JP2008135399A - 電解質膜−電極接合体、燃料電池および電解質膜−電極接合体の製造方法 - Google Patents

電解質膜−電極接合体、燃料電池および電解質膜−電極接合体の製造方法 Download PDF

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猛央 山口
Hiroshi Harada
浩志 原田
Nobuo Oya
修生 大矢
Shigeru Yao
滋 八尾
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Abstract

【課題】工程を簡略化し、かつ生産効率が高く工業的プロセスに適用可能な電解質膜−電極接合体、該電解質膜−電極接合体を使用した燃料電池、特に直接メタノ−ル型燃料電池及び電解質膜−電極接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】電解質膜の両面に触媒層形成用ペ−ストを直接塗布して触媒層を形成してなり、触媒層に厚み斑やひび割れを有さず平滑である電解質膜−電極接合体、前記の電解質膜−電極接合体を用いた燃料電池、前記の電解質膜−電極接合体を用いた直接メタノ−ル型燃料電池、及び室温(25℃)でイオン交換水中に1時間浸漬することで膨潤させた後の寸法変化率が乾燥状態と比較して縦方向および横方向でいずれも0〜3%であり、かつ形状が変化しない電解質膜の両面に触媒層形成用ペ−ストを直接塗布して触媒層を形成する電解質膜−電極接合体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

この発明は、従来の熱プレスによって電解質膜と触媒層とを積層して得られる電解質膜−電極接合体およびその製造法の改良に関し、電解質膜の両面に触媒層形成用ペ−ストを直接塗布して触媒層を形成してなる電解質膜−電極接合体、該電解質膜−電極接合体を使用した燃料電池、および電解質膜−電極接合体の製造方法に関する。
従来、多孔質膜内細孔に電解質物質を充填保持することによって新たな機能を発現する試みがなされている。例えば、ベ−スとなる多孔質膜として、ポリマ−系多孔質膜を用いたものが知られている。
これらの多孔質膜としては種々のものが知られており、それらの多くは耐熱性、化学的安定性、力学物性、寸法安定性のいずれかが劣り、材料設計の自由度が少ないことが知られている。
一方、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池において、長期使用の際に問題となる耐クリ−プ性や電解質膜の水やメタノ−ル等のアルコ−ル類に対する膨潤は大きな課題であり、特に直接メタノ−ル型燃料電池の場合は、メタノ−ルの透過は起電カの低下をもたらし実用上大きな障害となっている。
例えば、直接メタノ−ル型燃料電池として、電解質として固体高分子電解質であるデュポン社のナフィオン(登録商標)膜、ダウケミカル社のダウ膜などを用いた場合には、メタノ−ルが膜を透過してしまうことによる起電力の低下という問題が指摘されている。また、燃料電池運転時の雰囲気である湿潤状態で電解質が膨潤しクリ−プが大きくなり寸法安定性が損なわれるという問題も指摘されている。さらに、これらの電解質膜は非常に高価であるという経済上の問題も有している。
このため、高分子多孔質膜として液晶ポリマ−または溶媒可溶性の熱硬化性もしくは熱可塑性ポリマ−製の多孔質膜を使用し、多孔性基材にプロトン伝導性を有するポリマ−を充填して好ましくは熱プレスして製造した電解質膜が燃料電池用電解質膜として好適であることが提案された(特許文献1、特許文献2)。しかしながら前記電解質膜は、使用するポリマ−がメタノ−ルにより膨潤しやすく厚みおよび面積の変化率が大きくなる。
これらの電解質膜は、固体高分子型燃料電池に適用するために電解質膜−電極接合体(以下、単にMEAと略記することもある。)に成形して使用される。
そして、電解質膜−電極接合体は、従来は電解質膜と貴金属などを含む触媒層からなる電極とを別個に用意し、熱プレスによって接合して形成されている(特許文献1、特許文献2)。
この熱プレスによる接合は、反応場である触媒近傍に電解質、空間、電子伝導体の3相界面を形成する重要な工程であるため、高度の精密性が求められる。
しかし、熱プレスによる電解質膜と触媒層からなる電極との接合では、ラインで行うことが困難であり生産性の向上は期待できない。しかも、基本的に溶媒フリ−の条件で熱プレスを行うため、電解質膜と電極との間に充分な接合界面を形成することが非常に難しく、ノウハウに頼っているのが現状である。
そして、これが燃料電池の高コスト化をもたらす1つの要因となっている。
米国特許第6248469号明細書 特表2001−514431号公報(第1−3頁、21−24頁)。
この発明の目的は、工程を簡略化し、かつ生産効率が高く工業的プロセスに適用可能な電解質膜−電極接合体、該電解質膜−電極接合体を使用した燃料電池、特に直接メタノ−ル型燃料電池および電解質膜−電極接合体の製造方法を提供することである。
この発明は、電解質膜の両面に触媒層形成用ペ−ストを直接塗布して触媒層を形成してなり、触媒層に厚み斑やひび割れを有さず平滑である電解質膜−電極接合体に関する。
また、この発明は、前記の電解質膜−電極接合体を用いた燃料電池に関する。
また、この発明は、前記の電解質膜−電極接合体を用いた直接メタノ−ル型燃料電池に関する。
さらに、この発明は、室温(25℃)でイオン交換水中に1時間浸漬することで膨潤させた後の寸法変化率が乾燥状態と比較して縦方向および横方向でいずれも0〜3%であり、かつ形状が変化しない電解質膜の両面に触媒層形成用ペ−ストを直接塗布して触媒層を形成する電解質膜−電極接合体の製造方法に関する。
この発明によれば、簡単な操作で触媒層に厚み斑やひび割れを有さず均一な触媒層厚みを有し、触媒が広く均一に分散した電池反応の反応場を提供することができる高性能燃料電池の構造体として好適な電解質膜−電極接合体を得ることができる。
また、この発明によれば、触媒層に厚み斑やひび割れを有さず均一な触媒層厚みを有し、触媒が広く均一に分散した電池反応の反応場を提供することができる高性能燃料電池の構造体として好適な電解質膜−電極接合体を製造することができる。
以下にこの発明の好ましい態様を列記する。
1)電解質膜が、多孔質膜に電解質成分を充填したものである前記の電解質膜−電極接合体。
2)多孔質膜が、ポリイミドを主成分とするものである前記の電解質膜−電極接合体。
3)ポリイミドが、芳香族テトラカルボン酸成分として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とするものである前記の電解質膜−電極接合体。
