JP2001132758A - 合成樹脂製保持器及び合成樹脂製保持器成形用金型 - Google Patents

合成樹脂製保持器及び合成樹脂製保持器成形用金型

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JP2001132758A
JP2001132758A JP31390599A JP31390599A JP2001132758A JP 2001132758 A JP2001132758 A JP 2001132758A JP 31390599 A JP31390599 A JP 31390599A JP 31390599 A JP31390599 A JP 31390599A JP 2001132758 A JP2001132758 A JP 2001132758A
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surface portion
curved surface
mold
synthetic resin
pocket
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Yoshihiro Sato
佳宏朗 佐藤
Yasuyuki Muto
泰之 武藤
Tatsunobu Momono
達信 桃野
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NSK Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/38Ball cages
    • F16C33/41Ball cages comb-shaped
    • F16C33/412Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages
    • F16C33/414Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock comb cages
    • F16C33/416Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock comb cages made from plastic, e.g. injection moulded comb cages
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポケット9の内周面と玉5の転動面との間の
隙間14に潤滑剤を取り込み易くして、保持器音の発生
を抑えられる形状を、射出成形のみで加工可能にして、
コスト低減を図る。 【解決手段】 ポケット9の開口周縁部に、射出成形に
より面取り13a、13aを形成する。この面取り13
a、13aは、それぞれ凹曲面部27と凸曲面部28と
から成る。このうちの凹曲面部28、28の存在に基づ
き、玉5の転動に伴って隙間14内に入り込もうとする
潤滑剤が、上記開口周縁部で掻き取られにくくなる。そ
して、上記隙間14内に十分な潤滑剤を取り込める。
又、凹曲面部27、27の存在に基づき、射出成形用の
金型にシャープエッヂを形成する必要をなくして、この
金型の製造容易化と耐久性確保とを図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種回転装置の回
転部分を支持する為の玉軸受を構成する複数の玉を転動
自在に保持する合成樹脂製保持器、並びにこの様な合成
樹脂製保持器を成形する為の金型の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】各種回転装置の回転部分を支持する為
に、例えば図9に示す様な玉軸受が広く使用されてい
る。この玉軸受は、外周面に内輪軌道1を有する内輪2
と、内周面に外輪軌道3を有する外輪4とを同心に配置
し、上記内輪軌道1と外輪軌道3との間に、それぞれが
転動体である複数個の玉5、5を転動自在に設けて成
る。これら複数個の玉5、5は、保持器6により転動自
在に保持している。上記外輪4の軸方向両端部(図9の
左右両端部)内周面には、それぞれ円輪状のシールド板
7、7の外周縁を係止して、上記玉5、5設置部分に存
