JP2001135328A - 固体高分子電解質型燃料電池用隔膜 - Google Patents
固体高分子電解質型燃料電池用隔膜Info
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Abstract
且つガス透過性が低い、固体高分子型燃料電池隔膜を開
発すること。 【解決手段】ポリオレフィン系多孔質膜、好適には重量
平均分子量が10万〜45万であるをポリオレフィン系
多孔質膜母材とし、その空孔部に陽イオン交換樹脂が充
填されてなり、1mol/L−硫酸水溶液中の電気抵抗
が0.20Ω・cm2以下であり、50℃における水素
ガスの透過係数が3.0×10-8cm3(STP)・c
m・cm-2・s-1・cmHg-1以下である陽イオン交換
膜からなることを特徴とする固体高分子電解質型燃料電
池用隔膜。
Description
電池用隔膜、詳しくはポリオレフィン系多孔質膜を母材
とする陽イオン交換膜からなる固体高分子電解質型燃料
電池用隔膜に関する。
供給し、これらが反応した時の化学エネルギーを電力と
して取り出す発電システムである。燃料電池は、これに
用いる電解質の種類によって、動作温度が比較的低いリ
ン酸型、固体高分子型、高温で動作する溶融炭酸塩型、
固体電解質型と大別される。
電解質として作用する固体高分子の隔膜の両面に触媒が
坦持されたガス拡散電極を接合し、一方のガス拡散電極
が存在する側の室(燃料室)に燃料である水素を、他方
のガス拡散電極が存在する側の室に酸化剤である酸素や
空気等の酸素含有ガスをそれぞれ供給し、両ガス拡散電
極間に外部負荷回路を接続することにより、燃料電池と
して作用させる。
を図1に示す。図中、(1)は電池隔壁、(2)は燃料
ガス流通孔、(3)は酸化剤ガス流通孔、(4)は燃料
室側ガス拡散電極、(5)は酸化剤室側ガス拡散電極、
(6)は固体高分子電解質膜を示す。この固体高分子型
燃料電池において、燃料室(7)では、供給された水素ガ
スからプロトン(水素イオン)と電子が生成し、このプ
ロトンは固体高分子電解質(6)内を伝導し、他方の酸
化剤室(8)に移動し、空気又は酸素ガス中の酸素と反
応して水を生成する。この時、燃料室側ガス拡散電極
(4)で生成した電子は、外部負荷回路を通じて酸化剤
室側ガス拡散電極(5)へと移動することにより電気エ
ネルギーが得られる。
おいて、上記隔膜には、通常、陽イオン交換膜が使用さ
れる。そして、この陽イオン交換膜には、電気抵抗が小
さいこと、保水性が高いこと、ガス透過性が低いこと、
長期の使用に対して安定であること、物理的な強度が強
いことなどが要求される。
使用される陽イオン交換膜として、パーフルオロカーボ
ンスルホン酸膜が主に使用されている。しかし、この膜
は、化学的安定性に優れているが、保水力が不十分であ
るため陽イオン交換膜の乾燥が生じてプロトンの伝導性
が低下し易く、さらに物理的な強度も不十分であるため
に薄膜化による電気抵抗の低減が困難であった。更にパ
ーフルオロカーボンスルホン酸膜は高価であった。
932号公報には、固体高分子型燃料電池用隔膜とし
て、重量平均分子量が50万以上の高分子量のポリオレ
フィン系多孔質膜の空孔中に陽イオン交換樹脂を充填し
てなる陽イオン交換膜が開示され、その製造方法とし
て、上記多孔質膜に、陽イオン交換樹脂を溶剤に溶解さ
せて含浸させ、その後、溶剤を除去させる方法や、陽イ
オン交換樹脂の単量体等を上記多孔質膜に含浸させ、そ
の後、上記原料単量体の重合を行う方法などが開示され
ている。
理的強度は良好であるものの、母材が高分子量のポリオ
レフィンであるため、陽イオン交換樹脂が溶解する溶液
やその原料単量体を上記多孔質膜に含浸させる際に、該
多孔質膜が十分に膨潤せず、これらが膜の空孔内の細部
まで充分に入り込まない問題があった。特に、陽イオン
交換膜の溶液を含浸させる方法では、含浸後に溶剤が除
去されるため、充填物の体積変化が生じてしまい、上記
多孔質膜の空孔部細部への充填性はさらに低下してい
た。また、原料単量体を含浸させる方法でも、これらの
単量体は多くの場合高粘度であるため、その空孔部細部
まで密に充填させることは困難であった。
膜は、母材の空孔細部まで密に陽イオン交換樹脂が充填
されていないものであり、そのためガスの透過性が大き
く、前記燃料電池用隔膜として使用した際には、燃料室
の水素ガスが酸化室側に拡散することを十分に抑えるこ
とが出来ず、大きな電池出力が得られないものであっ
た。また、イオン交換容量が低くかつ電気抵抗も高いも
