JP2001130288A - 駆動軸トルク制御装置及び記録媒体 - Google Patents

駆動軸トルク制御装置及び記録媒体

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JP2001130288A
JP2001130288A JP2000068908A JP2000068908A JP2001130288A JP 2001130288 A JP2001130288 A JP 2001130288A JP 2000068908 A JP2000068908 A JP 2000068908A JP 2000068908 A JP2000068908 A JP 2000068908A JP 2001130288 A JP2001130288 A JP 2001130288A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無段変速機の変速比を制御してエンジンブレ
ーキを発生させる車両において、運転者に違和感のない
加速を実行することができる駆動軸トルク制御装置及び
記録媒体を提供すること。 【解決手段】 ステップ720では、アクセル開度から
目標加速度を決定する。ステップ730では、目標加速
度から目標駆動軸トルクを決定する。ステップ740で
は、無段変速機1に入力する入力トルク上限値を決定す
る。ステップ750では、入力軸トルク上限値と実エン
ジン回転数より、スロットル開度上限値を決定する。ス
テップ760では、運転者のアクセル開度RTTHとス
ロットル開度上限値LMTTHの大きさを比較し、RT
THが小さければ、ステップ770で、スロットル開度
としてRTTHを選択し、RTTHが大きければ、ステ
ップ780で、スロットル開度としてLMTTHを選択
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段変速機の変速
比制御によってエンジンブレーキ力を発生させた後に、
駆動軸トルクの制御を行う駆動軸トルク制御装置及び記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、無段変速機を備えた車両にお
いては、車両が減速を必要とするときに、無段変速比の
変速比制御装置によって、無段変速機の変速比を通常時
より比較的大きい領域に補正することにより、エンジン
ブレーキ力を強めるものが知られている。
【0003】上記のような変速制御装置では、例えばア
クセルが操作され、車両が減速から加速に転じたときに
は、その変速比は通常時変速比より比較的に大きな領域
に存在するため、通常時との加速感の違いや、減速から
加速に移行する所定期間の駆動軸に入力するトルクの方
向の変動に起因するショックにより、運転者に違和感を
感じさせることがある。
【0004】また、レーダにより先行車との車間距離を
計測し、その車間距離を調整するための自動的に加減速
を行う(アダプティブクルーズコントロール)の場合
と、運転者が自ら加速意志をもって、アクセル操作をし
た場合を比較すると、自動的に加減速が行われる場合の
ほうが、前記違和感に過敏となる傾向がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
する手段として、目標とする加速を実現するように、無
段変速機の目標入力回転数を一旦所定の割合で減少させ
るように変速比を一定勾配でアップシフトさせることに
よって、加速感の違いを解消や急激なアップシフトによ
る駆動軸トルク(駆動軸に入力するトルク)のトルク変
動に起因するショックの発生を抑える技術が提案されて
いる(特開平9−112682号公報参照)。
【0006】しかしながら、前記のように、クルーズコ
ントロールなどによって加減速制御が実行される場合に
は、減速時に危険回避のため急激な減速が必要とされ、
変速比が比較的に大きな領域に移行させられる場合が多
い。このような変速比が比較的大きな領域では、加速時
のスロットル操作量が大きく、エンジンで発生するトル
ク(エンジン発生トルク)が大きな条件では、エンジン
発生トルクと変速比の掛け算で演算される駆動軸トルク
の変化が大きくなってしまう。
【0007】この駆動軸トルクの急変に起因する加速時
のショックを抑えるためには、駆動軸トルクの急激な変
動を抑える必要があるので、駆動軸トルクを発生させる
エンジン発生トルクを小さくするか、又は変速比を比較
的小さい領域に移行する必要がある。
【0008】この(加速時のショックを低減するため
の)ロジックを使用すると、エンジン発生トルクはスロ
ットル開度により一律に決定されるため、変速比の方を
比較的に小さい領域に移行させなければならないことに
なる。しかし、アップシフトの急変を抑えるように演算
された変速勾配では、変速比をショックが発生しない領
域に移行することは難しい。つまり、変速勾配のみで
は、ショックの発生を抑えることは出来ない。これは、
スロットル開度が決まってしまうと、エンジン発生トル
クが決まるので、エンジン発生トルクによる影響の方が
大きくなるときには、その時点の変速比では、ショック
を防止する変速比操作ができない領域が存在するからで
ある。
【0009】−方、クルーズコントロール時のスロット
ル開度と変速比の関係を調整する手段として、スロット
ル開度に応じて無段変速機の変速比を修正する技術が提
案されている(特公平4−853号公報参照)。この技
術を前記問題に対応させた場合、スロットル開度に応じ
て無段変速機の変速比をショックの起こらないように修
正する対策が考えられる。
【0010】しかし、前記のように、減速制御終了時の
変速比は、比較的大きな領域に存在している上、終了時
の変速比は、車間距離等の車両状態により変動するた
め、一概に予測できない。つまり、ショックを発生させ
ない変速比補正量は、減速終了時の状態により変動する
ため、スロットル開度に応じて一概に変速比補正量は決
定できない。
【0011】また、前記のようにスロットル開度が決ま
ってしまうと、その時点の変速比では、ショックを防止
する変速比操作が出来ない場合があり、スロットル開度
に応じて変速比を調整するロジックでは、根本的なショ
ック対策が難しい。本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたものであり、無段変速機の変速比を制御してエンジ
ンブレーキを発生させる車両において、運転者に違和感
のない加速を実行することができる駆動軸トルク制御装
置及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】(1)請
求項1の発明は、車両の無段変速機の変速比を制御して
エンジンブレーキ力を発生させて車両の減速を行う制御
装置において、前記エンジンブレーキ力による減速状態
から加速状態に移行する期間には、前記車両の状態に応
じて、駆動軸トルクを制御することを特徴とする駆動軸
トルク制御装置を要旨とする。
【0013】本発明では、車両のエンジンブレーキ力に
よる減速状態から、例えばスロットル弁を開いて車速を
増加させる加速状態に移行する期間には、車両の状態に
応じて、駆動軸トルクを制御している。例えば変速比に
応じて、(駆動軸に入力するトルクである)駆動軸トル
クが急激に増加しないように制限している。
【0014】そのため、減速後の加速時のような急加速
や加速ショックが発生するような場面において、従来の
ように、(エンジンにて発生する)エンジン発生トルク
をそのまま駆動軸に伝達した場合と比較して、本発明で
は、適切に駆動軸トルクを制限することができるので、
運転者に違和感を感じさせる急加速や加速ショックを低
減することができる。
【0015】(2)請求項2の発明は、前記車両の状態
が、前記エンジンブレーキ力の制御終了後の無段変速機
の変速比であることを特徴とする前記請求項1に記載の
駆動軸トルク制御装置を要旨とする。
【0016】本発明は、車両の状態を例示したものであ
り、ここでは、エンジンブレーキ力の制御終了後の無段
変速機の変速比が挙げられる。例えば変速比が大きな場
合には、駆動軸トルクの制限の程度を大きくし、また、
変速比がそれほど大きくない場合には、駆動軸トルクの
制限の程度を小さくすることにより、運転者に違和感を
感じさせる急加速や加速ショックを好適に低減すること
ができる。