在するグリースが外部に漏洩したり、或は外部に浮遊す
る塵芥等の異物がこの設置部分に進入したりするのを防
止している。尚、この様な非接触型のシールド板7、7
に代えて、接触型のシール板を使用する場合もある。
【0003】上記保持器6として一般的には、図10〜
11に示す様な冠型保持器を使用している。この冠型保
持器は、ポリアミド、ポリ四弗化エチレン(PTF
E)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリア
セタール等の滑り易い合成樹脂により構成したもので、
円環状の主部8と、この主部8の軸方向片面(図10の
表裏方向表面、図11の上下方向上面)に等間隔に設け
られた複数のポケット9、9とを備える。これら各ポケ
ット9、9は、互いに間隔をあけて配置された1対の弾
性片10、10と、上記主部8の軸方向片面でこの1対
の弾性片10、10の間部分に設けられた凹面部11、
11とから構成している。そして、各ポケット9、9に
玉5、5(図9)を1個ずつ、転動自在に保持する。
【0004】上記各玉5、5は、各ポケット9、9を構
成する1対ずつの弾性片10、10の先端縁同士の間隔
を弾性的に押し広げつつ、これら1対の弾性片10、1
0の間に押し込む事により、上記各ポケット9、9内に
保持する。この作業は、上記各玉5、5を前記内輪軌道
1と外輪軌道3との間に挿入し、これら各玉5、5を円
周方向等間隔に配置した後に行なう。即ち、上記内輪軌
道1と外輪軌道3との間に設けられた玉5、5に向けて
保持器6を押し付け、この保持器6のポケット9、9内
に玉5、5を抱き込む。上記保持器6は、この様に上記
各ポケット9、9内に玉5、5を抱き込む事により、こ
れら各玉5、5を前記内輪軌道1と外輪軌道3との間
に、転動自在に保持する。
【0005】保持器6を組み込んだ玉軸受の基本構成は
上述の通りであるが、この玉軸受の運転時に保持器音と
呼ばれる振動並びに騒音が発生するのを防止する為に
は、玉5、5に対する保持器6の動き量を小さくすると
共に、これら各玉5、5の転動面と上記各ポケット9、
9の内面との間の微小隙間内に潤滑剤を効率良く取り込
む必要がある。この様な要求を満たす合成樹脂製保持器
として、特開平10−82424号公報には、図12に
示す様な構造が記載されている。
【0006】この従来の第2例の保持器6aは、上記第
1例の保持器6と同様に、合成樹脂製で円環状の主部8
と、この主部8の円周方向複数個所に設けられ、その内
側に玉5を1個ずつ転動自在に保持する複数個のポケッ
ト9とを備える。特に、本例の保持器8aの場合には、
図12に一点鎖線で囲んで示した、各ポケット9の開口
周縁部12、12に、断面円弧状の面取り13、13
を、上記開口周縁部12、12の全長に亙って、或は部
分的に施している。この様な従来構造の第2例の保持器
6aの場合には、上記玉5の転動に伴って周囲空間から
この玉5の転動面と1対の弾性片10、10(図10〜
11)の片側面及び凹面部11との間の隙間14内に入
り込もうとする潤滑剤が、上記開口周縁部12、12部
分であまり掻き取られる事なく、上記隙間14内に効率
良く入り込む。この為、上記1対の弾性片10、10の
片側面及び凹面部11と玉5の転動面との間の隙間14
に十分な量の潤滑剤が取り込まれ、しかもこの隙間14
内に潤滑剤を長時間に亙り保持できる。この結果、保持
器6aと玉5との滑り接触部分の摩擦振動を十分に抑制
できて、保持器音と呼ばれる振動や騒音を誘発する可能
性が低くなる。
【0007】この様に構成され作用する、従来構造の第
2例の保持器6aの製造を能率良く行なう為には、図1
2の様な断面形状を有する保持器6aの製造を、射出成
形のみで行なう事が好ましい。ところで、保持器6aを
合成樹脂により射出成形する作業は、図13〜14に示
す様な金型装置15を使用して行なう。この金型装置1
5は、第一、第二の金型素子16、17を互いに同心に
配置し、これら両金型16、17の周面同士の間に、射
出成形用のキャビティ18を設けている。そして、この
キャビティ18の一端開口を第三の金型素子19により
塞ぐと共に、このキャビティ18の他端開口から第四の
金型素子20を、密に挿入している。
【0008】保持器6aを合成樹脂により射出成形する
