通常模様2を有する場合には通常模様
2と原紙1とが含浸樹脂によって一体化される。更に、
含浸樹脂の一部は原紙1に含浸されずに原紙1の表面上
に残存して含浸樹脂被覆層4を形成し、該含浸樹脂被覆
層4は、撥液性模様3が形成された箇所においては該撥
液性模様3によって撥かれることによって凹状部を形成
する。
を基材6上に載置し、樹脂含浸模様紙5の表面に金属板
(鏡面板)を載置して加熱加圧成形することによって、
本発明の熱硬化性樹脂化粧板が得られる訳であるが、こ
こで使用する基材6の種類には特に制約はなく、目的と
する熱硬化性樹脂化粧板の用途に応じて任意であり、例
えば木材単板、合板、集成材、パーティクルボード、中
密度繊維板、硬質繊維板等の木質基材や、板紙、織布、
不織布、樹脂含浸紙、樹脂含浸布等の繊維質基材、石膏
ボード、スレート板、珪酸カルシウム板、スラグ石膏
板、木毛セメント板、スラグセメント板、軽量気泡コン
クリート板、ガラス繊維強化コンクリート板等の無機質
基材、鋼板、真鍮板、アルミニウム板、ジュラルミン
板、ステンレス板等の金属基材、アクリル樹脂板、スチ
ロール樹脂板、ABS樹脂板、ポリカーボネート樹脂
板、ナイロン樹脂板、ポリスチレン樹脂板、ポリプロピ
レン樹脂板、ポリエステル樹脂板、ガラス繊維強化プラ
スチック板等の合成樹脂基材等、或いはこれらから選ば
れる2種以上の複合体又は積層体等を適宜使用すること
ができる。
には、必要に応じて適宜の接着剤を介して載置しても良
いし、接着剤等を介さずに直接載置しても良い。また、
必要に応じて、従来のメラミン樹脂化粧板等におけると
同様、コア紙7を介して載置積層することもできる。
は未晒クラフト紙、ガラス繊維不織布等の適宜の原紙に
未硬化状態の熱硬化性樹脂が含浸されているものであ
り、該熱硬化性樹脂としては、例えばメラミン系樹脂、
エポキシ系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ベンゾグ
アナミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、不
飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、尿素系樹
脂等、任意であり、目的の熱硬化性樹脂化粧板に要求さ
れる物性等に応じて適宜選択すれば良い。具体例を挙げ
れば、従来よりメラミン樹脂化粧板用のコア紙として広
く採用されているフェノール樹脂含浸クラフト紙等を使
用することができる。
6上に積層し接着するための加熱加圧成形方法として
は、上述した金属板(鏡面板)8を当接して平圧プレス
する方法の他、円圧式の連続ラミネート方式を採用する
こともできる。特に、金属製無端ベルトを使用した連続
ラミネート方式を採用すると、表面の反りや波打ち等が
なく、しかも層間密着性良く稠密に硬化一体化された高
品質の熱硬化性樹脂化粧板を、高速度で連続的に製造で
きる利点がある。
浸樹脂被覆層4の表面形状は、使用する金属板(鏡面
板)8や金属製無端ベルトの表面形状がそのまま賦形さ
れたものとなるから、これらの金属板(鏡面板)8や金
属製無端ベルトとして、表面が鏡面状の平滑面に研磨さ
れたものを使用すれば、表面の光沢度や平滑性に優れた
熱硬化性樹脂化粧板を得ることができる。
やテクスチャー状の金属板(鏡面板)8や金属製無端ベ
ルトを使用することによって、所望の任意の表面仕上げ
状態の熱硬化性樹脂化粧板を得ることも可能である。
施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸
脱しない範囲において種々の変形が可能である。
1に示した実施の形態における1枚の樹脂含浸模様紙5
を、樹脂の含浸により透明化する性質を有する原紙であ
る透明紙11に、撥液性模様3を形成後、熱硬化性樹脂
を含浸し、撥液性模様3上に凹状部を有する含浸樹脂被
覆層4を形成した表面樹脂含浸模様紙51と、通常の原
紙12に通常模様2を形成して熱硬化性樹脂を含浸して
なる中間樹脂含浸模様紙52とを、表面側から順次積層
した2枚の樹脂含浸模様紙51、52によって置換した
ものである。
性模様3とが透明紙11で隔離されているので、見る角
度によって通常模様2と撥液性模様3やそれによる凹状
部との位置関係が変化して見えることにより、深み感や
視覚的立体感に優れた高意匠性の熱硬化性樹脂化粧板を
得ることができる。
チタン紙に、カゼインを主成分とした水性インキを使用
して、ダイレクトグラビア印刷方式によって木目模様を
印刷し、更にインラインで、シリコーン系撥液剤を添加
した硬化型ウレタン樹脂系インキを使用して、ダイレク
トグラビア印刷方式によって前記木目模様と同調した導
管模様状に撥液性模様を印刷形成した。
性質を有する水性メラミン系樹脂液を浸漬含浸し、撥液
性模様上の含浸樹脂被覆層を十分に撥かせて凹状部を形
成した後、十分に乾燥させた。その際、含浸乾燥後の樹
脂含浸模様紙の坪量が200g/m2となる様に樹脂含
浸量を調節した。
ノール樹脂含浸クラフト紙)を介して基材(アルミニウ
ム板)上に載置し、樹脂含浸模様紙の表面に鏡面板を当
接させて加熱加圧成形硬化させて、本発明の熱硬化性樹
脂化粧板を得た。
造方法によれば、表面に絵柄模様と同調した凹状部によ
るテクスチャーを有する意匠性に優れた熱硬化性樹脂化
粧板を、特殊な高価な薬剤を使用したり煩雑な製造工程
を経たりする必要なく、生産性良く簡便且つ安価に得る
ことができる。
す側断面図である。
の形態を工程順に示す側断面図である。
を示す側断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】熱硬化性樹脂含浸紙層の表面に撥液性模様
を有し、該撥液性模様の部分が周囲の含浸樹脂被覆層の
表面に対して凹状部を形成していることを特徴とする熱
硬化性樹脂化粧板。 - 【請求項2】吸水性の良い原紙の表面に撥液性模様を形
成した後、これに該撥液性模様によって撥かれる熱硬化
性樹脂を含浸し乾燥させることによって、前記撥液性模
様が形成された箇所を除く部分に、前記撥液性模様より
も厚い含浸樹脂被覆層を形成して、前記撥液性模様の部
分を凹状部となした樹脂含浸模様紙を作製し、しかる
後、該樹脂含浸模様紙を基材上に載置して、前記凹状部
を保持しつつ加熱加圧成形することを特徴とする熱硬化
性樹脂化粧板の製造方法。
Priority Applications (2)
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
WO2016114409A1 (ja) * | 2015-01-15 | 2016-07-21 | 大日本印刷株式会社 | 高輝度インキ組成物、高輝度原紙、及び熱硬化性樹脂化粧板 |
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-
1999
- 1999-11-12 JP JP32241899A patent/JP4269446B2/ja not_active Expired - Fee Related
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