4)多孔質膜が、ポリオレフィンを主成分とするものである前記の電解質膜−電極接合体。
5)電解質膜が、室温(25℃)、相対湿度100%の条件で5.0×10−4〜5.0S/cmのプロトン伝導性を有するものである前記の電解質膜−電極接合体。
6)寸法変化率が、縦方向および横方向でいずれも0〜1%である前記の電解質膜−電極接合体の製造方法。
以下に、この発明の特に好ましい態様を列記する。
<1>電解質膜が、プロトン伝導性を有するポリマ−の前駆体であるモノマ−を、多孔質膜の細孔に充填した後、モノマ−を加熱あるいは光照射により重合する工程後に、再度モノマ−を充填し再び加熱あるいは光照射により重合を行う工程を少なくとも1回以上繰り返すことにより、プロトン伝導性を有するポリマ−の充填率を制御することによって得られるものである電解質膜−電極接合体の製造方法。
<2>電解質膜が、プロトン伝導性を有するポリマ−の前駆体であるモノマ−を、多孔質膜の細孔に充填した後に、加熱あるいは光照射により重合する工程と、以下の(X−1)工程〜(X−4)工程のうちのいずれか1工程、又は任意の2工程の組合せ、又は任意の3工程の組合せ、又はすべての工程とを組合せて、前記多孔質膜の細孔にプロトン伝導性を有するポリマ−を充填するか、及び/又は前記多孔質膜の細孔にプロトン伝導性を有するポリマ−を充填した後、以下の(Y−1)工程及び/又は(Y−2)工程を用いることによって得られるものである電解質膜−電極接合体の製造方法。
(X−1)多孔質膜を親水化し、その後該多孔質膜をモノマ−又はその溶液に浸漬する工程;
(X−2)モノマ−又はその溶液に界面活性物質を添加し浸漬液を得、該浸漬液に多孔質膜を浸漬する工程;
(X−3)多孔質膜をモノマ−又はその溶液中に浸漬した状態で減圧操作を行う工程;及び
(X−4)多孔質膜をモノマ−又はその溶液中に浸漬した状態で超音波を照射する工程;並びに
(Y−1)多孔質膜の両表面に電解質物質を吸収する多孔質膜を接触させる工程;及び
(Y−2)多孔質膜の両表面に過剰に付着する電解質物質を平滑材料で除去する工程。
X工程群及びY工程群のうち、いずれか1つの工程を有することにより、得られる電解質膜が、電解質物質の充填率向上および/又は機能性向上、形状保持性向上(例えば、カ−ルの発生が少ない)という効果を奏することができる。
(Y−1)及び(Y−2)の双方の工程を行う場合、その順序はいずれが先であってもよい。なお、(Y−1)の多孔質膜がY−2の平滑材料である場合、(Y−1)及び(Y−2)の双方の工程を同時に行うことができる。
<3>電解質膜が、プロトン伝導性を有するポリマ−の前駆体であるモノマ−又はその溶液を多孔質膜の細孔内に充填する際に界面活性物質を添加して浸漬液を調製する工程;及び、モノマ−を光照射あるいは加熱により重合する工程;によって得られるものである電解質膜−電極接合体の製造方法。
<4>上記<1>〜<3>のいずれかにおいて、ポリイミドを主成分とする多孔質膜あるいはポリオレフィンを主成分とする多孔質膜がメタノ−ル及び水に対して実質的に膨潤しない材料であるのがよい。
<5>上記<1>〜<4>のいずれかにおいて、上記(X−2)の界面活性物質添加工程において、さらにラジカル重合開始剤を含有させるのがよい。
<6>上記<1>〜<5>のいずれかにおいて、電解質物質がプロトン伝導性を有するポリマ−であり、加熱による重合工程により架橋構造を有するのがよい。
<7>上記<1>〜<6>のいずれかにおいて、細孔に充填された電解質物質がプロトン伝導性ポリマ−でり、該プロトン伝導性ポリマ−が多孔質膜の界面と化学的に結合しているのがよい。
<8>上記<1>〜<7>のいずれかの方法により得られる膜は、特に固体高分子燃料電池用電解質膜−電極接合体、その中でも特に直接メタノ−ル型燃料電池用電解質膜−電極接合体であるのがよい。
<9>上記<1>〜<8>のいずれかにおいて、ポリイミドが、テトラカルボン酸成分として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびジアミン成分としてオキシジアニリン(4,4’−ジアミノジフェニルエ−テル)を各々含有するポリイミドであるのがよい。
<10>25℃で湿度100%の条件でプロトン伝導度が5.0×10−4以上5.0S/cm以下、好適には0.01S/cm以上5.0S/cm以下であり、25℃でのメタノ−ルの透過係数の逆数が0.01mh/kgμm以上10.0mh/kgμm以下、好適には0.01mh/kgμm以上1.0mh/kgμm以下であり、特に25℃における乾燥状態と湿潤状態での寸法変化率が縦方向および横方向でいずれも0〜3%、また面積変化率が1%以下、すなわち1〜0%である電解質膜を用いた燃料電池用電解質膜−電極接合体であるのがよい。
<11>上記<10>において、ポリイミドが、テトラカルボン酸成分として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびジアミン成分としてオキシジアニリンを各々含有するポリイミド、特に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびオキシジアニリンを主成分として含有する、すなわち各々50モル%以上含有するポリイミドであるのがよい。
この発明においては、電解質膜の両面に触媒層形成用ペ−ストを直接塗布して触媒層を形成することが必要であり、これによって生産効率が高く工業的プロセスに適用可能な電解質膜−電極接合体を得ることができる。
前記の触媒層形成用ペ−ストを直接塗布とは、塗布後に乾燥する塗布−乾燥法が好ましいが、塗布後に乾燥して加熱下あるいは非加熱下に加圧する塗布−乾燥−加圧法であってもよい。
この発明における電解質膜としては、多孔質膜の細孔に電解質を充填したものが挙げられる。
前記の細孔に充填する電解質は、好適にはプロトン伝導性ポリマ−の前駆体であるモノマ−を細孔内に充填した後に光照射あるいは加熱重合する工程によって得られるものが挙げられる。重合工程は、電解質物質であるモノマ−の充填後であり、上述のY工程群の前であっても後であってもよい。好ましくは重合工程は、Y工程群の前であるのがよい。また、重合の際に用いるため、光重合開始剤あるいはラジカル重合開始剤を、電解質物質であるモノマ−と共に、電解質物質として、又は電解質物質に加えて、該ラジカル重合開始剤を細孔内に充填する工程を有するのがよい。該ラジカル重合開始剤の充填工程は、電解質物質の充填工程と同時に行うのがよい。