場合には、これら第一〜第四の金型素子16、17、1
9、20を図13に示す位置に配置し、これら各金型素
子16、17、19、20同士の間に、形成すべき保持
器6aの外面形状に合致する内面形状を有するキャビテ
ィ18を設けた状態で、このキャビティ18内に溶融し
た熱可塑性樹脂を送り込む。そして、この熱可塑性樹脂
が冷却固化した後、上記各金型素子16、17、19、
20を分離して、保持器6aを取り出す。この際、この
保持器6aに設けた弾性片10、10(図9〜10)
は、弾性変形しつつ、上記第四の金型素子20と分離す
る。
【0009】上述の様な金型装置15を使用して図12
に示す様な保持器6aを造る場合、面取り13、13の
形状を射出成形のみで加工する場合には、上記第四の金
型素子20として、図15〜16に示す様な形状のもの
を使用する必要がある。この図15〜16に示した第四
の金型素子20のうちで各ポケット9、9(図10〜1
2)を形成する部分は、これら各ポケット9、9の軸方
向(図15の上下方向)中間部に対応する部分に設けた
型側中間凸曲面部21と、この型側中間凸曲面部21の
両側縁部に形成した、断面形状が小さな曲率半径を有す
る円弧形である、型側凹曲面部22、22とから成る。
このうちの型側中間凸曲面部21は、上記各ポケット
9、9の軸方向中間部に位置する中間凹曲面部23(図
12参照。尚、主部8部分では、この中間凹曲面部23
と前記曲面部11とが一致している。)を形成する為の
ものである。又、上記各型側凹曲面部22、22は、上
記中間凹曲面部23の両側縁部の面取り13、13(図
12参照)を形成する為のものである。
【0010】この図15〜16に示す様な形状を有する
第四の金型素子20を組み込んだ金型装置15(図13
〜14)を使用すれば、図12に示す様な保持器6aの
面取り13の形状を、射出成形のみで加工できる。とこ
ろが、図15〜16に示す様な形状を有する第四の金型
素子20は、端縁部に鋭い端縁(シャープエッヂ)が存
在する為、この様な第四の金型素子20を造る事が難し
く、仮に造れたとしても、上記端縁部分が早期に疲労破
損したり、或はだれる(摩耗する)為、上記金型装置1
5の耐久性が乏しくなる。この結果、得られる保持器6
aの製造コストが嵩む事が避けられない。
【0011】この様な事情に鑑みて従来は、図12に示
す様な保持器6aを造るのに、図17に示す様な第四の
金型素子20aを使用して、図18に示す様な断面形状
を有する保持器素子24を形成した後、この保持器素子
24にバレル加工を施して、上記保持器6aを得てい
た。上記第四の金型素子20aは、型側中間凸曲面部2
1の両側縁部に、それぞれ断面形状が直線状である、型
側円すい面部25、25を形成したものである。この様
な第四の金型素子20aを使用して、図18に示す様
に、中間凹曲面部23の両側に円すい面部26、26を
有する上記保持器素子24を形成した後、この保持器素
子24にバレル加工を施す事により、上記中間凹曲面部
23と上記各円すい凸面部26、26との連続部を丸
め、面取り13、13を有する上記保持器6aとする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に、従来から
知られた、ポケット9内に潤滑剤を効率良く取り込める
形状を有する保持器6aの場合には、面取り13の形状
を射出成形のみで加工する事が難しく、バレル加工を併
用せざるを得なかった。この為、加工工程が増える分だ
け、製造コストが嵩む事が避けられなかった。本発明
は、この様な事情に鑑みて、十分な耐久性を有する金型
を使用する事により、バレル加工を不要にして射出成形
のみで加工する事ができ、しかもポケット内に潤滑剤を
効率良く取り込める、合成樹脂製保持器及びこの合成樹
脂製保持器を造る為の金型を実現すべく発明したもので
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の合成樹脂製保持
器及び合成樹脂製保持器成形用金型のうち、請求項1に
記載した合成樹脂製保持器は、前述した従来から知られ
ている合成樹脂製保持器と同様に、合成樹脂を射出成形
する事により全体を円環状に造られ、それぞれの内側に
転動体を1個ずつ転動自在に保持する為のポケットを、
円周方向複数個所に設けている。そして、少なくともこ