のであった。
抵抗が小さく、且つガス透過性が低い、固体高分子型燃
料電池隔膜を開発することが大きな課題であった。
を解決するため鋭意研究を続けてきた。その結果、ポリ
オレフィン系多孔質膜を母材とし、電気抵抗が小さく、
ガス透過性が低い陽イオン交換膜を開発することに成功
し、本発明を完成するに至った。
膜を母材とし、その空孔部に陽イオン交換樹脂が充填さ
れてなり、1mol/L−硫酸水溶液中の電気抵抗が
0.20Ω・cm2以下であり、50℃における水素ガ
スの透過係数が3.0×10-8cm3(STP)・cm
・cm-2・s-1・cmHg-1以下である陽イオン交換膜
からなることを特徴とする固体高分子電解質型燃料電池
用隔膜である。
交換膜は、ポリオレフィン系多孔質膜の連通孔に実質的
に完全に陽イオン交換樹脂、通常は、いわゆる炭化水素
系のイオン交換樹脂が充填されている。即ち、水和力の
高い炭化水素系イオン交換樹脂がポリオレフィン系多孔
質膜に分散した形態の陽イオン交換膜であり、イオン交
換樹脂の充填性が高いため、該陽イオン交換膜は、イオ
ン交換容量や固定イオン濃度を調整することにより、電
気抵抗や水素ガスの透過係数を所望の範囲に設定するこ
とが出来る。
としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−
メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘプテン等の
好適には炭素数2〜8のα−オレフィンの単独重合体、
または他のα−オレフィン或いは共重合可能な他の単量
体との共重合体が挙げられる。α−オレフィンに基づく
単量体の含有量が90重量%以上のものが好ましい。こ
れらのポリオレフィンにおいて、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンが好ましく、特にポリエチレンが好ましい。
〜45万、好適には10万〜45万、さらに好適には1
5〜40万が好ましい。上記重量平均分子量のポリオレ
フィンを用いることにより、多孔質膜は膨潤性が低いも
のになり、後述する陽イオン交換膜の製造方法におい
て、陽イオン交換樹脂を製造するための単量体組成物の
含浸時に、その空孔細部までより密に該単量体組成物を
充填させることが可能になる。
は、更に、ポリプロピレン系繊維製等の布状物によるバ
ッキングが施されていても良い。
孔径は0.1〜5μm、好適には0.1〜1μmであ
り、空隙率が30〜95%、より好ましくは40〜90
%のものが好ましい。平均孔径が0.1μm以下の場合
には電気抵抗が増大し、平均孔径が5μm以下の場合に
は、機械的強度が低くなるので好ましくない。また、空
隙率が30%以下の場合には電気抵抗が増大し、空隙率
が95%以上の場合には機械的強度が低くなるので好ま
しくない。
気抵抗を低く抑える観点及び支持膜として必要な機械的
強度を付与する観点から、通常5〜100μmの厚みを
有するものが好ましく、より好ましくは10〜70μm
を有するものが好ましい。これらのポリオレフィン系多
孔質膜は、ポリオレフィン系フィルムを延伸法等によ
り、多孔質化したものが使用される。
膜は、上記ポリオレフィン系多孔質膜の空孔部に陽イオ
ン交換樹脂が充填されたものである。陽イオン交換樹脂
の陽イオン交換基としては、水溶液中での負の電荷とな
りうる官能基なら特に限定されるものではないが、具体
的には、スルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基等
が挙げられ、このうちスルホン酸基が特に好ましい。
記程度の膜厚が薄い多孔質膜を母材として用いることが
出来るため、1mol/L−硫酸水溶液中の電気抵抗が
0.20Ω・cm2以下好適には0.05〜0.15Ω
・cm2の小さい値であり、電池用隔膜として有利であ
る。
は、上記の如く電気抵抗が小さい膜であると共に、母材
の多孔質膜の空孔部への陽イオン交換樹脂の充填性が高
いため、ガスの透過性が極めて小さい。即ち、50℃に
おける水素ガスの透過係数が3.0×10-8cm3(S
TP)・cm・cm-2・s-1・cmHg-1以下、好適に
は0.5〜2.0×10-8cm3(STP)・cm・c
m-2・s-1・cmHg- 1である。このように水素ガスの
透過係数が小さいため、該陽イオン交換膜からなる本発
明の固体高分子電解質型燃料電池用隔膜は、供給した水
素ガスが隔膜を透過して酸素ガス中に拡散することが良
好に防止でき、高い出力の電池が得られる。