多孔質膜、例えば高分子多孔質膜を親水化させる工程(X−1)は、好適には高分子多孔質膜を酸素またはアルゴン雰囲気下に真空プラズマ放電処理することによって達成される。プラズマ放電処理において、アルゴンガス雰囲気下にプラズマ放電処理すると高分子多孔質膜の細孔内に活性点を生成する。短時間(数秒間)内に活性点が消失するが、空気と反応し親水化は達成される。前記の方法による親水化効果は長時間経過後(例えば1〜2週間後)でも効果は維持される。
前記の酸素雰囲気下における真空プラズマ放電処理は、対象となる多孔質膜の厚み、化学構造、多孔質構造によって最適条件を選択することができる、例えば3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)とオキシジアニリン(ODA)の反応から合成される厚みが30μmのポリイミドの多孔質膜の場含には、好適には空気存在下、0.01〜0.5Pa、0.05〜10W/cmで60〜6000秒間の条件で行うことが好ましい。
なお、親水化工程(X−1)を他のX工程群と組み合わせて行う場合、親水化工程(X−1)を先に行うのが好ましい。
前記の多孔質膜として、ポリイミド系;芳香族ポリアミド系;ポリイミド−アミド系;ポリテトラフルオロエチレン系[例えば、多孔性PTFE膜(日東電工社製、平膜);ポリオレフィン系;などを挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上が積層してなるものであってもよい。特に、この発明の多孔質膜として、ポリイミド系又はポリオレフィン系であるのがよく、特に溶媒不溶性、柔軟性及び/又は可撓性、並びに薄膜化の容易性などにおいて、ポリイミド多孔質膜であるのが適当である。特に、ポリイミドが、テトラカルボン酸成分として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびジアミン成分としてオキシジアニリンを各々含有するポリイミドであること、その中で特にテトラカルボン酸成分として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびジアミン成分としてオキシジアニリンを各々主成分とするポリイミドであることが、多孔質膜、得られるハイブリッド材料および電解質膜用の寸法安定性、剛性、靭性、化学的安定性の観点から、好ましい。
また、この発明によって得られる電解質膜が直接メタノ−ル型燃料電池用電解質膜に用いる意図においては、多孔質膜は、メタノ−ル及び水に対して実質的に膨潤しない材料であるのがよい。
ポリイミド製多孔質膜は、テトラカルボン酸成分、例えば3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミン成分、例えばオキシジアニリン、ジアミノジフエニルメタン、パラフエニレンジアミンなどの芳香族ジアミンとをN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの有機溶媒中で重合して得られたポリアミック酸溶液から、多孔質化法、例えばポリアミック酸溶液を平坦な基板上に流延して多孔質ポリオレフィン製の溶媒置換速度調整材と接触させた後に水などの凝固液中に浸漬する方法によって、ポリイミド前駆体多孔質フィルムとした後、ポリイミド前駆体多孔質フィルムの両端を固定して大気中で280〜500℃で5〜60分間加熱することによって得ることができる。
また、前記のポリオレフィン系多孔質膜として、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンを主成分とする高分子材料を挙げることができる。これらの多孔質膜の細孔は、例えば延伸工程、及び/又は造孔剤を微分散させた後に該造孔剤を溶解除去する工程、などによって付与されるが、これらの工程に限定されず、種々の方法を採ることができる。多孔質膜は1種のみであっても、2種又は3種以上のポリオレフィンをブレンド、架橋して得られたものであってもよい。
ポリオレフィン系多孔質膜は、ガラス転移温度を高めると共に、変形しにくいなどの強度的な特性をもたらすことができる。
前記の多孔質膜としては、膜(フィルム)の両面間でガスおよび液体(例えばアルコ−ルなど)が透過できる通路を有するもので、空孔率が好適には5〜95%、好ましくは10〜90%、より好ましくは10%〜80%、最も好ましくは20〜80%であるのがよい。
また、平均細孔径が0.001〜100μm、好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.01μm〜1μm、特に0.05〜1μmの範囲内にあるのがよい。
さらに、膜の厚さが1〜300μm(例えば5〜300μm)、特に1〜100μm(例えば5〜100μm)、さらに5〜50μmであるのがよい。多孔膜の空孔率、平均細孔径、及び膜厚は、得られる膜の強度、応用する際の特性、例えば電解質膜として用いる際の特性などの点から、設計するのがよい。
前記のプロトン伝導性を有する高分子物質およびそのモノマ−の例として、
(1)p−スチレンスルホン酸ナトリウム、アクリルアミドのスルホン酸又はホスホン酸誘導体、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)−アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、(メタ)アリルホスホン酸、ビニルスルホン酸、ビニルホスホン酸、スチレンスルホン酸、スチレンホスホン酸、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等のアニオン性不飽和モノマ−やその塩、など、構造中にビニル基;スルホン酸及びホスホン酸などの強酸基;カルボキシル基などの弱酸基;を有するモノマ−及びそのエステルなどの誘導体並びにそれらのモノマ−;
(2)アリルアミン、エチレンイミン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ−ト、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのアミノ基含有不飽和モノマ−及びそれらの4級化物;など、構造中にビニル基;アミンのような強塩基;又は弱塩基;を有するモノマ−及びそのエステルなどの誘導体並びにそれらのポリマ−;
(3)(メタ)アクリルアミド、N−置換(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、メトキシポリエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−トなどのノニオン性不飽和モノマ−及びその誘導体並びにそれらのポリマ−;
を挙げることができる。
このうち(1)はプロトン伝導性を有するものである。(2)及び(3)は、(1)の補助材料として用いるか、ポリマ−化した後に強酸をド−プすることでプロトン伝導性を付与することができる。
