JP2001133353A - 漏水検知装置及び漏水検知方法 - Google Patents
漏水検知装置及び漏水検知方法Info
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Abstract
る漏水検知装置及び漏水検知方法を提供する。 【解決手段】 遮水部2に隣接して地盤1に配置された
複数の点電極7と、前記凹所に配置された凹所電極8
と、前記点電極7と前記凹所電極8の間に電流を流すた
めの電源9と、凹所から地盤1への漏水により生じる漏
洩電流I1を測定するための電流計11と、電極切換手
段13と、凹所電極8と各点電極7の間において異なっ
た漏洩電流経路16〜20を形成させるための制御手段
14とを備え、遮水部2に沿った漏洩電流I1の電流分
布により漏水箇所を検出することを特徴とする。
Description
水検知に関し、より詳細には一般廃棄物処分場等の凹所
に堆積された廃棄物によって汚染された水の地中又は周
辺環境への侵入を検知するための漏水検知装置及び漏水
検知方法に関する。
に一般廃棄物や産業廃棄物が投棄される廃棄物処分場に
おいては、廃棄物中に浸透した雨水が廃棄物により汚染
されて生じた汚水が地中に侵入して、地下水や周辺環境
を著しく汚染することを防止するべく、凹所の底面や法
面に種々の遮水構造が施工されている。
を底面及び法面に設けるものや、底面及び法面に粘性土
層を設けるもの、底面及び法面を遮水性のあるコンクリ
ートで構築するものが知られている。特に管理型産業廃
棄物処分場や、一般廃棄物処分場においては、二重遮水
シートを用いたり、遮水シートと粘性土層又は遮水シー
トとアスファルトコンクリートの併用により防水性を、
より確実にすることが行われている。
構造が施されているものの汚水が地中に侵入して環境を
汚染しないように、万一の場合に備えて絶えず漏水して
いないかについて調査・監視が行われている。このよう
な廃棄物処分場等における漏水検知方法としては従来で
は、例えば水質分析法や真空吸引法、又は電気的検知方
法等が知られている。
ば廃棄物処分場の湧水や地下水を遮水構造下部に設けた
地下水集排水管により集めて、地下水ピット内に流入さ
せ、この地下水ピット内の地下水の水質をサンプリング
して調査することにより遮水シートの損傷による漏水を
検知する方法である。この方法は、従来の廃棄物処分場
等の構造を大きく変更することなく適用できること、サ
ンプリング調査により漏水の成分を特定できるという利
点を有している。
ートの間を袋状に区画し、その袋状となった各ブロック
毎にブロック内部を真空吸引して真空圧の変化を測定す
ることによって遮水シートの破損の有無を検知する方法
である。この方法は、破損した場所をブロック単位で特
定できるという利点を有している。
破損により生じた電位分布のひずみから、遮水シート破
損の有無とその位置を検知する電位法や、遮水シートの
破損により生じた電流の流れやすさからシートの破損の
有無と位置とを検知する電流法、電位、比抵抗分布を測
定し、所定の演算により算出した垂直方向の電流からシ
ートの破損の有無と位置を検知する電位・比抵抗法があ
る。
方法のうち、電位法を用いた漏水検知方法を図16に示
す。図16に示す従来の電位法は、遮水シート100の
電気絶縁性を利用したものであり、遮水シート100の
上下、すなわち埋立地の内と外にそれぞれ電極101、
102を設置し、遮水シート100の上側面に、電位測
定電極103と、その基準電極104とが配置される。
遮水シート100に損傷が生じた場合には、電極101
と電極102の間に損傷部105を通じて電流が流れ、
電気回路が形成される。この際に電位測定電極103と
基準電極104との間の電位とを測定することにより遮
水シート面上の電位分布を求め、その電位分布の形状か
ら損傷部105の位置が特定されるようにされている。
電位測定電極103と基準電極104とは、遮水シート
100の下面に設置することも可能であり、上述した原
理にしたがって、電位測定電極103及び基準電極10
4の電位を測定することで、損傷部105の位置を特定
するようにされている。
法を用いた電気式検知法は、漏水の検知及び漏水個所の
特定も可能であるが、遮水シートの損傷部の位置を特定
する精度が、電位測定時の電気的雑音や電位測定電極を
設置した周辺物質の比抵抗値の変化に影響されるという
問題点があった。例えば、電位測定電極が、遮水シート
の上面、すなわち、埋立地の内側に設置されている場合
には、埋立の進行や埋立層内部の水位が変化することに
より電位分布の形状が変化し、遮水シートの損傷部の位
置を特定する精度が影響を受けることになる。また、電
位測定電極が、遮水シートの下側面、すなわち、埋立地
の外側に設置されている場合には凹所に廃棄物処分場を
構築することにより、地下水位等の環境が変化し、これ
により電位分布の形状が変化してしまう場合がある。
る方法も知られている。例えば、特開平9−29022
8号公報及び特開平10−300622号公報には、電
流法を用いる漏水検知装置又は漏水検知システムが開示
されている。特開平9−290228号公報では、内部
に多数の対となった電圧印加用導電線と電流検知用導電
線とが配置された遮水性と電気絶縁性とを有する遮水シ
ートを用いる漏水検知装置が開示されている。特開平9
−290228号公報に開示された漏水検知装置は、上
述した電流検知用導線を有する遮水シートを用いること
により漏水により生じた漏洩電流を遮水シート内部で検
知することが可能とされている。
公報に開示の漏水検知装置では、遮水シート内部に複雑