れら各ポケットの開口部の少なくとも一部に、面取りが
施されている。特に、本発明の合成樹脂製保持器に於い
ては、この面取りは、上記各ポケットの開口部周縁に位
置する凹曲面部又は円筒面部と、この凹曲面部又は円筒
面部と連続し、更に、これら各ポケットの軸方向中間部
に位置する中間凹曲面部と滑らかに連続する、上記各ポ
ケットの径方向に関してこの凹曲面部又は円筒面部より
も内径側に存在する凸曲面部とから成る。
【0014】更に、請求項2に記載した合成樹脂製保持
器成形用金型は、上記各ポケットを形成する部分の内面
は、これら各ポケットの開口部周縁の凹曲面部又は円筒
面部を形成する為の型側凸曲面部又は型側円筒面部と、
これら各ポケットの軸方向中間部に位置する中間凹曲面
部を形成する為の型側凸曲面部と、この中間凹曲面部と
滑らかに連続し、更に上記凹曲面部又は円筒面部と連続
する凸曲面部を形成する為の、上記各ポケットの径方向
に関して上記型側凸曲面部又は型側円筒面部よりも外径
側に存在する型側凹曲面部とから成る。
【0015】
【作用】上述の様に構成する本発明の合成樹脂製保持器
及び合成樹脂製保持器成形用金型によれば、保持器のポ
ケットの開口周縁部に面取りを有し、このポケット内に
潤滑剤を効率良く取り込む為の構造を、金型として端縁
部にシャープエッヂのないものを使用して、しかも合成
樹脂の射出成形のみで(バレル加工を要する事なく)造
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1〜4は、本発明の実施の形態
の第1例として、本発明を合成樹脂製冠型保持器に適用
した場合に就いて示している。尚、本発明の特徴は、ポ
ケット9内に潤滑剤を効率良く取り込める構造を、バレ
ル加工を要する事なく射出成形のみで実現する為の、ポ
ケット並びに金型の形状にある。その他の部分の構造及
び作用は、前述した従来構造の場合と同様であるから、
同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略
にし、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0017】本発明の保持器6bに設けた各ポケット9
の軸方向(図1の左右方向)両端開口周縁部には、これ
ら各周縁部のほぼ全長に亙って面取り13a、13aが
施されている。本例の場合にこれら各面取り13a、1
3aは、上記各ポケット9の両端開口部周縁に位置する
凹曲面部27、27と、これら各凹曲面部27、27と
これら各ポケット9の軸方向中間部に位置する中間凹曲
面部23とを滑らかに連続させる凸曲面部28、28と
から成る。
【0018】これら各曲面部23、27、28の断面形
状の曲率半径のうち、中間凹曲面部23の曲率半径R23
は、上記各ポケット9内に玉5を転動自在に保持すべ
く、この玉5の転動面の曲率半径よりも僅かに大きくし
ている。又、上記各凸曲面部28、28の曲率半径R28
は、上記玉5の転動面に付着した潤滑剤を過剰に掻き取
る事なく、この転動面と上記各ポケット9の内面との間
の隙間14内に取り込める様に規制する。具体的には、
上記各凸曲面部28、28の曲率半径R28を、前述の特
開平10−82424号公報に記載されている様に、上
記玉5の外径の1〜20%、好ましくは2〜16%、よ
り好ましくは5〜15%の範囲に規制する。更に、上記
各凹曲面部27、27の曲率半径R27は、次述する第四
の金型素子20bの端縁部でこの凹曲面部27、27を
形成する部分にシャープエッヂが形成されない様に規制
する。具体的には、この凹曲面部27、27の開口部の
接線方向ができるだけ上記保持器6bの中心軸に平行に
近くなる様に規制する。
【0019】各ポケット9の開口周縁部に、上述の様な
各凹曲面部27、27と凸曲面部28、28とから成る
面取り13a、13aを形成した保持器6bは、前述し
た従来の保持器と同様、図13〜14に示す様な金型装
置15を使用して射出成形する。特に、本発明の保持器
6bの製造に使用する金型装置に組み込む第四の金型素
子20bのうち、上記各ポケット9を形成する部分は、
図3〜4に示す様な形状としている。即ち、上記金型素
子20bの一部で上記各ポケット9を形成する部分のう
ち、上記凹曲面部27、27(図1〜2)を形成する、
