JP2001029800A - イオン交換膜、イオン交換膜・電極接合体、及びこれらの製造方法 - Google Patents

イオン交換膜、イオン交換膜・電極接合体、及びこれらの製造方法

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JP2001029800A
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Yasuhiro Okuda
泰弘 奥田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜形成が可能で、湿潤下での機械的強度に
優れ、リチウムイオン電池の隔膜や燃料電池の高分子電
解質膜などとして必要なイオン伝導度を有し、湿潤下で
の高温/低温の繰り返し環境サイクル負荷後の性能低下
が少なく、かつ、イオン交換基の場所によるバラツキが
小さく、大面積の量産にも適したイオン交換膜、該イオ
ン交換膜と電極との接合体、並びにこれらの製造方法を
提供すること。 【解決手段】 少なくともフッ素樹脂微粒子、イオン交
換性ポリマー、及び含フッ素界面活性物質を含有する水
性分散液から形成した膜状物を、該フッ素樹脂の融点以
上の温度で加熱処理してなるイオン交換膜、該イオン交
換膜が電極上に形成されているイオン交換膜・電極接合
体、並びにこれらの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン交換膜に関
し、さらに詳しくは、薄膜形成が可能で、機械的強度に
優れ、リチウムイオン電池の隔膜や燃料電池の高分子電
解質膜として必要なイオン伝導度を有し、湿潤下での機
械的強度と耐久性に優れ、イオン交換基の場所によるバ
ラツキが小さく、大面積の量産にも適したイオン交換膜
に関する。本発明のイオン交換膜は、フッ素樹脂とパー
フルオロカーボン系陽イオン交換性ポリマーとの均質な
混合物からなる薄膜状の陽イオン交換膜として好適であ
る。また、本発明は、これらの特性に優れたイオン交換
膜の製造方法に関する。さらに、本発明は、これらの特
性に優れたイオン交換膜が電極上に形成されているイオ
ン交換膜・電極接合体、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、イオン交換膜は、電気分解、
電気透析、拡散透析、圧透析、ドナン透析、逆浸透、浸
透気化などの隔膜;リチウムイオン電池や燃料電池など
の隔膜;高分子固体電解質膜などの広範な用途に使用さ
れている。汎用のイオン交換膜は、材質上で分類する
と、炭化水素系イオン交換膜とパーフルオロカーボン系
イオン交換膜に分けられる。
【0003】炭化水素系イオン交換膜の殆どは、スチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体に陽イオン交換基または
陰イオン交換基を導入したものである。イオン交換基と
しては、スルホン酸基やカルボン酸基などの陽イオン交
換基、あるいは四級アンモニウム塩基などの陰イオン交
換基が使用されている。また、スチレン−ビニルピリジ
ン−ジビニルベンゼン共重合体膜をスルホン化と四級化
することにより、陽イオン交換基と陰イオン交換基とを
有する両性イオン交換膜を作ることができる。炭化水素
系イオン交換膜は、電気化学的性質に優れているもの
の、耐薬品性及び耐酸化性が十分ではなく、特に、高温
や強い酸化雰囲気中などの過酷な条件下で使用すると、
耐久性が著しく低下する。したがって、炭化水素系イオ
ン交換膜を電解用隔膜や電池用隔膜として使用すると、
化学変化を受けて、イオン交換性能が低下する。
【0004】燃料電池の高分子固体電解質膜として開発
されたパーフルオロカーボン系イオン交換膜は、高温に
おける耐酸化性と耐アルカリ性に優れているため、食塩
電解用隔膜をはじめとして、広範な技術分野で使用され
るに至っている。イオン交換基として、スルホン酸基や
カルボン酸基を用いたパーフルオロカーボン系陽イオン
交換膜は、ナフィオン(Nafion; デュポン)、フレミオ
ン(旭硝子)、アシプレックス(旭化成)、ネオセプタ
(徳山曹達)などの商品名(登録商標名)で市販されて
いる。
【0005】パーフルオロカーボン系イオン交換性ポリ
マーは、パーフルオロアルキレン基を主鎖骨格とし、一
部にパーフルオロビニルエーテル側鎖の末端にイオン交
換基を有する構造を持つポリマーである。パーフルオロ
カーボン系イオン交換膜は、例えば、容易にイオン交換
基に変換できる−SO2 Fまたはカルボン酸エステルを
有するパーフルオロカーボン系ポリマーを膜状に押出成
形した後、加水分解等によりイオン交換基を導入するこ
とにより製造することができる。パーフルオロカーボン
スルホン酸膜のスルホン酸基を化学反応によって陰イオ
ン交換基に変換すれば、パーフルオロカーボン系陰イオ
ン交換膜を得ることができる。デュポン社製のナフィオ
ンは、テトラフルオロエチレンとパーフルオロスルホニ
ルエトキシビニルエーテルとの共重合体を加水分解した
パーフルオロアルキル系陽イオン交換性ポリマーであ
る。
【0006】パーフルオロカーボン系イオン交換膜は、
化学的に安定であるものの、それ単独では、特に湿潤下
での機械的強度が弱く、十分に薄膜化をすることができ
ないという問題があった。市販のパーフルオロカーボン
系陽イオン交換膜は、膜厚が50〜270μm程度であ
り、それより薄い膜厚にすると、湿潤下での機械的強度
が著しく低下する。特公昭62−3164号公報には、
改良された陽イオン交換基含有フルオロポリマーの製造
法が提案されているが、その実施例に示されているイオ
ン交換膜の厚みは130μmである。従来、パーフルオ
ロカーボン系イオン交換膜の薄膜化は、実用上、50μ
mまでが限界であった。
【0007】パーフルオロカーボン系イオン交換膜は、
燃料電池の高分子固体電解質膜、電解用隔膜、電気透析
用隔膜などに用いられることが多い。これらの隔膜に
は、化学的に安定であること、イオンに対する選択透過
性(例えば、Na+ を透過させOH- の透過を阻止する
