JP2001137961A - 板金成形加工方法 - Google Patents

板金成形加工方法

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JP2001137961A
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Atsuo Takegawa
淳夫 武川
Hiroyuki Hatakeyama
寛行 畠山
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 近接して底付き容器状突起を成形する場合
に、製品の剛性を維持し、かつ加工工程の工数を短縮
し、製造コストの低減化の可能な成形加工方法を提供す
ること。 【解決手段】 板材5aに複数の底付き容器状突起部7
を成形する板金成形加工方法において、ポンチ1と凹部
を有するダイ3によるプレスにより、突起部7の底部7
bを形成する板材部分の板厚を減厚し、ポンチ1とダイ
3間のクリアランスから、突起部7の側壁7aを上方に
持ち上がり状態で成形することにより、板材5aに複数
の底付き容器状突起部7を成形する板金成形加工方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材に複数の底付
き容器状突起部を成形する板金成形加工方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、板材に複数の底付き容器状突起を
プレス加工により成形する場合において、突起の高さが
高い場合には、図8に示すように、数工程による再絞り
加工法か、または、図9に示すように、数工程によるバ
ーリング加工法により成形加工が行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た再絞り加工法で近接して底付き容器状突起を成形する
場合には、数工程の再絞り加工が行われるため、突起の
近傍部分では干渉する領域が発生し、成形に必要な材料
が不足したり、破損部が発生したり、また肉厚が極部的
に薄くなる部分が発生し、剛性が不足する等の問題があ
った。
【0004】また、バーリング加工法による場合には、
数工程を要するとともに、底部に穴部が生ずるため、成
形部分の剛性が低下するという問題があった。別の方法
としての2部品により構成する場合には、各部品の切削
加工、鍛造加工、プレス加工等多岐の加工が必要なた
め、作業工数が多く、かつ製造コストが高くなるという
問題があった。
【0005】上記した通り、従来の板材に容器状突起部
を成形する加工方法では、いずれも数工程の加工工程を
必要とするため、製造コストを削減することは困難であ
った。本発明は、このような従来の課題を解決するもの
で、近接して底付き容器状突起を成形する場合に、製品
の剛性を維持し、かつ加工工程の工数を短縮し、製造コ
ストの低減化の可能な成形加工方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するもので、板材に複数の底付き容器状突起部を成
形する板金成形加工方法において、ポンチと凹部を有す
るダイによるプレスにより、突起部の底部を形成する板
材部分の板厚を減厚し、ポンチとダイ間のクリアランス
から突起部の側壁を上方に持ち上がり状態で成形するこ
とにより、板材に複数の底付き容器状突起部を成形する
ことを特徴とする板金成形加工方法である。
【0007】本発明によれば、予め形成された容器状突
起部に近接して新たに容器状突起部を成形加工する場合
や、突起部を互いに近接して成形加工する場合におい
て、突起部の底部を形成する板状部分をプレスにより減
厚し、突起部の側壁を上方に持ち上がり状態で成形して
突起部を形成するので、成形時に突起部近傍で干渉する
領域が発生しないため、突起部の成形に必要な材料が不
足したり、破損部が発生して剛性が不足する等の問題が
生ずることなく、剛性を維持して、突起部を互いに近接
して成形することが可能となり、かつ従来方法のように
再絞り工程等の複数の加工工程を必要しないので、工程
を短縮し、製造加工コストを低減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、板材に複数の底付き容器状突起部を成形する板金成
形加工方法において、ポンチと凹部を有するダイにより
突起部の底部を形成する板材部分をプレスにより板厚を
減厚し、ポンチとダイ間のクリアランスから突起部の側
壁を上方に持ち上がり状態で成形することにより、板材
に複数の底付き容器状突起部を成形することを特徴とす
る板金成形加工方法であり、本発明によれば、予め形成
された容器状突起部に近接して新たに容器状突起部を成
形加工する場合や、突起部を互いに近接して成形加工す
る場合において、突起部の底部を形成する板状部分をプ
レスにより減厚し、突起部の側壁を上方に持ち上がり状
態で成形して突起部を形成するので、突起部の成形時に
突起部近傍で干渉する領域が発生しないため、突起部の
成形に必要な材料が不足したり、破損部が発生して剛性
が不足する等の問題が生ずることなく、剛性を維持して
突起部を互いに近接して成形することが可能となり、か
つ加工工程を短縮し、製造加工コストを低減することが
できる作用を有する。 (実施の形態)以下、本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0009】図1は本発明の実施の形態において使用す
る金型の断面図、図2は本発明の実施の形態による底付
き容器状突起を成形する板材の底面の板厚の減厚直前の
状態図、図3は減厚完了時の状態図、図4は本発明の実
施の形態により加工される製品の平面図、図5はその断
面図、図6は加工後の突起部の肉厚関係図、図7は他の
形態による肉厚関係図である。
【0010】図1において、1はポンチ、2はポンチ1
を支持するポンチプレート、3は下型ダイ、4はダイ3
を支持するダイプレート、5は板金成形品、5aは板
材、6は成形品の底付き容器状突起部、7は本実施の形
態において加工する成形品の底付き容器板突起部、7a
は突起部7の側壁、7bは突起部7の底部である。図1
