JP2001138429A - 無機質系成形品及びその製造方法 - Google Patents

無機質系成形品及びその製造方法

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JP2001138429A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量かつ高強度で、優れた耐水性、耐熱性、
耐熱衝撃性、寸法安定性、表面性状を有する無機質系成
形品及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 酸性リン酸金属塩、その硬化剤、及び軽
量骨材を含有する硬化性組成物と、層状に形成した強化
繊維とを複合して、前記軽量骨材の移動を前記強化繊維
によって規制しつつ、前記硬化性組成物を前記強化繊維
に含浸させて、前記軽量骨材を相対的に多く含む第1層
11と、前記強化繊維を相対的に多く含む第2層12と
を有する成形用材料13を得る。次いで、この前記成形
用材料13の1層単独又は2層以上の積層物を、所望の
形状に成形して半硬化材料とし、この半硬化材料を加熱
してその硬化を完了させることにより、無機質系成形品
10を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建築材料、
産業用の構造材や部材などとして好適に用いられる無機
質系成形品及びその製造方法に関し、詳しくは、従来か
ら汎用されている無機質系材料であるセメント系材料又
は珪酸カルシウム系材料と比べて軽量で、かつ強度、耐
水性、耐熱衝撃性、寸法安定性に優れた無機質系成形品
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セメント板、珪酸カルシウム板等の無機
質材料は、従来から建築材料や、不燃性が要求される用
途における構造材又は部材として広く使用されている。
【0003】例えば、耐火性を有する無機質材料とし
て、特開昭60−228142号公報には、少なくとも
一種類の層材料の少なくとも一層からなり、該層材料の
各層が金属酸化物、珪酸カルシウム及びリン酸からなる
組成物の反応から得られた耐水性リン酸塩接着材料によ
って、隣接層に接着されている被接着複合構造物が提案
されており、上記層材料の例として織布、不織布及びチ
ョップドガラス繊維等が挙げられている。そして、この
被接着複合構造物は、火炎又は熱に曝された時に上記層
材料からなる層が膨張して空気層を形成することによ
り、耐火性を示すことが記載されている。
【0004】一方、軽量な無機質材料として、軽量骨材
を配合した軽量コンクリートやALC(軽量気泡コンク
リート)等が挙げられる。しかし、軽量コンクリートは
強度の面で不十分であり、また、ALCは、強度的には
優れるが、その製造方法が複雑であるという問題があ
り、このような問題を解決するために、特開昭64−3
7477号公報には、粘土、軽量骨材、及びリン酸塩系
バインダーを混合して加熱硬化させてなる耐火性軽量硬
化体が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭60−228142号に開示された被接着複合構造
物は、膨張前の密度が高く重いため材料としての用途が
制限されてしまうだけでなく、その製造方法が複雑であ
った。
【0006】また、上記特開昭64−37477号に開
示された耐火性軽量硬化体は、リン酸塩系バインダーと
強化材とを混練して得た組成物を型に流し込んで加圧成
型する際に、強化材が分散してしまい強化材からなる層
が形成されないため気泡が保持されず、断熱性が不十分
であった。また、強化材を余り多く添加し過ぎると、混
練することが困難になるため軽量性には優れるものの、
曲げ強度等の機械的強度の面で不十分であった。
【0007】したがって、本発明の目的は、軽量かつ高
強度で、優れた耐水性、耐熱性、耐熱衝撃性、寸法安定
性、表面性状を有する無機質系成形品及びその製造方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の無機質系成形品は、酸性リン酸金属塩及び
その硬化剤が反応硬化してなるマトリックス中に、軽量
骨材及び強化繊維が散在している無機質系成形品であっ
て、前記マトリックス中に主として軽量骨材が散在して
いる第1層と、前記マトリックス中に主として強化繊維
が散在している第2層とが一体化した層状構造を有する
ことを特徴とする。
【0009】本発明の無機質系成形品によれば、軽量骨
材が散在した第1層によって表面性状が向上すると共に
軽量化され、強化繊維が散在した第2層によって断熱
性、機械的強度が向上する。このように、本発明の無機
質系成形品は、軽量性、機械的強度、断熱性、表面性状