こと)が高いこと、高いイオン伝導性(例えば、H+
Na+ の伝導性)を有すること、機械的強度が強靭であ
ることが要求される。
【0008】また、これらの隔膜は、種々の液体と接触
した湿潤状態で用いられるため、特に湿潤下での機械的
強度が強靭であることが重要である。さらに、これらの
隔膜には、湿潤下における高温/低温の環境サイクル負
荷後に機械的強度やイオン伝導度が低下せず、かつ、収
縮などの寸法変化が生じないことが求められる。
【0009】以上の諸特性に加えて、これらの隔膜は、
イオンを速やかに透過させる上で、隔膜自体の膜抵抗が
低いことが必要であり、そのために、膜厚を可能な限り
薄くできることが望まれている。高分子固体電解質膜な
どは、湿潤状態で使用しなければ、イオン伝導度の低下
や分極の発生などの不都合を生じるため、反応ガスに加
湿するなどして、間接的に湿潤状態を維持している。こ
の場合、電解質膜の膜厚が薄いほど、反応ガスによる加
湿効率が高くなり、限界電流密度が向上する。しかし、
従来のパーフルオロカーボン系イオン交換膜は、特に湿
潤下での機械的強度が低く、薄膜化には限界があり、し
かも環境サイクル負荷後にイオン伝導度等の性能が低下
するなどの問題があった。
【0010】従来、前記問題を解決するために、例え
ば、(1) スルホン酸基やカルボン酸基等の陽イオン交換
基を有するパーフルオロアルキル系陽イオン交換性ポリ
マーにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)短繊維
を混合する方法(特開昭54−157777号公報)、
(2) パーフルオロアルキル系陽イオン交換性ポリマーと
PTFE繊維の織物とを複合化する方法(特公平2−1
6336号公報)、(3)パーフルオロアルキル系陽イオ
ン交換性ポリマーとPTFE不織布とを複合化する方法
(特開昭62−280231号公報)、(4) PTFE多
孔質膜などの多孔質高分子薄膜の多孔質空隙部にパーフ
ルオロアルキル系陽イオン交換性ポリマーを充填して複
合膜とする方法(米国特許第5,094,895号、J.
A. Kolde et al., Electrochemical Society Proceedin
gs Vol.95, No.23, 193 (1995))などが提案されてい
る。これらの方法は、PTFEの短繊維や織物、不織布
または多孔質膜によって、パーフルオロアルキル系陽イ
オン交換性ポリマーの機械的強度を補強するものであ
る。
【0011】これらの方法によりパーフルオロアルキル
系陽イオン交換性ポリマーをPTFEの短繊維、織物、
不織布または多孔質膜と複合化した膜は、パーフルオロ
アルキル系陽イオン交換性ポリマー単独の膜に比べて、
イオン伝導率が低下する。イオン伝導率の低下を抑制す
るために、複合化するPTFEの短繊維、織物、不織布
または多孔質膜の使用量を低くすると、十分な補強効果
を得ることが難しくなる。また、これらの複合化膜は、
湿潤下での高温/低温の繰り返し環境サイクル負荷後に
イオン伝導性や機械特性が低下する。その理由は、これ
らの複合化膜に本質的な特性として、補強材であるPT
FEの短繊維、織物、不織布または多孔質膜が存在する
部位と、イオン交換性ポリマーが存在する部位とで、機
械的特性やイオン伝導度が不均質であることに起因する
ものと考えられる。
【0012】膜抵抗が小さく、かつ、均一で物理的強度
のある陽イオン交換膜を提供することを目的として、フ
ィルム状高分子基体にフルオロビニルスルホン酸系単量
体をグラフト重合させた陽イオン交換膜(特開昭57−
85826号公報)、不活性重合体フィルムに電離性放
射線を照射した後、α,β,β−トリフルオロスチレン
またはその溶液に浸漬または接触させてグラフト重合さ
せ、次いで、得られたグラフト重合膜をスルホン化した
陽イオン交換膜(特開昭60−55033号公報)など
が提案されている。フィルムとしては、ポリエチレンフ
ィルムやフッ素樹脂フィルムなどが用いられている。
【0013】しかしながら、上記のようなグラフト重合
法では、官能基含有単量体をフィルムの厚み方向へ均一
にグラフト重合させることが難しく、得られた陽イオン
交換膜は、厚み方向のイオン交換基濃度の分布にバラツ
キが生じやすい。また、グラフト重合による重合度にバ
ラツキが生じやすいため、陽イオン交換膜の部位間での
イオン交換基濃度を均一に制御することが困難である。
【0014】前述の特公昭62−3164号公報には、
フッ素化オレフィン共重合体からなるイオン交換樹脂を
製膜するに際し、必要に応じて、オレフィン重合体や含
フッ素重合体をブレンドして成形することもできると記
載されている。しかし、単なるブレンド法では、イオン
交換樹脂と含フッ素重合体とが互いに分離して均一に混
ざり合わないため、イオン伝導性が低く、かつ場所によ
るバラツキが大きく、また、機械的強度、特に湿潤下で
の強度が低く、良好なイオン交換膜を得ることができな
い。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、薄膜
形成が可能で、特に湿潤下での機械的強度に優れ、リチ
ウムイオン電池の隔膜や燃料電池の高分子電解質膜など
として必要なイオン伝導度を有し、湿潤下での高温/低
温の繰り返し環境サイクル負荷後の性能低下が少なく、
かつ、イオン交換基の場所によるバラツキが小さく、大
面積の量産にも適したイオン交換膜、並びにその製造方
法を提供することにある。本発明の他の目的は、これら
の優れた特性を有するイオン交換膜が電極上に形成され
ているイオン交換膜・電極接合体、及びその製造方法を
提供することにある。
【0016】本発明者は、前記目的を達成するために鋭
意研究した結果、少なくともフッ素樹脂微粒子、イオン
交換性ポリマー、及び含フッ素界面活性物質を含有する
水性分散液を支持体上に塗布または流延し、乾燥して、
膜状物を形成し、次いで、該膜状物を該フッ素樹脂の融
点以上の温度で加熱処理することにより、前記の如き諸
特性に優れたイオン交換膜の得られることを見出した。
