JP2001136929A - γ−アミノ酪酸に富むアブラナ科植物を用いた食品 - Google Patents

γ−アミノ酪酸に富むアブラナ科植物を用いた食品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血圧降下作用を有するGABAを高濃度で含
有するアブラナ科植物およびその乾燥粉末、アブラナ科
植物の搾汁その搾汁乾燥粉末を提供すること。 【解決手段】 アブラナ科植物を嫌気処理および/また
は25〜50℃で保温処理(GABA富化処理)し、乾
燥する。また、処理に際し、マイクロウエーブ処理を行
うことにより、緑色を保持し、GABA含量を維持した
アブラナ科植物およびその乾燥粉末、アブラナ科植物の
搾汁およびその乾燥粉末が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、γ−アミノ酪酸
(以下、GABAということがある)に富むアブラナ科
植物に関する。さらに詳しくは、緑色を保持し、かつ高
い含量のGABAを有するアブラナ科植物、その搾汁、
それらの乾燥粉末、その製造方法、その食品、飲料、並
びに医薬品原料に関する。
【0002】
【従来の技術】GABAは血圧降下作用を有することか
ら、高血圧症の人々のためにGABAを多く含有する食
品が検討されている。例えば、従来から、お茶の製造過
程で、摘採した茶葉を嫌気条件に置き、茶葉中にGAB
Aを多量に蓄積させたいわゆるギャバロン茶が知られて
いる。特開平8−173111号公報には、コーヒー生
葉を無酸素状態で処理後、110℃以上の高温で熱処
理、乾燥処理をする方法でGABA濃度の高いコーヒー
葉茶を得たことが記載されている。さらに、特開平9−
205989号公報には、茶葉に赤外線を照射してGA
BAの含量を向上させることが記載されている。
【0003】これらの方法で得られる茶葉は、熱湯を注
いで抽出するものであり、摂取できる有用成分は水溶性
のものに限られている。
【0004】他方、ケールをはじめとするアブラナ科植
物は、ビタミン類等の成分を多く含んでおり、健康食品
として注目を浴びている。ケールなどのアブラナ科植物
は、搾汁され、あるいは、乾燥粉末とされて、飲用、食
用に供されている。また、アブラナ科植物、乾燥粉末、
搾汁、搾汁の乾燥粉末の緑色を保持するために、一般的
に、アブラナ科植物を熱水などの高温で処理する、いわ
ゆるブランチング処理が行われている。しかし、熱水処
理では、有効成分が消失する虞が高く、有効成分を維持
し、かつ、緑色を保持したアブラナ科植物を得ることが
できない。
【0005】例えば、アブラナ科植物(例えば、キャベ
ツ)を細断し、ビタミンCを添加後、加熱処理した後、
搾汁してジュースとする方法が、特開平10−4284
1号公報に記載されている。しかし、この方法では、熱
に弱い栄養分が分解されてしまうという問題がある。
【0006】さらに、特許第2796227号公報に
は、12〜13時間の予備乾燥と遠赤外線とを組み合わ
せて、比較的低温で処理して、アブラナ科植物の乾燥粉
末を得る方法を記載している。しかしながら、従来の方
法では、ケールをはじめとするアブラナ科植物のもつ栄
養分しか食用に供されないという欠点がある。そこで、
アブラナ科植物に更に栄養分ないしある種の薬効を有す
る成分(例えばGABA)が付加されれば、上記の抽出
によるのではなく、直接多量の有効成分(例えばGAB
A)が摂取できるので、さらなる健康食品としての効果
が期待される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、新たな栄養分
あるいは薬効成分が付加されたアブラナ科植物の乾燥粉
末、搾汁、搾汁乾燥粉末が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、アブラナ科
植物について鋭意研究した結果、アブラナ科植物には血
圧降下作用を有するGABAが含まれることを見出し、
そして、アブラナ科植物中のGABA含量を高めること
に成功し、本発明を完成させた。アブラナ科植物は特に
GABA含量を高める処理に適しており、GABA含量
を高めたアブラナ科植物を得ることができた。
【0009】本発明により、GABA含量が高められた
アブラナ科植物が提供され、このGABA含量が高めら
れたアブラナ科植物はそのまま食用に供される。また、
このGABA含量が高められたアブラナ科植物を乾燥さ
せることにより、GABAを多く含むアブラナ科植物乾
燥粉末が提供される。さらに、GABA含量が高められ
たアブラナ科植物を搾汁することにより、GABAが豊
富に含まれる搾汁が提供され、さらに、GABAが豊富
に含まれる搾汁乾燥粉末が提供される。従って、従来の
アブラナ科植物搾汁、乾燥粉末に加えて血圧降下作用を
有するという新たな付加価値が与えられた健康食品が提
供される。
【0010】本発明は、GABAを50mg/100g
以上含有するアブラナ科植物に関する。
【0011】好ましい実施態様においては、前記アブラ
ナ科植物が緑色を保持している。
【0012】本発明は、ブランチング処理され、かつ、
緑色を保持する、γ−アミノ酪酸を10mg/100g
以上含有するアブラナ科植物またはその搾汁に関する。
【0013】本発明は、また、アブラナ科植物に対し
て、嫌気処理および/または25〜50℃での保温処理
を行う工程を含む、GABAを50mg/100g以上
含有する、アブラナ科植物の製造方法に関する。
【0014】好ましい実施態様においては、さらに前記
方法は、マイクロウエーブ処理を行う工程を含む。
【0015】好ましい実施態様においては、前記処理さ
れたアブラナ科植物が緑色を保持している。
【0016】また、本発明は、GABAを50mg/1
00g以上含有するアブラナ科植物の搾汁に関する。
【0017】好ましい実施態様においては、前記アブラ
ナ科植物の搾汁が緑色を保持している。
【0018】本発明は、さらにアブラナ科植物に対し
て、嫌気処理および/または25〜50℃での保温処理
を行う工程、および該処理したアブラナ科植物を圧搾す
る工程を含む、GABAを50mg/100g以上含有
する、アブラナ科植物の搾汁の製造方法に関する。
【0019】さらに、本発明は、アブラナ科植物の搾汁
に対して、嫌気処理および/または25〜50℃での保
温処理を行う工程を含む、GABAを50mg/100
g以上含有する、アブラナ科植物の搾汁の製造方法に関
する。
【0020】好ましい実施態様においては、前記搾汁の
製造方法は、さらにマイクロウエーブ処理を行う工程を
含む。
【0021】好ましい実施態様においては、得られた搾
汁が緑色を保持している。
【0022】本発明は、また、GABAを180mg/
100g以上含む、アブラナ科植物の乾燥粉末に関す
る。
【0023】また、本発明は、アブラナ科植物に対し
て、嫌気処理および/または25〜50℃での保温処理
を行う工程、および乾燥する工程を含む、GABAを1
80mg/100g以上含有する、アブラナ科植物の乾
燥粉末の製造方法に関する。
【0024】さらに、本発明は、GABAを10mg/
100g以上含有する、緑色を保持したアブラナ科植物