【0017】(3)請求項3の発明は、前記駆動軸トル
クの制御は、エンジンと前記無段変速機との間に配置さ
れたクラッチをスリップさせることにより、前記駆動軸
トルクを制限する制御であることを特徴とする前記請求
項1又は2に記載の駆動軸トルク制御装置を要旨とす
る。
【0018】本発明は、駆動軸トルクの制御の手段を例
示したものである。ここでは、エンジンと無段変速機と
の間に配置されたクラッチ(例えばトルクコンバータと
並列に接続されたロックアップクラッチ、電磁クラッチ
等)をスリップさせることにより、駆動軸トルクを制限
することができる。
【0019】(4)請求項4の発明は、前記駆動軸トル
クの制御は、エンジン発生トルクを制限することによ
り、前記駆動軸トルクを制限する制御であることを特徴
とする前記請求項1又は2に記載の駆動軸トルク制御装
置を要旨とする。
【0020】本発明は、駆動軸トルクの制御の手段を例
示したものである。ここでは、エンジン発生トルクその
ものを制限することにより、駆動軸トルクを制限してい
る。 (5)請求項5の発明は、前記エンジン発生トルクの制
限を、運転者の操作による指示とは別に駆動されるスロ
ットル弁により実施することを特徴とする前記請求項4
に記載の駆動軸トルク制御装置を要旨とする。
【0021】本発明は、エンジン発生トルクを制限する
手段を例示したものである。ここでは、運転者の操作に
よる指示とは別に駆動されるスロットル弁(いわゆる電
子スロットル)の開度を調節する(例えば低減する)こ
とにより、エンジン発生トルクを制限する。
【0022】つまり、通常は、運転者のアクセル操作
(アクセル開度)により、車両の減速や加速の状態が調
整されるが、例えば電子スロットルを備えた車両では、
スロットル制御装置からの指示により、運転者の操作と
は独立して、電子スロットルの開度を調節して、減速状
態や加速状態の制御を行うことができる。
【0023】従って、減速状態から加速状態に移行する
際に、通常時とは独立した電子スロットルの開度を設定
することによって、エンジン発生トルクを制限し、車両
に達わる駆動軸トルクを制限することにより、上述した
違和感のある加速感や加速ショックを低減することがで
きる。
【0024】(6)請求項6の発明は、前記スロットル
弁の開度を、エンジン回転数及び/又は変速比に応じて
設定することを特徴とする前記請求項5に記載の駆動軸
トルク制御装置を要旨とする。本発明では、例えば電子
スロットルの開度を、エンジン回転数及び/又は変速比
に応じて設定する。これにより、車両の走行状態応じ
て、適切に電子スロットルの開度を設定することがで
き、ショックや急加速による違和感を一層低減すること
ができる。
【0025】(7)請求項7の発明は、前記スロットル
弁の開度を、アクセル開度及び車速と、エンジン回転数
及び/又は変速比と、に応じて設定することを特徴とす
る前記請求項5又は6に記載の駆動軸トルク制御装置を
要旨とする。
【0026】本発明では、例えば運転者のアクセル開度
と車速により、運転者の要求している要求駆動軸トルク
を算出する。更に、この算出した要求駆動軸トルクを本
制御中(エンジンブレーキ力の制御終了後の駆動軸トル
ク制限制御中)の変速比で除算して、要求駆動軸トルク
が実現できる目標エンジントルクを算出する。
【0027】そして、この目標エンジントルクを実現す
るスロットル開度を設定すれば、エンジンブレーキ制御
終了後の変速比が比較的高い位置にある場合でも、通常
と同じ駆動軸トルクに制御することができるので、ショ
ックや急加速による違和感を一層低減できる。
【0028】尚、エンジン回転数と変速比とは、後に式
(イ)、(ロ)にて示す様に、車速が分かれば互いに変
換可能な値であるので、どちらか一方を使用してもよ
い。 (8)請求項8の発明は、前記スロットル弁の開度を、
アクセル開度及び車速と、エンジンブレーキ力の制御を
実施しない場合に設定されるエンジン回転数及び/又は
変速比と、駆動軸トルク制限制御の実施中のエンジン回
転数及び/又は変速比と、に基づいて制御することを特
徴とする前記請求項5又は6に記載の駆動軸トルク制御
装置を要旨とする。
【0029】ここで、エンジンブレーキ力の制御(エン
ジンブレーキ制御)を実施しない場合のエンジン回転
数、変速比とは、同一の車両条件(車速やアクセル開
度)にて、エンジンブレーキ制御が実施されない場合に
設定されるエンジン回転数、変速比のことである。
【0030】本発明では、例えば運転者のアクセル開度
とエンジンブレーキ制御を実施しない場合のエンジン回
転数より、運転者が要求する要求エンジントルクを算出
し、この要求エンジントルクに、エンジンブレーキ制御
が実施されない場合の変速比を積算して、運転者が要求
する要求駆動軸トルクを算出する。
【0031】更に、この算出した要求駆動軸トルクを、
本制御中(エンジンブレーキ力の制御終了後の駆動軸ト
ルク制限制御中)の変速比で除算して、要求駆動軸トル
クが実現できる目標エンジントルクを算出する。そし
て、この目標エンジントルクを実現する目標スロットル
開度を設定すれば、エンジンブレーキ制御終了後の変速
比が比較的高い位置にある場合でも、通常時と同じ駆動
軸トルクに制御することができるので、ショックや急加
速による違和感を一層低減できる。
【0032】(9)請求項9の発明は、上限リミッタに
より、前記スロットル開度の上限値を設定することを特
徴とする前記請求項5又は6に記載の駆動軸トルク制御
装置を要旨とする。エンジン回転数や変速比等に応じ
て、例えば電子スロットルの開度を設定した場合、運転
者のアクセル開度が電子スロットルの開度より小さいと
きには、実際の車速は、運転者の要求より加速ぎみにな
り、運転者の意志とのずれが生じるおそれがある。
【0033】そこで、本発明では、電子スロットルの開
度の上限値を設定して、運転者の意志とのずれの低減
と、ショック及び急加速の低減の両立を図っている。従
って、例えばアクセル開度が上限リミッタにより設定し
た上限値以下であれば、運転者のアクセル開度を電子ス
ロットルの開度として採用し、一方、アクセル開度が上
限値を超えれば、その上限値を電子スロットルの開度と
して採用する。これにより、特に、運転者の意志とのず
れを大きく低減することができる。
【0034】(10)請求項10の発明は、前記エンジ
ン発生トルクの制限を、燃料の供給の抑制及び/又は点
火時期の遅角により実施することを特徴とする前記請求
項4に記載の駆動軸トルク制御装置を要旨とする。
【0035】本発明は、エンジン発生トルクを制限する
手段を例示したものである。ここでは、燃料の供給の抑
制(例えば燃料カット)や点火時期の遅角により、エン
ジン発生トルクを制限する。 (11)請求項11の発明は、前記駆動軸トルクの制御
を、車速に応じて設定された所定期間(トルク調整期
間)だけ実施することを特徴とする前記請求項1〜10
のいずれかに記載の駆動軸トルク制御装置を要旨とす
る。
【0036】本発明者らの研究によれば、運転者に違和
感に関しては、ショックよりも加速感の方が大きく影響
する車速の領域と、加速感よりもショックの方が大きく
影響する車速の領域が存在することが判明した。従っ
て、本発明では、車速に応じてトルク調整期間を設けた
ので、運転者の違和感を一層低減することができる。
【0037】例えば高速の場合には、加速感の影響が大
きいので、高速の場合には、スムーズな加速を実現する
ために、トルク調整期間を短くする。一方、低速の場合
には、ショックの影響が大きいので、低速の場合には、
ショックを和らげる効果を大きくするように、トルク調
整期間を長くする。
【0038】(12)請求項12の発明は、前記無段変
速機と、該無段変速機の変速比を変更する変速比制御装
置を備えたことを特徴とする前記請求項1〜11のいず
れかに記載の駆動軸トルク制御装置を要旨とする。
【0039】ここでは、本発明に用いられる装置が例示
されている。従って、この装置により、変速比を通常時
より増加させることによって(ダウンシフト)、エンジ
ンブレーキ力を発生させることができる。 (13)請求項13の発明は、前記駆動軸トルクの制御
は、自動走行の際に実施することを特徴とする前記請求
項1〜11のいずれかに記載の駆動軸トルク制御装置を
要旨とする。
【0040】特に自動的に加減速が実施される自動走行
の際には、運転者は違和感(特に減速から加速に転ずる
際の加速の違和感)に過敏になる傾向があるので、自動
