JP2003344210A - 漏水位置検知装置及びその方法 - Google Patents

漏水位置検知装置及びその方法

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JP2003344210A
JP2003344210A JP2002150504A JP2002150504A JP2003344210A JP 2003344210 A JP2003344210 A JP 2003344210A JP 2002150504 A JP2002150504 A JP 2002150504A JP 2002150504 A JP2002150504 A JP 2002150504A JP 2003344210 A JP2003344210 A JP 2003344210A
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Takeshi Arai
健 荒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】測定対象の電気伝導度の高低に関係無く、漏水
発生位置の近傍で必ず漏水の影響による電位異常を検知
でき、漏水発生位置を検出する精度を向上させることが
できる漏水位置検知装置及びその方法を提供する。 【解決手段】地盤に形成した窪み1aに電気的絶縁体の
遮水工2を敷設する遮水工構造物1と、遮水工2の上側
を移動自在に設置した印加電極3と、遮水工2の外側で
ある地盤側に設置した接地電極5と、印加電極3と接地
電極5との間に電圧を印加するための電源6と、印加電
極3に隣接する点電極TL,TRを用いて、点電極間の
電位差を測定する電位差測定装置9と、測定した電位差
を印加電極3の移動位置と共に記録する記録手段12を
備え、記録した電位差及び印加電極3の位置から遮水工
構造物1の漏水位置を検知することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂や合成ゴ
ムなどの電気的絶縁性を有する材料からなる遮水工を敷
設して人工的に造られた貯水池、水路、或いは管理型一
般廃棄物最終処分場及び管理型産業廃棄物最終処分場な
どの遮水工構造物に関し、遮水工構造物の遮水工に生じ
る漏水の発生位置を検知する漏水位置検知装置及びその
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】貯水池、水路、或いは管理型一般廃棄物
最終処分場及び管理型産業廃棄物最終処分場などの遮水
工構造物は、合成樹脂や合成ゴムなどの電気的絶縁性を
有する材料からなる遮水工を地盤の窪みに敷設して人工
的に造られている。
【0003】かかる遮水工構造物は、遮水工に亀裂など
の破損が生じると、破損箇所より地盤側へ漏水する。例
えば、管理型一般廃棄物最終処分場の場合、遮水工が破
損した状態で放置すると、汚染液が漏水して近隣を汚染
し、或いは地下水を汚染して公害問題を引き起こしてし
まう。そこで、遮水工を用いた遮水工構造物は、漏水
(あるいは遮水工の破損)の発生及び発生位置を早期に
検知して破損箇所を補修する必要がある。
【0004】従来このような遮水工の漏水部の検知方法
として、遮水工構造物の内部に設置した単一の移動式電
極と測定対象である遮水工構造物から離れた位置に設置
した接地電極との間に電圧を印加し、この間に流れる電
流を測定し、各測定点における測定電流の大きさから漏
水位置を検知する方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、廃棄物の埋
立が進行して処分場の電気伝導度が上昇すると、接地電
極と処分場内の電極間に流れる電流の大きさが漏水発生
箇所との距離によって変化せず、漏水発生位置を検出す
る精度を向上させる上での障害となっていた。
【0006】また、廃棄物処分場の搬入道路や浸出水排
水管のように処分場内外を電気的に短絡する構造物があ
ると、電流測定による漏水検知では、微小な大きさの漏
水を検知することができない。
【0007】更に、供用開始前の電気伝導度が低い状態
にあっても、測定電極表面の接触抵抗の違いによって測
定結果が異なってしまうため、測定誤差が大きく漏水位
置が確認できない。
【0008】以上から本発明は、前記問題点に鑑みてな
されたものであり、測定対象の電気伝導度の高低に関係
無く、漏水位置の近傍で必ず漏水の影響による電位異常
を検知でき、漏水位置を検出する精度を向上させること
ができる漏水位置検知装置及びその方法を提供すること
を技術的課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、本発明の漏水位置検知装置及びその方法は、以下に
示す手段を採用した。すなわち、本発明の漏水位置検知