の乾燥粉末に関する。
【0025】また、好ましい実施態様においては、さら
に、ビタミンB1を0.1mg/100g以上、ビタミ
ンCを100mg/100g以上含有する。
【0026】本発明は、さらに、アブラナ科植物に対し
てマイクロウエーブ処理を行う工程、および該処理した
アブラナ科植物を乾燥する工程を含む、GABAを10
mg/100g以上含有する、緑色を保持したアブラナ
科植物の乾燥粉末の製造方法に関する。
【0027】好ましい実施態様においては、さらに、嫌
気処理および/または25〜50℃での保温処理を行う
工程を含む。
【0028】また、本発明は、アブラナ科植物に対して
嫌気処理および/または25〜50℃での保温処理を行
う工程、該処理したアブラナ科植物をブランチング処理
する工程、およびブランチング処理したアブラナ科植物
を乾燥する工程を含む、γ−アミノ酪酸を10mg/1
00g以上含有する、緑色を保持したアブラナ科植物の
乾燥粉末の製造方法に関する。
【0029】また、本発明は、GABAを180mg/
100g以上含む、アブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末に
関する。
【0030】さらに、本発明は、アブラナ科植物に対し
て、嫌気処理および/または25〜50℃での保温処理
を行う工程、該処理をしたアブラナ科植物を圧搾する工
程、および得られた搾汁を乾燥する工程を含む、GAB
Aを180mg/100g以上含有する、アブラナ科植
物の搾汁の乾燥粉末の製造方法に関する。
【0031】また、本発明は、GABAを10mg/1
00g以上含有する、緑色を保持したアブラナ科植物の
搾汁の乾燥粉末に関する。
【0032】好ましい実施態様においては、前記緑色を
保持したアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末は、さらに、
ビタミンB1を0.1mg/100g以上、ビタミンC
を100mg/100g以上含有する。
【0033】本発明は、アブラナ科植物に対してマイク
ロウエーブ処理を行う工程、該処理をしたアブラナ科植
物を圧搾する工程、および得られた搾汁を乾燥する工程
を含む、GABAを10mg/100g以上含有する、
緑色を保持したアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末の製造
方法に関する。
【0034】また、本発明は、アブラナ科植物の搾汁に
対してマイクロウエーブ処理を行う工程、および得られ
た搾汁を乾燥する工程を含む、GABAを10mg/1
00g以上含有する、緑色を保持したアブラナ科植物の
搾汁の乾燥粉末の製造方法に関する。
【0035】また、本発明は、アブラナ科植物に対して
嫌気処理および/または25〜50℃での保温処理を行
う工程、該処理をしたアブラナ科植物をブランチング処
理する工程、該ブランチング処理したアブラナ科植物を
圧搾する工程、および得られた搾汁を乾燥する工程を含
む、γ−アミノ酪酸を10mg/100g以上含有す
る、緑色を保持したアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末の
製造方法に関する。
【0036】さらに、本発明は、アブラナ科植物の搾汁
に対して嫌気処理および/または25〜50℃での保温
処理を行う工程、該処理をしたアブラナ科植物搾汁をブ
ランチング処理する工程、および乾燥する工程を含む、
γ−アミノ酪酸を10mg/100g以上含有する、緑
色を保持したアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末の製造方
法に関する。
【0037】本発明は、また、アブラナ科植物を嫌気処
理および/または25〜50℃で保温処理する工程を含
む、アブラナ科植物のGABA含量を高める方法に関す
る。
【0038】本発明は、さらに、アブラナ科植物の搾汁
を嫌気処理および/または25〜50℃で保温処理する
工程を含む、アブラナ科植物搾汁のGABA含量を高め
る方法に関する。
【0039】本発明は、また、アブラナ科植物を嫌気処
理および/または25〜50℃で保温処理する工程、お
よび該処理をしたアブラナ科植物を圧搾する工程を含
む、アブラナ科植物搾汁のGABA含量を高める方法に
関する。
【0040】本発明は、さらに、アブラナ科植物または
その搾汁をマイクロウエーブ処理する工程を含む、アブ
ラナ科植物、その搾汁またはそれらの乾燥粉末の緑色を
保持する方法に関する。
【0041】さらに、本発明は、GABA含量が高めら
れたアブラナ科植物、GABA含量が高められたアブラ
ナ科植物の搾汁、GABA含量が高められたアブラナ科
植物の乾燥粉末、緑色を保持したアブラナ科植物の乾燥
粉末、GABA含量が高められたアブラナ科植物の搾汁
の乾燥粉末、または緑色を保持したアブラナ科植物の搾
汁の乾燥粉末のいずれかを含有する、食品、飲料、また
は医薬品原料に関する。
【0042】好ましい実施態様においては、前記アブラ
ナ科植物がケールであり、アブラナ科植物の搾汁がケー
ルの搾汁であり、アブラナ科植物の乾燥粉末がケールの
乾燥粉末であり、アブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末がケ
ールの搾汁の乾燥粉末である。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるアブラナ科の
植物としては、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワ
ー、ケール、大根、ワサビ、小松菜などが挙げられる。
なかでもケールが特に好ましい。なお、アブラナ科植物
というときは、葉、茎、花などの一部をいう場合も含
む。さらに、アブラナ科植物というときは、アブラナ科
植物を細片化したものを含む。
【0044】アブラナ科植物の細片化は、当業者が通常
使用するスライス、細断などの植物体を細片化する方法
で行われ、細片化物が得られる。細片化物にはスラリー
状としたものも含まれるが、スラリー化はジューサー、
ブレンダー等で処理して行われる。
【0045】本発明の特定の量以上のGABAを含有す
るアブラナ科植物等は、アブラナ科植物に、GABA含
量を高める処理(以下、GABA富化処理という)を行
うことにより完成された。以下、GABA富化処理につ
いて、まず、説明する。
【0046】(GABA富化処理)アブラナ科植物のG
ABA富化処理は、アブラナ科植物、好ましくは、切
断、細断あるいは細片化したアブラナ科植物に対して、
嫌気処理、25〜50℃での保温処理、または、この両
者を同時に行うことにより、行われる。
【0047】嫌気処理は、ほとんど酸素を含まないか無
酸素の気体で処理することを意味する。真空状態も含
む。気体としては、二酸化炭素ガス、窒素ガスが好まし
く用いられる。
【0048】保温処理の方法は問わない。温水処理、赤
外線照射処理、温風処理、インキュベーター処理等が挙
げられる。赤外線照射処理が好ましく用いられる。
【0049】嫌気処理および/または保温処理の時間は
