JP2019123188A - 化粧シート、化粧板、化粧シートの製造方法及び化粧板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストの増加を抑制するとともにグロスマット表現が可能な、化粧シート、化粧シートの製造方法、化粧板及び化粧板の製造方法の提供。【解決手段】原紙2と、原紙2の一方の面に積層された絵柄模様層4と、を備え、絵柄模様層4の少なくとも一部は、熱可塑性樹脂粒子を含む化粧シート1であり、絵柄模様層4は、熱可塑性樹脂粒子を含む熱可塑性樹脂粒子保有部4aと、熱可塑性樹脂粒子を含まない熱可塑性樹脂粒子非保有部4bと、を有し、熱可塑性樹脂粒子非保有部4bが形成する模様の位置と、熱可塑性樹脂粒子保有部4aが形成する模様の位置と、が同調している化粧シート1。【選択図】図1
Description
本発明は、建築物の床面、壁面、天井等の内装、家具、各種キャビネット等の表面装飾材料、建具の表面化粧、車両内装等に用いられる化粧板、その化粧板の製造方法、その化粧板を製造するための化粧シート及びその化粧シートの製造方法に関する。
化粧板の製造方法としては、特許文献1に開示されているように、絵柄模様を印刷した原紙に熱硬化性樹脂を含浸させ、樹脂を含浸させた原紙を基材と積層し、金属板を用いて加熱加圧成形することで、化粧板を形成する技術が知られている。この従来の技術によれば、加熱加圧成形時に用いる金属板にエンボス形状を設けることで、エンボス形状の粗密度合いに応じたグロスマット表現を化粧板に付与することもできる。
しかしながら、特許文献1に記載されている技術では、加熱加圧成形時に用いる金属板を、グロスマット表現毎、すなわち、化粧板のデザイン毎に用意する必要があり、製造コストが増大するという問題点がある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、製造コストの増大を抑制するとともにグロスマット表現が可能な、化粧シート、化粧シートの製造方法、化粧板及び化粧板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、製造コストの増大を抑制するとともにグロスマット表現が可能な、化粧シート、化粧シートの製造方法、化粧板及び化粧板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る化粧シートは、原紙と、前記原紙の一方の面に積層された絵柄模様層と、を備え、前記絵柄模様層の少なくとも一部は、熱可塑性樹脂粒子を含んでいる。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る化粧板は、上述の化粧シートと、前記原紙の他方の面に形成された基材と、を備えている。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る化粧板は、上述の化粧シートと、前記原紙の他方の面に形成された基材と、を備えている。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る化粧シートの製造方法は、原紙と、前記原紙の一方の面に形成された絵柄模様層と、を備える化粧シートの製造方法であって、前記絵柄模様層の少なくとも一部を、熱可塑性樹脂粒子を塗布して形成する工程である熱可塑性樹脂粒子塗布工程を含んでいる。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る化粧板の製造方法は、原紙と、前記原紙の一方の面に形成された絵柄模様層と、前記原紙の他方の面に形成された基材と、を含む化粧板の製造方法であって、前記原紙に熱硬化性樹脂を含浸させる熱硬化性樹脂含浸工程と、前記熱硬化性樹脂含浸工程で前記熱硬化性樹脂を含浸させた前記原紙を、前記基材に積層し、前記原紙と前記基材とを加熱加圧成形して一体化する一体化工程と、を含んでいる。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る化粧板の製造方法は、原紙と、前記原紙の一方の面に形成された絵柄模様層と、前記原紙の他方の面に形成された基材と、を含む化粧板の製造方法であって、前記原紙に熱硬化性樹脂を含浸させる熱硬化性樹脂含浸工程と、前記熱硬化性樹脂含浸工程で前記熱硬化性樹脂を含浸させた前記原紙を、前記基材に積層し、前記原紙と前記基材とを加熱加圧成形して一体化する一体化工程と、を含んでいる。
本発明の一態様によれば、化粧シートを基材に積層して加熱加圧成形する際に、絵柄模様層に含まれる熱可塑性樹脂が軟化し、加熱加圧成形時に発生する水蒸気により熱可塑性樹脂ビーズが表層へ押し上げられることで、成形された化粧板の上に、表面凹凸がある部分と、表面凹凸がない部分とを設けて、グロスマット表現を行うことが可能となる。
このため、従来技術ではグロスマット表現をする際に必要であった金属板が不要となり製造コストの増加を抑制することが可能となるとともにグロスマット表現が可能な、化粧シート、化粧シートの製造方法、化粧板及び化粧板の製造方法を提供することが可能となる。
このため、従来技術ではグロスマット表現をする際に必要であった金属板が不要となり製造コストの増加を抑制することが可能となるとともにグロスマット表現が可能な、化粧シート、化粧シートの製造方法、化粧板及び化粧板の製造方法を提供することが可能となる。
図面を参照して、本発明の第一実施形態を以下において説明する。以下の説明で参照する図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚さと平面寸法との関係や、各層の厚さの比率等は、現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚さや寸法は、以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
さらに、以下に示す第一実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質や、それらの形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることが可能である。また、以下の説明における「左右」や「上下」の方向は、単に説明の便宜上の定義であって、本発明の技術的思想を限定するものではない。よって、例えば、紙面を90度回転すれば「左右」と「上下」とは交換して読まれ、紙面を180度回転すれば「左」が「右」になり、「右」が「左」になることは勿論である。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(化粧シート1の構成)
図1を用いて、化粧シート1の構成について説明する。
図1中に表すように、化粧板用化粧紙である化粧シート1は、原紙2と、絵柄模様層4と、を備えている。
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(化粧シート1の構成)
図1を用いて、化粧シート1の構成について説明する。
図1中に表すように、化粧板用化粧紙である化粧シート1は、原紙2と、絵柄模様層4と、を備えている。
(原紙2の構成)
図1を参照して、原紙2の詳細な構成を説明する。
原紙2は、樹脂の含浸が可能な、吸水性のよい紙等の繊維質シート状体を用いて形成されている。
原紙2の材料としては、例えば、薄葉紙、チタン紙、上質紙、晒クラフト紙、未晒クラフト紙等を用いることが可能である。また、前述した材料のうち、印刷適性と樹脂含浸適性の両面で優れたチタン紙が、原紙2の材料としては最も好適である。また、後述する基材6の表面の質感を活用する場合等には、樹脂の含浸により透明化する性質を有する紙として、透明紙を用いることが可能である。
原紙2の厚さは、特に制約するものではないが、例えば、坪量20[g/m2]以上200[g/m2]以下の範囲内に設定する。
図1を参照して、原紙2の詳細な構成を説明する。
原紙2は、樹脂の含浸が可能な、吸水性のよい紙等の繊維質シート状体を用いて形成されている。
原紙2の材料としては、例えば、薄葉紙、チタン紙、上質紙、晒クラフト紙、未晒クラフト紙等を用いることが可能である。また、前述した材料のうち、印刷適性と樹脂含浸適性の両面で優れたチタン紙が、原紙2の材料としては最も好適である。また、後述する基材6の表面の質感を活用する場合等には、樹脂の含浸により透明化する性質を有する紙として、透明紙を用いることが可能である。
原紙2の厚さは、特に制約するものではないが、例えば、坪量20[g/m2]以上200[g/m2]以下の範囲内に設定する。
また、原紙2は、熱硬化性樹脂を含浸している。
原紙2に含浸する熱硬化性樹脂としては、化粧シート1の製造用として使用されている公知の樹脂を用いることが可能である。すなわち、原紙2に含浸する熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、尿素系樹脂等を用いることが可能である。これらの熱硬化性樹脂は、一般に、水中に溶解、または、水中に分散した水系含浸液の形で、原紙2に含浸する。