これらのモノマ−を1種のみ用いてホモポリマ−を形成してもよく、2種以上用いてコポリマ−を形成してもよい。電解質物質としてナトリウム塩などの塩のタイプを用いた場合、ポリマ−とした後に、それらの塩をプロトン型などにするのがよい。
また、コポリマ−の場合、前述のポリマ−又はモノマ−と他種のモノマ−とを共重合してもよい。共重合する他種モノマ−として、メチル(メタ)アクリレ−ト、メチレン−ビスアクリルアミドなどを挙げることができる。
なお、「(メタ)アクリル」は「アクリル及び/又はメタクリル」を、「(メタ)アクリロイル」は「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」を、「(メタ)アリル」は「アリル及び/又はメタリル」を、「(メタ)アクリレ−ト」は「アクリレ−ト及び/又はメタクリレ−ト」を示す。
これらの不飽和モノマ−は、1種又は2種以上を選択して用いることできるが、重合後のポリマ−のプロトン伝導性を考えると、スルホン酸基を含有する不飽和モノマ−を必須成分とすることが好ましい。スルホン酸基を含有する不飽和モノマ−の中でも、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を用いると重合性が高く、他のモノマ−を使用した場合に比べて高い酸価で残存モノマ−の少ないポリマ−を得ることができ、得られる膜がプロトン伝導性の優れたものとなるため特に好ましい。
また、この発明において上記プロトン伝導性ポリマ−は、架橋構造を有してメタノ−ルおよび水に対して実質的に溶解しないポリマ−であることが望ましい。ポリマ−に架橋構造を導入する方法としては、加熱により重合する方法を用いることが適当である。具体的には、40〜240℃で0.1〜30時間程度加熱して重合反応を行なう方法が挙げられる。重合に際して、ポリマ−中の官能基と反応する基を分子内に2個以上有する架橋剤(反応開始剤)を用いてもよい。
該架橋剤としては、例えばN,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパンジアリルエ−テル、ペンタエリスリト−ルトリアリルエ−テル、ジビニルベンゼン、ビスフェノ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレ−ト、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、ジアリルオキシ酢酸塩等が挙げられる。これらの架橋剤は単独で使用することも、必要に応じて2種類以上を併用することも可能である。
上記共重合性架橋剤の使用量は、不飽和モノマ−の総質量に対して0.01〜40質量%が好ましく、更に好ましくは0.1〜30質量%、特に好ましくは1〜20質量%である。架橋剤量は少なすぎると未架橋のポリマ−が溶出し易く、多すぎると架橋剤成分が相溶し難いため何れも好ましくない。
前記のモノマ−を充填する方法として、例えば上述のモノマ−又はその溶液、好適にはモノマ−水溶液中に多孔質膜を浸漬する。なお、水溶液は親水性有機溶媒を含んでもよい。
この状態でモノマ−水溶液に界面活性物質を添加するのが好ましい。界面活性物質を併用することで、通常、濡れ性の悪さのためモノマ−水溶液が細孔内部に内部に入り込まないケ−スであっても、細孔内部にまでモノマ−の水溶液が充填され、該モノマ−を重合することで所望のハイブリッド材料、例えば電解質膜を得ることができる。このような界面活性剤として、例えば次のようなものがある。
アニオン性界面活性剤としては、混合脂肪酸ナトリウム石けん、半硬化牛脂脂肪酸ナトリウム石けん、ステアリン酸ナトリウム石けん、オレイン酸カリウム石けん、ヒマシ油カリウム石けんなどの脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、高級アルコ−ル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノ−ルアミンなどのアルキル硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルナフタレンスルホン酸塩;ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどのアルキルスルホコハク酸塩;アルキルジフェニルエ−テルジスルホン酸ナトリムなどのアルキルジフェニルエ−テルジスルホン酸塩;アルキルリン酸カリウムなどのアルキルリン酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエ−テル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル硫酸トリエタノ−ルアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキル(又はアルキルアリル)硫酸エステル塩;特殊反応型アニオン界面活性剤;特殊カルボン酸型界面活性剤;β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、特殊芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩などのナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステルなどが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエ−テル、ポリオキシエチレンセチルエ−テル、ポリオキシエチレンステアリルエ−テル、ポリオキシエチレンオレイルエ−テル、ポリオキシエチレン高級アルコ−ルエ−テルなどのポリオキシエチレンアルキルエ−テル;ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テルなどのポリオキシエチレンアルキルアリ−ルエ−テル;ポリオキシエチレン誘導体;ソルビタンモノラウレ−ト、ソルビタンモノパルミテ−ト、ソルビタンモノステアレ−ト、ソルビタントリステアレ−ト、ソルビタンモノオレエ−ト、ソルビタントリオレエ−ト、ソルビタンセスキオレエ−ト、ソルビタンジステアレ−トなどのソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ−ト、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエ−ト、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエ−トなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等のポリオキシエチレンソルビト−ル脂肪酸エステル;グリセロ−ルモノステアレ−ト、グリセロ−ルモノオレエ−ト、自己乳化型グリセロ−ルモノステアレ−トなどのグリセリン脂肪酸エステル;ポリエチレングリコ−ルモノラウレ−ト、ポリエチレングリコ−ルモノステアレ−ト、ポリエチレングリコ−ルジステアレ−ト、ポリエチレングリコ−ルモノオレエ−トなどのポリオキシエチレン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;アルキルアルカノ−ルアミドなどが挙げられる。