装置は、地盤に形成した窪みに電気的絶縁体の遮水工を
敷設する遮水工構造物と、前記遮水工の上側を移動自在
に設置した印加電極と、前記遮水工の外側である前記地
盤側に設置した接地電極と、前記印加電極と前記接地電
極との間に電圧を印加するための電源と、前記印加電極
に隣り合って設けられた2個の点電極を用いて、この点
電極間の電位差を測定する電位差測定装置と、前記測定
した電位差を前記印加電極の移動位置と共に記録する記
録手段を備え、前記記録した電位差及び前記印加電極の
位置から前記遮水工構造物の漏水位置を検知することを
特徴とする。
【0010】この構成によれば、印加電極を移動させな
がら各測定点毎に、印加電極に隣り合う点電極間の電位
差を測定し、この電位差の高低による変化を各測定点毎
に記録することで、測定点から見てどちらの方向に漏水
が発生しているかが分かり、遮水工構造物内の漏水位置
を特定することができる。また、電極間の電位差測定に
より漏水を検知するので、測定対象の電気伝導度の高低
に関わらず、印加電極から点対称の位置にある1対の電
位測定電極を用いれば、漏水の近傍で必ず漏水の影響に
よる電位異常を検知できる。更に、搬入道路のような処
分場の上下を短絡する経路があっても印加電極から離れ
た位置であれば、その影響がどの測点でも一様となり、
漏水の影響が小さい。
【0011】また、この構成によれば、検知方法が従来
のように電流測定ではなく、印加電極に隣り合う点電極
間の電位差を測定することで、印加する電圧が10V程
度であっても複数個の漏水位置を精度良く検知すること
ができる。更に、遮水工構造物内に印加する電圧を10
V程度に抑制することができるので、感電事故を防止で
きる。
【0012】本発明の漏水位置検知装置は、前述した必
須の構成要素からなるが、その構成要素が具体的に以下
のような場合であっても成立する。すなわち、本発明の
漏水位置検知装置において、前記電位差測定装置は、前
記電位差測定用点電極の電位の高低差を判別する差動回
路を有する構成のものも例示できる。
【0013】この例示によれば、従来の電位差計とは異
なり、差動回路が2つの点電極のうちどちらの点電極の
電位が高いか知ることができ、かつ測定時の印加電極の
位置から漏水の存在する方向を知ることができる。
【0014】また、本発明の漏水位置検知装置におい
て、前記電位差測定装置は、前記電位差に混入する外乱
を除去するフィルター回路を有する構成のものも例示で
き、このフィルター回路により高周波ノイズや自然電位
等の外乱を除去することで、漏水位置を検出する精度を
向上させることができる。また、印加電極に隣接して一
対の電位測定用の点電極を設ける構成にしたことで、高
周波電流や自然電流の影響をある程度除去できる。
【0015】更に、本発明の漏水位置検知装置におい
て、前記印加電極を中心に所定距離離れた位置に前記電
位差測定用点電極を保持する保持手段を有する構成のも
のも例示でき、この保持手段により印加電極が移動する
際も点電極の間隔を常に同一に保持することができる。
結果として、測定精度を向上させることができる。
【0016】なお、前記電源は、交流電源であっても、
交替直流電源であってもよい。また、前記遮水工は電気
的絶縁性を有する材質である合成樹脂や合成ゴムが例示
できる。更に、前記記録手段は、この電位差の記録をC
RT等の表示装置に表示し、プリンタ等印字装置に印字
することで、漏水位置を視覚的に捕らえることができ
る。
【0017】更にまた、本発明の漏水位置検知方法は、
地盤に形成した窪みに電気的絶縁体の遮水工を敷設する
遮水工構造物とし、前記遮水工の上側に印加電極を設置
し、前記印加電極に隣り合って2個の点電極を設置し、
前記遮水工の外側である前記地盤側に接地電極を設置
し、前記印加電極と前記接地電極との間に電圧を印加
し、前記遮水工構造物内において前記印加電極及び前記
点電極を移動させると共に、前記点電極間の電位差を測
定し、測定した前記電位差及び前記印加電極の位置から
前記遮水工構造物の漏水位置を検知することを特徴とす
る。以上の構成は、可能な限り互いに組み合わせること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
漏水位置検知装置を図1のブロック図に基づいて詳細に
説明する。なお、遮水工構造物1は管理型廃棄物最終処
分場の場合として説明する。
【0019】[漏水位置検知装置の構成]遮水工構造物
1は、図1に示すように、地盤に形成した窪み1aに遮
水工2を敷設したものである。そして、遮水工2は電気
的絶縁性を有する合成樹脂で形成されている。
【0020】実施の形態に係わる漏水位置検知装置は、
例えば簡易型の竣工検査用漏水位置検知装置であり、処
分場内の上側を移動可能な印加電極3と、接地電極5
