JP2001132087A - バルコニー用壁パネル及びバルコニー用壁パネルと床部との接合構造 - Google Patents

バルコニー用壁パネル及びバルコニー用壁パネルと床部との接合構造

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JP2001132087A
JP2001132087A JP31261099A JP31261099A JP2001132087A JP 2001132087 A JP2001132087 A JP 2001132087A JP 31261099 A JP31261099 A JP 31261099A JP 31261099 A JP31261099 A JP 31261099A JP 2001132087 A JP2001132087 A JP 2001132087A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 壁パネルに外壁仕上材を予め取り付けた状態
でバルコニーを施工することができるバルコニー用壁パ
ネル及びバルコニー用壁パネルの接合構造を提供するこ
と。 【解決手段】 壁パネル31の面材31b下端部に、延
出板34を該壁パネル31の下端から下方に延出するよ
うにして設け、壁パネル31の表面に、外壁仕上材33
を設け、外壁仕上材33の下端部33aは、壁パネル3
1の下端から下方に突出し、かつ、延出板34の下端よ
り上方に配置されていることを特徴とするバルコニー正
面壁用壁パネルを用いて上記課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルコニーの壁を
構成する壁パネルに関するものである。
【0002】
【背景の技術】住宅の構築においては、その工業化が進
み、例えば、壁や床、屋根といった構成要素を予め工場
にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを組
み立てることにより、住宅を構築するといったパネル工
法が一部に採用されている。このパネル工法において、
建物の壁を構築する場合に使用される壁パネルは、框材
を矩形枠状に組み付け、その内側に補強桟材を縦、横も
しくは縦横に組み付けてなる枠体の表裏両面に合板等の
面材を取り付けることで構成されている。
【0003】そして、例えば特開平6−57815号公
報に示すように、このようなパネル工法により、バルコ
ニーを施工する技術が知られている。すなわち、この技
術においては、パネル工法による2階建てや3階建ての
プレファブ住宅において、1階等の下層階部分の上に、
その建物本体の外壁パネルにバルコニー床パネル及びそ
の上の左右のバルコニー側面壁パネルを接合するととも
に、バルコニー正面壁パネルを接合し、これら側面壁パ
ネル及び正面壁パネルの外側面と、バルコニー床パネル
の端面とを覆うようにして、胴縁を介して外壁仕上材を
設けることにより、バルコニーを施工している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、パネ
ル工法についての工業化を進めるべく、工場等において
予め外壁仕上材(サイディング)を壁パネルに取り付け
ておき、この外壁仕上材付き壁パネルを建築現場で組み
立てることでバルコニーを施工したいという要望があっ
た。しかし、従来の技術では、以下に述べるような理由
によって、バルコニーの施工に用いられる壁パネルに外
壁仕上材を予め取り付けることができなかった。すなわ
ち、前述の通り、外壁仕上材はバルコニー床パネルの端
面を覆うようにして設けられるため、外壁仕上材を予め
壁パネルに取り付けるには、外壁仕上材の下端部が壁パ
ネルの下端から下方に突出するようにして、外壁仕上材
を壁パネルに取り付ける必要がある。しかし、壁パネル
を作業現場に運搬する際や、現場での作業の際に、この
突出部分に外力が加わることにより、該突出部分に亀裂
や割れが生じる可能性があった。特に、バルコニー用の
壁パネルは、作業現場でクレーン等で吊上げてバルコニ
ー施工場所に搬送されているので、この搬送中や設置す
る際に、外壁仕上材の突出部分が建築中の建物にぶつか
る場合があり、この場合においても、外壁仕上材に亀裂
や割れの生じる可能性があった。そして、外壁仕上材に
亀裂や割れが生じると、外壁仕上材を張り直す必要があ
り、非常に手間がかかることになるので、現状では、壁
パネルに外壁仕上材を予め取り付けることは行っていな
かった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、壁パネルに外壁仕上材を予め取り付けた状態でバル
コニーを施工することができるバルコニー用壁パネル及
びこのバルコニー用壁パネルと床部との接合構造を提供
することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載のバルコニー用壁パネルは、例えば図1及
び図3に示すように、バルコニーの壁を構成するバルコ
ニー用壁パネルであって、壁パネル11,31の表面
(面材)11b,31b下端部に、延出板14,34が
該壁パネル11,31の下端から下方に延出するように
して設けられており、前記壁パネル11,31の表面
に、外壁仕上材13,33が該壁パネル11,31の表
面11b,31bを覆うように設けられており、前記外
壁仕上材13,33の下端部13a,33aは、前記壁
パネル11,31の下端から下方に突出し、かつ、前記
延出板14,34の下端より上方に配置されていること
を特徴とする。
【0007】ここで、壁パネル11としては、框材を矩
形枠状に組み付け、その内側に補強桟材を縦、横もしく
は縦横に組み付けてなる枠体11aの表裏両面に合板等
の面材11b,11cを取り付けることで構成されてい
るものが一般的である。また、このような壁パネルを複
数枚連結した壁パネル31もある。また、延出板14,
34は、合板等で構成されている。そして、この延出板
14,34は、前記壁パネル11,31の表面11b,
31bの一方の側端から他方の側端にわたって連続的に
設けられるのが好ましい。また、外壁仕上材13,33
の素材としては、例えば軽量気泡コンクリート等があ
る。
【0008】請求項1記載のバルコニー用壁パネルにお