原紙2に対する熱硬化性樹脂の含浸は、絵柄模様層4を形成した原紙2に対し、原紙2の一方の面の側から行ってもよいし、原紙2の他方の面の側から行ってもよい。含浸させる面に限定を設けなければ、含浸方法の選択性を持たせることができる。
原紙2に含浸する熱硬化性樹脂としては、化粧シート1の製造用として使用されている公知の樹脂を用いることが可能である。すなわち、原紙2に含浸する熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、尿素系樹脂等を用いることが可能である。これらの熱硬化性樹脂は、一般に、水中に溶解、または、水中に分散した水系含浸液の形で、原紙2に含浸する。
原紙2に対する熱硬化性樹脂の含浸は、絵柄模様層4を形成した原紙2に対し、原紙2の一方の面の側から行ってもよいし、原紙2の他方の面の側から行ってもよい。含浸させる面に限定を設けなければ、含浸方法の選択性を持たせることができる。
なお、原紙2の一方の面とは、図1中における原紙2の上側の面である。また、原紙2の他方の面とは、図1中における原紙2の下側の面である。
また、原紙2に対する熱硬化性樹脂の含浸は、原紙2の片面のそれぞれに対して、二回に分けて含浸させてもよく、また、原紙2の両面から同時に含浸させてもよい。また、予め樹脂を含浸・乾燥させた樹脂含浸オーバーレイシートを使用してもよい。含浸を複数回実施することで、原紙2に対する熱硬化性樹脂の含浸率(含浸後の原紙2の重量に占める含浸樹脂の重量の比率)を制御することができる。
原紙2に対する熱硬化性樹脂の含浸率は、例えば、20[%]以上80[%]以下の範囲内とすることが可能であり、中でも、40[%]以上70[%]以下の範囲内が最も望ましい。当該数値範囲内であれば、原紙2の柔軟性を維持しつつ、使用に耐え得る機械的強度を保持することができる。
また、物性に優れた化粧シート1を得るためには、原紙2の全体に対し、均一に熱硬化性樹脂が含浸されることが重要である。
また、原紙2に対する熱硬化性樹脂の含浸は、原紙2の片面のそれぞれに対して、二回に分けて含浸させてもよく、また、原紙2の両面から同時に含浸させてもよい。また、予め樹脂を含浸・乾燥させた樹脂含浸オーバーレイシートを使用してもよい。含浸を複数回実施することで、原紙2に対する熱硬化性樹脂の含浸率(含浸後の原紙2の重量に占める含浸樹脂の重量の比率)を制御することができる。
原紙2に対する熱硬化性樹脂の含浸率は、例えば、20[%]以上80[%]以下の範囲内とすることが可能であり、中でも、40[%]以上70[%]以下の範囲内が最も望ましい。当該数値範囲内であれば、原紙2の柔軟性を維持しつつ、使用に耐え得る機械的強度を保持することができる。
また、物性に優れた化粧シート1を得るためには、原紙2の全体に対し、均一に熱硬化性樹脂が含浸されることが重要である。
(絵柄模様層4の構成)
図1を参照して、絵柄模様層4の詳細な構成を説明する。
絵柄模様層4は、化粧シート1に絵柄を付与する層であり、図1中に表すように、原紙2の一方の面に積層されている。
絵柄模様層4が形成する絵柄模様の種類には、特に制約はなく、例えば、木目柄、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学図形、文字、記号等を単独で、または、二種類以上を組み合わせて形成してもよい。
また、絵柄模様層4は、熱可塑性樹脂で形成された粒子、即ち熱可塑性樹脂粒子(以下、「熱可塑性樹脂ビーズ」とも称する)を含む熱可塑性樹脂ビーズ保有部(熱可塑性樹脂粒子保有部)4aと、熱可塑性樹脂ビーズを含まない熱可塑性樹脂ビーズ非保有部(熱可塑性樹脂粒子非保有部)4bと、を有する。すなわち、絵柄模様層4の少なくとも一部は、熱可塑性樹脂ビーズを含む。
図1を参照して、絵柄模様層4の詳細な構成を説明する。
絵柄模様層4は、化粧シート1に絵柄を付与する層であり、図1中に表すように、原紙2の一方の面に積層されている。
絵柄模様層4が形成する絵柄模様の種類には、特に制約はなく、例えば、木目柄、石目柄、布目柄、抽象柄、幾何学図形、文字、記号等を単独で、または、二種類以上を組み合わせて形成してもよい。
また、絵柄模様層4は、熱可塑性樹脂で形成された粒子、即ち熱可塑性樹脂粒子(以下、「熱可塑性樹脂ビーズ」とも称する)を含む熱可塑性樹脂ビーズ保有部(熱可塑性樹脂粒子保有部)4aと、熱可塑性樹脂ビーズを含まない熱可塑性樹脂ビーズ非保有部(熱可塑性樹脂粒子非保有部)4bと、を有する。すなわち、絵柄模様層4の少なくとも一部は、熱可塑性樹脂ビーズを含む。
熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aは、例えば、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bの上に配置されている。
また、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aは、所望の絵柄模様の中で、艶消状、または、艶状の質感を表現する箇所等に形成する。なお、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aは、無色であっても着色であってもよい。
熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが形成する絵柄模様の種類には、特に制約は無く、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bが形成する絵柄模様と同調していても非同調であってもよいが、一般的には、同調させた方が、より意匠性に優れた化粧シート1を得ることが可能である。ここで、「同調」とは、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが形成する絵柄模様の少なくとも一部と、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bが形成する絵柄模様の少なくとも一部と、を平面視で重ねることをいう。なお、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bが形成する模様の位置と、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが形成する模様の位置と、が平面視で重なっていることが好ましい。
また、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aは、所望の絵柄模様の中で、艶消状、または、艶状の質感を表現する箇所等に形成する。なお、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aは、無色であっても着色であってもよい。
熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが形成する絵柄模様の種類には、特に制約は無く、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bが形成する絵柄模様と同調していても非同調であってもよいが、一般的には、同調させた方が、より意匠性に優れた化粧シート1を得ることが可能である。ここで、「同調」とは、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが形成する絵柄模様の少なくとも一部と、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bが形成する絵柄模様の少なくとも一部と、を平面視で重ねることをいう。なお、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bが形成する模様の位置と、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが形成する模様の位置と、が平面視で重なっていることが好ましい。
第一実施形態では、一例として、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが形成する絵柄模様と、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bが形成する絵柄模様とが同調している場合について説明する。
熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aに添加する熱可塑性樹脂ビーズとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、PET樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、PBT樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン等を使用することができる。
熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aに添加する熱可塑性樹脂ビーズの添加量は、0.05質量[%]以上40質量[%]以下の範囲内に設定することが、最も好適である。上記数値範囲であれば、十分なグロスマット表現を行うことが可能となる。
熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aに添加する熱可塑性樹脂ビーズとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、PET樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、PBT樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン等を使用することができる。
熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aに添加する熱可塑性樹脂ビーズの添加量は、0.05質量[%]以上40質量[%]以下の範囲内に設定することが、最も好適である。上記数値範囲であれば、十分なグロスマット表現を行うことが可能となる。
また、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aに添加する熱可塑性樹脂ビーズは、100[℃]以上290[℃]以下の範囲内で溶融する熱可塑性樹脂で構成されている。上記数値範囲であれば、十分なグロスマット表現を行うことが可能となる。
また、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aに添加する熱可塑性樹脂ビーズは、平均一次粒子径が5[μm]以上90[μm]以下の範囲内の熱可塑性樹脂で構成されている。上記数値範囲であれば、十分なグロスマット表現を行うことが可能となる。
また、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aに添加する熱可塑性樹脂ビーズは、平均一次粒子径が5[μm]以上90[μm]以下の範囲内の熱可塑性樹脂で構成されている。上記数値範囲であれば、十分なグロスマット表現を行うことが可能となる。
熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bは、原紙2の一方の面に配置されている。
また、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bは、撥液性を有しない通常の印刷インキを使用して、通常の印刷方法で形成することが可能である。
熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bを形成する印刷インキの種類には、特に制約は無く、油性インキであっても水性インキであってもよいが、樹脂含浸適性を考慮すると、水性インキを使用することが望ましい。これは、水性インキは、油性インキと比較して含浸樹脂の水溶液との馴染みがよく、後の含浸工程において、迅速且つ均一に含浸可能であり、さらに、含浸樹脂との一体化によって、優れた強度を発現することが可能であることに起因する。
また、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bは、撥液性を有しない通常の印刷インキを使用して、通常の印刷方法で形成することが可能である。
熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bを形成する印刷インキの種類には、特に制約は無く、油性インキであっても水性インキであってもよいが、樹脂含浸適性を考慮すると、水性インキを使用することが望ましい。これは、水性インキは、油性インキと比較して含浸樹脂の水溶液との馴染みがよく、後の含浸工程において、迅速且つ均一に含浸可能であり、さらに、含浸樹脂との一体化によって、優れた強度を発現することが可能であることに起因する。
熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bを形成する水性インキの種類には、特に制約は無いが、特に、含有するバインダー樹脂が、カゼイン、エマルジョン樹脂を主成分とするものを使用することが最も望ましい。これは、カゼイン、エマルジョン樹脂を主成分とするバインダー樹脂は、インキの印刷後に乾燥工程を経ることによって難水溶化する性質を有しており、後の樹脂含浸工程において、含浸樹脂の水溶液に再溶解しにくいため、絵柄模様を損なうことがなく、且つ含浸樹脂の汚染のおそれも無いことに起因する。
エマルジョン樹脂としては、例えば、アクリル系、酢酸ビニル系、スチレン系、ウレタン系等を用いることが可能である。
エマルジョン樹脂としては、例えば、アクリル系、酢酸ビニル系、スチレン系、ウレタン系等を用いることが可能である。
また、カゼイン、エマルジョン樹脂を主成分とするバインダー樹脂の他に、インキの安定性の向上を目的として、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の水溶性樹脂や、多糖類、セルロース誘導体等の水溶性高分子等を併用したものを用いてもよい。
また、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bを形成する水性インキとしては、例えば、ラテックス樹脂を主成分とするバインダー樹脂を用いてもよい。この場合、ラテックス樹脂としては、例えばスチレン−ブタジエン系、アクリロニトリル−ブタジエン系、メチルメタクリレート−ブタジエン系等を用いることが可能である。
また、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bを形成する水性インキとしては、例えば、ラテックス樹脂を主成分とするバインダー樹脂を用いてもよい。この場合、ラテックス樹脂としては、例えばスチレン−ブタジエン系、アクリロニトリル−ブタジエン系、メチルメタクリレート−ブタジエン系等を用いることが可能である。
熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bの形成方法には、特に制約はなく、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、凸版印刷法、インクジェット印刷法等の任意の印刷方法を用いることが可能である。
また、下地着色を目的として、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bと原紙2との間にベタインキ層(図示せず)を設ける場合には、ベタインキ層の形成方法として、上記各種の印刷方法の他に、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、スプレーコート法、リップコート法、ダイコート法等、任意のコーティング方法を用いることが可能である。
また、下地着色を目的として、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bと原紙2との間にベタインキ層(図示せず)を設ける場合には、ベタインキ層の形成方法として、上記各種の印刷方法の他に、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、スプレーコート法、リップコート法、ダイコート法等、任意のコーティング方法を用いることが可能である。
(化粧板10の構成)
図1を参照しつつ、図2を用いて、化粧板10の製造方法を説明する。
図2中に表すように、樹脂含浸化粧板である化粧板10は、化粧シート1と、基材6と、樹脂層8を備えている。
基材6は、化粧シート1のうち、原紙2の他方の面に一体化されている。
基材6を原紙2に一体化する際には、例えば、化粧シート1を基材6に載置し、化粧シート1の表面に、鏡面板である金属板を載置して、加熱加圧成形する。
基材6の種類には、特に制約は無く、目的とする化粧板10の用途に応じて任意である。したがって、基材6としては、例えば、木質基材、繊維質基材、無機質基材、金属基材、合成樹脂基材等を単独で、または、二種類以上の複合体または積層体等を適宜使用することが可能である。
図1を参照しつつ、図2を用いて、化粧板10の製造方法を説明する。
図2中に表すように、樹脂含浸化粧板である化粧板10は、化粧シート1と、基材6と、樹脂層8を備えている。
基材6は、化粧シート1のうち、原紙2の他方の面に一体化されている。
基材6を原紙2に一体化する際には、例えば、化粧シート1を基材6に載置し、化粧シート1の表面に、鏡面板である金属板を載置して、加熱加圧成形する。
基材6の種類には、特に制約は無く、目的とする化粧板10の用途に応じて任意である。したがって、基材6としては、例えば、木質基材、繊維質基材、無機質基材、金属基材、合成樹脂基材等を単独で、または、二種類以上の複合体または積層体等を適宜使用することが可能である。
木質基材としては、例えば、木材単板、合板、集成材、パーティクルボード、中密度繊維板、硬質繊維板等を用いることが可能である。
繊維質基材としては、例えば、板紙、織布、不織布、樹脂含浸紙、樹脂含浸布等を用いることが可能である。
無機質基材としては、例えば、石膏ボード、スレート板、珪酸カルシウム板、スラグ石膏板、木毛セメント板、スラグセメント板、軽量気泡コンクリート板、ガラス繊維強化コンクリート板等を用いることが可能である。