発明で使用する陽イオン交換膜は、50℃における酸素
ガスの透過係数としては、一般に2.0×10-8cm3
(STP)・cm・cm-2・s-1・cmHg-1以下、更
には0.3〜1.5×10-8cm3(STP)・cm・
cm-2・s-1・cmHg-1の値を有している。従って、
本発明の固体高分子型燃料電池隔膜は、酸素ガスの隔膜
の透過も良好に防止できる。
は、電気抵抗を上記範囲に保つ観点から、陽イオン交換
容量が0.2〜5.0mmol/g、好適には、0.5
〜3.0mmol/gであるのが好ましい。
が生じ難いように、含水率は、30%以上、好適には4
0%以上であるのが好ましい。一般には含水率は30〜
90%程度で保持される。このような範囲の含水率を得
るためには、多孔質膜の空孔部に存在する陽イオン交換
樹脂の種類、陽イオン交換容量及び架橋度により制御す
ることが出来る。
は、如何なる方法により製造しても良いが、一般には、
以下の方法により製造される。即ち、陽イオン交換基が
導入可能な官能基または陽イオン交換基を有する単量
体、架橋性単量体および重合開始剤からなる単量体組成
物をポリオレフィン系多孔質膜に減圧脱気しながら含浸
させた後、単量体組成物を重合し、必要に応じて陽イオ
ン交換基を導入する方法が挙げられる。
導入可能な官能基を有する単量体または陽イオン交換基
を有する単量体としては、従来公知である陽イオン交換
樹脂の製造において用いられている炭化水素系単量体が
特に限定されずに使用される。具体的には、陽イオン交
換基が導入可能な官能基を有する単量体としては、スチ
レン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、α−メチルス
チレン、ビニルナフタレン、α−ハロゲン化スチレン等
が挙げられる。また、陽イオン交換基を有する単量体と
しては、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、α−
ハロゲン化ビニルスルホン酸等のスルホン酸系単量体、
メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸等のカルボ
ン酸系単量体、ビニルリン酸等のホスホン酸系単量体、
それらの塩およびエステル類等が用いられる。
れるものではないが、例えば、ジビニルベンゼン類、ジ
ビニルスルホン、ブタジエン、クロロプレン、ジビニル
ビフェニル、トリビニルベンゼン類、ジビニルナフタレ
ン、ジアリルアミン、ジビニルピリジン等のジビニル化
合物が用いられる。
入可能な官能基を有する単量体または陽イオン交換基を
有する単量体や架橋性単量体の他に、必要に応じてこれ
らの単量体と共重合可能な他の単量体や可塑剤類を添加
しても良い。こうした他の単量体としては、例えば、ス
チレン、アクリロニトリル、メチルスチレン、アクロレ
イン、メチルビニルケトン、ビニルビフェニル等が用い
られる。また、可塑剤類としては、ジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジメチルイソフタレート、
ジブチルアジペート、トリエチルシトレート、アセチル
トリブチルシトレート、ジブチルセバケート等が用いら
れる。
は、従来公知のものが特に制限なく使用される。こうし
た重合開始剤の具体例としては、オクタノイルパーオキ
シド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキシ
ド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチル
パーオキシラウレート、t−ヘキシルパーオキシベンゾ
エート、ジ−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物
が用いられる。
各成分の配合割合は、本発明の目的を達成するために
は、一般には、陽イオン交換基が導入可能な官能基を有
する単量体または陽イオン交換基を有する単量体100
重量部に対して、架橋性単量体を0.1〜50重量部、
好適には1〜40重量部、これらの単量体と共重合可能
な他の単量体を0〜100重量部、可塑剤類を添加する
場合は上記単量体に対して0〜50重量部使用するのが
好適である。また、重合開始剤は、陽イオン交換基が導
入可能な官能基を有する単量体または陽イオン交換基を
有する単量体100重量部に対して、0.1〜20重量
部、好適には0.5〜10重量部配合させるのが好まし
い。