と、交流電源6と、前記印加電極3を中心とする点対称
の位置に一対の電位測定用の点電極TL,TRと、点電
極TL,TR間の電位差を測定する電位差測定装置9
と、記録手段であるデータ収録装置12と、で構成され
ている。なお、印加電極3は、図2の遮水工構造物1の
平面図に示すように、測線A,B,Cに沿ってそれぞれ
左から右へ移動する。この場合、点電極TL,TRは測
線A,B,Cに対して直交するように配置され、移動方
向に向かって左側の点電極を「TL」、右側の点電極を
「TR」と表示する。また、点電極TL,TRは保持手
段であるスペーサ4により印加電極3と共に一体固定さ
れており、印加電極3に同期して移動する際に、点電極
TL,TR間の距離が同一間隔に保持されるようになっ
ている。
【0021】接地電極5は、印加電極3及び遮水工構造
物1から離れた地盤に設けられている。なお、この接地
電極5は、地盤との接触抵抗の大きさに応じて1本だけ
でなく複数本の接地電極を遮水工構造物1周辺に分散し
て設置することも例示でき、接触抵抗の大きさに抗して
測定精度の向上を図ることができる。
【0022】交流電源6は、所定の周波数の正弦波信号
を発振器7により作成し、電力増幅回路8で所定の電圧
(10V程度)に増幅する。そして、電力増幅回路8
は、電力増幅回路8の一端子8aを介して印加電極3に
接続すると共に、電力増幅回路8の一端子8bを介して
接地電極5に接続することで、印加電極3と接地電極5
の間に、電圧を印加する。
【0023】電位差測定装置9は、差動回路10と位相
検波回路11で構成される。そして、差動回路10は、
電位測定用の点電極TL,TRとそれぞれの端子10
a,10bを介して接続し、点電極TLの電位と点電極
TRの電位との電位差を測定する。また、位相検波回路
11は差動回路10と接続すると共に、電力増幅回路8
の端子8cを介して交流電源6と接続することによりフ
ィルター回路を構成し、処分場への印加電圧の周期と位
相について信号を取得し、差動回路10が測定した電位
差から自然界の直流電圧や高周波電圧のノイズ成分を除
去する。更に、位相検波回路11は端子11bを介して
データ収録装置12と接続し、測定点毎の電位差(デー
タ)をデータ収録装置12に送信する。そして、データ
収録装置12は、電位差を測定点毎に記録する。
【0024】なお、電源は、交替直流電源であっても交
流電源であってもよいが、交流電源6の場合、後述の差
動回路10や位相検波回路11などの回路技術を利用す
る際に有利であるので、この実施の形態の電源は交流電
源6を使用した場合について述べる。そして、交流電源
6の場合、電位差測定装置9は、簡単に電位差だけでな
くどちらの電極側が高電位かを求められる差動回路10
とすることができる。この時、印加電極3と両側にある
点電極TL,TR間の電位差を、それぞれ2つの電位差
計で別個に測定し、それらの電位測定値の差をとっても
よい。
【0025】[電位差の測定手順]電力増幅回路8に接
続された印加電極3と処分場(遮水工構造物1)外の接
地電極5の間に電圧が印加されると、遮水工2に漏水が
ない場合には、印加電極3を中心として放射状に電流が
流れ、処分場内の等電位線は印加電極3を中心とする同
心円状となる。
【0026】一方、印加電極3の周辺の遮水工2に漏水
が存在すると、等電位線は漏水部分の電位の影響を受け
て歪んだ形状となる。
【0027】ここで、印加電極3を高電位とし、接地電
極5を低電位として説明する。前述のように、遮水工2
に漏水が存在する場合、漏水に近い点電極(電位測定電
極)TL,TRの電位は、漏水から遠い電位測定電極T
L,TRよりも低い電位となる。そこで、保持手段4で
印加電極3から等距離に設置された電位測定電極TLと
TRの電位差を差動回路10で測定すると、電位測定電
極TL,TRの測定電位の正負から、どちらの電位測定
電極TL,TRが漏水に近いか判断することができる。
【0028】この差動回路10の測定結果には、自然電
流や高調波電流などノイズ成分が含まれている。そこ
で、電源装置6の電力増幅回路8の端子8cから位相検
波回路11の端子11aを接続し、印加電圧の周期およ
び位相を参照することにより、差動回路10の測定結果
から印加電圧の周期と位相が異なる成分を除去する。こ
のように位相検波回路11を採用することにより、差動
回路10だけで電位差を測定するよりも、安定した正確
な測定結果を得ることができる。
【0029】そして、電位差測定装置9は測定点毎の電
位差を+−のデータと共にデータ収録装置12に送信
し、データ収録装置12は、電位差を測定点毎に記録す
る。なお、この実施の形態では、図3の測定結果のグラ
フ図に示すように、左側の点電極TLの電位が大きい場
合は、電位差は+側に表示され、右側の点電極TRの電