30分から24時間が好ましく、1〜6時間がより好ま
しい。嫌気処理および/または保温処理の温度は、約2
5〜50℃が好ましく、約30〜45℃がより好まし
く、40℃前後が最も好ましい。25℃に満たないか、
50℃を超えるとGABAの含量が上がりにくい。
【0050】また、アブラナ科植物を、一定の温度(例
えば、25〜50℃)の恒温室で保存、保管することも
GABA処理に含まれる。
【0051】嫌気処理および/または保温処理は、アブ
ラナ科植物が乾燥しないような条件が好ましいが、乾燥
するような条件でもよい。
【0052】上記嫌気処理および/または保温処理(G
ABA富化処理)で得られたアブラナ科植物のGABA
含量は高められている。例えば、本発明の実施例1の表
1に示すように、ブロッコリーでは3.6倍、キャベツ
では約6倍、ケールで約6.2倍もGABA含量が高め
られる。
【0053】(GABAを50mg/100g以上含有
するアブラナ科植物)本発明の、GABAを50mg/
100g以上含有するアブラナ科植物は、GABA富化
処理により、得られる。
【0054】通常、アブラナ科植物のGABA含量は、
ケールが最も高く、30mg/100g位であるので、
GABAを50mg/100g以上含有するアブラナ科
植物は、今までに存在しなかったものであり、新規であ
る。本発明のGABA富化処理されたアブラナ科植物、
特にケールのGABAの含量は、80mg/100g以
上が好ましく、100mg/100g以上がより好まし
く、200mg/100g以上がさらに好ましく、さら
に、250mg/100g以上であり得る。
【0055】なお、GABAの含量に関して、アブラナ
科植物および搾汁についていうときは、湿重量に対する
重量をいい、アブラナ科植物の乾燥粉末、並びに搾汁乾
燥粉末についていうときは、乾燥重量に対する重量をい
う。
【0056】(GABAを50mg/100g以上含有
するアブラナ科植物の搾汁)本発明の、GABAを50
mg/100g以上含有するアブラナ科植物の搾汁は、
アブラナ科植物、好ましくは、切断、細断あるいは細片
化したアブラナ科植物に対して、上記と同様にGABA
富化処理を行い、次いで、GABA富化されたアブラナ
科植物を圧搾し、必要に応じて、濾過、遠心分離などの
当業者が通常用いる方法を適用することにより、得られ
る。なお、本明細書で搾汁というときは、エキスも含む
意味であり、圧搾により得られる青汁、アブラナ科植物
からのエタノール抽出物、アブラナ科植物の温〜熱水抽
出物を含む。
【0057】また、本発明のGABAを50mg/10
0g以上含有するアブラナ科植物の搾汁は、まず、アブ
ラナ科植物、好ましくは、切断、細断あるいは細片化し
たアブラナ科植物を圧搾し、必要に応じて、濾過、遠心
分離などの当業者が通常用いる方法を適用することによ
り、アブラナ科植物の搾汁を得、この搾汁に対して、上
記と同様にGABA富化処理を行う方法によっても、得
られる。
【0058】上記嫌気処理および/または保温処理(G
ABA富化処理)によりアブラナ科植物搾汁のGABA
含量が高められる。通常、アブラナ科植物のGABA含
量は、ケールが最も高く、30mg/100g位である
ので、GABAを50mg/100g以上含有するアブ
ラナ科植物の搾汁は、今までに存在しなかったものであ
り、新規である。本発明のGABA富化処理されたアブ
ラナ科植物、特にケールの搾汁のGABAの含量は、8
0mg/100g以上が好ましく、100mg/100
g以上がより好ましく、200mg/100g以上がさ
らに好ましく、さらに、250mg/100g以上であ
り得る。
【0059】ブランチング処理され、かつ、緑色を保持
するγ−アミノ酪酸を10mg/100g以上含有する
アブラナ科植物は、上記GABA富化処理されたアブラ
ナ科植物をブランチング処理することにより得られる。
ブランチング処理され、かつ、緑色を保持するγ−アミ
ノ酪酸を10mg/100g以上含有するアブラナ科植
物搾汁は、GABA富化処理後、ブランチング処理した
植物を圧搾するか、GABA富化処理後の搾汁をブラン
チング処理することにより得られる。ブランチング処理
により、ほとんどのGABAが消失する(5mg/10
0g以下となる)のに対して、GABA富化処理を行っ
てブランチング処理を行うことにより、10mg/10
0g以上のGABAが残留する。
【0060】(GABAを180mg/100g以上含
むアブラナ科植物の乾燥粉末)本発明のGABAを18
0mg/100g以上含むアブラナ科植物の乾燥粉末
は、上記GABA富化処理したアブラナ科植物を乾燥す
ることにより得られる。通常、アブラナ科植物のGAB
A含量は、ケールが最も高く、30mg/100g位で
あり、これを乾燥した場合、GABA含量は、約170
mg/100gである。従って、GABA富化処理した
アブラナ科植物を乾燥して得られる、GABAを180
mg/100g以上含有するアブラナ科植物乾燥粉末
は、今までに存在しなかったものであり、新規である。
また、GABA富化処理方法、条件を適宜選択すること
により、必要なGABA含量を有する乾燥粉末を得るこ
とができる。例えば、300mg/100g以上、40
0mg/100g以上、500mg/100g以上、1
000mg/100g以上、1500mg/100g以
上のGABA含量の乾燥粉末を得ることができる。な
お、上限として、4000mg/100g程度の乾燥粉
末を得ることができる。
【0061】アブラナ科植物の乾燥は、水分量が10%
以下、好ましくは5%以下となるように行われる。乾燥
方法は、温風乾燥、遠赤外乾燥、電磁波乾燥、凍結乾燥
など、あまり温度を上げない方法が栄養分の保存の点か
ら好ましい。乾燥は、できるだけ低温(例えば50℃以
下)で行うのが好ましく、加熱して乾燥する場合でも、
例えば50〜80℃、好ましくは55〜65℃で行うの
が良い。
【0062】また、アブラナ科植物を乾燥する際に、緑
色の褪色を防止するために、処理前のアブラナ科植物に
アルカリ性水溶液を付着させてもよい。
【0063】乾燥物は、さらに粉末化され、乾燥粉末が
得られる。粉末化には、当業者が通常用いる方法が採用
される。例えば、クラッシャー、ミル、ブレンダー、石
臼などにより、粉砕される。アブラナ科植物乾燥粉砕物
は、必要に応じて、篩にかけられ、30〜250メッシ
ュを通過するものをアブラナ科植物乾燥粉末としてもよ
い。粒径が250メッシュ通過のものより小さいとアブ
ラナ科植物乾燥粉末のさらなる加工時に取扱いにくく、
粒径が30メッシュ通過のものよりより大きいとアブラ
ナ科植物乾燥粉末と他の食品素材との均一な混合が妨げ
られる虞がある。
【0064】(GABAを180mg/100g以上含
むアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末)本発明のGABA
を180mg/100g以上含むアブラナ科植物の搾汁
の乾燥粉末は、上記GABA富化処理したアブラナ科植
物の搾汁、あるいはアブラナ科植物の搾汁にGABA富
化処理を行った後、乾燥することにより、得られる。通
常、アブラナ科植物のGABA含量は、ケールが最も高
く、30mg/100g程度であり、この搾汁を乾燥し