支持体の代わりに、電極を使用すると、イオン交換膜・
電極接合体を得ることができる。
【0017】本発明の方法によれば、膜厚20μm程度
の薄膜であっても、引張破断強度に優れ、特に湿潤下で
の引張破断強度に優れるイオン交換膜を得ることができ
る。本発明のイオン交換膜は、フッ素樹脂を混合してい
るにもかかわらず、イオン伝導度がイオン交換性ポリマ
ー(代表的には、パーフルオロアルキル系陽イオン交換
性ポリマー)膜と同等である。しかも、本発明のイオン
交換膜は、湿潤下での高温/低温の繰り返し環境サイク
ル負荷後にも、これらの性能の低下が従来技術によるイ
オン交換膜と比較して極めて少ない。
【0018】本発明のイオン交換膜は、フッ素樹脂を含
有しているために、耐薬品性、耐熱性、耐酸化性などが
良好である。特に、イオン交換性ポリマーとして、パー
フルオロカーボン系陽イオン交換性ポリマーを使用する
と、これらの特性が格別に優れた陽イオン交換膜を得る
ことができる。前記の水性分散液を用いて塗布法または
流延法により製膜する際に、支持体の代わりに電極材料
を使用すると、イオン交換膜・電極接合体を得ることが
できる。この接合体は、例えば、燃料電池の高分子固体
電解質膜・電極複合体として好適である。水性分散液に
フッ素樹脂の架橋剤を含有させておくと、加熱処理後
に、膜中のフッ素樹脂が架橋され、その結果、機械的強
度が更に優れたイオン交換膜を得ることができる。本発
明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったもので
ある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
ともフッ素樹脂微粒子(A)、イオン交換性ポリマー
(B)、及び含フッ素界面活性物質(C)を含有する水
性分散液から形成した膜状物を、該フッ素樹脂の融点以
上の温度で加熱処理してなるイオン交換膜が提供され
る。また、本発明によれば、該イオン交換膜が電極上に
形成されているイオン交換膜・電極接合体が提供され
る。
【0020】本発明によれば、少なくともフッ素樹脂微
粒子(A)、イオン交換性ポリマー(B)、及び含フッ
素界面活性物質(C)を含有する水性分散液を支持体上
に塗布または流延し、乾燥して、膜状物を形成し、次い
で、該膜状物を該フッ素樹脂の融点以上の温度で加熱処
理するイオン交換膜の製造方法が提供される。
【0021】さらに、本発明によれば、少なくともフッ
素樹脂微粒子(A)、イオン交換性ポリマー(B)、及
び含フッ素界面活性物質(C)を含有する水性分散液を
電極上に塗布または流延し、乾燥して、膜状物を形成
し、次いで、該膜状物を該フッ素樹脂の融点以上の温度
で加熱処理するイオン交換膜・電極接合体の製造方法が
提供される。
【0022】
【発明の実施の形態】1.フッ素樹脂微粒子 本発明で使用するフッ素樹脂としては、例えば、ポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエ
チレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン共重
合体(TFE−HFP−VDF)、エチレン−テトラフ
ルオロエチレン共重合体(ETFE)、これらの2種以
上の混合物などを挙げることができる。
【0023】本発明では、これらのフッ素樹脂の微粒子
を使用する。フッ素樹脂微粒子の平均粒径は、通常50
μm以下、好ましくは40μm以下、より好ましくは3
0μm以下である。フッ素樹脂微粒子の平均粒径は、多
くの場合20μm以下、さらには15μm以下であると
きに、湿潤下の機械的強度などの点で良好な結果が得ら
れやすい。フッ素樹脂微粒子の平均粒径の下限は、特に
制限されないが、通常0.1μm程度である。フッ素樹
脂微粒子の形状は、球形でも非対称形状でもよいが、機
械的強度に優れたイオン交換膜が得られやすい点で、非
対称形状であることが望ましい。フッ素樹脂微粒子の平
均粒径は、フッ素樹脂微粒子が重合法によるもの(ディ
スパージョン)については光散乱法により、また、フッ
素樹脂微粒子が粉砕法によるものについては電子顕微鏡
により、それぞれ測定した値である。
【0024】フッ素樹脂微粒子の水性懸濁液としては、
フッ素樹脂微粒子を水に懸濁した懸濁液、乳化重合で得
られたラテックスを濃縮・安定化したディスパージョン
などが挙げられる。フッ素樹脂微粒子の水性懸濁液は、
水を分散媒体として使用するが、所望により、アルコー
ルなどの水混和性で易揮発性の有機溶媒を併用してもよ
い。フッ素樹脂微粒子の水性懸濁液を調製する段階で、
後述の含フッ素界面活性物質を添加することができる。
水性懸濁液中のフッ素樹脂微粒子の濃度は、特に限定さ
れないが、通常5〜80重量%、好ましくは10〜70
重量%、より好ましくは15〜60重量%である。
【0025】2.イオン交換性ポリマー イオン交換性ポリマーとしては、特に限定されないが、
好ましくは、フッ素原子とイオン交換基とを含有するイ
オン交換性フッ素ポリマーであり、より好ましくは、フ
ッ素原子と陽イオン交換基を含有する陽イオン交換性フ
ッ素ポリマーである。このような陽イオン交換性ポリマ
ーとしては、パーフルオロカーボン系陽イオン交換性ポ
リマー、α,α,β−トリフルオロスチレンスルホン酸
重合体などを挙げることができる。これらの中でも、下
記の式(1)で表されるパーフルオロカーボン系陽イオ
ン交換性ポリマーが好ましい。
【0026】
【化1】
【0027】m≧0 n=1〜5 x,y=共重合モル比(任意) X=−SO3 H、−COOH、−C(CF32 OH、
−SO2 NHR(R=炭化水素基)、−P(O)(O
H)2 、またはこれらの誘導体
【0028】これらのパーフルオロカーボン系陽イオン
交換性ポリマーは、陽イオン交換基として、スルホン酸
基、カルボン酸基、リン酸基、パーフルオロ三級アルコ
ール基、スルホン酸アミド基などを有するものである。
mは、好ましくは0〜10である。これらの中でも、下
記の式(2)で表されるパーフルオロカーボンスルホン