走行の場合には、上述した駆動軸トルクの制御は、極め
て効果的である。尚、ここで、自動走行とは、例えば
(先行車に追従する)追従制御や(設定された車速で走
行する)定速制御等の自動走行制御(クルーズコントロ
ール)を実施している状態である。
【0041】(14)請求項14の発明は、前記自動走
行の制御が、レーダセンサにより測定した前方車との車
間距離を制御するアダプティブクルーズ制御であること
を特徴とする請求項13に記載の駆動軸トルク制御装置
を要旨とする。
【0042】本発明は、自動走行の制御を例示したもの
である。 (15)請求項15の発明は、前記自動走行の制御が、
ナビゲーションデータに基づいた制御を行うナビ協調制
御であることを特徴とする請求項13又は14に記載の
駆動軸トルク制御装置を要旨とする。
【0043】このナビゲーションデータとしては、例え
ばCD−ROM等の記憶装置に記憶された道路情報など
や、車両とは別の道路側の装置から送信される各種の情
報が挙げられる。これにより、道路のカーブや高低変化
に応じて、適切に駆動軸トルクの制御を行うことができ
る。
【0044】(16)請求項16の発明は、前記請求項
1〜15のいずれかに記載の駆動軸トルク制御装置によ
る制御を実行させる手段を記憶していることを特徴とす
る記録媒体を要旨とする。例えば記録媒体としては、マ
イクロコンピュータとして構成される電子制御装置、マ
イクロチップ、フロッピィディスク、ハードディスク、
光ディスク等の各種の記録媒体が挙げられる。
【0045】つまり、上述した駆動軸トルク制御装置の
制御を実行させることができる例えばプログラム等の手
段を記憶したものであれば、特に限定はない。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の駆動軸トルク制御
装置及び記録媒体の好適な実施の形態を、例(実施例)
を挙げて図面に基づいて詳細に説明する。 (実施例1) a)まず、本実施例の駆動軸トルク制御装置の構成を説
明する。
【0047】本実施例の駆動軸トルク制御装置は、減速
状態から加速状態に移行する際に、クラッチのスリップ
状態を調節して、駆動軸トルクを制御するものである。
図1に示す様に、車両には、動力源であるエンジンE
と、エンジンEで発生した駆動力を調節して車輪側に伝
達する無段変速機1と、駆動軸トルクを制御する駆動軸
トルク制御装置3等を備えている。
【0048】前記エンジンEは、アクセルペダル4の操
作と独立して制御可能な電子スロットル5を備え、この
電子スロットル5の弁開度(スロットル開度)に応じた
駆動力を出力する。前記無段変速機(CVT)1は、可
動円錐盤7及び固定円錐盤9からなる駆動側のプライマ
リプーリ11(駆動プーリ)と、可動円錐盤13及び固
定円錐盤15からなる従動側のセカンダリプーリ17
(従動プーリ)と、駆動側のプライマリプーリシリンダ
19と、従動側のセカンダリプーリシリンダ21と、プ
ライマリプーリ11とセカンダリプーリ17の間に掛け
渡された金属ベルト23と、エンジンEにより駆動され
るオイルポンプ25と、プライマリ油圧制御アクチュエ
ータ27(PA)と、セカンダリ油圧制御アクチュエー
タ29(SA)と、トルク伝達機構31を備えている。
【0049】前記トルク伝達機構31は、図2に示す様
に、エンジンEと無段変速機1との間にて、トルクコン
バータ32aとロックアップクラッチ32bが並列に接
続された構造を有するロックアップクラッチ付きトルク
コンバータを有する。このうち、ロックアップクラッチ
(以下単にクラッチとも記す)32bは、クラッチ油圧
制御装置34(図1参照)の油圧(クラッチリリース
圧)により、その締結力(従ってスリップの程度)が調
節される。
【0050】従って、例えば(クラッチ32bが完全に
締結した)完全ロックアップの場合、加速時には、図2
の破線で示す様に、エンジンEから、クラッチ32b及
び自動変速機1を介して、駆動輪側に、加速のためのト
ルク(従って駆動力)を伝達することができる。一方、
減速時には、図2の一点鎖線で示す様に、駆動輪から、
無段変速機1及びクラッチ32bを介して、エンジンE
側に、減速のためのトルク(従って減速力)を伝達する
ことができる。
【0051】尚、前記トルク伝達機構31としては、油
圧で制御されるもの以外に、電磁粉を利用した電磁クラ
ッチ等を採用することができる。前記駆動軸トルク制御
装置3は、電子制御回路からなるコントロールユニット
(以下CUとも記す)として、スロットル開度を制御す
る電子スロットルCU33と、変速比及びクラッチ32
bのスリップを制御する駆動力CU35を備え、更に、
駆動軸トルク制御装置3には、自動走行を制御(クルー
ズコントロール)するクルーズCU37が接続されてい
る。尚、電子スロットルCU33と駆動力CU35の間
は通信ライン39により接続され、駆動力CU35とク
ルーズCU37の間は通信ライン41により接続されて
いる。
【0052】前記電子スロットルCU33には、実際の
スロットル開度θを検出するスロットル開度センサ43
と、アクセルペダルの踏込量(アクセル開度)を検出す
るアクセルペダル開度センサ45が接続されている。ま
た、駆動力CU35には、プライマリプーリ11の回転
数(プライマリ回転数NP)を検出するプライマリ回転
センサ47と、セカンダリプーリ17の回転数(セカン
ダリ回転数NS)を検出するセカンダリ回転センサ49
と、エンジンEの回転数を検出するエンジン回転センサ
51と、トルク伝達機構31の入力軸回転数を検出する
入力軸回転数センサ52と、トルク伝達機構31の出力
軸回転数を検出する出力軸回転数センサ54が接続され
ている。
【0053】更に、クルーズCU37には、自車両の速
度を検出する車速センサ56と、先行車との車間距離や
先行車の速度を検出するFMCWレーダ53と、道路マ
ップを記憶するとともに自車両の位置を示して走行の案
内を行うナビゲーション装置55が接続されている。
【0054】そして、前記各CU33,35,37は、
主として下記〜の制御を行う。 前記電子スロットルCU33は、CPUを中心とする
マイクロコンピュータとして構成され、通信ライン39
から得る駆動力CU35からの情報と、アクセルペダル
開度センサ45の出力と、スロットル開度センサ43の
出力を用いて、電子スロットル5の弁開度を制御する。
【0055】具体的には、通信ライン39から得られる
クルーズコントロール作動信号が、クルーズコントロー
ルの非作動中を示す場合には、アクセルペダル開度セン
サ45の検出データであるアクセルペダル開度に一致す
るスロットル開度を電子スロットル5に指令する。ま
た、クルーズコントロール作動信号が、クルーズコント
ロールの作動中を示す場合には、通信ライン39から得
られるクルーズコントロール作動時電子スロットル開度
に一致するスロットル開度を電子スロットル5に指令す
る。
【0056】前記駆動力CU35は、CPUを中心と
するマイクロコンピュータとして構成され、前記プライ
マリ回転センサ47と、セカンダリ回転センサ49と、
エンジン回転センサ51の検出データと、(スロットル
開度センサ43により検出され通信ライン39から得ら
れる)スロットル開度θの検出データと、(通信ライン
41から得られる)クルーズコントロール作動信号と、
目標加減速度等に基づいて、目標変速比を設定し、この
目標変速比となるように、プライマリ油圧制御アクチュ
エータ27を調整して、オイルポンプ25にて発生しプ
ライマリプーリシリンダ19に供給される油圧を制御す
る。
【0057】それとともに、クルーズコントロール中の
電子スロットル5の弁開度(クルーズコントロール作動
時電子スロットル開度)を設定し、その弁開度を電子ス
ロットルCU33に指令する。また、この駆動力CU3
5は、金属ベルト23がスリップを生じないように、セ
カンダリ油圧制御アクチュエータ29を調整して、オイ
ルポンプ25にて発生しセカンダリプーリシリンダ21
に供給される油圧を制御する。
【0058】更に、駆動力CU35は、後に詳述するよ
うに、減速状態から加速状態に移行する際に、クラッチ
油圧制御装置34にクラッチ制御信号を出力し、クラッ
チ32bの締結力(従ってスリップの状態)を調節し
て、駆動軸トルクを制限する制御(駆動軸トルク制限制
御)を行う。
【0059】尚、駆動力Cu35では、前記スリップの