に優れているため、建築物の内外装材等の建築材料、及
びオーブンや加熱プレス装置等の加熱設備に用いる断熱
構造部材などに好適である。
【0010】本発明の無機質系成形品においては、前記
軽量骨材がアルミノシリケートバルーンであることが好
ましい。アルミノシリケートバルーンは、耐水強度が優
れ、比較的安価である。
【0011】また、前記マトリックス中に更にシリカヒ
ュームが含有されていることが好ましい。これにより、
第1層中の粗粒である軽量骨材どうしの間隙に微細粒で
あるシリカヒュームが入り込み緻密化が図られて、いっ
そう表面性状を平滑にすることができると共に、より強
固な無機質系成形品を得ることができる。
【0012】また、本発明の無機質系成形品の製造方法
は、(I)酸性リン酸金属塩、その硬化剤、及び軽量骨
材を含有する硬化性組成物を得る工程と、(II)前記硬
化性組成物と、層状に形成した強化繊維とを複合して、
前記軽量骨材の移動を前記強化繊維によって規制しつ
つ、前記硬化性組成物を前記強化繊維に含浸させて、前
記軽量骨材を相対的に多く含む第1層と、前記強化繊維
を相対的に多く含む第2層とを有する成形用材料を得る
工程と、(III)前記成形用材料の1層単独又は2層以
上の積層物を、所望の形状に成形して半硬化材料を得る
工程と、(IV)前記半硬化材料を加熱してその硬化を完
了させる工程とを含むことを特徴とする。
【0013】本発明の無機質系成形品の製造方法によれ
ば、酸性リン酸金属塩、その硬化剤及び軽量骨材を含有
する硬化性組成物と、層状に形成した強化繊維とを複合
することにより、粒子径の比較的大きな軽量骨材は強化
繊維層中に入り込みにくいというフィルター効果によっ
て、該強化繊維層には硬化性組成物中の軽量骨材の大部
分が除かれた成分が含浸され、軽量骨材を相対的に多く
含む第1層と、前記強化繊維を相対的に多く含む第2層
とを有する成形用材料を得ることができる。また、硬化
性組成物の含浸後、強化繊維層の厚さ方向での復元(ス
プリングバック)により、強化繊維層に気泡が保持さ
れ、軽量性や断熱性に寄与する。この成形用材料の1層
単独又は2層以上の積層物を、所望の形状に成形して半
硬化材料とし、この半硬化材料を加熱してその硬化を完
了させることにより、前述したような特徴を有する本発
明の無機質系成形品を得ることができる。
【0014】本発明の製造方法においては、前記硬化性
組成物が更に尿素を含有するものであることが好まし
い。尿素は、酸性リン酸金属塩とその硬化剤との反応を
抑制して硬化を遅延させる作用をなす。また、尿素は、
120℃くらいの温度までは分解せず、それ以上の温度
に加熱されると分解を開始する。このため、硬化性組成
物の表面部だけが硬化してしまうのを防ぎ、内部の水の
気化による膨張やクラックの発生が抑えられ、得られる
無機質系成形品の機械的強度や外観等が損なわれるのを
防ぐことができると共に、加熱硬化により得られた無機
質系成形品中に尿素が残存して悪影響を及ぼすことがな
い。
【0015】また、本発明の製造方法においては、前記
層状に形成した強化繊維の単位面積当りの質量が100
g/m2以上であることがより好ましい。この強化繊維
の単位面積当りの質量が100g/m2未満では、強化
繊維による上記フィルター効果が十分に得られず、更に
強化繊維の上記復元(スプリングバック)が発生しにく
くなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下の記載において、特に断りが
ない限り、「部」なる単位は「質量部」を意味し、ま
た、「%」なる単位は「質量百分率」意味する。
【0017】本発明において硬化性組成物とは、酸性リ
ン酸金属塩と、その硬化剤と、軽量骨材と、必要に応じ
て尿素、その他の成分とを所定の比率で含有するものを
いう。また、本発明において、マトリックスとは、主と
して酸性リン酸金属塩と、その硬化剤とが反応硬化した
部分を意味し、軽量骨材や強化繊維を除いた部分を意味
する。
【0018】本発明において使用される酸性リン酸金属
塩とは、リン原子に結合した水酸基を少なくとも1個有
するリン酸金属塩のことであり、第一リン酸金属塩(リ
ン酸二水素金属塩)及び第二リン酸金属塩(リン酸水素
金属塩)の総称である。第一リン酸金属塩としては、第
一リン酸アルミニウム、第一リン酸マグネシウム、第一
リン酸亜鉛等が好ましく用いられ、これらの中でも水に
対する溶解性が良く、また、経済性も良好な点から第一
リン酸アルミニウムを用いることがより好ましい。第一
リン酸アルミニウムは、水溶液だけではなく固形状のも
のも市販されているので、水溶液と固形物とを組み合わ
せることで硬化性組成物の硬化前における水分調整が容
易となる。
【0019】また、第二リン酸金属塩としては、第二リ