繊維質基材としては、例えば、板紙、織布、不織布、樹脂含浸紙、樹脂含浸布等を用いることが可能である。
無機質基材としては、例えば、石膏ボード、スレート板、珪酸カルシウム板、スラグ石膏板、木毛セメント板、スラグセメント板、軽量気泡コンクリート板、ガラス繊維強化コンクリート板等を用いることが可能である。
金属基材としては、例えば、鋼板、真鍮板、アルミニウム板、ジュラルミン板、ステンレス板等を用いることが可能である。
合成樹脂基材としては、例えば、アクリル樹脂板、スチロール樹脂板、ABS樹脂板、ポリカーボネート樹脂板、ナイロン樹脂板、ポリスチレン樹脂板、ポリプロピレン樹脂板、ポリエステル樹脂板、ガラス繊維強化プラスチック板等を用いることが可能である。
基材6上に化粧シート1を積層する際には、必要に応じて適宜選択した接着剤を介して積層してもよいし、接着剤等を介さずに直接積層してもよい。また、必要に応じて、メラミン樹脂化粧板等における構成と同様、コア紙を介して積層することも可能である。
合成樹脂基材としては、例えば、アクリル樹脂板、スチロール樹脂板、ABS樹脂板、ポリカーボネート樹脂板、ナイロン樹脂板、ポリスチレン樹脂板、ポリプロピレン樹脂板、ポリエステル樹脂板、ガラス繊維強化プラスチック板等を用いることが可能である。
基材6上に化粧シート1を積層する際には、必要に応じて適宜選択した接着剤を介して積層してもよいし、接着剤等を介さずに直接積層してもよい。また、必要に応じて、メラミン樹脂化粧板等における構成と同様、コア紙を介して積層することも可能である。
コア紙とは、例えば、チタン紙、晒クラフト紙、未晒クラフト紙、ガラス繊維不織布等、適宜選択した原紙に、未硬化状態の熱硬化性樹脂が含浸されているものである。未硬化状態の熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、尿素系樹脂等を用いることが可能であり、化粧板10に要求される物性等に応じて、適宜選択すればよい。具体例としては、メラミン樹脂化粧板用のコア紙として広く採用されている、フェノール樹脂含浸クラフト紙等を使用することが可能である。
化粧シート1を基材6上に積層して接着するための加熱加圧成形方法としては、金属板を当接して平圧プレスする方法の他に、円圧式の連続ラミネート方式を用いることも可能である。特に、金属製無端ベルトを使用した連続ラミネート方式を用いると、表面の反りや波打ち等が無く、さらに、層間の密着性がよく、稠密に硬化一体化された高品質の化粧板10を、高速度で連続的に製造可能な利点が有る。
加熱加圧成形の工程において、成形後の表面形状は、使用する金属板、金属製無端ベルト、硬化型樹脂等で作製されたエンボスシートの表面形状が、そのまま賦形されたものとなる。このため、金属板、金属製無端ベルト、硬化型樹脂等で作製されたエンボスシートとして、表面が鏡面状等の平滑面に研磨されたものを使用することで、表面の光沢度や平滑性に優れた化粧板10を得ることが可能である。
もっとも、必要に応じて、所望する任意の艶消状、テクスチャー状の金属板、金属製無端ベルト硬化型樹脂等で作製されたエンボスシートを使用することによって、所望する任意の表面仕上げ状態である化粧板10を得ることも可能である。
もっとも、必要に応じて、所望する任意の艶消状、テクスチャー状の金属板、金属製無端ベルト硬化型樹脂等で作製されたエンボスシートを使用することによって、所望する任意の表面仕上げ状態である化粧板10を得ることも可能である。
(化粧シート1の製造方法)
図1を参照して、化粧シート1の製造方法を説明する。
化粧シート1の製造方法は、原紙2と、原紙2の一方の面に積層された絵柄模様層4を備える化粧シート1を形成する方法であり、熱可塑性樹脂ビーズ塗布工程(熱可塑性樹脂粒子塗布工程)を含む。
熱可塑性樹脂ビーズ塗布工程は、絵柄模様層4の少なくとも一部に、熱可塑性樹脂ビーズを塗布する工程である。
図1を参照して、化粧シート1の製造方法を説明する。
化粧シート1の製造方法は、原紙2と、原紙2の一方の面に積層された絵柄模様層4を備える化粧シート1を形成する方法であり、熱可塑性樹脂ビーズ塗布工程(熱可塑性樹脂粒子塗布工程)を含む。
熱可塑性樹脂ビーズ塗布工程は、絵柄模様層4の少なくとも一部に、熱可塑性樹脂ビーズを塗布する工程である。
熱可塑性樹脂ビーズ塗布工程では、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等、任意の印刷方法を用いることが可能である。なお、絵柄模様層4の少なくとも一部である熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aを形成する印刷インキの種類には、特に制約は無く、油性インキであっても水性インキであってもよいが、樹脂含浸適性を考慮すると、水性インキを使用することが望ましい。これは、水性インキは、油性インキと比較して含浸樹脂の水溶液との馴染みがよく、後の含浸工程において、迅速且つ均一に含浸可能であり、さらに、含浸樹脂との一体化によって、優れた強度を発現することが可能であることに起因する。
(化粧板10の製造方法)
図2を参照して、化粧板10の製造方法を説明する。
化粧板10の製造方法は、原紙2と、原紙2の一方の面に積層された絵柄模様層4と、原紙2の他方の面に一体化された基材6を備える化粧板10を形成する方法であり、熱硬化性樹脂含浸工程と、一体化工程とを含む。
熱硬化性樹脂含浸工程は、原紙2に熱硬化性樹脂を含浸させる工程である。
図2を参照して、化粧板10の製造方法を説明する。
化粧板10の製造方法は、原紙2と、原紙2の一方の面に積層された絵柄模様層4と、原紙2の他方の面に一体化された基材6を備える化粧板10を形成する方法であり、熱硬化性樹脂含浸工程と、一体化工程とを含む。
熱硬化性樹脂含浸工程は、原紙2に熱硬化性樹脂を含浸させる工程である。
一体化工程は、熱硬化性樹脂含浸工程の後工程であり、熱硬化性樹脂含浸工程で熱硬化性樹脂を含浸させた原紙2を、基材6に積層して加熱加圧成形することで、原紙2と基材6とを一体化する工程である。
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(第一実施形態の効果)
第一実施形態の化粧シート1であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)原紙2と、原紙2の一方の面に積層された絵柄模様層4と、を備え、絵柄模様層4の少なくとも一部が、熱可塑性樹脂ビーズを含む。
このため、化粧シート1を基材6に積層して加熱加圧成形する際に、熱可塑性樹脂ビーズが軟化し、加熱加圧成形時に発生する水蒸気により熱可塑性樹脂ビーズが表層へ押し上げられることにより、成形された化粧板10の上に、表面凹凸がある部分と、表面凹凸がない部分とを設けて、グロスマット表現を行うことが可能となる。
その結果、従来技術ではグロスマット表現をする際に必要であった金属板が不要となり製造コストの増加を抑制することが可能となるとともにグロスマット表現が可能な、化粧シート1を提供することが可能となる。
また、第一実施形態の化粧板10であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
第一実施形態の化粧シート1であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)原紙2と、原紙2の一方の面に積層された絵柄模様層4と、を備え、絵柄模様層4の少なくとも一部が、熱可塑性樹脂ビーズを含む。
このため、化粧シート1を基材6に積層して加熱加圧成形する際に、熱可塑性樹脂ビーズが軟化し、加熱加圧成形時に発生する水蒸気により熱可塑性樹脂ビーズが表層へ押し上げられることにより、成形された化粧板10の上に、表面凹凸がある部分と、表面凹凸がない部分とを設けて、グロスマット表現を行うことが可能となる。
その結果、従来技術ではグロスマット表現をする際に必要であった金属板が不要となり製造コストの増加を抑制することが可能となるとともにグロスマット表現が可能な、化粧シート1を提供することが可能となる。
また、第一実施形態の化粧板10であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(2)原紙2が熱硬化性樹脂を含浸している化粧シート1と、加熱加圧成形により原紙2の他方の面に一体化された基材6を備える。
このため、化粧シート1を基材6に積層して加熱加圧成形する際に、熱可塑性樹脂ビーズが軟化し、加熱加圧成形時に発生する水蒸気により熱可塑性樹脂ビーズが表層へ押し上げられることにより、成形された化粧板10の上に、表面凹凸がある部分と、表面凹凸がない部分とを設けて、グロスマット表現を行うことが可能となる。
その結果、従来技術ではグロスマット表現をする際に必要であった金属板が不要となり製造コストの増加を抑制することが可能となるとともにグロスマット表現が可能な、化粧板10を提供することが可能となる。
また、第一実施形態の化粧シート1の製造方法であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