調節による駆動軸トルク制限制御以外に、例えば燃料カ
ットや点火時期の遅角等を行うことにより、駆動軸トル
クを制限する制御などの各種の制御を行うことができ
る。 前記クルーズCU37は、CPUを中心とするマイク
ロコンピュータとして構成され、車速センサ56やレー
ダ53やナビゲーション装置55からの情報により、先
行車との車間距離や先行車と自車両との相対速度を求
め、先行車に追従する追従制御や、先行車との車間距離
を所定値に保つ車間制御や、定速走行を行う定速制御等
のクルーズコントロールを行う。
【0060】従って、例えば先行車との車間距離が所定
以上に小さくなるような場合には、駆動力CU35に対
して、(クルーズコントロールを実施していることを示
す)クルーズコントロール作動信号、(車両の目標とす
る加減速度である)目標加減速度、クルーズ加速時スロ
ットル開度指令値を出力する。
【0061】b)次に、本実施例の駆動軸トルク制限制
御の原理について、簡単に説明する。図3に、エンジン
ブレーキ制御時の変速比、スロットル開度を示すが、エ
ンジンブレーキ制御終了時(t2)には、変速比が通常の
変速比よりロー(LOW)側であることが分かる。
【0062】このような状態で、アクセルペダル4が踏
まれた場合、通常時よりも駆動軸トルクの急変が起こ
り、図4の破線で示す様に、急加速(加速度の変動)や
ショックが発生し、運転者に違和感を感じさせてしま
う。また、変速比をアップシフトさせて急加速を防止し
ようとした場合、アップシフトが急激であれば、図5の
破線Aで示す様に、急加速を防ぐことはできるが、急激
なアップシフトによるショックが発生してしまう。一
方、アップシフトを、ショックが発生しないような変速
勾配に設定すると、今度は破線Bのように急加速が発生
し、運転者に違和感を感じさせてしまう。
【0063】つまり、変速比操作のみでは、急加速とシ
ョックの両方の違和感を感じさせないように制御するに
は困難である。しかしながら、本発明者の研究により、
車両の急加速及びショックの発生は、全て駆動軸トルク
の大きさ及びその変化量により決定されることが明らか
となっている。
【0064】従って、本実施例では、この知見に基づい
て、車両が減速状態から加速状態に移行する際には、車
両状態(例えば実変速比)に応じて、ショックや急加速
が生じないような適切な駆動軸トルク及びその変化量を
設定し、その設定した値を実現する様に各装置に制御信
号を出力している。
【0065】つまり、ここでは、以下に述べるように、
クラッチ油圧制御装置34に、クラッチ32bのスリッ
プ量を調節するクラッチ制御信号を出力することによ
り、駆動軸トルクを低下させて、ショックと急加速の両
方の違和感を低減させている。 c)次に、上述した駆動軸トルク制限制御を実施する駆
動力CU35の制御系について、図6のブロック図に基
づいて説明する。
【0066】図6に機能的に示す様に、駆動力CU35
は、通常時にクラッチ32bの制御演算を行う通常時ク
ラッチ制御演算部101と、これとは別に目標クラッチ
スリップ量演算部103を有する。そして、この目標ク
ラッチスリップ量演算部103にて、減速状態から加速
状態に移行する際に駆動軸トルクを制限するクラッチ3
2bの目標スリップ量CSLIPを演算する。
【0067】また、実スリップ量演算部105では、入
力軸回転数センサ52からの入力軸回転数の信号と、出
力軸回転数センサ54からの出力軸回転数の信号を入力
して、両回転数の差である実スリップ量RSLIPを算
出する。そして、前記目標スリップ量CSLIPから実
スリップ量RSLIPを引いてスリップ制御量ΔSLI
Pを求め、このスリップ制御量ΔSLIPに基づき、ク
ラッチ制御信号演算部107にて、クラッチ制御信号C
TRLCを演算する。
【0068】次に、クラッチ制御信号演算部107か
ら、クラッチ油圧制御装置34にクラッチ制御信号CT
RLCを出力し、クラッチ32bの締結力を弱めて(具
体的にはクラッチリリース圧を高めて)、クラッチ32
bを目標スリップ量CSLIPだけスリップさせるよう
にする。
【0069】これによって、クラッチ32bから無段変
速機1に伝達されるトルクTinを制限することができ
る。従って、クラッチ32bから無段変速機1に入力す
るトルクTinと変速比の積で示される駆動軸トルクを
制限することができる。 d)次に、本実施例における制御処理の詳細を、図7及
び図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0070】最初に、後に詳述する駆動軸トルク制限
制御に先だって実施されるクルーズコントロールの処理
を、図7のフローチャートに基づいて簡単に説明する。
尚、本処理は、クルーズCU37にて実施される。ま
ず、ステップ100にて、クルーズコントロールに設定
されているか否かを判定する。ここで肯定判断されると
ステップ110に進み、一方否定判断されると一旦本処
理を終了する。
【0071】ステップ110では、レーダ53から、例
えば先行車との車間距離、先行車の車速等の前方の車両
などの情報を入手する。続くステップ120では、車速
センサ56等から、自車速等の自車両の情報を入手す
る。
【0072】続くステップ130では、ナビゲーション
装置55から、道路情報や自車両の位置などのナビゲー
ション情報を入手する。続くステップ140では、前記
ステップ120〜140にて入手した各種の情報に基づ
いて、クルーズコントロール(特にアダプティブクルー
ズコントロール)を実施する。
【0073】例えば、先行車に追従する追従制御や、設
定された車速で走行する定速制御等の自動走行制御であ
る。従って、このクルーズコントロールの際に、減速制
御を実施する場合には、例えば通常時より変速比を上げ
てエンジンブレーキ力を発生させるエンジンブレーキ制
御を実施する。また、減速制御を加速制御に切り替える
場合には、エンジンブレーキ制御を終了して、変速比を
下げるとともに、例えばスロットル開度を上げる加速制
御を実施する。
【0074】次に、前記駆動力CU35にて実施され
る駆動軸トルク制限制御を、図8のフローチャートに基
づいて、詳細に説明する。まず、ステップ200にて、
クルーズコントロールにおけるエンジンブレーキの制御
中であるか否かを判定する。ここで肯定判断されると一
旦本処理を終了し、一方否定判断されるとステップ21
0に進む。
【0075】ステップ210では、エンジンブレーキ制
御終了時か否かを判定する。例えばエンジンブレーキ制
御時にアクセルペダル5が所定量踏まれたか否かによっ
て、エンジンブレーキ制御終了時か否かを判定する。こ
こで肯定判断されるとステップ120に進み、一方否定
判断されると一旦本処理を終了する。
【0076】ステップ220では、図9の(アクセル開
度と目標加速度の関係を示す)マップに基づき、アクセ
ル開度センサ45によって検出したアクセル開度から、
目標加速度を決定する。続くステップ230では、図1
0の(目標加速度と目標駆動軸トルクとの関係を示す)
マップに基づき、目標加速度から、ショック及び加速感
共に違和感のない状態を実現できるような目標駆動軸ト
ルクを決定する。
【0077】続くステップ240では、(目標駆動軸ト
ルク/変速比)の演算から、無段変速機1に入力する入
力トルクの上限値を決定する。続くステップ250で
は、図11の(エンジン回転数とスロットル開度とトル
クと関係を示す)マップに基づき、エンジン回転センサ
51によって検出された実エンジン回転数(Ne)と、
スロットル開度センサ43によって検出された実スロッ
トル開度から、推定エンジントルクを決定する。
【0078】続くステップ260では、(入力トルク上
限値/推定エンジントルク)の演算から、入力トルク比
を算出する。続くステップ270では、図12の(トル
ク比と速度比との関係を示す)マップに基づき、入力ト
ルク比から、速度比を決定する。尚、速度比とは、トル
ク伝達機構31の出力回転数/入力回転数である。
【0079】続くステップ280では、{エンジン回転
数×(1−速度比)}の演算により、目標スリップ量を
算出する。続くステップ290では、目標スリップ量を
実現するように、スリップ量のフィードバック制御を行
う。
【0080】具体的には、(入力軸回転数から出力軸回
転数を引いた)実スリップ量が、目標スリップ量に達し
たか否かを判定し、目標スリップ量に達していない場合