ン酸アルミニウム、第二リン酸鉄等を用いることができ
る。尚、この第二リン酸金属塩は、第一リン酸金属塩と
は異なり水に対する溶解性が乏しいので、第二リン酸金
属塩を水に分散させた水分散液として用いることが好ま
しい。
【0020】上記酸性リン酸金属塩は、硬化性組成物を
成形加工する際の流動性が良好となり、かつ、得られた
成形品の組織を緻密にすることができるという点から、
固形分が40〜90%の水溶液又は水分散液として用い
ることが好ましく、50〜70%の水溶液又は水分散液
として用いることがより好ましい。
【0021】本発明において、上記酸性リン酸金属塩の
硬化剤としては、以下に例示される金属水酸化物、塩基
性金属酸化物、塩基性金属酸化物を成分として含有する
複合酸化物、又は水和金属塩化物等の金属化合物を使用
することができ、これらの中から1種を単独で、又は2
種以上を組み合わせて使用することができる。これらの
硬化剤は、酸性リン酸金属塩と混合・加熱することによ
り、反応・硬化して無機質系成形品のマトリックスを形
成する。
【0022】・金属水酸化物:水酸化アルミニウム、水
酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等。 ・塩基性金属酸化物:酸化アルミニウム、酸化マグネシ
ウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム等。 ・塩基性金属酸化物を成分として含有する複合酸化物:
珪酸カルシウム(ウオラストナイト)、アルミン酸カル
シウム(アルミナセメント)、カオリナイト、コーディ
エライト(2MgO・2Al23・5SiO2)、マグ
ネサイト、タルク等。 ・水和金属塩化物:水和塩化アルミニウム、ポリ塩化ア
ルミニウム、塩化マグネシウム六水和物等。
【0023】特に、硬化剤として金属水酸化物、塩基性
金属酸化物又は塩基性金属酸化物を成分として含有する
複合酸化物を用いる場合は、平均粒子径5μm以下のも
のが硬化剤全体の30%以上含まれるようにすることが
好ましい。このような粒径組成の硬化剤を用いることに
より、得られた成形品のマトリックスが緻密になって、
強化材とマトリックスとの接着が良好となり、成形品の
機械的強度が良好となる。
【0024】上記硬化剤の使用量は、酸性リン酸金属塩
100部(固形分として)に対して80〜300部であ
ることが好ましく、100〜250部であることがより
好ましい。硬化剤の使用量が80部未満では、硬化性組
成物を成形後、加熱・硬化して得られた無機質系成形品
に酸性リン酸金属塩が残存してしまい、十分な機械的強
度が得られないばかりか、成形品の耐水性を損なうこと
があるため好ましくない。一方、硬化剤の使用量が30
0部を超えると、硬化剤に対して酸性リン酸金属塩が少
なくなり、成形品のマトリックスが粗になり十分な機械
的強度が得られないため好ましくない。
【0025】本発明において、軽量骨材としては、以下
に例示する無機質バルーンや多孔質無機質粉体を用いる
ことができる。また、粒子径が25〜600μmのもの
を用いることが好ましい。
【0026】・無機質バルーン:アルミノシリケートバ
ルーン、シリカバルーン、ガラスバルーン、シラスバル
ーン、フライアッシュバルーン、パーライト等。 ・多孔質無機質粉体:シリカゲル、活性炭等。
【0027】本発明においては、軽量性という点から無
機質バルーンを用いることが好ましく、中でも耐水強度
に優れ、かつ、比較的安価なアルミノシリケートバルー
ンを用いることが特に好ましい。
【0028】本発明において、前記軽量骨材は、酸性リ
ン酸金属塩100部(固形分として)に対して10〜2
00部を用いることが好ましい。軽量骨材の使用量が1
0部未満の場合には無機質系成形品の軽量性や表面性状
の向上が得られず、200部を超える場合には得られる
成形品のマトリックスが緻密でなくなり、強度低下を及
ぼすことがあるため好ましくない。
【0029】更に、本発明においては、平均粒子径が1
00〜400μmの軽量骨材が、硬化性組成物の全固形
分の5〜50%含まれていることが好ましい。これによ
り、加熱して硬化させる際に、硬化性組成物に含まれて
いる水分が気化したときに外部へ放出されやすくなるた
め、気化した水分が放出されにくいことが原因で発生す
るマトリックスの膨張やボイドの発生を抑制することが
でき、得られる無機質系成形品の機械的強度が良好にな
る。
【0030】本発明の硬化性組成物には、酸性リン酸金
属塩とその硬化剤との高い反応性を抑制するために、更
に尿素を添加することが好ましい。すなわち、硬化剤と
混合する前の酸性リン酸金属塩へ、又は酸性リン酸金属
塩とその硬化剤とを混合した直後の混合物へ、尿素を添
加することにより、尿素の二つのアミノ基と酸性リン酸