軸方向両端縁部分には、それぞれ型側凸曲面部29、2
9を形成している。又、中間部には、前記中間凹曲面部
23(図1〜2)を形成する為の型側中間凸曲面部21
を形成している。更に、この型側中間凸曲面部21と上
記各型側凸曲面部29、29との間には、上記各凸曲面
部28、28を形成する為の型側凹曲面部30、30を
形成している。尚、上記第四の金型素子20bのうちで
上記各ポケット9を形成する部分に設けた上記各曲面部
21、29、30の形状は、これら各ポケット9の内面
形状と凹凸が逆になっている以外、曲率半径に関しては
この内面形状と互いに一致している。
【0020】上述の様に構成する第四の金型素子20b
を含んで構成する前記金型装置15により射出成形す
る、上記保持器6bは、バレル加工を不要にして射出成
形のみで加工する事ができ、しかも上記各ポケット9内
に潤滑剤を効率良く取り込める。即ち、上記各ポケット
9の内面と前記玉5の転動面との間の隙間14の開口周
縁部には前記各凸曲面部28、28が存在するので、上
記玉5の転動面に付着した潤滑剤は、上記開口周縁部で
過剰に掻き取られる事なく、上記隙間14内に入り込ん
で、上記各ポケット9の内面と上記玉5の転動面との摺
接部を潤滑する。この様な本例の保持器6bのポケット
9の形状は、合成樹脂を射出成形するのみで加工でき、
射出成形後にバレル加工を施す必要がないので、加工コ
ストの低減を図れる。しかも、上記各凸曲面部28、2
8よりも端縁寄り部分に凹曲面部27、27を形成して
いる為、上記第四の金型素子20bの端縁部に位置する
上記各型側凸曲面部29、29の端縁部にシャープエッ
ヂが形成されない。この為、上記第四の金型素子20b
の加工が容易で、しかも優れた耐久性を確保できる。
又、上記各ポケット9の軸方向に関して上記各凸曲面部
28、28の外側に存在し、上記各凹曲面部27、27
により周囲を囲まれる部分は、グリース等の潤滑剤溜り
として機能し、上記玉5の転動面に潤滑剤を効率良く付
着させる為に寄与する。
【0021】次に、図5〜8は、本発明の実施の形態の
第2例を示している。図5〜6に示した本例の保持器6
cの場合には、ポケット9の軸方向両端縁部に、上述し
た第1例の場合の凹曲面部27、27(図1〜2)に代
えて、円筒面部31、31を形成している。これに合わ
せて、図7〜8に示した本例に使用する第四の金型素子
20cの場合には、上述した第1例の型側凸曲面部2
9、29(図3〜4)に代えて、型側円筒面部32、3
2を形成している。
【0022】その他の構成及び作用は、上述した第1例
の場合と同様である。尚、本例の場合には、上記各円筒
面部31、31と凸曲面部28、28との連続部、並び
に上記各型側円筒面部32、32と型側凹曲面部30、
30との連続部が、それぞれ折れ曲がっているが、この
部分が折れ曲がっている事は、潤滑剤取り込みの面から
も、上記第四の金型素子20cの耐久性確保の面から
も、特に問題とはならない。
【0023】又、図示は省略するが、本発明は、図示の
様な冠型保持器に限らず、合成樹脂を射出成形する事に
より造る転がり軸受用保持器であれば、他の形式の保持
器にも適用できる。又、面取りを構成する各曲面部の断
面形状の曲率半径は、必ずしも一定である必要はなく、
例えば楕円形状の様に、途中で曲率が変化する形状であ
っても良い。
【0024】
【発明の効果】本発明の合成樹脂製保持器及び合成樹脂
製保持器成形用金型は、以上に述べた通り構成され作用
するので、保持器音等の振動並びに騒音を抑えた転がり
軸受の低廉化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、保持器に玉を
保持した状態で示す、図11のA−A断面に相当する
図。
【図2】図1のB部拡大図。
【図3】射出成形用の金型装置を構成する第四の金型素
子の部分断面図。
【図4】図3のC部拡大図。
【図5】本発明の実施の形態の第2例を示す、図1と同
様の図。
【図6】図5のD部拡大図。
【図7】射出成形用の金型装置を構成する第四の金型素
子の部分断面図。
【図8】図7のE部拡大図。
【図9】本発明の対象となる合成樹脂製保持器を組み込
んだ転がり軸受の1例を示す断面図。
【図10】保持器を取り出して図9の右方から見た、半
部正面図。