に入組んだ複数の導電線を配置させねばならず、かえっ
て遮水シートの強度が低下して漏水を生じさせやすくな
ったり、漏水により生じた汚水が遮水シート内部に充満
して漏水位置の特定が困難になる場合があること等、遮
水性及び漏水位置の検知性に関して未だ充分とはいい難
い。
は、地盤の凹所に敷設された遮水シートの地盤側に単位
長さあたりの抵抗が既知の抵抗線を配置し、遮水シート
を挟んで対向する側に定電流電源を配置して、遮水シー
トから漏水が生じた場合に、定電流電源から遮水シート
の破損個所を通じて一定の電流を流すことにより、破損
個所から電圧計までの抵抗線の長さに応じた電圧降下を
用いて漏水を検出すると共に漏水位置を検出する漏水検
知システムが開示されている。
と、漏水位置の検出は可能であるものの、遮水シートに
隣接して抵抗線等を配置するため、遮水シートの遮水性
を維持すべく、遮水シートに隣接して複数のフェルト層
に抵抗線等を挟み込んで挟持させるといった施工を必要
とし、遮水工に要するコストが高いという問題がある。
さらに漏水箇所の検知は、漏水箇所から電位計に接続さ
れる端子までの間に一定の電流が、一定の距離だけ流れ
ることによる電圧降下を用いているため、漏水の初期段
階において汚水が漏水箇所に局在化している場合には、
精度良く漏水箇所の検出を行うことができるものの、汚
水が上述したフェルト層に浸潤して行くにつれ、漏水箇
所の特定が困難になるという問題点がある。
周辺の比抵抗の変化をとらえることができるので、電位
分布の形状の変化により遮水シートの損傷部位置の特定
に影響を与えることはないが、比抵抗の測定と解析とに
時間と技術を要するという問題点がある。
本発明は廃棄物処分場において、電流法を用いて投棄さ
れた廃棄物によって汚染された汚水の地中への浸入を速
やかに検知し、漏水を検知すると共に地盤や廃棄物の比
抵抗分布の影響を受けづらく、さらには電位法に比較し
て雑音に影響を受けづらく、漏水位置を精度良く決定す
ることを可能とし、遮水部の遮水性を低下させることの
ない漏水検知装置及び漏水検知方法を提供することを目
的とする。
発明の漏水検知装置及び漏水検知方法を提供することに
より達成される。
ば、地盤の凹所と該凹所に沿った該地盤上に敷設され遮
水処理が施された遮水部とを備える遮水構造物の上記凹
所から上記地盤への漏水を検出するための漏水検出装置
であって、上記遮水部に隣接して上記地盤に配置された
複数の点電極と、上記凹所に配置された凹所電極と、上
記点電極と上記凹所電極の間に電流を流すための電源
と、上記凹所から上記地盤への漏水により生じる漏洩電
流を測定するための電流測定手段と、電極切換手段と、
上記凹所電極と上記各点電極の間において異なった漏洩
電流経路を形成させるための制御手段とを備え、上記漏
洩電流経路に流れる上記漏洩電流の上記遮水部にわたっ
た電流分布により漏水箇所を検出することを特徴とする
漏水検知装置が提供される。
極切換手段は、上記凹所電極と複数の上記点電極のうち
の1つを切換接続して複数の上記漏洩電流経路を形成す
ることを特徴とする漏水検知装置が提供される。
水検知装置は、さらに基準電極を備えており、漏水箇所
の検出を漏洩電流と、上記凹所電極と上記基準電極の間
に流れる電流との下記式(1)
る漏水検知装置が提供される(式(1)中、Iは、漏洩
電流であり、Irは、上記凹所電極と上記基準電極の間
に流れる電流を示す。)。
極切換手段は、上記凹所電極と上記点電極の間で複数の
上記漏洩電流経路を並列に形成することを特徴とする漏
水検知装置が提供される。
凹所と該凹所に沿った該地盤上に敷設され遮水処理が施
された遮水部とを備えた遮水構造物の上記凹所から上記
地盤への漏水を検出するための漏水検出方法であって、
上記遮水部に隣接して上記地盤に配置された複数の点電
極と、上記凹所に配置された凹所電極と、上記点電極と
上記凹所電極の間に電流を流すための電源と、上記凹所
から上記地盤への漏水により生じる漏洩電流を測定する
ための電流測定手段と、電極切換手段と、上記電極切換
手段を制御するための制御手段とを備えた漏水検知装置
を用い、上記遮水部から上記地盤への漏水時に上記凹所
電極と上記各点電極の間において複数の漏洩電流経路を
形成させ、複数の上記漏洩電流経路に流れる漏洩電流を
上記遮水部に沿った領域において測定し、上記漏洩電流
経路に流れる上記漏洩電流の上記遮水部にわたった電流
分布により漏水箇所を検出することを特徴とする漏水検
知方法が提供される。
上記漏水経路を上記凹所電極と複数の上記点電極のうち
の1つの間で形成するように上記電極切換手段を駆動す
ることを特徴とする漏水検知方法が提供される。
水検知装置は、さらに基準電極を備えており、漏水箇所
の検出を漏洩電流と、上記凹所電極と上記基準電極の間
に流れる電流との下記式(1)
る請求項5に記載の漏水検知方法が提供される(式
(1)中、Iは、漏洩電流であり、Irは、上記凹所電
極と上記基準電極の間に流れる電流を示す。)。
上記漏洩電流経路を、上記凹所電極と上記点電極の間に
並列に形成するように上記電極切換手段を駆動すること
を特徴とする漏水検知方法が提供される。
検知装置及び漏水検知方法を詳細に説明する。
る廃棄物処分場の概略的な断面を示した図である。本発
明が適用される廃棄物処分場は、地盤1の凹所と、この
凹所に沿って地盤1上に配設された遮水部2とから構成
されている。地盤1の凹所は、地表から基礎地盤に向か
って掘込んで人工的に形成されていても良く、また、山
間部等の沢や谷間を用いる場合にはその地形を用いるこ
ともできる。このような凹所内には、廃棄物3が投棄さ
れ、雨水等により発生する汚水が遮水部2により漏れ出