金属塩の水酸基とが相互作用を起こし、酸性リン酸金属
塩とその硬化剤との反応が抑制されて硬化性組成物の粘
度の上昇を抑えることができる。その結果、硬化性組成
物の流動性が損なわれないので、強化繊維への含浸及び
所望の形状への成形が容易となる。
【0031】また、尿素は約120℃以上の加熱により
分解し始めるため、硬化性組成物の硬化を完了させるた
めに加熱する場合であっても、硬化性組成物に含まれる
水分の大部分が気化して外部へ放出されるまで尿素が酸
性リン酸金属塩とその硬化剤との反応を抑制し、硬化性
組成物の表面部だけが硬化してしまうことがなく、内部
の水分の気化による膨張やクラックの発生が抑えられ、
得られる無機質系成形品の機械的強度や外観等が損なわ
れることがない。
【0032】更に、本発明においては、後述するように
硬化性組成物と強化繊維とを複合した成形用材料を所望
の形状に成形して得た半硬化材料を、好ましくは120
℃以上の温度で加熱して硬化を完了させることによっ
て、尿素がアンモニアと二酸化炭素とに分解されて外部
に放出され、無機質系成形品に残存することがないの
で、例えば本発明の無機質系成形品が400℃以上の高
温に曝された場合でも、硬化性組成物にアミン類等を添
加した場合のように有機物が無機質系成形品中で炭化し
て残存してしまい、無機質系成形品の電気特性や強度を
損なうことがない。
【0033】更にまた、尿素の熱分解で生じたアンモニ
アの一部は、硬化性組成物に含有される酸性リン酸金属
塩に補足されて、硬化性組成物の硬化を促進するので、
得られる無機質系成形品の耐熱性や耐水性が向上する。
【0034】本発明において、尿素の添加量は、酸性リ
ン酸金属塩100部(固形分として)に対して0.1〜
10部であることが好ましく、0.5〜8部であること
がより好ましい。尿素の添加量が0.1部未満であると
尿素の反応抑制効果が不十分なため硬化性組成物の粘度
が上昇してしまい、一方、10部を超えると硬化性組成
物を硬化させるために加熱した際に、尿素が分解して発
生するアンモニアや二酸化炭素の量が多くなりすぎて無
機質系成形品中にボイドができてしまい、その機械的強
度等が低くなるため好ましくない。
【0035】更に、本発明においては、無機質系成形品
に意匠性を付与したりするために、前記硬化性組成物に
各種添加剤を添加することも可能である。このような添
加剤としては無機充填剤、顔料等を使用することができ
る。無機充填剤としては酸性酸化物を主成分とする珪
砂、シリカヒューム、フライアッシュ、ガラス粉、クレ
イ等が挙げられる。特に、硬化性組成物に無機充填剤、
好ましくはシリカヒュームを加えることにより、マトリ
ックス中に主として軽量骨材が散在している第1層の軽
量骨材と軽量骨材との間にシリカヒュームが入り込ん
で、よりマトリックスの緻密化が図られて、いっそう強
固な無機質系成形品を得ることが出来る。
【0036】また、顔料としては酸化チタン、酸化亜
鉛、フタロシアニン、弁柄、マピコ等が挙げられる。
【0037】これらの添加剤は、それぞれの目的に合わ
せて適宜選択し、適当量を使用すればよく、例えば、上
記シリカヒュームの場合、その添加量は、酸性リン酸金
属塩100部(固形分として)に対して5〜50部であ
ることが好ましい。
【0038】本発明において用いられる強化繊維として
は、例えばガラス繊維、セラミック繊維、カーボン繊維
等の無機質繊維を用いることが好ましい。
【0039】上記ガラス繊維のガラス組成としては、A
ガラス、Eガラス、ECRガラス、Sガラス、ARガラ
ス等を例示することができる。
【0040】また、上記セラミック繊維としては、アル
ミナ繊維、珪素−アルミナ繊維、窒化珪素繊維等を例示
することができる。
【0041】上記強化繊維は、短繊維及び長繊維(連続
繊維をも含む)の何れの形態でも使用することができ、
マット、織布、不織布、ペーパー等の形態に加工した各
種の形態の無機質繊維を硬化性組成物の加工方法や成形
品の用途等により、質及び形態を適宜選択して1種を単
独で、又は2種以上を併用することができる。
【0042】なお、本発明においては、コストが安く、
汎用されているEガラス組成のガラス繊維を用いること
が特に好ましく、チョップドストランドのような短繊
維、ヤーンやロービングのような連続繊維、マット、織
布、不織布等に加工した形態のものを使用することがで
きる。
【0043】上記強化繊維の使用量は、硬化性組成物1
00部(固形分として)に対して5〜100部であるこ
とが好ましく、15〜80部であるこがより好ましい。
強化繊維の使用量が5部未満であると、後述する強化繊
維層のフィルター効果やスプリングバックが不十分とな
り、成形品の表面性状の向上が図れず、また、断熱性を
有する層構造を形成しなくなるため好ましくない。一