た場合、GABA含量は、約170mg/100gであ
る。従って、GABA富化処理したアブラナ科植物から
の搾汁、またはGABA富化した搾汁を乾燥して得られ
る、GABAを180mg/100g以上含有するアブ
ラナ科植物の搾汁の乾燥粉末は、今までに存在しなかっ
たものであり、新規である。
【0065】アブラナ科植物、特に、ケールの場合、G
ABA富化処理方法、条件を適宜選択することにより、
搾汁の乾燥粉末に含まれるGABAの量は、180mg
〜4000mg/100gとなり得る。好ましくは50
0mg/100g以上、より好ましくは800mg/1
00g以上、より好ましくは1000mg/100g以
上、最も好ましくは1500mg/100g以上であ
る。好適な場合には、ケールの搾汁の乾燥粉末には、従
来の搾汁の乾燥粉末の6倍以上ものGABAが含有され
ている。
【0066】搾汁の乾燥方法としては、噴霧乾燥または
凍結乾燥が好ましい。乾燥に際して、緑色を保持するな
どの観点から、搾汁にアルカリ性水溶液を添加する等の
手段によって、予め、搾汁のpHを6〜9の範囲に調整
してから、乾燥してもよい。また、乾燥に際して、必要
に応じて、デキストリン、シクロデキストリン、デンプ
ン、マルトース等の賦形剤等を添加してもよい。
【0067】上記の、アブラナ科植物、アブラナ科の搾
汁、アブラナ科植物の乾燥粉末、アブラナ科植物の搾汁
の乾燥粉末は、アルカリ等を用いて、緑色を保持するこ
とが可能であるが、味の変化を生じる傾向にある。通
常、アブラナ科植物の乾燥粉末等を製造する場合、変質
(緑色を褪色、風味の変化)に関与する酵素等を失活さ
せる目的で、一般的に、熱水処理、蒸煮処理などの高温
で処理する、いわゆるブランチング処理が行われてい
る。しかし、ブランチング処理では、GABAが消失す
ることがわかった。
【0068】そこで、本発明者らは、GABAが減少し
にくい従来のブランチング処理に代わる手段を検討し、
マイクロウエーブ処理により目的を達成できることを見
出した。また、GABA富化処理を行ったのち、ブラン
チング処理を行うことにより、所望の量のGABAが残
存することを見出し、緑色を保持したアブラナ科植物、
その搾汁、あるいは後述のこれらの乾燥粉末を得ること
ができることを見出した。
【0069】(マイクロウエーブ処理)マイクロウエー
ブ照射処理は、アブラナ科植物の緑色の外観を褪色させ
る酵素を失活させることを主な目的とする。他方、過剰
なマイクロウエーブ照射処理は、アブナラ科植物に含ま
れるGABA、ビタミンなどの栄養分、有効成分を消失
させるおそれがある。したがって、マイクロウエーブの
照射は、褪色に関与する酵素を失活させて、緑色を保持
でき、かつ過剰照射による有効性分の消失が生じない範
囲に留めるのが望ましい。そのような範囲は、照射装置
の出力、マイクロウエーブの波長、照射時間、アブラナ
科植物の種類、量に基づいて、適宜設定すればよい。
【0070】例えば、2450MHz、500Wのマイ
クロウエーブを当てる場合は、アブラナ科植物であるケ
ール100g(湿重量)あたり、0.5〜10分、好ま
しくは0.5〜5分、より好ましくは0.5〜1分処理
する。0.5分に満たないと酵素の失活が不十分で、褪
色しやすくなる。10分以上処理すると有効成分が減少
する虞がある。しかし、減少したとしても、後記の実施
例に示されるように、熱水処理するよりもはるかにGA
BAの含量は高く、緑色も保持される。
【0071】ブランチング処理は、当業者が一般に行
う、上記の熱水処理、蒸煮処理などの高温での処理が含
まれる。処理時に、重曹、塩化ナトリウムを単独で、あ
るいは組合せて適量添加してブランチングを行うと、緑
色は鮮やかに保持される。もちろん、ブランチング処理
とマイクロウエーブ処理とを組合せてもなんら差し支え
ない。
【0072】(GABAを10mg/100g以上含有
する、緑色を保持するアブラナ科植物)GABAを10
mg/100g以上含有する緑色を保持するアブラナ科
植物は、アブラナ科植物をマイクロウエーブ処理するこ
とにより得られる。または、GABA富化処理した後
に、マイクロウエーブ処理することにより得られる。ア
ブラナ科植物の緑色を保持するために行われる後述のブ
ランチング処理では、アブラナ科に含まれるGABAの
量は2mg/100g程度になるのに対し、マイクロウ
エーブ処理を採用すれば、GABAを10mg/100
g以上、好ましくは20mg/100g以上含有する緑
色を保持したアブラナ科植物が得られる。そして、さら
に、GABA富化処理とこのマイクロウエーブ処理とを
組合せれば、50mg/100g以上のGABAを含有
する緑色を保持したアブラナ科植物が得られる。
【0073】従来、緑色のアブラナ科植物は、上記の通
り、30mg/100g程度のGABAを含んでいるに
過ぎないので、GABAを50mg/100g以上含有
する緑色を保持するアブラナ科植物は新規である。
【0074】また、GABA富化処理方法、条件を適宜
選択することにより、必要なGABA量を含有するアブ
ラナ科植物を得ることができる。例えば、70mg/1
00g以上、100mg/100g以上、150mg/
100g以上、200mg/100g以上のGABA含
量のアブラナ科植物を得ることができる。なお、上限に
ついては、500mg/100g程度までのGABA含
量のアブラナ科植物を得ることができる。
【0075】なお、上記、GABA富化処理、マイクロ
ウエーブ処理は、比較的穏やかな処理であるので、アブ
ラナ科植物に含まれているビタミン類、特にビタミンB
1、ビタミンCは、乾燥後も消失することなく、維持さ
れる。好ましくは、ビタミンB1は0.1mg/100
g以上、ビタミンCは、100mg/100g以上、緑
色を保持しているアブラナ科植物に含まれ得る。
【0076】さらに、GABAを50mg/100g以
上含む緑色を保持するアブラナ科植物は、アブラナ科植
物にGABA富化処理を行った後、ブランチング処理を
行っても得られる。
【0077】(GABAを50mg/100g以上含有
する、緑色を保持するアブラナ科植物の搾汁)GABA
を50mg/100g以上含む緑色を保持するアブラナ
科植物の搾汁は、アブラナ科植物に、GABA富化処理
とマイクロウエーブ処理とを組み合わせて行い、処理し
たアブラナ科植物を圧搾することにより得られる。マイ
クロウエーブ処理は、GABA富化処理の前に行っても
良く、GABA富化処理の後に行ってもよい。
【0078】また、GABAを50mg/100g以上
含む緑色を保持するアブラナ科植物の搾汁は、アブラナ
科植物の搾汁に、GABA富化処理とマイクロウエーブ
処理とを組み合わせて行っても得られる。
【0079】従来、緑色のアブラナ科植物は、上記の通
り、30mg/100g程度のGABAを含んでいるに
過ぎないので、GABAを50mg/100g以上含有
する緑色を保持するアブラナ科植物の搾汁は新規であ
る。
【0080】また、GABA富化処理方法、条件を適宜
選択することにより、必要なGABA量を含有するアブ
ラナ科植物の搾汁を得ることができる。例えば、70m
g/100g以上、100mg/100g以上、200