さないようにされている。
接する砂層又は覆土4と、この砂層又は覆土4に隣接す
る遮水シート5と、遮水シート5の下側に設けられた低
透水性構造6とにより構成されている。遮水シート5
は、合成ゴム又はプラスチック製のシート、具体的には
高密度ポリエチレン(HDPE)等から形成される遮水
シートを挙げることができ、その厚さ材質等は、必要な
遮水性・耐久性が得られるものであればいかなるもので
も用いることができる。
なる土質遮水層あるいはアスファルトからなる遮水層と
されており、具体的には、粘性土、アスファルト、コン
クリートといった透水性の低い材料が用いられ、これら
を適宜組み合わせて用いることも可能である。また、上
述した遮水シート5は、一重の構造を有するものとして
説明を行ってきたが、二重の遮水シートを用いることも
可能である。
装置を示した図である、本発明の第1の実施例の漏水検
知装置は、遮水部2に沿って地盤1に配置された複数の
点電極7と、凹所に配置された凹所電極8とを備えてい
る。本発明において用いる点電極7とは、遮水部2の面
積及び点電極7の配置される間隔に対して充分小さく形
成されて、点電極7が充分な精度で漏水位置検知を行う
ことができる寸法及び形状で形成された電極をいう。ま
た、点電極7は、鉄、銅、鉛、ステンレススチールとい
った種々の材料から形成することができ、凹部内に配置
されることがないので、特に耐腐食性の材料から形成さ
れる必要はない。また、この点電極7には、地盤1に対
する保持性を向上させ遮水工の施工性を向上させるた
め、地盤側に向いた突起が設けられていても良い。本発
明における凹所電極8とは、凹所内に配置される電極の
ことをいい、廃棄物3に隣接していて漏水による電流を
流すことができれば、どのような位置に配置されていて
も良い。
水検知装置においては、点電極7と凹所電極8との間に
電源9が接続されており、この電源9の両端の電位を測
定するための電位計10が設けられているのが示されて
いる。電源9は、遮水部2から漏水が生じた場合に、漏
水により生じた漏洩電流経路に沿って漏洩電流を流すこ
とにより漏水の発生及び漏水位置を検出するために用い
られる。この際漏水により生じた漏洩電流経路に沿って
流された漏洩電流は、電流計11といった電流検出手段
により検出される。また、電源9の両端部に接続された
電位計10は、電源9の入出力端子両端の電位を直接的
には測定しているものの、電源9に接続された導電線1
2の抵抗が低いため、点電極7と、凹所電極8の間の電
位差に相当する電位を与えるようになっている。本発明
の各実施例においては、電源9の両端部に隣接して電位
計10を配置しているものの、凹所電極8と点電極7の
電位差を測定できる配置であれば、いかなる部分に接続
されていても良い。図2に示した本発明の第1の実施例
の漏水検知装置においては、遮水シート5には、破損個
所が生じていないため、漏洩電流は示されていない。
漏水検知装置に用いられる電極切換手段13が示されて
いる。この電極切換手段13は、本発明の漏水検知装置
における第1の実施例では、電源9と点電極7の間に接
続されて、凹所電極8と複数設けられた点電極7のうち
の1つとの間で、漏洩電流経路を形成するようにされて
いる。さらに、この電極切換手段13は、図示しない制
御装置により、凹所電極8に接続される1つの点電極7
を選択し、切換接続を行うようにされている。上述した
ように接続される点電極7を電極切換手段13により切
換えることにより、凹所電極8と点電極7の間におい
て、地盤1中における距離が異なる、すなわち抵抗値の
異なる複数の漏洩電流経路を形成することにより、漏水
箇所から選択された点電極7にまで延びる電流強度の異
なった複数の漏洩電流経路を形成することが可能とな
る。
いては、上述したように点電極7を電極切換手段13に
より順次遮水部にわたって切換えて行くことにより、複
数の漏洩電流経路を形成することにより、漏水箇所の特
定を行う。しかしながら、さらに定電流電源といった電
源を用いてより正確に漏水箇所を測定するために、図2
に示された本発明の第1の実施例の漏水検知装置におい
て、廃棄物処分場から充分に離れた地盤1中又は地表上
に基準電極21を設け、参照電流Irをモニタするため
の電流計22と、電極切換手段13とを介して電源9
と、凹所電極8とに接続することもできる。この基準電
極21は、図2中では、地盤1内に配置されているのが
示されており、また電極切換手段13により随意にオン
・オフ可能とされている。
装置を示した図である。本発明の第2の実施例の漏水検
知装置では、各点電極7には、それぞれ電流計11が接
続されているのが示されている。電極切換手段13は、
制御手段14により、複数の点電極7、又はすべての点
電極7を同時に電源9へと接続することにより、点電極
7と凹所電極8との間において、漏水による複数の漏洩
電流経路を並列に形成するように制御されている。本発
明の第2の実施例の漏水検知装置では、電流計11を点
電極7すべてについて接続しなければならなくなるもの
の、形成される複数の漏洩電流経路すべての電流強度測
定を一度に行うことを可能とするため、漏水検知に要す
る時間を短縮することが可能となる。また、図3では、
電源9と凹所電極8の間にさらに電流計11が接続され
ていて、電源9が供給する全電流をモニタしている。こ
の電流計11は、電源9の過負荷を防止するために用い
られても良い。
発明の漏水検知装置の点電極7と、凹所電極8と、電源
9と、電位計10と、電流計11と、電極切換手段13
と、制御手段14の配置を示した平面図である。図4で
は、廃棄物処理場の遮水部2には、一定の間隔aで点電