方、強化繊維の使用量が100部を超えると、強化繊維
に対して硬化性組成物が不足するためマトリックスが粗
となり、やはり無機質系成形品の機械的強度が不十分と
なるため好ましくない。
【0044】更に、本発明において、ガラス繊維及びカ
ーボン繊維は、硬化性組成物中の酸性リン酸金属塩との
反応性が比較的低いため、エポキシ樹脂を含有する表面
処理剤を付与されていることが好ましい。エポキシ樹脂
は酸性リン酸金属塩との相溶性が良く、また、酸性リン
酸金属塩と容易に反応するので、ガラス繊維及びカーボ
ン繊維にエポキシ樹脂を含有する表面処理剤を付与する
ことによりマトリックスとガラス繊維等との濡れ性及び
接着性が向上し、得られる成形品の機械的強度等が良好
となる。
【0045】表面処理剤に使用するエポキシ樹脂として
は、特に制限はないが、芳香族ポリグリシジルエーテル
系エポキシ樹脂、脂肪族ポリグリシジルエーテル系エポ
キシ樹脂、脂肪族ポリグリシジルエステル系エポキシ樹
脂等を使用することができる。また、硬化性組成物を硬
化させるために加熱するので、表面処理剤の耐熱性とい
う点から、芳香族ポリグリシジルエーテル系エポキシ樹
脂を用いることが好ましく、その中でも、フェノールノ
ボラックポリグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、クレ
ゾールノボラックポリグリシジルエーテル系エポキシ樹
脂、ビスフェノールAジグリシジルエーテル系エポキシ
樹脂を用いることが特に好ましい。
【0046】また、上記表面処理剤が含有するエポキシ
樹脂以外の他の成分については、特に制限はないが、硬
化性組成物を硬化させるために加熱するので、熱可塑性
でないことが好ましい。熱可塑性の成分を使用すると、
強化繊維に付与された表面処理剤が加熱硬化時に流動し
て、強化繊維と硬化性組成物との界面での接着を損なう
虞れがあるからである。
【0047】上記表面処理剤の他の成分として好ましい
ものは、エポキシ架橋ポリ酢酸ビニル、又はウレタン架
橋ポリ酢酸ビニルが挙げられる。
【0048】また、表面処理剤は、表面処理剤を付与し
た強化繊維において、該表面処理剤の付着量が固形分と
して0.5〜1.5%となるように付与することが好ま
しい。表面処理剤の付与量が0.5%未満であると、硬
化性組成物と強化繊維と濡れ性及び接着性を向上させる
効果が十分でないため好ましくない。一方、表面処理剤
の付与量が1.5%を超えても、付与量の割には界面で
の接着性に対する改良効果が発現されず、却って不経済
となるため好ましくない。
【0049】本発明の無機質系成形品は、例えば以下の
ようにして製造することができる。 (I)第1工程 上記酸性リン酸金属塩の水溶液又は水分散液、その硬化
剤、軽量骨材、及び必要に応じて、尿素やその他の添加
剤を、上述した割合で混合して硬化性組成物を得る。
【0050】(II)第2工程 前記第1工程で得られた硬化性組成物と前記強化繊維と
を複合させて、次工程で所望の形状に成形するための成
形用材料を得る。
【0051】本発明においては、硬化性組成物と強化繊
維とを複合させる際に、強化繊維が層状に形成されてい
ることが必要である。また、この層状に形成した強化繊
維の層としての単位面積当りの質量が100g/m2
上であることが好ましく、400g/m2以上であるこ
とがより好ましい。強化繊維の層としての単位面積当り
の質量が100g/m2未満であると、後述する強化繊
維層によるフィルター効果やスプリングバックが発生し
にくくなり、後述する第1層と第2層とが一体化した断
熱性を有する層状構造が形成できにくくなるため好まし
くない。
【0052】本発明において、上記成形用材料は、強化
繊維層の片面に硬化性組成物を複合したものでもよく、
強化繊維層を挟むように両面に硬化性組成物を複合した
ものでもよいが、強化繊維層への硬化性組成物の含浸性
や得られる無機質形成形品の表面性状を向上させるため
には、強化繊維層の両面に硬化性組成物を複合させたも
のが好ましい。
【0053】硬化性組成物と強化繊維とを複合させる方
法は、次工程で採用する成形法や得られる無機質系成形
品の用途等によって適宜選択することができるが、例え
ば以下の(i)及び(ii)の方法を例示することができ
る。
【0054】(i)織布、不織布、ペーパー又はマット
状の形態の強化繊維を、そのまま層状の強化繊維として
使用し、硬化性組成物の浴中に該層状強化繊維を浸漬し
つつ引き抜きながら該硬化性組成物を層状強化繊維に含
浸・付着させる方法。
【0055】(ii)樹脂フィルム等のキャリア材の表面
に、予め、ある程度粘度の高い状態に調製した硬化性組
成物を塗布し、その硬化性組成物上にロービング等の連
続強化繊維を所定の長さにカットしつつ、又は予めカッ