カチオン性界面活性剤および両面界面活性剤としては、ココナットアミンアセテ−ト、ステアリルアミンアセテ−ト等のアルキルアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライト、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライドなどの第四級アンモニウム塩;ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどのアルキルベタイン;ラウリルジメチルアミンオキサイドなどのアミンオキサイドが挙げられる。
さらに、界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤がある。フッ素系界面活性剤を用いることにより少量でモノマ−水溶液の濡れ性を改良することができるため不純物としての影響が少なく好ましい。この発明において使用されるフッ素系界面活性剤としては、種々のものがあるが、例えば一般の界面活性剤における疎水性基の水素をフッ素に置換えてパ−フルオロアルキル基またはパ−フルオロアルケニル基などのフルオロカ−ボン骨格としたものであり、界面活性が格段に強くなっているものである。フッ素系界面活性剤の親水基を変えると、アニオン型、ノニオン型、カチオン型および両性型の4種類が得られる。代表的なフッ素系界面活性剤としては、次のものがある。
フルオロアルキル(C2〜C10)カルボン酸、N−パ−フルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、N−[3−(パ−フルオロオクタンスルホンアミド)プロピル]−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチレンアンモニウムベタイン、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸、パ−フルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)、パ−フルオロオクタンスルホン酸ジエタノ−ルアミド、パ−フルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸塩(Li、K、Na)、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パ−フルオロオクタンスルホンアミド、パ−フルオロアルキル(C6〜C10)アルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パ−フルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩(K)、リン酸ビス(N−パ−フルオロオクチルスルホニル−N−エチルアミノエチル)、モノパ−フルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステル、パ−フルオロアルケニル第四級アンモニウム塩、パ−フルオロアルケニルポリオキシエチレンエ−テル、パ−フルオロアルケニルスルホン酸ナトリウム塩。
また、界面活性剤として、シリコ−ン系界面活性剤がある。シリコ−ン系界面活性剤を用いることにより少量でモノマ−水溶液の濡れ性を改良することができる。この発明において使用されるシリコ−ン系界面活性剤としては、種々のものがあるが、シリコ−ンをポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等で親水変成したもの等が挙げられる。
これらの界面活性剤の使用量は、共に存在する電解質物質、用いる多孔性膜、所望のハイブリッド材料の特性に依存する。例えば、用いる電解質物質が不飽和モノマ−である場合、不飽和モノマ−の総重量に対して0.001〜5質量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜5質量%、特に好ましくは0.01〜1質量%である。少なすぎると多孔質膜へのモノマ−の充填ができず、多すぎても効果は変わらず無駄であるばかりか種類によってはイオン性不純物となって膜中に残存するため、得られるハイブリッド材料、例えば燃料電池用電解質などの性能を低下させるため何れも好ましくない。
前記のモノマ−水溶液の濃度は、モノマ−および界面活性剤、所望により添加される重合開始剤、その他添加剤等が溶解していればよく特に制限はないが、重合反応進行の観点から5質量%以上が好ましく、更に好ましくは10質量%以上、特に好ましくは20質量%以上である。
前記の方法において、多孔質膜を電解質物質又はその溶液に浸漬した状態で、減圧操作、好適には10〜10−5Paの減圧状態を10〜300000秒間保持する減圧操作を行い、多孔質膜の細孔内に電解質物質、例えば上述のモノマ−を充填させるのがよい。さらに、必要であれば反応開始剤の存在下に紫外線照射及び/又は加熱してモノマ−を高分子量化した後真空乾燥する工程(必要であればいずれかの工程を繰り返す)によって、電解質膜を得るのがよい。
前記の方法において、多孔質膜を電解質物質又はその溶液に浸漬した状態で、超音波を照射するのが好ましい。超音波を照射することで、より短時間で細孔内部に電解質物質の溶液、例えばモノマ−水溶液を充填させることができる。また、超音波照射により電解質物質の溶液、例えばモノマ−水溶液が脱気され、水溶液中の溶存酸素による重合阻害が低減される。また、重合時の気泡発生やモノマ−充填が不十分なときに膜内に発生するピンホ−ルを防止することによって得られる電解質膜の性能低下を抑えることができる。
前記の電解質物質を多孔質膜の細孔内に充填する方法として、例えば電解質物質として上述のモノマ−又はその溶液、好適にはモノマ−水溶液を用い、該溶液中に多孔質膜を浸漬するのがよい。