極7が配置されているのが示されている。点電極7が配
置される間隔aには特に制限はないが、本発明において
必要とされる精度で、漏水位置を検出することができる
ような間隔で配置されていることが好ましく、例えば、
5m〜10mの間の距離とすることができる。
装置は、凹所電極8から順に電流計11と、電源9と、
電極切換部13とが接続されている。電流計11は、漏
洩電流の強度を測定し、この測定値を制御手段14へと
送っている。制御手段14は、記録手段に点電極7の2
次元的位置及び漏洩電流の強度を記憶する。電流計11
又は制御手段14には、電流強度といったアナログ信号
をディジタル化するためのA/Dコンバータ手段といっ
た機能が設けられていても良く、また、A/Dコンバー
タ手段を電流計11と制御手段14との間に別途設ける
こともできる。
々のコンピュータ手段を用いることができ、この制御手
段14は、測定された漏洩電流の強度及び漏水の発生し
ている点電極7の2次元位置を記録するためのハードデ
ィスク、フロッピーディスク、磁気テープといった記録
手段を備えていることが好ましい。
は例えばパーソナルコンピュータを用いることができ
る。このパーソナルコンピュータは、例えば図示しない
CPU(Central Processing Un
it)と、RAM(Random Access Me
mory)と、ROM(Read Only Memo
ry)と、外部記憶装置と、入出力制御手段等を備えて
おり、電源9の制御、電極切換手段13の電極選択動作
の制御、電位計10の動作制御及び測定値の読み込み、
電流計11の測定値の読み込み等を行っている。この制
御手段14は、測定された電流分布から漏水検知及び漏
水位置を決定するためのプログラムを備えており、漏水
の発生及び漏水位置の決定を行うようにされている。ま
た、漏水の判定結果を表示して、漏水が検知された場合
には自動的に関係機関に通報することが可能な機能が設
けられていても良い。
交流電源でも良く、定電圧電源、定電流電源、又は定電
圧電源及び定電流電源を適宜組み合わせて用いることも
可能である。この電源9は、制御手段14により、必要
に応じて漏水検知動作を行うため又は終了するためにオ
ン・オフ動作をするようにされている。電位計10は、
電源9の入出力端子に接続されており、漏水検知動作時
に点電極7及び凹所電極8の間に印加される電位を測定
している。この電位計10の出力は、制御手段14へと
入力されて電源9の過負荷を防止するように、電源9へ
と制御手段14を通してフィードバックされていても良
い。
されており、この電極切換手段13は、本発明の第1の
実施例の漏水検知装置では、1つの点電極7を選択的に
切換接続して、1つの点電極7と凹所電極8との間にお
いて1つの漏洩電流経路を形成するように制御手段14
により制御されている。また、上述した電極切換手段1
3は、本発明の第2の実施例の漏水検知装置では、電源
9をすべての点電極7と接続させ、凹所電極8とすべて
の点電極7の間において並列な複数の漏洩電流経路を形
成するように制御手段14により制御されている。上述
した電極切換手段13としては、ナイフスイッチ手段、
電気的リレー手段、サイリスタ等、従来知られたいかな
る機械的、電気的又は電子的な手段でも用いることがで
きる。また、電極切換手段13は、図2,図3,図4に
おいては、制御手段14と別に設けられているものとし
て説明しているが、制御手段14に一体化されたモジュ
ールとして構成することも可能である。
例の漏水検知方法を説明する。図5は、本発明の第1の
実施例の漏水検知装置を図4に示した切断線A−Aに沿
って断面とした断面図である。図5においては、遮水シ
ート5の漏水箇所15から漏水が生じているものとして
いる。本発明の漏水検知方法においては、遮水シート5
に破損箇所がなければ凹所電極8と点電極7の間には電
流経路が形成されず、電流が流れることがないか、又は
流れても著しく微弱な電流しか流れない。しかしなが
ら、一度図5に示すように、凹所電極8と点電極7aと
の間に、漏水箇所15を通した漏洩電流経路16が形成
されると、漏洩電流I1が流れる。この漏洩電流I
1は、電流計11により検出され、A/D変換が行われ
た後、その電流強度が制御手段14により記録される。
なお、図5に示した電流計11は、説明の便宜上、図2
に示した位置とは異なる位置に配置されているが、適切
に漏洩電流を検出でき、制御手段14へと信号を送るこ
とができるような配置とされている限り、どのような位
置に配置されていても良い。図5に示した点電極7a
は、漏水箇所15に最も近いため、凹所電極8と点電極
7aの間には、最も高い電流値の漏洩電流が流れること
になる。
方法における制御手段14は、例えば図5に示す点電極
7bにまで電極切換手段13を切換制御して接続させる
ことにより、凹所電極8と点電極7bとを順次接続させ
て行き、凹所電極8と点電極7aの間に形成された漏洩
電流経路16とは別の漏洩電流経路を形成する。このよ
うにして凹所電極8と点電極7bとの間に破線で示され
る漏洩電流経路17を形成させる。このようにして形成
された漏洩電流経路17は、漏洩電流経路16に比較し
て漏水箇所15から遠く、また、漏水箇所15の直下側
には低透水性構造6が設けられているため、横方向への
汚水の拡散は充分に小さいので抵抗値は高くなる。この
結果、漏洩電流経路17に流れる漏洩電流I2は、漏水
箇所15に最も近接した部分を流れる漏洩電流I1に比
較して小さくなることになる。
り返して、遮水部2全体にわたって漏洩電流をプロット
することにより電流分布が得られる。この電流分布は、