このため、化粧シート1を基材6に積層して加熱加圧成形する際に、熱可塑性樹脂ビーズが軟化し、加熱加圧成形時に発生する水蒸気により熱可塑性樹脂ビーズが表層へ押し上げられることにより、成形された化粧板10の上に、表面凹凸がある部分と、表面凹凸がない部分とを設けて、グロスマット表現を行うことが可能となる。
その結果、従来技術ではグロスマット表現をする際に必要であった金属板が不要となり製造コストの増加を抑制することが可能となるとともにグロスマット表現が可能な、化粧板10を提供することが可能となる。
また、第一実施形態の化粧シート1の製造方法であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(3)絵柄模様層4の少なくとも一部を、熱可塑性樹脂ビーズを塗布して形成する熱可塑性樹脂ビーズ塗布工程を含む。
このため、化粧シート1を基材6に積層して加熱加圧成形する際に、熱可塑性樹脂ビーズが軟化し、加熱加圧成形時に発生する水蒸気により熱可塑性樹脂ビーズが表層へ押し上げられることにより、成形された化粧板10の上に、表面凹凸がある部分と、表面凹凸がない部分とを設けて、グロスマット表現を行うことが可能となる。
その結果、従来技術ではグロスマット表現をする際に必要であった金属板が不要となり製造コストの増加を抑制することが可能となるとともにグロスマット表現が可能な、化粧シート1の製造方法を提供することが可能となる。
また、第一実施形態の化粧板10の製造方法であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
このため、化粧シート1を基材6に積層して加熱加圧成形する際に、熱可塑性樹脂ビーズが軟化し、加熱加圧成形時に発生する水蒸気により熱可塑性樹脂ビーズが表層へ押し上げられることにより、成形された化粧板10の上に、表面凹凸がある部分と、表面凹凸がない部分とを設けて、グロスマット表現を行うことが可能となる。
その結果、従来技術ではグロスマット表現をする際に必要であった金属板が不要となり製造コストの増加を抑制することが可能となるとともにグロスマット表現が可能な、化粧シート1の製造方法を提供することが可能となる。
また、第一実施形態の化粧板10の製造方法であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(4)原紙2に熱硬化性樹脂を含浸させる熱硬化性樹脂含浸工程と、熱硬化性樹脂含浸工程で熱硬化性樹脂を含浸させた原紙2を基材6に積層して加熱加圧成形して、原紙2と基材6とを一体化する一体化工程を含む。
このため、化粧シート1を基材6に積層して加熱加圧成形する際に、熱可塑性樹脂ビーズが軟化し、加熱加圧成形時に発生する水蒸気により熱可塑性樹脂ビーズが表層へ押し上げられることにより、成形された化粧板10の上に、表面凹凸がある部分と、表面凹凸がない部分とを設けて、グロスマット表現を行うことが可能となる。
その結果、従来技術ではグロスマット表現をする際に必要であった金属板が不要となり製造コストの増加を抑制することが可能となるとともにグロスマット表現が可能な、化粧板10の製造方法を提供することが可能となる。
このため、化粧シート1を基材6に積層して加熱加圧成形する際に、熱可塑性樹脂ビーズが軟化し、加熱加圧成形時に発生する水蒸気により熱可塑性樹脂ビーズが表層へ押し上げられることにより、成形された化粧板10の上に、表面凹凸がある部分と、表面凹凸がない部分とを設けて、グロスマット表現を行うことが可能となる。
その結果、従来技術ではグロスマット表現をする際に必要であった金属板が不要となり製造コストの増加を抑制することが可能となるとともにグロスマット表現が可能な、化粧板10の製造方法を提供することが可能となる。
[実施例]
第一実施形態を参照しつつ、以下に記載する実施例により、実施例1から実施例16の化粧板10と、比較例1から比較例20の化粧板について説明する。
(実施例1)
実施例1の化粧板10は、以下の構成を有する(図2を参照)。
原紙2は、吸水性のよい坪量80[g/m2]の化粧紙用チタン紙を用いて形成した。
熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bは、カゼインを主成分とした水性インキを使用して、ダイレクトグラビア印刷方式によって木目模様を印刷することで形成した。
熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aは、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bを形成した後に、インラインで熱可塑性樹脂ビーズを含有する水性インキを使用し、ダイレクトグラビア印刷方式によって、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bの木目模様と同調した導管模様状に塗工して形成した。熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aに使用した水性インキには、100[℃]で溶融する、粒径5μmのポリエチレンビーズを、10.0質量[%]含有するインキを用いた。
第一実施形態を参照しつつ、以下に記載する実施例により、実施例1から実施例16の化粧板10と、比較例1から比較例20の化粧板について説明する。
(実施例1)
実施例1の化粧板10は、以下の構成を有する(図2を参照)。
原紙2は、吸水性のよい坪量80[g/m2]の化粧紙用チタン紙を用いて形成した。
熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bは、カゼインを主成分とした水性インキを使用して、ダイレクトグラビア印刷方式によって木目模様を印刷することで形成した。
熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aは、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bを形成した後に、インラインで熱可塑性樹脂ビーズを含有する水性インキを使用し、ダイレクトグラビア印刷方式によって、熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bの木目模様と同調した導管模様状に塗工して形成した。熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aに使用した水性インキには、100[℃]で溶融する、粒径5μmのポリエチレンビーズを、10.0質量[%]含有するインキを用いた。
そして、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4a及び熱可塑性樹脂ビーズ非保有部4bを形成した後に、原紙2に水性メラミン系樹脂液を浸漬含浸し、十分に乾燥させることで、化粧シート1を作製した。その際、化粧シート1の坪量が200[g/m2]となるように、水性メラミン系樹脂液の含浸量を調節した。
さらに、化粧シート1を、パーティクルボードを用いて形成した基材6の上に載せ、化粧シート1の表面に鏡面板を当接させて加熱加圧成形するとともに硬化させることで、化粧板10を形成した。なお、本実施例における加熱温度は、160℃である。また、本実施例における加圧時の圧力は、38Kg/cm2である。
さらに、化粧シート1を、パーティクルボードを用いて形成した基材6の上に載せ、化粧シート1の表面に鏡面板を当接させて加熱加圧成形するとともに硬化させることで、化粧板10を形成した。なお、本実施例における加熱温度は、160℃である。また、本実施例における加圧時の圧力は、38Kg/cm2である。
(実施例2)
実施例2の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、100[℃]で溶融する粒径30μmのポリエチレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例3)
実施例3の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、100[℃]で溶融する粒径60μmのポリエチレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
実施例2の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、100[℃]で溶融する粒径30μmのポリエチレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例3)
実施例3の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、100[℃]で溶融する粒径60μmのポリエチレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例4)
実施例4の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、100[℃]で溶融する粒径90μmのポリエチレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例5)