酸ポリマーが特に好ましい。
【0029】
【化2】
【0030】m≧0 n=1〜5 イオン交換当量=800〜1200
【0031】フッ素樹脂として、テトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン共重
合体(TFE−HFP−VDF)、エチレン−テトラフ
ルオロエチレン共重合体(ETFE)などの比較的低融
点の樹脂を使用すると、耐酸化性や耐アルカリ性を満た
す限りにおいて、イオン交換性ポリマーとして、ポリエ
チレングリコールやポリスチレンスルホン酸などの炭化
水素系イオン交換性ポリマーを使用することもできる。
【0032】イオン交換性ポリマー、特にパーフルオロ
カーボン系陽イオン交換性ポリマーが水や有機溶媒など
に難溶性の場合には、イオン交換基を該イオン交換基に
変換し得る官能基(例えば、カルボン酸エステル基)と
するか、あるいはそのような官能基を有する前駆体を使
用することができ、本発明で使用するイオン交換性ポリ
マーには、このような前駆体なども包含される。このよ
うな前駆体等を使用した場合には、製膜後、または膜状
物の加熱処理後に、加水分解や中和などの処理を行っ
て、官能基をイオン交換基に変換させる。難溶性のイオ
ン交換性ポリマーを使用する場合には、その溶液中に、
該ポリマーの一部が分散状態で存在していてもよい。
【0033】イオン交換性ポリマーの溶液は、溶媒とし
て、例えば、水、アルコール、アセトン、テトラヒドロ
フラン、これらの混合溶媒などを使用して調製する。溶
媒としては、水とアルコールなどの水混和性で易揮発性
の有機溶媒とを併用した混合溶媒が特に好ましい。溶液
中のイオン交換性ポリマーの濃度は、特に限定されない
が、通常5〜80重量%、好ましくは10〜70重量
%、より好ましくは15〜60重量%である。
【0034】3.含フッ素界面活性物質 水性分散液中で、フッ素樹脂微粒子とイオン交換性ポリ
マーを均一に分散混合させるために、含フッ素界面活性
物質を添加する。含フッ素界面活性物質を添加すること
により、フッ素樹脂微粒子の水性懸濁液とイオン交換性
ポリマーの溶液とを混合する際に、フッ素樹脂微粒子が
凝集するのを防ぎ、かつ、フッ素樹脂微粒子とイオン交
換性ポリマーとを均一に分散させることができ、それに
よって、イオン導電性に優れたイオン交換膜を得ること
ができる。
【0035】市販のフッ素樹脂微粒子の水性懸濁液に
は、フッ素樹脂微粒子を乳化させるために界面活性物質
を含有するものもあるが、乳化のために混合された界面
活性物質の含有量だけでは、フッ素樹脂微粒子の水性懸
濁液とイオン交換性ポリマーの溶液とを混合する際にフ
ッ素樹脂微粒子が凝集するのを防ぐことは困難である。
また、その界面活性物質が含フッ素界面活性物質以外の
ものであると、フッ素樹脂微粒子とイオン交換性ポリマ
ー、殊に陽イオン交換性フッ素ポリマーとを含有する水
性分散液の凝集を防ぐことが難しい。そのために、本発
明では、水性分散液を調製する際に、含フッ素界面活性
物質を添加して、水性分散液中に含フッ素界面活性物質
を含有させる。
【0036】含フッ素界面活性物質としては、分子量が
100,000以下、好ましくは10,000以下、よ
り好ましくは5,000以下のノニオン系またはアニオ
ン系の含フッ素界面活性物質が好ましい。含フッ素界面
活性物質の具体例としては、例えば、パーフルオロアル
キルスルホン酸塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩、アンモニウム塩)、パーフルオロアルキルカルボン
酸塩、パーフルオロアルキルポリオキシエチレンスルホ
ン酸塩などのアニオン系の含フッ素界面活性物質;パー
フルオロアルキルポリオキシエチレンエタノール、パー
フルオロアルキルアルコキシレート、フッ素化アルキル
エステルなどのノニオン系の含フッ素界面活性物質を挙
げることができる。これらの中でも、本発明では、パー
フルオロアルキルスルホン酸ナトリウムまたはカリウム
が好ましい。
【0037】含フッ素界面活性物質が固体の場合には、
固体状態でフッ素樹脂微粒子の水性懸濁液及び/または
イオン交換性ポリマーの溶液に溶解させるのではなく、
予め含フッ素界面活性物質の溶液を調製しておき、この
溶液をフッ素樹脂微粒子の水性懸濁液及び/またはイオ
ン交換性ポリマーの溶液に溶解させることが均一分散性
の観点から好ましい。溶媒としては、水とアルコールな
どの水混和性で易揮発性の有機溶媒とを併用した混合溶
媒であることが望ましい。溶媒のアルコールとしては、
例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテルなどを挙げることができる。溶液中の含フッ素界
面活性物質の濃度は、特に限定されないが、通常1〜8
0重量%、好ましくは3〜50重量%、より好ましくは
5〜30重量%である。
【0038】4.フッ素樹脂の架橋剤 イオン交換膜の湿潤下で機械的強度の向上や、湿潤下で
の高温/低温の繰り返し環境サイクル負荷後の性能低下
をさらに小さくするために、膜中のフッ素樹脂を架橋す
ることができる。フッ素樹脂を架橋するためには、水性
分散液に架橋性の物質(架橋剤)を含有させておき、該
水性分散液から形成した膜状物に電離性放射線を照射し
たり、あるいは膜状物を加熱して架橋させればよい。架
橋剤は、予めフッ素樹脂微粒子の水性懸濁液に添加して
おいてもよいし、あるいはフッ素樹脂微粒子、イオン交
換性ポリマー、及び含フッ素界面活性物質を含有する水
性分散液に添加してもよい。
【0039】架橋剤は、使用するフッ素樹脂の種類によ
って、それに適したものを選択使用することが望まし
い。例えば、フッ素樹脂がETFEのようにエチレン単
位を共重合成分として含有する場合には、架橋剤とし
て、例えば、ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベン
ゼン、トリメチロールプロパントリアクリレートなどの
多官能性のラジカル重合性モノマーが好ましい。フッ素