上述したように漏洩電流I1を中心とするシャープな構
造を与え、漏水位置15の決定をより高精度に行うこと
が可能となる。
法においては、点電極7を通じて流れる漏洩電流Iと、
上述した基準電極21と凹所電極8との間に流れる参照
電流Irとの下記式(1)で示される比Kを用いて、よ
り正確に漏水箇所を決定することも可能である。
流れる電流Irを電流計22により常に測定する。次い
で、点電極7を一点ずつ切換えて漏洩電流を測定する。
点電極7のうち、漏水箇所に最も近い点電極7aでは、
図5に示されるようにIrに比較して大きな漏洩電流I
=I1が流れるので、上式(1)により与えられる比K
は、大きくなる。一方、漏水箇所15から遠い位置にあ
る点電極7bでは、漏洩電流I=I2は、Irに近づ
き、略1程度の大きさとなる。したがって、Kの値をす
べての点電極7について求めてKの値の分布とし、Kの
値の極大値となる位置を漏水位置とすることも可能であ
る。図5では、基準電極21は、便宜上点電極7b付近
に示されているが、現実には遮水部2からの漏水の影響
を受けることがないように充分に離されているので、漏
水が発生した場合には常に漏水位置で極大値を形成する
ことになる。このようにすることにより、地盤1の地下
水位等の変動による影響を補正することも可能となり、
また、漏洩電流をKの分布としてプロットし、スプライ
ン関数等を用いて補間することにより漏水位置を推定す
ることが可能となる。
装置を用いて漏水検知を行う場合の本発明の第2の漏水
検知方法を示した図である。本発明の第2の実施例の漏
水検知方法では、各点電極7には、それぞれ電流計11
が接続され、電極切換手段13は、凹所電極8とすべて
の点電極7との間に並列に漏洩電流経路18,19,2
0を形成するように制御される。図6には、漏洩電流経
路18,19,20それぞれに、漏洩電流I3,I4,
I5が流れているのが示されている。上述したように、
本発明の第2の実施例の漏水検知装置を用いる漏水検知
方法では、点電極7すべての間において漏洩電流が流さ
れているが、図6においては説明の便宜上、3つの点電
極7の間における漏洩電流のみを示している。図6に示
した本発明の第2の実施例の漏水検知方法においては、
図5に示した漏水検知方法と比較して、電流計11の所
用数は多くなるものの、一度の測定で点電極7すべてに
ついての漏洩電流測定を行うことが可能となるため漏水
検知を行う測定時間を短縮でき、より迅速な漏水検知を
行うことができる。
知方法の数値実験による検討結果を説明する。数値実験
においては、(1)漏水位置の検知性、(2)点電極7
が断線等により測定不能となった場合(以下電極の欠損
という)の漏洩電流検知性、(3)複数箇所同時に漏水
が発生した場合の複数の漏水箇所の同時検知性について
検討を加えた。
漏水検知性を点電極7の2次元座標と漏洩電流Iとを用
いてグリッドを形成する疑似3次元有限要素法を用いて
解析を行った。数値計算にあたっては、遮水シート5を
完全絶縁体とし、漏水箇所15から漏水が生じているも
のとした。点電極7は、遮水シート5の50cm下側に
5m間隔で配置するものとした。また、漏水位置の検知
性について検討を行う際には、1つの点電極7を中心と
して、漏水箇所15が0m(基準となる点電極7位置)
から、1mごとに5m離れた次の点電極7までの間で発
生するものとした。
響を検討するため、比抵抗分布が一様な均質地盤である
場合と比抵抗分布が一様でない不均質地盤である場合と
を仮定して数値計算を行った。均質地盤は、低透水性層
6を含んだ地盤1の比抵抗がいずれの方向にも均一の5
0Ωmであるものとし、不均質地盤については、比抵抗
が50Ωmを中心値として25Ωm〜100Ωmまでラ
ンダムに分布しているものとして数値計算を行った。ま
た、比較のために電源9から漏水箇所15を通して定電
流電源から一定の電流が流された際に、点電極7の間の
電位差を用いる電位法による漏水検知方法の検知性につ
いて、上述した均質地盤及び不均質地盤の場合につき数
値計算を行った。上述したモデル計算は、すべて並列に
漏洩電流経路が形成された場合について、漏洩電流を同
時測定するモデルを用いて行った。
法について漏水位置15の中心点電極7(0m位置)か
ら漏水位置の距離を変化させた場合に、それぞれ均質地
盤及び不均質地盤について行ったモデル計算結果を、例
えば図4の切断線A−Aに沿った分布として示した図で
ある。図7及び図8には、2つのピークが得られている
のが示されているが、これは、0m位置から順次、次の
点電極7まで漏水位置15を移動させたことにより、0
m位置にある点電極7における最も高いピークが得られ
る0m位置での漏水と、0m位置の点電極7から5m離
れた電極7において最も高いピークが得られる5mの位
置における漏水とに対応するものである。
漏水検知装置及び漏水検知方法においては、均質地盤で
も、不均質地盤でも漏水位置付近で最大の電流が得られ
ているのが示されている。図7と図8とを比較すると、
ピーク高さにはある程度の差は見られるものの、比抵抗
分布により電流分布におけるピーク位置の変動が生じな
いことがわかる。
に、それぞれ均質地盤及び不均質地盤について電位法を
用いた場合に得られた数値計算結果を、例えば図4の切
断線A−Aに沿った分布として示した図である。図10
に示す不均質地盤についての数値計算では、ピーク電位
の相対的関係は前後しているものの、電位法においても
図7及び図8と同様の2つのピーク電位が得られている
のがわかる。しかしながら、電位分布の裾の方に着目す
ると、図7及び図8で示した電流分布よりも分布の裾引