モノマ−の溶液は、モノマ−;ラジカル反応開始剤;エタノ−ル、メタノ−ル、イソプロパノ−ル、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミドなどの有機溶媒、特に親水性有機溶媒;及び水を含み、好適にはモノマ−濃度が1〜75重量%、水の割合が99〜25重量%の混合液が挙げられる。
多孔質膜の細孔内に充填されたモノマ−を、その後、加熱重合して細孔内に所望のポリマ−、例えばプロトン伝導性のポリマ−を生成するのがよい。
上記の方法において、細孔内部にてモノマ−を重合させる方法として、それ自体公知の水溶液ラジカル重合法の技術を使用することができる。具体例として、レドックス開始重合、熱開始重合、電子線開始重合、紫外線などの光開始重合などが挙げられる。
熱開始重合、レドックス開始重合のラジカル重合開始剤として、次のようなものが挙げられる。2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩などのアゾ化合物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロパ−オキサイド、ジ−t−ブチルパ−オキサイド等の過酸化物。または、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ系ラジカル重合開始剤がある。これらラジカル重合開始剤は、単独で用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。
これらの内、過酸化物系ラジカル重合開始剤は炭素水素結合から水素を引き抜くことによってラジカルを発生することができるため多孔質膜としてポリオレフィンを使用する多孔質膜表面と充填ポリマ−との間に化学結合を形成することができ好ましい。
上記重合開始手段として、紫外線による光開始重合であってもよい。この場合、ラジカル系光重合開始剤をモノマ−水溶液中に予め溶解もしくは分散させておくことが好ましい。
ラジカル系光重合開始剤の具体例としては、一般に紫外線重合に利用されているベンゾイン、ベンジル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キノン、チオキサントン、チオアクリドン及びこれらの誘導体などが挙げられる。また、当該誘導体の例としては、ベンゾイン系のものとして、ベンゾインメチルエ−テル、ベンゾインエチルエ−テル、ベンゾインプロピルエ−テル、ベンゾインイソブチルエ−テル;アセトン系のものとして、ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシジ−2−メチル−1−プロパン−1−オン;ベンゾフェノン系のものとして、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパ−オキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−n,n−ジメチル−N−[2−(1−オキシ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
なお、上述したように、多孔質膜に充填したモノマ−から生成したプロトン伝導性ポリマ−は、多孔質膜の界面と化学的結合を有していることが好ましい。化学的結合を形成するための手段として、上述したように、モノマ−充填工程の前に多孔質膜に電子線、紫外線、プラズマなどを照射して多孔質膜表面にラジカルを発生させる方法、後述の水素引き抜き型のラジカル重合開始剤を用いる方法などがある。工程が簡便である点から水素引き抜き型のラジカル重合開始剤を用いるのが好ましい。
前記の多孔質膜の細孔に電解質物質を充填した後に、多孔質膜の両表面に電解質物質を吸収する多孔質膜を接触させる工程Y−1を有するのがよい。この多孔質膜として、薬包紙、不織布、濾紙、和紙などが挙げられる。
多孔質膜、例えば高分子多孔質膜の細孔内に電解質物質を充填した後に、平滑な材料、例えばガラス、非腐蝕性金属(例えばステンレス金属)、プラスチック製板、ヘらで高分子多孔質膜の両表面に過剰に付着する電解質物質を除去する工程Y−2を有するのがよい。
該Y−2工程は、上記Y−1工程の代りに、又はY−1工程と共にY−1工程の前後に行うのがよい。
前記の電解質膜の製造方法によって、例えばポリイミド多孔質フィルムを用い且つプロトン伝導性機能を有する物質を保持し、再現性よくかつ均質で平面性の良好な電解質膜を得ることができる。
この発明における電解質膜は、25℃で湿度100%の条件でプロトン伝導度が5.0×10−4以上5.0S/cm以下、好適には0.01S/cm以上5.0S/cm以下であり、25℃でのメタノ−ルの透過係数の逆数が0.01mh/kgμm以上10.0mh/kgμm以下、好適には0.01mh/kgμm以上1.0mh/kgμm以下であり、特に25℃における乾燥状態と湿潤状態での寸法変化率が縦方向および横方向でいずれも0〜3%、特に0〜1%で、面積変化率が0〜3%以下、特に0〜1%である。
前記のプロトン伝導度、メタノ−ルの透過係数の逆数および乾燥状態と湿潤状態での面積変化率が前記範囲外であると、燃料電池用電解質膜として好ましくない。
特に、燃料電池の電解質膜の面積変化率は、その値が大きいと膜と電極との界面に損傷を及ぼす要因であるため、電池のオン−オフによる性能安定性、耐久性などの面で電池性能を大きく左右するもので、前記の範囲内であることが好ましい。
この発明における電解質膜は、上記の性能を有するので、燃料電池として好適である。特に電解質膜は、燃料電池、特に直接メタノ−ル型固体高分子燃料電池に用いるのが特に好ましい。なお、燃料電池は、触媒層からなるカソ−ド極およびアノ−ド極、及び該両極に挟まれた電解質膜から構成される。前記の電解質膜−電極接合体は、前記の固体高分子電解質膜が含水してプロトン導電体となる。
この発明の電解質膜−電極接合体は、前記の電解質膜、好適には固体高分子電解質膜の両面に貴金属を含む触媒層形成用ペ−ストを直接塗布して触媒層を形成して得られる。
前記の貴金属としては、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウムおよびイリジウムよりなる群から選ばれる1種、及びこれらの物質の合金、各々の組合せ又は他の遷移金属との組合せのいずれかが挙げられる。
貴金属微粒子の大きさは、平均粒子径が1nm以上5nm以下で、最大粒子径が15nm以下であることが好ましい。
この発明においては、前記貴金属粒子がカ−ボンブラック等の炭素微粒子に担持されたものが触媒として使用される。
この発明における貴金属微粒子が担持され炭素微粒子は、貴金属を10重量%〜60重量%を含むものが好適である。