樹脂が、テトラフルオロエチレン−ヘキサンフルオロプ
ロピレン−フッ化ビニルデン共重合体などのフッ化ビニ
リデンを共重合単位として含有する場合には、α,ω−
ジアミノ(パーフルオロ)アルカン、フェニレンジアミ
ン等のポリアミン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(2−ヒドロキシフ
ェニル)メタンなどのポリオール;などが好ましい。
【0040】架橋剤として、例えば、スルホン酸基、カ
ルボキシル基、りん酸基などのイオン伝導性の官能基を
含有する物質を用いれば、イオン交換膜のイオン伝導度
を向上させることが可能である。イオン伝導性の官能基
を含有する架橋剤としては、例えば、ジビニルベンゼ
ン、ジイソプロペニルベンゼン、フェニレンジアミン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン等のベンゼン環をクロロスルホン酸や硫酸な
どによってスルホン化した化合物が挙げられる。予めイ
オン伝導性の官能基を導入した架橋剤を用いる代わり
に、前記の如きベンゼン環を含有する架橋剤を用いて、
膜状物を形成した後、あるいは膜状物を架橋した後、後
処理工程でスルホン化するなどして、イオン伝導性の官
能基を導入してもよい。
【0041】架橋剤の使用割合は、特に限定されない
が、フッ素樹脂微粒子100重量部に対して、通常0.
1〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部、より
好ましくは1〜15重量部である。架橋剤の使用割合が
この範囲内にあるときに、機械的強度や耐久性が十分に
改善されやすい。
【0042】5.イオン交換膜の製造方法 本発明では、少なくともフッ素樹脂微粒子、イオン交換
性ポリマー、及び含フッ素界面活性物質を含有する水性
分散液を支持体上に塗布または流延し、乾燥して、膜状
物を形成し、次いで、該膜状物を該フッ素樹脂の融点以
上の温度で加熱処理することにより、イオン交換膜を製
造する。支持体としては、特に限定されないが、SUS
板などの金属板;耐熱性樹脂のシートやフィルム;な
ど、通常、フッ素樹脂の融点以上での加熱処理に耐える
材質のものを使用する。
【0043】フッ素樹脂微粒子(A)とイオン交換性ポ
リマー(B)の混合比率(A:B)は、固形分基準の重
量比で、通常1:99〜80:20、好ましくは3:9
7〜50:50、より好ましくは5:95〜30:70
である。フッ素樹脂微粒子の混合比率が少なすぎると、
イオン交換膜の機械的強度が低下し、また、湿潤下での
高温/低温の繰り返し環境サイクル負荷後の性能低下が
大きくなる。フッ素樹脂微粒子の混合比率が多すぎる
と、イオン伝導度が低下する。
【0044】フッ素樹脂微粒子とイオン交換性ポリマー
の混合比率は、フッ素樹脂やイオン交換性ポリマーの種
類、所望のイオン交換容量などに応じて、上記範囲内で
適宜設定することが望ましい。成形後のイオン交換膜中
のイオン交換基の濃度は、イオン交換容量で0.1〜2
meq/gの範囲になることが好ましい。
【0045】含フッ素界面活性物質の混合比率は、水性
分散液の全量基準で、通常0.01〜15重量%、好ま
しくは0.05〜10重量%程度である。含フッ素界面
活性物質の混合比率が少なすぎると、フッ素樹脂微粒子
とイオン交換性ポリマーの凝集を防ぐことが困難にな
り、多すぎると、機械的強度が低下したり、環境サイク
ル負荷後の特性低下が大きくなったりする。
【0046】少なくともフッ素樹脂微粒子、イオン交換
性ポリマー、及び含フッ素界面活性剤を含有し、所望に
より、フッ素樹脂の架橋剤などをさらに含有する水性分
散液を用いて膜状物を形成する方法としては、水性分散
液を支持体上に塗布するか、あるいは流延する方法が好
ましい。水性分散液を塗布または流延するには、例え
ば、支持体上に水性分散液を滴下させて流延する方法、
刷毛で塗布する方法、スプレーコートする方法、スピン
コートする方法などが挙げられる。塗布法や流延法を採
用することにより、大面積のイオン交換膜を容易に量産
することが可能である。支持体の形状や塗布法または流
延法を工夫することにより、フィルム状の他に、各種形
状のイオン交換膜とすることもできる。
【0047】水性分散液を支持体上に塗布または流延し
た後、乾燥して、フッ素樹脂微粒子とイオン交換性ポリ
マーを含む混合物からなる膜状物(乾燥皮膜)を形成す
る。水性分散液を使用することにより、フッ素樹脂微粒
子とイオン交換性ポリマーを均一に混合することがで
き、均質な膜状物を得ることができる。乾燥して得た膜
状物は、用いたフッ素樹脂の融点以上の温度で加熱処理
する。加熱処理により、通常、フッ素樹脂微粒子が焼結
され、フッ素樹脂微粒子とイオン交換性ポリマーが一体
化して、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、耐酸化性、湿
潤後の機械的強度と耐久性などに優れたイオン交換膜を
形成することができる。本発明のイオン交換膜は、加熱
処理後、急冷して、支持体から剥離する。
【0048】水性分散液がフッ素樹脂の架橋剤を含有す
る場合は、架橋剤を活性化させて、フッ素樹脂を架橋さ
せる。該架橋剤が熱により効果を発揮するものである場
合には、前述の加熱処理時に架橋反応が起こる。架橋反
応のために、必要があれば、有機過酸化物や有機アゾ化
合物などのラジカル開始剤を含有させておくこともでき
る。該架橋剤が活性光線の照射により効果を発揮するも
のである場合には、加熱処理の前後に、電子線や紫外線
などの活性光線を照射して架橋反応を起こさせる。
【0049】本発明のイオン交換膜中には、イオン交換
性ポリマーが均一に分散しているため、場所によるイオ
ン交換性能のバラツキがなく、厚み方向のバラツキもな
い。本発明のイオン交換膜の膜厚は、特に限定されず、
使用目的に応じて適宜選択することができるが、通常5
〜100μm、好ましくは8〜50μm、より好ましく
は10〜30μmであり、多くの場合、20μm程度の
薄膜で良好な結果を得ることができる。