mg/100g以上、300mg/100g以上のGA
BA含量のアブラナ科植物の搾汁を得ることができる。
なお、上限については、600mg/100g程度まで
のGABA含量のアブラナ科植物の搾汁を得ることがで
きる。
【0081】なお、上記と同様、本発明の緑色を保持す
るアブラナ科植物の搾汁には、好ましくは、ビタミンB
1が0.1mg/100g以上、ビタミンCが100m
g/100g以上含まれ得る。
【0082】(GABAを10mg/100g以上含有
する、緑色を保持するアブラナ科植物の乾燥粉末)GA
BAを10mg/100g以上含有する、緑色を保持す
るアブラナ科植物の乾燥粉末は、アブラナ科植物にマイ
クロウエーブ処理を行うことにより得られる。後述の実
施例に示すように、アブラナ科植物を熱水処理して得ら
れる緑色の乾燥粉末には、GABAが2mg/100g
程度しか含まれない。一方、マイクロウエーブ処理を施
して得られた、緑色を保持するアブラナ科植物乾燥粉末
には、GABAが10mg/100g以上含まれる。従
って、GABAを10mg/100g以上含有する、緑
色を保持するアブラナ科植物の乾燥粉末は新規である。
【0083】アブラナ科植物がケールの場合、GABA
の含量は、20mg/100gであり得、100mg/
100g以上であり得、さらに、150mg/100g
以上であり得る。GABA富化処理と組み合わせると、
200mg/100g以上、さらには500mg/10
0g以上となり得る。
【0084】なお、上記と同様、緑色を保持したアブラ
ナ科植物の乾燥粉末には、ビタミンB1が0.1mg/
100g以上、ビタミンCが100mg/100g以上
含まれ得る。
【0085】さらに、GABAを10mg/100g以
上含む緑色を保持するアブラナ科植物の乾燥粉末は、ア
ブラナ科植物にGABA富化処理を行った後、ブランチ
ング処理を行っても得られる。
【0086】(GABAを10mg/100g以上含有
する、緑色を保持するアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉
末)GABAを10mg/100g以上含有する、緑色
を保持するアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末は、アブラ
ナ科植物またはその搾汁にマイクロウエーブ処理を行う
ことにより得られる。前述のようにアブラナ科植物を熱
水処理のような従来のブランチング処理を行って得られ
る緑色の乾燥粉末には、GABAが2mg/100g程
度しか含まれないので、搾汁もその濃度以上になり得な
い。従って、GABAを10mg/100g以上含有す
る、緑色を保持するアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末は
新規である。
【0087】アブラナ科植物がケールの場合、搾汁の乾
燥粉末のGABAの含量は、20mg/100gであり
得、100mg/100g以上であり得、さらに、15
0mg/100g以上であり得る。GABA富化処理と
組み合わせると、200mg/100g以上、さらには
500mg/100g以上となり得る。
【0088】なお、上記と同様、緑色を保持したアブラ
ナ科植物の搾汁の乾燥粉末には、ビタミンB1が0.1
mg/100g以上、ビタミンCが100mg/100
g以上含まれ得る。
【0089】さらに、GABAを10mg/100g以
上含む緑色を保持するアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末
は、アブラナ科植物の搾汁にGABA富化処理を行った
後、ブランチング処理を行い、これを乾燥しても得られ
る。
【0090】(GABA含量の高いアブラナ科植物など
の利用)本発明において得られるGABA含量の高いア
ブラナ科植物、その乾燥粉末、搾汁、搾汁の乾燥粉末
は、必要に応じて、当業者が通常用いる方法、例えば、
気流殺菌、高圧殺菌、加熱処理などの方法により殺菌し
てもよい。また、必要に応じて、賦形剤、増量剤、結合
剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、食品添加物、調味
料等と混合し、用途に応じて粉末、顆粒、錠剤等の形態
に成形することもでき、さらに、各種の飲食品に配合し
て飲食に供することができる。
【0091】また、本発明の方法により製造されるGA
BAを多量に含有するアブラナ科植物、その乾燥粉末、
搾汁または搾汁粉末を原料として、GABAの純品を精
製することも可能である。特に、ケールが、これらの原
料として有用である。
【0092】
【実施例】(実施例1)ケールの生葉、キャベツの生葉
および5mm程度の大きさに細断したブロッコリーを用
いて赤外線処理を行った。赤外線処理は、400Wの赤
外線放射装置を用いて行い、それぞれの被処理物は、水
分が蒸発しないように密封し、温度センサーを挿入し
て、内部温度が40℃となるように制御しながら、1時
間照射した。
【0093】赤外線処理後、アミノ酸自動分析器を用い
て、以下の条件でGABA(GABA)を測定した。 <アミノ酸自動分析計操作条件> 機 種:JLC−500/V(日本電子株式会社) カラム:LCR−6,4mm×90mm(日本電子株式会社) 移動相:クエン酸リチウム緩衝液(日本電子株式会社) P−21(pH 2.98, Li 0.105 mol/l) 0→16.3 min P−12(pH 3.28, Li 0.26 mol/l) 16.3→36.1 min P−13(pH 3.46, Li 0.80 mol/l) 36.1→56.0 min P−14(pH 2.83, Li 1.54 mol/l) 56.0→63.4 min P−15(pH 3.65, Li 1.54 mol/l) 63.4→80.0 min 反応液:ニンヒドリン・ヒドリダンチン試液(和光純薬工業株式会社) 温 度:カラム 35℃(0→16.3 min), 64℃(15.3→31.0 min) 44℃(31.0→44.4 min), 72℃(63.4→80.0min) 反応槽 135℃ 流 量:移動相 0.50 ml/min 反応液 0.30 ml/min 測定波長: 570 nm
【0094】結果を表1に示す。
【0095】
【表1】
【0096】表1の結果は、保温処理により、アブラナ
科植物中のGABA含量が増加していることを示してい
る。GABA含量は、ブロッコリーで約3.6倍、キャ
ベツでは、約5.9倍、ケールでは約6.2倍に増加し
た。
【0097】(実施例2)ケール生葉を、赤外線、温
風、および温水で処理した。赤外線処理は、実施例1と
同様に行い、温風処理は、密封条件下インキュベーター
内で40℃の温風を当てて行い、温水処理は、40℃の
温水に保温して行った。各処理を行った後、GABAを
測定した。結果を表2に示す。
【0098】
【表2】
【0099】表2の結果は、処理方法を問わず、保温処
理することにより、ケール葉中のGABA含量が増加す
ることを示している。特に、赤外線処理では約6.7倍
に増加し、温風処理、温水処理でも、それぞれ、3.2
倍および3.8倍にGABA含量が増加していた。