いては、壁パネル11,31の表面下端部に、延出板1
4,34を該壁パネル11,31の下端から下方に延出
するようにして設け、かつ、前記壁パネル11,31の
下端から下方に突出した外壁仕上材13,33の下端部
13a,33aは、前記延出板14,34の下端より上
方に配置されているので、前記外壁仕上材13,33の
下端部13a,33aがその裏側から延出板14,34
によって補強されることになる。したがって、このよう
なバルコニー用壁パネル11,31を搬送したり取り扱
う際に、外壁仕上材13,33の下端部13a,33a
にある程度の外力が作用しても、この外力に耐えること
ができる。よって、外壁仕上材13,33を、その下端
部13a,33aを壁パネル11,31の下端部から下
方に突出させて壁パネル11,31に予め取り付けた状
態で、バルコニー1を施工することができる。
【0009】また、このようなバルコニー用壁パネル
を、バルコニー1の床部(バルコニー用床パネル)50
の上面縁部に、前記延出板14,34を前記床部50の
端面に当接した状態で設置し、この状態で前記床部50
とバルコニー用壁パネルとを連結することで、前記外壁
仕上材13,33の下端部13a,33aが床部の端面
の少なくとも一部を覆った状態でバルコニー1の壁を構
築することができる。したがって、現場で外壁仕上材1
3,33を設ける作業を省略または簡略化できる。
【0010】また、前記外壁仕上材13,33の下端部
13a,33aは、前記延出板14,34の下端より上
方に配置されているので、すなわち、前記延出板14,
34の下端には、前記外壁仕上材13,33の下端部1
3a,33aより下方に延出している露出部(下端部)
14a,34aが設けられているので、前記延出板1
4,34を前記床部50の端面に当接した状態で、前記
延出板14,34の露出部14a,34aから前記床部
50の端面に向かって釘等の止着材(釘)14b,34
bを打ち込むことで、前記延出板14,34を前記床部
50に固定することができる。
【0011】請求項2記載のバルコニー用壁パネルは、
例えば図1及び図3に示すように、請求項1記載のバル
コニー用壁パネルにおいて、前記外壁仕上材13,33
は、胴縁12,12,32,32を介して前記壁パネル
11,31の表面に設けられており、前記延出板14,
34の厚さが、前記胴縁12,12,32,32の厚さ
以下とされていることを特徴とする。
【0012】請求項2記載のバルコニー用壁パネルにお
いては、前記外壁仕上材13,33が、胴縁12,1
2,32,32を介して前記壁パネル11,31の表面
に設けられており、前記延出板14,34の厚さが、前
記胴縁12,12,32,32の厚さ以下とされている
ので、前記壁パネル11,31の表面と、前記外壁仕上
材13,33との間隔を前記胴縁12,12,32,3
2の厚さに揃えることができる。すなわち、前記外壁仕
上材13,33を、胴縁12,12,32,32を介し
て前記壁パネル11,31の表面に設けることで、前記
延出板14,34の厚さによらず前記壁パネル11,3
1に対する前記外壁仕上材13,33の位置を一定にで
きる。
【0013】請求項3記載のバルコニー用壁パネルは、
例えば図1及び図3に示すように、請求項1または2記
載のバルコニー用壁パネルにおいて、前記壁パネル1
1,31の表面上端部には、防水シート19,39が該
壁パネル11,31の上端から上方に延出するようにし
て設けられていることを特徴とする。ここで、防水シー
ト19,39が前記壁パネル11,31の上端から上方
に延出している部分の長さは、該延出部分19a,39
aで前記壁パネル11,31の上側端面から裏面の少な
くとも上端部にわたって覆うことができる程度の長さで
あればよい。
【0014】請求項3記載のバルコニー用壁パネルにお
いては、前記壁パネル11,31の表面上端部に、防水
シート19,39が該壁パネル11,31の上端から上
方に延出するようにして設けられているので、この防水
シート19,39の延出部分19a,39aを、前記壁
パネル11,31の上端部から裏面の少なくとも上端部
にわたって覆うようにして取り付けることで、壁パネル
11,31の上端部防水加工を容易に行うことができ
る。
【0015】請求項4記載のバルコニー用壁パネルは、
例えば図1及び図3に示すように、請求項1〜3のいず
れかに記載のバルコニー用壁パネルにおいて、前記壁パ
ネル11,31の裏面下端部には、該壁パネル11,3
1を床部50に接合する際に、接合部材(胴差ボルト、
座金、ナット)60,63,64,70,73,74を
挿入し締め付け操作するための穴16・・・,36・・・が形
成されていることを特徴とする。ここで、接合部材6
0,63,64,70,73,74としては、例えば床
部50の下面からバルコニー用壁パネルを貫通して、該
バルコニー用壁パネルの内部に突出する連結ボルト(胴
差ボルト)60,70及び該連結ボルト60,70に螺
合するナット64,73を使用することができる。ま
た、ナット64,73の締め付け操作にはラジェットレ
ンチ等を用いることができる。
【0016】請求項4記載のバルコニー用壁パネルにお
いては、前記壁パネル11,31の裏面下端部には、該
壁パネル11,31を床部に接合する際に、接合部材6
0,63,64,70,73,74を挿入し締め付け操
作するための穴16・・・,36・・・が形成されているの
で、バルコニー1の床部50の上面縁部に、前記バルコ
ニー用壁パネルを前記延出板14,34が前記床部50
の端面に当接された状態で設置し、この状態で前記床部
50とバルコニー用壁パネルとを接合するに際し、前記
穴16・・・,36・・・から接合部材60,63,64,7
0,73,74を挿入して締め付けることで、前記床部
50と前記バルコニー用壁パネルとを接合できる。ま
た、前記壁パネル11,31の裏面11c,31cは、
バルコニー1の内側を向くので、作業者はバルコニー1
の床部50上で接合作業を行うことができ、よって安全
に接合作業を行うことができる。
【0017】請求項5記載のバルコニー用壁パネルと床
部50との接合構造は、例えば図5及び図6に示すよう
に、請求項1〜4のいずれかに記載のバルコニー用壁パ
ネルと、床部50との接合構造であって、前記床部50
の上面縁部には、前記バルコニー用壁パネルがその延出