【0050】本発明のイオン交換膜は、例えば、リチウ
ムイオン電池の隔膜や燃料電池の電解質隔膜などとして
用いる場合は、乾燥状態における引張破断強度が15M
Pa以上、湿潤状態における引張破断強度が10MPa
以上、水中での体積抵抗率が15Ω・cm以下(すなわ
ち、イオン伝導度が0.07S/cm以上)であること
が望ましい。特に、本発明のイオン交換膜は、乾燥状態
及び湿潤状態ともに、引張破断強度が15MPa以上、
好ましくは20MPa以上で、かつ、水中における体積
抵抗率が13Ω・cm以下であることが望ましい。本発
明のイオン交換膜は、相対湿度95%下で、−40℃か
ら+85℃の繰り返し環境サイクル負荷後にも、前記と
同等の物性を保持していることが望ましい。さらに、本
発明のイオン交換膜は、環境サイクル負荷後に、寸法収
縮率が好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下で
あることが望ましい。
【0051】本発明のイオン交換膜は、スルホン酸基な
どの陽イオン交換基を有するものである場合、変性反応
により、陰イオン交換基に変換させることもできる。ス
ルホン酸基をカルボン酸基に変換してもよい。また、ア
ンモニアやアミンによりイオン交換膜の表面修飾を行う
ことができる。イオン交換膜の表面をスルホンアミド化
してもよい。これらの改質は、この技術分野の常法に従
って実施することができる。さらに、製膜工程で、補強
材と一体化させて複合膜とすることも可能である。
【0052】6.イオン交換膜・電極接合体 本発明のイオン交換膜を製造する際、水性分散液を塗布
または流延する支持体の代わりに、リチウムイオン電池
や燃料電池などの電極に用いるのに必要な導電性を有す
る電極材料を用いると、イオン交換膜(電解質膜)と電
極が一体化したイオン交換膜・電極接合体を製造するこ
とができる。この方法によれば、イオン交換膜を電極の
表面にホットプレス等により接着させる必要がないた
め、イオン交換膜及び電極の劣化や損傷を防ぐことがで
きる。
【0053】この方法により得られるイオン交換膜・電
極接合体は、電極とイオン交換膜との密着性に優れ、長
期間にわたって信頼性に優れるものである。電極材料と
しては、リチウムイオン電池や燃料電池などの電極に用
いるのに必要な導電性を有しており、耐酸化性、耐酸
性、耐アルカリ性などに優れるカーボンクロス、カーボ
ンペーパー、チタン、ステンレス等が適している。
【0054】
【実施例】以下、本発明について、実施例及び比較例を
挙げて具体的に説明する。なお、物性等の測定法は、以
下のとおりである。 (1)膜厚 ダイアルゲージを用いて測定した。 (2)引張破断強度 イオン交換膜から幅5mmの短冊を切り出して試料と
し、この試料をインストロン引張試験機を用いて、引張
速度10mm/分で破断するまで引っ張って、引張破断
強度を測定した。乾燥状態の試料と、試料を水に24時
間浸漬後の湿潤状態での試料を用いて、引張破断強度を
測定した。
【0055】(3)イオン伝導度(水中での体積抵抗
率) 試料膜を直径1.5cmの円形に切り抜き、蒸留水中で
2cmの白金板電極で挟み、交流10KHzで1Vの電
圧を印加して、体積抵抗率を測定した。 (4)環境サイクル負荷条件 試料に以下のサイクル(1サイクル=〜)を50サ
イクル負荷した。負荷中、フィルムの両端は固定しなか
った。 −40℃→+85℃、95%RH、0.5hr 保持:+85℃、95%RH、1hr 降温:+85℃→−40℃、95%RH、0.5hr 保持:−40℃、1hr (5)収縮率 環境サイクル負荷前後の試料の長さの変化から、寸法収
縮率を算出した。
【0056】[実施例1]ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE;球状、平均粒径=約0.3μm)を約20
重量%の割合で含有する水性懸濁液20mlにパーフル
オロドデシルスルホン酸ナトリウム10%を含有するイ
ソプロピルアルコール/水(9/1)混合溶液1mlを
混合溶解し、次いで、パーフルオロカーボンスルホン酸
ポリマー〔デュポン社製ナフィオン117(登録商
標)〕を20重量%の割合で含有するイソプロピルアル
コール/水(9/1)混合溶液80mlを加えて、室温
で2時間混合攪拌した。得られた水性分散液をSUS3
16板上に滴下し、100μmの厚さに流延した後、6
0℃で30分間乾燥して皮膜を形成した。この滴下、流
延、乾燥操作を3回繰り返した後、乾燥皮膜を370℃
で5分間加熱した。この後、直ちに、乾燥皮膜が形成さ
れたSUS316板を温度−50℃のエタノール中に浸
漬し、そして、SUS316板から皮膜を剥離して、陽
イオン交換膜を得た。
【0057】この陽イオン交換膜の膜厚をダイアルゲー
ジで測定したところ、21μmであった。このイオン交
換膜の引張破断強度は、乾燥状態で25MPa、水に2
4時間浸漬後の湿潤状態では21MPaであった。この
イオン交換膜を直径2cmの円形に切り抜き、蒸留水中
で白金板電極で挟み、交流10KHzで1Vの電圧を印
加して抵抗値を測定したところ、体積抵抗率は11Ω・
cmであった。このイオン交換膜を、所定の条件の環境
サイクルを50サイクル負荷した後、引張破断強度は、
乾燥状態では23MPa、水に24時間浸漬後の湿潤状
態では20MPa、体積抵抗率は12Ω・cmであっ
た。また、環境サイクル負荷前からの寸法収縮率は2%
であった。
【0058】[実施例2]テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA;
球状、平均粒径=約30μm)を約20重量%の割合で
含有する水性懸濁液20mlにパーフルオロドデシルス
ルホン酸ナトリウム10%を含有するイソプロピルアル
コール/水(9/1)混合溶液1mlを混合溶解し、次
いで、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー〔デュ
ポン社製ナフィオン117(登録商標)〕を20重量%
の割合で含有するイソプロピルアルコール/水(9/