上記単量体組成物の充填方法は、特に限定されない。例
えば、単量体組生物をポリオレフィン系多孔質膜に、減
圧脱気しながら含浸させれば良い。前記したとおり、ポ
リオレフィン系多孔質膜の空孔部の細部まで上記単量体
組成物を高密度に充填することは困難であるのに対し
て、このように減圧下で脱気して含浸させれば、該空孔
部細部まで隙間なく単量体組成物を充填することが可能
になる。そしてかかる含浸後、単量体組成物を重合する
ことで得られる陽イオン交換膜は、前記本願発明が特定
するようなガス透過性が極めて低い膜になる。
は、具体的には、単量体組成物をポリオレフィン系多孔
質膜に減圧下で接触させ、圧力を大気圧に戻すことで行
われる。例えば、ポリオレフィン系多孔質膜を容器に入
れ、真空ポンプで減圧状態にした後、単量体組成物を大
気圧に戻るまで容器に導入して含浸させる方法、また
は、容器に入れた単量体混合物にポリオレフィン系多孔
質膜を浸漬し、真空ポンプで孔中の気体を減圧脱気した
後大気圧に戻す方法が挙げられる。減圧する時の減圧度
は、7kPa〜作業温度下で単量体が沸騰するまでの圧
力が好ましく、特に2kPa〜0.1kPaの範囲から
選択するのが好ましい。含浸時の温度は、20℃以下が
一般的であり、含浸時間は、通常、5〜60分の範囲で
適宜選択すれば良い。
質膜に充填させた後重合するには、一般にポリエステル
等のフィルムに挟んで加圧下で常温から昇温する方法が
好ましい。こうした重合条件は、関与する重合開始剤の
種類、単量体組成物の組成等によって左右されるもので
あり、時に限定されるものではなく適宜選択すれば良
い。
は、必要に応じてこれを、公知の例えばスルホン化、ク
ロルスルホン化、ホスホニウム化、加水分解等の処理に
より所望の陽イオン交換基を導入して、陽イオン交換膜
とすることができる。
膜が隔膜として使用される固体電解質型燃料電池は、公
知の構造ものが何ら制限なく適用できる。通常は、前記
した図1に示されるような構造をしたものに適用される
のが一般的である。
解質型燃料電池用隔膜は、電気抵抗が低く、ポリオレフ
ィン系多孔質膜の空孔部に架橋した陽イオン交換樹脂が
細部まで隙間なく密に充填された陽イオン交換膜からな
る。従って、ガスの透過性が極めて低い。また、ポリオ
レフィン系多孔質膜が母材であることから、寸法安定性
や耐薬品性にも優れている。
体高分子電解質型燃料電池用隔膜を使用して得られる燃
料電池は、燃料および酸化剤のクロスオーバーが抑制さ
れて高い電池出力が得られるものになる。そしてまた、
膨潤収縮に伴う電極との接触抵抗の増大が抑えられ、さ
らには、ガス拡散電極を該陽イオン交換膜に接着不良な
く良好に加熱圧着できるものになる。
実施例及び比較例を掲げて説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。
交換膜の特性は、以下の方法により測定した値を示す。 (1)陽イオン交換容量; 陽イオン交換膜を1mol/L−HClに10時間以上
浸漬し、水素イオン型とした後、1mol/L−NaC
lでナトリウムイオン型に置換させ遊離した水素イオン
を電位差滴定装置(COMTITE−900、平沼産業
株式会社製)で定量した(Amol)。
間減圧乾燥させその重量を測定した(Wg)。陽イオン
交換容量は次式により求めた。 陽イオン交換容量=A×1000/W[mmol/g−
乾燥膜] (2)電気抵抗 白金電極を備えた2室セルの中央に陽イオン交換膜を置
き、セル内に25℃の3mol/L硫酸水溶液を満たし
た。陽イオン交換膜の両側にはルギン管を設け、塩橋に
より参照電極と液絡した。膜を挟んで100mA/cm
2の電流を流したときの電位(aV)と膜を挟まずに1
00mA/cm2の電流を流したときの電位(bV)を
測定した。陽イオン交換膜の電気抵抗は次式より求め
た。
漬し、水素イオン型とし、イオン交換水で十分に水洗し
た後、膜を取り出しキムワイプ等で表面の水分を拭き取
り湿潤時の重さ(Wg)を測定した。次に、膜を60℃
で5時間減圧乾燥させ乾燥時の重さ(Dg)を測定し
た。陽イオン交換膜の含水率は次式により求めた。
ター(JIS Z 1707に準拠)によるガス透過試
験機を用いた。測定に用いた陽イオン交換膜は50℃に
おいて含水状態でガス透過試験機に装着した。また、測
定に用いたガスは、50℃において飽和温度に保った酸
素または水素を用いた。ガス透過係数は次式により求め
た。