トしてあるチョップドストランドを撒き、強化繊維層を
形成する。そして、その上から該キャリア材又は上記硬
化性組成物を同様に塗布したキャリア材を重ね、これを
圧縮装置で圧縮して硬化性組成物を強化繊維層に含浸さ
せる方法。
【0056】この場合、キャリア材としては、ポリエチ
レンテレフタレート(以下、PETという)、ポリプロ
ピレン等の樹脂フィルムを用いることができる。また、
上記硬化性組成物は、固形分として100〜9000g
/m2となるようにキャリア材の表面に塗布することが
好ましい。
【0057】本発明において、上記強化繊維層は繊維と
繊維とが重なって層を形成しているため、硬化性組成物
を強化繊維層に含浸させる際に、硬化性組成物を構成す
る各成分の粒子の大きさによって、各成分の強化繊維層
内部への浸透が選択的に抑制される効果、いわゆる本発
明でいうフィルター効果が発現する。例えば軽量骨材
は、一般的に粒子径(粒度)にある程度の分布を持って
いる粉粒体の集合であり、粒子径が比較的小さな一部の
軽量骨材は、他の硬化性組成物の成分に伴われて強化繊
維層の内部に浸透する場合もあるが、粒子径が比較的大
きな軽量骨材は強化繊維層の内部には浸透しにくいた
め、軽量骨材の大部分は強化繊維層の内部に浸透するこ
とはない。その結果、強化繊維層に軽量骨材の大部分が
除かれた硬化性組成物が含浸した層(第2層)が形成さ
れ、かつ、その表面に軽量骨材を含有する硬化性組成物
の層(第1層)が形成され、成形品の表面性状の向上を
図ることができる。
【0058】一方、強化繊維層(第2層)は、例えば硬
化性組成物の強化繊維への含浸性を向上させるためにロ
ーラーなどにより圧力をかけた場合、圧力が無くなると
元の厚みまで復元しようとする現象(スプリングバッ
ク)により、該強化繊維層に気泡が保持され、得られる
成形品が軽量性や断熱性を有するものとなる。
【0059】また、必須ではないが、次工程までの成形
用材料の取扱い性を良好にし、かつ、成形や硬化を完了
させる際に成形用材料内部の水分の急激な気化による成
形品の膨張を防ぐために、成形用材料の水分含量が5〜
15%になるように、80〜110℃の温度で2〜8時
間加熱して乾燥させて、その水分含量を調整することが
好ましい。ただし、前記第1工程で硬化性組成物を得る
ときに、その水分量を低く調整することが可能であれば
この工程は必要としない。
【0060】(III)第3工程 前記第2工程で得られた成形用材料を1枚で又は複数枚
重ねて、板状、波板状、凹凸形等の成形品の用途等によ
って適宜設定した所望の形状に成形して半硬化材料を得
る。
【0061】成形は、有型プレス装置、平板プレス装
置、ベルトプレス装置、ロールプレス装置等を用いて行
うことができ、その際、加圧のみ又は加圧と加熱とを同
時に行ってもよい。そして、加圧は2.9〜19600
kPa、加熱は100〜260℃で行うことが好まし
い。ただし、この第3工程において、成形用材料を加圧
・加熱して所望の形状の半硬化材料を得ると同時に、そ
の硬化を完了させることも可能であるが、得られる成形
品の品質の安定化を図るために、次の第4工程で半硬化
材料の硬化を完了させることが好ましい。
【0062】なお、成形用材料(キャリア材を用いた成
形用材料を使用する場合は、キャリア材を除いてから用
いる)を複数枚重ねて成形する場合であっても、該成形
用材料は硬化していないので、プレスすることにより各
成形用材料をきれいに圧着することができ、次工程で加
熱硬化することで一体化できる。
【0063】(IV)第4工程 前記第3工程で得られた成形した半硬化材料を加熱する
ことにより、酸性リン酸金属塩とその硬化剤とを完全に
反応させて該半硬化材料の硬化を完了させて無機質系成
形品を得る。
【0064】上記半硬化材料を加熱する温度は、硬化性
組成物の硬化を完了させることができる温度以上であれ
ばよく、硬化性組成物の成分や量比等によって適宜設定
することができ、例えば、120〜200℃の温度で加
熱すればよい。また、半硬化材料を硬化させる際の加熱
時間は、上記温度条件でおおよそ1〜8時間加熱するこ
とが好ましい。更に、半硬化材料を加熱する際には、無
加圧状態又は加圧状態であってもよいが、無機質系成形
品の表面状態を良好にするために、29〜4900kP
a程度の圧力で加圧しながら加熱することが好ましい。
【0065】なお、図1は、本発明による無機質系成形
品の一実施態様を示す断面の模式図である。この無機質
系成形品10は、軽量骨材を含有する硬化性組成物から
なる第1層11の間に、強化繊維層に硬化性組成物のう
ち軽量骨材の大部分が除かれた成分が含浸した第2層1
2を有する成形用材料13が、2枚重ね合わされて圧着
面14で圧着された後、加熱硬化し一体化して得られた
ものであり、第1層は硬化性組成物に含有される酸性リ