1)混合溶液80mlを加えて、室温で2時間混合攪拌
した。
【0059】得られた水性分散液をSUS316板上に
滴下し、100μmの厚さに流延した後、60℃で30
分間乾燥して皮膜を形成した。この滴下、流延、乾燥操
作を3回繰り返した後、乾燥皮膜を350℃で5分間加
熱した。この後、直ちに、乾燥皮膜が形成されたSUS
316板を温度−50℃のエタノールに浸漬し、そし
て、SUS316板から皮膜を剥離して、陽イオン交換
膜を得た。得られた陽イオン交換膜について、実施例1
と同様に特性を評価した。結果を表1に示す。
【0060】[実施例3]テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA;
非対称形状、平均粒径=約6μm)を約20重量%の割
合で含有する水性懸濁液20mlにパーフルオロドデシ
ルスルホン酸ナトリウム10%を含有するイソプロピル
アルコール/水(9/1)混合溶液1mlを混合溶解
し、次いで、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー
〔デュポン社製ナフィオン117(登録商標)〕を20
重量%の割合で含有するイソプロピルアルコール/水
(9/1)混合溶液80mlを加えて、室温で2時間混
合攪拌した。
【0061】得られた水性分散液をSUS316板上に
滴下し、100μmの厚さに流延した後、60℃で30
分間乾燥して皮膜を形成した。この滴下、流延、乾燥操
作を3回繰り返した後、乾燥皮膜を350℃で5分間加
熱した。この後、直ちに、乾燥皮膜が形成されたSUS
316板を温度−50℃のエタノールに浸漬し、そし
て、SUS316板から皮膜を剥離して、陽イオン交換
膜を得た。得られた陽イオン交換膜について、実施例1
と同様に特性を評価した。結果を表1に示す。
【0062】[実施例4]エチレン−テトラフルオロエ
チレン共重合体(ETFE;非対称形状、平均粒径=約
12μm)を約20重量%の割合で含有する水性懸濁液
20mlにパーフルオロドデシルスルホン酸ナトリウム
10%を含有するイソプロピルアルコール/水(9/
1)混合溶液1mlを混合溶解し、次いで、パーフルオ
ロカーボンスルホン酸ポリマー〔デュポン社製ナフィオ
ン117(登録商標)〕を20重量%の割合で含有する
イソプロピルアルコール/水(9/1)混合溶液80m
lを加えて、室温で2時間混合攪拌した。
【0063】得られた水性分散液をSUS316板上に
滴下し、100μmの厚さに流延した後、60℃で30
分間乾燥して皮膜を形成した。この滴下、流延、乾燥操
作を3回繰り返した後、乾燥皮膜を300℃で5分間加
熱した。この後、直ちに、乾燥皮膜が形成されたSUS
316板を温度−50℃のエタノールに浸漬し、そし
て、SUS316板から皮膜を剥離して、陽イオン交換
膜を得た。得られた陽イオン交換膜について、実施例1
と同様に特性を評価した。結果を表1に示す。
【0064】[実施例5]エチレン−テトラフルオロエ
チレン共重合体(ETFE;非対称形状、平均粒径=約
20μm)を約18重量%、ジビニルベンゼン(DV
B)を2重量%の割合で含有する水性懸濁液20mlに
パーフルオロドデシルスルホン酸ナトリウム10%を含
有するイソプロピルアルコール/水(9/1)混合溶液
1mlを混合溶解し、次いで、パーフルオロカーボンス
ルホン酸ポリマー〔デュポン社製ナフィオン117(登
録商標)〕を20重量%の割合で含有するイソプロピル
アルコール/水(9/1)混合溶液80mlを加えて、
室温で2時間混合攪拌した。
【0065】得られた水性分散液をSUS316板上に
滴下し、100μmの厚さに流延した後、60℃で30
分間乾燥して皮膜を形成した。この滴下、流延、乾燥操
作を3回繰り返した後、乾燥皮膜を300℃で5分間加
熱した。この後、100KGyのCo60電子線を照射
した。次いで、SUS316板から皮膜を剥離して、陽
イオン交換膜を得た。得られた陽イオン交換膜につい
て、実施例1と同様に特性を評価した。結果を表1に示
す。
【0066】[比較例1]パーフルオロカーボンスルホ
ン酸ポリマー膜(デュポン社製ナフィオン112、膜厚
=51μm)について、実施例1と同様の測定を実施し
た。結果を表1に示す。
【0067】[比較例2]パーフルオロカーボンスルホ
ン酸ポリマー(デュポン社製ナフィオン117)を50
重量%の割合で含有するアルコール/水混合溶液に、延
伸PTFE多孔質膜(気孔率=89%、膜厚=20μ
m)を浸漬した後、引き上げて、該多孔質膜が収縮しな
いように固定しながら乾燥した。この操作を10回繰り
返して、延伸PTFE多孔質膜の多孔質空隙内にパーフ
ルオロカーボンスルホン酸ポリマーを充填した。このよ
うにして得られた陽イオン交換膜を用いて、実施例1と
同様の測定を実施した。結果を表1に示す。
【0068】
【表1】
【0069】(脚注) (1) PTFE:ポリテトラフルオロエチレン (2) PFA:テトラフルオロエチレン−パーフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合体 (3) ETFE:エチレン−テトラフルオロエチレン共重
合体 (4) Nafion:デュポン社製Nafion117
(パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー) (5) PFDS:パーフルオロドデシルスルホン酸ナトリ
ウム (6) DVB:ジビニルベンゼン (7) 単独膜:デュポン社製Nafion112(パーフ
ルオロカーボンスルホン酸ポリマー)膜 (8) 複合膜:延伸PTFE多孔質膜(気孔率=89%、
膜厚=20μm)の多孔質空隙内にデュポン社製Naf
ion117(パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマ
ー)を充填した陽イオン交換膜
【0070】[比較例3]ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)を約60重量%の割合で含有する水性懸濁