には、(目標スリップ量から実スリップ量を引いた)ス
リップ制御量に対応したクラッチ制御信号を出力する。
つまり、ここでは、実スリップ量を目標スリップ量に一
致させるフィードバック制御を行う。
【0081】このように、本実施例では、エンジンブレ
ーキ制御終了時に、アクセル開度が増加して、減速状態
から加速状態に移行した場合には、クラッチ32bを目
標スリップ量だけスリップするように制御することによ
り、駆動軸トルクを制限している。
【0082】これにより、減速状態から加速状態に移行
する際のショックや急加速の発生を防止することができ
るので、運転者にとって違和感のない好適な走行状態を
実現することができる。 (実施例2)次に、実施例2について説明するが、前記
実施例1と同様な内容の説明は省略する。
【0083】本実施例の駆動軸トルク制御装置は、エン
ジン回転数に応じて適切な電子スロットルの開度を設定
して、エンジン発生トルクを制限することにより、駆動
軸トルクを制限するものである。 a)まず、本実施例の駆動軸トルク制御装置における駆
動力CU35の制御系を、図13のブロック図に基づい
て説明する。
【0084】本実施例では、図13に機能的に示す様
に、駆動力CU35は、通常時にエンジン発生トルクの
制御演算を行う通常時エンジントルク制御演算部201
と、これとは別に(無段変速機1に入力する)目標エン
ジントルクを算出する目標エンジントルク演算部203
を有している。そして、この目標エンジントルク演算部
203にて、減速状態から加速状態に移行する際に駆動
軸トルクを制限するための目標エンジントルクTTqを
演算する。
【0085】また、スロットル開度決定部205では、
目標エンジントルクTTqを実現するように、目標スロ
ットル開度TTHを算出し、この目標スロットル開度T
THを示すスロットル制御信号を、電子スロットル5に
対して出力する。これによって、クラッチ32bにより
無段変速機1に伝達されるトルクTinを制限すること
ができるので、トルクTinと変速比の積で示される駆
動軸トルクを制限することができる。
【0086】b)次に、駆動力CU35にて実施される
駆動軸トルク制限制御を、図14のフローチャートに基
づいて説明する。まず、ステップ300にて、クルーズ
コントロールにおけるエンジンブレーキの制御中である
か否かを判定する。ここで肯定判断されると一旦本処理
を終了し、一方否定判断されるとステップ310に進
む。
【0087】ステップ310では、エンジンブレーキ制
御終了時か否かを判定する。ここで肯定判断されるとス
テップ320に進み、一方否定判断されると一旦本処理
を終了する。ステップ320では、前記図9に示すマッ
プに基づき、アクセル開度から目標加速度を決定する。
【0088】続くステップ330では、前記図10に示
すマップに基づき、目標加速度から目標駆動軸トルクを
決定する。続くステップ340では、前記図28のマッ
プに基づき、目標駆動軸トルクから入力トルクの上限値
を決定する。
【0089】ここで、図28により、目標駆動軸トルク
から入力トルク(トルク伝達機構31の出力トルク)の
上限値を決定できる理由は、駆動軸トルクが入力トルク
と変速比の積になるからである。続くステップ350で
は、入力トルク上限値を、目標エンジントルクTTqと
する。
【0090】続くステップ360では、前記図11のマ
ップに基づき、目標エンジントルクTTqと実エンジン
回転数Neから、目標スロットル開度TTHを決定す
る。続くステップ370では、目標スロットル開度TT
Hを実現するように、スロットル開度のフィードバック
制御を行う。
【0091】このように、本実施例では、エンジンブレ
ーキ制御終了時に、アクセル開度が増加して、減速状態
から加速状態に移行した場合には、電子スロットル5の
開度を、目標スロットル開度TTHに制御することによ
り、駆動軸トルクを制限している。
【0092】これにより、前記実施例1と同様に、減速
状態から加速状態に移行する際のショックや急加速の発
生を防止することができるので、運転者にとって違和感
のない好適な走行状態を実現することができる。 (実施例3)次に、実施例3について説明するが、前記
実施例1,2と同様な内容の説明は省略する。
【0093】本実施例の駆動軸トルク制御装置は、変速
比に応じて適切な電子スロットルの開度を設定して、エ
ンジン発生トルクを制限することにより、駆動軸トルク
を制限するものである。本実施例の駆動軸トルク制御装
置における駆動力CU35の制御系は、前記実施例2と
同様(前記図13参照)である。
【0094】そこで、駆動力CU35にて実施される駆
動軸トルク制限制御を、図15のフローチャートに基づ
いて説明する。まず、ステップ400にて、クルーズコ
ントロールにおけるエンジンブレーキの制御中であるか
否かを判定する。ここで肯定判断されると一旦本処理を
終了し、一方否定判断されるとステップ410に進む。
【0095】ステップ410では、エンジンブレーキ制
御終了時か否かを判定する。ここで肯定判断されるとス
テップ420に進み、一方否定判断されると一旦本処理
を終了する。ステップ420では、前記図9に示すマッ
プに基づき、アクセル開度から目標加速度を決定する。
【0096】続くステップ430では、前記図10に示
すマップに基づき、目標加速度から目標駆動軸トルクを
決定する。続くステップ440では、(目標駆動軸トル
ク/変速比)の演算により、目標エンジントルクTTq
を算出する。
【0097】続くステップ450では、前記図11のマ
ップに基づき、目標エンジントルクTTqと実エンジン
回転数Neから、目標スロットル開度TTHを決定す
る。続くステップ460では、目標スロットル開度TT
Hを実現するように、スロットル開度のフィードバック
制御を行う。
【0098】このように、本実施例では、エンジンブレ
ーキ制御終了時に、アクセル開度が増加して、減速状態
から加速状態に移行した場合には、電子スロットル5の
開度を、目標スロットル開度TTHに制御することによ
り、駆動軸トルクを制限している。
【0099】これにより、前記実施例1,2と同様に、
減速状態から加速状態に移行する際のショックや急加速
の発生を防止することができるので、運転者にとって違
和感のない好適な走行状態を実現することができる。 (実施例4)次に、実施例4について説明するが、前記
実施例1〜3と同様な内容の説明は省略する。
【0100】本実施例の駆動軸トルク制御装置は、特に
運転者のアクセル操作により、エンジンブレーキ制御に
よる減速状態から加速状態に移行する場合において、運
転者のアクセル操作量及び車速と、エンジン回転数及び
変速比とに応じて、適切な電子スロットル開度を設定し
てエンジン発生トルクを制限することにより、駆動軸ト
ルクを制限するものである。
【0101】a)本実施例の駆動軸トルク制御装置にお
ける駆動軸トルクCU35の制御系を、図16のブロッ
ク図に基づいて説明する。本実施例では、図16に機能
的に示す様に、駆動力CU35は、要求駆動軸トルク演
算部301にて、図17のマップを用い、アクセル開度
と車速に基づいて、要求駆動軸トルクを算出する。
【0102】そして、要求駆動軸トルクを変速比で除算
して得られる要求エンジントルクとエンジン回転数に基
づき、目標スロットル開度演算部302にて、目標スロ
ットル開度TTHを算出する。 b)次に、駆動力CU35にて実施される駆動軸トルク
制限制御を、図19のフローチャートに基づいて詳細に
説明する。
【0103】まず、ステップ500にて、クルーズコン
トロールにおけるエンジンブレーキ制御中であるか否か
を判定する。ここで肯定判断されるとステップ510に
進み、一方否定判断されるとステップ530に進む。ス
テップ510では、アクセル開度が0か否かによって、
運転者がアクセル操作をしたか否かを判定する。ここで
肯定判断されるとステップ520に進み、一方否定判断
されると一旦本処理を終了する。
【0104】ステップ520では、既にアクセル操作が
なされているので、エンジンブレーキ制御を中止し、後
述するステップ540に進む。一方、前記ステップ50
0にて否定判断されて進むステップ530では、アクセ
ル開度が0か否かによって、運転者がアクセル操作をし
たか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ
540に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了
する。
【0105】ステップ540では、図17に示す様な、
アクセル開度と車速と要求駆動軸トルクとの関係を示す
マップを用い、アクセル開度と車速より、要求駆動軸ト
ルクを算出する。続くステップ550では、要求駆動軸
トルクを変速比で除算することにより、要求エンジント
ルクを算出する。
【0106】続くステップ560では、図18に示す様
な、エンジントルク(この場合は目標エンジントルク)
とエンジン回転数とスロットル開度(この場合は目標ス
ロットル開度)との関係を示すマップを用い、要求エン
ジントルクとエンジン回転数(実エンジン回転数Ne)
より、目標スロットル開度TTHを算出し、一旦本処理
を終了する。
【0107】この様に、本実施例では、アクセル開度と
車速に応じて、運転者に違和感のない要求駆動軸トルク
を決定し、その要求駆動軸トルクが実現されるように、
変速比で除した要求エンジントルクを求め、この要求エ
ンジントルクを決定することにより、変速比の大小に係
わらず、この要求エンジントルクが実現できるように、
エンジン回転数に応じて目標スロットル開度を設定する
ことができる。
【0108】従って、エンジンブレーキ制御の有無に係
わらず、アクセル開度に対して、エンジン発生トルクと
変速比の積で実現される駆動軸トルクを等しくすること
ができ、よって、車両挙動が(エンジンブレーキ制御を
実施しない場合と)等しくなるため、運転者の違和感を
防止できる。
【0109】尚、変速比=エンジン回転数/(定数・車
速)・・・(イ) エンジン回転数=車速・定数・変速比・・・・・(ロ) という関係があるので、前記ステップ550の変速比や
ステップ560のエンジン回転数を、前記式(イ)、
(ロ)を用いて他の値に置き換えてもよい。この様な置
き換えは、他の実施例でも同様である。 (実施例5)次に、実施例5について説明するが、前記
実施例1〜4と同様な内容の説明は省略する。
【0110】本実施例の駆動軸トルク制御装置は、特に
運転者のアクセル操作により、エンジンブレーキ制御に
よる減速状態から加速状態に移行する場合において、運
転者のアクセル操作量と、エンジンブレーキ制御が実施
されない場合の変速比(目標変速比)と、エンジンブレ
ーキ制御終了後の駆動軸トルク制限制御実施中のエンジ
ン回転数及び変速比(実変速比)とに応じて、適切な電
子スロットル開度を設定してエンジン発生トルクを制限
することにより、一層好適に駆動軸トルクを制限するも
のである。
【0111】a)本実施例の駆動軸トルク制御装置にお
ける駆動軸トルクCU35の制御系を、図20のブロッ
ク図に基づいて説明する。本実施例では、図20に機能
的に示す様に、駆動力CU35は、要求エンジントルク
演算部401にて、図21のマップを用い、アクセル開
度及びエンジンブレーキ制御を実施しない場合のエンジ
ン回転数に基づいて、要求エンジントルクを算出する。
【0112】更に、要求駆動軸トルク演算部402に
て、要求エンジントルク及び通常時目標変速比から、要
求駆動軸トルクを算出し、目標エンジントルク演算部4
03にて、要求駆動軸トルク及び実変速比から、目標エ
ンジントルクTTqを算出する。
【0113】そして、目標スロットル開度演算部302
にて、目標エンジントルクTTq及びエンジンブレーキ
制御終了後の駆動軸トルク制限制御実施中のエンジン回
転数に基づいて、目標スロットル開度TTHを算出す
る。 b)次に、駆動力CU35にて実施される駆動軸トルク
制限制御を、図22のフローチャートに基づいて詳細に
説明する。
【0114】まず、ステップ600にて、クルーズコン
トロールにおけるエンジンブレーキ制御中であるか否か
を判定する。ここで肯定判断されるとステップ610に
進み、一方否定判断されるとステップ630に進む。ス
テップ610では、アクセル開度が0か否かによって、
運転者がアクセル操作をしたか否かを判定する。ここで
肯定判断されるとステップ620に進み、一方否定判断
されると一旦本処理を終了する。
【0115】ステップ620では、既にアクセル操作が
なされているので、エンジンブレーキ制御を中止し、後
述するステップ640に進む。一方、前記ステップ60
0にて否定判断されて進むステップ630では、アクセ
ル開度が0か否かによって、運転者がアクセル操作をし
たか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ
640に進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了
する。
【0116】ステップ640では、前記図21に示す様
な、トルク(この場合は要求エンジントルク)とエンジ
ン回転数とアクセル開度との関係を示すマップを用い、
アクセル開度とエンジンブレーキ制御を実施しない場合
のエンジン回転数より、要求エンジントルクを算出す
る。
【0117】続くステップ650では、要求エンジント
ルクに、通常時(エンジンブレーキ制御が実施されない
場合)に設定される目標変速比を積算し、要求駆動軸ト
ルクを算出する。つまり、この要求駆動軸トルクは、通
常時に発生するエンジントルクに通常時に実現される変
速比を積算することによって得られるものであり、この
要求駆動軸トルクは、通常時に同じアクセル開度で実現
される駆動軸トルクと一致する。
【0118】続くステップ660では、要求駆動軸トル
クを実変速比(エンジンブレーキ制御終了後の駆動軸ト
ルク制限制御中の変速比)で割って、要求駆動トルクが
実現できる目標エンジントルクを算出する。続くステッ
プ670では、図18に示す様な、(この場合は目標)
エンジントルクとエンジン回転数と(この場合は目標)
スロットル開度との関係を示すマップを用い、要求エン
ジントルクと(エンジンブレーキ制御終了後の駆動軸ト
ルク制限制御中の)エンジン回転数より、目標スロット
ル開度TTHを算出し、一旦本処理を終了する。
【0119】この様に、本実施例では、同じ車両条件
(例えば車速)において、エンジンブレーキ制御が行わ
れなかった場合に、運転者の操作したアクセル開度で実
現される駆動軸トルクを要求駆動軸トルクとして設定
し、この要求駆動軸トルクが実現できるように目標スロ
ットル開度を設定している。
【0120】従って、エンジンブレーキ制御の有無に係
わらず、アクセル開度に対して同じ駆動軸トルクを実現
でき、よって、車両挙動も(エンジンブレーキ制御を実
施しない場合と)等しくなるため、運転者の違和感を防
止できる。尚、本実施例においても、前記式(イ)、
(ロ)に基づいて、変速比やエンジン回転数を、他の値
に置き換えてもよい。 (実施例6)次に、実施例6について説明するが、前記
実施例1〜5と同様な内容の説明は省略する。
【0121】本実施例の駆動軸トルク制御装置は、上限
リミッタにより、電子スロットルの開度を制限するもの
である。 a)まず、本実施例の駆動軸トルク制御装置における駆
動力CU35の制御系を、図23にブロック図に基づい
て説明する。
【0122】本実施例では、図23に機能的に示す様
に、駆動力CU35は、通常時スロットル開度演算部5
01にて、通常時に例えばアクセル開度に対応した電子
スロットル5の開度(要求スロットル開度RTTH)の
演算を行う。また、スロットル開度上限値演算部503
にて、実変速比に基づいて、スロットル開度の上限値L
MTTHを演算する。
【0123】そして、上限リミッタ505では、上限リ
ミッタ処理を行い、目標スロットル開度TTHを算出す
る。この上限リミッタ処理とは、要求スロットル開度R
TTH<スロットル開度の上限値LMTTHが成立する
場合は、要求スロットル開度RTTHを目標スロットル
開度TTHとし、逆に、要求スロットル開度RTTH≧
スロットル開度の上限値LMTTHが成立する場合は、
スロットル開度の上限値LMTTHを目標スロットル開
度TTHとする処理である。
【0124】これにより、アクセル開度が小さい場合
(上限値より小さい場合)には、そのアクセル開度をそ
のまま目標スロットル開度TTHとするので、運転者の
意志を尊重した制御を行うことができる。しかも、前記
実施例1〜5と同様に、ショックや急加速を防止して、
運転者に違和感のない制御を実施することができる。
【0125】b)次に、駆動力CU35にて実施される