に示す金型において、ポンチ1はポンチプレート2で支
持されており、かつ板金成形品5が加工されて上昇して
も干渉しないように十分な間隔を設けて設置されてい
る。
【0011】一方、下型ダイ3は凹部を有し、ダイプレ
ート4に支持されており、ダイ3とポンチ1により板材
5aが成形加工される。次に、本実施の形態の底付き容
器状突起部の成形加工方法について、図2〜図7を用い
て具体的に説明する。なお、図5に示されているよう
に、本実施の形態おいて成形される底付き容器状突起部
7は、成形品5に同時に複数個成形される。なお、図5
に示すものは、1実施の形態であって、突起部の形状、
数等はこれに限定されるものではない。
【0012】図2において、hはダイ3の凹部の深さ、
Tは板材5aの板厚である。また、図6において、t1
は成形加工後の底部の板厚、t2 は底部の減厚された板
厚、t3 は側壁の板厚、Hは突起部の高さである。図2
に示すダイ3の深さhは、h=1.05Tに設定すると
好ましい。しかしこのhとTとの関係は、板材5aの材
質、側壁7aの板厚t3 、突起部7の高さH等により適
宜変更される。
【0013】また、図6に示す側壁の板厚t3 を規定す
るポンチ1とダイ3のクリアランスは、(0.15〜
0.3)Tの範囲に設定されるが、突起部の高さHによ
り適宜のクリアランスが設定される。突起部7の底部7
bの最小板厚t1 は、t1 ≧0.2Tであると好ましい
が、板材5aの材質、クリアランス、側壁7aの板厚t
3 、突起部7の高さH等により適宜変更される。
【0014】以下、成形加工動作について説明する。プ
レスのスライドが下降して、ポンチ1とダイ3の凹部間
で板材5aをプレスすると、図2に示すように、板材5
aは減厚直前の状態から徐々に底面板材が減厚され、減
厚された体積分の板材が、図3に示すように、側壁分の
体積となって、ポンチ1とダイ3のクリアランスから上
方に持ち上がって側壁7aを形成する。
【0015】そして、板材5aの底部が図6に示す所望
の厚さt1 に達すると、ポンチ1とダイ3間のクリアラ
ンスから板厚t3 の側壁7aが上方に立ち上った状態で
形成され、突起部7の成形を完了する。なお、本実施の
形態においては、図4に示すように、板材5aの複数個
所において上記した突起部7の成形が同時に行われるた
め、図3に示すように、成形時に板材5aは平行に持ち
上がる。
【0016】また、突起部7の高さHを高くする場合
は、ポンチ1とダイ3のクリアランスを小さくして側壁
7aの板厚t3 を薄くする。さらに、突起部7の高さH
を高くする場合には、図7に示すように、予め底部の板
厚t4 を板材5aの板厚Tより厚くしておくことによ
り、所望の高さHを有する突起部7の成形が可能とな
る。以上のように、本実施の形態によれば、図4、5に
示すように、予め形成された容器状突起部6に近接して
容器状突起部7を成形加工する場合や、突起部を互いに
近接して成形加工する場合において、突起部7の底部7
bを形成する板状部分をプレスにより減厚し、突起部7
の側壁7aを上方に持ち上がり状態で成形して突起部を
形成するので、突起部7の側壁7aは、突起部底部7b
の減厚による材料によって形成される。そのため突起部
7の成型時に突起部7の近傍部分で干渉する領域が発生
せず、突起部7の成形に必要な材料が不足したり、成形
部に破損部が生じて剛性が不足することなく、突起部6
に近接して新たな突起部7を成形することや、突起部7
を互いに近接して成形することが可能となり、かつ従来
方法のように再絞り工程等の複数の加工工程を必要とし
ないので、工程を短縮し、製造加工コストを低減するこ
とができる。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、予め形成
された容器状突起部に近接して容器状突起部を成形加工
する場合や、突起部を互いに近接して成形加工する場合
において、新たに成形する突起部を、突起部の底部を形
成する板状部分をプレスにより減厚し、突起部の側壁を
上方に持ち上がり状態で成形するので、成形時に突起部
近傍で干渉する領域が発生しないため、突起部の成形に
必要な材料が不足したり、成形部に破損部が発生して剛
性が不足する等の問題が発生することなく、剛性を維持
して、突起部に近接して新たな突起部を成形すること
や、突起部を互いに近接して成形することが可能とな
り、かつ従来方法のように再絞り工程等の複数の加工工
程を必要としないので、工程を短縮し、製造加工コスト
を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により使用する金型の断面図である。
【図2】底付き容器状突起を形成する板材の底面板厚の
減厚直前の状態図である。
【図3】底面板厚の減厚完了時の状態図である。
【図4】本発明の実施例の製品平面図である。
【図5】本発明の実施例の製品断面図である。
【図6】突起部の肉厚関係図である。
【図7】他の形態による肉厚関係図である。
【図8】従来の再絞り成形方法による容器状突起の加工
工程図である。
【図9】従来のバーリング加工法による容器状突起の加
工工程図である。
【符号の説明】
1 ポンチ 2 ポンチプレート 3 ダイ 4 ダイプレート 5 板金成形品 5a 板材 6 底付き容器状突起部 7 本発明により加工する底付き容器状突起部 7a 突起部の側壁 7b 突起部の底部 H 突起部の高さ h ダイの凹部の深さ T 板材の板厚 t1 突起部の底部の板厚 t2 底部の減厚分の板厚 t3 突起部の側壁の板厚

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板材に複数の底付き容器状突起部を成形
    する板金成形加工方法において、ポンチと凹部を有する
    ダイによるプレスにより、突起部の底部を形成する板材
    部分の板厚を減厚し、ポンチとダイ間のクリアランスか
    ら突起部の側壁を上方に持ち上がり状態で成形すること
    により、板材に複数の底付き容器状突起部を成形するこ
    とを特徴とする板金成形加工方法。
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