【0100】(実施例3)ケール生葉、5mmに細断し
たケール生葉、および生葉をミキサーで粉砕して濾過し
て得られた搾汁を、実施例1と同様、40℃で、1時間
処理した後、GABA含量を測定した。結果を表3に示
す。
【0101】
【表3】
【0102】表3の結果は、処理する対象の形態を問わ
ず、すなわち、生葉、細断した生葉および生葉の搾汁を
GABA富化することにより、いずれも、GABA含量
が高められていることを示している。GABAは、処理
前と比べ、6倍から7倍以上に増加していた。
【0103】(実施例4)赤外線処理が効果的であると
考えられたので、赤外線処理の至適温度を検討した。ケ
ール生葉に対して、表4に記載の温度で処理を行った
後、GABAを測定した。結果を表4に示す。
【0104】
【表4】
【0105】表4の結果は、40℃前後が至適温度であ
ることを示している。25℃以下、および55℃以上で
は、GABA含量が低下する傾向にある。
【0106】(実施例5)40℃、赤外線処理が効果的
であると考えられたので、赤外線処理の至適時間を検討
した。ケール生葉を、表5に記載の時間、40℃で処理
した後、GABAを測定した。結果を表5に示す。
【0107】
【表5】
【0108】表5の結果は、処理開始10分程度で、G
ABA含量が増加しはじめる傾向にあることがわかり、
30分以上の処理であれば、約3倍に上昇し、約1〜6
時間で最高値に達することを示している。
【0109】(実施例6)次に、ケール生葉を用いて、
嫌気処理によるGABA含量の増加について検討した。
嫌気処理は、ケール生葉をビニール袋につめ、空気を抜
いて窒素ガスを充填し、これをインキュベーター内で2
5℃に保温し、表6に記載の時間、行った。なお、40
℃での処理は、嫌気条件下、赤外線を照射して行った。
結果を表6に示す。
【0110】
【表6】
【0111】表6の結果は、25℃の嫌気処理により、
ケール生葉中のGABA含量が3倍以上増加しているこ
とがわかり、嫌気処理でもGABA含量が増加すること
を示している。さらに、40℃の保温処理(赤外線処
理)を行うことにより、GABA含量が約7.4倍にも
増加していることがわかる。
【0112】(実施例7)ケール生葉を、40℃、1時
間保温処理(赤外線処理)した後、水分含量が5%以下
となるように、60℃の乾燥機で乾燥し、さらにブレン
ダーで破砕してGABA富化処理ケール乾燥粉末を得
た。保温処理しないケール生葉についても同様に処理
し、GABA富化処理していないケール乾燥粉末を得
た。それぞれの乾燥粉末について、GABA含量を測定
した結果を表7に示す。
【0113】
【表7】
【0114】表7の結果は、GABA富化処理乾燥粉末
のGABA含量が約8.7倍に増加していることを示し
ている。
【0115】(実施例8)ケール生葉を、40℃、1時
間保温処理(赤外線処理)した後、ミキサーで粉砕して
搾汁し、ろ過して繊維分を除いたGABA富化処理した
ケール搾汁を得た。保温処理しないケール生葉について
も同様に処理し、GABA富化処理していないケール搾
汁を得た。それぞれの搾汁のGABA含量を測定した結
果を表8に示す。
【0116】
【表8】
【0117】表8の結果は、GABA富化処理により、
搾汁中のGABA含量は、6.5倍に増加したことを示
している。
【0118】(実施例9)ケール生葉を、40℃、1時
間保温処理(赤外線処理)した後、ミキサーで粉砕して
搾汁し、ろ過して繊維分を除いたGABA富化処理した
ケール搾汁を得た後、凍結乾燥し、さらにブレンダーで
破砕してGABA富化処理ケール搾汁乾燥粉末を得た。
保温処理しないケール生葉についても同様に処理し、G
ABA富化処理していないケール搾汁乾燥粉末を得た。
それぞれの搾汁乾燥粉末について、GABA含量を測定
した結果を表9に示す。
【0119】
【表9】
【0120】表9の結果は、GABA富化処理搾汁乾燥
粉末では、GABA含量が約9.6倍増加していること
を示している。
【0121】(実施例10)ケールの生葉の若葉を摘み
取り、水洗後、水切りを行い、3cm角程度に細断し
た。その100gを、2450MHz、500Wの出力
装置(電子レンジ、シャープ製RE−121)で、表1
0に記載の時間、マイクロウエーブ照射処理を行った。
その後、乾燥機(サンヨー製、MOV−112S)を用
い、60℃、6時間乾燥し、ブレンダーで粉砕してケー
ルの粉末を得た。水分は5%以下であった。
【0122】(比較例1)細断したケール100gを9
5℃、1Lの熱水に投入し、3分間保持し、直ちに5℃
の冷水に移し、約5分間浸漬し、冷却した。冷却後、遠
心分離機で約45秒間脱水し、実施例10と同様に乾燥
し、粉末化した。ただし、乾燥には、10時間要した。
【0123】(比較例2)細断したケール100gを、
食塩7.5g、重曹7.5gを含む、95℃、1Lの熱
水に投入し、比較例1と同様に乾燥し、粉末化した。
【0124】結果を表10に示す。表10において、未
処理とは、処理前の細断したケールをそのまま、もしく
は60℃、6時間乾燥し、ブレンダーで粉砕して、粉末
化したことを意味する。数値は乾燥重量換算値であり、
単位はmg/100gである。また、ビタミンは、高速
液体クロマトグラフィーで測定した。
【0125】
【表10】
【0126】表10の結果から、マイクロウエーブ処理
したアブラナ科植物(ケール)は、従来の熱水、あるい
は重曹を加えた塩水によるブランチング処理したアブラ
ナ科植物に比べ、GABAが保持されていた。さらに、
ビタミンB1、およびビタミンCも十分に保持されてい
た。
【0127】さらに、マイクロウエーブ処理したケール
および従来の処理によるケールをそれぞれ、40℃、湿
度75%の環境下で、アルミニウムの分包に入れ遮光し
て2ヶ月間保存した。マイクロウエーブ処理したケール
の緑色は褪色せず、鮮やかな緑色を保持していたが、未
処理のケールの生葉は、緑色から褪色して、やや褐色に
近い色に変化した。
【0128】(実施例11)ケール生葉を摘み取り、4
0℃で1時間、赤外線処理を行った。赤外線処理は、赤
外線照射装置を用いて行い、水分が蒸発しないように密
封し、内部温度が40℃となるように制御しながら行っ
た。その後、熱水でブランチング処理を行い、実施例7
と同様の方法で乾燥し、粉末を得た。一方、3cm角に
細断したケール生葉を同様に赤外線処理してGABA富
化処理を行った後、熱水でブランチング処理し、圧搾し
て搾汁を得、乾燥して粉末を得た。GABA富化処理お
よびブランチング処理した、ケール葉、搾汁、ケール葉
の乾燥粉末、搾汁の乾燥粉末のGABA含量を測定し
た。
【0129】比較として、GABA富化処理を行わず、
熱水でブランチング処理し、それを乾燥、粉末化した。
結果を表11に示す。
【0130】
【表11】
【0131】この結果は、GABA富化処理−ブランチ
ング処理を行うことにより、従来ほとんど消失していた
GABAが残存し、植物体でも10mg/100g以上
のGABAが残存していることを示している。すなわ
ち、比較例では、GABA富化処理していないので、ケ
ール葉で1.5mg/100g、乾燥したものでも5.