板14,34を前記床部50の端面に当接した状態で設
置され、この状態で前記床部50とバルコニー用壁パネ
ルとが接合されていることを特徴とする。
【0018】請求項5記載のバルコニー用壁パネルと床
部との接合構造においては、前記床部50の上面縁部に
は、前記バルコニー用壁パネルがその延出板14,34
を前記床部50の端面に当接した状態で設置されている
ので、床部50に対するバルコニー用壁パネルの位置決
めを容易かつ確実に行うことができる。また、前記外壁
仕上材13,33の下端部13a,33aが前記床部5
0の端面の少なくとも一部を覆った状態となっているの
で、現場で外壁仕上材13,33を設ける作業を省略ま
たは簡略化できる。
【0019】請求項6記載のバルコニー用壁パネルと床
部との接合構造は、例えば図5及び図6に示すように、
請求項4記載のバルコニー用壁パネルと、床部50との
接合構造であって、前記床部50の上面縁部には、前記
バルコニー用壁パネルがその延出板14,34を前記床
部50の端面に当接した状態で設置され、この状態で前
記床部50とバルコニー用壁パネルとが接合されてな
り、この接合は、床部50の下面からバルコニー用壁パ
ネルを貫通して、該バルコニー用壁パネルの内部に突出
している連結ボルト(胴差ボルト)60,70に、前記
穴16,36からナット64,73を挿入して該ナット
64,73を螺合して締め付けることで行われているこ
とを特徴とする。
【0020】請求項6記載のバルコニー用壁パネルと床
部50との接合構造においては、前記床部50の上面縁
部には、前記バルコニー用壁パネルがその延出板14,
34を前記床部50の端面に当接した状態で設置されて
いるので、床部50に対するバルコニー用壁パネルの位
置決めを容易かつ確実に行うことができる。また、前記
外壁仕上材13,33の下端部13a,33aが前記床
部50の端面の少なくとも一部を覆った状態となってい
るので、現場で外壁仕上材13,33を設ける作業を省
略または簡略化できる。
【0021】また、前記床部50の下面からバルコニー
用壁パネルを貫通して、該バルコニー用壁パネルの内部
に突出している連結ボルト60,70に、前記穴16,
36からナット64,73を挿入して該ナット64,7
3を螺合して締め付けることにより、前記床部50と前
記バルコニー用壁パネルとを容易かつ確実に接合でき
る。また、前記壁パネル11,31の裏面11c,31
cは、バルコニー1の内側を向くので、作業者はバルコ
ニー1の床部50上で接合作業を行うことができ、よっ
て安全に接合作業を行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。本実施の形態においては、図9に
示すように、建物2の上階にバルコニー1を施工してい
る。なお、図9はバルコニー1の外観を示した斜視図で
ある。建物2は、パネル工法により構築されるプレファ
ブ住宅である。すなわち、建物2の壁や床、屋根といっ
た構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場
でこれらのパネルを組み立てることにより、建物2が構
築される。そして、バルコニー1は、建物2の外壁2a
から突出するとともに、下層階の上に連続して構成され
ている。また、外壁2aがバルコニー1に面している部
分には、開口4と、その開口4を開閉する窓4aが設け
られている。
【0023】ここで、外壁2aは、框材を矩形枠状に組
み付け、その内側に補強桟材を縦、横もしくは縦横に組
み付けてなる枠体の表裏両面に合板等の面材を取り付け
ることで構成されている壁パネルを複数接合してなる大
型壁パネルの表面に、外壁仕上材を設けることで構成さ
れている。
【0024】バルコニー1は、図8及び図9に示すよう
に、バルコニーの床部を構成するバルコニー用床パネル
50、バルコニーの側壁を構成するバルコニー側壁用壁
パネル(バルコニー用壁パネル)10,10、バルコニ
ー正面壁用壁パネル(バルコニー用壁パネル)30等で
構成されている。そして、これらバルコニー用床パネル
50、バルコニー側壁用壁パネル10、バルコニー正面
壁用壁パネル30は、工場で生産されるものである。
【0025】以下、バルコニー1を構成する各要素の構
成について図1〜図9に基づいて説明する。なお、図1
はバルコニー正面壁用壁パネル30の縦断面図であり、
図2はバルコニー正面壁用壁パネル30の正面図であ
り、図3はバルコニー側壁用壁パネル10の縦断面図で
あり、図4はバルコニー側壁用壁パネル10の正面図で
あり、図5は床パネル50とバルコニー正面壁用壁パネ
ル30との接合部分を示した縦断面図であり、図6は床
パネル50とバルコニー側壁用壁パネル10との接合部
分を示した縦断面図であり、図7はバルコニー側壁用壁
パネル10,10及びバルコニー正面壁用壁パネル30
の平面図であり、図8はバルコニー1の施工場所にバル
コニー正面壁用壁パネル30をクレーンで搬送する様子
を示した斜視図である。
【0026】バルコニー用床パネル50は、バルコニー
1の床部を構成するものであって、建物2においてバル
コニー1が設けられる階層の床部を構成する床パネルと
連続または面一となって接合される。そして、バルコニ
ー用床パネル50は、框材51・・・を矩形枠状に組み付
け、その内側に補強桟材を縦、横もしくは縦横に組み付
けてなる枠体の表面に合板等の面材52を取り付けるこ
とで構成されている。また、図示しないが、バルコニー
用床パネル50には、バルコニー用壁パネル50をバル
コニー施工場所に搬送するクレーンのワイヤーの先端に
設けられたフックが挿入される吊り穴が形成されてい
る。
【0027】バルコニー正面壁用壁パネル30は、バル
コニー1の正面側の壁を構成するものであり、壁パネル
31、外壁仕上材32、延出板34、防水シート39等
から構成されている。壁パネル31は、框材を矩形枠状
に組み付け、その内側に補強桟材を縦、横もしくは縦横
に組み付けてなる枠体の表裏両面に合板等の面材を取り
付けることで構成されている壁パネルを複数枚連結した
ものである。そして、この壁パネル31の端部を構成す
る框材からなる枠体を枠体31aとし、壁パネル31の
表面を構成する面材を面材31bとし、壁パネル31の
裏面を構成する面材を面材31cとする。
【0028】壁パネル31の裏面を構成する面材31c