この発明において、前記の貴金属粒子の担持量は、その電極を用いて作製される燃料電池に要求される特性および電極膜の膜厚み、比表面積によって異なる。固体高分子形燃料電池の場合は、電極の単位面積あたりに換算して、正極では0.02mg/cm以上、1.0mg/cm以下、特に0.50mg/cm以下、その中でも0.35mg/cm以下の量で使用されることが好ましく、膜の負極上では0.01mg/cm以上、特に0.5mg/cm2以下の量で使用されることが好ましい。
また、直接メタノ−ル形燃料電池の場合は、電極の単位面積あたりに換算して、正極では0.05mg/cm以上、4.0mg/cm以下、特に1.0mg/cm以下、その中でも0.50mg/cm以下の量で使用されることが好ましく、負極上では触媒の被毒を抑制する設計がなされている組成の少なくとも2種類以上の貴金属元素からなる触媒微粒子を用いることが好ましく、その総量は0.05mg/cm以上、6.0mg/cm以下、好ましくは3.0mg/cm以下、より好ましくは1.0mg/cm以下の量で使用されることが好ましい。
さらに、この発明において、貴金属微粒子が担持された炭素微粒子とともに高分子電解質および/またはオリゴマ−電解質(イオノマ−)を併用することが好ましい。
この発明においては、好適には前記の貴金属微粒子が担持され炭素微粒子および場合により高分子電解質あるいはオリゴマ−電解質(イオノマ−)を溶媒に均一分散させた触媒層形成用ペ−ストである触媒組成物を電解質膜の両面全面あるいは所定形状に塗布、乾燥して、触媒層を形成する方法によって得られる。
前記の高分子電解質あるいはオリゴマ−電解質としては、イオン伝導度をもつ任意のポリマ−又はオリゴマ−、又は酸又は塩基と反応してイオン伝導度をもつポリマ−又はオリゴマ−を生ずる任意のポリマ−又はオリゴマ−を挙げることができる。
適当な高分子電解質あるいはオリゴマ−電解質としては、プロトン又は塩の形態でスルホン酸基等のペンダントイオン交換基を持つフルオロポリマ−、例えばスルホン酸フルオロポリマ−例えばナフィオン膜(デュポン社登録商標)、スルホン酸フルオロオリゴマ−やスルホン化ポリイミド、スルホン化オリゴマ−等が挙げられる。
前記の高分子電解質あるいはオリゴマ−電解質は100℃以下の温度で実質的に水に不溶性であることが必要である。
この発明において、触媒組成物としては前記の触媒粒子と液状高分子電解質とを混合して触媒粒子表面を高分子電解質で被覆し、さらにフッ素樹脂を混合したものが好適である。
前記の触媒組成物インクの製造に使用される適当な溶媒としては、炭素数1−6のアルコ−ル、グリセリン、エチレンカ−ボネ−ト、プロピレンカ−ボネ−ト、ブチルカ−ボネ−ト、エチレンカルバメ−ト、プロピレンカルバメ−ト、ブチレンカルバメ−ト、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジフルオロベンゼン及びスルホラン等の極性溶媒が挙げられる。有機溶媒は単独で使用してもよくまた水との混合液として使用してもよい。有機溶媒は、組成物の重量を基準にして、1%以上、特に3%以上、そして70%以下の量で使用することが好ましい。また、有機溶媒と水との混合液を使用する場合の使用割合は、体積比で有機溶媒:水が10:1〜1:3の範囲内であることが好ましい。
この発明の電解質膜−電極接合体は、前記のようにして得られる触媒層形成用ペ−ストを高分子電解質膜の片面側に、好適にはスクリ−ン印刷、ロ−ルコ−タ−、コンマコ−タ−などを用いて1回以上、好適には1〜5回程度塗布し、次いで他面側に、同様にして塗布し、大気中もしくは不活性ガス雰囲気中で、室温以上で十分に溶媒が揮発するまで乾燥させることによって、高分子電解質膜の両面に触媒層を形成することによって得ることができる。なお、乾燥の際に加熱乾燥を行う際には、発火の恐れがあるために必ず不活性ガス雰囲気中で操作を行う必要がある。
この発明の電解質膜−電極接合体は、簡単な操作で触媒層に厚み斑やひび割れを有さず均一な触媒層厚みを有し、触媒が広く均一に分散した電池反応の反応場を提供することができる高性能燃料電池の構造体として好適なものである。
また、触媒貴金属の担持が容易にできることによって、電極構造体を簡便に作製することができ有益である。
この発明の燃料電池は、前記の電解質膜−電極接合体を構成要素することによって得られる。
次に、この発明について、多孔質膜として好適な芳香族ポリイミドを使用した場合につての実施例で説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下、この発明を実施例および比較例により更に詳しく説明するが、この発明の範囲がこれらの例により限定されるものではない。また、実施例および比較例中の%は特に断りの無い限り質量%を、また部は質量部を意味するものとする。
得られた電解質膜のメタノ−ル透過性、プロトン伝導性および面積変化率は以下のように評価した。
<メタノ−ル透過性>
拡散セルにより透過試験(液/液系)を行い、メタノ−ルの透過性を評価した。まず、イオン交換水中に測定する膜を浸漬し膨潤させた後にセルをセットする。メタノ−ル透過側と供給側にそれぞれイオン交換水を入れ、1時間ほど恒温槽中で安定させる。次に、供給側にメタノ−ルを加え10重量%のメタノ−ル水溶液とすることで試験を開始する。所定時間ごとに透過側の溶液をサンプリングしガスクロマトグラフ分析によりメタノ−ルの濃度を求めることで濃度変化を追跡し、メタノ−ルの透過流速、透過係数、拡散係数を算出した。測定は25℃で行って、メタノ−ル透過性を評価した。
<プロトン伝導性>
室温(25℃)、100%湿潤状態の電解質膜の表裏に電極を接触させ、耐熱性樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)板により挟み会わせることにより膜を固定しプロトン伝導度を測定した。
測定に供する膜を1規定の塩酸水溶液中で5分間超音波洗浄し、次にイオン交換水中で3回、各々5分間超音波洗浄を行い、その後イオン交換水中で静置した。水中で膨潤させた膜を耐熱性樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)板上に取り出し、白金板電極を膜の表と裏に接触させ、その外側から耐熱性樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)板で挟み4本のネジで固定した。インピ−ダンスアナライザ(ヒュ−レットパッカ−ド社製、インピ−ダンスアナライザ−HP4194A)により交流インピ−ダンスを測定し、コ−ルコ−ルプロットから抵抗値を読み取り、プロトン伝導率を算出した。
<寸法および面積変化率>
作成した電解質膜については、以下によって寸法変化率および面積変化率を測定した。