きが大きく、電位分布の方が分布曲線がブロードとなっ
ているのがわかる。また、図10において見られるピー
ク高さの相対的関係は、電位法においては地盤1の不均
質性により電位ピーク高さが大きく変動することがある
ことを示すものである。
れた電流分布及び電位分布から、下記式(2)を用い
て、数値計算で得られた電流分布及び電位分布を最小二
乗法によりフィッティングして図7,図8,図9,図1
0の電流分布におけるピーク位置を推定した。このよう
にして得られたピーク位置を、推定漏水位置とする。こ
のようにして得られた推定漏水位置と、数値計算におい
て0m,1m,2m,3m,4m,5mとして設定され
た漏水位置とのずれ、すなわち推定漏水位置精度を算出
した。
軸がフィッティングにより得られた推定漏水位置であ
り、横軸が数値計算において設定された漏水位置であ
る。また、図11(a)は、本発明の電流法を用いら場
合に得られた結果であり、図11(b)は、電位法を用
いた場合に得られた結果である。図11において、上記
式(2)を用いてフィッティングすることにより得られ
た推定漏水位置x0が、数値計算において設定された漏
水位置に近ければ近いほど、より良好に漏水位置を検出
できる漏水検知方法であるといえる。
5m位置にある点電極7の間の任意の位置(独立変数)
を示し、x0は、推定漏水位置を示し、G(x)は、電
流値又は電位、a,bは、定数である。
より電流分布を用いて決定された推定漏水位置は、均質
地盤及び不均一地盤に拘わらず電極間隔5mでは、漏水
位置を約40cm以内で決定できることがわかる。した
がって、図11(a)に示した結果から、点電極が5m
間隔で設定されていることを考えると、本発明の漏水検
知方法によれば、電極間隔の概ね1/10以内の誤差で
漏水位置が決定できるといえる。
位分布を用いた電位法では、特に不均質地盤において、
最大で1m近い誤差がランダムに生じており、本発明の
ように電流分布を用いて漏水箇所を決定する場合に比較
して、地盤1の比抵抗分布に大きく検知精度が影響され
ることがわかる。
点電極7における電位測定ができなくなった場合でも、
地盤中の電位分布に影響することは無い。しかしなが
ら、本発明のように電流法を用いる場合には点電極7の
欠損が生じた場合、当該点電極7には漏洩電流が流れな
くなり、点電極7の間の電流分布に全く測定できないポ
イントが発生することになる。
が生じた場合の電流分布について数値計算により実験を
行った結果を示した図である。図12には、点電極7の
欠損が全くない場合の結果を(●)で示し、電極の欠損
が0mにおいて生じた場合の結果を(△)で示し、10
mの位置において点電極7が欠損した場合の結果を
(□)で示している。数値計算による電極7の欠損の数
値計算実験においては、漏水位置は0mであるものとし
た。また、図12中、0m地点の点電極7が欠損した場
合の電流分布については、本来0m位置に流れるべき電
流が−5m及び5mの両サイドの点電極7へと分配され
るため、(△)で示されるプロットの強度が他のプロッ
トに比較して高くなっているのが示されている。
場合(●)と10m地点の点電極7が欠損した場合
(□)のプロットは、10m地点における電流値が得ら
れないことを除き、欠損がない場合のプロットと全く重
なっており、漏水位置から離れた位置での点電極7の欠
損は、漏水位置の決定に対してほとんど影響を与えない
ことがわかる。
の欠損は、電流分布におけるピークを与えるべき点電極
7が欠損しているので、図12に示される(△)のプロ
ットに示されるように、電流分布におけるピークが得ら
れていない。実際には、現実に得られた電流分布のピー
クから直接漏水位置を推定するのではなく、式(1)等
を用いてフィッティングすることにより推定漏水位置を
得ることを考えれば、電流分布のピークが得られない場
合でも、推定漏水位置に対して若干の誤差の増加は生じ
るものの、最小二乗法といったフィッティング技術、ス
プライン関数を用いた曲線補間法等、従来知られている
技術を用いることにより漏水箇所の推定は可能である。
の複数の漏水箇所の同時検知性 本発明を用いて、漏水箇所が2箇所同時に生じた場合の
漏水位置検知性について、数値計算実験を行うことによ
り検討を加えた。数値計算に用いた地盤1の均質地盤及
び不均質地盤等の条件、点電極7の配置については、
(1)漏水位置検知性の検討において説明したと同様の
条件とした。
る場合に、複数の漏水箇所がどの程度離れていれば、電
流分布の所定のピーク幅において、互いの電流分布にお
けるピークが分離することができるかを示した図であ
る。図13が均質地盤について行った数値計算の結果を
示した図であり、図14が不均質地盤について数値計算
を行った結果を示した図である。
発生するものとして固定し、第2の漏水位置を0mの位
置の点電極7に対して5m毎に−25mまで変化させて
数値計算を行った。また、0mにおける漏洩電流を1A
とし、第2の漏水位置においては0.5Aの電流が流れ
るものとして数値計算を行った。図13に示されるよう
に、均質地盤については、5mの位置において第2の漏
水が生じている場合には、ピーク分離が不充分であるも
のの、10m以上離れた位置における漏水箇所について
は、明確なピーク分離ができていることがわかる。−5
m地点における漏水では、ピークは明確に分離されてい
ないものの、−5mの位置における漏水の結果、0mの
位置におけるピークがブロードとなっているのが示され
ている。
た結果を示した図14においても、図13に示した結果
と同様に、−5m位置における漏水の電流ピークが分離
できていない点を併せ、図13に示した均質地盤の結果