の上端部には、壁パネル31をバルコニー施工場所に搬
送するクレーンのワイヤー5の先端に設けられたフック
が挿入される吊り穴38が2つ形成されており、面材3
1cの下端部には、壁パネル31をバルコニー床パネル
50に接合する際に、接合部材(後述する胴差ボルト7
0、座金74、ナット73)を挿入し締め付け操作する
ための穴36が複数形成されている。
【0029】延出板34は、合板で構成されており、壁
パネル31の表面を構成する面材31bの下端部に、壁
パネル31の下端から下方に延出しかつ壁パネル31の
両側端から側方に延出するようにして設けられている。
なお、延出板34からビス35・・・を壁パネル31に打
ち込むことで、延出板34が壁パネル31に固定されて
いる。なお、図2では、ビス35・・・の一部のみ示して
いるが、実際には、延出板の長さ方向に複数設けられて
いる。また、延出板34の厚さは、後述する胴縁32,
32の厚さ以下となっている。
【0030】外壁仕上材33は、胴縁32,32を介し
て面材31bに設けられており、その素材は軽量気泡コ
ンクリートである。外壁仕上材33は、面材31b及び
桁材20の側面を覆っており、かつ、その下端部33a
が壁パネル31の下端から下方に突出しているが、前記
下端部33aは、前記延出板34の下端部34aより上
方に配置されている。なお、図2では外壁仕上材33を
一部省略して示している。
【0031】防水シート39は、面材31bの上端部
に、壁パネル31の上端から上方に延出するようにして
設けられている。そして、防水シート39が壁パネル3
1の上端から上方に延出している部分(延出部分39
a)の長さは、延出部分39aで桁材20の上側端面か
ら壁パネル31の面材31cの上端部にわたって覆い、
かつ、吊り穴38,38を覆うことができる程度の長さ
になっている。また、防水シート39は壁パネル31の
両側端から側方に延出しているが、この側方延出部分
は、バルコニー正面壁用壁パネル30をバルコニー側壁
用壁パネル10に接合した際に、該接合部分を覆って防
水加工するのに用いられる。なお、延出部分39a及び
側方延出部分は、現場でバルコニーの防水加工を行うま
では折り畳まれており、作業の邪魔にならないようにな
っている。
【0032】また、壁パネル31の上側端面には、桁材
40が該上側端面を覆うようにして設けられており、壁
パネル31の両側端面には、接合桁41が壁パネル31
の上端から下端にわたって設けられており、面材31c
には、吊り穴38,38及び穴36・・・が形成されてい
る部分を除いて、防水シート31dが貼設されている。
【0033】バルコニー側壁用壁パネル10は、バルコ
ニー1の側壁を構成するものである。このバルコニー正
面壁用壁パネル30の構成は、バルコニー側壁用壁パネ
ル10の構成とほぼ同様となっている。すなわち、この
バルコニー側壁用壁パネル10は、壁パネル11、外壁
仕上材12、延出板14、防水シート19等から構成さ
れている。
【0034】壁パネル11は、框材を矩形枠状に組み付
け、その内側に補強桟材を縦、横もしくは縦横に組み付
けてなる枠体11aの表裏両面に合板等の面材11b,
11cを取り付けることで構成されている。そして、壁
パネル11の裏面を構成する面材11cの上端部には、
壁パネル11をバルコニー施工場所に搬送するクレーン
のワイヤーの先端に設けられたフックが挿入される吊り
穴18が2つ形成されており、面材11cの下端部に
は、壁パネル11をバルコニー床パネル50に接合する
際に、接合部材(後述する胴差ボルト60、座金63、
ナット64)を挿入し締め付け操作するための穴16が
複数形成されている。
【0035】延出板14は、合板で構成されており、壁
パネル11の表面を構成する面材11bの下端部に、壁
パネル11の下端から下方に延出しかつ壁パネル11の
両側端から側方に延出するようにして設けられている。
なお、延出板14からビス15・・・を壁パネル11に打
ち込むことで、延出板14が壁パネル11に固定されて
いる。なお、図4ではビス15を省略して示している。
また、延出板14の厚さは、後述する胴縁12,12の
厚さ以下となっている。そして、延出板14の上方にお
いて、面材11bの一方の側端に、合板で構成されたガ
セット21が壁パネル11の一方の側端から側方に延出
するようにして設けられており、面材11bの他方の側
端に、当接板22が設けられている。
【0036】そして、胴縁12,12が面材11bのガ
セット21の側縁部から当接板22の側縁部にわたって
設けられており、外壁仕上材13は、この胴縁12,1
2を介して面材11bに設けられている。外壁仕上材1
3は、面材11b及び桁材20の側面を覆っており、か
つ、その下端部13aが壁パネル11の下端から下方に
突出しているが、前記下端部13aは、前記延出板14
の下端部14aより上方に配置されている。なお、図2
では外壁仕上材13を省略して示している。なお、外壁
仕上材13の素材は軽量気泡コンクリートである。な
お、図4では外壁仕上材13を省略している。
【0037】防水シート19は、面材11bの上端部
に、壁パネル11の上端から上方に延出するようにして
設けられている。そして、防水シート19が壁パネル1
1の上端から上方に延出している部分(延出部分19
a)の長さは、延出部分19aで桁材20の上側端面か
ら壁パネル11の面材11cの上端部にわたって覆うこ
とができ、かつ、吊り穴18,18を覆うことができる
程度の長さになっている。
【0038】また、防水シート19は壁パネル11の一
方の側端から側方に延出しているが、この側方延出部分
は、バルコニー側壁用壁パネル10をバルコニー正面壁
用壁パネル30に接合した際に、該接合部分を覆って防
水加工するのに用いられる。なお、延出部分19a及び
側方延出部分は、現場でバルコニーの防水加工を行うま
では折り畳まれており、作業の邪魔にならないようにな
っている。また、壁パネル11の上側端面には、桁材2
0が該上側端面を覆うようにして設けられており、面材
11cには、吊り穴18,18及び穴16・・・が形成さ
れている部分を除いて、防水シート11dが貼設されて
いる。
【0039】つぎに、バルコニー1の施工方法について
図5〜図9に基づいて説明する。バルコニー正面壁用壁
パネル30、バルコニー側壁用壁パネル10,10、バ