2mg/100gしかGABAが残存していなかった
が、実施例では、ケール葉で10.1mg/100g、
搾汁で14.1mg/100g、ケール葉の乾燥粉末で
67mg/100g、搾汁粉末で85mg/100gの
GABAが残存していた。
【0132】(実施例12)ケール生葉を摘み取り、実
施例11と同様に赤外線処理を行い、GABAを富化し
た。その後、実施例10と同じ方法で、マイクロウエー
ブ照射処理と乾燥処理を行った。比較として、GABA
富化処理を行わず、熱水でブランチング処理し、それを
乾燥、粉末化したケールのGABA含量を測定した。結
果を表12に示す。なお、葉の欄はマイクロウエーブ処
理のみ行ったものであり、数値は湿重量に対する値であ
る。乾燥粉末の欄は、マイクロウエーブ処理後、乾燥し
たものであり、乾燥重量に対する値である。
【0133】
【表12】
【0134】表12の結果は、本発明の方法により、G
ABAが1200mg/100gという極めて高濃度で
含有されている。すなわち、従来の方法の、240倍以
上ものGABAを含有する緑色を保持したアブラナ科植
物の乾燥粉末が得られることを示している。
【0135】以上から、従来の方法では、緑色は保持さ
れるものの、ケール中の有効成分であるGABA、ビタ
ミンB1およびビタミンCが殆ど消滅するものの、マイ
クロウエーブ処理したケールは、GABA、ビタミンB
1およびビタミンCが殆どそのまま維持されていること
がわかり、本発明のアブラナ科植物の有用性が理解され
る。
【0136】
【発明の効果】本発明により、GABA含量が高められ
たアブラナ科植物が提供され、このGABA含量が高め
られたアブラナ科植物はそのまま食用に供される。ま
た、このGABA含量が高められたアブラナ科植物を乾
燥させることにより、GABAを多く含むアブラナ科植
物乾燥粉末が提供される。さらに、GABA含量が高め
られたアブラナ科植物を搾汁することにより、GABA
が豊富に含まれる搾汁が提供され、さらに、GABAが
豊富に含まれる搾汁乾燥粉末が提供される。従って、従
来のアブラナ科植物搾汁、乾燥粉末に加えて血圧降下作
用を有するという新たな付加価値が与えられた健康食品
が提供される。
【0137】さらに、アブラナ科植物、アブラナ科植物
の乾燥粉末、アブラナ科植物の搾汁、アブラナ科植物の
搾汁の乾燥粉末の製造に際して、マイクロウエーブ処理
を行うことにより、GABA含量を低下させることな
く、緑色を保持したアブラナ科植物、アブラナ科植物の
乾燥粉末、アブラナ科植物の搾汁、アブラナ科植物の搾
汁の乾燥粉末が得られる。
【0138】得られたGABA含量が高められた、ある
いはGABA含量を低下させることなく、緑色を保持し
たアブラナ科植物、その乾燥粉末、搾汁、あるいは搾汁
乾燥粉末は、そのまま飲食に供することができるが、賦
形剤、増量剤、結合剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香
料、食品添加物、調味料等と混合し、用途に応じて粉
末、顆粒、錠剤等の形態に成形することもでき、さら
に、各種の飲食品に配合して飲食に供すること、もしく
は医薬品原料とすることができる。
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月12日(2001.1.1
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/197 A61K 35/78 C 35/78 X A61P 9/12 A61P 9/12 A23L 2/00 F Fターム(参考) 4B016 LC07 LE02 LE05 LG05 LP06 LP08 LP13 4B017 LC03 LG06 LP01 4B018 MD09 MD53 ME04 MF04 MF14 4C088 AB15 AC01 BA07 BA09 MA52 NA14 ZA42 4C206 AA01 FA45 MA04 MA37 MA63 ZA42

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 γ−アミノ酪酸を50mg/100g以
    上含有するアブラナ科植物またはその搾汁。
  2. 【請求項2】 前記アブラナ科植物またはその搾汁が緑
    色を保持している、請求項1に記載のアブラナ科植物ま
    たはその搾汁。
  3. 【請求項3】 ブランチング処理され、かつ、緑色を保
    持する、γ−アミノ酪酸を10mg/100g以上含有
    するアブラナ科植物またはその搾汁。
  4. 【請求項4】 アブラナ科植物に対して、嫌気処理およ
    び/または25〜50℃での保温処理を行う工程を含
    む、γ−アミノ酪酸を50mg/100g以上含有す
    る、アブラナ科植物の製造方法。
  5. 【請求項5】 さらにマイクロウエーブ処理を行う工程
    を含む、請求項4に記載のアブラナ科植物の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記処理されたアブラナ科植物が緑色を
    保持している、請求項4または5に記載のアブラナ科植
    物の製造方法。
  7. 【請求項7】 アブラナ科植物に対して、嫌気処理およ
    び/または25〜50℃での保温処理を行う工程、およ
    び該処理したアブラナ科植物を圧搾する工程を含む、γ
    −アミノ酪酸を50mg/100g以上含有するアブラ
    ナ科植物の搾汁の製造方法。
  8. 【請求項8】 アブラナ科植物の搾汁に対して、嫌気処
    理および/または25〜50℃での保温処理を行う工程
    を含む、γ−アミノ酪酸を50mg/100g以上含有
    するアブラナ科植物の搾汁の製造方法。
  9. 【請求項9】 さらにマイクロウエーブ処理を行う工程
    を含む、請求項7または8に記載のアブラナ科植物の搾
    汁の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記得られた搾汁が緑色を保持してい
    る、請求項7から9のいずれかの項に記載のアブラナ科
    植物の搾汁の製造方法。
  11. 【請求項11】 γ−アミノ酪酸を180mg/100
    g以上含むアブラナ科植物の乾燥粉末。
  12. 【請求項12】 アブラナ科植物に対して、嫌気処理お
    よび/または25〜50℃での保温処理を行う工程、お
    よび乾燥する工程を含む、γ−アミノ酪酸を180mg
    /100g以上含有するアブラナ科植物の乾燥粉末の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 γ−アミノ酪酸を10mg/100g
    以上含有する、緑色を保持したアブラナ科植物の乾燥粉
    末。
  14. 【請求項14】 さらに、ビタミンB1を0.1mg/