【図11】保持器の斜視図。
【図12】従来の保持器の第2例を示す、図1と同様の
図。
【図13】保持器を射出成形する為の金型装置の1例を
示す断面図。
【図14】図13のF−F断面図。
【図15】図12に示した保持器を射出成形のみで造る
場合に使用する第四の金型素子の部分断面図。
【図16】図15のG部拡大図。
【図17】図12に示した保持器を、射出成形後にバレ
ル加工を施す事により造る場合に使用する第四の金型素
子の部分断面図。
【図18】図17に示した第四の金型素子を使用して射
出成形した保持器素子の部分断面図。
【符号の説明】
1 内輪軌道 2 内輪 3 外輪軌道 4 外輪 5 玉 6、6a、6b、6c 保持器 7 シールド板 8 主部 9 ポケット 10 弾性片 11 凹面部 12 開口周縁部 13、13a 面取り 14 隙間 15 金型装置 16 第一の金型素子 17 第二の金型素子 18 キャビティ 19 第三の金型素子 20、20a、20b、20c 第四の金型素子 21 型側凸曲面部 22 型側凹曲面部 23 中間凹曲面部 24 保持器素子 25 型側円すい面部 26 円すい面部 27 凹曲面部 28 凸曲面部 29 型側凸曲面部 30 型側凹曲面部 31 円筒面部 32 型側円筒面部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桃野 達信 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目5番50号 日本精工株式会社内 Fターム(参考) 3J101 AA02 AA32 AA42 AA52 AA62 BA25 BA50 DA14 EA32 EA36 EA37 FA32 FA44

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂を射出成形する事により全体を
    円環状に造られ、それぞれの内側に転動体を1個ずつ転
    動自在に保持する為のポケットを、円周方向複数個所に
    設け、少なくともこれら各ポケットの開口部の少なくと
    も一部に面取りが施されている合成樹脂製保持器に於い
    て、この面取りは、上記各ポケットの開口部周縁に位置
    する凹曲面部又は円筒面部と、この凹曲面部又は円筒面
    部と連続し、更に、これら各ポケットの軸方向中間部に
    位置する中間凹曲面部と滑らかに連続する、上記各ポケ
    ットの径方向に関してこの凹曲面部又は円筒面部よりも
    内径側に存在する凸曲面部とから成る事を特徴とする合
    成樹脂製保持器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した合成樹脂製保持器を
    合成樹脂を射出成形する事により造る為の合成樹脂製保
    持器成形用金型であって、各ポケットを形成する部分の
    内面は、これら各ポケットの開口部周縁の凹曲面部又は
    円筒面部を形成する為の型側凸曲面部又は型側円筒面部
    と、これら各ポケットの軸方向中間部に位置する中間凹
    曲面部を形成する為の型側中間凸曲面部と、この中間凹
    曲面部と滑らかに連続し、更に上記凹曲面部又は円筒面
    部と連続する凸曲面部を形成する為の、上記各ポケット
    の径方向に関して上記型側凸曲面部又は型側円筒面部よ
    りも外径側に存在する型側凹曲面部とから成るものであ
    る合成樹脂製保持器成形用金型。
JP31390599A 1999-11-04 1999-11-04 合成樹脂製保持器及び合成樹脂製保持器成形用金型 Pending JP2001132758A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023149266A1 (ja) * 2022-02-04 2023-08-10 Ntn株式会社 玉軸受

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023149266A1 (ja) * 2022-02-04 2023-08-10 Ntn株式会社 玉軸受

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