位が大きい場合は、電位差は−側に表示される。
【0030】[電位差による漏水発生位置の検知]次
に、漏水位置検知装置で測定し記録した結果(測定点毎
の電位差の変位)に基づき漏水位置の検知を説明する。
なお、図3は、図2の測定位置の配置図に対応する電位
差をグラフ図に表したものであり、横方向に測線A,
B,Cが記入され、縦方向に測点1〜15が記入されて
いる。そして、左側点電極TL及び右側点電極TRの測
定位置は、例えば、横方向の測線Aと縦方向の測点1の
場合、左側点電極TLA1,右側点電極TRA1と表示
するものとする。
【0031】また、測線Aラインの「1」から測線Cラ
インの「15」まで進む場合、測線方向は図2の測線A
ライン上を左から右へ「1」〜「15」まで進んだ後、
ラインを1段下の測線Bラインに変えて同様に左から右
に、更に1段下の測線Cラインに変えて同様に左から右
に進むこととする。なお、図3は測線上の印加電極3に
対して直交するように隣り合う2個の点電極間で測定し
た電位差を表示したグラフ図である。そして、図3の測
定結果の座標では、それぞれの測線に合わせて電位差を
図示したもので、それぞれの横軸(測線)の上側が正で
下側が負であることを示している。
【0032】そして、図2に示すように、遮水工構造物
1内に漏水が4箇所(L1,L2,L3,L4)発生し
た場合について、測線A,B,Cに沿って印加電極3を
移動させ、測点「1」〜「15」毎に測定結果を記録す
ると、図3に示すグラフ図となる。
【0033】図3の測線Aでは、右側点電極TRA4
(測点4)で負のピークとなり、左側点電極TLA8
(測点8)で正のピークとなり右側点電極TRA13
(測点13)で低い負のピークをとる。
【0034】次に、図3の側線Bでは、左側点電極TL
B4(測点4)で正のピークとなり、右側点電極TRB
7(測点7)及び右側点電極TRB13(測点13)で
負のピークとなる。
【0035】一方、図3の測線Cでは、左側点電極TL
C4(測点4)、左側点電極TLC13(測点13)で
正のピークをとり、右側点電極TRC7(測点7)で負
のピークとなる。
【0036】このように、ピークが生じている測点番号
が同じで、隣り合った測線で正負が異なる部分、即ち図
3で測線から漏水が存在する方向を示した矢印が向かい
合う箇所に漏水が存在することがわかる。また、この図
3のピークの正負と大きさから漏水の存在する方向と近
さがわかる。
【0037】更に、この実施の形態において、図3は測
線が直線の場合について示しているが、遮水工構造物1
内の座標が明確で、一対の電位測定の設置方向が明確で
あれば、同様に漏水の存在方向と近さを判断できる。更
にまた、複数の測線を設定して同様の測定を行うことに
より漏水の位置を特定することができる。
【0038】また、別の実施の形態として、電位差測定
用の点電極を測線に対して平行に使用した場合を次に説
明する。なお、この実施の形態の場合、2つの点電極
は、測線の移動方向に向かい印加電極を挟んで前方側と
後方側に等間隔で保持される。そして、前方側の点電極
を「TF」、後方側の点電極を「TB」と表示する。ま
た、点電極TF,TRは前述の実施の形態と同様に保持
手段であるスペーサ4により印加電極3と共に一体固定
されており、印加電極3に同期して移動する際に、点電
極TFL,TB間の距離が同一間隔に保持されるように
なっている。
【0039】そして、図2に示すように、遮水工構造物
1内に漏水が4箇所(L1,L2,L3,L4)発生し
た場合について、測線A,B,Cに沿って印加電極3を
移動させ、測点「1」〜「15」毎に測定結果を記録す
ると、図4に示すグラフ図となる。
【0040】そして、図4中の矢印で示すように、測線
Aでは、測点4,測点8,測点13で正から負に測定値
が変わっている。また、測線Bでは、測点4,測点7,
測点13で正から負に測定値が変わっている。更に、測
線Cでは、測点4,測点7,測点13で正から負に測定
値が変わっている。従って、これら矢印で示す部分の近
傍に漏水が存在することが分かる。
【0041】また、本発明の漏水位置検知装置におい
て、前記電位差測定装置は、前記電位差に混入する外乱
を除去するフィルター回路を有する構成のものも例示で
き、このフィルター回路により高周波ノイズや自然電位
等の外乱を除去することで、漏水位置を検出する精度を
向上させることができる。また、印加電極に隣接して一
対の電位測定用の点電極を設ける構成にしたことで、高
周波電流や自然電流の影響をある程度除去できる。
【0042】更に、記録手段は、この電位差の記録をC
RT等の表示装置に表示し、プリンタ等印字装置に印字
することで、漏水位置を視覚的に捕らえることができ
る。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、印加電極を移動させな