液(ダイキン工業社製D1−F)10mlにパーフルオ
ロカーボンスルホン酸ポリマー〔デュポン社製ナフィオ
ン117(登録商標)〕を約50重量%の割合で含有す
るアルコール/水混合溶液80mlを加えて、混合した
ところ、PTFE粒子が凝集し、沈殿した。沈殿を攪拌
してSUS316板上に滴下し、1000rpmで5分
間回転させてスピンコートした。この後、60℃で15
分間乾燥して皮膜を形成し、さらに、乾燥皮膜を370
℃で5分間加熱焼結したが、PTFE粒子が凝集した部
分と、これ以外の部分が完全に分離して、均一な薄膜が
得られなかった。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、薄膜成形が可能で、機
械的強度に優れ、リチウムイオン電池の隔膜や燃料電池
の高分子電解質膜として必要なイオン伝導度を有し、湿
潤後の機械的強度と耐久性に優れ、イオン交換基の場所
によるバラツキが小さく、大面積の量産にも適したイオ
ン交換膜、並びにその製造方法が提供される。また、本
発明によれば、上記の優れた性能を有するイオン交換膜
と電極とが一体化したイオン交換膜・電極接合体とその
製造方法が提供される。
【0072】本発明のイオン交換膜は、薄膜でも湿潤下
での機械的強度に優れているため、フッ素樹脂とパーフ
ルオロカーボン系陽イオン交換性ポリマーとの均質な混
合物からなる薄膜状の陽イオン交換膜として特に好適で
ある。本発明のイオン交換膜は、電気分解、電気透析、
拡散透析、圧透析、ドナン透析、逆浸透、浸透気化など
の隔膜;リチウムイオン電池や燃料電池などの隔膜や高
分子固体電解質膜;などの広範な用途に使用することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 13/00 H01B 13/00 Z H01M 4/86 H01M 4/86 B 8/02 8/02 P 8/10 8/10 // H01M 10/40 H01M 10/40 B C08L 27:12

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともフッ素樹脂微粒子(A)、イ
    オン交換性ポリマー(B)、及び含フッ素界面活性物質
    (C)を含有する水性分散液から形成した膜状物を、該
    フッ素樹脂の融点以上の温度で加熱処理してなるイオン
    交換膜。
  2. 【請求項2】 水性分散液が、少なくともフッ素樹脂微
    粒子(A)の水性懸濁液、イオン交換性ポリマー(B)
    の溶液、及び含フッ素界面活性物質(C)の溶液を混合
    して調製したものである請求項1記載のイオン交換膜。
  3. 【請求項3】 水性分散液が、該フッ素樹脂の架橋剤
    (D)をさらに含有するものである請求項1または2記
    載のイオン交換膜。
  4. 【請求項4】 イオン交換性ポリマー(B)が、フッ素
    原子と陽イオン交換基とを含有する陽イオン交換性フッ
    素ポリマーである請求項1乃至3のいずれか1項に記載
    のイオン交換膜。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    イオン交換膜が電極上に形成されているイオン交換膜・
    電極接合体。
  6. 【請求項6】 少なくともフッ素樹脂微粒子(A)、イ
    オン交換性ポリマー(B)、及び含フッ素界面活性物質
    (C)を含有する水性分散液を支持体上に塗布または流
    延し、乾燥して、膜状物を形成し、次いで、該膜状物を
    該フッ素樹脂の融点以上の温度で加熱処理するイオン交
    換膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 水性分散液が、少なくともフッ素樹脂微
    粒子(A)の水性懸濁液、イオン交換性ポリマー(B)
    の溶液、及び含フッ素界面活性物質(C)の溶液を混合
    して調製したものである請求項6記載のイオン交換膜の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 水性分散液が、該フッ素樹脂の架橋剤
    (D)をさらに含有するものである請求項6または7記
    載のイオン交換膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 イオン交換性ポリマー(B)が、フッ素
    原子と陽イオン交換基とを含有する陽イオン交換性フッ
    素ポリマーである請求項6乃至8のいずれか1項に記載
    のイオン交換膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 少なくともフッ素樹脂微粒子(A)、
    イオン交換性ポリマー(B)、及び含フッ素界面活性物
    質(C)を含有する水性分散液を電極上に塗布または流
    延し、乾燥して、膜状物を形成し、次いで、該膜状物を
    該フッ素樹脂の融点以上の温度で加熱処理するイオン交
    換膜・電極接合体の製造方法。
  11. 【請求項11】 水性分散液が、少なくともフッ素樹脂
    微粒子(A)の水性懸濁液、イオン交換性ポリマー
    (B)の溶液、及び含フッ素界面活性物質(C)の溶液
    を混合して調製したものである請求項10記載のイオン
    交換膜・電極接合体の製造方法。
  12. 【請求項12】 水性分散液が、該フッ素樹脂の架橋剤
    (D)をさらに含有するものである請求項10または1
    1記載のイオン交換膜・電極接合体の製造方法。
  13. 【請求項13】 イオン交換性ポリマー(B)が、フッ
    素原子と陽イオン交換基とを含有する陽イオン交換性フ
    ッ素ポリマーである請求項10乃至12のいずれか1項
    に記載のイオン交換膜・電極接合体の製造方法。
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