s-1・cmHg-1) p:ガス透過量(cm3(STP)) t;測定時間(s) l:陽イオン交換膜厚み(cm) A:ガス透過面積(cm2) Pa:高圧側ガス圧力(cmHg) Pb:低圧側ガス圧力(cmHg) (5)燃料電池出力電圧 ポリテトラフルオロエチレンで撥水化処理した空孔率8
0%のカーボンペーパー上に、白金30重量%の坦持の
カーボンブラックとパーフルオロカーボンスルホン酸の
アルコールと水の5%溶液(デュポン社製、商品名ナフ
ィォン)を混合したものを塗布し80℃で4時間減圧乾
燥しガス拡散電極とした。
記のガス拡散電極をセットし、150℃、圧力100k
g/cm2の加圧下で100秒間熱プレスした後、室温
で2分間放置した。これを図1に示す燃料電池セルに組
み込み、圧力2気圧、燃料電池セル温度50℃、加湿温
度50℃の酸素と水素をそれぞれ200mL/min、
400mL/minのときの出力電圧を測定した。 (6)耐熱性(収縮率) 50℃の乾燥機中で1時間予備乾燥させた測定用サンプ
ル膜を160℃の乾燥機中に30分放置した後、乾燥機
から取り出して寸法を測定し、以下の式により収縮率を
求めた。
(cm) 実施例1〜6 表1に示した組成表に従って、各種単量体等を混合して
単量体組成物を得た。得られた単量体組成物400gを
500mLのガラス容器に入れ、重量平均分子量35万
のポリオレフィン系多孔質膜(A、B、C、各20cm
×20cm)を浸漬した。
Paの圧力まで10分間減圧にして減圧脱気した後、常
圧に戻してポリオレフィン系多孔質膜の空孔に単量体組
成物を充填した。続いて、ポリオレフィン系多孔質膜を
単量体組成物中から取り出し、100μmのポリエステ
ルフィルムを剥離剤としてポリオレフィン系多孔質膜の
両側を被覆した後、3kg/cm2の窒素加圧下、80
℃5時間加熱重合した。
%以上のクロロスルホン酸の1:1混合物中に40℃で
45分間浸漬し、スルホン酸型陽イオン交換膜を得た。
厚、陽イオン交換容量、電気抵抗、ガス透過係数、燃料
電池出力電圧、耐熱性を測定した。これらの結果を表2
に示した。
ラス容器に入れ、分子量200万のポリオレフィン系多
孔質膜(D)を大気圧下で10分間浸漬した以外は実施
例1と同じ操作を行いスルホン酸型陽イオン交換膜を得
た。
厚、陽イオン交換容量、電気抵抗、ガス透過係数、燃料
電池出力電圧、耐熱性を測定した。これらの結果を表2
に示した。
ポリスチレンの10%ベンゼン溶液に5分間浸漬した。
その後、液中からポリオレフィン系多孔質膜をを取り出
し、50℃で乾燥した。この操作を5回繰返した後、1
00℃で2時間減圧乾燥し膜状物を得た。
で60分間浸漬し、スルホン酸型陽イオン交換膜を得
た。
厚、陽イオン交換容量、電気抵抗、ガス透過係数、燃料
電池出力電圧、耐熱性を測定した。これらの結果を表2
に示した。
い、同様に膜厚、陽イオン交換容量、電気抵抗、ガス透
過係数、燃料電池出力電圧、耐熱性を測定した。これら
の結果を表2に示した。
造を示す概念図である。
Claims (2)
- 【請求項1】ポリオレフィン系多孔質膜を母材とし、そ
の空孔部に陽イオン交換樹脂が充填されてなり、1mo
l/L−硫酸水溶液中の電気抵抗が0.20Ω・cm2
以下であり、50℃における水素ガスの透過係数が3.
0×10-8cm3(STP)・cm・cm-2・s-1・c
mHg-1以下である陽イオン交換膜からなることを特徴
とする固体高分子電解質型燃料電池用隔膜。 - 【請求項2】ポリオレフィン系多孔質膜の重量平均分子
量が、10万〜45万である請求項1記載の固体高分子
電解質型燃料電池用隔膜。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31112999A JP4463351B2 (ja) | 1999-11-01 | 1999-11-01 | 固体高分子電解質型燃料電池用隔膜 |
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JP31112999A JP4463351B2 (ja) | 1999-11-01 | 1999-11-01 | 固体高分子電解質型燃料電池用隔膜 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP31112999A Expired - Fee Related JP4463351B2 (ja) | 1999-11-01 | 1999-11-01 | 固体高分子電解質型燃料電池用隔膜 |
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