と実質的に同じ結果が得られているのがわかる。すなわ
ち、均質地盤及び不均質地盤のいづれについても本発明
によれば、5m間隔で配置された点電極7の場合には、
2極以上離れていれば、2箇所の漏水が生じた場合でも
ピーク検出ができることがわかる。
位置において第2の漏水が発生した場合には、電流ピー
クが第1の漏水位置の電流ピークからは均質地盤でも不
均質地盤でも分離できていない。しかしながら、図13
及び図14に示されるように、0m位置における電流ピ
ークは、−5m位置における漏水により生じた電流分布
のピークのためブロードニングする。図15でも説明す
るように、実際の漏水において生じる漏洩電流の強度に
もよるが、予め現場における地盤1の低透水性構造6を
含む比抵抗分布を測定しておくことにより漏水による電
流ピークの幅が予測できる場合には、デコンボリューシ
ョンといった既知の波形分離手法を用いて、互いに重な
り合った波形を別途分離することも可能であるし、ピー
ク幅のブロードニングに合わせて上述した式(2)を用
いて電流ピークを合成して最小二乗法を行うことによ
り、第1の漏水位置及び第2の漏水位置それぞれの推定
漏水位置を得ることも可能である。
流の強度を変化させた場合の第2の漏水位置の検出性に
ついて数値計算実験を行った結果である。図15では、
第1の漏水位置を0m位置とし、第2の漏水位置を−2
0mの位置として固定した。図15では、図13,図1
4と同様に第1の漏水位置(0m)では1Aの電流が流
れ、第2の漏水位置(−20m)で流れる漏洩電流の強
度を0.001〜0.5A間で変化させて数値計算を行
った。図15においては、電流のスケールが広いため、
縦軸を対数目盛として示している。図15は、第2の漏
水位置においてどの程度の電流が流れた場合に、第1の
漏水位置から連続する電流分布から第2の漏水により生
じた電流ピークが判別できるかを示すものである。
る第2の漏水位置における漏洩電流は、0.001A程
度にまで減少してもピークとして観測できることがわか
る。現実には、測定時のバックグラウンドノイズ等が生
じるため、第2の漏水位置で0.001A程度の電流が
漏洩電流として流れた場合には、図15に示したように
明確に電流分布のピークが分離ができるとは言えないも
のの、電位測定における1mVを測定するよりも電流測
定により1mAを測定する方がより容易、かつノイズも
少ないため、この点から考えても本発明の電流法を用い
た漏水検知装置及び漏水検知方法は、充分に高い精度で
漏水位置を決定することができるものといえる。
1の比抵抗測定を行うための第3の電極を配置して、地
盤1の下側に配置された電極を用いて電位分布を測定し
て地盤1における地下水位等の変動による比抵抗変化を
予め測定することも可能である。このようにして得られ
た比抵抗分布を用いて電流分布におけるピーク幅等を校
正し、より精度の高い漏水位置検知を行うことができ
る。
の漏水位置決定を用いて説明してきたが、実際の廃棄物
処分場では、漏水位置について2次元のデータに電流分
布を加えた3次元における最小二乗法を用いることによ
り、廃棄物処分場といった平面内における漏水検知及び
漏水位置の決定を行うことができることはいうまでもな
いことである。また、本発明の実施例で用いた式(2)
は、単に例示するために用いたにすぎず、漏水位置を中
心として、中心対称に中心の点電極7からの距離の1次
関数以上の減衰を示す関数であれば、指数関数、2次関
数、又はより高次の多項式で減衰する関数を用いること
が可能であることはいうまでもないことである。
された廃棄物によって汚染された汚水の地中への浸入を
速やかに検知して、電流法を用いて漏水を検知すると共
に地盤や廃棄物の比抵抗分布の影響を受けづらく、さら
には電位法に比較して雑音に影響を受けづらく、漏水位
置を精度良く決定することを可能とし、遮水部の遮水性
を低下させることのない漏水検知装置が提供できる。
の数だけ電流測定手段を用いることなく、電流分布を用
いて高精度で漏水検知及び漏水位置決定を行うことがで
き、比抵抗分布、測定雑音に影響を受けずらく、さらに
はより施工性、施工コストの安価な漏水検知装置が提供
できる。
地下水位等の変動による影響を補正することも可能とな
り、また、漏水位置をKの分布に対してプロットし、ス
プライン関数等を用いて補間することにより漏水位置を
推定することが可能な高精度の漏水検知装置が提供でき
る。
遮水部内の電流分布を測定することができ、いっそう迅
速、かつ高精度に漏水を検知できると共に、漏水位置を
決定することができる漏水検知装置が提供できる。
れた廃棄物によって汚染された汚水の地中への浸入を速
やかに検知して、電流法を用いて漏水を検知すると共に
地盤や廃棄物の比抵抗分布の影響を受けづらく、さらに
は電位法に比較して雑音に影響を受けづらく、漏水位置
を精度良く決定することを可能とし、遮水部の遮水性を
低下させることのない漏水検知方法が提供できる。
の数だけ電流測定手段を用いることなく、電流分布を用
いて高精度で漏水検知及び漏水位置決定を行うことがで
き、比抵抗分布、測定雑音に影響を受けずらく、さらに
はより施工性、施工コストの安価な漏水検知方法が提供
できる。
地下水位等の変動による影響を補正することも可能とな
り、また、漏水位置をKの分布に対してプロットし、ス
プライン関数等を用いて補間することにより漏水位置を
推定することが可能な漏水検知方法が提供できる。
遮水部内の電流分布を測定することができ、いっそう迅
速、かつ高精度に漏水を検知できると共に、漏水位置を
決定することができる漏水検知方法が提供できる。
示した縦断面図。
示した縦断面図。
図。