ルコニー用床パネル50は、クレーンで吊り上げてバル
コニー1の施工場所に搬送される。具体的には、図6に
示すように、バルコニー正面壁用壁パネル30を搬送す
る場合であれば、吊り穴38,38にクレーンに取り付
けられたワイヤー5の先端のフックを挿入して該フック
を引っかけることによりワイヤー5をバルコニー側壁用
壁パネル30に固定した後、クレーンでバルコニー正面
壁用壁パネル30を吊り上げる。
【0040】同様に、バルコニー側壁用壁パネル10を
搬送する場合であれば、吊り穴18,18にクレーンに
取り付けられたワイヤーの先端のフックを挿入して該フ
ックを引っかけることによりワイヤーをバルコニー側壁
用壁パネル10に固定した後、クレーンでバルコニー側
壁用壁パネル10を吊り上げる。また、バルコニー用床
パネル50をバルコニー1の施工場所に搬送する場合も
同様である。
【0041】バルコニー1の施工場所に搬送されたバル
コニー用床パネル50は、建物2においてバルコニー1
が設けられる階層の床部を構成する床パネルと連続また
は面一となって接合される。そして、バルコニー用床パ
ネル50端面のうち、バルコニー1の側面側の端面には
胴差53,53が接合され、バルコニー1の正面側の端
面には胴差54が接合される。
【0042】そして、バルコニー正面壁用壁パネル30
と、バルコニー用床パネル50とは以下のようにして接
合される。なお、バルコニー正面壁用壁パネル30と、
バルコニー用床パネル50とを接合する際に、バルコニ
ー下壁パネル110がバルコニー用床パネル50に接合
される。
【0043】ここで、バルコニー下壁パネル110は、
框材を矩形枠状に組み付け、その内側に補強桟材を縦、
横もしくは縦横に組み付けてなる枠体の表裏両面に合板
等の面材を取り付けることで構成されている壁パネルを
複数枚連結した壁パネルの表面を構成する合板に、胴縁
112,112を介して外壁仕上材113を取り付けた
ものである。また、壁パネルの表面上端部には外壁仕上
材113によって覆われていない未艤装部分があり、こ
の部分には胴縁111が設けられている。
【0044】バルコニー用床パネル50の框材51と胴
差54との接合部分に、該接合部分の上端部から下端部
に連通するボルト穴58を形成する。一方、壁パネル3
1の下端部を構成する框材にボルト穴を形成しておくと
ともに、バルコニー下壁パネル110の上端部を構成す
る框材110aにボルト穴を形成しておく。また、バル
コニー下壁パネル110の裏面上端部に、後述する胴差
ボルト70等の接合部材を挿入し締め付け操作するため
の穴を形成しておく。
【0045】そして、バルコニー下壁パネル110の上
端面を、バルコニー床パネル50及び胴差54の下端面
に、框材110aのボルト穴がボルト穴58と連通する
ようにして突き当てる。ついで胴差ボルト70を、バル
コニー下壁パネル110の裏面の穴から挿入し、框材1
10aのボルト穴及びボルト穴58を通して、バルコニ
ー用床パネル50の上端部から突出させる。ついで、前
記穴から座金71及びナット72を挿入し、胴差ボルト
70に座金71を外挿するとともナット72を螺合し
て、ナット72を締め付ける。なお、締め付けにはラジ
ェットレンチを用いる。
【0046】ついで、バルコニー正面壁用壁パネル30
を、胴差ボルト70の突出部が前記壁パネル31の下端
部を構成する框材のボルト穴を貫通し、かつ延出板34
が胴差54に当接した状態でバルコニー用床パネル50
の上面縁部に設置し、胴差ボルト70をバルコニー正面
壁用壁パネル30の内部に突出させる。ついで、突出し
た胴差ボルト70に、前記穴36から座金74及びナッ
ト73を挿入して、座金74を胴差ボルト70に外挿す
るとともに、ナット73を螺合し、ラジェットレンチを
穴36から挿入して締め付ける。
【0047】ついで、バルコニー正面壁用壁パネル30
の内側からバルコニー用床パネル50に向かって釘75
を打ち込むとともに、延出板34の下端部34aから胴
差54に向かって釘34bを打ち込む。上記のような接
合構造を複数箇所に形成することで、バルコニー正面壁
用壁パネル30及びバルコニー下壁パネル110と、バ
ルコニー用床パネル50とを接合する。ここで、バルコ
ニー正面壁用壁パネル30の穴36は、バルコニー1の
内側を向くので、作業者はバルコニー用床パネル50上
で接合作業を行うことができる。
【0048】そして、バルコニー側壁用壁パネル10と
バルコニー用床パネル50との接合は、前記バルコニー
正面壁用壁パネル30とバルコニー用床パネル50との
接合と同様に行う。なお、バルコニー側壁用壁パネル1
0と、バルコニー用床パネル50とを接合する際に、バ
ルコニー下壁パネル120がバルコニー用床パネル50
に接合される。
【0049】ここで、バルコニー下壁パネル120は、
框材を矩形枠状に組み付け、その内側に補強桟材を縦、
横もしくは縦横に組み付けてなる枠体の表裏両面に合板
等の面材を取り付けることで構成されている壁パネルを
複数枚連結した壁パネルの表面を構成する合板に、胴縁
122,122を介して外壁仕上材123を取り付けた
ものである。また、壁パネルの表面上端部には外壁仕上
材123によって覆われていない未艤装部分があり、こ
の部分には胴縁121が設けられている。
【0050】バルコニー用床パネル50の框材51と胴
差53との接合部分に、該接合部分の上端部から下端部
に連通するボルト穴56を形成する。一方、壁パネル1
1の下端部を構成する框材にボルト穴を形成しておくと
ともに、バルコニー下壁パネル120の上端部を構成す
る框材120aにボルト穴を形成しておく。また、バル
コニー下壁パネル120の裏面上端部に、後述する胴差
ボルト60等の接合部材を挿入し締め付け操作するため
の穴を形成しておく。
【0051】そして、バルコニー下壁パネル120の上
端面を、バルコニー床パネル50及び胴差53の下端面
に、框材120aのボルト穴がボルト穴56と連通する
ようにして突き当てる。ついで胴差ボルト60を、バル
コニー下壁パネル120の裏面の穴から挿入し、框材1
20aのボルト穴及びボルト穴56を通して、バルコニ
ー用床パネル50の上端部から突出させる。ついで、前
記穴から座金61及びナット62を挿入し、胴差ボルト
60に座金61を外挿するとともナット62を螺合し