実施例5の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径5μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
実施例4の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、100[℃]で溶融する粒径90μmのポリエチレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例5)
実施例5の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径5μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例6)
実施例6の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径30μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例7)
実施例7の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径60μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
実施例6の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径30μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例7)
実施例7の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径60μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例8)
実施例8の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径90μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例9)
実施例9の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径5μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
実施例8の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径90μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例9)
実施例9の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径5μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例10)
実施例10の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径30μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例11)
実施例11の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径60μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
実施例10の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径30μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例11)
実施例11の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径60μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例12)
実施例12の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径90μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例13)
実施例13の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径5μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
実施例12の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径90μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例13)
実施例13の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径5μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例14)
実施例14の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径30μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例15)
実施例15の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径60μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例16)
実施例16の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径90μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
実施例14の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径30μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例15)
実施例15の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径60μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(実施例16)
実施例16の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径90μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例1)
比較例1の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径3μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例2)
比較例2の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径5μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
比較例1の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径3μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例2)
比較例2の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径5μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例3)
比較例3の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径30μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例4)
比較例4の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径60μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
比較例3の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径30μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例4)
比較例4の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径60μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例5)
比較例5の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径90μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例6)
比較例6の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径100μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
比較例5の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径90μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例6)
比較例6の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、80[℃]で溶融する粒径100μmのポリ塩化ビニルビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例7)
比較例7の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、100[℃]で溶融する粒径3μmのポリエチレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例8)
比較例8の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、100[℃]で溶融する粒径100μmのポリエチレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
比較例7の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、100[℃]で溶融する粒径3μmのポリエチレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例8)
比較例8の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、100[℃]で溶融する粒径100μmのポリエチレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例9)
比較例9の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径3μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例10)
比較例10の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径100μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
比較例9の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径3μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例10)
比較例10の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、160[℃]で溶融する粒径100μmのポリプロピレンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例11)
比較例11の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径3μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例12)
比較例12の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径100μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
比較例11の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径3μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例12)
比較例12の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、200[℃]で溶融する粒径100μmのナイロンビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例13)
比較例13の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径3μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例14)
比較例14の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径100μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
比較例13の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径3μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例14)
比較例14の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、290[℃]で溶融する粒径100μmのポリフェニレンスルファイドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例15)
比較例15の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径3μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例16)
比較例16の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径5μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
比較例15の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径3μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例16)
比較例16の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径5μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例17)
比較例17の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径30μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例18)
比較例18の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径60μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
比較例17の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径30μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例18)
比較例18の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径60μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例19)
比較例19の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径90μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例20)
比較例20の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径100μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
比較例19の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径90μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
(比較例20)
比較例20の化粧シート1は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズを、300[℃]で溶融する粒径100μmのポリアミドイミドビーズとした点を除き、実施例1の化粧シート1と同様の構成である。
<性能評価>
以上の実施例1から実施例16の各化粧板及び比較例1から比較例20の各化粧板に対し、以下に示す性能評価を行なった。
「グロスマット表現」