ン酸金属塩とその硬化剤とが反応硬化してなるマトリッ
クス中に主として軽量骨材が散在している層となってお
り、第2層は該マトッリクス中に主として強化繊維が散
在している層となっていて、これら2つの層が一体化し
た層状構造を有している。
【0066】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。 実施例1 表1の組成物1の欄に示した量比で各原料をデイゾルバ
ーによって混合し、硬化性組成物を得た。また、表2に
示す各原料を配合して調製した表面処理剤を、Eガラス
繊維(番手:276g/km)に付与し、これを長さ5
0mmに切断してEガラス繊維チョップドストランドを
得た。なお、表面処理剤は、表面処理剤を付与したEガ
ラス繊維において、該表面処理剤の付着量が固形分とし
て1%となるように付与した。
【0067】そして、上記硬化性組成物をキャリア材と
してのPET樹脂フィルム(厚さ25μm、幅1250
mm)の片面に塗布し、その上に上記Eガラス繊維チョ
ップドストランドを層状に撒いた。このとき、硬化性組
成物は固形分として2300g/m2となるようにキャ
リア材に塗布され、Eガラス繊維チョップドストランド
は層としての単位面積当りの質量が1600g/m2
なるように撒いた。
【0068】更に、その上に、上記と同様に硬化性組成
物を片面に塗布したPET樹脂フィルムを、硬化性組成
物を塗布した面がEガラス繊維層に接するように載置し
た後、メッシュベルトプレス装置で挟んで圧縮(圧力:
98.1kPa)して、Eガラス繊維に硬化性組成物を
含浸させて両者を複合させ、シート状の成形用材料を得
た。なお、Eガラス繊維チョップドストランドの層とそ
の両面に複合させた硬化性組成物とが、表3に示した量
比となるようにした。
【0069】この成形用材料を温度80℃の乾燥機で加
熱乾燥させ、成形用材料が含有する水分量が10%程度
となるように調整した後、この成形用材料の両面のPE
T樹脂フィルムを剥がし、それを2枚重ねて平板プレス
装置を用いて圧力490.3kPa、温度120℃から
180℃に20℃/hrの昇温スピードで3時間加熱
し、更に6時間180℃で保持して加圧成形して板状の
半硬化材料を得た。
【0070】こうして得られた半硬化材料を温度180
℃の加熱機中で、1時間加熱して硬化を完了させた後、
自然冷却して無機質系成形品を得た。
【0071】実施例2、3 表1の組成物2、3の欄に示した各原料を実施例1と同
様にして混合し、それぞれ硬化性組成物を調製し、これ
らを用いて実施例1と同様の方法で無機質系成形品を得
た。
【0072】比較例1、2 表1の組成物4、5の欄に示した各原料を実施例1と同
様にして混合し、それぞれ硬化性組成物を調製し、これ
らを用いて実施例1と同様の方法で無機質系成形品を得
た。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】試験例 上記実施例及び比較例で得られた無機質系成形品を用い
て、以下の項目について測定した。 ・厚さ、嵩比重:JIS A 5430の方法に準拠し
て行った。 ・曲げ強度:JIS A 1408の方法に準拠して行
った(常温下、及び温度300℃の雰囲気にて24時間
加熱して室温まで徐冷した後に測定)。 ・熱伝導率:JIS A 1412の方法に準拠して行
った。 ・表面性状:表面の平滑度合い及び強化繊維層の浮き出
し度合いを観察し、表面性状が極めて良好なものを◎、
良好なものを○、若干難があるものを△、不良なものを
×と評価した。
【0077】その結果を表4に示す。また、参考例とし
て化粧スレート、GRC、ALCの上記各測定値も併せ
て示す。
【0078】
【表4】
【0079】表4から、本発明の無機質系成形品である
実施例1〜3は、比較例1〜2に比べて比重が約2割程
低減していて軽量化されているにもかかわらず、曲げ強
度は比較例と同等であることが分かる。また、実施例に
おいては、軽量骨材の添加やガラス繊維層のスプリング
バックによって形成された空隙によって断熱性が向上し
ていることも分かる。また、硬化性組成物にシリカヒュ
ームを添加した実施例2、3は、シリカヒュームを添加
しない実施例1に比べて、曲げ強度、特に加熱後の曲げ
強度が向上していることが分かる。
【0080】更に、実施例1〜3は、建築材料として一
般的に用いられている無機質材料である化粧スレート
板、GRC(ガラス繊維強化コンクリート)及びALC
(軽量気泡コンクリート)と比較しても曲げ強度に優れ
ていることが分かる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の無機質系
成形品は、酸性リン酸塩とその硬化剤とが反応・硬化し
てできたマトリックス中に主として軽量骨材が散在して