て、ナット62を締め付ける。なお、締め付けにはラジ
ェットレンチを用いる。
【0052】ついで、バルコニー側壁用壁パネル10
を、胴差ボルト60の突出部が前記壁パネル11の下端
部を構成する框材のボルト穴を貫通し、かつ延出板14
が胴差53に当接した状態でバルコニー用床パネル50
の上面縁部に設置し、胴差ボルト60をバルコニー側壁
用壁パネル10の内部に突出させる。ついで、突出した
胴差ボルト60に、前記穴16から座金63及びナット
64を挿入して、座金63を胴差ボルト60に外挿する
とともに、ナット64を螺合し、ラジェットレンチを穴
16から挿入して締め付ける。
【0053】ついで、バルコニー側壁用壁パネル10の
内側からバルコニー用床パネル50に向かって釘65を
打ち込むとともに、延出板14の下端部14aから胴差
53に向かって釘14bを打ち込む。上記のような接合
構造を複数箇所に形成することで、バルコニー側壁用壁
パネル10と、バルコニー用床パネル50とを接合す
る。ここで、バルコニー側壁用壁パネル10の穴16
は、バルコニー1の内側を向くので、作業者はバルコニ
ー用床パネル50上で接合作業を行うことができる。
【0054】そして、バルコニー正面壁用壁パネル30
及びバルコニー側壁用壁パネル10,10と、バルコニ
ー用床パネル50とを接合する一方で、バルコニー正面
壁用壁パネル30とバルコニー側壁用壁パネル10,1
0とを接合する。すなわち、図6に示すように、バルコ
ニー正面壁用壁パネル30の側面の両縁部に、それぞれ
バルコニー側壁用壁パネル10の一方の側端面を、ガセ
ット21がバルコニー正面壁用壁パネル30の接合桁4
1,41の側端面に当接した状態で当接するとともに当
接部分を接着剤で固定する。
【0055】ついで、バルコニー正面壁用壁パネル30
からバルコニー側壁用壁パネル10,10にわたって釘
等の止着材を打ち込むとともに、ガセット21,21か
ら接合桁41,41に向かって釘等の止着材を打ち込
む。この作業により、バルコニー正面壁用壁パネル30
とバルコニー側壁用壁パネル10,10とを接合する。
ついで、バルコニー側壁用壁パネル10,10の他方の
側端面を、建物2の外壁2aに接合する。
【0056】ついで、バルコニー1の防水加工を行う。
バルコニー1の壁部の上端部は、バルコニー正面壁用壁
パネル30及びバルコニー側壁用壁パネル10,10の
防水シート19,19,39の延出部分19a,19
a,39aを、壁パネル11,11,31の上端部から
面材11c,11c,31cの上端部にわたって覆うよ
うにして、防水シート11d,11d,31dに取り付
けることで、防水加工される。ここで、延出部分19
a,19a,39aは、吊り穴18・・・,38,38を
覆うようにして取り付ける。また、バルコニー正面壁用
壁パネル30及びバルコニー側壁用壁パネル10,10
との接合部分の上端部は、防水シート19,19,39
の側方延出部分を、前記接合部分の上端部に取り付ける
ことで、防水加工される。
【0057】バルコニー1の床部及びバルコニー1の壁
部の下端部は、以下のようにして防水加工される。すな
わち、図5及び図6に示すように、上端部が長さ方向に
勾配している勾配板材80を、その上端部がバルコニー
正面壁用壁パネル30に向かって下向きに勾配するよう
にして、バルコニー用床パネル50上に複数設ける。つ
いで、勾配板材80・・・の先端部どうしを框材で連結
し、一方、勾配板材80・・・の基端部どうしを框材で連
結する。ここで、勾配板材80・・・は、バルコニー正面
壁用壁パネル30との間に所定の隙間を開けて設けられ
るが、この隙間が排水溝81となる。なお、この排水溝
81には、排水をバルコニー1外部に排出するための排
出穴が一又は複数設けられる。
【0058】ついで、勾配板材80・・・の上方から、勾
配板材80を覆うようにして合板を取り付け、この合板
の表面と、排出溝81と、バルコニー正面壁用壁パネル
30及びバルコニー側壁用壁パネル10,10の面材1
1c,11c,31dの下端部とにわたって、すなわ
ち、バルコニー1の床部の表面及び壁部の内側面の下端
部にわたって、防水シート(塩ビシート)90を防水シ
ート11d,31dに溶着することで、防水加工され
る。ここで、防水シート90は、面材11c,11c,
31cに形成されている穴16・・・,36・・・を覆うよう
にして、溶着される。
【0059】そして、バルコニー1の仕上げを行う。す
なわち、図9に示すように、バルコニー1の内側を向く
面に内装仕上げ材を設け、外壁仕上材13,13,33
の下方において、延出板14,14,34の下端部14
a,14a,34a、胴差53,53,54、バルコニ
ー下壁パネル110の未艤装部分及びバルコニー下壁パ
ネル120の未艤装部分を覆うようにして、幕板10
0,100,101を設ける。さらに、バルコニー正面
壁用壁パネル30の表面両側縁部に幕板102,102
を設ける。一方、バルコニー側壁用壁パネル10,10
及びバルコニー正面壁用壁パネル30の上端部にわたっ
て、手摺3を設ける。以上の作業により、建物2にバル
コニー1が施工される。
【0060】以上により、本実施の形態によれば、バル
コニー側壁用壁パネル10及びバルコニー正面壁用壁パ
ネル30において、壁パネル11,31の面材11b,
31bの下端部に、延出板14,34を壁パネル11,
31の下端から下方に延出するようにして設け、かつ、
壁パネル11,31の下端から下方に突出した外壁仕上
材13,33の下端部13a,33aは、延出板14,
34の下端より上方に配置されているので、外壁仕上材
13,33の下端部13a,33aがその裏側から延出
板14,34によって補強されることになる。したがっ
て、バルコニー側壁用壁パネル10及びバルコニー正面
壁用壁パネル30を搬送したり取り扱う際に、外壁仕上
材13,33の下端部13a,33aにある程度の外力
が作用しても、この外力に耐えることができる。よっ
て、外壁仕上材13,33をその下端部13a,33a
が壁パネル11,31の下端から下方に突出させて壁パ
ネル11,31に予め取り付けた状態で、バルコニー1
を施工することができる。
【0061】また、外壁仕上材13,33が、胴縁1
2,12,32,32を介して壁パネル11,31の表
面に設けられており、延出板14,34の厚さが、胴縁