電解質ポリマ−充填の前後、及びポリマ−の膨潤・収縮に伴うフィリング膜の膜面積変化率を測定するために、先ず乾燥したポリイミド多孔質膜のx方向、y方向の長さを定規により測定した(条件1)。次に、測定後の膜を用い電解質を充填、重合を行い、膜の洗浄・イオン交換処理を行った上で完全膨潤状態での電解質膜のx・y方向の長さを測定した(条件2)。その後、50℃の乾燥機中で十分乾燥を行った後、同様に長さを測定した(条件3)。
以上の測定結果を用いて寸法変化率を求め、面積をx×yで求めて以下により面積変化率を算出した。
寸法変化率:条件2と条件3とで、xおよびy方向の長さの変化の割合(%)を示す。
電解質膜充填前後の面積変化率:A(%)
A=[面積(条件1)−面積(条件3)]×100/面積(条件1)
電解質膜の乾燥時と湿潤時の面積変化率:B(%)
B=[面積(条件2)−面積(条件3)]×100/面積(条件3)
参考例1
ポリイミド多孔質膜の作製
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とオキシジアニリンとをモル比が0.998でかつ該モノマ−成分の合計重量が9.0重量%となるポリイミド前駆体NMP溶液を、鏡面研磨したSUS板上に流延し、溶媒置換速度調整材としてポリオレフィン製微多孔膜(宇部興産社製:UP−3025)で表面を覆い、該積層物をメタノ−ル中に、続けて水中に浸漬した後、大気中にて320℃で熱処理を行い、次の特性を持つポリイミド多孔質フィルムを得た。
膜厚:15μm、空孔率:33%、平均細孔径:0.15μm、透気度:130秒/100ml。
参考例2
電解質膜の作製
プロトン伝導性高分子のモノマ−であるアクリルアミドメチルプロピルスルホン酸(ATBS)とメチレン−ビス−アクリルアミドおよび反応開始剤として2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(V−50、和光純薬工業社製)を好適に水中に溶解して得られたモノマ−水溶液に、ポリイミド多孔質膜を浸漬した後に多孔質膜を取り出し、ガラス板で挟んだ。そのまま50℃の乾燥機内に12時間静置して加熱重合を行った。これを3回繰り返し、最後に膜の両表面に付着する過剰なポリマ−を純水洗浄により取り除き膜を平滑化することで、下記の特性を有する電解質膜を得た。
メタノ−ル透過性:0.44mh/kgμm
プロトン伝導性:2.0×10−2S/cm
実施例1
白金担持カ−ボン(田中貴金属社製、TEC10E50E、46.1重量%Pt)とナフィオン溶液(Aldrich社製、5重量%)、PTFE分散液(Aldrich社製、60重量%)を白金と同量の純水と共に混合、攪拌、超音波分散することで、所望の触媒層形成用ペ−ストを得た。このペ−ストを参考例2で得た電解質膜にスクリ−ン印刷法を用いて塗布することを3回繰り返し触媒層を形成した。さらに反対の面にも同様の操作を繰り返し行い、30℃で60分間乾燥することで触媒層を有する電解質膜−電極接合体(MEA)を得た。
得られたMEAは、スクリ−ン印刷前の電解質膜と同様に平面性を保っており、触媒層もひび割れなどが無く平滑であった(図1)。
実施例2
実施例1で得られたMEAを用いて常法により燃料電池を組みたてた。水素−酸素燃料ガスで測定を行ったところ、電解質にナフィオン115を用いて通常の熱プレスを用いる方法で得たMEAと比較して、触媒量当りで同等以上の発電特性を示した(図2)。
比較例1
電解質膜としてナフィオン112を使用した他は実施例1と同様に実施して、触媒層を形成した。
ペ−スト塗布後、スクリ−ン台から取り出した瞬間に膜が膨潤し、膜全体の平滑性は失われた。乾燥すると、電解質膜が膨潤状態から収縮したが平滑にはならず、触媒層ともどもクシャクシャな状態になってしまった(図3)。無理やり四辺を拘束し電解質膜を平滑にしてみたが、触媒層の厚み斑やひび割れがあり(図4)、燃料電池として組み立てることができなかった。
図1は、この発明の一例である実施例1によって得られた電解質膜−電極接合体(MEA)の外観写真である。 図2は、この発明の一例である実施例2によって組みたてた燃料電池を用い、水素−酸素燃料ガスで測定を行った触媒量当りの発電特性を示す。 図3は、この発明の範囲外の比較例1において得られた電解質膜−電極接合体(MEA)の外観写真である。 図4は、図3の電解質膜−電極接合体(MEA)を強制的に平滑にした後の状態を示す外観写真である。

Claims (12)

  1. 電解質膜の両面に触媒層形成用ペ−ストを直接塗布して触媒層を形成してなり、触媒層に厚み斑やひび割れを有さず平滑である電解質膜−電極接合体。
  2. 電解質膜が、多孔質膜に電解質成分を充填したものである請求項1に記載の電解質膜−電極接合体。
  3. 多孔質膜が、ポリイミドを主成分とするものである請求項2に記載の電解質膜−電極接合体。
  4. ポリイミドが、芳香族テトラカルボン酸成分として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とするものである請求項2に記載の電解質膜−電極接合体。
  5. 多孔質膜が、ポリオレフィンを主成分とするものである請求項2に記載の電解質膜−電極接合体。
  6. 電解質膜が、室温(25℃)、相対湿度100%の条件で5.0×10−4〜5.0S/cmのプロトン伝導性を有するものである請求項1〜5のいずれかに記載の電解質膜−電極接合体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の電解質膜−電極接合体を用いた燃料電池。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の電解質膜−電極接合体を用いた直接メタノ−ル型燃料電池。
  9. 室温(25℃)でイオン交換水中に1時間浸漬することで膨潤させた後の寸法変化率が乾燥状態と比較して縦方向および横方向でいずれも0〜3%であり、かつ形状が変化しない電解質膜の両面に触媒層形成用ペ−ストを直接塗布して触媒層を形成する電解質膜−電極接合体の製造方法。
  10. 寸法変化率が、縦方向および横方向でいずれも0〜1%である請求項9に記載の電解質膜−電極接合体の製造方法。
  11. 触媒層が、スクリ−ン印刷によって触媒層形成用ペ−ストを直接塗布して形成される請求項9に記載の電解質膜−電極接合体の製造方法。
  12. 電解質膜が、プロトン伝導性を有するポリマ−の前駆体であるモノマ−を、多孔質膜の細孔に充填した後、モノマ−を加熱あるいは光照射により重合する工程によって得られるものである請求項9に記載の電解質膜−電極接合体の製造方法。
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