駆動軸トルク制限制御を、図24のフローチャートに基
づいて詳細に説明する。まず、ステップ700にて、ク
ルーズコントロールにおけるエンジンブレーキの制御中
であるか否かを判定する。ここで肯定判断されると一旦
本処理を終了し、一方否定判断されるとステップ710
に進む。
【0126】ステップ710では、エンジンブレーキ制
御終了時か否かを判定する。ここで肯定判断されるとス
テップ720に進み、一方否定判断されると一旦本処理
を終了する。ステップ720では、前記図9に示すマッ
プに基づき、アクセル開度から目標加速度を決定する。
【0127】続くステップ730では、前記図10に示
すマップに基づき、目標加速度から目標駆動軸トルクを
決定する。続くステップ740では、この目標駆動軸ト
ルクを目標駆動軸トルク上限値とし(駆動軸トルクは、
入力トルク(トルク伝達機構31の出力トルク)と変速
比の積になるため)、(目標駆動軸トルク上限値/変速
比)の演算により、入力トルク上限値を算出する。
【0128】続くステップ750では、前記図11のマ
ップに基づき、入力トルク上限値と実エンジン回転数か
ら、スロットル開度上限値LMTTHを決定する。続く
ステップ760では、スロットル開度上限値LMTTH
が、要求スロットル開度RTTH以上か否かを判定す
る。ここで肯定判断されるとステップ770に進み、一
方否定判断されるとステップ780に進む。
【0129】ステップ770では、要求スロットル開度
RTTHを目標スロットル開度TTHに設定し、一旦本
処理を終了する。一方、ステップ780では、スロット
ル開度の上限値LMTTHを目標スロットル開度TTH
に設定し、一旦本処理を終了する。
【0130】本実施例によっても、前記実施例1〜5と
同様な効果を奏する。また、本実施例では、上限リミッ
タにより、目標スロットル開度TTHを制限しているの
で、アクセル開度がスロットル開度上限値LMTTHよ
り小さい場合には、運転者の意図とのずれが少ないとい
う利点がある。 (実施例7)次に、実施例7について説明するが、前記
実施例1〜6と同様な内容の説明は省略する。
【0131】本実施例の駆動軸トルク制御装置は、トル
ク調整期間だけ駆動軸トルク制限制御を実施するもので
ある。本実施例の駆動軸トルク制御装置における駆動力
CU35の駆動軸トルク制限制御を、図25のフローチ
ャートに基づいて説明する。
【0132】まず、ステップ800にて、クルーズコン
トロールにおけるエンジンブレーキの制御中であるか否
かを判定する。ここで肯定判断されると一旦本処理を終
了し、一方否定判断されるとステップ810に進む。ス
テップ810では、エンジンブレーキ制御終了時か否か
を判定する。ここで肯定判断されるとステップ820に
進み、一方否定判断されるとステップ830に進む。
【0133】ステップ820では、駆動軸トルク制限制
御実行時間(トルク調整期間)Timeに、車速Vに基
づく初期値を設定する。続くステップ830では、トル
ク調整期間Timeが0か否かを判定する。ここで肯定
判断されると、トルク調整期間Timeが終了したの
で、一旦本処理を終了する。
【0134】一方、ここで否定判断されると、トルク調
整期間Timeがまだ終了していないので、駆動軸トル
ク制限制御を継続して実行する。その後、ステップ85
0にて、トルク調整期間Timeを減算し、一旦本処理
を終了する。
【0135】このように、本実施例では、車速(V)に
応じてトルク調整期間Timeを設けたので、ショック
や急加速に起因する運転者の違和感を一層低減すること
ができる。 (実施例8)次に、実施例8について説明するが、前記
実施例1〜7と同様な内容の説明は省略する。
【0136】本実施例の駆動軸トルク制御装置は、燃料
カットや点火時期を調節することにより、駆動軸トルク
制限制御を行うものである。本実施例の駆動軸トルク制
御装置における駆動力CU35の駆動軸トルク制限制御
を、図26のフローチャートに基づいて説明する。
【0137】まず、ステップ900にて、クルーズコン
トロールにおけるエンジンブレーキの制御中であるか否
かを判定する。ここで肯定判断されると一旦本処理を終
了し、一方否定判断されるとステップ910に進む。ス
テップ910では、エンジンブレーキ制御終了時か否か
を判定する。ここで肯定判断されるとステップ920に
進み、一方否定判断されると一旦本処理を終了する。
【0138】ステップ920では、前記図9に示すマッ
プに基づき、アクセル開度から目標加速度を決定する。
続くステップ930では、前記図10に示すマップに基
づき、目標加速度から目標駆動軸トルクを決定する。
【0139】続くステップ940では、目標駆動軸トル
クを目標駆動軸トルクの上限値とし、(目標駆動軸トル
ク上限値/変速比)の演算により、入力トルク上限値を
算出する。続くステップ950では、前記図11に示す
マップに基づき、スロットル開度と実エンジン回転数か
ら、現在のエンジントルク推定値を決定する。
【0140】続くステップ960では、(入力トルク上
限値/エンジントルク推定値)の演算により、トルクダ
ウン比を算出する。続くステップ970では、図27に
示すマップを用い、トルクダウン比が遅角限界量以上で
あるか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステッ
プ980に進み、一方否定判断されるとステップ990
に進む。
【0141】尚、遅角限界量とは、これ以上遅角すると
エンジンストップを起こす値であり、図27のマップに
より、トルクダウン比と遅角限界量とを比較することに
より、エンジンストップを防止することができる。ステ
ップ980では、燃料カット(フューエルカット)を実
行し、一旦本処理を終了する。つまり、ここでは、もう
遅角する余裕がないので、燃料をカットすることによ
り、駆動軸トルクを制限する制御を行う。
【0142】一方、ステップ990では、トルクダウン
比に基づいて、遅角度を決定し、一旦本処理を終了す
る。つまり、ここでは、まだ遅角する余裕があるので、
遅角することにより、駆動軸トルクを制限する制御を行
う。本実施例によっても、前記実施例1〜7と同様に、
ショックや急加速に起因する運転者の違和感を低減する
ことができる。
【0143】尚、本発明は上記実施例に何ら限定される
ことなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない限り、種々
の態様で実施できることはいうまでもない。例えば前記
実施例では、駆動軸トルク制御装置について述べたが、
この装置による制御を実行させる手段を記憶している記
録媒体も、本発明の範囲である。
【0144】例えば記録媒体としては、マイクロコンピ
ュータとして構成される電子制御装置、マイクロチッ
プ、フロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク
等の各種の記録媒体が挙げられる。つまり、上述した駆
動軸トルク制御装置の制御を実行させることができる例
えばプログラム等の手段を記憶したものであれば、特に
限定はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の駆動軸トルク制御装置等の構成を
例示するブロック図である。
【図2】 トルクの伝達の状態を示す説明図である。
【図3】 エンジンブレーキ制御終了時における変速比
等の状態を示すグラフである。
【図4】 エンジンブレーキ制御終了時における加速度
等の状態を示すグラフである。
【図5】 エンジンブレーキ制御終了時におけるシフト
状態に対応した加速度等の状態を示すグラフである。
【図6】 実施例1の駆動コントロールユニット等の構
成を示す説明図である。
【図7】 実施例1のクルーズコントロールの処理を示
すフローチャートである。
【図8】 実施例1の駆動軸トルク制限制御を示すフロ
ーチャートである。
【図9】 アクセル開度と目標加速度との時間変化を示
すタイミングチャートである。
【図10】 目標駆動軸トルクと目標加速度との時間変
化を示すタイミングチャートである。
【図11】 トルクとエンジン回転数とスロットル開度
との関係を示すマップである。
【図12】 トルク比と速度比との関係を示すマップで
ある。
【図13】 実施例2の駆動コントロールユニットの構
成を示すブロック図である。
【図14】 実施例2の駆動軸トルク制限制御を示すフ