12,12,32,32の厚さ以下とされているので、
壁パネル11,31の表面と、外壁仕上材13,33と
の間隔を胴縁12,12,32,32の厚さに揃えるこ
とができる。すなわち、外壁仕上材13,33を、胴縁
12,12,32,32を介して壁パネル11,31の
表面に設けることで、延出板14,34の厚さによらず
壁パネル11,31に対する外壁仕上材13,33の位
置を一定にできる。
【0062】さらに、壁パネル11,31の面材11
b、31bの上端部に、防水シート19,39が壁パネ
ル11,31の上端から上方に延出するようにして設け
られているので、防水シート19,39の延出部分19
a,39aを、壁パネル11,31の上端部から面材1
1c,31cの上端部にわたって覆うようにして取り付
けることで、壁パネル11,31の上端部防水加工を容
易に行うことができる。
【0063】また、バルコニー1を施工するに際し、バ
ルコニー用床パネル50の上面縁部に、バルコニー側壁
用壁パネル10及びバルコニー正面壁用壁パネル30
を、延出板14,34が胴差53,54の端面に当接し
た状態で設置したので、バルコニー用床パネル50に対
するバルコニー側壁用壁パネル10及びバルコニー正面
壁用壁パネル30の位置決めを容易かつ確実に行うこと
ができる。また、この状態で、延出板14,34の下端
部14a,34aから胴差53,54の端面に向かって
釘14b,34bを打ち込むことで、延出板14,34
を胴差53,54に固定することができる。さらに、こ
の状態では、外壁仕上材13,33の下端部13a,3
3aが胴差54,55の端面の一部を覆っているので、
現場で外壁仕上材を設ける作業を簡略化できる。
【0064】また、切り欠き55,57からボルト穴5
6,58を通して、バルコニー側壁用壁パネル10、バ
ルコニー正面壁用壁パネル30の内部に突出している連
結ボルト60,70に、穴16,36からナット64,
73を挿入してナット64,73を螺合してラジェット
レンチで締め付けることにより、バルコニー用床パネル
50とバルコニー側壁用壁パネル10及びバルコニー正
面壁用壁パネル30とを容易かつ確実に接合できる。ま
た、面材11c,31cは、バルコニー1の内側を向く
ので、作業者はバルコニー1のバルコニー用床パネル5
0上で接合作業を行うことができ、よって安全に接合作
業を行うことができる。
【0065】なお、以上の実施の形態においては、バル
コニー1の正面側の壁をバルコニー正面壁用壁パネル3
0を一つだけ用いて構築するものとしたが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、複数のバルコニー正面壁
用壁パネルを用いてバルコニー1の正面側の壁を構築し
てもよい。この場合、図10に示すように、バルコニー
正面壁用壁パネル30において、壁パネル31の一方の
側端面に接合桁41を設ける代わりに、合板で構成され
たガセット42が、壁パネル31の一方の側端から側方
に延出するようにして設けられたバルコニー正面壁用壁
パネル30aを用いる。なお、図10は、バルコニー正
面壁用壁パネル30aとバルコニー正面壁用壁パネル3
0bとの接合部分を示した図である。
【0066】そして、他のバルコニー正面壁用壁パネル
30bの一方の側端面に、このバルコニー正面壁用壁パ
ネル30aの一方の側端面を、ガセット42の延出部分
を他のバルコニー正面壁用壁パネル30bの表面に当接
させた状態で当接し、接着剤や釘等の止着材で当接部分
を固定するとともに、前記ガセット42の延出部分から
他のバルコニー正面壁用壁パネル30bに釘等の止着材
を打ち込むことで、バルコニー正面壁用壁パネルどうし
を接合する。
【0067】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係
るバルコニー用壁パネルによれば、前記外壁仕上材の下
端部がその裏側から延出板によって補強されることにな
るので、このようなバルコニー用壁パネルを搬送したり
取り扱う際に、外壁仕上材の下端部にある程度の外力が
作用しても、この外力に耐えることができる。よって、
外壁仕上材をその下端部が壁パネルの下端部から下方に
突出させた状態で壁パネルに予め取り付けた状態で、バ
ルコニーを施工することができる。
【0068】また、このようなバルコニー用壁パネル
を、バルコニーの床部の上面縁部に、前記延出板を前記
床部の端面に当接した状態で設置し、この状態で前記床
部とバルコニー用壁パネルとを連結することで、前記外
壁仕上材の下端部が床部の端面の少なくとも一部を覆っ
た状態でバルコニーの壁を構築することができる。した
がって、現場で外壁仕上材を設ける作業を省略または簡
略化できる。また、前記延出板の下端には、前記外壁仕
上材の下端部より下方に延出している露出部が設けられ
ているので、前記延出板を前記床部の端面に当接した状
態で、前記延出板の露出部から前記床部の端面に向かっ
て釘等の止着材を打ち込むことで、前記延出板を前記床
部に固定することができる。
【0069】請求項2記載の発明に係るバルコニー用壁
パネルによれば、請求項1と同様の効果を得ることがで
きるのは勿論のこと、前記外壁仕上材が、胴縁を介して
前記壁パネルの表面に設けられており、前記延出板の厚
さが、前記胴縁の厚さ以下とされているので、前記壁パ
ネルの表面と、前記外壁仕上材との間隔を前記胴縁の厚
さに揃えることができる。すなわち、前記外壁仕上材
を、胴縁を介して前記壁パネルの表面に設けることで、
前記延出板の厚さによらず前記壁パネルに対する前記外
壁仕上材の位置を一定にできる。
【0070】請求項3記載の発明に係るバルコニー用壁
パネルによれば、請求項1または2と同様の効果を得る
ことができるのは勿論のこと、前記防水シートの延出部
分を、前記壁パネルの上端部から裏面の少なくとも上端
部にわたって覆うようにして取り付けることで、壁パネ
ルの上端部防水加工を容易に行うことができる。
【0071】請求項4記載の発明に係るバルコニー用壁
パネルによれば、請求項1〜3のいずれかと同様の効果
を得ることができるのは勿論のこと、バルコニーの床部
の上面縁部に、前記バルコニー用壁パネルを前記延出板
が前記床部の端面に当接された状態で設置し、この状態
で前記床部とバルコニー用壁パネルとを接合するに際