いる第1層と、前記マトリックス中に主として強化繊維
が散在している第2層とが一体化した層状構造を有する
ため、従来のものに比べて軽量性、機械的強度、断熱
性、表面性状に優れており、建築物の内外装材等の建築
材料、及びオーブンや加熱プレス装置等の加熱設備に用
いる断熱構造部材などに用いることができ、今までより
多くの産業用の構造材又は部材に使用することが可能で
ある。
【0082】また、本発明の無機質系成形品の製造方法
によれば、酸性リン酸金属塩、その硬化剤、及び軽量骨
材を含有する硬化性組成物を強化繊維層に含浸させるこ
とにより、粒子径の比較的大きな軽量骨材は強化繊維層
中に入り込みにくいため、該強化繊維層には硬化性組成
物中の軽量骨材の大部分が除かれた成分が含浸する。こ
のため、マトリックス中に軽量骨材を相対的に多く含有
する第1層と、マトリックス中に強化繊維を相対的に多
く含有する第2層とを有する成形品が得られ、上記第1
層によって成形品の表面性状を向上させることができる
と共に、上記第2層の繊維間の空隙によって優れた断熱
性を有する軽量かつ高強度な無機質系成形品を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の無機質系成形品の一実施態様を示す
断面の模式図である。
【符号の説明】
10 無機質系成形品 11 第1層 12 第2層 13 成形用材料 14 圧着面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 24:12 C04B 24:12 Z 22:06) 22:06) A 111:40 111:40 Fターム(参考) 4F100 AA03A AA03B AA03H AA19H AA20A AA20B AA20H AC10H AG00H AH02A AH02B AH02H AH03A AH03B AH03H BA02 BA04 BA05 BA08 CA02A CA02B CA23B CA24A DE04A DG03B EA061 EH312 EH462 EH762 EJ082 EJ202 EJ422 EJ822 EJ862 EJ912 GB08 JA13B JB07 JJ03 JK01 JK10 JK14 JL03A JL03H JL04 YY00B 4G012 PA03 PA15 PA17 PA20 PA28 PB03 PB07 PB13 4G058 GA02 GB04 GC07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性リン酸金属塩及びその硬化剤が反応
    硬化してなるマトリックス中に、軽量骨材及び強化繊維
    が散在している無機質系成形品であって、前記マトリッ
    クス中に主として軽量骨材が散在している第1層と、前
    記マトリックス中に主として強化繊維が散在している第
    2層とが一体化した層状構造を有することを特徴とする
    無機質系成形品。
  2. 【請求項2】 前記軽量骨材がアルミノシリケートバル
    ーンである請求項1記載の無機質系成形品。
  3. 【請求項3】 前記マトリックス中に更にシリカヒュー
    ムが含有されている請求項1又は2記載の無機質系成形
    品。
  4. 【請求項4】 (I)酸性リン酸金属塩、その硬化剤、
    及び軽量骨材を含有する硬化性組成物を得る工程と、
    (II)前記硬化性組成物と、層状に形成した強化繊維と
    を複合して、前記軽量骨材の移動を前記強化繊維によっ
    て規制しつつ、前記硬化性組成物を前記強化繊維に含浸
    させて、前記軽量骨材を相対的に多く含む第1層と、前
    記強化繊維を相対的に多く含む第2層とを有する成形用
    材料を得る工程と、(III)前記成形用材料の1層単独
    又は2層以上の積層物を、所望の形状に成形して半硬化
    材料を得る工程と、(IV)前記半硬化材料を加熱してそ
    の硬化を完了させる工程とを含むことを特徴とする無機
    質系成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記硬化性組成物が更に尿素を含有する
    ものである請求項4記載の無機質系成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記層状に形成した強化繊維の単位面積
    当りの質量が100g/m2以上である請求項4又は5
    記載の無機質系成形品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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