ローチャートである。
【図15】 実施例3の駆動軸トルク制限制御を示すフ
ローチャートである。
【図16】 実施例4の駆動コントロールユニットの構
成を示すブロック図である。
【図17】 要求エンジントルクとアクセル開度と変速
比との関係を示すマップである。
【図18】 エンジントルクとエンジン回転数とスロッ
トル開度との関係を示すマップである。
【図19】 実施例4の駆動軸トルク制限制御を示すフ
ローチャートである。
【図20】 実施例5の駆動コントロールユニットの構
成を示すブロック図である。
【図21】 要求エンジントルクとエンジン回転数とア
クセル開度との関係を示すマップである。
【図22】 実施例5の駆動軸トルク制限制御を示すフ
ローチャートである。
【図23】 実施例6の駆動コントロールユニットの構
成を示すブロック図である。
【図24】 実施例6の駆動軸トルク制限制御を示すフ
ローチャートである。
【図25】 実施例7の駆動軸トルク制限制御を示すフ
ローチャートである。
【図26】 実施例8の駆動軸トルク制限制御を示すフ
ローチャートである。
【図27】 トルク比と遅角との関係を示すマップであ
る。
【図28】 入力トルクと目標駆動軸トルクとの関係を
示すマップである。
【符号の説明】
E…エンジン 1…無段変速機 3…駆動軸トルク制御装置 5…電子スロットル 11…プライマリプーリ 17…セカンダリプーリ 31…トルク伝達機構 32a…トルクコンバータ 32b…ロックアップクラッチ 33…電子スロットルコントロールユニット 35…駆動力コントロールユニット 37…クルーズコントロールユニット 43…スロットル開度センサ 51…エンジン回転センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16D 37/02 F16H 61/02 3J552 F16H 61/02 61/14 601J 5H180 61/14 601 G08G 1/0969 G08G 1/0969 1/16 E 1/16 F16H 59:18 // F16H 59:18 59:42 59:42 59:44 59:44 59:70 59:70 63:06 63:06 F16D 37/02 Fターム(参考) 3D041 AA31 AA41 AA66 AB01 AC01 AC20 AD02 AD10 AD31 AD46 AD51 AE04 AE07 AE09 AE20 AE36 AF01 AF09 3D044 AA41 AB01 AC05 AC16 AC22 AC26 AC56 AC59 AD04 AD06 AD09 AD14 AD17 AE04 AE14 AE21 3G093 AA06 BA03 BA23 CB06 CB07 CB10 DA01 DA06 DB01 DB05 DB11 DB16 EA05 EA09 EA13 EB01 EB03 EC01 EC04 FA04 FA10 FB02 FB05 3G301 HA01 JA00 JA04 KA15 KB02 LA00 LA03 LC03 MA11 MA24 NA08 NC02 ND01 NE06 NE17 PA11A PA11Z PE01Z PF00Z PF01Z PF03Z PF08Z 3J053 CA03 CB14 CB21 DA02 DA06 DA12 DA24 EA02 3J552 MA06 MA07 MA12 MA14 NA01 NB01 PA02 RA01 RA02 RB11 RB15 RB20 SA34 TA06 TB11 UA02 UA03 UA08 VA12Z VA32W VA37Z VA42W VA42Y VA74W VA74Y VB01W VB12Z VC01W VC03W VD02W VE08Z VE10Z 5H180 AA01 CC14 FF03 FF22 FF32 LL01 LL04 LL09

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の無段変速機の変速比を制御してエ
    ンジンブレーキ力を発生させて車両の減速を行う制御装
    置において、 前記エンジンブレーキ力による減速状態から加速状態に
    移行する期間には、前記車両の状態に応じて、駆動軸ト
    ルクを制御することを特徴とする駆動軸トルク制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記車両の状態が、前記エンジンブレー
    キ力の制御終了後の無段変速機の変速比であることを特
    徴とする前記請求項1に記載の駆動軸トルク制御装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動軸トルクの制御は、エンジンと
    前記無段変速機との間に配置されたクラッチをスリップ
    させることにより、前記駆動軸トルクを制限する制御で
    あることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の駆動
    軸トルク制御装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動軸トルクの制御は、エンジン発
    生トルクを制限することにより、前記駆動軸トルクを制
    限する制御であることを特徴とする前記請求項1又は2
    に記載の駆動軸トルク制御装置。
  5. 【請求項5】 前記エンジン発生トルクの制限を、運転
    者の操作による指示とは別に駆動されるスロットル弁に
    より実施することを特徴とする前記請求項4に記載の駆
    動軸トルク制御装置。
  6. 【請求項6】 前記スロットル弁の開度を、エンジン回
    転数及び/又は変速比に応じて設定することを特徴とす
    る前記請求項5に記載の駆動軸トルク制御装置。
  7. 【請求項7】 前記スロットル弁の開度を、アクセル開
    度及び車速と、エンジン回転数及び/又は変速比と、に
    応じて設定することを特徴とする前記請求項5又は6に
    記載の駆動軸トルク制御装置。
  8. 【請求項8】 前記スロットル弁の開度を、アクセル開
    度及び車速と、エンジンブレーキ力の制御を実施しない
    場合に設定されるエンジン回転数及び/又は変速比と、
    前記駆動軸トルクの制御の実施中のエンジン回転数及び
    /又は変速比と、に基づいて制御することを特徴とする
    前記請求項5又は6に記載の駆動軸トルク制御装置。
  9. 【請求項9】 上限リミッタにより、前記スロットル開
    度の上限値を設定することを特徴とする前記請求項5又
    は6に記載の駆動軸トルク制御装置。
  10. 【請求項10】 前記エンジン発生トルクの制限を、燃
    料の供給の抑制及び/又は点火時期の遅角により実施す
    ることを特徴とする前記請求項4に記載の駆動軸トルク
    制御装置。
  11. 【請求項11】 前記駆動軸トルクの制御を、車速に応
    じて設定された所定期間だけ実施することを特徴とする
    前記請求項1〜10のいずれかに記載の駆動軸トルク制
    御装置。
  12. 【請求項12】 前記無段変速機と、該無段変速機の変
    速比を変更する変速比制御装置を備えたことを特徴とす
    る前記請求項1〜11のいずれかに記載の駆動軸トルク
    制御装置。
  13. 【請求項13】 前記駆動軸トルクの制御は、自動走行
    の際に実施することを特徴とする前記請求項1〜11の
    いずれかに記載の駆動軸トルク制御装置。
  14. 【請求項14】 前記自動走行の制御が、レーダセンサ
    により測定した前方車との車間距離を制御するアダプテ
    ィブクルーズ制御であることを特徴とする請求項13に
    記載の駆動軸トルク制御装置。
  15. 【請求項15】 前記自動走行の制御が、ナビゲーショ
    ンデータに基づいた制御を行うナビ協調制御であること
    を特徴とする請求項13又は14に記載のの駆動軸トル
    ク制御装置。
  16. 【請求項16】 前記請求項1〜15のいずれかに記載
    の駆動軸トルク制御装置による制御を実行させる手段を
    記憶していることを特徴とする記録媒体。
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