し、前記穴から接合部材を挿入して締め付けることで、
前記床部と前記バルコニー用壁パネルとを接合できる。
また、前記壁パネルの裏面は、バルコニーの内側を向く
ので、作業者はバルコニーの床部上で接合作業を行うこ
とができ、よって安全に接合作業を行うことができる。
【0072】請求項5記載の発明に係るバルコニー用壁
パネルと床部との接合構造によれば、前記床部の上面縁
部には、前記バルコニー用壁パネルがその延出板を前記
床部の端面に当接した状態で設置されているので、床部
に対するバルコニー用壁パネルの位置決めを容易かつ確
実に行うことができる。また、前記外壁仕上材の下端部
が前記床部の端面の少なくとも一部を覆った状態となっ
ているので、現場で外壁仕上材を設ける作業を省略また
は簡略化できる。
【0073】請求項6記載の発明に係るバルコニー用壁
パネルと床部との接合構造によれば、前記床部の上面縁
部には、前記バルコニー用壁パネルがその延出板を前記
床部の端面に当接した状態で設置されているので、床部
に対するバルコニー用壁パネルの位置決めを容易かつ確
実に行うことができる。また、前記外壁仕上材の下端部
が前記床部の端面の少なくとも一部を覆った状態となっ
ているので、現場で外壁仕上材を設ける作業を省略また
は簡略化できる。
【0074】また、前記床部の下面からバルコニー用壁
パネルを貫通して、該バルコニー用壁パネルの内部に突
出している連結ボルトに、前記穴からナットを挿入して
該ナットを螺合して締め付けることにより、前記床部と
前記バルコニー用壁パネルとを容易かつ確実に接合でき
る。また、前記壁パネルの裏面は、バルコニーの内側を
向くので、作業者はバルコニーの床部上で接合作業を行
うことができ、よって安全に接合作業を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一例としてのバルコニー正面
壁用壁パネルの縦断面図である。
【図2】同、バルコニー正面壁用壁パネルの正面図であ
る。
【図3】同、バルコニー側壁用壁パネルの縦断面図であ
る。
【図4】同、バルコニー側壁用壁パネルの正面図であ
る。
【図5】同、バルコニー用床パネルとバルコニー正面壁
用壁パネルとの接合部分を示した縦断面図である。
【図6】同、バルコニー用床パネルとバルコニー側壁用
壁パネルとの接合部分を示した縦断面図である。
【図7】同、バルコニー側壁用壁パネル及びバルコニー
正面壁用壁パネルの平面図である。
【図8】同、バルコニーの施工場所にバルコニー正面壁
用壁パネルをクレーンで搬送する様子を示した斜視図で
ある。
【図9】バルコニーの外観を示した斜視図である。
【図10】実施の形態の例外としての、バルコニー正面
壁用壁パネルどうしの接合部分を示した図である。
【符号の説明】
1 バルコニー 10 バルコニー側壁用壁パネル(バルコニー用壁パ
ネル) 11,31 壁パネル 11b,31b 面材(表面) 11c,31c 面材(裏面) 12,32 胴縁 13,33 外壁仕上材 13a.33a 外壁仕上材の下端部 14,34 延出板 16,36 穴 19,39 防水シート 30,30a,30b バルコニー正面壁用壁パネル
(バルコニー用壁パネル) 60,70 胴差ボルト(接合部材) 63,74 座金(接合部材) 64,73 ナット(接合部材)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルコニーの壁を構成するバルコニー用
    壁パネルであって、 壁パネルの表面下端部に、延出板が該壁パネルの下端か
    ら下方に延出するようにして設けられており、 前記壁パネルの表面に、外壁仕上材が該壁パネルの表面
    を覆うように設けられており、 前記外壁仕上材の下端部は、前記壁パネルの下端から下
    方に突出し、かつ、前記延出板の下端より上方に配置さ
    れていることを特徴とするバルコニー用壁パネル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバルコニー用壁パネルに
    おいて、 前記外壁仕上材は、胴縁を介して前記壁パネルの表面に
    設けられており、 前記延出板の厚さが、前記胴縁の厚さ以下とされている
    ことを特徴とするバルコニー用壁パネル。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のバルコニー用壁
    パネルにおいて、 前記壁パネルの表面上端部には、防水シートが該壁パネ
    ルの上端から上方に延出するようにして設けられている
    ことを特徴とするバルコニー用壁パネル。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のバルコ
    ニー用壁パネルにおいて、 前記壁パネルの裏面下端部には、該壁パネルを床部に接
    合する際に、接合部材を挿入し締め付け操作するための
    穴が形成されていることを特徴とするバルコニー用壁パ
    ネル。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のバルコ
    ニー用壁パネルと、床部との接合構造であって、 前記床部の上面縁部には、前記バルコニー用壁パネルが
    その延出板を前記床部の端面に当接した状態で設置さ
    れ、この状態で前記床部とバルコニー用壁パネルとが接
    合されていることを特徴とするバルコニー用壁パネルと
    床部との接合構造。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のバルコニー用壁パネル
    と、床部との接合構造であって、 前記床部の上面縁部には、前記バルコニー用壁パネルが
    その延出板を前記床部の端面に当接した状態で設置さ
    れ、この状態で前記床部とバルコニー用壁パネルとが接
    合されてなり、 この接合は、床部の下面からバルコニー用壁パネルを貫
    通して、該バルコニー用壁パネルの内部に突出している
    連結ボルトに、前記穴からナットを挿入して該ナットを
    螺合して締め付けることで行われていることを特徴とす
    るバルコニー用壁パネルと床部との接合構造。
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