加熱加圧成形後の上記各化粧板に対し、表面凹凸の艶差によって発現されるグロスマット表現の程度について評価した。評価方法は、評価者10人が加熱加圧成形後の上記各化粧板のグロスマット表現を官能評価し、明確なグロスマット表現を感じられた人数によって評価した。
◎:10人中10人が明確なグロスマット表現を感じることができた
○:10人中8人以上が明確なグロスマット表現を感じることができた
△:10人中5人以上が明確なグロスマット表現を感じることができた
×:グロスマット表現を感じることができた人数が4人以下だった
以上の結果を表1に示す。
以上の実施例1から実施例16の各化粧板及び比較例1から比較例20の各化粧板に対し、以下に示す性能評価を行なった。
「グロスマット表現」
加熱加圧成形後の上記各化粧板に対し、表面凹凸の艶差によって発現されるグロスマット表現の程度について評価した。評価方法は、評価者10人が加熱加圧成形後の上記各化粧板のグロスマット表現を官能評価し、明確なグロスマット表現を感じられた人数によって評価した。
◎:10人中10人が明確なグロスマット表現を感じることができた
○:10人中8人以上が明確なグロスマット表現を感じることができた
△:10人中5人以上が明確なグロスマット表現を感じることができた
×:グロスマット表現を感じることができた人数が4人以下だった
以上の結果を表1に示す。
(評価結果)
表1中に表されるように、実施例6はグロスマット表現が良好(表中に「◎」で示す)であり、実施例2、実施例7、実施例10及び実施例11は軽微なグロスマット表現が可能(表中に「○」で示す)であることが確認された。また、実施例1、実施例3から実施例5、実施例8、実施例9、実施例12から実施例16は、極軽微なグロスマット表現が可能(表中に「△」で示す)であることが確認された。
一方、比較例1から比較例6は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズの融点が低過ぎるために加熱加圧成形時に熱可塑性樹脂ビーズが完全に液化し、加熱加圧成形時に発生する水蒸気による熱可塑性樹脂ビーズの表層へ押し上げが困難となり、グロスマット表現が不可能(表中に「×」で示す)であることが確認された。
表1中に表されるように、実施例6はグロスマット表現が良好(表中に「◎」で示す)であり、実施例2、実施例7、実施例10及び実施例11は軽微なグロスマット表現が可能(表中に「○」で示す)であることが確認された。また、実施例1、実施例3から実施例5、実施例8、実施例9、実施例12から実施例16は、極軽微なグロスマット表現が可能(表中に「△」で示す)であることが確認された。
一方、比較例1から比較例6は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズの融点が低過ぎるために加熱加圧成形時に熱可塑性樹脂ビーズが完全に液化し、加熱加圧成形時に発生する水蒸気による熱可塑性樹脂ビーズの表層へ押し上げが困難となり、グロスマット表現が不可能(表中に「×」で示す)であることが確認された。
また、比較例7、比較例9、比較例11及び比較例13は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズの粒子径が小さ過ぎるため、加熱加圧成形時に発生する水蒸気による熱可塑性樹脂ビーズの表層へ押し上げが十分でなく、グロスマット表現が不可能(表中に「×」で示す)であることが確認された。
また、比較例8、比較例10、比較例12及び比較例14は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズの粒子径が大き過ぎるために絵柄模様層内での移動が制限され、加熱加圧成形時に発生する水蒸気による熱可塑性樹脂ビーズの表層へ押し上げが十分でなく、グロスマット表現が不可能(表中に「×」で示す)であることが確認された。
また、比較例8、比較例10、比較例12及び比較例14は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズの粒子径が大き過ぎるために絵柄模様層内での移動が制限され、加熱加圧成形時に発生する水蒸気による熱可塑性樹脂ビーズの表層へ押し上げが十分でなく、グロスマット表現が不可能(表中に「×」で示す)であることが確認された。
また、比較例15から比較例20は、熱可塑性樹脂ビーズ保有部4aが含む熱可塑性樹脂ビーズの融点が高過ぎるために熱可塑性樹脂ビーズが軟化せず、加熱加圧成形時に発生する水蒸気による熱可塑性樹脂ビーズの表層へ押し上げが十分でなく、グロスマット表現が不可能(表中に「×」で示す)であることが確認された。
以上より、実施例1から実施例16の化粧板10は、比較例1から比較例20の化粧板よりも、グロスマット表現の程度が良好であることが確認された。
さらに、実施例1から実施例16の化粧板10であれば、加熱加圧成形時に用いる金属板を、グロスマット表現毎、すなわち、化粧板のデザイン毎に用意する必要がないため、製造コストの増加を抑制することも可能である。
さらに、実施例1から実施例16の化粧板10であれば、加熱加圧成形時に用いる金属板を、グロスマット表現毎、すなわち、化粧板のデザイン毎に用意する必要がないため、製造コストの増加を抑制することも可能である。
本発明の化粧シート及びその製造方法並びに化粧板及びその製造方法は、建築物の床面、壁面、天井等の内装、家具、各種キャビネット等の表面装飾材料、建具の表面化粧、車両の内装等に用いる表面化粧用として利用が可能である。
1…化粧シート、2…原紙、4…絵柄模様層、4a…熱可塑性樹脂ビーズ保有部、4b…熱可塑性樹脂ビーズ非保有部、6…基材、8…樹脂層、10…化粧板
Claims (8)
- 原紙と、
前記原紙の一方の面に積層された絵柄模様層と、を備え、
前記絵柄模様層の少なくとも一部は、熱可塑性樹脂粒子を含むことを特徴とする化粧シート。 - 前記絵柄模様層は、前記熱可塑性樹脂粒子を含む熱可塑性樹脂粒子保有部と、前記熱可塑性樹脂粒子を含まない熱可塑性樹脂粒子非保有部と、を有し、
前記熱可塑性樹脂粒子非保有部が形成する模様の位置と、前記熱可塑性樹脂粒子保有部が形成する模様の位置と、が同調していることを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。 - 前記熱可塑性樹脂粒子の溶融温度は、100℃以上290℃以下の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧シート。
- 前記熱可塑性樹脂粒子の平均一次粒子径は、5μm以上90μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の化粧シート。
- 前記原紙は、熱硬化性樹脂を含んでいることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の化粧シート。
- 請求項5に記載の化粧シートと、前記原紙の他方の面に形成された基材と、を備えることを特徴とする化粧板。
- 原紙と、前記原紙の一方の面に形成された絵柄模様層と、を備える化粧シートの製造方法であって、
前記絵柄模様層の少なくとも一部を、熱可塑性樹脂粒子を塗布して形成する工程である熱可塑性樹脂粒子塗布工程を含むことを特徴とする化粧シートの製造方法。 - 原紙と、前記原紙の一方の面に形成された絵柄模様層と、前記原紙の他方の面に形成された基材と、を含む化粧板の製造方法であって、
前記原紙に熱硬化性樹脂を含浸させる熱硬化性樹脂含浸工程と、
前記熱硬化性樹脂含浸工程で前記熱硬化性樹脂を含浸させた前記原紙を、前記基材に積層し、前記原紙と前記基材とを加熱加圧成形して一体化する一体化工程と、を含むことを特徴とする化粧板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018006661A JP2019123188A (ja) | 2018-01-18 | 2018-01-18 | 化粧シート、化粧板、化粧シートの製造方法及び化粧板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019123188A true JP2019123188A (ja) | 2019-07-25 |
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Family Applications (1)
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JP2018006661A Pending JP2019123188A (ja) | 2018-01-18 | 2018-01-18 | 化粧シート、化粧板、化粧シートの製造方法及び化粧板の製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019123188A (ja) |
-
2018
- 2018-01-18 JP JP2018006661A patent/JP2019123188A/ja active Pending
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