がら各測定点毎に、印加電極に隣り合う点電極間の電位
差を測定し、この電位差の高低による変化を各測定点毎
に記録することで、測定点から見てどちらの方向に漏水
が発生しているかが分かり、遮水工構造物内の漏水位置
を特定することができる。また、電極間の電位差測定に
より漏水を検知するので、供用開始前の電気伝導度が低
い状態にあっても、電気伝導度の高低に関わらず、印加
電極から点対称の位置にある1対の電位測定電極を用い
れば、漏水の近傍で必ず漏水の影響による電位異常を検
知できる。更に、搬入道路のような処分場の上下を短絡
する経路があっても印加電極から離れた位置であれば、
その影響がどの測点でも一様となり、漏水の影響が小さ
い。
【0044】また、本発明によれば、検知方法が従来の
ように電流測定ではなく、印加電極に隣り合う点電極間
の電位差を測定することで、印加する電圧が10V程度
であっても複数個の漏水位置を精度良く検知することが
できる。更に、遮水工構造物内に印加する電圧を10V
程度に抑制することができるので、感電事故を防止でき
る。
【0045】従って、本発明は複数の漏水位置が存在し
ても確実に漏水位置を区別して検知することができ、漏
水発生位置を検出する精度を向上させることができる漏
水位置検知装置及びその方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遮水工構造物の側断面図である。
【図2】遮水工構造物の平面図である。
【図3】電位差の測定結果を表示した座標図であり、測
線に対して直交するように印加電極と隣り合う電位差測
定用の点電極を設けた場合を示す。
【図4】電位差の測定結果を表示した座標図であり、測
線に対して平行になるように印加電極と隣り合う電位差
測定用の点電極を設けた場合を示す。
【符号の説明】
1…遮水工構造物 1a…窪み 2…遮水工 3…印加電極 4…保持手段(スペーサ) 5…接地電極 6…交流電源 7…発振器 8…遠慮区増幅装置 9…電位差測定装置 10…差動回路 11…位相検波回路 12…記録手段(データ収録装置)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地盤に形成した窪みに電気的絶縁体の遮水
    工を敷設する遮水工構造物と、 前記遮水工の上側を移動自在に設置した印加電極と、 前記遮水工の外側である前記地盤側に設置した接地電極
    と、 前記印加電極と前記接地電極との間に電圧を印加するた
    めの電源と、 前記印加電極に隣り合って設けられた2個の点電極を用
    いて、この点電極間の電位差を測定する電位差測定装置
    と、 前記測定した電位差を前記印加電極の移動位置と共に記
    録する記録手段を備え、 前記記録した電位差及び前記印加電極の位置から前記遮
    水工構造物の漏水位置を検知することを特徴とする漏水
    位置検知装置。
  2. 【請求項2】前記電位差測定装置は、前記電位差測定用
    点電極の電位の高低差を判別する差動回路を有する請求
    項1に記載の漏水位置検知装置。
  3. 【請求項3】前記電位差測定装置は、前記電位差に混入
    する外乱を除去するフィルター回路を有する請求項1ま
    たは2に記載の漏水位置検知装置。
  4. 【請求項4】前記印加電極を中心に所定距離離れた位置
    に前記電位差測定用点電極を保持する保持手段を有する
    請求項1から3のいずれかに記載の漏水位置検知装置。
  5. 【請求項5】地盤に形成した窪みに電気的絶縁体の遮水
    工を敷設する遮水工構造物とし、 前記遮水工の上側に印加電極を設置し、 前記印加電極に隣り合って2個の点電極を設置し、 前記遮水工の外側である前記地盤側に接地電極を設置
    し、 前記印加電極と前記接地電極との間に電圧を印加し、 前記遮水工構造物内において前記印加電極及び前記点電
    極を移動させると共に、前記点電極間の電位差を測定
    し、 前記測定した電位差を前記印加電極の移動位置と共に記
    録し、 前記記録した電位差及び前記印加電極の位置から前記遮
    水工構造物の漏水位置を検知することを特徴とする漏水
    位置検知方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105044156A (zh) * 2015-07-08 2015-11-11 武汉大学 一种电模拟渗流测试系统及方法
CN109440777A (zh) * 2018-11-23 2019-03-08 中国人民解放军63926部队 地下结构混凝土施工缝渗漏超前监测预警装置及施工方法

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