漏水が発生したところを示した図。
漏水が発生したところを示した図。
を示した図。
を示した図。
図。
フ図。
の電流分布を示した図。
示した図。
示した図。
る第2の漏水位置の検出を示した図。
Claims (8)
- 【請求項1】 地盤の凹所と該凹所に沿った該地盤上に
敷設され遮水処理が施された遮水部とを備える遮水構造
物の前記凹所から前記地盤への漏水を検出するための漏
水検出装置であって、 前記遮水部に隣接して前記地盤に配置された複数の点電
極と、 前記凹所に配置された凹所電極と、 前記点電極と前記凹所電極の間に電流を流すための電源
と、 前記凹所から前記地盤への漏水により生じる漏洩電流を
測定するための電流測定手段と、 電極切換手段と、 前記凹所電極と前記各点電極の間において異なった漏洩
電流経路を形成させるための制御手段とを備え、 前記漏洩電流経路に流れる前記漏洩電流の前記遮水部に
わたった電流分布により漏水箇所を検出することを特徴
とする漏水検知装置。 - 【請求項2】 前記電極切換手段は、前記凹所電極と複
数の前記点電極のうちの1つを切換接続して複数の前記
漏洩電流経路を形成することを特徴とする請求項1に記
載の漏水検知装置。 - 【請求項3】 前記漏水検知装置は、さらに基準電極を
備えており、漏水箇所の検出を漏洩電流と、前記凹所電
極と前記基準電極の間に流れる電流との下記式(1) 【数1】 により与えられる比(K)を用いて行うことを特徴とす
る請求項2に記載の漏水検知装置(式(1)中、Iは、
漏洩電流であり、Irは、前記凹所電極と前記基準電極
の間に流れる電流を示す。)。 - 【請求項4】 前記電極切換手段は、前記凹所電極と前
記点電極の間で複数の前記漏洩電流経路を並列に形成す
ることを特徴とする請求項1に記載の漏水検知装置。 - 【請求項5】 地盤の凹所と該凹所に沿った該地盤上に
敷設され遮水処理が施された遮水部とを備えた遮水構造
物の前記凹所から前記地盤への漏水を検出するための漏
水検出方法であって、 前記遮水部に隣接して前記地盤に配置された複数の点電
極と、前記凹所に配置された凹所電極と、前記点電極と
前記凹所電極の間に電流を流すための電源と、前記凹所
から前記地盤への漏水により生じる漏洩電流を測定する
ための電流測定手段と、電極切換手段と、前記電極切換
手段を制御するための制御手段とを備えた漏水検知装置
を用い、 前記遮水部から前記地盤への漏水時に前記凹所電極と前
記各点電極の間において複数の漏洩電流経路を形成さ
せ、 複数の前記漏洩電流経路に流れる漏洩電流を前記遮水部
に沿った領域において測定し、 前記漏洩電流経路に流れる前記漏洩電流の前記遮水部に
わたった電流分布により漏水箇所を検出することを特徴
とする漏水検知方法。 - 【請求項6】 複数の前記漏水経路を前記凹所電極と複
数の前記点電極のうちの1つの間で形成するように前記
電極切換手段を駆動することを特徴とする請求項5に記
載の漏水検知方法。 - 【請求項7】 前記漏水検知装置は、さらに基準電極を
備えており、漏水箇所の検出を漏洩電流と、前記凹所電
極と前記基準電極の間に流れる電流との下記式(1) 【数2】 により与えられる比(K)を用いて行うことを特徴とす
る請求項5に記載の漏水検知方法(式(1)中、Iは、
漏洩電流であり、Irは、前記凹所電極と前記基準電極
の間に流れる電流を示す。)。 - 【請求項8】 複数の前記漏洩電流経路を、前記凹所電
極と前記点電極の間に並列に形成するように前記電極切
換手段を駆動することを特徴とする請求項5に記載の漏
水検知方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31775099A JP3233398B2 (ja) | 1999-11-09 | 1999-11-09 | 漏水検知装置及び漏水検知方法 |
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---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001133353A true JP2001133353A (ja) | 2001-05-18 |
JP3233398B2 JP3233398B2 (ja) | 2001-11-26 |
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ID=18091630
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3233398B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003075283A (ja) * | 2001-09-04 | 2003-03-12 | Nishimatsu Constr Co Ltd | 漏水検知システムおよび漏水検知方法 |
JP2005185987A (ja) * | 2003-12-26 | 2005-07-14 | Nishimatsu Constr Co Ltd | 遮水構造物および漏水検知方法 |
CN118463055A (zh) * | 2024-07-10 | 2024-08-09 | 新疆鼎诚检测科技有限责任公司 | 埋地钢制管道的泄漏点检测系统及方法 |
-
1999
- 1999-11-09 JP JP31775099A patent/JP3233398B2/ja not_active Expired - Fee Related
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