    100g以上、ビタミンCを100mg/100g以上
    含有する、請求項13に記載の緑色を保持したアブラナ
    科植物の乾燥粉末。
  15. 【請求項15】 アブラナ科植物に対してマイクロウエ
    ーブ処理を行う工程、および該処理したアブラナ科植物
    を乾燥する工程を含む、γ−アミノ酪酸を10mg/1
    00g以上含有する、緑色を保持したアブラナ科植物の
    乾燥粉末の製造方法。
  16. 【請求項16】 さらに、嫌気処理および/または25
    〜50℃での保温処理を行う工程を含む、請求項15に
    記載の緑色を保持したアブラナ科植物の乾燥粉末の製造
    方法。
  17. 【請求項17】 アブラナ科植物に対して嫌気処理およ
    び/または25〜50℃での保温処理を行う工程、該処
    理したアブラナ科植物をブランチング処理する工程、お
    よびブランチング処理したアブラナ科植物を乾燥する工
    程を含む、γ−アミノ酪酸を10mg/100g以上含
    有する、緑色を保持したアブラナ科植物の乾燥粉末の製
    造方法。
  18. 【請求項18】 γ−アミノ酪酸を180mg/100
    g以上含む、アブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末。
  19. 【請求項19】 アブラナ科植物に対して、嫌気処理お
    よび/または25〜50℃での保温処理を行う工程、該
    処理をしたアブラナ科植物を圧搾する工程、および得ら
    れた搾汁を乾燥する工程を含む、γ−アミノ酪酸を18
    0mg/100g以上含有する、アブラナ科植物の搾汁
    の乾燥粉末の製造方法。
  20. 【請求項20】 γ−アミノ酪酸を10mg/100g
    以上含有する、緑色を保持したアブラナ科植物の搾汁の
    乾燥粉末。
  21. 【請求項21】 さらに、ビタミンB1を0.1mg/
    100g以上、ビタミンCを100mg/100g以上
    含有する、請求項20に記載の、緑色を保持したアブラ
    ナ科植物の搾汁の乾燥粉末。
  22. 【請求項22】 アブラナ科植物に対してマイクロウエ
    ーブ処理を行う工程、該処理をしたアブラナ科植物を圧
    搾する工程、および得られた搾汁を乾燥する工程を含
    む、γ−アミノ酪酸を10mg/100g以上含有す
    る、緑色を保持したアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末の
    製造方法。
  23. 【請求項23】 アブラナ科植物の搾汁に対してマイク
    ロウエーブ処理を行う工程、および得られた搾汁を乾燥
    する工程を含む、γ−アミノ酪酸を10mg/100g
    以上含有する、緑色を保持したアブラナ科植物の搾汁の
    乾燥粉末の製造方法。
  24. 【請求項24】 アブラナ科植物に対して嫌気処理およ
    び/または25〜50℃での保温処理を行う工程、該処
    理をしたアブラナ科植物をブランチング処理する工程、
    該ブランチング処理したアブラナ科植物を圧搾する工
    程、および得られた搾汁を乾燥する工程を含む、γ−ア
    ミノ酪酸を10mg/100g以上含有する、緑色を保
    持したアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末の製造方法。
  25. 【請求項25】 アブラナ科植物の搾汁に対して嫌気処
    理および/または25〜50℃での保温処理を行う工
    程、該処理をしたアブラナ科植物搾汁をブランチング処
    理する工程、および乾燥する工程を含む、γ−アミノ酪
    酸を10mg/100g以上含有する、緑色を保持した
    アブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末の製造方法。
  26. 【請求項26】 アブラナ科植物を嫌気処理および/ま
    たは25〜50℃で保温処理する工程を含む、アブラナ
    科植物のγ−アミノ酪酸含量を高める方法。
  27. 【請求項27】 アブラナ科植物の搾汁を嫌気処理およ
    び/または25〜50℃で保温処理する工程を含む、ア
    ブラナ科植物搾汁のγ−アミノ酪酸含量を高める方法。
  28. 【請求項28】 アブラナ科植物を嫌気処理および/ま
    たは25〜50℃で保温処理する工程、および該処理を
    したアブラナ科植物を圧搾する工程を含む、アブラナ科
    植物搾汁のγ−アミノ酪酸含量を高める方法。
  29. 【請求項29】 アブラナ科植物またはその搾汁をマイ
    クロウエーブ処理する工程を含む、アブラナ科植物、そ
    の搾汁またはそれらの乾燥粉末の緑色を保持する方法。
  30. 【請求項30】 請求項1、2または3のいずれかに記
    載のアブラナ科植物またはアブラナ科植物の搾汁、請求
    項11に記載のアブラナ科植物の乾燥粉末、請求項13
    または14に記載の緑色を保持したアブラナ科植物の乾
    燥粉末、請求項18に記載のアブラナ科植物の搾汁の乾
    燥粉末、または請求項20または21に記載の緑色を保
    持したアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末のいずれかを含
    有する、食品、飲料、または医薬品原料。
  31. 【請求項31】 前記アブラナ科植物がケールである、
    請求項30に記載の食品、飲料、または医薬品原料。
  32. 【請求項32】 請求項4、請求項5、請求項6、請求
    項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項12、
    請求項15、請求項16、請求項17、請求項19、請
    求項22、請求項23、請求項24、請求項25、請求
    項26、請求項27、請求項28、請求項29に記載の
    アブラナ科植物がケールであることを特徴とする各請求
    項に記載の製造方法。
  33. 【請求項33】 前記アブラナ科植物がケールである、
    請求項1、2または3のいずれかに記載のアブラナ科植
    物またはその搾汁。
  34. 【請求項34】 前記アブラナ科植物がケールである、
    請求項11に記載のアブラナ科植物の乾燥粉末、請求項
    13または14に記載の緑色を保持したアブラナ科植物
    の乾燥粉末、請求項18に記載のアブラナ科植物の搾汁
    の乾燥粉末、または請求項20もしくは21に記載の緑
    色を保持したアブラナ科植物の搾汁の乾燥粉末。
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